JP3162487U - 画像記録装置 - Google Patents

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JP3162487U
JP3162487U JP2010004261U JP2010004261U JP3162487U JP 3162487 U JP3162487 U JP 3162487U JP 2010004261 U JP2010004261 U JP 2010004261U JP 2010004261 U JP2010004261 U JP 2010004261U JP 3162487 U JP3162487 U JP 3162487U
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竹内 勝
勝 竹内
浅田 哲男
哲男 浅田
由季央 塩原
由季央 塩原
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Abstract

【課題】ユーザがトレイからシートを取り出したり、クリーニング部材を設置したり、或いはクリーニング部材を取り外して保管するといった面倒な作業を行うことなく、簡易な構成でローラをクリーニングすることができる画像記録装置を提供する。【解決手段】記録用紙は、給紙ローラ25によってメイントレイから第1搬送路へ供給され、その搬送過程で画像が記録される。メイントレイの上側には、アーム26と接離する方向へスライド可能なセカンドトレイ21が設けられている。セカンドトレイ21がスライドされることにより、第1姿勢と第2姿勢との間で姿勢変化される。アーム26が第1姿勢の状態では、給紙ローラ25がメイントレイに下方から支持される。アーム26が第2姿勢の状態では、セカンドトレイ21に設けられたクリーニング部材130に給紙ローラ25が圧接される。【選択図】図7

Description

本考案は、トレイに収容されたシートを搬送し、その搬送過程でシートに画像を記録す
る画像記録装置に関する。
従来、画像記録装置では、トレイに収容された記録用紙に対してローラが圧接され、こ
の状態でローラが回転駆動される。これにより、記録用紙がトレイから所定の搬送路へ供
給される。記録用紙は、この搬送路に沿って搬送される過程においてインクやトナーが付
着される。これにより、記録用紙に所望の画像が形成される。上述のように、ローラが記
録用紙に圧接された状態で回転駆動されるので、ローラには紙粉や記録用紙上のゴミ等が
付着する。ローラに紙粉やゴミ等が付着した場合、記録用紙のジャムや供給不良が発生す
るという問題がある。従来の画像記録装置には、これらの問題を解決するために、ローラ
をクリーニングする手段が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプリンタは、トレイに着脱自在な清掃シートを有する。清掃シート
は、台紙にフック及びスポンジ状の清掃布が設けられたものである。清掃シートは、フッ
クによりトレイ内に固定される。トレイは、清掃シートが固定され且つ記録用紙が載置さ
れていない状態でプリンタ本体に装着される。これにより、ローラが清掃布に接触される
。この状態で給紙ボタンが押下されると、ローラが回転駆動されてローラの表面が清掃布
によって清掃される。
特開平5−92641号公報
ところで、特許文献1に記載のプリンタでは、ローラの清掃前に、トレイから記録用紙
などのシートを取り出してトレイに清掃シートを固定し、そのトレイをプリンタに装着す
る作業が必要である。また、ローラの清掃後には、トレイから清掃シートを取り外して保
管するとともに、取り出したシートをトレイに戻してトレイをプリンタに装着する作業が
必要である。このように、上記プリンタでは、ローラの清掃前後にユーザが面倒な作業を
行う必要があった。
また、トレイの形状及びローラの配置に応じて清掃シートを構成する必要がある。この
ため、プリンタ全体としての構成が複雑になり、結果としてプリンタのコストがかさむと
いう問題がある。
本考案は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、ユーザがトレイからシートを取り
出したり、クリーニング部材を設置したり、或いはクリーニング部材を取り外して保管す
るといった面倒な作業を行うことなく、簡易な構成でローラをクリーニングすることがで
きる画像記録装置を提供することを目的とする。
(1) 本考案に係る画像記録装置は、シートが載置される第1トレイと、上記第1トレ
イから供給されたシートが搬送される第1搬送路と、上記シートの搬送過程において当該
シートに画像を記録する記録部と、所定の支点を中心として上記第1トレイに対して接離
する方向へ回動可能なアームと、上記アームの先端側に回転可能に設けられ、上記第1ト
レイ上のシートを上記第1搬送路へ供給するローラと、上記第1トレイの上側に当該第1
トレイと上下二段に配置され、上記アームに対して接離する方向へスライド可能な第2ト
レイと、上記第2トレイ上に設けられ、上記ローラをクリーニングするクリーニング部材
と、を備え、上記アームは、上記第2トレイのスライドに連動して、上記ローラが上記第
1トレイに下方から支持された第1姿勢と、上記ローラが上記クリーニング部材に圧接さ
れた第2姿勢との間で姿勢変化されるものである。
この画像記録装置では、印刷開始が指示されると、第1トレイから第1搬送路へシート
が供給される。このシートは、第1搬送路に沿って搬送される過程において記録部によっ
て画像が記録される。この画像記録は、シートにインクやトナーを付着させることにより
行われる。第1トレイ上のシートは、当該シートに圧接されたローラが回転駆動されるこ
とにより第1搬送路へ供給される。このローラは、アームの先端側に設けられている。ア
ームは、所定の支点を中心として第1トレイに対して接離する方向へ回動可能に構成され
ている。
第1トレイの上側には、第2トレイが設けられている。第2トレイは、第1トレイと上
下二段となるように配置されている。第2トレイ上には、クリーニング部材が設けられて
いる。ローラは、このクリーニング部材によってクリーニングされる。ここで、クリーニ
ングとは、ローラにクリーニング部材を接触させた状態で、ローラに付着した紙粉、イン
ク、トナー、ゴミ等をローラから除去する動作である。この除去動作に使用されるクリー
ニング部材としては、ゴム、ブラシ、フェルト等が挙げられる。
第2トレイは、アームに対して接離する方向へスライド可能に構成されている。アーム
は、第2トレイのスライドに連動して回動することにより、第1姿勢と第2姿勢との間で
姿勢変化される。アームが第1姿勢に維持された状態では、ローラが第1トレイに下方か
ら支持される。第1トレイにシートが載置されている場合、ローラは、第1トレイ上のシ
ートに圧接される。この状態でローラが回転駆動されることにより、第1トレイ上のシー
トが第1搬送路へ供給される。第2トレイのスライドに連動してアームが回動されると、
ローラが第2トレイの上方へ移動される。アームが第2姿勢に維持された状態では、ロー
ラが第2トレイ上のクリーニング部材に圧接される。この状態でローラが回転駆動される
ことにより、ローラがクリーニングされる。
上述のように、第2トレイがスライドされることによりアームが回動されて、ローラの
クリーニングが可能な状態となる。このため、ユーザがクリーニング部材を設置したり、
或いは取り外して保管するといった面倒な作業を行うことなく、簡易な構成でローラをク
リーニングすることが可能となる。また、クリーニング部材が第2トレイに設けられてい
るので、第1トレイからシートを取り出すことなくローラをクリーニングすることが可能
となる。
(2) 上記第2トレイは、シートが載置されるものであり、上記ローラは、上記第1ト
レイ上のシート又は上記第2トレイ上のシートを上記第1搬送路へ供給するものであり、
上記アームは、上記第1姿勢と、上記第2姿勢と、上記ローラが上記第2トレイ上のシー
トに圧接された第3姿勢との間で姿勢変化されてもよい。
第2トレイには、例えば第1トレイに載置されるシートと異なるサイズのシートが載置
される。アームは、上述の第1姿勢と第2姿勢に加えて、第3姿勢へ姿勢変化可能に構成
