JP3164503B2 - 配線パターン作成装置 - Google Patents

配線パターン作成装置

Info

Publication number
JP3164503B2
JP3164503B2 JP06153596A JP6153596A JP3164503B2 JP 3164503 B2 JP3164503 B2 JP 3164503B2 JP 06153596 A JP06153596 A JP 06153596A JP 6153596 A JP6153596 A JP 6153596A JP 3164503 B2 JP3164503 B2 JP 3164503B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
wiring
clock
flip
clock signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06153596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09251484A (ja
Inventor
浩 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP06153596A priority Critical patent/JP3164503B2/ja
Publication of JPH09251484A publication Critical patent/JPH09251484A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3164503B2 publication Critical patent/JP3164503B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Logic Circuits (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
設計に用いられる配線パターン作成装置に関し、特に、
CAD(コンピュータエイデッドデザイン)により、基
本となるマスクパターンとしてクロック配線に対応する
パターンを作成するものに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路における同期回路中に使
用されるフリップフロップは、これにつながる配線が半
導体集積回路のレイアウト時にどのように配置されるか
を予測できるものではなく、また、同期回路に供給され
るクロック信号の配線は、同期回路でのデータの流れと
は関係なく設定される。このため、シフトレジスタ等の
同期回路が回路シミュレーション通りに動作しない場合
がある。
【0003】これは、半導体集積回路の大規模化及び高
速化が進んだためであり、クロック信号が各フリップフ
ロップに到着する時刻の差と、フリップフロップ自体で
のデータ信号の遅延時間とが近づいているために発生す
る。
【0004】図5(a)は従来のシフトレジスタの構成
を示しており、図において、200は、4つのフリップ
フロップ(Il)201〜(I4)204からなるシフ
トレジスタであり、各フリップフロップは、入力端子
D,出力端子Q,出力端子QB,及びクロック端子CK
を有している。ここで、7は該シフトレジスタ200の
データ入力端子、8は該シフトレジスタ200のデータ
出力端子であり、9は該各フリップフロップ201〜2
04へ供給するクロック信号の入力端子である。
【0005】そして、上記各フリップフロップ201〜
204のクロック信号端子CKには、クロック信号配線
210により上記クロック信号の入力端子9と接続され
ている。
【0006】このような構成のシフトレジスタ200で
は、各フリップフロップのレイアウトが行われた場合、
フリップフロップ201〜204のクロック入力端子C
Kは、それぞれ同じネット(接続線)に含まれるものと
して扱われるため、配線工程では、クロック信号の到達
時刻は考慮されない。そのため上位ビット側(データ出
力端子側)のフリップフロップへのクロック信号の到達
時刻が、下位ビット側(データ入力端子側)のフリップ
フロップよりも遅い場合、あるビットのフリップフロッ
プがその下位ビットのフリップフロップの出力データを
読み込む前に、該下位ビットのフリップフロップの出力
が変化してしまい、シフトレジスタとして正常に動作し
ないという問題が生ずる。
【0007】現在、シフトレジスタに代表される同期回
路のクロックスキュー,つまりクロック信号の到達時刻
のばらつきの対策方法は2種類存在する。
【0008】一つは、シフトレジスタ等のマクロ回路の
レイアウトが行われ、マクロ回路を構成する回路要素
(以下、セルとも言う。)であるフリップフロップが配
置された後に、全フリップフロップのクロック端子に対
