JP3164356U - 水難用救命具 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮空気を貯める容量を増やし、小形ボンベを不要とする水難用救命具を提供する。【解決手段】気室2を有する本体1に圧縮空気注入バルブ3を設けるとともに吐出流路31を形成し、本体1の外側に折り畳まれた浮き袋36の口元を吐出口33に取着する。本体1の外側に浮き袋36を収納するカバー42を開閉自在に設ける。吐出流路31を閉塞するように密閉栓38を設け、この密閉栓38は外力で破断可能とする。浮き袋36に開けた膜孔の周縁に紐通し部材57を取着し、この紐通し部材57を通して密閉栓38とカバー42に着脱自在に取り付けた取っ手50の間を紐54で結ぶ。密閉栓38と紐通し部材57の間には、封止部材61を装着し、取っ手50を引っ張り、密閉栓38を破断したあと、封止部材61が紐通し部材57の紐通し孔を封止し、気密性を確保できるようにする。【選択図】図4

Description

本考案は水難用救命具に係り、とくに圧縮空気などの高圧ガスを浮き袋に注入して膨張させ浮力を生じさせるようにした水難用救命具に関する。
水泳、海水浴、釣りなどでは一般的に使用されている浮き輪、ライフジャケットの如き救命具は嵩張るため、水泳等の動きに邪魔であり、携行にも不便であった。この欠点を解決するため、従来、通常は浮き袋を収縮若しくは折り畳んで小型とし、使用時には小型ボンベから圧縮ガスを注入して膨張させるようにした携帯用救命具が提案されている。たとえば、特開平9−240584号公報に開示された携帯用救命浮袋では、腕バンドに浮袋収納ケースと圧縮ボンベ収納ケースを取り付け、浮袋収納ケース内に収縮させた浮袋を収納し、圧縮ボンベ収納ケース内にボンベ開放ボタンと開放補助ボタンを設けた圧縮ボンベを収納するとともに、圧縮ボンベ収納ケースの一部を浮袋収納ケースの浮袋内に開口させておく。使用時、開放補助ボタンを押しながらボンベ開放ボタンを押すと、圧縮ボンベの口が開き、圧縮空気が浮袋に流入して膨張させる。また、実開平5−599号公報に開示された携帯用救命具では、パッケージ内に小型ボンベを収納し、折り畳まれたチューブを接続しておく。使用時、小型ボンベの釦を押し、バブル開閉機構を開いてチューブに圧縮空気を充填させて膨出させ、パッケージから浮き輪状の救命具を露出させる。
しかしながら、これら従来の救命具は、圧縮ボンベ収納ケースやパッケージの中に小型ボンベを収納する二重構造のため、全体を小型にしようすると圧縮ガスを貯える容量が小さくなってしまうという問題があった。また、小型ボンベのサイズを小さくしなければならず、製造が難しくなる問題があった。
特開平9−240584号公報 実開平5−599号公報
本考案は上記した従来技術の問題に鑑み、圧縮ガスを貯える容量が小さくならず、小型ボンベも不要な水難用救命具を提供することを、その目的とする。
本考案の請求項1記載の水難用救命具では、内部に気室を有する中空の本体と、本体を人体に着脱自在に止める止め具と、本体に設けられて外部から気室に圧縮ガスを注入する圧縮ガス注入弁と、本体に設けられて気室の圧縮ガスを本体外部に吐出する吐出流路と、本体の外側に折り畳まれて配置されるとともに、口元が吐出流路の吐出口と接続された浮き袋と、本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋を収納するカバーと、吐出流路を閉塞するとともに、外力により閉塞を解除可能に形成された密閉栓と、カバーまたは本体に備えられてユーザが外力を加える操作手段と、操作手段に加えられた外力を密閉栓に伝達し閉塞を解除させる伝達手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項2では、密閉栓は外力による破壊または移動により閉塞を解除可能としたこと、を特徴としている。
請求項3では、伝達手段はカバーに開けられた開口を通して備えられていること、を特徴としている。
請求項4では、請求項1記載の水難用救命具におけるカバーを、本体に固定されて浮き袋の一部を覆う第1のカバーと、本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋の残りの部分を収納する第2のカバーとに置換え、伝達手段は第1のカバーに開けられた開口を通して備えられていること、を特徴としている。
請求項5では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、内部に線状部材通し孔が形成されるとともに、浮き袋に開けられた膜孔の周縁に取着された線状部材通し部材と、一端側が浮き袋の中の密閉栓に固定されるとともに、他端側が線状部材通し部材を通して浮き袋の外の操作手段に固定された線状部材と、密閉栓と線状部材通し部材の間の線状部材に装着された封止部材と、を含み、操作手段の引っ張りで線状部材が移動して密閉栓による閉塞が解除された後、封止部材が線状部材通し部材の線状部材通し孔を封止するように形成したこと、を特徴としている。
請求項6では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、内部に線状部材通し孔が形成されるとともに、浮き袋に開けた膜孔の周縁に取着された気密保持性を有する線状部材通し部材と、一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が線状部材通し部材を通して浮き袋の外の操作手段に固定された線状部材と、を含むこと、を特徴としている。
請求項7では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が浮き袋の膜に貫通状態で取着された取り付け部材の内側に固定された第1の連結部材と、一端側が取り付け部材の外側に固定されるとともに、他端側が操作手段に固定された第2の連結部材と、を含むこと、を特徴としている。
請求項8では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が浮き袋の膜の内側に固定された第1の連結部材と、一端側が第1の連結部材の固定された膜の箇所の外側に固定されるとともに、他端側が操作手段に固定された第2の連結部材と、を含むこと、を特徴としている。
請求項9では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が浮き袋の膜に貫通固定されたのち浮き袋の外側に延長されて操作手段に固定された連結部材としたこと、を特徴としている。
請求項10では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、内部に線状部材通し孔が形成されるとともに、吐出流路と外部との間の壁に開けられた壁孔の周縁に取着された線状部材通し部材と、一端側が浮き袋の中の密閉栓に固定されるとともに、他端側が線状部材通し部材を通して操作手段に固定された線状部材と、密閉栓と線状部材通し部材の間の線状部材に装着された封止部材と、を含み、操作手の引っ張りで線状部材が移動して密閉栓による閉塞が解除された後、封止部材が線状部材通し部材の線状部材通し孔を封止するように形成したこと
、を特徴としている。
請求項11では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、内部に線状部材通し孔が形成されるとともに、吐出流路と外部との間の壁に開けた壁孔の周縁に取着された気密保持性を有する線状部材通し部材と、一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が線状部材通し部材を通して操作手段に固定された線状部材と、を含むこと、を特徴としている。
請求項12では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、吐出流路と外部との間の壁に形成された開口を密閉するように設けられた変形自在な密閉膜と、一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が密閉膜に貫通状態で取着された取り付け部材の内側に固定された第1の連結部材と、一端側が取り付け部材の外側に固定されるとともに、他端側が操作手段に固定された第2の連結部材と、を含むこと、を特徴としている。
請求項13では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、吐出流路と外部との間の壁に形成された開口を密閉するように設けられた変形自在な密閉膜と、一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が密閉膜の内側に固定された第1の連結部材と、一端側が第1の連結部材の固定された密閉膜の箇所の外側に固定されるとともに、他端側が操作手段に固定された第2の連結部材と、を含むこと、を特徴としている。
請求項14では、操作手段は引っ張り可能に形成し、伝達手段は、吐出流路と外部との間の壁に形成された開口を密閉するように設けられた変形自在な密閉膜と、一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が密閉膜に貫通固定されたのち密閉膜の外の操作手段に固定された連結部材としたこと、を特徴としている。