されている。第3姿勢は、ローラが第2トレイ上のシートに圧接された状態である。第2
トレイのスライドに連動してアームが回動されると、ローラが第2トレイの上方へ移動さ
れる。その結果、ローラが第2トレイに下方から支持されて、ローラが第2トレイ上のシ
ートに圧接される。この状態でローラが回転駆動されることにより、第2トレイ上のシー
トが第1搬送路へ供給される。このように、第1トレイがメイントレイとして機能し、第
2トレイがサブトレイとして機能する。この第2トレイがスライドされることで、第1ト
レイ上のシートを第1搬送路へ供給可能な状態、第2トレイ上のシートを第1搬送路へ供
給可能な状態、又はローラのクリーニングが可能な状態となる。これらの状態変化が、第
2トレイをスライドさせる操作によって簡単に行われる。
(3) 上記第2トレイは、上記第1搬送路から排出されたシートが支持されるものであ
ってもよい。
シートは、第1搬送路に沿って搬送される過程で画像が記録されて、第2トレイに支持
される。ユーザは、ローラがクリーニング位置に配置されているか否かをこの第2トレイ
の位置に基づいて視認することが可能となる。
(4) 本考案の画像記録装置は、上記第2トレイ上に設けられ、上記クリーニング部材
における上記第1搬送路側の端部が当接されるストッパを備えていてもよい。
アームが第2姿勢に維持された状態で、ローラが回転駆動される。これにより、クリー
ニング部材を第1搬送路へ送り出そうとする力がクリーニング部材に作用する。このクリ
ーニング部材は、ストッパに当接しているので、ローラのクリーニング中に誤って第1搬
送路へ送り出されることが防止される。
(5) 上記クリーニング部材は、当該クリーニング部材における上記ローラとの接触面
に比べて上記第2トレイのスライド方向に長いものであってもよい。
第2トレイがスライドされることにより、クリーニング部材におけるローラとの接触面
の位置が変更される。スライド方向におけるクリーニング部材の長さが接触面の長さと略
等しい場合に比べて、クリーニング部材をより繰り返し使用することが可能となる。
(6) 上記第2トレイの上面の一部を構成するとともに当該第2トレイのスライド方向
と略直交する水平な第1方向へスライド可能に当該第2トレイに設けられて、上記クリー
ニング部材を保持する保持部材を備え、上記クリーニング部材は、当該クリーニング部材
における上記ローラとの接触面に比べて上記第1方向に長いものであってもよい。
保持部材が第2トレイに対して第1方向へスライドされることにより、クリーニング部
材におけるローラとの接触面の位置が変更される。第1方向におけるクリーニング部材の
長さが接触面の長さと略等しい場合に比べて、クリーニング部材をより繰り返し使用する
ことが可能となる。
(7) 上記第2トレイは、その上面から凹むように形成された凹部を有し、上記クリー
ニング部材は、上記凹部に収容されていてもよい。
クリーニング部材は、第2トレイに形成された凹部に収容されている。クリーニング部
材が第2トレイの上面に設けられている場合に比べてアームの角度が急峻になる。その結
果、クリーニング部材に対するローラの食い付きが向上してクリーニング効果が増大され
る。
(8) 上記クリーニング部材は、弾性変形が可能なものであることが好ましい。
上記構成により、アームが第1姿勢から第2姿勢へ姿勢変化された際に、クリーニング
部材がローラに密着し、その結果、クリーニング効果が増大される。
(9) 本考案の画像記録装置は、上記第1搬送路及び上記第1トレイに連結され、上記
第1搬送路を搬送されたシートがスイッチバック搬送される第2搬送路と、上記第1搬送
路に沿って搬送されたシートを排出又は上記第2搬送路へ送る経路切換部と、を備えてい
てもよい。
第1搬送路へ供給されたシートは、その搬送過程で記録部によって一方の面に画像が記
録される。このシートは、片面記録が設定されている場合、経路切換部によって第1搬送
路から排出される。一方、両面記録が設定されている場合、シートは、経路切換部によっ
て第2搬送路へ送られる。このシートは、第2搬送路に沿って第1トレイへ向けてスイッ
チバック搬送される。シートは、アームが第1姿勢に維持された状態でローラが回転駆動
されることにより、第1搬送路へ再送される。シートは、その搬送過程において記録部に
よって他方の面に画像が記録される。このように両面に画像が記録されたシートは、経路
切換部によって第1搬送路から排出される。
一方の面に画像が記録されたシートは、第1搬送路へ再送される際に記録面にローラが
圧接される。記録面とは、記録部によってインクやトナーが付着されたシートの一方の面
である。インクやトナーが充分に乾燥していない状態でシートが第1搬送路へ再送される
と、シート上のインクやトナーがローラに付着することがある。アームが第1姿勢から第
2姿勢に姿勢変化されて、ローラが回転駆動される。これによりローラがクリーニングさ
れ、ローラに付着したインクやトナーがローラから除去される。
本考案によれば、第2トレイがスライドされることによりアームが回動されて、ローラ
のクリーニングが可能な状態となる。このため、ユーザがクリーニング部材を設置したり
、或いは取り外して保管するといった面倒な作業を行うことなく、簡易な構成でローラを
クリーニングすることができる。また、クリーニング部材が第2トレイに設けられている
ので、第1トレイからシートを取り出すことなくローラをクリーニングすることができる
図1は、本考案の一実施形態に係る複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図である。 図3は、経路切換部72の拡大断面図であり、フレーム55が水平姿勢に維持された状態を示す。 図4は、用紙カセット70の外観構成を示す斜視図であり、セカンドトレイ21が分離板32から離間された状態を示す。 図5は、用紙カセット70の外観構成を示す斜視図であり、セカンドトレイ21がメイントレイ20に対して上方へ回動された状態を示す。 図6は、用紙カセット70の外観構成を示す斜視図であり、セカンドトレイ21の先端76が分離板32に当接された状態を示す。 図7は、用紙カセット70の模式図であり、(A)はセカンドトレイ21が第1位置に配置された状態を示し、(B)はセカンドトレイ21が第2位置に配置された状態を示し、(C)はセカンドトレイ21が第3位置に配置された状態を示す。 図8は、用紙カセット70の外観構成を示す模式図であり、給紙ローラ25がクリーニング部材132に圧接された状態を示す。 図9は、用紙カセット70の内部構造を示す模式図であり、メイントレイ20に対して排紙トレイ140がスライドされる様子を示す。
以下、適宜図面が参照されて、本考案の好ましい実施形態が説明される。なお、本実施
形態は本考案の一例にすぎず、本考案の要旨を変更しない範囲で適宜変更され得る。
[第1実施形態]
まず、本考案の画像記録装置の一実施形態に係る複合機10の構成及び動作について説
明される。
<複合機10の概略構成>
図1は、本考案の一実施形態に係る複合機10の外観斜視図である。
図1に示されるように、複合機10は、プリンタ部11及びスキャナ部12を備えた多
機能装置(MFD:Multi Function Device)であり、プリント機能、スキャン機能、コ
ピー機能、ファクシミリ機能を有する。本考案に係る画像記録装置は、複合機10のプリ
ンタ部11として実施されている。したがって、プリント機能以外の機能は任意のもので
ある。なお、本実施形態においては、プリンタ部11が画像記録にインクを使用するイン
クジェットプリンタである形態について説明する。ただし、プリンタ部11は、画像記録
にトナーを使用するレーザプリンタであってもよい。
図1に示されるように、複合機10は、高さより横幅及び奥行きが大きい幅広薄型の概
ね直方体形状に形成されている。複合機10の下部がプリンタ部11である。プリンタ部
11は、その装置本体35の正面36側に開口13を有する。後述の用紙カセット70(
例えば図4参照)は、装置本体35に対して開口13を通じて挿抜される。用紙カセット
70は、記録用紙(本考案におけるシートの一例)を積層状態で収容するものであり、メ