し同時にクロック信号を供給するためにクロックバッフ
ァを挿入するという方法である。
【0009】また、もう一つは、例えばフリップフロッ
プを、クロック出力を追加した構成とし、該フロップフ
ロップからなるシフトレジスタを、その内部におけるデ
ータの流れとは逆方向からクロック信号を各フリップフ
ロップに供給する回路構成とする方法である(特開平6
−4618号公報)。図6はこのような構成のフリップ
フロップ(I1)301〜(I4)304からなるシフ
トレジスタ300の構成を示している。
【0010】上述したクロックスキューの対策のうち前
者のもの(Gate Ensemble Reference December 199
3)は、シフトレジスタのレイアウトの際に各フリップ
フロップの配置が終わった段階で、全フリップフロップ
の位置を抽出し、クロック信号の到着時刻の差ができる
限り小さくなるように、クロック信号の供給経路にバッ
ファを挿入するというものである。
【0011】なお、ここで、バッファを挿入する代わり
に、故意にクロック信号の配線を延長して、各フリップ
フロップへのクロック信号の到着時刻の差ができる限り
小さくなるようにする方法もある。
【0012】上記のようにバッファを挿入する方法で
は、最終的に回路シミュレーションを行って動作を確認
した回路データと、レイアウトと行った後の回路データ
とが食い違うという問題が発生する。最終的な回路構成
がレイアウト後の回路データに対応したものとなるた
め、完成されたデバイスに問題があった場合の回路の解
析が困難となるという欠点がある。
【0013】また、バッファを使用しないで配線を故意
に延長する方法(An EfficientZero-Skew Routing
Algorithm,1994 ACM)では、シミュレーションし
た回路データと、レイアウト後の回路データとが食い違
うという問題は発生しないが、動作上問題のない場所で
も必要以上に配線を長く引き延ばすため、回路の占有面
積が増大してしまう。しかも、これらの手法は、回路中
でのデータの流れを考慮したものではないため、システ
ム全体の性能劣化を引き起こすこともある。
【0014】一方、上述したクロックスキューの対策の
うち後者のもの(特開平6−4618号公報)は、図6
に示すように、フリップフロップを、クロック信号をバ
イパスするための端子CK0を追加した構成として、こ
このフリップフロップごとにクロック配線を独立させ、
回路設計の段階で、クロック信号が上位ビットのフリッ
プフロップから下位ビットのフリップフロップへ流れる
ようクロック配線を配置したものである。このような構
成では、各フリップフロップ間のネット(つまりあるフ
ロップフロップから次段のフリップフロップまでのひと
続きの接続線)が別々に独立したものとなっているた
め、レイアウトを行う際にクロック信号の配線の仕方を
変えることができる。
【0015】しかし、この方法では、個々のフリップフ
ロップにおける端子数が増大しており、また、個々のフ
リップフロップのネットが独立したものとなっているた
め、新たにシミュレーション用のマクロ回路を形成した
り、回路図上での修正や信号の入力ノードの設定を行っ
たりするのが、通常の方法に比べ繁雑になりミスが発生
し易い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
半導体集積回路では、LSIの微細化及び大規模化に伴
い配線長のばらつきは大きくなってきており、この配線
長のばらつきはクロック信号を供給するバッファから、
そのクロック信号で動作するマクロ回路ヘのクロック信
号の到達時間に大きく影響するという問題がある。
【0017】また、このような問題に対する対策とし
て、クロックバッファを用いる方法やクロック配線長を
延長する方法があるが、クロックバッファを用いたもの
では、シミュレーションした回路データと、レイアウト
後の回路データとが食い違うという問題が生し、また、
クロック配線長を延長する方法では、回路の占有面積が
増大するという問題が生ずる。
【0018】さらに、フリップフロップにクロック信号
をバイパスするための端子CK0を追加する方法では、
新たなシミュレーション用のマクロ回路を形成したり、
回路図上での修正や信号の入力ノードの設定を行ったり
するのが、通常の方法に比べ繁雑になるという問題があ
る。
【0019】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、自動配置配線プログラムに特殊な
アルゴリズムを追加したり、特別なフリップフロップを
使用したりすることなく、クロックスキューによる誤動
作のないシフトレジスタ等のマクロ回路を構成すること
ができる配線パターン作成装置を得ることを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明に係る配線パタ
