JP3164587B2 - 耐熱疲労性に優れた合金、耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金、および耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金部材 - Google Patents

耐熱疲労性に優れた合金、耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金、および耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金部材

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、耐熱疲労性に優れた合金、耐熱疲労性に優
れたアルミニウム合金、および耐熱疲労性に優れたアル
ミニウム合金部材に関するものである。
背景技術 従来、シリンダヘッド用アルミニウム合金としては、
優れた強度や耐熱性が要求されるので、2〜4%のCuを
含む合金が最適とされていた(例えば、特開昭57−1269
44号公報)。しかしながら、耐熱疲労性に優れたアルミ
ニウム合金については、ほとんど研究されていないのが
現状であり、従来より好適とされていた上記2〜4%Cu
含有の合金が耐熱疲労性に優れているかどうかは不明で
あった。
シリンダヘッド鋳物の耐熱疲労亀裂性を改良する技術
として、TIG再溶融処理(M.Koyama,J.Miyake and K.Sak
aguchi;SAE paper,No.891989,1989.)がある。この技術
は、危険部を局部加熱により溶融させた後、急冷凝固さ
せることにより組織を微細にするとともに、鋳造欠陥で
あるポロシティを減少させて熱疲労による亀裂を生じに
くくするものである。この方法により、熱疲労寿命をあ
る程度改善することができた。
しかしながら、近年、自動エンジンの高過給化に伴
い、さらなる寿命向上が必要となってきており、このTI
G再溶融処理方法では、それ以上の熱疲労寿命の改善は
困難であるという問題を有している。
また、アルミニウム合金製の母材における耐熱疲労性
の要求される熱応力集中部の表面に、シリンダヘッド母
材よりも固相線の高いAl−Cu系合金を肉盛り接合して高
強度層を形成した「アルミニウム合金製部材」(特開平
7−088645号公報)が提案されている。このアルミニウ
ム合金製部材は、Al−Cu系合金は高温強度が高いので、
耐熱疲労性に優れるとしている。
しかしながら、特開平7−088645号公報に記載のアル
ミニウム合金製部材は、接合されているAl−Cu系合金が
常温での延性が低く、加熱されると析出物の粗大化に伴
い、延性や靱性がさらに低下するため、必ずしも十分な
耐熱疲労性を発揮できないという問題を有している。
そこで、本発明者らは、上述の如き従来技術の問題点
を解決すべく鋭意研究し、材料の組織と耐熱疲労性の関
係を明らかにすべく各種の系統的実験を重ねた結果、本
発明を成すに至ったものである。
発明の開示 本発明の目的は、耐熱疲労性に優れたアルミニウム合
金を提供するにある。本発明の他の目的は、耐熱疲労性
に優れたアルミニウム合金部材を提供するにある。
(第1発明) 第1発明に係る耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金
は、Si:4〜12wt%を含有し、不純物としてのCuおよびMg
がともに0.2wt%以下であり、さらにTi:0.05〜1.0wt%,
Zr:0.05〜1.0wt%,V:0.05〜1.0wt%の1種以上を含有
し、残部がアルミニウム及び不純物からなることを特徴
とする。
(第2発明) 第2発明に係る耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金
は、Si:4〜12wt%を含有し,不純物としてのCuおよびMg
がともに0.2wt%以下であり、Ti:0.05〜1.0wt%,Zr:0.0
5〜1.0wt%,V:0.05〜1.0wt%の1種以上を含有し、さら
に、Fe:0.15〜1.5wt%,Mn:0.15〜1.5wt%,Ni:0.25〜3wt
%の1種以上を含有し、残部がアルミニウム及び不純物
からなることを特徴とする。
(第3発明) 本発明のアルミニウム合金部材は、アルミニウム合金
製の母材の熱ひずみ集中部の表面に、前記第1発明また
は第2発明の合金を肉盛り接合してなる高耐熱疲労部を
形成したことを特徴とする。
(第1発明) 本発明の合金は、耐熱疲労性に優れている。また鋳造
性に優れ、熱膨張係数が小さく、組織安定性に優れ、加
工性にも優れている。
(第2発明) 本発明のアルミニウム合金は、耐熱疲労性に優れてい
る。また、鋳造性に優れ、熱膨張係数が小さく、組織安
定性に優れ、加工性にも優れている。
(第3発明) 本発明のアルミニウム合金部材は、耐熱疲労性に優れ
ている。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の耐熱疲労性に優れた合金の一例を示
す図で、耐熱粒子Xの好適な分布状態を模式的に示す説
明図である。
図2は、本発明の耐熱疲労性に優れた合金の一例を示
す図で、耐熱粒子Xの他の好適な分布状態を模式的に示
す説明図である。
図3は、本発明の第1実施例において得られたアルミ
ニウム合金(試料番号1)の断面の金属組織を示す光学
顕微鏡写真図(倍率:100倍)である。
図4は、本発明の第1実施例において得られたアルミ
ニウム合金(試料番号1)の断面の金属組織を示す光学
顕微鏡写真図(倍率:500倍)である。
図5は、本発明の第1実施例において得られたアルミ
ニウム合金(試料番号6)の断面の金属組織を示す光学
顕微鏡写真図(倍率:100倍)である。