請求項15では、内部に気室を有する中空の本体と、本体を人体に着脱自在に止める止め具と、本体に設けられて外部から気室に圧縮ガスを注入する圧縮ガス注入弁と、本体に設けられて気室の圧縮ガスを本体外部に吐出する吐出流路と、本体の外側に折り畳まれて配置されるとともに、口元が吐出流路の吐出口と接続された浮き袋と、本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋を収納するカバーと、吐出流路を閉塞するとともに、外力により閉塞を解除可能に形成された密閉栓と、ユーザが外力を加える操作手段と、操作手段に加えられた外力を密閉栓に伝達し閉塞を解除させる伝達手段と、を備え、操作手段と伝達手段を第1のカバーに設け、操作手段はユーザが指又は手で押す押し部とし、伝達手段は、押し部から浮き袋の膜を介して密閉栓に向けて延長された棒部と、カバーに設けられて棒部をスライド自在にガイドするガイド部と、を含むこと、を特徴としている。
請求項16では、請求項15記載の水難用救命具におけるカバーを、本体に固定されて浮き袋の一部を覆う第1のカバーと、本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋の残りの部分を収納する第2のカバーとに置換え、操作手段と伝達手段を第1のカバーに備えたこと、を特徴としている。
請求項17では、内部に気室を有する中空の本体と、本体を人体に着脱自在に止める止め具と、本体に設けられて外部から気室に圧縮ガスを注入する圧縮ガス注入弁と、本体に設けられて気室の圧縮ガスを本体外部に吐出する吐出流路と、本体の外側に折り畳まれて配置されるとともに、口元が吐出流路の吐出口と接続された浮き袋と、本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋を収納するカバーと、吐出流路を閉塞するとともに、外力により閉塞を解除可能に形成された密閉栓と、ユーザが外力を加える操作手段と、操作手段に加えられた外力を密閉栓に伝達し閉塞を解除させる伝達手段と、を備え、操作手段と伝達手段を吐出流路と外部との間の壁に装備し、操作手段はユーザが指又は手で押す押し部とし、伝達手段は、押し部から密閉栓に向けて延長された棒部と、吐出流路と外部との間の壁に設けられて棒部をスライド自在にガイドするガイド部と、吐出流路内に設けられて棒部を吐出流路から隔離する変形自在な密閉膜と、を含むこと、を特徴としている。
請求項18では、密閉栓は外力による破壊または移動により閉塞を解除可能としたこと、を特徴としている。
本考案によれば、中空の本体に設けた吐出流路の吐出口に折り畳まれた浮き袋の口元を接続するとともに吐出流路を密閉栓で閉塞し、圧縮ガス注入バルブを通して圧縮ガスを本体に注入して貯蔵しておく。使用時、操作手段に引っ張りや押しなどの外力を加えると、伝達手段を介して密閉栓に伝わり、破壊や移動等をさせて吐出流路の閉塞を解除させ、圧縮ガスを浮き袋に流入させて急速に膨脹させるようにしたので、本体の中に直接圧縮ガスを貯蔵でき、従来の如く、ケースと小形ボンベの二重構造としなくて済み、圧縮ガスの貯蔵容量を大きくできる。また、製造が難しい小型ボンベを用いなくても、所望時に、ワンタッチで圧縮ガスを浮き袋に注入させることができる。
本考案の第1実施例に係る水難用救命具の平面図である(実施例1)。 図1の正面図である。 図1の底面図である。 図1のIV−IV’線に沿った断面図である。 図1の圧縮空気注入バルブ周辺の部分断面図である。 圧縮空気注入バルブのステムの断面図である。 圧縮空気注入バルブのコアの断面図である。 図1の圧縮空気注入バルブの組み立て手順を示す斜視図である。 図4の密閉栓の断面図である。 図4の密閉栓の平面図である。 図1の取っ手係止部の一部省略した正面図である。 図1の取っ手係止部の作用説明図である。 図4の紐通し部材と封止部材周辺の部分拡大断面図である。 図3のバックルの構成を示す斜視図である。 図3のメス側バックル部材の斜視組み立て図である。 図4の封止部材の作用説明図である。 図1の水難用救命具の作用説明図である。 図4の紐通し部材と封止部材の変形例を示す部分拡大断面図である。 図19の作用説明図である。 図4の紐通し部材と封止部材の他の変形例を示す部分拡大断面図である。 図20の作用説明図である。 図4の紐通し部材の他の変形例を示す部分拡大断面図である。 図4の紐通し部材の他の変形例を示す部分拡大断面図である。 図4の密閉栓の変形例を示す部分拡大断面図である。 図24の作用説明図である。 本考案の第2実施例に係る水難用救命具の平面図である(実施例2)。 図26のXXVII−XXVII’線に沿った断面図である。 図26の水難用救命具の作用説明図である。 本考案の第3実施例に係る水難用救命具の平面図である(実施例3)。 図29のXXX−XXX’線に沿った断面図である。 本考案の第4実施例に係る水難用救命具の断面図である(実施例4)。 図31の変形例を示す断面図である。 図32の変形例を示す一部省略した組み立て斜視図である。 図33に示す変形例の組み立て後の一部省略した断面図である。 図31の他の変形例を示す断面図である。 本考案の第5実施例に係る水難用救命具の断面図である(実施例5)。 本考案の第6実施例に係る水難用救命具の断面図である(実施例6)。 本考案の第7実施例に係る水難用救命具の断面図である(実施例7)。 図38の水難用救命具の作用説明図である。 図38の密閉栓の変形例を示す平面図である。 図38の変形例を示す断面図である。 図41のZ方向の一部省略した矢視図である。 本考案の第8実施例に係る水難用救命具の断面図である(実施例8)。 本考案の第9実施例に係る水難用救命具の断面図である(実施例9)。
以下、本考案の最良の形態を実施例に基づき説明する。
図1乃至図4を参照して本考案の一つの実施例を説明する。図1乃至図3は各々本考案に係る水難用救命具の平面図、正面図、底面図、図4は図1のIV−IV’線に沿った縦断面図である。
これらの図において、1はプラスチック製の密閉容器形の中空の本体であり、内部に圧縮空気を貯蔵する気室2を有している。3は本体1の側壁4に装着されて外部から圧縮空気を気室2に注入するための圧縮空気注入バルブであり、注入後、圧縮空気が気室2から外部に漏れないようにする逆止弁としての機能を有する。圧縮空気注入バルブ3は自転車用の英式バルブと略同形に構成されており、図5乃至図7の断面図、図8の組み立て図に示す如く、本体1の側壁4を貫通して装着された略円筒状のステム5と該ステム5の内部に挿脱自在に装填されたコア6を有している。ステム5は図5、図6に示す如く軸方向の中央より少し先に円環状のツバ部7、手元側(図5、図6の左側)にネジ部8が設けられており、内側の中空部9の内、手元側が大径部10、先端側が小径部11、中間がテーパ部12となっている。一方、コア6は図5、図7に示す如く全体が棒状に形成されており、内部に手元側(図5、図6の左側)の開口13から先端近くまで中空部14が設けられている。コア6には手元側からネジ部15、大径部16、小径の首部17、テーパ部18、柱状部19が設けられており、柱状部19の先端近くには中空部14を外部と連通する空気孔20、20が穿設されている。コア6には柱状部19の外側から首部17に掛けてチューブ状の虫ゴム21が被嵌されている。
図8に示す如くステム5は、円環状のシーリング部材22をツバ部7の手元側に嵌めた状態で、本体1の側壁4に穿設されたバルブ取り付け穴23に本体1の内側からネジ部8を差し込み、本体1の外側から円環状のシーリング部材24とワッシャ25を介してナット26をネジ部8に螺合することで、本体1に密閉取着されている。そして、柱状部19の外側から首部17に掛けて虫ゴム21を嵌めたコア6をステム5の中空部9に装填したのち、コア押さえ27の孔28をコア6のネジ部15に遊挿し、コア押さえ27をステム5のネジ部8に螺合することで、コア6の大径部16を軸方向先端側に押圧させ、テーパ部18を虫ゴム21を介してステム5のテーパ部12へ押圧させることによりステム5とコア6の隙間を密閉している。
図示しない空気入れにより、コア6の開口13から圧縮空気を入れると、中空部14、空気孔20、20、虫ゴム21と柱状部19の間を通って気室2の中に注入される。気室2が所定の一定圧力となるまで圧縮空気を注入後、コア6のネジ部15にキャップ29を螺合しておく。空気孔20、20が虫ゴム21により密閉されるので外部に圧縮空気が漏れることはない。
図4に示す如く、本体1の上壁30の中央が円形に開口されて気室2の圧縮空気を外部に導く吐出流路31が形成されている。吐出流路31の入口側が流入口32、出口側が吐出口33と成っている。流入口32の周囲の内壁34には円筒状の突起部35が気室2に向けて突設されている。本体1の上壁30の外側には折り畳まれた浮き袋36が配設されており、浮き袋36の口元が吐出流路31の吐出口33と接続されている。具体的には、浮き袋36の口元の外側が、吐出口33から突起部35までを含む吐出流路31の周辺の本体1の上壁30に接着剤(図13の符号37の接着剤層を参照)による接着により取着されて外部から密閉されている。
また、突起部35の内側には吐出流路31を塞ぐようにプラスチック製の密閉栓38が浮き袋36の口元の内側に接着剤(図13の符号39の接着剤層を参照)による接着により取着されている。密閉栓38は図9、図10に示す如く円盤形に形成されており、外側の中央に紐取り付け部40が突設されている。また、外側の表面から一定深さまで紐取り付け部40を中心とし、吐出流路31より小さい径の円周に沿って溝41が切り込まれており、紐取り付け部40を気室2とは反対の外方向へ大きな力で引っ張ることで溝41に沿って密閉栓38を破断し、破壊可能となっている(図16(1)参照)。但し、気室2の圧縮空気から加わる所定の一定の圧力の押圧力だけでは破断しないように形成されている。