ーン作成装置は、所定の機能を有するマクロ回路を示す
回路図により与えられた回路構成データに基づいて、該
マクロ回路における配線パターンを作成する装置であ
る。この配線パターン作成装置は、該マクロ回路を構成
する各回路要素について、該回路図におけるクロック信
号の供給端から該各回路要素までのクロック信号配線の
長さを抽出する配線長抽出手段と、該抽出した配線長に
基づいて、実際のプロセスで用いられる配線層の数に一
つ加えた数の配線層を用いることによりレイアウトされ
た各回路要素につながるクロック信号配線について優先
順位を割り付ける順位割付手段と、該各回路要素のクロ
ック信号配線に対して割り付けられた優先順位に基づい
て、該クロック信号供給端から各回路要素へクロック信
号を供給するクロック配線網を分割する配線網分割手段
とを備えている。そして、この配線パターン作成装置
は、該クロック配線網を分割して得られた個々のクロッ
ク配線に対応する配線パターンを作成するよう構成され
ている。そのことにより上記目的が達成される。
【0021】この発明においては、前記マクロ回路は、
シフトレジスタであり、前記回路要素は、該シフトレジ
スタを構成するフリップフロップであることが好まし
い。
【0022】以下、本発明の作用について説明する。
【0023】この発明においては、マクロ回路を構成す
る各回路要素について、該回路図におけるクロック信号
の供給端から該各回路要素までのクロック信号配線の長
さを抽出し、該抽出した配線長に基づいて、所定位置に
レイアウトされた各回路要素につながるクロック信号配
線について優先順位を割り付け、優先順位に基づいて、
該クロック信号供給端から各回路要素へクロック信号を
供給するクロック配線網を分割するようにしたから、各
回路要素に対応するクロック配線のレイアウト時に、ク
ロック信号が上位の回路要素から下位の回路要素へ、つ
まりデータの流れと逆方向に流れるようクロック配線の
パターンを決定することが可能となる。このため、自動
配置配線プログラムに特殊なアルゴリズムを追加したり
特別なフリップフロップを使用することなく、クロック
スキューによる誤動作のないシフトレジスタ等のマクロ
回路を構成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一実施形態に
よる半導体集積回路の開発設計装置の全体構成を示す図
であり、図2(a)は、該開発設計装置における配線パ
ターン作成のための機能をブロックに分けて示す図であ
る。
【0025】図において、100は本実施形態の半導体
集積回路の開発設計装置で、この開発設計装置100
は、自動配線プログラムなどが格納されたROM18
と、該プログラムの実行等の所定の演算処理を行うCP
U17と、該CPU17による演算処理の作業用記憶領
域としてのRAM14とを有し、さらに該CPU17に
より処理されたデータを格納するための記憶装置20及
びこれを制御する記憶装置制御回路19を有している。
【0026】上記開発設計装置100は、各種データを
入力するための入力装置として、キーボード13及びマ
ウスなどのポインティングデバイス16を有しており、
さらに入力されたデータ,処理中のデータ,さらには記
憶されているデータなどを表示する表示装置15を有し
ている。そして、上記キーボード13、ポインティング
デバイス16、CPU17、ROM18、RAM14、
記憶装置制御回路19、及び表示装置15は、バスライ
ン21により相互に接続されている。
【0027】また、上記開発設計装置100は、半導体
集積回路装置の製造プロセスで用いるマスクパターンを
作成する機能として、所定の回路図に対応する回路デー
タを入力するための回路図入力手段1と、該回路図にお
けるクロック信号の配線に関するデータ(以下、クロッ
ク配線データという。)に対して所要の演算処理を施す
配線パターン演算処理部2と、該演算処理が施されたク
ロック配線データに基づいて、実際の配線のレイアウト
パターンに対応したマスクパターンのデータを出力する
レイアウト手段6とを有している。
【0028】ここで、上記回路図入力手段1は、上記キ
ーボード13,ポインティングデバイス16,及びCP
U17の図形作成機能により実現されており、上記配線
パターン演算処理部2、及びレイアウト手段6は、それ
ぞれ上記CPU17内にその一部の機能として構築され
ている。
【0029】また、上記配線パターン演算処理部2は、
例えばシフトレジスタなどのマクロ回路を構成する各回
路要素(フリップフロップ)について、上記回路図にお
けるクロック信号の供給端から該各回路要素までのクロ
ック信号配線の長さを抽出する配線長抽出手段3と、該
抽出した配線長に基づいて、所定位置にレイアウトされ
た各回路要素につながるクロック信号配線について優先
順位を割り付ける配線順位決定手段4と、該各回路要素
