JP3167274U - ヒートアイルシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】エネルギ効率PUEをより低減することが可能であり、ICT機器の増設を容易に行うことが可能なヒートアイルシステムを提供する。【解決手段】ICT機器用ラックの列を挟んで互いに密閉されたICT機器ホットアイル及びICT機器コールドアイルを各々が備えた第1及び第2のICT機器用チャンバと、第1及び第2のICT機器用チャンバの間に隣接して配置されており、空調内機を挟んで互いに密閉された空調機ホットアイル及び空調機コールドアイルを備えた第1の空調機用チャンバとを備えており、第1及び第2のICT機器用チャンバにおけるICT機器ホットアイルと第1の空調機用チャンバにおける空調機ホットアイルとがそれぞれ互いに連通しており、第1及び第2のICT機器用チャンバにおけるICT機器コールドアイルと第1の空調機用チャンバにおける空調機コールドアイルとがそれぞれ互いに連通している。【選択図】図4
Description
本考案は、情報通信技術機器(ICT機器)が配置されたラックを複数収容し、空調を行うようにペアー構成されたヒートアイルシステムに関する。
データセンタは、サーバ、ストレージ及びルータ等のICT機器を多数備えており、これら機器からの多量の熱に対応可能な高度の空調設備を設けることが要求されている。
このようなデータセンタ用の空調システムとして、二重床空間及び天井空間を利用したアンビエント空調と、ラック型空調を利用した局所空調とを組み合わせたシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、データセンタ用の空調システムとして、冷気通路(コールドアイル)の上方及び床下から吹き出しを行うことにより、局所空調を行うシステムも提案されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、特許文献1に記載されている従来の空調システムによると、二重床空間及び天井空間を介して室内全体にアンビエント空調を行っているため、冷房負荷が高く、データセンタのエネルギ効率PUE(Power Usage Effectiveness)を低減することが難しい。また、ICT機器の増設を行うためには、空調システムを再設計する必要があり、容易に増設することが難しい。
特許文献2に記載された従来の空調システムによると、局所空調であるため、アンビエント空調を行う場合より冷房負荷は低くなるが、室内の大部分をホットアイルとして構成しているため、空気循環系統が長くなり、データセンタのエネルギ効率PUEはさほど低下しない。さらに、特許文献1に記載のシステムの場合と同様に、ICT機器の増設を行うためには、空調システムを再設計する必要があり、容易に増設することが難しい。
従って、本考案の目的は、データセンタとして適用可能であり、エネルギ効率PUEをより低減することができるヒートアイルシステムを提供することにある。
本考案の他の目的は、データセンタとして適用可能であり、ICT機器の増設を容易に行うことができるヒートアイルシステムを提供することにある。
本考案によれば、情報通信技術機器(ICT機器)用ラックの列を挟んで互いに密閉されたICT機器ホットアイル及びICT機器コールドアイルを各々が備えた第1及び第2のICT機器用チャンバと、第1及び第2のICT機器用チャンバの間に隣接して配置されており、空調内機を挟んで互いに密閉された空調機ホットドアイル及び空調機コールドアイルを備えた第1の空調機用チャンバとを備えており、第1及び第2のICT機器用チャンバにおけるICT機器ホットアイルと第1の空調機用チャンバにおける空調機ホットアイルとがそれぞれ互いに連通しており、第1及び第2のICT機器用チャンバにおけるICT機器コールドアイルと第1の空調機用チャンバにおける空調機コールドアイルとがそれぞれ互いに連通しているヒートアイルシステムが提供される。
第1及び第2のICT機器用チャンバの各々において、ラックの列を挟んで機器用ホットアイル及び機器用コールドアイルが密閉状態で互いに隔離されている。また、第1の空調機用チャンバにおいて、空調内機を挟んで空調機ホットアイル及び空調機コールドアイルが密閉状態で互いに隔離されている。第1の空調機用チャンバは、第1及び第2のICT機器用チャンバの間に隣接して配置されており、ICT機器ホットアイルと空調機ホットアイルとが互いに連通しており、ICT機器コールドアイルと空調機コールドアイルとが互いに連通している。空調機用チャンバとICT機器用チャンバとが隣接して配置されており、両者のホットアイル及びコールドアイルがそれぞれ連通しているので、最短距離で相互の空気循環が可能となり、冷却負荷が最小となって、著しく低いエネルギ効率PUEが実現できる。また、このような2つのICT機器用チャンバと1つの空調機用チャンバとを1つのモジュール単位として構成するか、又は3つのICT機器用チャンバと2つの空調機用チャンバとを1つのモジュール単位として構成することにより、モジュール単位の増設でICT機器を容易に増設することができる。
