JP3165726B2 - エンジンのガス燃料供給装置 - Google Patents

エンジンのガス燃料供給装置

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JP3165726B2
JP3165726B2 JP03923592A JP3923592A JP3165726B2 JP 3165726 B2 JP3165726 B2 JP 3165726B2 JP 03923592 A JP03923592 A JP 03923592A JP 3923592 A JP3923592 A JP 3923592A JP 3165726 B2 JP3165726 B2 JP 3165726B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば液化石油ガス(L
PG)を燃料とするエンジンに用いられるガス燃料供給装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】LPGを燃料とするエンジンでは、燃料タ
ンクから取り出された燃料をベーパーライザに導き、こ
こで減圧、気化、調量してガス状のまま気化器に導いて
いる。この気化器では、導かれた燃料を空気と適当に混
合して空燃比を調整し、エンジンの吸気通路に供給して
いる。
【0003】ところで、この種のエンジンの気化器とし
ては、固定ベンチュリー形式のものが用いられている。
この固定ベンチュリー気化器では、燃料自体がガス状で
あることから、体積効率の低下を防止し、しかも高負荷
運転域ので出力確保を目的として、そのベンチュリー径
が大きく設定されていることが多い。このため、吸入空
気量が少ない低負荷運転域や始動時において、ノズル内
の燃料を吸引するに足りる充分なベンチュリー負圧が得
られないので、従来の気化器は、低負荷専用の燃料供給
経路を備えている。
【0004】この燃料供給経路としては、ガス燃料の圧
力を調整するベーパーライザの一次減圧室から、約0.
3kg/cm2に保たれたガス燃料を低速用燃料として取り出
し、このガス燃料を低速用燃料通路を介して気化器に強
制的に供給する、いわゆる一次スロー式と称するものが
知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の燃料供給経路によると、気化器には、エンジンの運
転状況に関係なく常に約0.3kg/cm2に加圧された燃料
が導かれているので、吸入空気量に対応した量の燃料を
気化器に供給することが困難となる。
【0006】このため、特に吸入空気量が少ない低負荷
での運転状態において空燃比が濃くなり過ぎてしまい、
排気中に含まれる有害成分の排出量が増大し、排ガス対
策面でも好ましくないものとなる。
【0007】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、吸入空気量が少ない運転域でも充分なベ
ンチュリー負圧を発生させることができ、ガス状の燃料
を強制的にベンチュリー通路に供給する経路が不要とな
るとともに、全運転域に亘って最適空燃比の混合気を得
ることができ、しかも、万一制御手段が故障したとして
も、燃料に付加される空気量をエンジン負荷に応じて自
動的に制御することができ、運転を継続できるととも
に、エンジン停止時にノズルからの燃料の漏洩やブリー
ド通路への燃料の混入を防止できるエンジンのガス燃料
供給装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るエンジンのガス燃料供給装置は、気化
器本体に設けられたベンチュリー通路と、このベンチュ
リー通路に開口され、ガス状の燃料をベンチュリー通路
に供給するノズルと、このノズルのベンチュリー通路へ
の開口端部に形成され、ベンチュリー通路に供給される
燃料を計量するとともに、上記ノズルの軸方向に沿う一
定の長さ範囲に亘って上記ノズルの上流端よりも小径
で、かつその通路径が一定に保たれたストレ−ト部を有
する絞り部と、上記ノズルの開口端部と対向して上記ベ