のクロック信号配線に対して割り付けられた優先順位に
基づいて、該クロック信号供給端から各回路要素へクロ
ック信号を供給するクロック配線網(ネット)を分割す
るネット分割手段5とから構成されている。
【0030】次に動作について説明する。ここでは、図
5(a)に示すシフトレジスタ200の回路データを本
実施形態の開発設計装置100に入力し、該装置による
配線パターンの処理結果として、図5(b)に示す回路
構成のシフトレジスタ200aの配線パターンに対応す
るマスクデータを得る場合について説明する。
【0031】まず、図5(a)に示すシフトレジスタ2
00の回路データを回路図入力手段1により入力する
と、CPU17は制御回路19を動作させて、この回路
図データを記憶装置20に格納する。すると、上記配線
長抽出手段3は、回路図入力手段1で入力されたシフト
レジスタ200の回路データを記憶装置20から読み出
す。この回路データには、シフトレジスタ等のマクロ回
路を構成する回路要素(フリップフロップ)相互間の接
続情報の他に、回路図で各回路要素を識別するためのイ
ンスタンス名I1〜I4、さらには各回路要素における
端子やこれにつながる配線の座標情報が含まれている。
【0032】そして、配線長抽出手段3は、該配線の座
標情報から回路図中の各回路要素の端子間の配線長、及
び入力端子9との間の配線長を抽出し、この配線長デー
タを記憶装置20に書き込む。
【0033】次に、上記配線順位決定手段4は、該記憶
装置20から、上記配線長抽出手段3より抽出された配
線長データを読み出す。該配線順位決定手段4では、ク
ロック信号の入力端子9から遠い回路要素から優先的
に、その回路要素にクロック信号を供給するクロック配
線の順位を決める。
【0034】つまり、図5(a)に示すフリップフロッ
プ200では、CLK入力端子9からの距離が一番遠い
フリップフロップ204のクロック配線に対して配線順
位1を持たせる。また、CLK入力端子9からの距離が
2番目に遠いフリップフロップ203のクロック配線に
対して配線順位2を持たせ、さらに、CLK入力端子9
からの距離が3番目に遠いフリップフロップ202のク
ロック配線に対して配線順位2を持たせる。そして、C
LK入力端子9からの距離が一番近いフリップフロップ
201のクロック配線に対して配線順位4を持たせる。
【0035】続いて、該配線順位決定手段4は、上記の
ように設定した各フリップフロップに対するクロック配
線の優先順位を上記記憶装置20に書き込む。
【0036】すると、ネット分割手段5は、上記記憶装
置20から、該配線順位決定手段4により決定された配
線順位に関するデータを読み出し、該クロック配線の配
線順位に基づいて、一つのネット,つまりクロック入力
端子9から各フリップフロップ201〜204の入力端
子CKにつながる1つの接続線を、クロック信号が上記
配線順位で示される優先順序でもって各フリップフロッ
プのクロック配線に供給されるよう、2端子間の接続線
に分割する。
【0037】つまりクロック入力端子9から各フリップ
フロップ201〜204の入力端子CKにつながる1つ
の接続線を、クロック入力端子9からフリップフロップ
204のクロック端子までの接続線と、フリップフロッ
プ204のクロック端子からフリップフロップ203の
クロック端子までの接続線と、フリップフロップ203
のクロック端子からフリップフロップ202のクロック
端子までの接続線と、フリップフロップ202のクロッ
ク端子からフリップフロップ201のクロック端子まで
の接続線とに分割する。そして、ネット分割手段5は、
これらの接続線に関するデータを記憶装置20に書き込
む。
【0038】図2(b)には、図5(a)に示すシフト
レジスタ200におけるクロック配線のオリジナル・ネ
ットリストA0と、上記ネット分割手段5で配線順位に
基づいて分割されたレイアウト・ネットリストA1とを
示している。ここで、CLK0は、クロック入力端子9
と各フリップフロップ(I1)201〜(I4)204
のクロック端子CKとの間での接続線を示している。C
LK1は、クロック入力端子9とフリップフロップ(I
4)204のクロック端子CKとの間の接続線、CLK
2は、フリップフロップ(I4)204のクロック端子
CK’とフリップフロップ(I3)203のクロック端
子CKとの間の接続線、CLK3は、フリップフロップ
(I3)203のクロック端子CK’とフリップフロッ
プ(I2)202のクロック端子CKとの間の接続線、
CLK4は、フリップフロップ(I2)202のクロッ
ク端子CK’とフリップフロップ(I1)201のクロ
ック端子CKとの間の接続線を示している。ここでクロ
ック端子CK’は仮想のクロック端子であり、これにつ
いては後述する。
【0039】上記オリジナル・ネットリストA0のよう
に特別な処理を施していない従来のネットリストは、ク