イントレイ20(本考案における第1トレイの一例)及びセカンドトレイ21(本考案に
おける第2トレイの一例)を有して構成されている(図4〜図6参照)。用紙カセット7
0は、装置本体35に対して開口13から挿し込まれて空間135内に配置される。
プリンタ部11には、スキャナ部12によって読み取られた原稿の画像データや外部装
置から送信された印刷データが入力される。プリンタ部11は、これらのデータに基づい
て、用紙カセット70から供給される記録用紙に画像を記録する。
装置本体35の正面36の右下部には、扉38(図1参照)が開閉自在に設けられてい
る。扉38の内側には、インクカートリッジ68が装着されるカートリッジ装着部66が
設けられている。インクカートリッジ68は、カートリッジ装着部66に装着されること
により、インクチューブを介してインクジェット記録ヘッド41(図2参照)と連結され
る。
複合機10の上部がスキャナ部12である。スキャナ部12は、フラットベッドスキャ
ナ(FBS:Flat Bed Scanner)、及び自動原稿搬送装置(ADF:Automatic Document
Feeder)を有して構成されている。図1に示されるように、複合機10の天板として原
稿カバー30が開閉自在に設けられている。ADFは、この原稿カバー30に設けられて
いる。図には示されていないが、原稿カバー30の下側には、プラテンガラス及びイメー
ジセンサが設けられている。スキャナ部12では、プラテンガラスに載置された原稿、又
はADFにより搬送される原稿の画像がイメージセンサによって読み取られる。
複合機10の正面上部には、操作パネル14が設けられている(図1参照)。操作パネ
ル14は、各種情報を表示する液晶ディスプレイ、ユーザが情報を入力する入力キー等か
ら構成される。なお、図1では、液晶ディスプレイや入力キー等が省略されている。複合
機10は、この操作パネル14からの操作入力、又は外部装置(例えばPC)から送信さ
れた情報に基づいて動作する。
<プリンタ部11>
以下に、プリンタ部11の構成が詳細に説明される。
図2は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図である。なお、図2においては、メ
イントレイ20(図4参照)の一部及びセカンドトレイ21(図4参照)が省略されてい
る。
図2に示されるように、プリンタ部11は、用紙カセット70、給紙ローラ25(本考
案におけるローラの一例)、アーム26(本考案におけるアームの一例)、及び動力伝達
機構27を備えている。
メイントレイ20の上方には、装置本体35の幅方向(図2の紙面垂直方向)に渡って
軸28(本考案における所定の支点に相当)が設けられている。この軸28は、装置本体
35に回転可能に支持されている。軸28の一端には、不図示のモータが連結されている
。このモータが回転駆動されると、所定方向の回転駆動力(回転トルク)が軸28に伝達
される。
アーム26は、その基端が軸28に連結されている。このため、アーム26は、軸28
を中心としてメイントレイ20に対して接離する方向へ回動可能に軸28に支持されてい
る。アーム26は、装置本体35の幅方向の中央付近において、軸28から装置背面側(
図2における左側)へ延出されている。アーム26の先端側に、給紙ローラ25が回転可
能に設けられている。図には示されていないが、給紙ローラ25は、第1方向94(図2
の紙面垂直方向)におけるアーム26の両側に2つ設けられている。給紙ローラ25は、
用紙カセット70に載置された記録用紙に当接し、記録用紙から離反することが可能に支
持されている。アーム26は、アーム26や給紙ローラ25の重量又はバネ等に付勢され
て用紙カセット70に向けて下方へ回動付勢されている。
アーム26には、動力伝達機構27が設けられている。動力伝達機構27は、複数のギ
ヤを有し、これらが直列に噛合されることにより構成されている。軸28に入力された回
転駆動力が動力伝達機構27を介して給紙ローラ25へ伝達され、給紙ローラ25が回転
駆動される。給紙ローラ25が用紙カセット70上の記録用紙に圧接された状態で回転駆
動されると、給紙ローラ25のローラ面と記録用紙との間に発生する摩擦力により、最上
位置の記録用紙が傾斜板32へ向けて送り出される。記録用紙の先端が傾斜板32に当接
すると、記録用紙の束のうちの最上位置の1枚が捌かれて上方へ案内される。このように
して、記録用紙は、用紙カセット70から第1搬送路22(本考案における第1搬送路の
一例)へ1枚ずつ供給される。
第1搬送路22は、傾斜板32の上方に設けられている。第1搬送路22は、傾斜板3
2から上方へ向かった後、正面36側(図2における右側)へ横向きU字形状に曲がって
いる。第1搬送路22は、複合機10の背面側(図2における左側)から正面36側へと
延び、記録部24(本考案における記録部の一例)を経て装置本体35の正面36側の開
口13(図1参照)へ達している。したがって、給紙ローラ25によって用紙カセット7
0から第1搬送路22へ供給された記録用紙は、第1搬送路22によって下方から上方へ
Uターンするように案内されて記録部24に至り、記録部24によって画像記録が行われ
た後に、開口13側へ排出される。
図2に示されるように、記録部24は、キャリッジ40、インクジェット記録ヘッド4
1、及びプラテン42を備えている。インクジェット記録ヘッド41は、キャリッジ40
に搭載されている。キャリッジ40は、ガイドレール43,44に沿って記録用紙の幅方
向(図2における紙面垂直方向)へ往復移動される。図には示されていないが、ガイドレ
ール44には、モータを駆動源とする周知のベルト駆動機構が設けられている。キャリッ
ジ40には、ベルト駆動機構の駆動ベルトが連結されている。モータの駆動がベルト駆動
機構を介してキャリッジ40へ伝達され、キャリッジ40が往復移動される。
図2に示されるように、プラテン42は、第1搬送路22を挟んでインクジェット記録
ヘッド41と対向配置されている。プラテン42は、第1搬送路22を搬送される記録用
紙を下から支持する。プラテン42により、記録用紙がインクジェット記録ヘッド41と
所定のヘッドギャップを有してインクジェット記録ヘッド41の下方を搬送される。イン
クカートリッジ68(図1参照)に収容された各色インクは、インクチューブを通じてイ
ンクジェット記録ヘッド41へ供給される。キャリッジ40が往復移動される間に、イン
クジェット記録ヘッド41から各色インクが微小なインク滴としてプラテン42へ向けて
選択的に吐出される。プラテン42上を搬送される記録用紙は、その搬送過程においてイ
ンクジェット記録ヘッド41によって画像が記録される。
第2搬送路23(本考案における第2搬送路の一例)は、図2に示されるように、第1
搬送路22及びメイントレイ20に連結されている。具体的には、第2搬送路23は、そ
の一端側が第1搬送路22における記録部24の下流側(下流側部位45)と接続されて
いる。また、第2搬送路23は、その他端側がメイントレイ20における給紙ローラ25
より上流側(図2における右側)と接続されている。メイントレイ20は、給紙ローラ2
5よりも下流側(図2における左側)が、傾斜板32を介して第1搬送路22と接続され
ている。このため、第2搬送路23は、メイントレイ20を介して、第1搬送路22にお
ける記録部24の上流側(上流側部位46)と接続されている。
第2搬送路23は、所定の間隔で対向配置された一対の上側ガイド部材47と下側ガイ
ド部材48とによって区画形成されている。上側ガイド部材47及び下側ガイド部材48
は、第1搬送路22の下流側部位45から給紙ローラ25の上流側へ向かって、斜め下方
へ延出されている。
搬送部15は、第1搬送路22及び第2搬送路23に沿って記録用紙を搬送するもので
ある。この搬送部15は、上述の給紙ローラ25、搬送ローラ50、排紙ローラ51、及
び経路切換部72(本考案における経路切換部の一例)を有して構成されている。
搬送ローラ50は、図2に示されるように、第1搬送路22における記録部24よりも
記録用紙の搬送方向上流側(図2における左側)に設けられている。図には示されていな
いが、搬送ローラ50の下側には、搬送ローラ50に圧接するピンチローラが設けられて