ンチュリー通路に設けられ、吸入空気量に応じてベンチ
ュリー通路の断面積を変化させるとともに、エンジン停
止時に上記ノズルの開口端部を閉塞する閉塞板を有する
負圧応動ピストンと、上記ストレート部を介して上記ノ
ズル内に挿入され、挿入先端に進むに従い先細り状をな
すとともに、上記負圧応動ピストンに追従して移動する
ことにより、上記ストレート部の内面との間で燃料の流
量を制御するニードルと、上記絞り部のストレート部に
開口され、このストレート部に空燃比を制御するための
空気を供給するとともに、エンジン停止時に上記ニード
ルの根元の径の太い部分と対向し合うブリード通路と、
このブリード通路から上記ストレート部に供給される空
気量を、エンジン運転状況に応じて制御するための制御
手段と、を備えていることを特徴としている。
【0009】
【作用】このような構成によれば、ベンチュリー通路を
流れる吸入空気量に応じて負圧応動ピストンが移動し、
このベンチュリー通路の断面積が変化するので、エンジ
ン始動時やアイドリングを含む低負荷運転域のように、
ベンチュリー通路を流れる吸入空気量が少ない状況下に
おいても、ノズル内の燃料を吸い出すに充分なベンチュ
リー負圧を得ることができる。
【0010】このため、高圧な燃料を取り出してベンチ
ュリー通路に強制的に押し込む必要はなく、低速用の燃
料経路が不要となる。それとともに、ベンチュリー通路
に供給される燃料の流量は、ストレート部とニードルと
の位置関係に応じて変化するので、特に吸入空気量が少
ない運転域において、空燃比が濃くなる側にシフトする
虞れもなく、燃料の消費を少なく抑えることができるの
は勿論のこと、低負荷から高負荷までの全ての運転域に
おいて予め設定された空燃比で運転することができる。
【0011】しかも、ブリード通路をストレート部に開
口させたことにより、このブリード通路からストレート
部に供給される空気は、吸入負圧を受けて吸い出される
流速の速い燃料と混じり合うことになる。このため、空
気がストレート部とニードルとの間で攪拌されて燃料と
の混合が良好となり、所望の空燃比の混合気を得ること
ができる。
【0012】また、ブリード通路の開口端がニードルと
対向し合うので、ブリード通路からストレート部に供給
される空気量をニードルの位置に応じて自由に調整でき
る。このことから、万一制御手段が故障する等して、そ
の時の運転に必要な空気量を上回る量の空気がブリード
通路からストレート部に供給されたとしても、上記ニー
ドルの存在によってストレート部に供給される空気が絞
られる。
【0013】したがって、エンジンの運転状況に応じて
燃料と空燃比制御用の空気の量を制御することができ、
この空燃比制御用の空気の流量が最大および最小の時に
可燃限界となるように予め空燃比を設定しておけば、上
記制御手段が故障しても空燃比が可燃限界を外れること
はなく、そのまま運転を継続することができる。
【0014】その上、エンジン停止時のようにベンチュ
リー通路に負圧が存在しない時は、ピストンがベンチュ
リー通路に向けて押し出され、その閉塞板がノズルの開
口端部を閉じるので、ノズルからベンチュリー通路への
ガス状燃料の漏洩を防止できる。それとともに、エンジ
ン停止時には、ニードルがノズル内に深く挿入され、そ
の根元の径の太い部分がストレート部に開口されたブリ
ード通路と向かい合う。このため、ブリード通路の開口
端とニードルとの間の隙間が最も狭くなり、ノズル内の
ガス状燃料がブリード通路に流入し難くなる。
【0015】
【実施例】以下本発明を、図面に示す一実施例にもとづ
いて説明する。この実施例は、液化石油ガス(LPG)を燃
料とするエンジンの燃料供給装置を示しており、図中符
号1は気化器である。気化器1は、筒状の気化器本体2
を備えている。この気化器本体2の内部には、縦向きの
ベンチュリー通路3が形成されている。ベンチュリー通
路3の上流端は、エアクリーナ4に連なっているととも
に、下流端は、エンジンの吸気通路5に接続されてい
る。
【0016】ベンチュリー通路3の下流端には、吸入空
気量を制御するスロットル弁7が設けられている。この