第1及び第2のICT機器用チャンバにおけるICT機器ホットアイルと第1の空調機用チャンバにおける空調機ホットアイルとが、第1及び第2のICT機器用チャンバ及び第1の空調機用チャンバ間にそれぞれ設けられたスリットを介してそれぞれ互いに連通しており、第1及び第2のICT機器用チャンバにおけるICT機器コールドアイルと第1の空調機用チャンバにおける空調機コールドアイルとが、第1及び第2のICT機器用チャンバ及び第1の空調機用チャンバ間にそれぞれ設けられたスリットを介してそれぞれ互いに連通していることが好ましい。
第1の空調機用チャンバにおける空調機コールドアイルが、空気流を第1及び第2のICT機器用チャンバにおけるICT機器コールドアイルの方向に風向を変えると共に分流する可変整流板を備えていることも好ましい。
第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバと第1の空調機用チャンバとを搭載したフロア型免震機構をさらに備えていることも好ましい。
第2のICT機器用チャンバの第1の空調内機用チャンバとは反対側に隣接して配置されており、空調内機を挟んで互いに密閉された空調機ホットアイル及び空調機コールドアイルを備えた第2の空調機用チャンバと、第2の空調機用チャンバの第2のICT機器用チャンバとは反対側に隣接して配置されており、ICT機器用ラックの列を挟んで互いに密閉されたICT機器ホットアイル及びICT機器コールドアイルを備えた第3のICT機器用チャンバとをハウジング内にさらに備えており、第2及び第3のICT機器用チャンバにおけるICT機器ホットアイルと第2の空調機用チャンバにおける空調機ホットアイルとがそれぞれ互いに連通しており、第2及び第3のICT機器用チャンバにおけるICT機器コールドアイルと第2の空調機用チャンバにおける空調機コールドアイルとがそれぞれ互いに連通していることも好ましい。
この場合、第2及び第3のICT機器用チャンバにおけるICT機器ホットアイルと第2の空調機用チャンバにおける空調機ホットアイルとが、第2及び第3のICT機器用チャンバ及び第2の空調機用チャンバ間にそれぞれ設けられたスリットを介してそれぞれ互いに連通しており、第2及び第3のICT機器用チャンバにおけるICT機器コールドアイルと第2の空調機用チャンバにおける空調機コールドアイルとが、第2及び第3のICT機器用チャンバ及び第2の空調機用チャンバ間にそれぞれ設けられたスリットを介してそれぞれ互いに連通していることがより好ましい。
第2の空調機用チャンバにおける空調機コールドアイルが、空気流を第2及び第3のICT機器用チャンバにおけるICT機器コールドアイルの方向に風向を変えると共に分流する可変整流板を備えていることも好ましい。
この場合、各々が第1、第2及び第3のICT機器用チャンバと第1及び第2の空調機用チャンバとを備えた1対のハウジングが両側に隣接して設けられた入退出ブースをさらに備えていることがさらに好ましい。
第1、第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバと第1及び第2の空調機用チャンバとを搭載したフロア型免震機構をさらに備えていることも好ましい。
空調機用チャンバとICT機器用チャンバとが隣接して配置されており、両者のホットアイル及びコールドアイルがそれぞれ連通しているので、最短距離で相互の空気循環が可能となり、冷却負荷が最小となって、著しく低いエネルギ効率PUEが実現できる。また、このような2つのICT機器用チャンバと1つの空調機用チャンバとを1つのモジュール単位として構成するか、又は3つのICT機器用チャンバと2つの空調機用チャンバとを1つのモジュール単位として構成することにより、モジュール単位の増設でICT機器を容易に増設することができる。
図1は本考案の一実施形態として、内部にヒートアイルシステムが収容されたハウジングモジュール全体の外観構成を概略的に示しており、図2は本実施形態におけるハウジングモジュールの内部の構成を概略的に示している。