本体1の上外側には更に、折り畳まれた浮き袋36を覆うようにして開閉自在に椀形のプラスチック製のカバー42が装着されている。カバー42と本体1の図1における中央上側端部(図2における左側端部)に一対の紐取り付け部43、44が突設されており、これらの紐取り付け部43、44に釣り糸、ピアノ線の如くプラスチック、金属等で形成された紐45が取り付けられてカバー42が本体1から離れないようになっている。そして、カバー42の周端縁が内側へ略L字状(鉤状)に折り曲げられており(図4参照)、本体1の上面の図1における左右端部近くに突設された計2個のカバー係止突起46に係脱自在に係止されている(図4参照)。また、本体1の上面の図1における中央下端部近くに形成された2つの係止穴部47の中にカバー42から突設された2つの係止突起48が挿脱自在に差し込まれている。後述するように浮き袋36の膨張でカバー42が内側から押し上げられると、カバー42とカバー係止突起46との係合が外れるとともに、係止突起48が係止穴部47から抜けて紐取り付け部44を中心にカバー42が開く(図17参照)。
カバー42の上面には4個の取っ手係止部49が突設されており、これらの取っ手係止部49によりトラック形のプラスチック製または金属製の取っ手50が係脱自在に係止されている。図11に示す如く各取っ手係止部49は、可撓性を有し、対向して配置された一対の柱状の係止片51から成る。一対の係止片51は上端部の断面が人差し指状に形成されて取っ手50の押し込みを円滑に行なえるようになっており、取っ手50を一対の係止片51の間に押し込むと係止片51が撓んで間隔が開き(図12(1))、更に押し込むと窪み52の間に係止される(図12(2))。反対に、係止状態から取っ手50を引き上げると、係止片51が撓んで間隔が開き、外部に取り出すことができる。
取っ手50は密閉栓38を破断し、吐出流路31の閉塞を解除させるための操作手段としての機能を有している。即ち、取っ手50に設けられた紐取り付け部53と密閉栓38の紐取り付け部40の間がピアノ線の如く強度の高い材質で形成された線状部材としての紐54で繋げられており、取っ手50をカバー42と反対の上方へ引っ張ることで密閉栓38を破断し、破壊可能に形成されている。図13に示す如く浮き袋36の上部中央で密閉栓38に対向する位置の膜55に紐54より少し大きな径の紐通し用の膜孔56が穿設されており、膜55の内側で膜孔56の周縁に、内部に紐54を通すためのゴム製(ゴム程度の柔軟性の有るプラスチック製としても良い)で略円柱状に形成された紐通し部材57が接着されている。紐通し部材57には内部を貫通した紐通し孔58が形成されており、この紐通し孔58は膜孔56と直線状に連なっている。紐通し孔58は上半部分が紐54と略同径か僅かに大きな径で直線状に形成されるとともに、下半部分が球体と楕円体を一体とした略コケシ形に形成されて封止部59と成っている。封止部59の内面には粘性を有するシール膜60が接着されている。
紐54は、一端側が密閉栓38の紐取り付け部40に結ばれており、他端側が紐通し部材57と膜55の紐通し孔58、膜孔56を通した後、取っ手50の紐取り付け部53に結ばれている。紐通し部材57と密閉栓38の間の紐54は弛んでおり、紐通し部材57と密閉栓38の間の紐54の内、真ん中より密閉栓38の寄りに、球体と楕円体を一体とした略コケシ形に形成されたプラスチック製または金属製の封止部材61が装着されている。封止部材61は封止部59と同形で少し太く形成されている。取っ手50が外方向に引っ張られて紐54が直線状に延びようとするとき、まず、密閉栓38に引っ張り力が加わり溝41に沿って破断されて密閉栓38による閉塞が解除され(図16(1)参照)、続いて、封止部材61が紐通し部材57の紐通し孔58の封止部59に嵌入し、紐通し孔58を封止する。この際、封止部材61が封止部59より少し太く形成されているので、紐通し部材57の下半部分が少し押し広げられ、反力で封止部材61が周囲から中心方向に押圧されること、及び、紐通し部材57と封止部材61の間にシール膜60が挟まっていることから持続的に密閉性が確保される。また、封止部材61の球状部62が封止部59の球状部63に嵌合するので抜けが防止される(図16(2)参照)。
カバー42には図1に示す如く、浮き袋36の膜孔56の直上から紐取り付け部43とは反対側の端にわたり細長い紐逃がし開口64が形成されている。取っ手50の紐取り付け部53は膜孔56の真上近くに配置されている。そして、封止部材61が紐通し部材57に嵌入したときの膜孔56から紐取り付け部53までの紐54の長さが紐逃がし開口64を平面的に見た長さより長くなっており、カバー42が開く際に膜孔56から取っ手50の紐取り付け部53までの紐54が紐逃がし開口64から抜け出ることでカバー42が開く邪魔をしないようになっている。
本体1には水難用救命具を二の腕等の身体に取り付けるための止め具65が装備されている。止め具65はワンタッチ着脱式のプラスチック製または金属製のバックル66と面ファスナー付の布製のバンド67から成り、この内、バックル66は本体1の底面68に装着されたオス側バックル部材69と、オス側バックル部材69に外部から嵌脱自在なメス側バックル部材70から成る。図14に示す如くオス側バックル部材69は断面凸形に形成されており、両側のツバ部71、72の中央に半割り円柱状のバネ係合溝73、74が刻設されている。メス側バックル部材70は全体が直方体に形成されており、内側の断面凸形の空間から成る受け部75をオス側バックル部材69へ図14の矢印AまたはBの方向へスライドさせることで嵌脱可能に成っている。メス側バックル部材70の両側部には中央が山形に湾曲された金属製の板バネ76、77が内蔵されており、湾曲部78、79が受け部75の空間に突設されている。オス側バックル部材69をメス側バックル部材70の受け部75に挿入した状態としたとき湾曲部78、79がバネ係合溝73、74に係合し、メス側バックル部材70の抜けが防止される。メス側バックル部材70を一定以上の力で引き出すと、オス側バックル部材69との係合が外れてメス側バックル部材70を取り外すことができる。
図15はメス側バックル部材70の組み立て図である。80は全体が直方体状の基台であり、上面の前端から後端近くまで凹部81が形成されるとともに、両側面に各々長穴82、83を有するバンド取り付け部84、85が突設されている。基台80の凹部81の両側に溝86、87が刻設されており、この溝86、87に板バネ76、77を装填したのち、基台80の上面にコ字状の蓋88を図示しない螺子により取着することでメス側バックル部材70が構成されている。図2、図3に示す如く、バンド取り付け部84の長穴82にバンド67の一端側が取り付けられている。バンド67の他端側はバンド取り付け部85の長穴83に通したのち、面ファスナー89によりバンド取り付け部85の近くのバンド67の面ファスナー90に着脱自在となっている。
次に上記した実施例の作用を説明する。
(1)準備
例えば海水浴で水難用救命具を使用したい場合、予め、本体1に装着された圧縮空気注入バルブ3のキャップ29を外して図示しない空気入れにより、圧縮空気注入バルブ3から圧縮空気を気室2に注入しておく。この際、気室2の中は密閉栓38が破断しない所定の一定圧力とする。注入後、キャップ29を締めておく。圧縮空気注入バルブ3は虫ゴム21がコア6の空気孔20、20を閉塞した逆止弁の機能を有し、外部に圧縮空気は洩れない。本体1の底面68に装着されたオス側バックル部材69にバンド67の付いたメス側バックル部材70を嵌着し、一端側がバンド取り付け部84に取り付けらたバンド67を二の腕に回し、他端側をバンド取り付け部85の長穴83に通したのち、面ファスナー89を90に貼り付けて固定する。
(2)浮き袋の膨張
遊泳中に溺れかかったとき、カバー42から取っ手50を外し、外方向へ強く引っ張る。すると、浮き袋36の中から紐54が引き出されて弛みが延び、まず密閉栓38が引っ張られて溝41の個所で破断し、吐出流路31の閉塞が解除される(図16の(1)参照)。続いて、密閉栓38の直上の紐54に取り付けられた封止部材61が紐通し部材57の封止部59に嵌入し、紐通し孔58を封止する。この際、封止部材61により紐通し部材57の下半部分が少し押し広げられ、反力で封止部材61を周囲から中心方向に押圧すること、及び間にシール膜60が挟まっていることから持続的に密閉性が確保される。また、封止部材61の球状部62が封止部59の球状部63に嵌合するので抜けが防止される(図16の(2)参照)。
密閉栓38の破断により、気室2の圧縮空気が吐出流路31を通って浮き袋36の内部に流入し急速に膨張させる。浮き袋の膨張に押されてカバー42の図1における左右端部が本体1のカバー係止突起46から外れるとともにカバー42の図1における下端部の係止突起48が本体1の係止穴部47から抜けてカバー42が開き図17の如くなり、膨張後の浮き袋36の浮力によりユーザが溺れるのを防ぐことができる。カバー42が開く際、紐54が紐逃がし開口64から抜け出るので、カバー42が開く妨げとならない。