図6は、本発明の第1実施例において得られたアルミ
ニウム合金(試料番号6)の断面の金属組織を示す光学
顕微鏡写真図(倍率:500倍)である。
図7は、本発明の第1実施例において得られたアルミ
ニウム合金(試料番号9)の断面の金属組織を示す光学
顕微鏡写真図(倍率:100倍)である。
図8は、本発明の第1実施例において得られたアルミ
ニウム合金(試料番号9)の断面の金属組織を示す光学
顕微鏡写真図(倍率:500倍)である。
図9は試験片を取り出す形態を示す構成図である。
発明を実施するための最良の形態 以下に、前記発明をさらに具体的にした発明やこれら
発明の実施の形態について説明する。
(着眼点) 本発明者らは、上述の従来技術の問題に対して、以下
のことに着眼した。すなわち、熱疲労現象について詳し
く解析し、加えて、材料の組織と耐熱疲労性との関係を
明らかにし、その知見に基づいて耐熱疲労性の向上策を
見い出そうとした。具体的には、まず、熱疲労試験によ
り、耐熱疲労性を向上させるには、組織の安定化、延性
・靭性の向上、変形の均一化、耐力の維持が重要である
という知見を得た。これらの知見に基づき、組織を安定
化するために熱的不安定な析出粒子をなくし、延性・靭
性を向上させるために晶出物を微細化し、変形を均一に
生じさせるために晶出物による骨格構造あるいは均一分
散構造を形成させるとともにマトリックスを固溶強化或
いは分散強化し、耐力を維持するために、上記の骨格構
造あるいは均一分散構造を形成する熱的に安定な耐熱粒
子を増加させるとともに、マトリックスを固溶強化或い
は分散強化することにより耐熱疲労性が向上できると考
えた。これを考慮して第1発明〜第3発明を開発した。
〔第1実施形態〕 本発明の耐熱疲労性に優れた合金の第1実施形態は、
前記した組成を前提とし、金属マトリックスと、該マト
リックス中に分散した短径20μm以下、長径50μm以下
の耐熱粒子X(第1の耐熱粒子)とを含む合金であっ
て、該耐熱粒子Xが熱力学的に安定な粒子(安定相)か
らなり、該耐熱粒子Xの含有量が5〜25vol%で、前記
マトリックス中に含まれる熱的に不安定な析出粒子,す
なわち熱力学的に不安定な粒子(中間相、準安定相、GP
ゾーン)を1wt%以下にしてなる。
本発明の合金の第1実施形態では、前記したように、
金属マトリックス中に、短径20μm以下、長径50μm以
下の耐熱粒子Xが、5〜25vol%存在してなる。これよ
り、分散強化効果が発現し、合金の変形が均一に生じ易
くなる。
なお、ここで言う分散強化とは、少なくとも、変形を
抑制することによってやや加工硬化が生じる程度のゆる
やかな強化を意味する。耐熱疲労性を向上させるには、
局部への熱ひずみの集中を緩和することが重要であり、
変形の均一化を促すこのようなゆるやかな強化で十分効
果が期待できる。
粒子の短径が20μm超および長径が50μm超では、粒
子が応力集中により破壊し易く、その破壊が全体の破壊
を引き起こすため、靭性が低下する。しかし、細長い粒
子であれば、短径を横切るように破壊するため、破壊時
に放出される衝撃エネルギーが小さいので、粒子の破壊
により、全体の破壊を引き起こす可能性が小さい。その
ため、短径よりも長径の方が許容寸法が大きい。耐熱粒
子の体積率が5%より小さいと、分散強化効果が小さ
く、25%より大きいと粒子が多すぎて延性が低下する。
また、第1実施形態の合金は、前記マトリックス中に
含まれる熱的に不安定な析出粒子を1wt%以下としてい
る。この熱的に不安定な析出粒子は、一般的には、熱力
学的に不安定な粒子(中間相、準安定相、GPゾーン)粒
子である。具体的一例を示すと、Al−Cu合金における
θ′相、またはAl−Mg合金におけるβ′相がある。通
常、時効温度より高い温度に加熱されて起こる過時効に
よる析出粒子の粗大化は、体積変化を伴う。熱疲労は、
材料の熱膨張によって生じる寸法変化が拘束されること
によって発生する熱ひずみに起因する現象である。この
ような拘束下で、析出物の粗大化が起こると、外形が変
化できないので、析出物の周囲にひずみが集中し、内部
応力となる。このような内部応力の発生は、マトリック
スの延性や靱性を低下させると考えられる。従って、熱
的に不安定な析出粒子を1wt%以下にすることにより、
高温に加熱される実使用環境下で析出粒子が粗大化して
延性が靭性が低下するのを抑制できる。なお、熱的に不
安定な析出粒子は、全く存在しないのが最適であり、少
ないほど望ましいが、実用合金に含まれる不純物元素に
より、1wt%程度生成していても、マトリックスの延性
や靭性の低下に及ぼす影響は小さいため、許容される。
以上により、本発明の合金の好ましい形態は、耐熱疲
労性に優れているものと考えられる。
〔第1実施形態の好適な実施形態〕 (金属マトリックス) 本発明の耐熱疲労性に優れた合金におけるマトリック
スは、金属マトリックスからなる。マトリックスは、固
溶強化されていることが好ましい。これより、マトリッ
クスの耐力が増すとともに、マトリックスが均一に変形
するので好ましい。
本発明にかかるマトリックスは、平均粒径1μm以下
の耐熱粒子Y(第2の耐熱粒子)により分散強化されて
いることが好ましい。これより、マトリックスの耐力が
増すとともに、マトリックスが均一に変形し易くなるの
で好ましい。耐熱粒子Yの平均粒径が1μmより大きい
場合には、耐力の向上が顕著でなくなったり、マトリッ
クスの延性や靱性が低下する虞れがある。
本発明にかかるマトリックスの合金主成分は、アルミ
ニウムである。アルミニウムは、軽量で熱伝導性に優れ
るため温度勾配が生じにくく、本発明の効果をより奏す
ることができる。
また、本発明にかかるマトリックスは、Alを主成分と
し、Ti、Zr、Vの溶質元素が計0.05wt%〜0.8wt%固溶
していることが好ましい。これにより、マトリックスが
固溶強化され、マトリックスが均一に変形しやすくな
る。溶質元素の総量が0.05wt%未満では固溶強化が十分
でなく、局部的な変形が生じるおそれがある。また、通
常の凝固速度においては、0.8wt%を超える量を固溶さ
せることは難しく、また固溶量が多すぎると、材料の延
性や靱性が低下する虞れがある。
(耐熱粒子X) 本発明の耐熱疲労性に優れた合金においては耐熱粒子
Xが生成していることが好ましい。耐熱粒子Xは、前記
金属マトリックス中に分散してなり、短径20μm以下、
長径50μm以下で、含有量が5〜25vol%であることが
好ましい。この耐熱粒子は、熱力学的に安定な粒子(安
定相)または使用温度で加熱しても粗大化しにくい粒子
からなる。
前記した耐熱粒子Xは、デンドライトアーム間隙に存
在することが好ましい。耐熱粒子Xがデンドライトアー
ム間隙に存在することにより、耐熱粒子によって強化さ
れる領域が、図1に示すようなネットワーク状の骨格構
造を形成して、変形が均一に起こる。但し、耐熱粒子X
の含有量が15〜25vol%の場合には、耐熱粒子Xは必ず
しもデンドライトアーム間隙に存在する必要はなく、均
一に分散していればよい。これは、体積率が高い場合に
は、均一に分散しても平均の粒子間隙が短く、図2に示
すように、個々の粒子により変形が束縛される強化領域
が一部重なりあって、図1と同様のネットワーク状の強
化領域を形成できるためである。上記粒子による変形が
束縛される領域の大きさは、粒子とマトリックスの整合
性や密着性によって異なるが、15〜25vol%程度であれ
ば、十分である。
ここで、この耐熱粒子Xによる強化とは、少なくと
も、変形を束縛することによってやや加工硬化が生じる
程度のゆるやかな強化を意味する。耐熱疲労性を向上さ
せるには、必ずしも著しい耐力の向上は必要がなく、こ
のような加工硬化を促すゆるやかな強化で十分である。
特に、組織の粗い鋳物においては、各部の強度のばらつ
きが大きく、最弱部の強度が全体の強度を左右するた
め、変形を均一化して、熱ひずみを分散させることが、
耐熱疲労性の向上に著しく寄与するものと考えられる。
また、上記した耐熱粒子Xは、金属粒子または金属間
化合物粒子であることが好ましい。これにより、凝固の
過程で耐熱粒子を自然に晶出させることができて、通常
の鋳造法や局部的に再溶融させる方法などで、安価に作
製できる。
また、本発明において、マトリックス結晶粒の平均長
径/平均2次デンドライトアーム間隔の比が1〜30であ
ることが好ましい。これにより、前記のネットワーク状
の骨格構造が等方的になりやすく、変形がより均一に起
こるようになる。同比は通常1以上である。また、30よ
り大きいと等方性が十分でなく、変形が不均一になるお
おれがある。
(好適な合金) 合金の主成分は、軽量で、熱伝導性に優れるため温度
勾配が生じにくいことから、アルミニウムである。この
場合の前記した耐熱粒子Xとしては、Si、Al−Fe−Si系
化合物、Al−Fe−Mn−Si系化合物、Al−Ni系化合物、Al
−Ti系化合物、Al−Zr系化合物、Al−Zr−V系化合物の
1種以上であることが望ましい。これらの化合物は、Al
合金の凝固の過程で自然に晶出させることができ、熱的
にも安定な粒子である点から適している。
本発明の合金は、第1実施形態において、マトリック
スがAlを主成分とする合金であり、耐熱粒子Xが、Si,A
l−Fe−Si系化合物,Al−Fe−Mn−Si系化合物,Al−Mn系
化合物、Al−Mn−Si系化合物、Al−Ni系化合物,Al−Ti
系化合物,Al−Zr系化合物,Al−Zr−V系化合物の1種以
上であることが好ましい。これにより、軽量で、熱ひず
みの原因となる温度勾配が生じにくく、耐熱粒子は熱的
に安定であり、Al合金を凝固させるだけで自然に晶出さ
せることができる。
また、本発明の合金の基本組成は、前記したように、
Si:4〜12wt%を含有し、不純物としてのCuが0.2wt%以
下、不純物としてのMgが0.2wt%以下であり、残部がア
ルミニウム及び不純物を含む。これにより、鋳造性が優
れ、熱膨張係数が小さく、加工性に優れ、熱的に不安定
な析出粒子が少ない合金を得ることができる。
また、第1発明の合金は、前記したように、Si:4〜12
wt%を含有し、不純物としてのCuが0.2wt%以下、不純
物としてのMgが0.2wt%以下であり、さらにTi:0.05〜1.
0wt%,Zr:0.05〜1.0wt%,V:0.05〜1.0wt%の1種以上を
含有し、残部がアルミニウム及び不純物からなる。これ
により、鋳造性に優れ、熱膨張係数が小さく、熱的に不
安定な析出粒子が少なく、さらに、マトリックスがTi,Z
r,Vによって固溶強化される。また、Ti,Zr,V等の添加
は、結晶粒を微細化し、晶出物からなる骨格構造を等方
的にすることにより、変形をより均一化させることがで
きる。
また、第2発明の合金は、前記したように、Si:4〜12
wt%を含有し、不純物としてのCuが0.2wt%以下、不純
物としてのMgが0.2wt%以下であり、Ti:0.05〜1.0wt%,
Zr:0.05〜1.0wt%,V:0.05〜1.0wt%の1種以上を含有
し、さらに、Fe:0.15〜1.5wt%,Mn:0.15〜1.5wt%,Ni:
0.25〜3wt%の1種以上を含有し、残部がアルミニウム
及び不純物からなる。これにより、鋳造性に優れ、熱膨
張係数が小さく、熱的に不安定な析出粒子が少なく、マ
トリックスがTi,Zr,Vによって固溶強化される。また、T
i,Zr,V等の添加は、結晶粒を微細化し、晶出物からなる
骨格構造を等方的にすることにより、変形をより均一化
させることができる。さらに、Fe,Mn,Niの添加は耐熱粒
子Xからなる骨格構造を強化するため、耐力が向上する
とともに、変形がより均一化して、耐熱疲労性がより向
上する。
また、第1発明の合金、第2発明の合金は、第1実施
形態において、2次デンドライトアーム間隔が25μm以
下であり、ポロシティ量が0.2cc/100g以下であることが
好ましい。これにより、組織が微細化されるため、延性
や靱性が向上し、さらにポロシティ周辺部に発生するひ
ずみの集中が抑制されるために、耐熱疲労性が向上す
る。
〔第2実施形態〕 本発明の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金の基本
組成は、前記したように、Si:4〜12wt%を含有し、不純
物としてのCuが0.2wt%以下、不純物としてのMgが0.2wt
%以下であり、残部がアルミニウム及び不純物を含む。
本発明の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金が優れ
た効果を発揮するメカニズムについては、未だ必ずしも
明らかではないが、次のように考えられる。
本発明のアルミニウム合金の基本組成は、前記したよ
うに、Si:4〜12wt%を含有し、Cu:0.2wt%以下、Mg:0.2
wt%以下であり、残部がアルミニウム及び不純物であ
る。
(1)Siの含有量は、4〜12wt%である。このSiは、ア
ルミニウム合金の鋳造性を改善するのに不可欠な元素で
ある。Si含有量が4wt%未満の場合、鋳造性が悪く、鋳
造欠陥が生じ易い、また、熱膨張係数が大きいという問
題を有する。Si含有量が12wt%を超えると粗大な初晶Si
が晶出し易く、延性と靭性が低下するという問題を有す
る。なお、Si含有量の好適範囲は6〜12wt%である。該
範囲内の場合、鋳造性、強度、熱膨張係数が好適であ
る。また、Si含有量の最適範囲は、9〜12wt%である。
(2)Cuの含有量は、0.2wt%以下である。このCuは、
熱的に不安定な析出物を生成させる。Cuの含有量が0.2w
t%を超えると熱的に不安定な析出物が多く、使用中に
この析出物が粗大化して、延性や靭性の低下をもたらす
おそれがある。Cu量は0.1wt%以下が好適であり、0wt%
が最適である。
(3)Mgの含有量は、0.2wt%以下である。MgもCuと同
様に、熱的に不安定な析出物を生成させるおそれがあ
る。Mgの含有量が0.2wt%を超えると熱的に不安定な析
出物が多く、使用中にこの析出物が粗大化して、延性や
靭性の低下をもたらすおそれがある。Mg量は0.1wt%以
下が好適であり、0wt%が最適である。
本発明のアルミニウム合金は、Si量およびCu量、Mg量
を上記の範囲内とすることにより、耐熱疲労性に優れた
アルミニウム合金とすることができるものと考えられ
る。
〔第2実施形態の好適な実施形態〕 第1発明の第2実施形態のアルミニウム合金は、前記
したように、Ti:0.05〜1.0wt%、Zr:0.05〜1.0wt%、V:
0.05〜1.0wt%の1種以上を含有する。これらの元素を
添加すると、アルミニウム合金の結晶粒を微細化し、晶
出物のネットワークを等方化できる。また、これらの元
素はマトリックス中に固溶して、耐力の向上と変形の均
一化に寄与する。これらの元素はいずれも添加量が0.05
wt%未満では、固溶強化または結晶粒微細化効果が十分
でなく、各元素の最大量を超えると粗大な晶出物を生成
して、延性や靭性が低下するおそれがある。また、粗大
な晶出物が生成しない範囲で複合添加すれば、固溶強化
がさらに高まり、好適である。なお、通常の凝固条件で
の好適な範囲は、Ti:0.05〜0.4wt%、Zr:0.05〜0.5wt
%、V:0.05〜0.5wt%の1種以上である。なお、Ti:0.1
〜0.2wt%、Zr:0.1〜0.2wt%、V:0.1〜0.2wt%の複合添
加が最適である。
第2発明の第2実施形態のアルミニウム合金は、更
に、Fe:0.15〜1.5wt%、Mn:0.15〜1.5wt%、Ni:0.25〜3
wt%の1種以上を含有する。これらの元素を添加する
と、耐熱性に優れた晶出物を生成し、晶出物のネットワ
ーク骨格が強化されるため、変形が均一になるととも
に、耐力が向上する。各元素の添加量が指定値未満で
は、十分な効果が得られず、指定値を超えると粗大な晶
出物が生成し、延性や靭性が低下するとういう問題を有
する。なお、通常の凝固条件での好適な範囲は、Fe:0.3
〜1.0wt%、Mn:0.3〜1.0wt%、Ni:0.5〜2wt%の1種以
上である。また、粗大な晶出物が生成しない範囲で複合
添加すれば、上記の効果がさらに高まり、好適である。
なお、Fe:0.4〜0.7wt%、Mn:0.4〜0.7wt%、Ni:0.7〜1.
5wt%の複合添加が最適である。
第2発明の第2実施形態のアルミニウム合金は、第1
実施形態の場合と同様に、2次デンドライトアーム間隔
が25μm以下であることが好ましい。シリンダヘッドな
ど大型の鋳物では、通常、凝固時間が長く組織が粗い
が、局部的に再溶融したり、肉盛りしたりすれば部分的
に組織を微細化することが可能である。凝固時間と対応
する2次デンドライトアーム間隔が25μm以下であれ
ば、十分に晶出物が微細化されており、延性や靭性が高
い。25μmを超えると延性や靭性があまり高くない。好
適には、2次デンドライトアーム間隔が20μm以下に微
細化されていることが望ましく、15μm以下が最適であ
る。
第2発明の第2実施形態のアルミニウム合金は、重量
で100gあたり、ポロシティ量が0.2cc/100g以下であるこ
とが好ましい。ポロシティが存在すると、ポロシティの
周囲に変形が集中し、熱疲労寿命が著しく低下する場合
がある。ポロシティ量が0.2cc/100gを超えると、熱疲労
寿命が著しく低下するおそれがある。ポロシティ量は0.
1cc/100g以下が好適であり、0cc/100gが最適である。
また、本発明の第2実施形態のアルミニウム合金は、
必要に応じて、共晶Siの改良処理や初晶Siの改良処理を
行ってもよい。
〔第3実施形態〕 本発明のアルミニウム合金部材は、アルミニウム合金
製の母材の熱ひずみ集中部の表面に、前記第1発明また
は第2発明の合金、前記第1実施形態およびその好適な
実施形態の合金、および前記第2実施形態およびその好
適な実施形態の合金から選択される1種以上の合金を肉
盛り接合してなる高耐熱疲労部を形成したことを特徴と
する。
本発明の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金部材が
優れた効果を発揮するメカニズムについては、未だ必ず
しも明らかではないが、次のように考えられる。
本発明の第3実施形態のアルミニウム合金部材は、ア
ルミニウム合金製の母材の熱ひずみ集中部の表面に、前
記第1発明または第2発明の合金、前記第1実施形態お
よびその好適な実施形態の合金、および前記第2実施形
態およびその好適な実施形態の合金から選択される1種
以上の合金を肉盛り接合してなる高耐熱疲労部を形成す
ることにより、母材と肉盛り材を必要特性に応じた別の
合金で構成できるため、総合特性にすぐれた最適な合金
部材を得ることができる。
前記母材がシリンダヘッドである場合には、母材には
高強度が要求されるが、前記合金は強度がやや低いた
め、母材合金としては使用できない場合がある。その場
合、耐熱疲労性の必要なバルブブリッジ部や副燃焼室孔
−バルブ孔間だけに前記第1発明または第2発明の合
金、前記第1実施形態およびその好適な実施形態の合
金、および前記第2実施形態およびその好適な実施形態
の合金から選択される1種以上の合金を肉盛り接合する
ことにより、総合特性に優れたシリンダヘッド合金部材
を得ることができる。
なお、母材成分が肉盛層に混入した場合でも、肉盛層
のCuの含有量が3wt%以下で、平均長径/2次デンドライ
トアーム間隔の比が1〜30の範囲であれば、総合特性に
大きな影響はない。
〔第4実施形態〕 本発明の合金の製造方法は、前記第1発明または第2
発明の合金、前記第1実施形態およびその好適な実施形
態の合金、および前記第2実施形態およびその好適な実
施形態の合金から選択される1種以上の合金を(または
該合金を製造した後)、該合金に熱処理を施すことを特
徴とする耐熱疲労性に優れた合金の製造方法である。こ
れにより、合金の強度、延性、靭性などをさらに最適化
することができる。なお、熱処理は、通常のT6処理、T7
処理、T5処理、T4処理などでよい。これにより、晶出物
の角が丸くなって靭性が改善され、均質化により粒界脆
性などが防止でき、また、マトリックス(母材)を時効
硬化させることができる。
〔第5実施形態〕 本発明のアルミニウム合金部材の製造方法は、前記第
3発明のアルミニウム合金部材に(または該合金部材を
製造した後)、熱処理を施すことを特徴とする耐熱疲労
性に優れたアルミニウム合金部材の製造方法である。こ
れにより、アルミニウム合金部材の強度、靭性などをさ
らに最適化することができる。なお、熱処理は、通常の
T6処理、T7処理、T5処理、T4処理などでよい。これによ
り、晶出物の角が丸くなって靭性が改善され、均質化に
より粒界脆性などが防止でき、また、マトリックス(母
材)を時効硬化させることができる。
本発明は、以下の表現を採りうる。
1. 金属マトリックスと、該マトリックス中に分散した
短径20μm以下,長径50μm以下の耐熱粒子Xとからな
る合金であって、耐熱粒子Xの含有量が5〜25vol%で
あることを特徴とする耐熱疲労性に優れた合金。
2. 金属マトリックスと、該マトリックス中に分散した
短径5μm以下、長径50μm以下の耐熱粒子Xとからな
る合金であって、耐熱粒子Xの含有量が5〜25vol%
で,前記マトリックス中に含まれる熱的に不安定な析出
粒子を1wt%以下にしてなることを特徴とする耐熱疲労
性に優れた合金。
3. 前記マトリックスが、固溶強化または平均粒径1μ
m以下の耐熱粒子Yにより分散強化されていることを特
徴とする前記1または2に記載の耐熱疲労性に優れた合
金。
4. 前記耐熱粒子Xが、金属マトリックスのデンドライ
トアーム間隙に存在することを特徴とする前記1〜3の
いずれかに記載の耐熱疲労性に優れた合金。
5. 前記耐熱粒子Xの含有量が、15〜25vol%であるこ
とを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の耐熱疲労
性に優れた合金。
6. 前記耐熱粒子Xが、金属マトリックス中に均一に分
散してなることを特徴とする前記5に記載の耐熱疲労性
に優れた合金。
7. 前記耐熱粒子Xによる強化領域が、該耐熱粒子Xの
ネットワーク状の骨格を有してなることを特徴とする前
記1〜6のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れた合金。
8. マトリックス結晶粒の平均長径/2次デンドライトア
ーム間隔の比が、1〜30であることを特徴とする前記1
〜7のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れた合金。
9. 2次デンドライトアーム間隔が、25μm以下である
ことを特徴とする前記1〜8のいずれかに記載の耐熱疲
労性に優れた合金。
10. ポロシティ量が、0.2cc/100g以下であることを特
徴とする前記1〜9のいずれかに記載の耐熱疲労性に優
れた合金。
11. 前記耐熱粒子Xが、金属粒子または金属間化合物
粒子であることを特徴とする前記1〜10のいずれかに記
載の耐熱疲労性に優れた合金。
12. 金属マトリックスが、Alを主成分とする合金であ
ることを特徴とする前記1〜11のいずれかに記載の耐熱
疲労性に優れた合金。
13. 前記耐熱粒子Xが、Si,Al−Fe−Si系化合物,Al−F
e−Mn−Si系化合物,Al−Mn系化合物,Al−Mn−Si系化合
物,Al−Ni系化合物,Al−Ti系化合物,Al−Zr系化合物,Al
−Zr−V系化合物の1種以上または2種以上であること
を特徴とする前記1〜12に記載の耐熱疲労性に優れた合
金。
14. 前記マトリックス中に、Ti,Zr,Vから選ばれる1種
以上の溶質元素が合計量で0.05〜0.8wt%固溶してなる
ことを特徴とする前記12または13のいずれかに記載の耐
熱疲労性に優れた合金。
15. Si:4〜12wt%を含有し,残部がアルミニウム及び
不純物からなることを特徴とする耐熱疲労性に優れたア
ルミニウム合金。
16. Si:4〜12wt%を含有し、残部がアルミニウム及び
不純物からなることを特徴とする前記1〜14のいずれか
に記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金。
17. 不純物としてのCuが0.2wt%以下,不純物としての
Mgが0.2%wt以下であることを特徴とする前記15または1
6のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム
合金。
18. 不純物としてのCuが0.1wt%以下,不純物としての
Mgが0.1%wt以下であることを特徴とする前記15または1
6のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム
合金。
19. Ti:0.05〜1wt%,Zr:0.05〜1wt%,V:0.05〜1wt%の
一種以上を含有してなることを特徴とする前記15〜18の
いずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合
金。
20. Ti:0.05〜1wt%,Zr:0.05〜1wt%を含有してなるこ
とを特徴とする前記15〜19のいずれかに記載の耐熱疲労
性に優れたアルミニウム合金。
21. Ti:0.05〜1wt%,Zr:0.05〜1wt%,V:0.05〜1wt%を
含有してなることを特徴とする前記15〜20のいずれかに
記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金。
22. 長径50μm以上の耐熱粒子が存在しないことを特
徴とする前記15〜21のいずれかに記載の耐熱疲労性に優
れたアルミニウム合金。
23. 長径50μm以上のAl−Ti系化合物,Al−Zr系化合
物,Al−Zr−V系化合物,Al−V系化合物が存在しないこ
とを特徴とする前記15〜22のいずれかに記載の耐熱疲労
性に優れたアルミニウム合金。
24. マトリックス中に、Ti,Zr,Vから選ばれる1種以上
の溶質元素が計0.05〜0.8wt%固溶してなることを特徴
とする前記15〜23のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れ
た合金。
25. Fe:0.15〜1.5wt%,Mn:0.15〜1.5wt%,Ni:0.25〜3w
t%の一種以上を含有してなることを特徴とする前記15
〜24のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウ
ム合金。
26. Fe:0.3〜1.5wt%,Mn:0.3〜1.5wt%,Ni:0.5〜3wt%
の一種以上を含有してなることを特徴とする前記15〜25
のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合
金。
27. (Fe+Mn)が1.5wt%以下であることを特徴とする
前記15〜26のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアル
ミニウム合金。
28. 長径50μm以上のAl−Fe系化合物,Al−Fe−Si系化
合物,Al−Fe−Mn−Si系化合物,Al−Mn系化合物,Al−Mn
−Si系化合物が存在しないことを特徴とする前記15〜27
のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合
金。
29. Fe:0.15〜1.5wt%,Mn:0.15〜1.5wt%を含有してな
ることを特徴とする前記15〜28のいずれかに記載の耐熱
疲労性に優れたアルミニウム合金。
30. Fe:0.3〜1.5wt%,Mn:0.3〜1.5wt%を含有してなる
ことを特徴とする前記15〜29のいずれかに記載の耐熱疲
労性に優れたアルミニウム合金。
31. Ni:0.25〜3wt%を含有してなることを特徴とする
前記15〜30のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアル
ミニウム合金。
32. Ni:0.5〜3wtを含有することを特徴とする前記15〜
31のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム
合金。
33. 長径50μm以上のAl−Ni系化合物,Al−Fe−Ni系化
合物が存在しないことを特徴とする前記15〜32のいずれ
かに記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金。
34. (Fe+Mn+Ni)が3wt%以下であることを特徴とす
る前記15〜33のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れたア
ルミニウム合金。
35. マトリックス結晶粒の平均長径/2次デンドライト
アーム間隔の比が、1〜30であることを特徴とする前記
15〜34のいずれかに記載の耐熱疲労性に優れた合金。
36. 2次デンドライトアーム間隔が25μm以下である
ことを特徴とする前記15〜35のいずれかに記載の耐熱疲
労性に優れた合金。
37. ポロシティ量が、0.2cc/100g以下であることを特
徴とする前記15〜36のいずれかに記載の耐熱疲労性に優
れた合金。
38. アルミニウム合金製の母材の熱ひずみ集中部の表
面に、前記1〜37のいずれかに記載の合金を肉盛り接合
してなる高耐熱疲労部を形成したことを特徴とするアル
ミニウム合金部材。
39. アルミニウム合金製のシリンダヘッドの熱ひずみ
集中部の表面に、前記1〜37のいずれかに記載の合金を
肉盛り接合してなる高耐熱疲労部を形成したことを特徴
とするシリンダヘッド合金部材。
40. 前記熱ひずみ集中部が、バルブブリッジ部または
副燃焼室孔−バルブ孔間であることを特徴とする前記39
に記載のシリンダヘッド合金部材。
41. 前記アルミニウム合金部材のCu含有量は3wt%以下
であり、かつ、マトリックス結晶粒の平均長径/2次デン
ドライトアーム間隔の比が1〜30であることを特徴とす
る前記38〜40のいずれかに記載のアルミニウム合金部材
またはシリンダヘッド合金部材。
42. 前記アルミニウム合金が、Si:4〜12wt%を含有
し、不純物としてのMgが0.2wt%以下であり、さらにTi:
0.05〜1.0wt%、Zr:0.05〜1.0wt%、V:0.05〜1.0wt%の
1種以上を含有してなることを特徴とする前記41に記載
