JP3167246U - 曝気攪拌装置 - Google Patents

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昌大 水野
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Abstract

【課題】曝気攪拌装置のスクリューが最適な曝気性能を発揮する浸漬深さに設置されていることを目視によって確認することができるようにした曝気攪拌装置を提供する。【解決手段】回転駆動機構3と、回転駆動機構3によって回転駆動される中空軸2と、回転駆動機構3及び中空軸2を覆うカバー部材4と、カバー部材4から突出した中空軸2の先端側2Aに設けたスクリュー20とからなり、スクリュー20の回転により攪拌水流を発生させるとともに、攪拌水流に伴う負圧により中空軸2の基端側に設けた空気吸入部から吸い込んだ空気を水中へ放出するようにし、カバー部材4に、曝気攪拌装置のスクリュー20の浸漬深さを目視によって確認できるようにするための帯状の境界標示10を形成する。【選択図】図1

Description

本考案は、曝気攪拌装置に関し、特に、曝気攪拌装置が最適な曝気性能を発揮する浸漬深さに設置されていることを目視によって確認することができるようにした曝気攪拌装置に関するものである。
従来、汚水処理場における曝気槽には、汚水を攪拌するとともに、汚水中に空気を放出して曝気する曝気攪拌装置が設置されている。
この曝気攪拌装置は、図4に示すように、回転駆動機構3と、回転駆動機構3によって回転駆動される中空軸2と、中空軸2を覆うカバー部材4と、カバー部材4から突出した中空軸2の先端側2Aに設けたスクリュー20とからなり、スクリュー20の回転により攪拌水流を発生させるとともに、攪拌水流に伴う負圧により中空軸2の基端側2Bに設けた空気吸入部5から吸い込んだ空気を水中へ放出するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、この曝気攪拌装置1’は、曝気攪拌装置1’の浸漬深さ、すなわち、スクリュー20の浸漬深さが、曝気性能に影響を及ぼすこととなるため、スクリュー20の浸漬深さが、極力変動しないように使用されている。
そして、例えば、曝気攪拌装置1’を設置する際には、スクリュー20の浸漬深さを確認しながら設置する必要があり、作業に手数を要するという問題があった。
また、曝気攪拌装置1’の運転中に曝気槽の水位が大幅に変動した場合に、曝気攪拌装置1’のスクリュー20の浸漬深さを、目視によって確認することができなかった。
また、曝気攪拌装置1’では、曝気攪拌装置1’のスクリュー20の浸漬深さを調整する場合、曝気攪拌装置1’を取り付ける固定側部材、例えば、曝気槽に架設した梁部材との間に調節部材(いずれも図示省略)を設けるようにしているが、構造が複雑になるとともに、調整に手数を要していた。
特開平9−299981号公報
本考案は、上記従来の曝気攪拌装置の有する問題点に鑑み、曝気攪拌装置のスクリューが最適な曝気性能を発揮する浸漬深さに設置されていることを目視によって確認することができるようにした曝気攪拌装置を提供することを第1の目的とする。
また、本考案は、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さ等の調整を容易に行うことができるようにした曝気攪拌装置を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するため、本考案の曝気攪拌装置は、回転駆動機構と、該回転駆動機構によって回転駆動される中空軸と、回転駆動機構及び中空軸を覆うカバー部材と、該カバー部材から突出した中空軸の先端側に設けたスクリューとからなり、該スクリューの回転により攪拌水流を発生させるとともに、該攪拌水流に伴う負圧により中空軸の基端側に設けた空気吸入部から吸い込んだ空気を水中へ放出するようにした曝気攪拌装置において、前記カバー部材に、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さを目視によって確認できるようにするための帯状の境界標示を形成したことを特徴とする。