スロットル弁7は、図示しないアクセルペダルに連動さ
れており、運転者によって人為的に開閉操作される。
【0017】気化器本体2の側面には、中空筒状のノズ
ル8が設けられている。ノズル8の上流端は、燃料通路
9を介して図示しないベーパーライザに連なっており、
このノズル8には、ベーパーライザで大気圧より僅かに
低い値(0〜−10mmAg)に減圧調整されたガス状の燃
料が導かれるようになっている。そして、ノスル8の上
流端には、燃料を計量するためのメインジェット10が
設けられている。
【0018】ノズル8の下流端は、ベンチュリー通路3
の内面に開口されている。ノズル8の開口端は、スロッ
トル弁7の上流に位置されており、このノズル8の開口
端には、ベンチュリー通路3に供給される燃料を計量す
る絞り部としてのニードルジェット11が形成されてい
る。ニードルジェット11は、図2に拡大して示すよう
に、その軸方向に沿う一定の長さ範囲Lに亘っての通路
径が一定に保たれたストレ−ト部12を備えている。こ
のストレート部12の通路径は、ノズル8の上流端の通
路径よりも小さく定められている。
【0019】気化器本体2には、チャンバーケース15
が取り付けられている。チャンバーケース15には、気
化器本体2との間に跨って負圧応動式のピストン16が
支持されている。ピストン16は、ベンチュリー通路3
の通路断面積を変化させるためのもので、その一端部が
ベンチュリー通路3内に導入されている。このピストン
16の一端面は、ベンチュリー通路3の内面との間に狭
いベンチュリー部17を構成しており、このベンチュリ
ー部17に上記ノズル8が開口されている。そのため、
図1に見られるように、ピストン16の一端面の中央部
は、ノズル8の開口端と向かい合っている。
【0020】ピストン16の他端部は、チャンバーケー
ス15内に導入されている。このピストン16の他端部
には、上記ベンチュリー部17を構成するピストン16
の一端部よりも大径なフランジ部18が形成されてい
る。フランジ部18を含むピストン16は、チャンバー
ケース15の内部を大気圧室19と負圧室20とに区画
している。大気圧室19は、ピストン16の外周を取り
囲んでおり、この大気圧室19は、大気導入路21を介
して大気中に開放されている。負圧室20は、ピストン
16の一端面に開口された導圧孔22を介してベンチュ
リー部17に連なっており、エンジン運転中にベンチュ
リー部17に生じた負圧が導入されるようになってい
る。
【0021】また、ピストン16は、負圧室20を貫通
するガイドロッド24を備えている。ガイドロッド24
は、チェンバーケース15に形成したシリンダ25内に
軸方向に摺動可能に嵌合されており、この嵌合により、
ピストン16の往復動が案内されている。そして、この
ピストン16は、ピストンスプリング26によって常時
ベンチュリー部17の間隔を狭める方向に付勢されてお
り、エンジン停止時のようにベンチュリー部17に負圧
が存在しない場合に、ピストン16の一端面がベンチュ
リー通路3の内面に接するようになっている。
【0022】このことから、スロットル弁7が開かれ、
ベンチュリー部17にエンジンの吸入負圧が作用する
と、この吸入負圧が負圧室20に導入され、ピストン1
6の一端と他端との間に圧力差が生じる。このため、ピ
ストン16がピストンスプリング26の付勢力に抗して
ベンチュリー通路3から引き出され、ベンチュリー部1
7の断面積が大きく変化する。
【0023】逆に、スロットル弁7の開度が小さくな
り、ベンチュリー部17に作用する吸入負圧が減少する
と、ピストン16がピストンスプリング26の付勢力に
よってベンチュリー通路3内に突出し、ベンチュリー部
17の断面積が小さく変化するようになっている。
【0024】また、ベンチュリー部17に臨むピストン
16の一端面には、このピストン16の一端面がベンチ
ュリー通路3の内面に接触した時に、ノズル8の開口端
を閉塞するための閉塞板27が設けられている。
【0025】ピストン16の一端部には、ジェットニー
ドル30が取り付けられている。ジェットニードル30
は全長に亘って先細り状に尖っており、そのピストン1