いる。搬送ローラ50は、第1搬送路22の幅方向(図2における紙面垂直方向)に渡っ
て設けられている。ピンチローラは、第1搬送路22の幅方向に所定間隔で複数が設けら
れている。搬送ローラ50及びピンチローラによって、第1搬送路22を搬送される記録
用紙が挟持されてプラテン42上へ搬送される。
排紙ローラ51及び拍車52は、図2に示されるように、第1搬送路22における記録
部24よりも記録用紙の搬送方向下流側(図2における右側)に設けられている。拍車5
2は、排紙ローラ51の上側に設けられており、排紙ローラ51に圧接されている。排紙
ローラ51は、第1搬送路22の幅方向に渡って設けられている。拍車52は、第1搬送
路22の幅方向に所定間隔で複数が設けられている。画像が記録された記録用紙は、排紙
ローラ51及び拍車52に挟持されて下流側部位45へ搬送される。搬送ローラ50及び
排紙ローラ51は、不図示のモータを駆動源として駆動される。
図2に示されるように、第1搬送路22における下流側部位45には、経路切換部72
が設けられている。経路切換部72は、スイッチバックローラ53、拍車54、フレーム
55、及び拍車56を有して構成されている。
図2に示されるように、第1搬送路22における下流側部位45の直下流側には、スイ
ッチバックローラ53及び拍車54が設けられている。スイッチバックローラ53は、第
1搬送路22の幅方向に渡って設けられている。拍車54は、第1搬送路22の幅方向に
所定間隔で複数が配置されている。拍車54は、スイッチバックローラ53の上側に配置
されたフレーム55に支持されている。拍車54は、その回転軸がコイルバネによって弾
性付勢されて、常にスイッチバックローラ53に圧接されている。したがって、スイッチ
バックローラ53が回転されると、それに従動して拍車54も回転する。
スイッチバックローラ53は、不図示のモータを駆動源として駆動される。スイッチバ
ックローラ53は、正逆双方向へ回転可能である。スイッチバックローラ53の回転方向
は、モータの正逆転により制御される。第1搬送路22を搬送された記録用紙は、スイッ
チバックローラ53が正転されることにより開口13へ向けて空間135(図1参照)内
に排出される。また、第1搬送路22を搬送された記録用紙は、スイッチバックローラ5
3が逆転されることにより第2搬送路23をスイッチバック搬送される。
図3は、経路切換部72の拡大断面図であり、フレーム55が水平姿勢に維持された状
態を示す。
経路切換部72は、フレーム55及び拍車56を備える。フレーム55には、スイッチ
バックローラ53が回転自在に支持されている。フレーム55は、スイッチバックローラ
53から搬送方向上流側(図3における左側)へ延出されて下流側部位45へ至る。フレ
ーム55の延出端に拍車56が回転自在に支持されて、拍車56が下流側部位45に配置
されている。フレーム55は、第1搬送路22の幅方向(図3における紙面垂直方向)に
延出されている。拍車56は、第1搬送路22の幅方向に所定間隔で複数が配置されてい
る。
フレーム55は、スイッチバックローラ53の回転軸を中心として、延出端側が回動可
能に構成されている。フレーム55には、不図示のモータの駆動力が伝達される。これに
より、フレーム55は、図3に示される状態から矢印85で示される方向へ回動された回
動姿勢となる。拍車54及び拍車56は、フレーム55とともスイッチバックローラ53
の回転軸周りに回転される。水平姿勢のフレーム55によって、記録用紙65が開口13
へ向けて空間135内へ排出される方向へ案内される。回動姿勢のフレーム55によって
、記録用紙65が第2搬送路23を通過できる方向へ案内される。
以下、用紙カセット70の構成について説明される。
図4は、用紙カセット70の外観構成を示す斜視図であり、セカンドトレイ21が分離
板32から離間された状態を示す。図5は、用紙カセット70の外観構成を示す斜視図で
あり、セカンドトレイ21がメイントレイ20に対して上方へ回動された状態を示す。図
6は、用紙カセット70の外観構成を示す斜視図であり、セカンドトレイ21の先端76
が分離板32に当接された状態を示す。
図4から図6に示されるように、用紙カセット70は、メイントレイ20及びセカンド
トレイ21が一体的に構成されたものである。具体的には、用紙カセット70は、メイン
トレイ20及びセカンドトレイ21がセカンドトレイ21をメイントレイ20の上側とし
て上下二段に配置されたものである。このため、装置本体35に対するメイントレイ20
の挿抜に併せてセカンドトレイ21も挿抜される。
用紙カセット70は、第1方向94(本考案の第1方向に相当する)を軸方向として、
セカンドトレイ21がメイントレイ20に対して上側へ回動可能に構成されている。ここ
で、第1方向94は、セカンドトレイ21のスライド方向(押込方向90及び引出方向9
2)と略直交する水平な方向である。図5に示されるように、メイントレイ20に対して
セカンドトレイ21が起立される。これにより、メイントレイ20の上面が開放されてメ
イントレイ20への記録用紙の補充が可能となる。図4に示されるように、メイントレイ
20に対してセカンドトレイ21が倒伏される。これにより、メイントレイ20の上面が
セカンドトレイ21に覆われる。この状態で、セカンドトレイ21は、記録用紙を収容す
るとともに、メイントレイ20の蓋として機能する。
<メイントレイ20>
図5に示されるように、メイントレイ20は、平面視で押込方向90(本考案における
スライド方向の一方に相当する)及び引出方向92(本考案におけるスライド方向の他方
に相当する)に長い矩形の皿状に概ね形成されている。ここで、押込方向90は、装置本
体35に対して用紙カセット70が挿し込まれる方向である。引出方向92は、装置本体
35から用紙カセット70が引き出される方向である。押込方向90及び引出方向92は
、本考案におけるスライド方向と略同じ方向である。メイントレイ20は、トレイ本体1
02及び拡張トレイ114を有する。メイントレイ20は、トレイ本体102に対して拡
張トレイ114が押込方向90及び引出方向92へスライド可能に構成されている。トレ
イ本体102に対して拡張トレイ114が必要に応じて押込方向90又は引出方向92へ
スライドされる。これにより、メイントレイ20のシート積載面が拡張又は縮小され、メ
イントレイ20に各種サイズの記録用紙を収容することができる。メイントレイ20には
、レターサイズ、JIS規格で定められたA4サイズやB5サイズなどの記録用紙が収容
される。
図5に示されるように、トレイ本体102は底板84を有する。記録用紙は、この底板
84に載置される。上述の傾斜板32は、トレイ本体102の先端74に設けられている
。傾斜板32は、トレイ本体102の幅方向(第1方向94)に長い板状部材である。傾
斜板32は、装置背面側(押込方向90側)へ傾倒している。したがって、傾斜板32に
記録用紙の先端が当接すると、その先端が傾斜板32の内側面77に沿って斜め上方へ案
内される。すなわち、内側面77は、記録用紙を第1搬送路22(図2参照)へ案内する
ガイド面の役割を担う。
第1方向94(図7の紙面垂直方向)におけるトレイ本体102の中央には、摩擦部材
104(図7参照)が設けられている。摩擦部材104は、記録用紙との摩擦係数が高い
例えばコルクやゴム等からなる。アーム26が下方へ回動されて給紙ローラ25がメイン
トレイ20上に配置されると、給紙ローラ25がメイントレイ20上の記録用紙に圧接さ
れる。これにより、メイントレイ20上の記録用紙が摩擦部材104及び給紙ローラ25
に挟み込まれる。摩擦部材104及び給紙ローラ25に挟まれた複数の記録用紙のうち、
上位層の記録用紙には、押込方向90への摩擦力が給紙ローラ25から付与される。これ
に対し、下位層の記録用紙には、引出方向92への摩擦力が摩擦部材104から付与され
る。
図5に示されるように、トレイ本体102には、底板84に一対のサイドガイド80,
81が設けられている。サイドガイド80,81は、底板84に対して第1方向94へス
ライド可能に構成されている。サイドガイド80,81のうちいずれか一方が第1方向9
4へスライドされる。これに連動して、サイドガイド80,81のうちの他方が相反する
方向へスライドされる。サイドガイド80,81がスライドされることにより、メイント
レイ20に載置された記録用紙の幅方向の中央位置がメイントレイ20の幅方向の中央に
略一致する。
トレイ本体102における第1方向94の中央に、リヤガイド120が設けられている
。メイントレイ20に記録用紙が載置された状態でリヤガイド120が押込方向90へス
ライドされる。これにより、リヤガイド120が記録用紙の後端に当接する。その結果、
記録用紙の後端が揃えられるとともに、後端が記録用紙のサイズに応じた位置に規制され
る。記録用紙は、その先端が記録用紙のサイズに関わらずメイントレイ20内の傾斜板3
2に近接する所定位置に位置決めされる。
<セカンドトレイ21>
セカンドトレイ21は、図4〜図6に示されるように、メイントレイ20の上部に設け
られている。このセカンドトレイ21は、主として、厚手で且つ小サイズの記録用紙が収
容されるトレイである。セカンドトレイ21には、例えばはがきや封筒、写真用L版光沢
紙などが収容される。このセカンドトレイ21は、メイントレイ20に対して押込方向9
0及び引出方向92へスライド可能に構成されている(図4及び図6参照)。
セカンドトレイ21は、その幅がメイントレイ20の幅と略等しく、押込方向90及び
引出方向92の長さがメイントレイ20に比べてやや短く、平面視で矩形の薄皿状に形成
されている。セカンドトレイ21には、一対のサイドガイド57,58が設けられている
。セカンドトレイ21におけるサイドガイド57,58で囲まれた領域に記録用紙が収容
される。なお、サイドガイド57,58は、その形状やスライド範囲などがメイントレイ
20のサイドガイド80,81と相違する点を除き、サイドガイド80,81と略同様に
構成されている。
図4〜図6に示されるように、セカンドトレイ21は、摺動部106及び回動部107
を備える。摺動部106は、第1方向94の幅がメイントレイ20と略等しい板状部材で
ある。摺動部106は、アーム26に対して接離する方向(押込方向90及び引出方向9
2)へスライド可能にメイントレイ20に設けられている。
回動部107は、その幅がメイントレイ20と略等しい板状部材である。この回動部1
07は、摺動部106に対して矢印34(図5参照)の方向へ回動可能に構成されている
。サイドガイド57,58は、この回動部107の底板96に設けられている(図4及び
図6参照)。
図4及び図6に示されるように、底板96における第1方向94の中央に2つの摩擦部
材124が設けられている。これらの摩擦部材124は、第1方向94において、2つの
給紙ローラ25にそれぞれ対応する位置に設けられている。摩擦部材124は、摩擦部材
104(図7参照)と同様に、記録用紙との摩擦係数が高い例えばコルクやゴム等からな
る。アーム26が上方へ回動されて給紙ローラ25がセカンドトレイ21上に配置される
と、給紙ローラ25がセカンドトレイ21上の記録用紙に圧接される。これにより、セカ
ンドトレイ21上の記録用紙が摩擦部材124及び給紙ローラ25に挟み込まれる。摩擦
部材124及び給紙ローラ25に挟まれた複数の記録用紙のうち、上位層の記録用紙には
、押込方向90への摩擦力が給紙ローラ25から付与される。これに対し、下位層の記録
用紙には、引出方向92への摩擦力が摩擦部材124から付与される。
図4及び図6に示されるように、第1方向94における底板127の中央に2つの凹部
147(本考案における凹部に相当する)が形成されている。これらの凹部147は、第
1方向94において、2つの給紙ローラ25にそれぞれ対応する位置に設けられている。
凹部147は、摩擦部材124よりもセカンドトレイ21の先端76側に設けられている
。凹部147は、底板96の上面から下方へ凹むように形成されている(図8(A)参照
)。この凹部147には、クリーニング部材130(本考案におけるクリーニング部材の
一例)が収容される(図4、図6、及び図8(A)参照)。凹部147におけるセカンド
トレイ21の先端76側(図7(A)における左側)には、ストッパ149(本考案にお
けるストッパの一例)が形成されている。ストッパ149は、クリーニング部材130の
第1搬送路22側への移動を規制するものであり、凹部147の壁面の一部を構成する。
クリーニング部材130は、その第1搬送路22側の端部がストッパ149に当接される
ように凹部147に収容される。
クリーニング部材130は、給紙ローラ25に付着した紙粉、インク、ゴミ等を給紙ロ
ーラ25から除去するものである。このクリーニング部材130としては、弾性変形が可
能なものが好適に用いられる。クリーニング部材130としては、ゴム、ブラシ、フェル
ト等が挙げられるが、給紙ローラ25のローラ面の材質を考慮して適宜変更され得る。
以下、セカンドトレイ21のスライドに伴うアーム26の姿勢変化について説明される
図7は、用紙カセット70の模式図であり、(A)はセカンドトレイ21が第1位置に
配置された状態を示し、(B)はセカンドトレイ21が第2位置に配置された状態を示し
、(C)はセカンドトレイ21が第3位置に配置された状態を示す。
セカンドトレイ21は、メイントレイ20に対して摺動部106が押込方向90又は引
出方向92へスライドされて、第1位置、第2位置、又は第3位置に配置される。なお、
図には示されていないが、摺動部106には、メイントレイ20に対する摺動部106の
スライドを規制するロック機構が設けられている。摺動部106は、レバー39(図4及
び図6参照)が操作されることにより上記規制が解除され、メイントレイ20に対して押
込方向90又は引出方向92へのスライドが可能となる。セカンドトレイ21は、摺動部
106に設けられたロック機構により、第1位置、第2位置、及び第3位置のいずれかの
位置に位置決めされる。
<第1姿勢>
用紙カセット70は、メイントレイ20に対してセカンドトレイ21が第1位置(図4
及び図7(A)参照)に位置決めされた状態で装置本体35に装着される。この場合、給
紙ローラ25は、セカンドトレイ21の先端76とメイントレイ20の先端74との間の
空間をメイントレイ20側へ移動し、メイントレイ20上の記録用紙に当接する。これに
より、アーム26は、給紙ローラ25がメイントレイ20に下方から支持された第1姿勢
となる(図7(A)参照)。アーム26が下方へ回動付勢されているので、給紙ローラ2
5は、メイントレイ20上の記録用紙に圧接される。この状態で給紙ローラ25が回転駆
動されることにより、メイントレイ20上の記録用紙が第1搬送路22へ供給される。こ
のように、アーム26が第1姿勢に維持された状態では、第1搬送路22に対してメイン
トレイ20から記録用紙を供給することができる。
<第2姿勢>
用紙カセット70は、メイントレイ20に対してセカンドトレイ21が第2位置(図8
(B)参照)に位置決めされた状態で装置本体35に装着される。この場合、メイントレ
イ20の先端74がアーム26に当接して、アーム26が軸28を中心に上方へ回動され
る。これにより、給紙ローラ25が持ち上げられて、セカンドトレイ21上の底板96に
配置される。このとき、給紙ローラ25は、クリーニング部材130に当接する(図7(
B)参照)。アーム26は、下方へ回動付勢されているので、給紙ローラ25がクリーニ
ング部材130に圧接された第2姿勢となる(図7(B)参照)。この状態で給紙ローラ
25が回転駆動されることにより、給紙ローラ25がクリーニングされる。なお、このク
リーニングについては後に詳述される。
<第3姿勢>
用紙カセット70は、メイントレイ20に対してセカンドトレイ21が第3位置(図4
及び図7(C)参照)に位置決めされた状態で装置本体35に装着される。この場合、メ
イントレイ20の先端74がアーム26に当接して、アーム26が軸28を中心に上方へ
回動される。これにより、給紙ローラ25が持ち上げられて、セカンドトレイ21上の底
板96に配置される。このとき、給紙ローラ25は、セカンドトレイ21上の記録用紙に
当接する(図7(C)参照)。アーム26が下方へ回動付勢されているので、給紙ローラ
25は、セカンドトレイ21上の記録用紙に圧接される。これにより、アーム26は、給
紙ローラ25がセカンドトレイ21上の記録用紙に圧接された第3姿勢(図7(C)参照
)となる。この状態で給紙ローラ25が回転駆動されることにより、セカンドトレイ21
上の記録用紙が第1搬送路22へ供給される。
このように、アーム25は、メイントレイ20に対するセカンドトレイ21のスライド
に連動して、第1姿勢(図7(A)参照)と、第2姿勢(図7(B)参照)と、第3姿勢
(図7(C)参照)との間で姿勢変化される。
プリンタ部11では、以下のように画像記録が行われる。
用紙カセット70は、メイントレイ20に対してセカンドトレイ21が第1位置(図4
参照)又は第3位置(図6参照)に位置決めされた状態で装置本体35に装着される。こ
れにより、給紙ローラ25がメイントレイ20上の記録用紙、又はセカンドトレイ21上
の記録用紙に圧接される。給紙ローラ25は、例えば操作パネル14から印刷開始を支持
する所定操作が行われることにより回転駆動される。これにより、用紙カセット70上の
記録用紙が矢印17(図2参照)の方向に第1搬送路22へ供給される。この記録用紙は
、第1搬送路22を搬送される過程において記録部24によって一方の面(記録面64:
図3参照)に画像が記録される。
印刷設定が片面記録に設定されている場合、フレーム55が水平姿勢に維持された状態
(図3参照)でスイッチバックローラ53が正転される。これにより、記録面64に画像
が記録された記録用紙65(図3参照)が第1搬送路22から開口13へ向けて空間13
5へ排出される。
セカンドトレイ21が第3位置に位置決めされている状態では、メイントレイ20から
第1搬送路22へ供給された記録用紙の両面に画像を記録することができる。印刷設定が
両面記録に設定されている場合、フレーム55が水平姿勢に維持された状態でスイッチバ
ックローラ53が正転される。これにより、記録面64に画像が記録された記録用紙65
は、開口13側(図3における経路切換部72の右側)へ送られる。そして、この記録用
紙65の後端62が拍車56よりも上流側の規定位置に到達したとき(図3に示される状
態)に、スイッチバックローラ53が逆転されてフレーム55が水平姿勢から回動姿勢へ
姿勢変化される。この姿勢変化により、記録用紙65の後端62が拍車56によって下側
へ押圧され、第2搬送路23側へ向けられる。
スイッチバックローラ53は、フレーム55が回動姿勢に維持された状態で逆転される
。これにより、記録用紙65は、第2搬送路23をスイッチバック搬送されてメイントレ
イ20へ送られる。具体的には、記録用紙65は、メイントレイ20に載置された最上位
置の記録用紙と給紙ローラ25との間(以下、「当接位置」とも称される。)へ送られる
。記録用紙65の後端62が当接位置に到達すると、給紙ローラ25が回転駆動されて記
録用紙65が記録部24の上流側(上流側部位46)へ送られる。記録用紙65は、この
搬送過程において表裏反転される。すなわち、記録用紙65がプラテン42上へ搬送され
た際に記録面64とは反対側の面がインクジェット記録ヘッド41と対向する。記録用紙
65は、プラテン42上を通過する際に他方の面(記録面64の反対側の面)に画像が記
録される。記録用紙65が第2搬送路23から第1搬送路22へ送られると、アーム55
が回動姿勢から水平姿勢へ姿勢変化される。両面に画像が記録された記録用紙65は、ス
イッチバックローラ53が正転されることにより第1搬送路22から空間135へ排出さ
れる。
給紙ローラ25は、プリンタ部11において画像記録が行われる場合に、メイントレイ
20上の記録用紙に圧接された状態(図7(A)参照)、又はセカンドトレイ21上の記
録用紙に圧接された状態(図7(C)参照)で回転駆動される。このため、給紙ローラ2
5には、記録用紙上の紙粉やゴミが付着する。また、メイントレイ20に収容された記録
用紙を用いて両面記録を行う場合、記録用紙65の記録面64(図3参照)に給紙ローラ
25が圧接された状態で給紙ローラ25が回転駆動される。記録面64にはインクジェッ
ト記録ヘッド41(図2参照)から吐出されたインクが付着されている。記録面64に付
着されたインクが充分に乾燥していない状態で記録用紙65が第2搬送路23からメイン
トレイ20へ送られると、記録用紙65上のインクが給紙ローラ25に付着することがあ
る。このように、給紙ローラ25には、紙粉、ゴミ、インク等が付着する。その結果、メ
イントレイ20から第1搬送路22への記録用紙の供給不良が生じる場合がある。
給紙ローラ25のクリーニングは、以下の要領で行われる。
メイントレイ20又はセカンドトレイ21から第1搬送路22へ記録用紙が正しく搬送
されない場合、用紙カセット70が装置本体35から引き抜かる。用紙カセット70は、
ユーザがレバー39を操作してセカンドトレイ21をスライドさせることにより、セカン
ドトレイ21が第2位置に位置決めされる。この用紙カセット70が装置本体35に装着
されることにより、アーム26は、給紙ローラ25がクリーニング部材130に圧接され
た第2姿勢に維持される。これにより、給紙ローラ25のクリーニングが可能な状態とな
る。例えばユーザが操作パネル14から所定操作を行うことにより、給紙ローラ25が回
転駆動されて給紙ローラ25がクリーニングされる。ここで、クリーニングとは、給紙ロ
ーラ25にクリーニング部材130を接触させた状態で給紙ローラ25を回転駆動させる
動作である。これにより、給紙ローラ25に付着した紙粉、インク、ゴミ等が給紙ローラ
25から除去される。
<第1実施形態の作用効果>
以上説明したように、セカンドトレイ21のスライドに連動して、メイントレイ20上
の記録用紙を第1搬送路22へ供給可能な状態、セカンドトレイ21上の記録用紙を第1
搬送路22へ供給可能な状態、又は給紙ローラ25のクリーニングが可能な状態となる。
プリンタ部11においては、これらの状態変化が、セカンドトレイ21をスライドさせる
といった簡単な操作で実現される。
セカンドトレイ21が第2位置に配置された状態で用紙カセット70が装置本体35に
対して装着される。これにより、給紙ローラ25がクリーニング部材120に圧接されて
、給紙ローラ25のクリーニングが可能な状態となる。このため、ユーザがクリーニング
部材を設置したり、或いは取り外して保管するといった面倒な作業を行うことなく、簡易
な構成で給紙ローラ25をクリーニングすることができる。また、クリーニング部材13
0がセカンドトレイ21に設けられているので、メイントレイ20から記録用紙を取り出
すことなく給紙ローラ25をクリーニングすることができる。また、クリーニング部材1
30がセカンドトレイ21に載置された記録用紙よりも先端76側に設けられているので
、セカンドトレイ21上の記録用紙の取り出しも不要である。
給紙ローラ25をクリーニングする場合、アーム26が第2姿勢に維持された状態(図
7(B)参照)で給紙ローラ25が回転駆動される。これにより、クリーニング部材13
0を第1搬送路22へ向けて送り出そうとする力がクリーニング部材130に作用する。
クリーニング部材130は、ストッパ149に当接しているので、給紙ローラ25のクリ
ーニング中に誤って第1搬送路22へ送り出されることが防止される。なお、クリーニン
グ部材130が移動するおそれがない場合には、ストッパ149は必ずしも設ける必要は
ない。ただし、ストッパ149を設けることにより、クリーニング部材130を凹部14
7に接着剤等で固定する必要がない。このため、クリーニング部材130の交換が簡単に
行われる。したがって、ストッパ149を設けてクリーニング部材130の移動を規制す
ることが好ましい。
上述のように、クリーニング部材130は、底板96に形成された凹部147に収容さ
れている。クリーニング部材130が底板96の上面に設けられている場合に比べてアー
ム26の傾斜角が急峻になる。本実施形態においては、クリーニング部材130を凹部1
47に収容することにより、クリーニング部材130に対する給紙ローラ25の食い付き
を向上させてクリーニング効果が増大されている。
本実施形態におけるクリーニング部材130は、弾性変形が可能なゴム等で形成されて
いる。このため、給紙ローラ25がクリーニング部材130に圧接された際に、クリーニ
ング部材130が給紙ローラ25に密着する。クリーニング部材130が弾性変形が可能
なものでない場合に比べて、クリーニング効果が増大される。ただし、クリーニング部材
130は、弾性変形しない材料で構成されてもよい。この場合、クリーニングによる給紙
ローラ25の損傷を防止するために、給紙ローラ25のローラ面を弾性変形が可能な材料
で形成することが好ましい。
なお、本実施形態においては、セカンドトレイ21がユーザの操作によってスライドさ
れる形態について説明した。ただし、セカンドトレイ21は、他の方法でメイントレイ2
0に対してスライドされるように構成されてもよい。例えば、操作パネル14からの所定
操作に基づいてセカンドトレイ21をスライドさせるためのアクチュエータを装置本体3
5に設けてもよい。また、例えば、経路切換部72のアーム55とセカンドトレイ21と
を連結し、アーム55の姿勢変化に連動してセカンドトレイ21がスライドされるように
構成されてもよい。
また、本実施形態においては、摺動部106に設けられたロック機構によるセカンドト
レイ21の位置決めがレバー39の操作により解除される形態について説明した。ただし
、用紙カセット70にロック機構及びレバー39を必ずしも設ける必要はない。ユーザが
レバー39を操作することなくセカンドトレイ21がスライドされるように用紙カセット
70を構成することで、装置本体35から用紙カセット70を引き抜くことなくセカンド
トレイ21をスライドさせることができる。すなわち、用紙カセット70を装置本体70
から引き抜くことなくアーム26を姿勢変化させることが可能である。この場合、用紙カ
セット70の後端側にセカンドトレイ21の第1位置、第2位置、及び第3位置を示す表
示を記し、この表示を目印としてセカンドトレイ21がユーザによってスライドされるよ
うに構成すればよい。
また、本実施形態においては、本考案の第2トレイが、画像記録に使用される記録用紙
が載置されるセカンドトレイ21である形態について説明した。ただし、本考案の第2ト
レイは、セカンドトレイ21に限定されるものではない。本考案の第2トレイは、単にメ
イントレイ20の蓋として機能する平板部材にクリーニング部材130が設けられたもの
であってもよい。
本実施形態においては、本考案に係る画像記録装置が記録用紙65の両面に画像を記録
できる両面記録装置である形態について説明した。本考案に係る画像記録装置は、両面記
録装置に限定されるものではない。すなわち、本考案における画像記録装置は、記録用紙
65の一方の面のみに画像を記録可能な片面記録装置であってもよい。ただし、本考案に
係る画像記録装置が両面記録装置に適用された場合、給紙ローラ25に付着したインクを
給紙ローラ25から除去することができる。
[第2実施形態]
以下に、本考案の第2実施形態が説明される。第2実施形態に係る複合機10は、メイ
ントレイ20の上部にセカンドトレイ21に代えて排紙トレイ140(本考案における第
2トレイの一例)が設けられている点が異なるほかは、第1実施形態と同様の構成である
。このため、第1実施形態と共通するものについてはその説明が省略される。
図8は、用紙カセット70の外観構成を示す模式図であり、給紙ローラ25がクリーニ
ング部材132に圧接された状態を示す。図9は、用紙カセット70の内部構造を示す模
式図であり、メイントレイ20に対して排紙トレイ140がスライドされる様子を示す。
なお、図9においては、拡張トレイ114が省略されている。
図8及び図9に示されるように、本実施形態における用紙カセット70は、メイントレ
イ20及び排紙トレイ140を有して構成されている。メイントレイ20及び排紙トレイ
140は、排紙トレイ140をメイントレイ20の上側として上下二段に配置されている
。排紙トレイ140は、用紙カセット70が装置本体35に装着されることにより、空間
135内に配置される。画像記録された記録用紙は、第1搬送路22から開口13へ向け
て空間135内に排出される。排紙トレイ140は、この空間135内に胴内排出された
記録用紙を支持する。この排紙トレイ140は、セカンドトレイ21と同様に、メイント
レイ20に対して押込方向90及び引出方向92へスライド可能に構成されている。
図8に示されるように、第1方向94における排紙トレイ140の中央には、ガイド溝
119が形成されている。ガイド溝119は、排紙トレイ140の上面から排紙トレイ1
40の裏面側へ凹むように形成されている。このガイド溝119には、クリーニング部材
132(本考案におけるクリーニング部材の一例)を保持する保持部材137(本考案に
おける保持部材の一例)が配置される。
保持部材137は、ガイド溝119に配置されることにより、排紙トレイ140の上面
の一部を構成する(図8及び図9参照)。保持部材137は、平面視が矩形状のものであ
る。図8に示されるように、押込方向90及び引出方向92における保持部材137の幅
は、押込方向90及び引出方向92におけるガイド溝119の幅よりも若干狭く設定され
ている。また、第1方向94における保持部材137の幅は、第1方向94におけるガイ
ド溝119の幅よりも充分に狭く設定されている。これにより、保持部材137は、ガイ
ド溝119に沿って第1方向94へスライド可能である。
保持部材137は、その上面から下方へ凹むように形成された凹部142(本考案にお
ける凹部の一例)が形成されている(図9(A)参照)。この凹部142には、第1搬送
路22側(図9における左側)にストッパ99(本考案におけるストッパの一例)が形成
されている。クリーニング部材132は、その第1搬送路22側の端部がストッパ99に
当接された状態で凹部142に収容されている。
クリーニング部材132は、給紙ローラ25に付着した紙粉、インク、ゴミ等を給紙ロ
ーラ25から除去するものである。このクリーニング部材132としては、弾性変形が可
能なものが好適に用いられる。クリーニング部材132としては、ゴム、ブラシ、フェル
ト等が挙げられるが、給紙ローラ25のローラ面の材質を考慮して適宜変更され得る。
排紙トレイ140は、メイントレイ20に対して押込方向90又は引出方向92へスラ
イドされて、第I位置(図8(A)参照)、又は第II位置(図8(B)又は(C)参照
)に配置される。
<第1姿勢>
用紙カセット70は、メイントレイ20に対して排紙トレイ140が第I位置に位置決
めされた状態で装置本体35に装着される。この場合、給紙ローラ25は、排紙トレイ1
40の先端78とメイントレイ20の先端74との間の空間をメイントレイ20側へ移動
し、メイントレイ20上の記録用紙に当接する(図8(A)及び図9(A)参照)。これ
により、アーム26は、給紙ローラ25がメイントレイ20に下方から支持された第1姿
勢となる(図9(A)参照)。アーム26が下方へ回動付勢されているので、給紙ローラ
25は、メイントレイ20上の記録用紙に圧接される。この状態で給紙ローラ25が回転
駆動されることにより、メイントレイ20上の記録用紙が第1搬送路22へ供給される。
<第2姿勢>
用紙カセット70は、メイントレイ20に対して排紙トレイ140が第II位置に位置
決めされた状態(図8(B)及び(C)参照)で装置本体35に装着される。図9(B)
及び(C)に示されるように、クリーニング部材132は、給紙ローラ25との当接面に
比べて押込方向90(又は引出方向92)に長いものである。このため、本実施形態にお
いては、排紙トレイ140が複数の第II位置をとりうる。排紙トレイ140をいずれの
第II位置に位置決めするかは、例えばクリーニング部材132の汚れ具合などに基づい
てユーザが任意に選択することができる。装置本体35に対して用紙カセット70が装着
されると、メイントレイ20の先端74がアーム26に当接して、アーム26が軸28を
中心に上方へ回動される。これにより、給紙ローラ25が持ち上げられて、排紙トレイ1
40上に配置される。このとき、給紙ローラ25は、クリーニング部材132に当接する
(図9(B)又は(C)参照)。アーム26は、下方へ回動付勢されているので、給紙ロ
ーラ25がクリーニング部材132に圧接された第2姿勢となる(図9(B)又は(C)
参照)。この状態で給紙ローラ25が回転駆動されることにより、給紙ローラ25がクリ
ーニングされる。
給紙ローラ25のクリーニングは、以下の要領で行われる。
