JP3165260B2 - 炉内張力測定装置 - Google Patents

炉内張力測定装置

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JP3165260B2
JP3165260B2 JP26641492A JP26641492A JP3165260B2 JP 3165260 B2 JP3165260 B2 JP 3165260B2 JP 26641492 A JP26641492 A JP 26641492A JP 26641492 A JP26641492 A JP 26641492A JP 3165260 B2 JP3165260 B2 JP 3165260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炉内張力測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】たとえば連続焼鈍炉などのような連続熱
処理炉を用いて鋼帯を熱処理する場合は、鋼帯の張力を
常に所定値に保持することが重要である。そのために、
炉内における鋼帯張力の測定は連続熱処理炉の操業上に
おいて必須な要件である。ここで、連続熱処理炉内での
鋼帯張力の測定について簡単に説明する。
【0003】図2は従来の連続熱処理炉の概要を示した
ものであり、鋼帯1は炉体2の下部の装入口2aから送
り込まれて、炉内に上下に配列される複数のハースロー
ラ3,3,…に巻回されて熱処理されながら炉内を進行
し、抽出口2bから次工程に送り出される。このとき、
炉内における鋼帯張力を測定する場合は、図3に示すよ
うに、炉内に配列されたハースローラ3の中のたとえば
1本をテンションメータロール4として、その両方の軸
受5に圧縮力を測定するロードセル6を取付けて鋼帯1
の張力を測定する。このとき、テンションメータロール
4と炉体2とは、炉内部の雰囲気と外部とを隔てるため
にベローズ(蛇腹)7を用いてシールが施される。
【0004】ここで、このテンションメータロール4の
構成についてさらに詳しく説明すると、図4に示すよう
に、軸受5の下部に長尺の荷重伝達レバー8を取付け、
ハースローラ3の垂直な中心線Lから距離aだけ偏した
位置に支点として支持部材9を固定する。この支持部材
9は、架台10に固定された支持部材11に回転自在とされ
る回転軸12で支持される。
【0005】ロードセル6は、この回転軸12から距離b
だけ離れた位置に取付けられ、荷重伝達レバー8に作用
する鋼帯1の張力を検出する。なお、荷重伝達レバー8
のロードセル6の位置から距離cだけ離れた位置には系
のバランスをとるカウンタウエイト13が取付けられる。
このように構成することにより、ロードセル6からの荷
重信号をレバー比で換算して鋼帯1の張力として測定す
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のテンションメータロール4にはつぎのような欠
点がある。すなわち、炉温上昇時においては熱処理炉が
熱膨張によって炉体2が矢示F方向に変位することにな
り、また炉温下降時には熱収縮によって反F方向に炉体
2が変位することになる。しかし、テンションメータロ
ール4にはこのような炉体2の熱膨張や熱収縮による炉
体歪からの影響を考慮していないため、この歪応力がベ
ローズ7を介して張力測定値に誤差を与えるとともに、
テコの原理により微小な炉体歪が大きな応力として検出
されることになって、張力測定誤差の要因になって、ヒ
ートバックルや蛇行の発生、さらには鋼帯の二重巻き込
みや過張力による炉内破断を惹起する原因になってい
た。
【0007】本発明は、上記のようにテンションメータ
ロールが炉体歪の影響を受けない炉内張力測定装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続熱処理炉
内でハースローラに巻回されて熱処理される鋼帯の張力
を荷重伝達レバーを介してロードセルで測定する装置に
おいて、前記荷重伝達レバーを、該レバーの支点とされ
る回転軸と重点とされる前記ハースローラの軸とを同一
水平線上になるように配置して構成したことを特徴とす
る炉内張力測定装置である。
【0009】
【作 用】以下に、本発明の原理について説明する。図
5は、テコの原理による炉体歪拡大のメカニズムを示し
たものである。いま、ハースローラ3に作用する鋼帯1
の張力をTとすると、重点となるハースローラ3の軸受
4にはTなる荷重が作用し、さらに支点となる荷重伝達
レバー8の回転軸12に対しては M1 =T・a ・・・(1) のモーメントとして作用し、そのモーメントM1 がレバ
ー比b/aで増幅されてロードセル6で検出されること
になる。
【0010】これに対して、炉体2に作用する炉体歪を
σとすると、この炉体歪σはベローズ7を介して軸受5