これらの図に示すように、本実施形態のハウジングモジュール10は、順次隣接して連結されており互いに独立した直方体形状の第1のハウジング11、第2のハウジング12、及び第3のハウジング13を備えている。さらに、これら第1のハウジング11、第2のハウジング12、及び第3のハウジング13は、高断熱パネルで構成されており、耐荷重が最大で22トンである。
また、これら第1のハウジング11、第2のハウジング12、及び第3のハウジング13は、一体型の免震装置14上に設置されている。免震装置14としては、印加される加速度(JMA KOBE波)818Galを1/8程度に減衰可能な、例えば株式会社エーエスの一体型免震装置ASTCR(登録商標)を使用している。
第1のハウジング11及び第3のハウジング13の各々の外形寸法は、前面の横幅が約4m、奥行きが約2.5m、高さが約2.5mであり、第2のハウジング12の前面の横幅が約3m、奥行きが約2.5m、高さが約2.5mである。また、免震装置14はそれぞれのハウジングに対応した横幅及び奥行きを有しており、高さが約0.3mである。従って、ハウジングモジュール10全体としては、横幅が約11m、奥行きが約2.5m、高さが約2.8mとなる。なお、第1のハウジング(10m2)11、第2のハウジング(7.5m2)12、及び第3のハウジング(10m2)13の各々の床面積は、建築基準法を遵守する10m2以内である。
第1のハウジング11及び第3のハウジング13内には、ヒートアイルシステム11a及び13aがそれぞれ収容されている。これら第1のハウジング11及び第3のハウジング13には、その前面及び後面に、通常使用時には閉止されている、保守・メンテナンス用の密閉作業扉11b及び11c並びに13b及び13cが設けられている。第2のハウジング12は、付帯設備各種盤類、チッソガス消火設備、及びセキュリティー監視装置を有するのみでヒートアイルシステムを備えておらず、第1のハウジング11及び第3のハウジング13への作業用の入退出ブースを構成している。この第2のハウジング12の前面には、生体認証によるセキュリティー扉12bが設けられている。また、第2のハウジング12と第1のハウジング11との間には扉12dが、第2のハウジング12と第3のハウジング13との間には扉12eがそれぞれ設けられている。
図3は本実施形態において第1のハウジング11又は第3のハウジング13内部に収容されるヒートアイルシステム11a又は13aの一部の(A)外観、及び(B)扉を開けた状態をそれぞれ示しており、図4はこのヒートアイルシステム11a又は13aの構成及び動作を概略的に示している。
これらの図に示すように、各ヒートアイルシステムは、第1の情報通信技術機器(ICT機器)用チャンバ20と、第1の空調機用チャンバ21と、第2のICT機器用チャンバ22と、第2の空調機用チャンバ23と、第3のICT機器用チャンバ24とがこの順序で隣接して互いに連結されている。第1〜第3のICT機器用チャンバ20、22及び24の各々における最大消費電力は16.7kWであり、1つのヒートアイルシステムにおける最大消費電力は16.7kW×3=約50kWとなるように設定されている。
第1のICT機器用チャンバ20には、EIA規格のICT機器用ラック列20cが設けられている。より具体的には、19インチラックの40RUが2架設けられたペアラックとなっている。このICT機器用ラック列20cを挟んで互いに密閉されたICT機器ホットアイル20a及びICT機器コールドアイル20bが設けられている。
第1の空調機用チャンバ21には、ハウジングモジュール10の外部に設けられた図示しない空調外機に配管接続されている空調内機21cが設けられており、この空調内機21cを挟んで互いに密閉された空調機ホットアイル21a及び空調機コールドアイル21bが設けられている。この空調機器は、定格出力37.47kWを有する一体空冷式のコンデンシングユニット(屋外機)を2台設けた構成となっており、例えば三菱電機株式会社製のECOVVVF制御コンデンシングユニットを2台設置している。このように2系統の空調機器を設けているため、1台故障時にも、約65〜70%のリカバリが行えることとなる。
空調内機21cは、図4に示すように、空調機ホットアイル21a側から順次配置されたエアフィルタ21c1、蒸発器21c2及びファン21c3を備えている。空調機ホットアイル21a及び空調機コールドアイル21bは、正確には、蒸発器21c2を境界として隣接している。なお、空調内機21cにおける蒸発器21c2及びファン21c3の配列順序は、図4に示したものと逆であっても良い。