この場合において、前記境界標示を、推奨運転範囲、運転可能範囲及び運転不可能範囲に区分けすることができる。
さらに、上記第2の目的を達成するため、本考案の曝気攪拌装置は、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さ並びに曝気攪拌装置の水平面内及び鉛直面内での揺動角度を、曝気攪拌装置を固定するねじ部材及び該ねじ部材の位置を調節することによって調整する構造とすることができる。
また、曝気攪拌装置を垂設支持部材及び傾斜支持部材を介して固定側部材に固定するようにすることができる。
また、曝気攪拌装置の基準位置に対する水平面内での揺動角度を目視によって確認できるようにするための角度標示部材を配設することができる。
本考案の曝気攪拌装置によれば、カバー部材に、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さを目視によって確認できるようにするための帯状の境界標示を形成することにより、曝気攪拌装置が最適な曝気性能を発揮する浸漬深さに設置されていることを目視によって確認することができることから、曝気攪拌装置の設置作業を簡易に行うことができるとともに、曝気攪拌装置の運転中に曝気槽の水位が大幅に変動した場合でも、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さを容易に確認することができ、曝気攪拌装置の運転を安定して行うことができるとともに、曝気攪拌装置の保護を配慮した運転を行うことができる。
また、境界標示を、推奨運転範囲、運転可能範囲及び運転不可能範囲に区分けすることにより、曝気攪拌装置の運転適正範囲(推奨運転範囲及び運転可能範囲)が明確になり、して、曝気攪拌装置の運転を一層安定して行うことができる。
また、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さ並びに曝気攪拌装置の水平面内及び鉛直面内での揺動角度を、曝気攪拌装置を固定するねじ部材及び該ねじ部材の位置を調節することによって調整する構造とすることにより、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さ並びに曝気攪拌装置の水平面内及び鉛直面内での揺動角度の調整を容易に行うことができる。
また、曝気攪拌装置を垂設支持部材及び傾斜支持部材を介して固定側部材に固定するようにすることにより、曝気攪拌装置の荷重を専ら垂設支持部材によって、曝気攪拌装置の運転時と停止時の重心の偏倚による支持点廻りのモーメントを専ら傾斜支持部材によって支持することで、曝気攪拌装置を安定して支持することができるとともに、曝気攪拌装置の固定側部材に対する取付構造を簡易に構成することができる。
また、曝気攪拌装置の基準位置に対する水平面内での揺動角度を目視によって確認できるようにするための角度標示部材を配設することにより、曝気攪拌装置の設置作業を簡易に行うことができる。
本考案の曝気攪拌装置の一実施例を示し、(a)は正面図、(b)は平面図である。 同曝気攪拌装置の垂設支持部材を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。 同曝気攪拌装置の角度標示部材の説明図である。 従来の曝気攪拌装置の正面断面図である。
以下、本考案の曝気攪拌装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図2に、本考案の曝気攪拌装置の一実施例を示す。
この曝気攪拌装置1は、回転駆動機構3と、回転駆動機構3によって回転駆動される中空軸2と、回転駆動機構3及び中空軸2を覆うカバー部材4と、カバー部材4から突出した中空軸2の先端側2Aに設けたスクリュー20とからなり、スクリュー20の回転により攪拌水流を発生させるとともに、攪拌水流に伴う負圧により中空軸2の基端側2Bに設けた空気吸入部5から吸い込んだ空気を水中へ放出するようにし、カバー部材4に、曝気攪拌装置1のスクリュー20の浸漬深さを目視によって確認できるようにするための帯状の境界標示10を形成するようにしている。