ロック入力端子9と、各フリップフロップ201〜20
4のクロック端子CKとが単につながっているという情
報を持っているにすぎず、各フリップフロップのクロッ
ク端子は、これにクロック信号を供給する配線との間で
同様に扱われるため、クロック配線のレイアウト時に、
クロック入力端子9と各フリップフロップのクロック端
子との間でどのような配線が行なわれるか不明確であ
る。このため、上記オリジナル・ネットリストA0に基
づいた配線のレイアウトでは、クロックスキューによる
動作不良が発生し、回路が大規模なるほど動作不良は発
生し易い。
【0040】一方、ネット分割手段5によりネットが分
割されたレイアウト・ネットリストA1では、各フリッ
プフロップのクロック端子間で独立してネット(接続
線)が定義されており、しかも各ネットの優先順位が設
定されているため、クロック配線のレイアウトが行われ
た後の各フリップフロップヘのクロック信号の到達時刻
の順番が保証されることとなる。
【0041】図3は、フリップフロップのレイアウトの
際に使用するレイアウト用セルを示しており、このフリ
ップフロップのレイアウト用セル27には、該セル内部
でのQ出力端子22,QB出力端子23,D入力端子2
4及びCK端子25の位置が設定されている。また、こ
のセル27には、CK’仮想端子26が上記CK端子2
5と同位置に設定されている。ここで、上記各端子22
〜25は、半導体集積回路装置の製造プロセスで実際に
形成される導体層により形成されるものであり、上記仮
想端子26は、上記製造プロセスでは存在しない導体層
により形成されるものとしている。
【0042】そして、上記レイアウト手段6は、記憶装
置20からレイアウト・ネットリストA1と、上記C
K’仮想端子26を持つレイアウト用セル21のデータ
を読み込み、実際のプロセスで用いられる配線層の数に
一つ加えた数の配線層を用いて、フリップフロップのク
ロック配線のレイアウトを行う。
【0043】すなわち、実際の半導体集積回路装置が2
層配線構造となっている場合は、上記クロック配線のレ
イアウトは、半導体集積回路装置が3層配線構造である
と仮定して行う。この場合、CK’仮想端子26は3層
目の配線層に、CK端子25は2層目の配線層に対応す
るものとして、配線のレイアウトが行われる。
【0044】図4は、4つのフリップフロップ201〜
204からなるシフトレジスタ200aのクロック配線
のレイアウトを、レイアウト手段6により上記レイアウ
ト用セル27を使用して、リスト1のレイアウト・ネッ
トリストA1の通りに3層配線で実施した結果を示して
いる。ここで、32はレイアウト枠、28〜31はそれ
ぞれ、上記接続線CLK1〜CLK4に対応する配線パ
ターンである。
【0045】ここで、上記レイアウト手段6は、最終的
に上記シフトレジスタを構成するフリップフロップのク
ロック配線パターンに対応するマスクデータを出力す
る。この際、3層目の配線パターンと、2層目の配線パ
ターンとを同一層の配線パターンとして、これらに対応
するマスクデータを出力することにより、2層配線構造
の半導体集積回路装置の製造プロセスで使用可能なマス
クデータを得ることができる。
【0046】このように本実施形態では、シフトレジス
タを示す回路図におけるクロック信号の配線長を抽出す
る手段3と、抽出した配線長に基づいて、各回路要素
(フリップフロップ)201〜204につながるクロッ
ク配線の優先順位を決定する手段4と、割り付けられた
配線の優先順位に基づいて、クロック配線のネットワー
クを各回路要素毎に分割する手段5とを備え、各回路要
素のクロック配線をレイアウトする際、上記優先順位の
高いクロック配線ほど、クロック信号の流れの上流側に
位置するようにしたので、シフトレジスタ等の同期回路
におけるクロックスキューによるLSIの動作不良の発
生を抑制することができる。
【0047】また、所定の機能を有するマクロ回路,例
えばシフトレジスタの回路図から、該マクロ回路を構成
する複数の回路要素(フリップフロップ)のそれぞれに
おけるクロックの配線長を読み取り、該配線長に基づい
て配線順位を決定するため、各回路要素間でのクロック
配線のネットワークと、上記配線順位に基づいて分割さ
れた、各回路要素に対応するクロック配線とは、視覚的
に認識し易いものとなっている。
【0048】さらに、回路図入力用データには、通常の
マクロ回路,例えばシフトレジスタを表す回路図のデー
タを用いればよく、特別なデータを用意する必要がない
ため、回路図入力装置としては従来のものが使用可能で
ある。
【0049】またさらに、シフトレジスタなどのマクロ
回路における各回路要素(フリップフロップ)間のクロ
ック配線のネットワークを、各回路要素毎のクロック配
線に設定された順位に基づいて、各回路要素毎に分割す
るため、レイアウト時には、その優先順位に従ってクロ
ック配線を配置するだけで、データの流れに適した順番