空調機コールドアイル21bの出口側には、空気流を第1のICT機器用チャンバ20におけるICT機器コールドアイル20b及び第2のICT機器用チャンバ22におけるICT機器コールドアイル22bの方向に風向を変えると共に分流する可変整流板21dが設けられている。
第2のICT機器用チャンバ22には、EIA規格(19インチラック)のICT機器用ラック列22cが設けられている。より具体的には、19インチラックの40RUが2架設けられたペアラックとなっている。このICT機器用ラック列22cを挟んで互いに密閉されたICT機器ホットアイル22a及びICT機器コールドアイル22bが設けられている。
第2の空調機用チャンバ23には、ハウジングモジュール10の外部に設けられた図示しない空調外機に配管接続されている空調内機23cが設けられており、この空調内機23cを挟んで互いに密閉された空調機ホットアイル23a及び空調機コールドアイル23bが設けられている。この空調機器(屋外機)は、定格出力37.47kWを有する空冷式のコンデンシングユニットを2台設けた構成となっており、例えば三菱電機株式会社製のECOVVVF制御コンデンシングユニットを2台設置している。
空調内機23cは、図4に示すように、空調機ホットアイル23a側から順次配置されたエアフィルタ23c1、蒸発器23c2及びファン23c3を備えている。空調機ホットアイル23a及び空調機コールドアイル23bは、正確には、蒸発器23c2を境界として隣接している。なお、空調内機23cにおける蒸発器23c2及びファン23c3の配列順序は、図4に示したものと逆であっても良い。
空調機コールドアイル23bの出口側には、空気流を第2のICT機器用チャンバ22におけるICT機器コールドアイル22b及び第3のICT機器用チャンバ24におけるICT機器コールドアイル24bの方向に風向を変えると共に分流する可変整流板23dが設けられている。
第3のICT機器用チャンバ24には、EIA規格(19インチラック)のICT機器用ラック列24cが設けられている。より具体的には、19インチラックの40RUが2架設けられたペアラックとなっている。このICT機器用ラック列24cを挟んで互いに密閉されたICT機器ホットアイル24a及びICT機器コールドアイル24bが設けられている。
第1の空調機用チャンバ21における空調機ホットアイル21aと第1のICT機器用チャンバ20におけるICT機器ホットアイル20aとの間は、スリット25aのみを介して互いに連通している。また、第1の空調機用チャンバ21における空調機コールドアイル21bと第1のICT機器用チャンバ20におけるICT機器コールドアイル20bとの間も、スリット25bのみを介して互いに連通している。
第1の空調機用チャンバ21における空調機ホットアイル21aと第2のICT機器用チャンバ22におけるICT機器ホットアイル22aとの間は、スリット26aのみを介して互いに連通している。また、第1の空調機用チャンバ21における空調機コールドアイル21bと第2のICT機器用チャンバ22におけるICT機器コールドアイル22bとの間も、スリット26bのみを介して互いに連通している。
第2の空調機用チャンバ23における空調機ホットアイル23aと第2のICT機器用チャンバ22におけるICT機器ホットアイル22aとの間は、スリット27aのみを介して互いに連通している。また、第2の空調機用チャンバ23における空調機コールドアイル23bと第2のICT機器用チャンバ22におけるICT機器コールドアイル22bとの間も、スリット27bのみを介して互いに連通している。
第2の空調機用チャンバ23における空調機ホットアイル23aと第3のICT機器用チャンバ24におけるICT機器ホットアイル24aとの間は、スリット28aのみを介して互いに連通している。また、第2の空調機用チャンバ23における空調機コールドアイル23bと第3のICT機器用チャンバ24におけるICT機器コールドアイル24bとの間も、スリット28bのみを介して互いに連通している。
各スリットの寸法は、0.1m×2.0m×0.8mであり、従って、各スリットの開口面積は、0.16m2である。両側のスリットの開口面積は3.32m2であり、空調内機の風量は最大120m3/分である。
本実施形態のハウジングモジュール10には、その他に、光通信設備やチッソガス消火設備が組み込まれており、システム構成に対応した総合遠方監視及び管理システムが構築されている。
次に、図4を用いて本実施形態におけるヒートアイルシステムの空調動作について説明する。