6に連なる根元の部分の径が最も太くなっている。この
ジェットニードル30は、ニードルジェット11のスト
レート部12を介してノズル8内に挿入されている。こ
のため、ピストン16がベンチュリー部17に生じる負
圧の大きさに応じて移動すると、ジェットニードル30
とストレート部12との間の隙間が変化するので、ベン
チュリー部17の断面積に関連してニードルジェット1
1を通過する燃料流量が変化するようになっている。
【0026】一方、気化器本体2には、空燃比を制御す
るためのブリード通路33が形成されている。図2に示
すように、ブリード通路33の下流端33aは、ニード
ルジェット11のストレート部12に開口されている。
ブリード通路33の上流端は、空気通路34を介してエ
アクリーナ4に接続されており、この空気通路34の途
中には、ニードルジェット11のストレート部12に導
かれる空気量を制御する手段としての流量制御弁35が
設けられている。この流量制御弁35は、中央演算処理
装置36からの指令により、弁開度が制御される。
【0027】すなわち、中央演算処理装置36には、エ
ンジン運転中、実際のエンジンの運転状況を示す各種の
信号、例えばエンジン回転数やエンジン負荷を示す信号
が入力されており、この中央演算処理装置36は、入力
された各種の信号にもとづいて現在のエンジンの運転状
況を判断し、この判断結果にもとづいて流量制御弁35
の開度を制御するようになっている。このため、ノズル
8のニードルジェット11には、エンジン運転状況に最
適な量の空気が供給される。
【0028】次に、上記構成の作用について説明する。
エンジンが始動し、このエンジンの吸入負圧がベンチュ
リー部17に作用すると、このベンチュリー部17の負
圧が導圧孔22を介してチャンバーケース15内の負圧
室20に作用する。このため、ピストン16の一端と他
端との間に圧力差が生じて、このピストン16がエンジ
ンの吸入負圧(吸入空気量)に応じて往復動し、ベンチ
ュリー部17の断面積が変化する。
【0029】すなわち、吸入負圧が大きくなり、ピスト
ン16がベンチュリー通路3から引き出されると、ベン
チュリー部17の断面積が大きくなるとともに、ジェッ
トニードル30がノズル8から引き出される。このた
め、ニードルジェット11のストレート部12とジェッ
トニードル30との間の隙間が広くなり、このストレー
ト部12からベンチュリー部17に供給される燃料の量
が多くなる。
【0030】また、吸入負圧が小さくなり、ピストン1
6がベンチュリー通路3内に突出されると、ベンチュリ
ー部17の断面積が小さくなるとともに、ジェットニー
ドル30がノズル8内に深く挿入される。このため、ニ
ードルジェット11のストレート部12とジェットニー
ドル30との間の隙間が狭くなり、このストレート部1
2からベンチュリー部17に供給される燃料の量が少な
くなる。
【0031】したがって、このようなピストン16の往
復動により、ジェットニードル30とニードルジェット
11との位置関係が変化するので、ベンチュリー部17
の断面積に関連してニードルジェット11を通過する燃
料流量が変化し、この燃料はベンチュリー部17でベン
チュリー通路3を流れる吸入空気と混合された後、エン
ジンに吸入される。
【0032】また、ニードルジェット11のストレート
部12には、エンジンの運転状況に応じた量の空燃比制
御用の空気が導入される。この空気は、ストレート部1
2で燃料と混合した後、ベンチュリー部17に供給され
る。この際、ストレート部12は、ベンチュリー部17
に開口されて吸入負圧を直接受けるので、ここを流れる
燃料は、ストレート部12で絞られることと合わせて流
速が速くなる。そのため、空気通路34から導かれる空
燃比制御用の空気は、ストレート部12から吸い出され
る流速の速い燃料と混じり合うことになる。したがっ
て、この空気がストレート部12ジェットニードル30
との間で攪拌されて燃料との混合が促進され、所望の空
燃比の混合気が得られる。
【0033】このような気化器1においては、吸入空気