境界標示10は、曝気攪拌装置1のスクリュー20の浸漬深さを目視によって確認できるようにするものであれば、特に限定されるものではないが、本実施例においては、図1に示すように、推奨運転範囲11と、推奨運転範囲11を挟んだ運転可能範囲12と、それ以外の範囲を運転不可能範囲13とした3つの範囲に区分けするようにしている。
また、境界標示10は、境界線によって区分けするだけとすることもできるが、本実施例においては、色分けするようにしている。
そして、この曝気攪拌装置1を設置する場合、曝気槽の標準水位(図1(a)のMWL)が、推奨運転範囲11に入るように設置する。
これにより、曝気槽の水位が通常想定される範囲(図1(a)のHWLとLWLとの範囲)で変動しても、運転可能範囲12から外れることはなく、曝気攪拌装置1の運転を安定して行うことができる。
そして、このように、曝気攪拌装置1が最適な曝気性能を発揮する浸漬深さに設置されていることを目視によって確認することができることから、曝気攪拌装置1の設置作業を簡易に行うことができるとともに、曝気攪拌装置1の運転中に、例えば、設備機器の故障等によって、曝気槽の水位が大幅に変動した場合に、曝気攪拌装置1の浸漬深さを目視によって容易に確認することができ、曝気攪拌装置1の運転の停止等の処置を早期に行うことができ、曝気攪拌装置1の運転を安定して行うことができる。
また、曝気攪拌装置1は、水中に浸漬する際に、水面に対して所定の浸漬角度(30〜40°、より好ましくは35°程度)をもって浸漬するようにしているが、この境界標示10を、カバー部材4の表面に、中空軸2の軸心に対して曝気攪拌装置1の水面に対する浸漬角度と同じ角度をもって帯状に形成することによって、曝気攪拌装置1の水面に対する浸漬角度も容易に調整することができる。
ところで、本実施例においては、曝気攪拌装置1を、垂設支持部材14及び傾斜支持部材16を介して、固定側部材(本実施例においては、曝気槽に架設した梁部材18)に固定するようにしている。
この場合、型鋼で構成した垂設支持部材14の下端部を、曝気攪拌装置1のカバー部材4に、垂設支持部材14に形成した本体取付穴15に配したねじ部材15aを介して固定するとともに、垂設支持部材14の上端に架設した水平片14aを、梁部材18に、ねじ部材19aを介して固定するようにする。
また、金属製の板片で構成した傾斜支持部材16の下端部を、曝気攪拌装置1のカバー部材4のリブ部4aに、ねじ部材19bを介して固定するとともに、傾斜支持部材16の上端部を、垂設支持部材14の水平片14aに突設したブラケット14bに、このブラケット14bに形成した傾斜支持部材取付穴17に配したねじ部材17aを介して固定するようにする。
これにより、曝気攪拌装置1の荷重を専ら垂設支持部材14によって、曝気攪拌装置1の運転時と停止時の重心の偏倚による支持点廻りのモーメント(スクリュー20の回転により発生する推力により生じる垂設支持部材14の支持点廻りのモーメント)を専ら傾斜支持部材16によって支持することかでき、曝気攪拌装置1を安定して支持することができるとともに、曝気攪拌装置1の固定側部材である梁部材18に対する取付構造を簡易に構成することができる。
そして、曝気攪拌装置1のスクリュー20の浸漬深さ並びに曝気攪拌装置1の水平面内及び鉛直面内での揺動角度を、曝気攪拌装置1を固定するねじ部材及びこのねじ部材の位置を調節することによって調整するようにする。
具体的には、曝気攪拌装置1のスクリュー20の浸漬深さは、垂設支持部材14に形成した本体取付穴15に代えて、その上下に形成した予備用の本体取付穴15’、15”(個数は2個に限定されない。)にねじ部材15aを配し、このねじ部材15aを曝気攪拌装置1のカバー部材4に固定することにより調整することができる。
また、曝気攪拌装置1の水平面内での揺動角度は、垂設支持部材14の上端に架設した水平片14aと梁部材18のなす角度が好ましい角度となるようにして、ねじ部材19aを介して固定することにより調整することができる。
また、曝気攪拌装置1の鉛直面内での揺動角度は、垂設支持部材14の水平片14aに突設したブラケット14bに形成した傾斜支持部材取付穴17に代えて、その上下に形成した予備用の傾斜支持部材取付穴17’、17”(個数は2個に限定されない。)にねじ部材17aを配し、このねじ部材17aを介して傾斜支持部材16の上端部を固定することにより調整することができる。