の水平な中心線である矢示Hの方向に対してσの力が加
わることになるため、ハースローラ3の軸3aと荷重伝
達レバー8の回転軸12との間の距離をdとすると、荷重
伝達レバー8の回転軸12(支点)に対しては M2 =σ・d ・・・(2) のモーメントとして作用し、このモーメントM2 が誤張
力としてロードセル6に検出されることになる。
【0011】すなわち、上記した(2) 式のモーメントM
2 をゼロにすれば、ロードセル6によって誤張力を検出
することがないわけであるから、テンションメータロー
ルの軸と荷重伝達レバーの軸を同一水平面上にするよう
にすることにより、炉体歪による影響を無くすることが
可能となる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例について、図面を参
照して詳しく説明する。図1は、本発明のテンションメ
ータロールの1実施例を示す正面図である。なお、図中
において、従来例と同一部材は同一符号を付して説明を
省略する。図に示すように、本発明に用いられる荷重伝
達レバー8Aは、その支点となる回転軸12の水平線がハ
ースローラ3の軸3aの水平線Hと同じレベルになるよ
うに取付けられる。ここで、このときのハースローラ3
の軸3aと回転軸12との距離aおよび回転軸12とロード
セル6との距離b、さらにロードセル6とカウンタウエ
イト13との距離cは、従来例と同一寸法とする。なお、
荷重伝達レバー8Aの形状については、図示の形状に限
るものではなく、ハースローラ3の軸受4への作用力を
正確にロードセル6に伝達し得る構造のものであれば、
いかなる形状であってもよい。
【0013】このように荷重伝達レバー8Aを構成する
ことにより、ハースローラ3の軸3aと回転軸12との高
さ方向の距離dがゼロになるから、前出(2) 式で表され
る炉体歪σによって発生するとされるモーメントM2
ゼロとなり、これによって、ロードセル6への炉体歪か
らの影響を無くすることができるから、正確な鋼帯張力
を測定することが可能となる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明の炉内張力測
定装置によれば、炉体歪の影響を受けることがないか
ら、正確な鋼帯張力の制御が可能となり、操業が安定す
るとともに製品の歩留り向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテンションメータロールの1実施例を
示す正面図である。
【図2】従来の連続熱処理炉の概要の説明図である。
【図3】テンションメータロールの従来例を示す側面図
である。
【図4】図3のA−A矢視部分図である。
【図5】本発明の原理を説明する図である。
【符号の説明】
1 鋼帯 2 炉体 3 ハースローラ 4A テンションメータロール 5 軸受 6 ロードセル 7 ベローズ 8A 荷重伝達レバー 10 架台 11 支持部材 12 回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 富夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 柄沢 正明 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭54−77263(JP,A) 特開 昭60−22910(JP,A) 特開 平5−287388(JP,A) 実開 昭59−128545(JP,U) 実開 平1−148837(JP,U) 実開 平3−78048(JP,U) 実開 昭60−1508(JP,U) 実開 昭50−86177(JP,U) 実開 昭59−166150(JP,U) 実公 昭36−32133(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 5/04 C21D 9/56

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続熱処理炉内でハースローラに巻回
    されて熱処理される鋼帯の張力を荷重伝達レバーを介し
    てロードセルで測定する装置において、前記荷重伝達レ
    バーを、該レバーの支点とされる回転軸と重点とされる
    前記ハースローラの軸とを同一水平線上になるように配
    置して構成したことを特徴とする炉内張力測定装置。
JP26641492A 1992-10-06 1992-10-06 炉内張力測定装置 Expired - Fee Related JP3165260B2 (ja)

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JPH06117946A JPH06117946A (ja) 1994-04-28
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