この実施例によれば、予め、空気入れにより圧縮空気を水難用救命具の圧縮空気注入バルブ3を通して気室2に所定の一定圧力となるまで充填した状態で、止め具65により二の腕などの体の一部に取り付けておき、使用時、取っ手50を引っ張り、紐54を介して密閉栓38に外力を加え吐出流路31の閉塞を解除することで、吐出流路31を通して気室2から圧縮空気を流入させて本体1の外側に折り畳まれて配置された浮き袋36を膨張させることができる。圧縮空気を本体1の中に直接貯める構造なため、従来の如く、ケースと小形ボンベの二重構造としなくて済み、圧縮空気の貯蔵容量を大きくできる。また、構造が複雑で製造が難しい小型ボンベを用いなくても、必要な時に、ワンタッチで圧縮空気を浮き袋36に注入させて膨脹させることができる。
密閉栓38には予め、溝41を入れておき、紐取り付け部40に加えた引っ張り力により破断させて吐出流路31の閉塞を解除させるようにしたので、吐出流路31の閉塞を解除させるための機械的な構造・動作が不要であり、構成が簡単で済む。
取っ手50に加えられた引張り力を浮き袋36の中を通した紐54により密閉栓38に伝達するようにしたので、比較的簡単な構成で取っ手50に加えられた引張り力を密閉栓38に伝達することができる。この際、浮き袋36の膜55に装着した紐通し部材57に紐54に装着した封止部材61を嵌入させて紐通し孔58を封止するようにしたことで、浮き袋36の持続的な気密が確保される。
圧縮空気が注入済の状態で購入したが、時間の経過で抜けてしまつていた場合でも、使用直前に、圧縮空気注入バルブ3から再注入することができる。
なお、紐通し部材と封止部材は種々の構成が可能であり、例えば、図18に示す如く、紐通し部材57の封止部59を被覆するシール膜60Aを紐通し部材57の下端面まで延設するとともに、封止部材61Aの下端に円盤状のツバ部91を設け、嵌入時に、ツバ部91がシール膜60Aを介して紐通し部材57の下端面に密着するようにして気密性保持効果を高めたり(図19参照)、図20に示す如く、紐54に装着する封止部材61Bを球状とし、嵌入時に、封止部59の球状部63に嵌るようにしても良い(図21参照)。また、図22に示す如く、浮き袋36の膜孔56Aの中を貫通して紐通し部材57を接着により膜孔56Aの周縁に取着するようにしても良い。
また、紐通し部材をバレーボール、バスケットボールなどに用いられている空気注入バルブと同様の気密保持性を有する構成とし、封止部材を省略しても良い。具体的には図23の断面図の符号57Aに示す如く、浮き袋36の膜55に開けた紐通し用の膜孔56の周縁の内周側と外周側に接着されたゴム製で円柱状の虫ゴム92とゴム製で半球状のバルブ本体93とから構成し、虫ゴム92の中心に開けられた紐通し孔94に相通した紐54の一端側を密閉栓38の紐取り付け部40に結び、他端側を取っ手50の紐取り付け部53に結ぶ。バルブ本体93が周囲から虫ゴム92を中心方向へ押圧し、紐通し孔94を閉塞することで気密性を保持するようにする紐54は強く引っ張ることで浮き袋36の外側に引き出すことができる。
また、密閉栓を破断することにより吐出流路の閉塞を解除する構成としたが、密閉栓を引き出すことで閉塞を解除するようにしても良い。例えば、図24に示す例では、本体1の上壁30に漏斗状の吐出流路31Aが形成されており、流入口32Aから吐出口33Aまでを含む吐出流路周辺の上壁30に沿って浮き袋36の口元が接着され(図24の接着剤層37A参照)、更に球状のプラスチック製または金属製の密閉栓38Aが吐出流路31Aの吐出側を閉塞するように浮き袋36の膜55に接着されている(図24の接着剤層39A参照)。一端側が取っ手50と結ばれた紐54の他端側が密閉栓38Aの上側に設けられた紐取り付け部40Aに結ばれている。密閉栓38Aは気室2の所定の一定圧力の圧縮空気による押圧力だけでは外れないが、引っ張り上げる外力が加えられたとき外れるような強度で接着されている。使用時に取っ手50を引っ張ると、紐54を介して密閉栓38Aが引っ張り上げられて、浮き袋36の膜55から離脱し、吐出流路31Aの閉塞が解除されて気室2から浮き袋36に圧縮空気が流入し膨張させる(図25参照)。
図26と図27は本考案の第2実施例に係る水難用救命具の平面図と縦断面図であり、図1、図4と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図1の第1実施例では本体1に対し開閉自在に備えられたカバーの中央で紐を引っ張るようにしたが、この第2実施例では、カバーを2つに分けて一方を本体に固定し、他方を本体に対し開閉自在とし、固定側のカバーから紐を引っ張るようにした例を示す。
図27において、本体1の上壁30の中央より圧縮空気注入バルブ3に寄った位置が円形に開口されて吐出流路31Bが形成されている。吐出流路31Bの入口側が流入口32B、出口側が吐出口33Bと成っている。流入口32Bの周囲の内壁34には円筒状の突起部35Bが気室2に向けて突設されている。本体1の上壁30の外側には折り畳まれた浮き袋36が配設されており、浮き袋36の口元の外側が、吐出口33Bから突起部35Bまでを含む吐出流路31Bの周辺の本体1の上壁30に接着剤による接着により取着されて外部から密閉されている。
また、突起部35Bの内側には吐出流路31Bを塞ぐように密閉栓38が浮き袋36の口元の内側に接着剤による接着により取着されている。
図26に示す如く、本体1の上外側には、折り畳まれた浮き袋36の図27における左寄りの部分を覆うようにして本体1と一体化された第1のカバーとしての固定のカバー420が設けられるとともに、浮き袋36の残りの部分を覆う開閉自在な第2のカバーとしてのカバー421が装着されている。カバー420と421は合わせて1つの椀形を成す。カバー421と本体1の図26における中央上側端部に一対の紐取り付け部43、44が突設されており、これらの紐取り付け部43、44に紐45が取り付けられてカバー421が本体1から離れないようになっている。そして、カバー421の周端縁が略L字状に折り曲げられており(図27参照)、本体1の上面の図26における右端部近くに突設されたカバー係止突起46に係脱自在に係止されている。また、本体1の上面の図26における中央下端部近くに形成された計2個の係止穴部47の中にカバー42から突設された係止突起48が挿脱自在に差し込まれている。浮き袋36の膨張でカバー421が内側から押し上げられると、カバー421とカバー係止突起46との係合が外れるとともに、係止突起48が係止穴部47から抜けて紐取り付け部44を中心にカバー421が開く。
カバー421の上面には4個の取っ手係止部49が突設されており、これらの取っ手係止部49によりトラック形の取っ手50が係脱自在に係止されている。密閉栓38の真上に当たるカバー420と浮き袋38の膜55に各々、紐通し用の紐通し開口100と膜孔56が穿設されており、膜55の内側で膜孔56の周縁に、図4と同一に形成された紐通し部材57が接着により取着されている。紐通し部材57には内部を貫通した紐通し孔58が形成されており、この紐通し孔58は膜孔56と直線状に連なっている。
紐54は一端側が密閉栓38の紐取り付け部40に結ばれており、他端側が紐通し部材57と膜55とカバー420の紐通し孔58、膜孔56、紐通し開口100を通した後、取っ手50の紐取り付け部53に結ばれている。紐通し部材57と密閉栓38の間の紐54は弛んでおり、紐通し部材57と密閉栓38の間の紐54の内、真ん中より密閉栓38の寄りに、図4と同一に形成された封止部材61が装着されている。
その他の構成部分は第1実施例と同様に構成されている。
次に第2実施例の作用を説明する。
予め気室2に圧縮空気が充填済であるとして、使用時、カバー421から取っ手50を外し、図26の上方へ強く引っ張る。すると、浮き袋36の中から紐54が引き出されて弛みが延び、まず密閉栓38が引っ張られて溝41の個所で破断し、吐出流路31Bの閉塞が解除される。続いて、密閉栓38の直上の紐54に取り付けられた封止部材61が紐通し部材57の封止部59に嵌入し、紐通し孔58を封止する。
吐出流路31Bの閉塞が解除されることで、気室2の圧縮空気が吐出流路31Bを通って浮き袋36の内部に流入し急速に膨張させる。浮き袋36の膨張に押されてカバー421の図27における右端部が本体1のカバー係止突起46から外れるとともにカバー421の図26における下端部の係止突起48が本体1の係止穴部47から抜けてカバー421が開き図28の如くなり、膨張後の浮き袋36の浮力によりユーザが溺れるのを防ぐことができる。
この第2実施例によれば、紐54を引っ張リ出す個所のカバー420が本体1に固定されているので、引っ張り中にカバー420が開かず、円滑に引っ張り動作を行なえる。浮き袋36は全体として図27の右上方向に膨脹するので、密閉栓38の破断後、取っ手50をゆっくり離せば良い。
なお、第1実施例の場合と同様に、紐通し部材と封止部材は種々の構成が可能であり、図18、図20、図22に示す例の如く変形可能である。また、紐通し部材を図23の如くバレーボール、バスケットボールなどに用いられている空気注入バルブと同様の構成とし、自身に気密保持性を持たせて封止部材を省略するようにしても良い。
また、密閉栓を破断により閉塞を解除する構成としたが、図24に示す如く引き出しで解除するようにしても良い。
図29と図30は本考案の第3実施例に係る水難用救命具の平面図と縦断面図であり、図1、図4と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図1の第1実施例では本体に対し開閉自在に備えられたカバーの中央で紐を引っ張るようにしたが、この第3実施例では、本体の側面から紐を引っ張るようにした例を示す。
図29、図30において、本体1Cの上壁30Cは周囲から中央に向かって盛り上げられており、中央に楕円形の筒状に形成された突起部101が上下に突設されている。突起部101の内、下半部の図30における右側部分は開口102となっている。本体1Cの内部には、上壁30Cに沿って図29における中央から下端部近く(図30における中央から右端部近く)に掛けて、突起部101の図29の左右方向の内径と同じ幅の2つの単尺と長尺の水平板103、104が段違いに配設されている。この内、水平板103は突起部101の下端を塞ぎながら図30の右方に少し延長されている。水平板104は水平板103の端部近くの真下から図30の右方へ本体1Cの側壁4まで延設されており、水平板103の端部と水平板104の端部近くの間に内部垂直板105が設けられている。また、水平板104に対向する上壁30Cの図30における右端近くが水平板104まで垂直に折曲されて外部垂直板106(本体側壁の一部)が形成されている。そして、突起部101の下半部の壁107(図29参照)と連続して図30の右方向へ側壁4まで延設されるとともに、水平板103、内部垂直板105、水平板104、外部垂直板106の図29における左右両端から上壁30Cまで延設された2枚の側板108、109が設けられている。これらの突起部101、水平板103、内部垂直板105、水平板104、外部垂直板106、側板108、109、上壁30Cに囲まれた空間により気室2Cから隔離された吐出流路31Cが形成されている。
内部垂直板105は円形に開口されて吐出流路31Cの流入口32Cが形成されており、この流入口32Cを塞ぐように密閉栓38が流入口32Cの周囲に接着により固着されている。突起部101の上側の円形開口が吐出流路31Cの吐出口33Cとなっている。突起部101の上半部の外側から周辺の上壁30Cに掛けて、本体1Cの外側に配設された浮き袋36の口元の内側が接着により取着されて外部から密閉されている。
本体1Cの上外側には、折り畳まれた浮き袋36を覆うようにして開閉自在に椀形のカバー42Cが装着されている。カバー42Cと本体1Cの図29における中央上側端部(図30の中央左側端部)に一対の紐取り付け部43、44が突設されており、これらの紐取り付け部43、44に紐45が取り付けられてカバー42Cが本体1Cから離れないようになっている。そして、カバー42Cの周端縁が略L字状に折り曲げられており(図30参照)、本体1Cの上面の図29における左右端部近くに突設された2つのカバー係止突起46に係脱自在に係止されている。また、本体1Cの上面の図29における中央下端部近くに形成された2つの係止穴部47の中にカバー42Cから突設された2つの係止突起48が挿脱自在に差し込まれている。
カバー42Cの上面には4個の取っ手係止部49が突設されており、これらの取っ手係止部49によりトラック形の取っ手50が係脱自在に係止されている。密閉栓38に対向する外部垂直板106に紐通し孔110が穿設されており、紐通し孔110の内側に、図4と同一に形成された紐通し部材57が接着されている。紐通し部材57には内部を貫通した紐通し孔58が形成されており、この紐通し孔58は紐通し孔110と直線状に連なっている。
紐54は一端側が密閉栓38の紐取り付け部40に結ばれており、他端側が紐通し部材57と紐通し孔110を通した後、取っ手50の紐取り付け部53に結ばれている。紐通し部材57と密閉栓38の間の紐54の内、真ん中より密閉栓38の寄りに、図4と同一に形成された封止部材61が装着されている。
その他の構成部分は第1実施例と同様に構成されている。
次に第3実施例の作用を説明する。
予め気室2Cに圧縮空気が充填済であるとして、使用時、カバー42Cから取っ手50を外し、図30の右方向へ強く引っ張る。すると、密閉栓38が引っ張られて溝41の個所で破断し、吐出流路31Cの閉塞が解除される。続いて、紐54に取り付けられた封止部材61が紐通し部材57の封止部59(図16参照)に嵌入し、紐通し孔58を封止する。
吐出流路31Cの閉塞の解除により、気室2Cの圧縮空気が吐出流路31Cを通って浮き袋36の内部に流入し急速に膨張させる(図30の矢印C参照)。浮き袋36の膨張に押されてカバー42Cの図29における左右端部が本体1のカバー係止突起46から外れるとともにカバー42Cの図29における下端部の係止突起48が本体1Cの係止穴部47から抜けてカバー42Cが開き、膨張後の浮き袋36の浮力によりユーザが溺れるのを防ぐことができる。
この第3実施例によれば、本体1Cの横方向に紐54を引き出すので、例えば、左の二の腕に水難用救命具を取り付けたとき、右手を左から右へ自然に開く動作で取っ手50を引っ張ることができるとともに、浮き袋36の膨脹方向と引っ張り方向が異なるので操作がし易い。また、浮き袋36に紐通し用の孔が開いていないので浮き袋36の強度の確保が容易となる。
なお、第1実施例の場合と同様に、紐通し部材と封止部材は種々の構成が可能であり、図18、図20、図22に示す例の如く変形可能である。また、紐通し部材を図23の如くバレーボール、バスケットボールなどに用いられている空気注入バルブと同様の気密保持性を有する構成とし、封止部材わ省略しても良い。
また、密閉栓を破断することにより閉塞を解除する構成としたが、図24に示す如く引き出しで解除するようにしても良い。
図31は本考案の第4実施例に係る水難用救命具の縦断面図であり、図4と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図4の例では取っ手と密閉栓を連結する紐が浮き袋の膜と固定されておらず、紐通し部材の紐通し孔と膜孔の中を移動する場合を示したが、この第4実施例では、取っ手の引っ張り力を密閉栓に伝達する伝達手段が浮き袋の膜と固定された例を示す。
図31において、密閉栓38の真上の浮き袋36の膜55に貫通状態でプラスチック製または金属製の紐取り付け部材120が密閉固着されている。紐取り付け部材120は膜55の内外に紐取り付け部121、122を備えており、内側の紐取り付け部121と密閉栓38の紐取り付け部40の間に第1の連結部材としての第1の紐123が連結されており、外側の紐取り付け部122と取っ手50の紐取り付け部53の間に紐逃がし開口64を通して第2の連結部材としての第2の紐124が連結されている。第2の紐124は、図4の紐54の膜孔56から取っ手50の紐取り付け部53の間の長さと同じ長さを有している。第1、第2の紐122、123は、紐54と同様にピアノ線の如く強度の高い材質で形成されている。
その他の構成部分は第1実施例と同様に構成されている。
次に第4実施例の作用を説明する。予め気室2に圧縮空気が充填済であるとして、使用時、カバー42から取っ手50を外し、外方向へ強く引っ張る。すると、第2の紐124、紐取り付け部材120、第1の紐123を介して密閉栓38の中央が引っ張られて溝41から破断し、吐出流路31の閉塞が解除される。吐出流路31の閉塞の解除により、気室2の圧縮空気が吐出流路31を通って浮き袋36の内部に入り膨張させる。浮き袋36の膨張に押されてカバー42が開き膨張後の浮き袋36の浮力により溺れるのを防ぐことができる。破断した密閉栓38は第1の紐123に吊り下がる。
この第4実施例によれば、浮き袋36の膜55に紐通し用の膜孔が開いていないので、紐通し部材が不要となるとともに、紐通し部材の紐通し孔の中を紐が移動する構成でないので、摩擦がなく、取っ手50に加えた引っ張り力をそのまま密閉栓38に伝えることができる。
なお、図32に示す如く紐取り付け部材120を2つに分け、浮き袋36の密閉栓38の真上の膜55の同じ個所の内側と外側に各々紐取り付け部材120A、120Bを装着し、内側の紐取り付け部材120Aの紐取り付け部121と密閉栓38の紐取り付け部40の間に第1の紐123、外側の紐取り付け部材120Bの紐取り付け部122と取っ手50の紐取り付け部53の間に第2の紐124を連結するようにしても良い。この際、図33に示す如く、紐取り付け部材120A’の上面中央に形成した凹部125に、膜55を挟んで、紐紐取り付け部材120B’の下面中央に形成した凸部126を嵌合しながら、紐取り付け部材120A’の上面と膜55の下面との間、紐取り付け部材120B’の下面と膜55の上面との間を接着するようにしても良い(図34参照)。
また、図35に示す如く、浮き袋36の膜55を貫通させて取っ手50の紐取り付け部53と密閉栓38の紐取り付け部40を結ぶ連結部材としての紐125を設け、膜55の両側に配設された円錐台状のプラスチック製または金属製の止め金具126、127の中央に紐125を貫通させて接着固定させると同時に膜55の両面に止め金具126、127を密閉接着するようにしても良い。この場合、紐125の止め金具127と取っ手50の紐取り付け部53の間の長さは、図4の紐54の膜孔56から取っ手50の紐取り付け部53の間の長さと同じ長さとすると良い。
また、図31、図32、図33と図34、図35の例において、吐出流路と密閉栓を図24のタイプに代えても良い。
図36は本考案の第5実施例に係る水難用救命具の縦断面図であり、図26、図27と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図26、図27の第2実施例では取っ手と密閉栓を連結する紐が浮き袋の膜と固定されておらず、紐通し部材の紐通し孔と膜孔の中を移動する場合を示したが、この第5実施例では、第4実施例と同様に取っ手の引っ張り力を密閉栓に伝達する伝達手段が浮き袋の膜と固定された例を示す。
図36において、密閉栓38の真上の浮き袋36の膜55に貫通状態で紐取り付け部材120が密閉固着されている。紐取り付け部材120は膜55の内外に紐取り付け部121、122を備えており、内側の紐取り付け部121と密閉栓38の紐取り付け部40の間に第1の紐123、外側の紐取り付け部122と取っ手50の紐取り付け部53の間に紐通し開口100を通して第2の紐124が連結されている。
その他の構成部分は第2実施例と同様に構成されている。
次に第5実施例の作用を説明する。予め気室2に圧縮空気が充填済であるとして、使用時、カバー421から取っ手50を外し、図36の上方へ強く引っ張る。すると、第2の紐124、紐取り付け部材120、第1の紐123を介して密閉栓38の中央が引っ張られて溝41から破断し、吐出流路21Bの閉塞が解除される。吐出流路21Bの閉塞が解除されることにより、気室2の圧縮空気が吐出流路31Bを通って浮き袋36の内部に入り膨張させる。浮き袋36の膨張に押されてカバー421が開き膨張後の浮き袋36の浮力により溺れるのを防ぐことができる。破断した密閉栓38は第1の紐123に吊り下がる。
この第5実施例によれば、第2実施例と同様に、第2の紐124を引っ張リ出す個所のカバー420が本体1に固定されているので、引っ張り中にカバー420が開かず、円滑に引っ張り動作を行なえる。浮き袋36は全体として図36の右上方向に膨脹するので、密閉栓38の破断後、取っ手50をゆっくり離せば良い。また、浮き袋36の膜55に紐通し用の膜孔が開いていないので、紐通し部材が不要となるとともに、紐通し部材部材の紐通し孔と膜孔の中を紐が移動する構成でないので、摩擦がなく、取っ手50に加えた引っ張り力をそのまま密閉栓38に伝えることができる。
なお、紐取り付け部材を図32または図33、図34に示す如く2つに分けたり、図35に示す如く、浮き袋の膜を貫通して取っ手の紐取り付け部と密閉栓の紐取り付け部を結ぶ紐を設けるようにしても良い。また、吐出流路と密閉栓を図24のタイプに代えても良い。
図37は本考案の第6実施例に係る水難用救命具の縦断面図であり、図29、図30と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図29、図30の例では取っ手と密閉栓を連結する紐が紐通し部材の紐通し孔と膜孔の中を移動する場合を示したが、この第6実施例では、取っ手の引っ張り力を密閉栓に伝達する伝達手段が本体に装備した膜と固定された例を示す。
図37において、外側垂直板106に開口128が穿設されており、この開口128を塞ぐようにして、プラスチック膜または織布または不織布等で形成されて変形自在に折り曲げられてフレキシブルな密閉膜129の端部が開口128の周辺に接着により取着されて外部から密閉されている。密閉膜129の中央に貫通状態で紐取り付け部材120が密閉固着されている。紐取り付け部材120は密閉膜131の内外に紐取り付け部121、122を備えており、内側の紐取り付け部121と密閉栓38の紐取り付け部40の間に第1の紐123、外側の紐取り付け部122と取っ手50の紐取り付け部53の間に第2の紐124が連結されている。
その他の構成部分は第3実施例と同様に構成されている。
次に第6実施例の作用を説明する。予め気室2Cに圧縮空気が充填済であるとして、使用時、カバー42Cから取っ手50を外し、図37の右方向へ強く引っ張る。すると、第2の紐124、紐取り付け部材120、第1の紐123を介して密閉栓38の中央が引っ張られて溝41から破断し、吐出流路31Cの閉塞が解除される。吐出流路31Cの閉塞が解除されることにより、気室2Cの圧縮空気が吐出流路31Cを通って浮き袋36の内部に入り膨張させる(矢印C参照)。浮き袋36の膨張に押されてカバー42Cが開き膨張後の浮き袋36の浮力により溺れるのを防ぐことができる。
この第6実施例によれば、本体1Cに紐通し用の孔が開いていないので、紐通し部材が不要となるとともに、紐通し部材の紐通し孔や膜孔の中を紐が移動する構成でないので、摩擦がなく、取っ手50に加えた引っ張り力をそのまま密閉栓38に伝えることができる。また、本体1Cの横方向に第2の紐124を引っ張るので、例えば、左の二の腕に水難救命具を取り付けたとき、右手を左から右へ自然に開く動作で取っ手50を引っ張ることができるとともに、浮き袋36の膨脹方向と引っ張り方向が異なるので操作がし易い。また、浮き袋36に紐通し用の孔が開いていないので浮き袋36の強度の確保が容易となる。
なお、紐取り付け部材を図32または図33、図34に示す如く2つに分けたり、図35に示す如く、浮き袋の膜を貫通して取っ手の紐取り付け部と密閉栓の紐取り付け部を結ぶ紐を設けるようにしても良い。また、吐出流路と密閉栓を図23のタイプに代えても良い。
図38は本考案の第7実施例に係る水難用救命具の縦断面図であり、図4と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図4の例では取っ手に結んだ紐により密閉栓を引っ張り破断する場合を示したが、この第7実施例では、押し棒により密閉栓を押し下げて破断する例を示す。 図38において、本体1の上壁30の中央に形成された吐出流路31を塞ぐように円盤状の密閉栓38Dが接着により取着されている。密閉栓38Dは図9、図10に示す密閉栓38から紐取り付け部40を取り除いた形状を有している。本体1の上外側には、折り畳まれた浮き袋36を覆うようにして開閉自在に椀形のプラスチック製のカバー42Dが装着されている。カバー42Dは図1のカバー42における紐取り付け部43、44、紐45、カバー係止突起46、係止穴部47、係止突起48と全く同様の構成により、本体1に係脱自在に係止されている。
カバー42Dの中央で密閉栓38Dの真上に相当する箇所は窪んでプラスチック製または金属製の押し棒130が上下方向にスライド自在に装備されている。押し棒130はボタン形の操作手段としてのヘッド部131とヘッド部131の下側中央から下方へ密閉栓38Dの近くまで延設された円柱状の伝達手段としての棒部132から成る。カバー42Dの中央には段付円筒状のガイド部133が形成されており、ガイド部133の中に押し棒130の棒部132が上下にスライド自在に嵌合されている。ヘッド部131の下面側とガイド部133の段部134の間には棒部132が貫通した抜け防止部としてのドーナツ形をしたスポンジ製のクッション部材135が介装されている。このクッション部材135の下面が段部134の上面に接着されており、上面がヘッド部131の下面に接着されている。棒部132の先端は浮き袋36の膜55を介して密閉栓38Dに対向している。クッション部材135は、未使用時に、棒部132がガイド部133から抜けるのを防止する機能を有し、棒部132の先端が密閉栓38Dから所定の一定距離れた位置に保持する。
その他の構成部分は第1実施例と同様に構成されている。
次に第7実施例の作用を説明する。予め気室2に圧縮空気が充填済であるとして、使用時、図39に示す如く押し棒130のヘッド部131を下方向へ強く押すと、クッション部材135が圧縮されながら棒部131が下方へ移動し膜55を介して密閉栓38Dを突く。これにより、密閉栓38Dに外力が作用し溝41から破断し、吐出流路31の閉塞が解除される。吐出流路31の閉塞が解除されることにより、気室2の圧縮空気が吐出流路31を通って浮き袋36の内部に入り膨張させる。浮き袋36の膨張に押されてカバー42Dが押し棒130とともに開き膨張後の浮き袋36の浮力により溺れるのを防ぐことができる。
この第7実施例によれば、押し棒130のヘッド部131に外力を加えると下方に延設された棒部132が浮き袋36の膜55を介して密閉栓38Dを突くので、押し棒130に加えた外力により直接的に密閉栓38Dを破断でき、確実に吐出流路31の閉塞を解除することができる。また、取っ手が不要となるとともに、浮き袋36の膜55に紐通し用の膜孔が開いておらず強度の確保が容易となるとともに、紐通し部材も不要となる。
なお、図40に示す如く密閉栓38D’のリング状の溝41の内側に網目状の一定深さの溝410を追加して、より破断し易くしても良い。
また、円盤状の密閉栓38Dの代わりにボタン状の密閉栓を用いることもできる。例えば、図41に示す例では、本体1の上壁30の中央から下方へ円筒状に突設された突起部136の内部に漏斗状の吐出流路31Eが形成されており、流入口32Eから吐出口33Eまでを含む吐出流路周辺の上壁30に沿って浮き袋36の口元が接着され、更にプラスチック製または金属製でボタン状の密閉栓38Eが吐出流路31Eの流入口側を閉塞するように浮き袋36の膜55に接着されている。吐出流路31Eの周囲に上壁30から突設された円筒状の突起部136の下面には吐出流路31Eの中心に向けて放射状に4つのプラスチック製または金属製の逆止部材137が片持ち状に固着されている(図42参照)。これらの逆止部材137はバネ性を有し、先端側(吐出流路31Eの中心側)が気室2の側に湾曲している。
使用時、押し棒130のヘッド部131を下方向へ強く押すと、クッション部材135が圧縮されて棒部132が下方へ移動し膜55を介して密閉栓38Eを突く。これにより、密閉栓38Eは浮き袋36の膜55との接着が剥がれ、逆止部材137を撓ませながら気室2の中に落ちて吐出流路31Eの閉塞が解除される(図41の符号38e参照)。密閉栓38Eは逆止部材137に阻まれて吐出流路31Eに戻ることはない。吐出流路31Eの閉塞が解除されることにより、気室2の圧縮空気が吐出流路31Eを通って浮き袋36の内部に入り膨張させる。逆止部材137の代わりに、気室2の壁と密閉栓38Eの間に引っ張りばね(図示せず)を介装しても良い。また、クッション部材135を棒部132に通したコイルバネに置換え、コイルバネの一端をヘッド部131の下面に固定し、他端を段部134の上面に固定することにより、抜け防止機能を発揮させるようにしても良い。
図43は本考案の第8実施例に係る水難用救命具の縦断面図であり、図27と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図27の例では取っ手に結んだ紐により密閉栓を引っ張り破断する場合を示したが、この第8実施例では、押し棒により密閉栓を押し下げて破断し開放する例を示す。
図43において、本体1の上壁30の中央より圧縮空気注入バルブ3に寄った位置が円形に開口されて吐出流路31Bが形成されている。吐出流路31Bの入口側が流入口32B、出口側が吐出口33Bと成っている。流入口32Bの周囲の内壁34には円筒状の突起部35Bが気室2に向けて突設されている。本体1の上壁30の外側には折り畳まれた浮き袋36が配設されており、浮き袋36の口元の外側が、吐出口33Bから突起部35Bまでを含む吐出流路31Bの周辺の本体1の上壁30に接着剤による接着により取着されて外部から密閉されている。
また、突起部35Bの内側には吐出流路31Bを塞ぐように密閉栓38Dが浮き袋36の口元の内側に接着剤による接着により取着されている。
本体1の上外側には、折り畳まれた浮き袋36の図43における左寄りの部分を覆うようにして本体1と一体化された第1のカバーとしての固定のカバー420Fが設けられるとともに、浮き袋36の残りの部分を覆う開閉自在な第2のカバーとしてのカバー421が装着されている。カバー420Fと421は合わせて1つの椀形を成す。
カバー420Fの内、密閉栓38Dの真上に相当する箇所に押し棒130が上下方向にスライド自在に装備されている。押し棒130はボタン形のヘッド部131とヘッド部131の下側中央から下方へ密閉栓38Dの近くまで延設された円柱状の棒部132から成る。カバー420Fには段付円筒状のガイド部133Fが形成されており、ガイド部133Fの中に押し棒130の棒部132が上下にスライド自在に嵌合されている。ヘッド部131の下面側とガイド部133Fの段部134の間には棒部132が貫通したドーナツ形の抜け防止部としてのクッション部材135が介装されている。このクッション部材135の下面が段部134の上面に接着されており、上面がヘッド部131の下面に接着されている。棒部132の先端は浮き袋36の膜55を介して密閉栓38Dに対向している。クッション部材135により、未使用時に、棒部132の先端が密閉栓38Dから所定の一定距離離れた位置に保持される。
その他の構成部分は第2実施例と同様に構成されている。
次に第8実施例の作用を説明する。予め気室2に圧縮空気が充填済であるとして、使用時、押し棒130のヘッド部131を下方向へ強く押すと、クッション部材135が圧縮されながら棒部132が下方へ移動し膜55を介して密閉栓38Dを突く。これにより、密閉栓38Dは溝41から破断し、吐出流路31Bの閉塞が解除される。吐出流路31Bの閉塞が解除されることにより、気室2の圧縮空気が吐出流路31Bを通って浮き袋36の内部に入り膨張させる。浮き袋36の膨張に押されてカバー421が開き膨張後の浮き袋36の浮力により溺れるのを防ぐことができる。
この第8実施例によれば、押し棒130のヘッド部131に外力を加えると下方に延設された棒部132が浮き袋36の膜55を介して密閉栓38Dを突くので、押し棒130に加えた外力により直接的に密閉栓38Dを破断でき、確実に吐出流路31Bの閉塞を解除することができる。また、取っ手が不要となるとともに、浮き袋38の膜55に紐通し用の膜孔が開いておらず強度の確保が容易となるとともに、紐通し部材も不要となる。また、押し棒130の備えられたカバー420Fが本体1に固定されているので、ヘッド部131の押し込み中にカバー420Fが開かず、円滑に押し込み操作を行なうことができる。
なお、密閉栓38Dのリング状の溝41の内側に図40に示す如く網目状の溝を追加しても良い。また、円盤状の密閉栓38Dの代わりに図41に示す如くボタン状の密閉栓を用いることもできる。また、クッション部材135をコイルバネに置き換えても良い。
図44は本考案の第9実施例に係る水難用救命具の縦断面図であり、図29
、図30と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図29、図30の例では取っ手に結んだ紐により密閉栓を引っ張り破断する場合を示したが、この第9実施例では、押し棒により密閉栓を押して破断する例を示す。
図44において、吐出流路31Cの流入口32Cを塞ぐように円盤状の密閉栓38Dが装備されている。外部垂直板106Gに押し棒130が左右方向にスライド自在に装備されている。押し棒130はボタン形のヘッド部131とヘッド部131の背面から図44の左方へ密閉栓38Dの近くまで延設された円柱状の棒部132から成る。外侮垂直板106Gには円筒状のガイド部133Gが形成されており、ガイド部133Gの中に押し棒130の棒部132が左右にスライド自在に嵌合されている。ヘッド部131の背面側と外部垂直板106Gの間には棒部132が貫通した弾性を有するスポンジ状の抜け防止部としてのクッション部材135Gが介装されている。このクッション部材135Gの図44における左側面が外部垂直板106Gに接着されており、右側面がヘッド部131の背面に接着されている。クッション部材135Gにより、未使用時に、棒部132の先端が密閉栓38Dから所定の一定距離離れた位置に保持される。ガイド部133Gの先端の周囲には吐出流路31Cから棒部132を隔離するようにして、プラスチック膜または織布または不織布等で形成されて変形自在に折り曲げられてフレキシブルな密閉膜140が接着により取着されて外部から密閉されている。押し棒130の棒部132の先端は密閉膜140を介して密閉栓38Dに対向している。
その他の構成部分は第3実施例と同様に構成されている。
次に第9実施例の作用を説明する。予め気室2Cに圧縮空気が充填済であるとして、使用時、押し棒130のヘッド部131を強く押すと、クッション部材135Gが圧縮されながら棒部132が図44の左方へ移動し密閉膜140を介して密閉栓38Dを突く。これにより、密閉栓38Dは溝41から破断し、吐出流路31Cの閉塞が解除される。吐出流路31Cの閉塞が解除されることにより、気室2Cの圧縮空気が吐出流路31Cを通って浮き袋36の内部に入り膨張させる(矢印C参照)。浮き袋36の膨張に押されてカバー42Cが開き膨張後の浮き袋36の浮力により溺れるのを防ぐことができる。
この第9実施例によれば、押し棒130のヘッド部131に外力を加えると棒部132が密閉膜140を介して密閉栓38Dを突くので、押し棒130に加えた外力により直接的に密閉栓38Dを破断でき、確実に吐出流路31Cの閉塞を解除することができる。また、取っ手が不要となるとともに、浮き袋36の膨脹方向と押し棒130を押す方向が異なるので操作がし易い。また、押し棒130と密閉栓38Dの間に浮き袋36の膜55を介装しないので浮き袋36の強度の確保が容易となる。
なお、密閉栓38Dを図40の如く網目状の溝を有するものに代えてもも良い。また、円盤状の密閉栓38Dの代わりに図41に示す如くボタン状の密閉栓を用いることもできる。また、クッション部材135Gをコイルバネに置き換えても良い。
上記した各実施例及び変形例では、気室に圧縮空気を貯蔵させるようにしたが、窒素、二酸化炭素、ヘリウムなど他の種類の圧縮ガスを貯蔵させても良い。また、密閉栓に溝を付ける代わりに、全体を膜状にして破壊可能としても良い。
本考案は、屋内・屋外プール、河川、湖、海で泳いだり、船に乗ったりする場合に、予め体に付けておき自力で水難防止する救命具に適用できる。
1、1C 本体
2、2C 気室
3 圧縮空気注入バルブ
31、31A、31C、31E 吐出流路
36 浮き袋
38、38A、38D、38D’、38E 密閉栓
42、420、421、42C、42D、420F カバー
50 取っ手
54、125 紐
55 膜
56 膜孔
57、57A 紐通し部材
58、109 紐通し孔
61、61A、61B 封止部材
66 バックル
64 紐逃がし開口
65 止め具
67 バンド
100 紐通し開口
120、120A、120B、120A’、120B’ 紐取り付け部材
123 第1の紐
124 第2の紐
128 開口
129、140 密閉膜
130 押し棒
131 ヘッド部
132 棒部
133、133F、133G ガイド部
135、135G クッション部材

Claims (18)

  1. 内部に気室を有する中空の本体と、
    本体を人体に着脱自在に止める止め具と、
    本体に設けられて外部から気室に圧縮ガスを注入する圧縮ガス注入弁と、
    本体に設けられて気室の圧縮ガスを本体外部に吐出する吐出流路と、
    本体の外側に折り畳まれて配置されるとともに、口元が吐出流路の吐出口と接続された浮き袋と、
    本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋を収納するカバーと、
    吐出流路を閉塞するとともに、外力により閉塞を解除可能に形成された密閉栓と、
    カバーまたは本体に備えられてユーザが外力を加える操作手段と、
    操作手段に加えられた外力を密閉栓に伝達し閉塞を解除させる伝達手段と、
    を備えたことを特徴とする水難用救命具。