例えば、第1のICT機器用チャンバ20のICT機器用ラック列20cに収容されたICT機器から放出された暖気Hは、ICT機器ホットアイル20aに流れ、スリット25aを介して第1の空調機用チャンバ21の空調機ホットアイル21aに流れ込む。次いで、空調内機21cのエアフィルタ21c1を介して蒸発器21c2によって冷却されて冷気Cとなり、空調機コールドアイル21bに流れ込む。空調機コールドアイル21bにおいて、ファン21c3により付勢された冷気Cは可変整流板21dによって分流され、第1のICT機器用チャンバ20の方向及び第2のICT機器用チャンバ22の方向へ流れる。第1のICT機器用チャンバ20の方向へ流れる冷気Cは、スリット25bを介して第1のICT機器用チャンバ20のICT機器コールドアイル20bに流れ、再びICT機器用ラック列20cに流れ込んで循環される。第2のICT機器用チャンバ22のICT機器用ラック列22c及び第3のICT機器用チャンバ24のICT機器用ラック列24cからの暖気Hも、同様に流れ、冷却されて循環される。
以上説明したように、本実施形態によれば、ICT機器の発熱負荷を超ヒートアイルプレナム付きのヒートアイルシステムで処理するように構成されているため、建屋負荷や換気負荷等の周囲環境負荷を考慮する必要がほとんど不要となる。特に、第1及び第2の空調機用チャンバと第1、第2及び第3のICT機器用チャンバとがそれぞれ互いに隣接して配置されており、隣接するホットアイル及びコールドアイルがそれぞれスリットを介して連通しているので、最短距離で相互の暖気及び冷気循環が可能となる。このため、冷却負荷が最小となり、著しく低いエネルギ効率PUEが実現できる。因みに、本実施形態においては、PUEが1.88〜2.1と、太陽光発電や風力発電等の自然エネルギ電力を含まないにもかかわらず、非常に低い値を得ることができる。
また、本実施形態のごとく、3つのICT機器用チャンバと2つの空調機用チャンバとを1つのモジュール単位として構成することにより、モジュール単位でステップ的に増設することが容易に行え、ICT機器を簡単に増設することができる。さらに、本実施形態によれば、専用ハウジングを採用していることにより、屋外はもとより、既存倉庫や工場内において、外的環境に依存することなく設置することができ、しかも省エネルギによるエコを実現することが可能となる。
夏季や中間季において、水道水又は河川水等(塵芥、藻、虫類、微生物及びカルキ等を除去した防錆処理水)を空調屋外機放熱コイルの外側から加圧噴霧し気化熱冷却することにより、エネルギの高効率化を図るように構成しても良い。
図5は本考案の他の実施形態におけるハウジングモジュールの内部の構成を概略的に示している。
本実施形態においては、ハウジングモジュール10′が、図1の実施形態における第3のハウジングを取り除いた第1のハウジング11及び第2のハウジング12のみから構成されている。第1のハウジング11及び第2のハウジング12の構成は図1の実施形態の場合と同様である。このように構成することにより、図1の実施形態の1/2のモジュールでデータセンタを構成でき、1/2モジュール単位で増設を行うことができる。本実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1の実施形態の場合と同様である。
なお、本考案のヒートアイルシステムは、上述の実施形態のごとくハウジングモジュール内に必ずしも収容する必要はなく、例えば、既存のデータセンタのようなハウジング環境が整っている場所に設置する場合は、ヒートアイルシステムを耐震架台及び免震装置を介してデータセンタの床上に設置するのみであっても良い。その場合、免震装置としては、例えば株式会社エーエスのセパレート型免震装置ASTCR(登録商標)を使用する。
以上述べた実施形態は全て本考案を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本考案は他の種々の変形態様及び変更態様で実施に柔軟に対応できる。従って本考案の範囲は実用新案登録請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
10、10′ ハウジングモジュール
11 第1のハウジング
11a、13a ヒートアイルシステム
11b、11c、13b、13c 密閉作業扉
12 第2のハウジング
12b セキュリティー扉
12d、12e 扉
13 第3のハウジング
14 免震装置
20 第1のICT機器用チャンバ