これにより、曝気攪拌装置1のスクリュー20の浸漬深さ並びに曝気攪拌装置1の水平面内及び鉛直面内での揺動角度の調整を容易に行うことができる。
また、曝気攪拌装置1は、図3に示すように、曝気攪拌装置1の基準位置に対する水平面内での揺動角度を目視によって確認できるようにするための角度標示部材7を配設することができる。
角度標示部材7は、曝気攪拌装置1を固定する固定側部材(本実施例においては、曝気槽に架設した梁部材18)に配設した角度標示板7aと、曝気攪拌装置1の揺動に伴って移動することにより角度標示板7aに角度を標示する移動片7bとで構成するようにしている。
これにより、曝気攪拌装置1が最適な曝気性能を発揮する水平面内での所要角度に設置されていることを目視によって確認でき、曝気攪拌装置1の設置作業を簡易に行うことができる。
なお、本実施例において、空気吸入部は、図4に記載した従来の曝気攪拌装置と同様、中空軸2の基端側に配設され、スクリュー20の回転によって生じる攪拌水流に伴う負圧により空気を吸入するものであれば、特に限定されるものではない。
また、カバー部材4の先端には、スクリュー20の上方に延設するように渦流防止板6を取り付けるようにする。
これにより、スクリュー20の上方の水面に渦流(攪拌水流に伴う負圧により、水面から空気を引き込む現象)が発生するのを防止し、攪拌水流に乱れが生じないようにしている。
以上、本考案の曝気攪拌装置について、その実施例に基づいて説明したが、本考案は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本考案の曝気攪拌装置は、曝気攪拌装置が最適な曝気性能を発揮する浸漬深さに設置されていることを目視によって確認することができるとともに、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さ等の調整を容易に行うことができ、これにより、曝気攪拌装置の点検、整備を簡易に行うことができるという特性を有していることから、各種用途の曝気攪拌装置に好適に用いることができる。
1 曝気攪拌装置
2 中空軸
2A 先端側
2B 基端側
20 スクリュー
3 回転駆動機構
4 カバー部材
5 空気吸入部
6 渦流防止板
7 角度標示部材
10 境界標示
11 推奨運転範囲
12 運転可能範囲
13 運転不可能範囲
14 垂設支持部材
15 本体取付穴
15’ 予備用の本体取付穴
15” 予備用の本体取付穴
15a ねじ部材
16 傾斜支持部材
17 傾斜支持部材取付穴
17’ 予備用の傾斜支持部材取付穴
17” 予備用の傾斜支持部材取付穴
17a ねじ部材
18 梁部材(固定側部材)
19a ねじ部材
19b ねじ部材

Claims (5)

  1. 回転駆動機構と、該回転駆動機構によって回転駆動される中空軸と、回転駆動機構及び中空軸を覆うカバー部材と、該カバー部材から突出した中空軸の先端側に設けたスクリューとからなり、該スクリューの回転により攪拌水流を発生させるとともに、該攪拌水流に伴う負圧により中空軸の基端側に設けた空気吸入部から吸い込んだ空気を水中へ放出するようにした曝気攪拌装置において、前記カバー部材に、曝気攪拌装置のスクリューの浸漬深さを目視によって確認できるようにするための帯状の境界標示を形成したことを特徴とする曝気攪拌装置。
  2. 前記境界標示を、推奨運転範囲、運転可能範囲及び運転不可能範囲に区分けしたことを特徴とする請求項1記載の曝気攪拌装置。
  3. 曝気攪拌装置の浸漬深さ並びに水平面内及び鉛直面内での揺動角度を、曝気攪拌装置を固定するねじ部材及び該ねじ部材の位置を調節することによって調整する構造としたことを特徴とする請求項1又は2記載の曝気攪拌装置。
  4. 曝気攪拌装置を垂設支持部材及び傾斜支持部材を介して固定側部材に固定するようにしたことを特徴とする請求項3記載の曝気攪拌装置。
  5. 曝気攪拌装置の基準位置に対する水平面内での揺動角度を目視によって確認できるようにするための角度標示部材を配設したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の曝気攪拌装置。
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