で各回路要素にクロックを供給することが可能となる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、マクロ回
路を構成する各回路要素のクロック配線の優先順位を、
マクロ回路の回路図上での、クロック信号の入力端子か
ら各回路要素のクロック端子までの距離の大小という認
識しやすい視覚的な手法で与え、マクロ回路における各
回路要素間でのクロック配線のネットワーク情報を、個
々の回路要素毎に分割して、マクロ回路に関するデータ
の入力装置から、クロック配線の自動レイアウト装置へ
渡すようにしたので、自動配置配線プログラムに特殊な
アルゴリズムを追加したり、特別なフリップフロップを
使用することなく、クロックスキューによる誤動作のな
いシフトレジスタ等のマクロ回路を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体集積回路の開
発設計装置の全体構成を示す図である。
【図2】図2(a)は、上記開発設計装置における配線
パターン作成のための機能をブロックに分けて示す図、
図2(b)は、配線パターン作成の対象となるシフトレ
ジスタに関するオリジナル・ネットリストA0及びレイ
アウト・ネットリストA1を示す図である。
【図3】自動レイアウトで使用するフリップフロップの
レイアウト用セルを示す図である。
【図4】4つのフリップフロップからなるシフトレジス
タのクロック配線のレイアウトを、本実施形態の装置に
より上記レイアウト用セル27を使用して、上記レイア
ウト・ネットリストA1に基づいて3層配線で実施した
結果を示す図である。
【図5】4つのフリップフロップからなるシフトレジス
タの回路構成を示す図であり、図5(a)は、オリジナ
ルネットリストに基づくもの、図5(b)はレイアウト
ネットリストに基づくものを示している。
【図6】クロック出力端子を追加したフリップフロップ
を用いて構成した従来のシフトレジスタの回路構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 回路図入力手段 2 配線パターン演算処理部 3 配線長抽出手段 4 配線順位決定手段 5 ネット分割手段 6 レイアウト手段 13 キーボード 14 RAM 15 表示装置 16 ポインティングデバイス 17 CPU 18 ROM 19 記憶装置制御回路 20 記憶装置 21 バスライン 22 フリップフロップのQ端子 23 フリップフロップのQB端子 24 フリップフロップのD端子 25 フリップフロップのCK端子 26 フリップフロップのCK’端子 27 フリップフロップのレイアウト用セル 100 半導体集積回路の開発設計装置 200,200a,300 シフトレジスタ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の機能を有するマクロ回路を示す回
    路図により与えられた回路構成データに基づいて、該マ
    クロ回路における配線パターンを作成する装置であっ
    て、 該マクロ回路を構成する各回路要素について、該回路図
    におけるクロック信号の供給端から該各回路要素までの
    クロック信号配線の長さを抽出する配線長抽出手段と、 該抽出した配線長に基づいて、実際のプロセスで用いら
    れる配線層の数に一つ加えた数の配線層を用いることに
    よりレイアウトされた各回路要素につながるクロック信
    号配線について優先順位を割り付ける順位割付手段と、 該各回路要素のクロック信号配線に対して割り付けられ
    た優先順位に基づいて、該クロック信号供給端から各回
    路要素へクロック信号を供給するクロック配線網を分割
    する配線網分割手段とを備え、 該クロック配線網を分割して得られた個々のクロック配
    線に対応する配線パターンを作成する配線パターン作成
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の配線パターン作成装置に
    おいて、 前記マクロ回路は、シフトレジスタであり、 前記回路要素は、該シフトレジスタを構成するフリップ
    フロップ回路である配線パターン作成装置。
JP06153596A 1996-03-18 1996-03-18 配線パターン作成装置 Expired - Fee Related JP3164503B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06153596A JP3164503B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 配線パターン作成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06153596A JP3164503B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 配線パターン作成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09251484A JPH09251484A (ja) 1997-09-22