の耐熱疲労性に優れたシリンダヘッド合金部材。43.前
記1〜37のいずれかに記載の合金を製造した後、熱処理
を施したことを特徴とする耐熱疲労性に優れた合金、及
びその製造方法。
44. 前記38〜42のいずれかに記載のアルミニウム合金
部材を製造した後、熱処理を施すことを特徴とする耐熱
疲労性に優れたアルミニウム合金部材、及びその製造方
法。
45. 前記熱処理が、T7,T6,T5,T4処理の何れか一種以上
であることを特徴とする前記41または42に記載の合金、
アルミニウム合金部材、及びそれらの製造方法。
46. ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジン用の
シリンダヘッドに肉盛りされる上記した耐熱疲労性に優
れた合金、耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金または
肉盛層である。
なお上記した1〜46までを適宜組み合わせて把握する
こともできる。
(実施例) 以下に、本発明の実施例を説明する。
(第1実施例) 目標組成になるように、99.9wt%純アルミ地金と各種
母合金を配合して溶解し、0.3wt%のフラックス(NaCl
+25wt%AlF3)を添加する除さい処理を施した。次に、
約10Paで20min間加熱する真空脱ガス処理を施した後、
ガス分析用試料の採取によく用いられるランズレー銅金
型に鋳込んで、本発明にかかる本実施例のアルミニウム
合金素材を作製した(試料番号:1〜9)。このとき、溶
解および各種溶湯処理は750℃、注湯は700℃で行なっ
た。試料採取位置における2次デンドライトアーム間隔
は、約12μmであり、ポロシティ量は0.1cc/100g以下で
あった。
得られたアルミニウム合金試料の配合組成を、表1に
示す。その他の不純物量は、0.1wt%以下である。な
お、これらの配合組成値は、鋳物の組成とほぼ等しいこ
とをIPC発光分析等で確認した。
試料番号1、試料番号6、試料番号9のアルミニウム
合金試料の断面の金属組織を光学顕微鏡(倍率:100倍お
よび500倍)で観察した。その結果を、図3に試料番号
1の倍率100倍の光学顕微鏡写真図を、図4に試料番号
1の倍率500倍の光学顕微鏡写真図を、図5に試料番号
6の倍率100倍の光学顕微鏡写真図を、図6に試料番号
6の倍率500倍の光学顕微鏡写真図を、図7に試料番号
9の倍率100倍の光学顕微鏡写真図を、図8に試料番号
9の倍率500倍の光学顕微鏡写真図を、それぞれ示す。
耐熱粒子Xの大きさは、試料番号1が、短径4μm以
下、長径20μm以下である。試料番号6が、短径4μm
以下、長径30μm以下である。試料番号5が、短径15μ
m以下、長径30μm以下である。このような組織写真か
ら、画像処理により求めた耐熱粒子Xの含有量を、表2
に示す。
表2より、試料番号1〜試料番号9の耐熱粒子の含有
量は、10〜22vol%であり、Fe,Mn,Niの添加やSiの増量
により増加することが分かる。また、この耐熱粒子X
は、試料番号1〜試料番号8では、デンドライトアーム
間隙に存在し、図1に模式的に示したようなネットワー
ク状の骨格構造を形成していたことを確認した。試料番
号1は、デンドライトセルの整列した部分が認められる
が、試料番号2〜試料番号9では、図4のようにデンド
ライトセルの整列がほとんどなく、等方的なネットワー
ク状組織を呈している。一方、共晶組織に近い試料番号
9は、上記のようなネットワーク構造は顕著でなく、耐
熱粒子Xがほぼ均一に分散している。しかしこの場合、
耐熱粒子の含有量が22vol%と多いため、粒子間隔が狭
くなり、図2に模式的に示したように、個々の粒子の強
化領域が重なり合ってネットワーク状の強化領域を形成
している。
なお、EPMA分析により、試料番号2〜試料番号9で添
加したTi,Zr,Vは、何れもその添加量の大部分がマトリ
ックス中に固溶していることが分かった。
比較のために、本発明の組成外の配合の比較用Al合金
試料素材を得た。
(比較例1) 配合組成がJIS−AC2B相当の比較用Al合金試料を得た
(試料番号:C1)。作製方法は、上記実施例と同様であ
る。
(比較例2) 99.9%純アルミ地金のみを溶解して作製した試料を得
た(試料番号:C2)。配合以外の作製方法は、上記実施
例と同様である。
これら比較用試料の配合組成を、表1に併せて示す。
試料採取位置における2次デンドライトアーム間隔は、
約12μmであり、ポロシティ量は0.1cc/100g以下であっ
た。
(比較例3) 特開平7−088645号公報に開示されたAl−Cu系合金に
相当する合金を、前記第1実施例と同様の方法で作製し
た。(試料番号:C3)その配合組成を、表1に併せて示
す。なお、該合金のポロシティ量は、0.1cc/100g以下で
あった。
(性能評価試験) 次に、得られたAl合金試料、および比較用Al合金試料
に対して、T6処理(溶体化処理:500℃×2時間→水冷、
時効処理:160℃×5時間)を施した後、試験片に加工し
て熱疲労試験を行なった。
熱疲労試験は、低熱膨張の拘束ホルダと試験片を一体
化して加熱・冷却を繰り返す方式で実施した(例えば、
特開平7−20031号公報〔特願平5−188818号〕、
「材料」,vol.45,(1996),pp.125−130、「軽金
属」,vol.45,(1995),pp.671−676に示される熱疲労試
験方法)。試験温度範囲は、40〜260℃で、繰り返し速
度は5min/サイクルとした。JIS−AC2B合金製の試験片を
用いて、上記に示される熱疲労試験方法により、高温
ひずみゲージで実測した試験初期の全ひずみ範囲は、約
0.6%であった。なお、試験片およびホルダは、前記
、に示される中型のものを用いた。
熱疲労破損寿命は、試験片表面の亀裂が急激に進展し
始めるサイクル数と定義した。
実施例および比較例の試料における熱疲労試験の結果
を、表2に示す。この熱疲労試験結果としては、破損寿
命と、試験を終了した試験片の表面の凹凸の状態を示し
た。
この結果より、破損寿命が長いほど、また凹凸が微細
であるほど、耐熱疲労性に優れると判断される。
表2から、Siを6%含有する試料番号1は、Siをが有
しない試料番号C2によりも破損寿命が長いことが分か
る。
また、CuとMgを含有しない試料番号1〜試料番号9は
いずれも、CuとMgを含有する試料番号C1よりも著しく寿
命が長いことが分かる。試料番号1〜試料番号9の中で
も、Ti,Zr,Vを含有する試料番号2〜試料番号5は、そ
れらを含有しない試料番号1に比べて寿命が長く、表面