メイントレイ20から第1搬送路22へ記録用紙が正しく搬送されない場合、用紙カセ
ット70が装置本体35から引き抜かる。用紙カセット70は、ユーザがレバー39を操
作して排紙トレイ140をスライドさせることにより、排紙トレイ140が第II位置に
位置決めされる(例えば図8(B)参照)。この用紙カセット70が装置本体35に装着
されることにより、アーム26は、給紙ローラ25がクリーニング部材132に圧接され
た第2姿勢に維持される。この状態で給紙ローラ25が回転駆動されることにより、クリ
ーニング部材132によって給紙ローラ25に付着した紙粉、インク、ゴミ等が給紙ロー
ラ25から除去される。
クリーニング部材132は、クリーニング部材132における給紙ローラ25との接触
面に比べて押込方向90(又は引出方向92)に長いものである。図9(C)及び(D)
に示されるように、メイントレイ20に対して排紙トレイ140が押込方向90へスライ
ドされる。これにより、クリーニング部材132における給紙ローラ25との接触面の位
置が変更される。押込方向90又は引出方向92におけるクリーニング部材132の長さ
が接触面の長さと略等しい場合に比べて、クリーニング部材132をより繰り返し使用す
ることができる。なお、この接触面の位置の変更に伴って、アーム26が姿勢変化される
クリーニング部材132は、クリーニング部材132における給紙ローラ25との接触
面に比べて第1方向94へ長いものである。図8(B)及び(C)に示されるように、保
持部材137がガイド溝119に沿って第1方向94へスライドされる。これにより、ク
リーニング部材132における給紙ローラ25との接触面の位置が変更される。第1方向
94におけるクリーニング部材132の長さが接触面の長さと略等しい場合に比べて、ク
リーニング部材132をより繰り返し使用することができる。
<第2実施形態の作用効果>
メイントレイ20に対して排紙トレイ140がスライドされることで、メイントレイ2
0上の記録用紙を第1搬送路22へ供給可能な状態、又は給紙ローラ25のクリーニング
が可能な状態となる。プリンタ部11においては、これらの状態変化が、排紙トレイ14
0をスライドさせるといった簡単な操作で実現される。
用紙カセット70は、排紙トレイ140が第II位置に配置された状態で装置本体35
に装着される。これにより、給紙ローラ25が排紙トレイ140上のクリーニング部材1
32に圧接されて、給紙ローラ25のクリーニングが可能な状態となる。このため、ユー
ザがクリーニング部材を設置したり、或いは取り外して保管するといった面倒な作業を行
うことなく、簡易な構成で給紙ローラ25をクリーニングすることができる。また、クリ
ーニング部材132が排紙トレイ140に設けられているので、メイントレイ20から記
録用紙を取り出すことなく給紙ローラ25をクリーニングすることができる。
メイントレイ20から第1搬送路22へ記録用紙が供給される。この記録用紙は、第1
搬送路22に沿って搬送される過程で画像が記録されて、排紙トレイ140に支持される
。ユーザは、給紙ローラ25がクリーニング位置に配置されているか否かをこの排紙トレ
イ140の位置に基づいて視認することができる。
なお、上記実施形態においては、図4及び図6に示されるように、クリーニング部材1
30がセカンドトレイ21の底板96に固定されている形態について説明した。ただし、
クリーニング部材130は、クリーニング部材132と同様に、給紙ローラ25との接触
面に比べて第1方向94に長く形成され、且つ第1方向94へ移動可能に構成されてもよ
い。すなわち、図4又は図6に示される底板96にガイド溝119を形成するとともに、
そのガイド溝119にクリーニング部材130が収容された保持部材137を第1方向9
4へスライド可能に配置するようにしてもよい。また、クリーニング部材130は、クリ
ーニング部材132と同様に、給紙ローラ25との接触面に比べて押込方向90(又は引
出方向92)に長く形成されていてもよい。
10・・・複合機
11・・・プリンタ部(本考案の画像記録装置の一例)
20・・・メイントレイ(本考案の第1トレイの一例)
21・・・セカンドトレイ(本考案の第2トレイの一例)
22・・・第1搬送路
23・・・第2搬送路
24・・・記録部
25・・・給紙ローラ(本考案のローラの一例)
26・・・アーム
28・・・軸(本考案の所定の支点に相当)
65・・・記録用紙(本考案のシートの一例) 72・・・経路切換部
90・・・押込方向(本考案のスライド方向の一方に相当)
92・・・引出方向(本考案のスライド方向の他方に相当)
94・・・第1方向
99,149・・・ストッパ
130,132・・・クリーニング部材
137・・・保持部材
140・・・排紙トレイ(本考案の第2トレイの一例)
142,147・・・凹部

Claims (9)

  1. シートが載置される第1トレイと、
    上記第1トレイから供給されたシートが搬送される第1搬送路と、
    上記シートの搬送過程において当該シートに画像を記録する記録部と、
    所定の支点を中心として上記第1トレイに対して接離する方向へ回動可能なアームと、
    上記アームの先端側に回転可能に設けられ、上記第1トレイ上のシートを上記第1搬送
    路へ供給するローラと、
    上記第1トレイの上側に当該第1トレイと上下二段に配置され、上記アームに対して接
    離する方向へスライド可能な第2トレイと、
    上記第2トレイ上に設けられ、上記ローラをクリーニングするクリーニング部材と、を
    備え、
    上記アームは、上記第2トレイのスライドに連動して、上記ローラが上記第1トレイに
    下方から支持された第1姿勢と、上記ローラが上記クリーニング部材に圧接された第2姿
    勢との間で姿勢変化される画像記録装置。
  2. 上記第2トレイは、シートが載置されるものであり、
    上記ローラは、上記第1トレイ上のシート又は上記第2トレイ上のシートを上記第1搬
    送路へ供給するものであり、
    上記アームは、上記第1姿勢と、上記第2姿勢と、上記ローラが上記第2トレイ上のシ
    ートに圧接された第3姿勢との間で姿勢変化される請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記第2トレイは、上記第1搬送路から排出されたシートが支持されるものである請求
    項1に記載の画像記録装置。
  4. 上記第2トレイ上に設けられ、上記クリーニング部材における上記第1搬送路側の端部
    が当接されるストッパを備える請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記クリーニング部材は、当該クリーニング部材における上記ローラとの接触面に比べ
    て上記第2トレイのスライド方向に長いものである請求項1から4のいずれかに記載の画
    像記録装置。
  6. 上記第2トレイの上面の一部を構成するとともに当該第2トレイのスライド方向と略直
    交する水平な第1方向へスライド可能に当該第2トレイに設けられて、上記クリーニング
    部材を保持する保持部材を備え、
    上記クリーニング部材は、当該クリーニング部材における上記ローラとの接触面に比べ
    て上記第1方向に長いものである請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記第2トレイは、その上面から凹むように形成された凹部を有し、
    上記クリーニング部材は、上記凹部に収容されている請求項1から6のいずれかに記載
    の画像記録装置。
  8. 上記クリーニング部材は、弾性変形が可能なものである請求項1から7のいずれかに記
    載の画像記録装置。
  9. 上記第1搬送路及び上記第1トレイに連結され、上記第1搬送路を搬送されたシートが
    スイッチバック搬送される第2搬送路と、
    上記第1搬送路に沿って搬送されたシートを排出又は上記第2搬送路へ送る経路切換部
    と、を備える請求項1から8のいずれかに記載の画像記録装置。
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