JP3164503B2 true JP3164503B2 (ja) 2001-05-08

Family

ID=13173908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06153596A Expired - Fee Related JP3164503B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 配線パターン作成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3164503B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3753355B2 (ja) * 1998-11-10 2006-03-08 株式会社ルネサステクノロジ 半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09251484A (ja) 1997-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2791243B2 (ja) 階層間同期化システムおよびこれを用いた大規模集積回路
US8935639B1 (en) Natively color-aware double patterning technology (DPT) compliant routing
JP2004502259A (ja) 階層型金属末端、包囲、および曝露をチェックする方法およびシステム
US8510702B2 (en) Interactive routing editor with symbolic and geometric views for integrated circuit layout
US6480996B1 (en) System and method for transposing wires in a circuit design
JPH05108744A (ja) 階層的回路データベース最適化装置及び階層的回路データベース最適化方法
JP2002110797A (ja) クロック配線の設計方法
US9047434B2 (en) Clustering for processing of circuit design data
JP3629250B2 (ja) 半導体集積回路のレイアウト方法及び半導体集積回路
JP2010257164A (ja) 半導体集積回路装置の設計方法およびプログラム
JPH0743742B2 (ja) 自動配線方法
JPH0778189A (ja) Lsiの論理合成方式
JP2004102703A (ja) レジスタ転送レベル設計支援装置
JP3164503B2 (ja) 配線パターン作成装置
US6049659A (en) Method for automatically designing a semiconductor integrated circuit
US8151232B2 (en) Repeater driven routing methodology
JP2006155524A (ja) 半導体集積回路の検証方法、検証装置および検証プログラム
JP3193167B2 (ja) 論理合成システム
JP5059657B2 (ja) マクロ内端子配線を考慮したネットリストによって信号の遅延時間を予測する設計方法、及び、プログラム
JP3107207B2 (ja) 論理回路改善方法および論理回路改善方式
JPH1167923A (ja) 半導体集積回路とその配線配置方法、および該方法を記録した記録媒体
JP2000331061A (ja) 配線経路作成装置および配線経路作成方法
JPH06216249A (ja) Icチップ自動レイアウト設計システム
JPH1056067A (ja) 自動配置配線方法
JP2002151594A (ja) 半導体集積回路の設計方法及び半導体集積回路の設計支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010201

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080302

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090302

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees