JP3163774U - ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】スリや引ったくりに遭う危険性を確実に回避することができ、容易に貴重品の収納や取り出しができ、さらには、収納部のないベルトとの共用が可能なベルトを提供する。【解決手段】紙幣等の物品を収納可能な収納部をベルト本体3に備える。収納部は、ベルト本体3とは別体に形成され、ベルト本体3に装着するための移動可能な止環を長手方向の両端に有する収納ポケット4であり、収納ポケット4は、ベルト本体3の内側に位置するように設けられてなる。【選択図】図1

Description

本考案は、腰部に装着する衣料用のベルトに関する。
一般に、ベルトは、主としてズボンやスカート等のずり落ちを防止したり、腰周りを装飾する目的で使用されている。また、紙幣や硬貨等のような貴重品を財布に入れて上着の胸ポケットやバッグ等に入れておくと、スリや引ったくりに遭う危険性があるため、これら貴重品を安全に隠し持つことができるベルトも従来から知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載のベルトは、中芯を包被する表皮と裏皮の周縁を縫着してベルト本体が形成され、ベルト本体の他端側の端縁部から一端側へ寄った所定位置には長手方向に延びる長孔が設けられている。長孔にはファスナーが縫着されるとともに、長孔の内部の中芯は切除されて、ベルト本体の内部に貴重品を収納することが可能な収納部が形成されている。
実開昭62−46620号公報
特許文献1記載のベルトは、ベルト本体の表面にファスナーが縫着されているため、ファスナーが目立ちやすく、ベルトの見た目がよくない。また、特許文献1記載のベルトは、ファスナーの位置を周囲の第三者が容易に視認することができるので、スリや引ったくりに遭って収納部内の貴重品を盗まれる危険性が高い。特に、特許文献1記載のベルトは、装着者が該ベルトを装着した時に収納部が横脇腹の辺りに位置するように構成されており、装着者が気づかないうちにスリや引ったくりに遭い、収納部内の貴重品が盗まれる危険性が増す。
このような問題を解決するためには、ベルトの一端側の端縁部寄りに収納部を設けることも考えられる。しかし、特許文献1記載のベルトは、バックルを一旦取り外してベルト本体を適当な長さに切断し、再度バックルをベルト本体に取り付けてベルトの長さ調整を行うので、収納部を一端側の端縁部に近接させすぎると、ベルトの長さ調整をする際に収納部が設けられている部分まで切断してしまうおそれがある。このような問題は、ベルト本体の一端側の端縁部と他端側の端縁部のいずれからも離れた位置に収納部を設けることで解決することができるものの、この場合には、装着者がベルトを装着した時に収納部が装着者の背面側に位置するため、ベルトを装着したままでの貴重品の収納や取り出しができなくなり、その都度ベルトを外さなければならないという煩わしさが生じる。また、特許文献1記載のベルトは、ベルト本体に収納部が設けられているので、収納部が設けられていないベルトとの共用が難しい。
本考案は、このような問題を解決するためになされたもので、スリや引ったくりに遭い、貴重品を盗まれる危険性を確実に回避することができるとともに、装着者が容易に貴重品の収納及び取り出しを行うことができ、さらには、収納部のないベルトとの共用が可能なベルトを提供することを目的とする。
本考案は、
(1)物品を収納可能な収納部をベルト本体に備えたベルトにおいて、前記収納部は、前記ベルト本体とは別体に形成され、ベルト本体に装着するための移動可能な止環を長手方向の両端に有する収納ポケットであり、前記収納ポケットは、前記ベルト本体の内側に位置するように設けられてなることを特徴とするベルト、
(2)前記収納ポケットは、幅が前記ベルト本体の幅よりも小さくなるように形成されている上記(1)記載のベルト、
を要旨とする。
本考案のベルトによれば、収納部は、ベルト本体とは別体に形成され、ベルト本体に装着するための移動可能な止環を長手方向の両端に有する収納ポケットであり、収納ポケットは、ベルト本体の内側に位置するように設けられてなるので、収納ポケットを目立ちにくくすることができ、またベルトの外観上の見た目の良さを維持しながら、物品を収納することが可能になる。また、本考案のベルトによれば、収納ポケットがベルト本体の内側に位置するように設けられ、ベルト装着時における収納ポケットの位置がベルト本体と身体との間になるので、周囲の第三者が収納ポケットを視認することを防ぐことができ、スリや引ったくりに遭って収納部内の貴重品を盗まれるという危険性を確実に回避することも可能になる。さらに、本考案のベルトによれば、収納ポケットがベルト本体とは別体に形成され、ベルト本体に対して収納ポケットが移動自在に設けられているので、収納ポケットを切断せずにベルト本体の長さ調整をすることや、装着者の状態に応じて収納ポケットの位置を調整することができるようになり、スリや引ったくりに遭う危険性をより確実に回避することも可能になる。また、本考案のベルトによれば、ベルト本体に対して収納ポケットを脱着することができ、必要な時にのみ収納ポケットをベルト本体に取り付けることができるので、収納ポケットを持っていない通常のベルトとしても利用でき、収納ポケットを有さない通常のベルトと共用させることも可能になる。
本考案の実施の形態であるベルトの外観を表した外観図である。 ベルトの収納ポケットの外観を表した外観図である。 図2のA−A’線断面図である。 収納ポケットをベルト本体に設ける方法を説明する説明図であり、(a)は収納ポケットをベルト本体に設ける前の状態を表す図、(b)は収納ポケットをベルト本体に設けた状態を表す図である。
本考案に係るベルトについて、図1〜図4に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係るベルトの外観を表した外観図、図2は収納ポケットの外観を表した外観図、図3は図2のA−A’線断面図、図4はベルト本体に収納ポケット部を設ける方法を説明する説明図である。なお、本実施の形態では、物品として紙幣や硬貨等の貴重品を用いた例について説明する。
図1に示すように、本実施の形態のベルト1は、一端側の端縁に金属製のバックル2が取付固定されたベルト本体3に、ベルト本体3とは別体に形成された収納ポケット4が移動自在に設けられて構成されている。ベルト本体3は、表材5と裏材6を積層させて周縁付近を縫い合わせて一体化したものである。表材5及び裏材6には、皮革、合成皮革、合成樹脂又は布などのように、ベルトの表材又は裏材として一般に用いられているものを適宜使用することができる。また、ベルト本体3の他端側には、バックル2に設けられているフック2aが挿通可能な挿通孔5a〜5eが一定間隔で形成されている。なお、この挿通孔5a〜5eの数は5個に限定されるものではなく、また挿通孔と挿通孔との間隔も一定でなくてもよい。また、ベルト本体3は一枚もので形成してもよい。
バックル2は、ベルト本体3の一端側に着脱自在に取り付けられる金属製の部材で、ベルト本体3の他端側に形成された挿通孔5a〜5eを挿通可能な大きさに形成されたフック2aが設けられている。なお、このバックル2には、従来から使用されているものを用いることができ、その形状や材質などが限定されるものではない。
図2及び図3に示すように、収納ポケット4は、ベルト本体3とは別体で形成されており、ベルト本体3に対して移動自在に設けられるように構成されている。収納ポケット4は、内部に収納空間7が形成された袋状の部材からなるポケット本体8を有している。ポケット本体8は、ベルト1が装着された時に、ベルト本体3と身体との間に位置するようにベルト本体3に取り付けられるようになっており、装着者の身体と接する側(本明細書では、内側ともいう。)の略中央部には、長手方向に開口部9が形成され、さらに該開口部9を開閉自在にするための開閉部材としてのファスナー10が設けられている。また、ポケット本体8の左右両端には、ベルト本体3が挿通可能なベルト空間部が形成された止環11,12が設けられている。止環11,12は、幅方向の内径がベルト本体3の幅と略同一となるように形成されている環状の部材であり、裏側の内周面にはポケット本体8の両端部が縫い合わせて取り付けられている。なお、ポケット本体8と止環11,12との取り付けは、縫い合わせ以外の方法でもよく、例えば接着剤で接着して取り付けてもよい。また、開口部9は、収納空間7内への貴重品の収納又は取り出しを容易に行う観点から、ポケット本体の内側の中央部よりも上部に形成することが好ましい。このように形成することで、収納空間7内の貴重品をより収納しやすく、かつ取り出しやすくすることができる。
収納ポケット4は、高さ方向の幅がベルト本体3の幅と同等、若しくはベルト本体3の幅よりも小さく形成されていることが好ましい。装着者がベルト1を装着した時に、収納ポケット4の一部がベルト本体3の上下からはみ出すことを防止することができ、これにより、周囲の第三者が収納ポケットの存在に気づかないようにし、スリや引ったくりに遭う危険性を未然に排除することができる。なお、図3における符号13は、4つに折り畳んだ紙幣を示す。
なお、本実施の形態では、開閉部材にはファスナーを用いて説明したが、開口部を開閉自在にすることができればよく、例えば面ファスナーなどを用いてもよい。
次に、収納ポケット4の取り付けについて、図4に基づいて説明する。図4は、ベルト本体3に収納ポケット4を取り付ける方法を説明する説明図であり、(a)は収納ポケット4をベルト本体3へ取り付ける前の状態を示す図、(b)は収納ポケット4をベルト本体3へ挿入し、バックル側まで移動させた状態を示す図である。
図4(a)に示すように、収納ポケット4をベルト本体3に取り付ける場合は、まず止環11をベルト本体3の他端側から挿入する。収納ポケット4は、ベルト本体3に対してポケット本体8が裏側に位置するように挿入される。このとき、止環11の内周側の幅はベルト本体3の幅と略同一となるように形成されているから、ベルト本体3の他端側に挿入された止環11は、その後ベルト本体3と止環の内周面とを擦り合わせながらスライド移動する。ベルト本体3の他端から止環11までの長さがポケット本体8の長手方向の長さと略同じになるまで、止環11をベルト本体3に対してスライド移動させた後は、止環12をベルト本体3の他端側から挿入し、ベルト本体3と止環12の内周面とを擦りあわせながらスライド移動させる。
止環11,12がベルト本体に挿入された後は、収納ポケット4はベルト本体3に対して2点で支持されながら、ベルト本体3に対して左右方向へスライド移動することができるようになるので、収納ポケット4をバックル2が取り付けられている側までスライド移動させる。図4(b)は、このように収納ポケット4をバックル2の近傍までスライド移動させた状態を示す図である。
このように、本実施の形態のベルトによれば、ベルト本体3とは別体に収納ポケット4を形成し、この収納ポケット4がベルト本体3の内側にあり、ベルト1の装着時にベルト本体と装着者の身体との間に位置するように移動自在に設けられているので、収納ポケット4が目立ちにくく、ベルト1の外観上の見た目の良さを維持しながら、紙幣等の貴重品を収納することができる。また、本実施の形態のベルトによれば、ベルト本体3と装着者の身体との間という、周囲の第三者が容易に視認することができない位置に収納ポケット4が設けられるので、スリや引ったくりに遭い、収納ポケット4に収納した貴重品を盗まれる危険性を確実に回避することが可能になる。さらに、本実施の形態のベルト1によれば、収納ポケット4がベルト本体3とは別体に形成され、ベルト本体3に対して収納ポケット4が移動自在に設けられているので、収納ポケット部分を切断することなくベルト本体3の長さ調整をすることも可能になる。また、本実施の形態のベルトによれば、ベルト本体3に対して収納ポケット4が着脱自在であるため、必要な時にのみ収納ポケット4をベルト本体3に取り付けることができる。したがって、本実施の形態のベルト1によれば、収納ポケット4を装着しない状態で通常のベルトとしても利用することができる。
なお、本実施の形態では、収納ポケット4に紙幣や硬貨等の貴重品を収納する例について説明したが、例えば鍵等のような貴重品以外の物品を収納してもよい。
1 ベルト
2 バックル
3 ベルト本体
4 収納ポケット
7 収納空間
8 ポケット本体
9 開口部
10 ファスナー
11,12 止環

Claims (2)

  1. 物品を収納可能な収納部をベルト本体に備えたベルトにおいて、
    前記収納部は、前記ベルト本体とは別体に形成され、ベルト本体に装着するための移動可能な止環を長手方向の両端に有する収納ポケットであり、
    前記収納ポケットは、前記ベルト本体の内側に位置するように設けられてなることを特徴とするベルト。
  2. 前記収納ポケットは、幅が前記ベルト本体の幅よりも小さくなるように形成されている請求項1記載のベルト。
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