20a、22a、24a ICT機器ホットアイル
20b、22b、24b ICT機器コールドアイル
20c、22c、24c ICT機器用ラック列
21 第1の空調機用チャンバ
21a、23a 空調機ホットアイル
21b、23b 空調機コールドアイル
21c、23c 空調内機
21c1、23c1 エアフィルタ
21c2、23c2 蒸発器
21c3、23c3 ファン
21d、23d 可変整流板
22 第2のICT機器用チャンバ
23 第2の空調機用チャンバ
24 第3のICT機器用チャンバ
25a、25b、26a、26b、27a、27b、28a、28b スリット
11 第1のハウジング
11a、13a ヒートアイルシステム
11b、11c、13b、13c 密閉作業扉
12 第2のハウジング
12b セキュリティー扉
12d、12e 扉
13 第3のハウジング
14 免震装置
20 第1のICT機器用チャンバ
20a、22a、24a ICT機器ホットアイル
20b、22b、24b ICT機器コールドアイル
20c、22c、24c ICT機器用ラック列
21 第1の空調機用チャンバ
21a、23a 空調機ホットアイル
21b、23b 空調機コールドアイル
21c、23c 空調内機
21c1、23c1 エアフィルタ
21c2、23c2 蒸発器
21c3、23c3 ファン
21d、23d 可変整流板
22 第2のICT機器用チャンバ
23 第2の空調機用チャンバ
24 第3のICT機器用チャンバ
25a、25b、26a、26b、27a、27b、28a、28b スリット
Claims (9)
- 情報通信技術機器用ラックの列を挟んで互いに密閉された情報通信技術機器ホットアイル及び情報通信技術機器コールドアイルを各々が備えた第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバと、該第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバの間に隣接して配置されており、空調内機を挟んで互いに密閉された空調機ホットアイル及び空調機コールドアイルを備えた第1の空調機用チャンバとを備えており、前記第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器ホットアイルと前記第1の空調機用チャンバにおける前記空調機ホットアイルとがそれぞれ互いに連通しており、前記第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器コールドアイルと前記第1の空調機用チャンバにおける前記空調機コールドアイルとがそれぞれ互いに連通していることを特徴とするヒートアイルシステム。
- 前記第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器ホットアイルと前記第1の空調機用チャンバにおける前記空調機ホットアイルとが、前記第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバ及び前記第1の空調機用チャンバ間にそれぞれ設けられたスリットを介してそれぞれ互いに連通しており、前記第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器コールドアイルと前記第1の空調機用チャンバにおける前記空調機コールドアイルとが、前記第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバ及び前記第1の空調機用チャンバ間にそれぞれ設けられたスリットを介してそれぞれ互いに連通していることを特徴とする請求項1に記載のヒートアイルシステム。
- 前記第1の空調機用チャンバにおける前記空調機コールドアイルが、空気流を前記第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器コールドアイルの方向に風向を変えると共に分流する可変整流板を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートアイルシステム。
- 前記第1及び第2の情報通信技術機器用チャンバと前記第1の空調機用チャンバとを搭載したフロア型免震機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のヒートアイルシステム。