の凹凸も微細である。中でも、Ti,Zr,Vを複合添加した
試料番号5では、単独添加の試料番号2〜試料番号4に
比べて凹凸がより微細である。
さらに、Ti,Zr,Vに加えてFe,Mn,Niを添加した試料番
号6〜試料番号9は、表面の凹凸がさらに微細である。
また、Niを添加した試料番号7は、Niを添加しない試料
番号6に比べ、表面の凹凸がより微細である。
Si量のみを6〜12wt%まで変えた試料番号6、試料番
号8、試料番号9では、表2に記載の通り、いずれも表
面の凹凸が極めて微細であったが、その中でもSi量の高
い合金ほど、より表面の凹凸が微細である傾向が認めら
れた。
以上の結果より、耐熱疲労性に優れたアルミニウム合
金としては、CuとMgの含有量がなるべく少なく、Siを6
〜12wt%含有し、Ti,Zr,Vの1種以上を0.1〜0.2wt%含
有し、Fe,Mn,Niの1種以上を適量含有する合金が好適で
あると考えられる。
また、試料番号1〜試料番号9の合金が耐熱性に優れ
ているのは、組織の安定性、延性・靱性の向上、変形の
均一化、耐力の維持を達するために、マトリックスの熱
的に不安定な析出粒子を低減し、延性を阻害しない適量
の微細耐熱粒子による強化領域がネットワーク状の骨格
構造を形成し、さらにはマトリックス部が固溶強化等に
より耐力向上、変形の均一化がなされたためであると考
えられる。これより、試料番号1〜試料番号9に例示し
た組成の合金に限らず、本発明の構成、実施形態の構成
の特徴を有する合金であれば、優れた耐熱疲労性を示す
ものと考えられる。
(試験例) 上記した耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金につい
て、熱疲労に関する実体強度を評価した。試験方法及び
試験条件は、基本的には、前記した性能評価試験と同じ
とした。試験片の採取にあたっては、試験片NO.1、NO.
2、NO.3については、図9から理解できるように、エン
ジンのアルミシリンダヘッド10のバルブ穴付近のバルブ
ブリッジ(=弁間部)における所定部位に溝を形成し、
その溝に合金をTIG肉盛法でそれぞれ肉盛し、肉盛部位
から試験片を切り出した。試験片の横断面をP1とし、縦
断面をP2として図9に示す。12は吸気バルブ穴を示し、
13は排気バルブ穴を示す。試験片NO.4については、シリ
ンダヘッド10のバルブ穴付近のバルブブリッジ(=弁間
部)における所定部位にTIG再溶融を実施し、再溶融し
た後に凝固した部位から試験片を切り出した。
試験条件を表3に示す。試験結果を表4に示す。表4
から理解できるように、NO.1及びNO.2では、良好な耐熱
疲労性が得られた。
なおNO.2の肉盛層の化学組成は、Si:6wt%、Cu:1.2wt
%、Fe:0.5wt%、Ti:0.17wt%、V:0.07wt%、Ni:0.7wt
%、Mg:0.1wt%、Mn:0.4wt%、Zr<0.07wt%であった。
産業上の利用分野 本発明の合金、アルミニウム合金、アルミニウム合金
部材は耐熱疲労性が要請されるアルミ系の部材、例え
ば、高温で使用される肉盛層などに利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粟野 洋司 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 岩永 省吾 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 中野 修 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 21/00 - 21/18 B23K 9/04 B23K 35/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si:4〜12wt%を含有し、不純物としてのCu
    およびMgがともに0.2wt%以下であり、さらにTi:0.05〜
    1.0wt%,Zr:0.05〜1.0wt%,V:0.05〜1.0wt%の1種以上
    を含有し、残部がアルミニウム及び不純物からなること
    を特徴とする耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金。
  2. 【請求項2】Si:4〜12wt%を含有し,不純物としてのCu
    およびMgがともに0.2wt%以下であり、Ti:0.05〜1.0wt
    %,Zr:0.05〜1.0wt%,V:0.05〜1.0wt%の1種以上を含
    有し、さらに、Fe:0.15〜1.5wt%,Mn:0.15〜1.5wt%,N
    i:0.25〜3wt%の1種以上を含有し、残部がアルミニウ
    ム及び不純物からなることを特徴とする耐熱疲労性に優
    れたアルミニウム合金。
  3. 【請求項3】アルミニウム合金製の母材の熱ひずみ集中
    部の表面に、前記請求項1または請求項2に記載の合金
    を肉盛り接合してなる高耐熱疲労部を形成したことを特
    徴とするアルミニウム合金部材。
  4. 【請求項4】金属マトリックスと、該マトリックス中に
    分散した短径20μm以下、長径50μm以下でSi、Al−Ti
    系化合物、Al−Zr系化合物、Al−Zr−V系化合物のうち
    の1種または2種以上からなる耐熱粒子Xとからなり、
    該耐熱粒子Xの含有量が5〜25vol%で、前記マトリッ
    クス中に含まれCu及びMgを含む析出粒子を1wt%以下に
    してなることを特徴とすることを特徴とする請求項1に
    記載の耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金。
  5. 【請求項5】金属マトリックスと、該マトリックス中に
    分散した短径20μm以下、長径50μm以下でSi、Al−Fe
    −Si系化合物、Al−Fe−Mn−Si系化合物、Al−Mn系化合
    物、Al−Mn−Si系化合物、Al−Ni系化合物、Al−Ti系化
    合物、Al−Zr系化合物、Al−Zr−V系化合物のうちの1
    種または2種以上からなる耐熱粒子Xとからなり、耐熱
    粒子Xの含有量が5〜25vol%で、前記マトリックス中
    に含まれCu及びMgを含む析出粒子を1wt%以下にしてな
    ることを特徴とすることを特徴とする請求項2に記載の
    耐熱疲労性に優れたアルミニウム合金。
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