  2. 密閉栓は外力による破壊または移動により閉塞を解除可能としたこと、
    を特徴とする請求項1記載の水難用救命具。
  3. 伝達手段はカバーに開けられた開口を通して備えられていること、
    を特徴とする請求項1記載の水難用救命具。
  4. 請求項1記載の水難用救命具におけるカバーを、
    本体に固定されて浮き袋の一部を覆う第1のカバーと、
    本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋の残りの部分を収納する第2のカバーとに置換え、
    伝達手段は第1のカバーに開けられた開口を通して備えられていること、
    を特徴とする水難用救命具。
  5. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    内部に線状部材通し孔が形成されるとともに、浮き袋に開けられた膜孔の周縁に取着された線状部材通し部材と、
    一端側が浮き袋の中の密閉栓に固定されるとともに、他端側が線状部材通し部材を通して浮き袋の外の操作手段に固定された線状部材と、
    密閉栓と線状部材通し部材の間の線状部材に装着された封止部材と、
    を含み、
    操作手段の引っ張りで線状部材が移動して密閉栓による閉塞が解除された後、封止部材が線状部材通し部材の線状部材通し孔を封止するように形成したこと、
    を特徴とする請求項1または2または3または4記載の水難用救命具。
  6. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    内部に線状部材通し孔が形成されるとともに、浮き袋に開けた膜孔の周縁に取着された気密保持性を有する線状部材通し部材と、
    一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が線状部材通し部材を通して浮き袋の外の操作手段に固定された線状部材と、
    を含むこと、
    を特徴とする請求項1または2または3または4記載の水難用救命具。
  7. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が浮き袋の膜に貫通状態で取着された取り付け部材の内側に固定された第1の連結部材と、
    一端側が取り付け部材の外側に固定されるとともに、他端側が操作手段に固定された第2の連結部材と、
    を含むこと、
    を特徴とする請求項1または2または3または4記載の水難用救命具。
  8. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が浮き袋の膜の内側に固定された第1の連結部材と、
    一端側が第1の連結部材の固定された膜の箇所の外側に固定されるとともに、他端側が操作手段に固定された第2の連結部材と、
    を含むこと、
    を特徴とする請求項1または2または3または4記載の水難用救命具。
  9. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が浮き袋の膜に貫通固定されたのち浮き袋の外側の操作手段に固定された連結部材としたこと、
    を特徴とする請求項1または2または3または4記載の水難用救命具。
  10. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    内部に線状部材通し孔が形成されるとともに、吐出流路と外部との間の壁に開けられた壁孔の周縁に取着された線状部材通し部材と、
    一端側が浮き袋の中の密閉栓に固定されるとともに、他端側が線状部材通し部材を通して操作手段に固定された線状部材と、
    密閉栓と線状部材通し部材の間の線状部材に装着された封止部材と、
    を含み、
    操作手の引っ張りで線状部材が移動して密閉栓による閉塞が解除された後、封止部材が線状部材通し部材の線状部材通し孔を封止するように形成したこと、
    を特徴とする請求項1または2記載の水難用救命具。
  11. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    内部に線状部材通し孔が形成されるとともに、吐出流路と外部との間の壁に開けた壁孔の周縁に取着された気密保持性を有する線状部材通し部材と、
    一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が線状部材通し部材を通して操作手段に固定された線状部材と、
    を含むこと、
    を特徴とする請求項1または2記載の水難用救命具。
  12. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    吐出流路と外部との間の壁に形成された開口を密閉するように設けられた変形自在な密閉膜と、
    一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が密閉膜に貫通状態で取着された取り付け部材の内側に固定された第1の連結部材と、
    一端側が取り付け部材の外側に固定されるとともに、他端側が操作手段に固定された第2の連結部材と、
    を含むこと、
    を特徴とする請求項1または2記載の水難用救命具。
  13. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    吐出流路と外部との間の壁に形成された開口を密閉するように設けられた変形自在な密閉膜と、
    一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が密閉膜の内側に固定された第1の連結部材と、
    一端側が第1の連結部材の固定された密閉膜の箇所の外側に固定されるとともに、他端側が操作手段に固定された第2の連結部材と、
    を含むこと、
    を特徴とする請求項1または2記載の水難用救命具。
  14. 操作手段は引っ張り可能に形成し、
    伝達手段は、
    吐出流路と外部との間の壁に形成された開口を密閉するように設けられた変形自在な密閉膜と、
    一端側が密閉栓に固定されるとともに、他端側が密閉膜に貫通固定されたのち密閉膜の外の操作手段に固定された連結部材としたこと、
    を特徴とする請求項1または2記載の水難用救命具。
  15. 内部に気室を有する中空の本体と、
    本体を人体に着脱自在に止める止め具と、
    本体に設けられて外部から気室に圧縮ガスを注入する圧縮ガス注入弁と、
    本体に設けられて気室の圧縮ガスを本体外部に吐出する吐出流路と、
    本体の外側に折り畳まれて配置されるとともに、口元が吐出流路の吐出口と接続された浮き袋と、
    本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋を収納するカバーと、
    吐出流路を閉塞するとともに、外力により閉塞を解除可能に形成された密閉栓と、
    ユーザが外力を加える操作手段と、
    操作手段に加えられた外力を密閉栓に伝達し閉塞を解除させる伝達手段と、
    を備え、
    操作手段と伝達手段を第1のカバーに設け、
    操作手段はユーザが指又は手で押す押し部とし、
    伝達手段は、
    押し部から浮き袋の膜を介して密閉栓に向けて延長された棒部と、
    カバーに設けられて棒部をスライド自在にガイドするガイド部と、
    を含むこと、
    を特徴とする水難用救命具。
  16. 請求項15記載の水難用救命具におけるカバーを、
    本体に固定されて浮き袋の一部を覆う第1のカバーと、
    本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋の残りの部分を収納する第2のカバーとに置換え、
    操作手段と伝達手段を第1のカバーに備えたこと、
    を特徴とする水難用救命具。
  17. 内部に気室を有する中空の本体と、
    本体を人体に着脱自在に止める止め具と、
    本体に設けられて外部から気室に圧縮ガスを注入する圧縮ガス注入弁と、
    本体に設けられて気室の圧縮ガスを本体外部に吐出する吐出流路と、
    本体の外側に折り畳まれて配置されるとともに、口元が吐出流路の吐出口と接続された浮き袋と、
    本体に対し着脱自在または開閉自在に設けられて内部に浮き袋を収納するカバーと、
    吐出流路を閉塞するとともに、外力により閉塞を解除可能に形成された密閉栓と、
    ユーザが外力を加える操作手段と、
    操作手段に加えられた外力を密閉栓に伝達し閉塞を解除させる伝達手段と、
    を備え、
    操作手段と伝達手段を吐出流路と外部との間の壁に装備し、
    操作手段はユーザが指又は手で押す押し部とし、
    伝達手段は、
    押し部から密閉栓に向けて延長された棒部と、
    吐出流路と外部との間の壁に設けられて棒部をスライド自在にガイドするガイド部と、
    吐出流路内に設けられて棒部を吐出流路から隔離する変形自在な密閉膜と、
    を含むこと、
    を特徴とする水難用救命具。
  18. 密閉栓は外力による破壊または移動により閉塞を解除可能としたこと、
    を特徴とする請求項16または17または18記載の水難用救命具。
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