- 前記第2の情報通信技術機器用チャンバの前記第1の空調内機用チャンバとは反対側に隣接して配置されており、空調内機を挟んで互いに密閉された空調機ホットアイル及び空調機コールドアイルを備えた第2の空調機用チャンバと、該第2の空調機用チャンバの前記第2の情報通信技術機器用チャンバとは反対側に隣接して配置されており、情報通信技術機器用ラックの列を挟んで互いに密閉された情報通信技術機器ホットアイル及び情報通信技術機器コールドアイルを備えた第3の情報通信技術機器用チャンバとを前記ハウジング内にさらに備えており、前記第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器ホットアイルと前記第2の空調機用チャンバにおける前記空調機ホットアイルとがそれぞれ互いに連通しており、前記第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器コールドアイルと前記第2の空調機用チャンバにおける前記空調機コールドアイルとがそれぞれ互いに連通していることを特徴とする請求項1に記載のヒートアイルシステム。
- 前記第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器ホットアイルと前記第2の空調機用チャンバにおける前記空調機ホットアイルとが、前記第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバ及び前記第2の空調機用チャンバ間にそれぞれ設けられたスリットを介してそれぞれ互いに連通しており、前記第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器コールドアイルと前記第2の空調機用チャンバにおける前記空調機コールドアイルとが、前記第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバ及び前記第2の空調機用チャンバ間にそれぞれ設けられたスリットを介してそれぞれ互いに連通していることを特徴とする請求項5に記載のヒートアイルシステム。
- 前記第2の空調機用チャンバにおける前記空調機コールドアイルが、空気流を前記第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバにおける前記情報通信技術機器コールドアイルの方向に風向を変えると共に分流する可変整流板を備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載のヒートアイルシステム。
- 各々が前記第1、第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバと前記第1及び第2の空調機用チャンバとを備えた1対の前記ハウジングが両側に隣接して設けられた入退出ブースをさらに備えていることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のヒートアイルシステム。
- 前記第1、第2及び第3の情報通信技術機器用チャンバと前記第1及び第2の空調機用チャンバとを搭載したフロア型免震機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のヒートアイルシステム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013088582A1 (ja) * | 2011-12-16 | 2013-06-20 | 富士通株式会社 | 冷却装置、および、電子機器 |
JP2016502714A (ja) * | 2012-11-08 | 2016-01-28 | シリコン グラフィックス インターナショナル コーポレイション | 高密度クラスタラー化コンピュータシステムのためのツインサーバブレード |
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2011
- 2011-02-01 JP JP2011000499U patent/JP3167274U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
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JP2016505917A (ja) * | 2012-11-08 | 2016-02-25 | シリコン グラフィックス インターナショナル コーポレイション | コンピュータシステムのための閉鎖ループ冷却システム |
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