量に応じてベンチュリー部17の断面積が変化するの
で、エンジン始動時やアイドリングを含む低負荷運転域
のように、ベンチュリー通路3を流れる吸入空気量が少
ない運転域でも、ノズル8内の燃料を吸い出すに充分な
ベンチュリー負圧を得ることができる。
【0034】したがって、従来のようにベーパーライザ
の一次側の高圧な燃料をベンチュリー部17に強制的に
導く必要はなく、高圧燃料の供給経路を不要とすること
ができる。
【0035】しかも、ベンチュリー部17に供給される
燃料流量は、ニードルジェット11とジェットニードル
30との位置関係に応じて変化するので、特に吸入空気
量が少ない運転域において、空燃比が濃い側にシフトす
る虞れもない。このため、ノズル8のニードルジェット
11に、流量制御弁35でエンジンの運転状況に応じた
量に制御された空気が供給されることと合わせて、低負
荷から高負荷までの全運転域において予め設定された空
燃比の混合気で運転することができる。
【0036】よって、燃料の消費を少なく抑えることが
でき、経済的である。その上、エンジンの排気系に三元
触媒を設置して運転すれば、排気中に含まれる有害成分
を効率良く浄化することができ、排ガス対策上において
も好都合となる。
【0037】また、この気化器1は、ベンチュリー部1
7の断面積が吸入空気量に応じて変化するので、エンジ
ンの運転状況がいずれの場合でも、燃料は一つのノズル
8からベンチュリー部17に供給され、スロー系の燃料
系統とメイン系の燃料系統とが同一となる。そして、エ
ンジンが停止している時のように、ベンチュリー部17
に負圧が存在しない時は、ピストン16がピストンスプ
リング26の付勢力によってベンチュリー通路3内に押
し出され、このピストン16の閉塞板27がノズル8の
開口端を閉塞するので、エンジン停止時にノズル8から
のガス状燃料の漏洩を防止することができる。
【0038】それとともに、エンジン停止時には、ジェ
ットニードル30がノズル8内に深く挿入され、このジ
ェットニードル30の径の太い根元部分がストレート部
12に開口されたブリード通路33の下流端33aと向
かい合う。このため、ブリード通路33の下流端33a
とジェットニードル30との間の隙間が最も狭くなり、
ノズル8内のガス状燃料がブリード通路33に流入し難
くなる。
【0039】よって、エンジン停止時における燃料の無
駄な流出が解消され、この点でも排ガス対策を推し進め
る上で有利な構成となる。
【0040】一方、上記構成においては、空燃比調整用
の空気を供給するブリード通路33を、ニードルジェッ
ト11のストレート部12に開口させてあるので、この
ブリード通路33の開口端が絞り部12内でジェットニ
ードル30と対向し合い、ニードルジェット11に供給
される空気量をジェットニードル30の挿入位置に応じ
て自由に調整することができる。
【0041】このため、エンジン運転中、流量制御弁3
5が故障し、その時の運転に必要な空気量を上回る量の
空気がブリード通路33からニードルジェット11に導
かれたとしても、上記ジェットニードル30がノズル8
内に深く挿入されている程、ブリード通路33とジェッ
トニードル30との間の隙間が狭くなるので、このブリ
ード通路33から噴出する空気が絞られる。
【0042】よって、ブリード通路33からストレート
部12に導かれる空気量をエンジン負荷に応じて制御す
ることができ、この空燃比制御用の空気の流量が最大お
よび最小の時に可燃限界となるように気化器1の空燃比
を予め設定しておけば、流量制御弁35が故障していて
も空燃比が可燃限界を外れることはなく、エンジンの運
転を継続することができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、吸入空気
量が少ない運転域においても、ノズル内の燃料を吸い出
すに充分なベンチュリー負圧が得られるので、従来のよ
うに高圧な燃料を取り出してベンチュリー通路に強制的
に押し込む必要はない。このため、特に吸入空気量が少
ない運転域において、空燃比が濃い側に変動するのを防
止でき、燃料の消費を少なく抑えることができる。
【0044】それとともに、ブリード通路からストレー
ト部に供給される空燃比制御用の空気は、吸入負圧を受
けて吸い出される流速の速い空気と混じり合うので、こ
の空気がストレート部とニードルとの間で攪拌されて燃
料との混合が促進され、所望の空燃比の混合気を得るこ
とができる。そのため、全運転域において予め設定され
た空燃比で運転することができ、有害成分の発生を少な
く抑えることができる。
【0045】また、ストレート部に供給される空気量を
ニードルの挿入位置に応じて自由に調整できるので、エ
ンジン運転中、万一、空気流量を制御する手段が故障し
て、その時の運転に必要な空気量を上回る量の空気がブ
リード通路に導かれたとしても、このブリード通路から
ストレート部に噴出する空気が絞られる。よって、スト
レート部に導かれる空気量をエンジン負荷に応じて制御
することができ、この空燃比制御用の空気の流量が最大
および最小の時に可燃限界となるように空燃比を予め設
定しておけば、制御手段が故障したとしても空燃比が可
燃限界を外れることはなく、エンジンの運転を継続する
ことができる。
【0046】加えて、エンジン停止時のようにベンチュ
リー通路に負圧が存在しない時は、ピストンの閉塞板が
ノズルの開口端部を閉じるので、ノズルからベンチュリ
ー通路へのガス状燃料の漏洩を防止できる。それととも
に、エンジン停止時には、ニードルがノズル内に深く挿
入され、その径の太い部分がストレート部に開口された
ブリード通路と向かい合うので、ブリード通路の開口端
とニードルとの間の隙間が最も狭くなり、ノズル内のガ
ス状燃料がブリード通路に流入し難くなる。よって、エ
ンジン停止時における燃料の無駄な流出を解消すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における燃料供給装置の断面
図。
【図2】ブリード通路の開口部分を拡大して示す断面
図。
【符号の説明】
2…気化器本体 3…ベンチュリー通路 8…ノズル 11…絞り部(ニードルジェット) 12…ストレート部 16…負圧応動ピストン 27…閉塞板 30…ニードル(ジェットニードル) 33…ブリード通路 35…制御手段(流量制御弁)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 21/04 F02M 7/17

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気化器本体に設けられたベンチュリー通
    路と、このベンチュリー通路に開口され、ガス状の燃料をベン
    チュリー通路に供給するノズルと 、 このノズルのベンチュリー通路への開口端部に形成さ
    れ、ベンチュリー通路に供給される燃料を計量するとと
    もに、上記ノズルの軸方向に沿う一定の長さ範囲に亘っ
    上記ノズルの上流端よりも小径で、かつその通路径が
    一定に保たれたストレ−ト部を有する絞り部と、上記ノズルの開口端部と対向して 上記ベンチュリー通路
    に設けられ、吸入空気量に応じてベンチュリー通路の断
    面積を変化させるとともに、エンジン停止時に上記ノズ
    ルの開口端部を閉塞する閉塞板を有する負圧応動ピスト
    ンと、 上記ストレート部を介して上記ノズル内に挿入され、
    入先端に進むに従い先細り状をなすとともに、上記負圧
    応動ピストンに追従して移動することにより、上記スト
    レート部の内面との間で燃料の流量を制御するニードル
    と、 上記絞り部のストレート部に開口され、このストレート
    部に空燃比を制御するための空気を供給するとともに、
    エンジン停止時に上記ニードルの根元の径の太い部分と
    対向し合うブリード通路と、 このブリード通路から上記ストレート部に供給される空
    気量を、エンジン運転状況に応じて制御するための制御
    手段と、 を具備したことを特徴とするエンジンのガス燃料供給装
    置。
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