JP3162219U

JP3162219U - 自転車のチェーン脱落防止構造

Info

Publication number: JP3162219U
Application number: JP2010004129U
Authority: JP
Inventors: 佐藤　栄次; 栄次佐藤
Original assignee: サイモト自転車株式会社
Priority date: 2010-06-02
Filing date: 2010-06-02
Publication date: 2010-08-26
Anticipated expiration: 2019-06-24

Abstract

【課題】自転車におけるチェーンの脱落を防止する自転車のチェーン脱落防止構造を提供する。【解決手段】自転車の後部スプロケット２０におけるペダル側スプロケットからのチェーンＣの導入部位の側方近傍に、後部スプロケット２０から外方に脱落しようとするチェーンＣに接触しその脱落を防止するチェーン脱落防止片３を、チェーン引き具２に取り付ける。【選択図】図３

Description

この考案は、自転車のチェーンの脱落防止構造に関する。

最近では多段外装変速自転車が普及し、その多段外装変速自転車では後輪軸部分に多段のスプロケットが装着され、変速シフターでディレイラーが操作されることで使用スプロケットが切り換えられて運転状況に応じた変速走行が可能とされている。

上記多段外装変速自転車の場合、走行中に多段スプロケットの最外側スプロケット（最小歯数）からのチェーンの外側への脱落が発生しやすい。その理由は使用に伴うチェーンの緩み、ディレイラーを操作するワイヤーの緩み、ディレイラーの調整不備等があげられる。また、一般の自転車においても緩みによるチェーンの脱落の発生の問題がある。一方最近自転車はスーパーマーケット等の大型店で販売される場合が多く、したがって上記のようにチェーンが脱落した場合に販売店において即時の修復対応が行えないという問題が発生している。

この考案は上記の事情に鑑みて行ったもので、自転車におけるチェーンの脱落を防止することを目的とする。

この考案では、自転車の後部スプロケットにおけるペダル側スプロケットからのチェーンの導入部位の側方近傍に、前記後部スプロケットから外方に脱落しようとする前記チェーンに接触しその脱落を防止するチェーン脱落防止手段を配置したことを特徴とする自転車のチェーン脱落防止構造を提供する。

上記構成によれば、自転車の後部スプロケットにおけるペダル側スプロケットからのチェーンの導入部位の側方近傍に配置されたチェーン脱落手段が、後部スプロケットから外方に脱落しようとするチェーンに接触することでその脱落を阻止する。

チェーン脱落防止手段は自転車の後部スプロケットに近い各部、例えば、自転車フレーム、チェーン引き具、チェーンケース、スタンド、ステー、キャリアステー、スプロケット取り付け軸等に取り付けられ、また、一体に設けられることで配置される。また、その形態も適宜設計される。この考案のチェーン脱落防止構造は、一般の自転車、多段外装変速自転車等全ての自転車に実施できる。

この考案によれば、自転車におけるチェーンの脱落を確実に防止できるようになり、自転車走行の安全性が高められる。

図１はこの考案のチェーン脱落防止構造において用いられるチェーン脱落防止片の実施形態を示す斜視図である。チェーン脱落防止片３は全体が円弧形態に湾曲するとともに断面が円形の鉄棒片よりなり、その基部１３がチェーン引き具２の取り付け片４の一方側面の下部に溶接固定されて取り付けられている。５は自転車の後輪軸が挿通される挿通穴６を備えるネジ体、７は固定ナットである、

図２は上記チェーン脱落防止片３の自転車への取り付け説明図、図３、図４はその取り付け状態を示す。１０は自転車フレームＦの後輪軸１１の取り付け部であり、この取り付け部１０に後輪軸１１、チェーン引き具２、ステー１６のそれぞれが取り付け固定されている。取り付け部１０には後方に開く切り欠き部４０が設けられており、その切り欠き部４０内においてネジ体５の挿通穴６を挿通する状態に配置されて外方に突出する後輪軸１１の端部にステー１６の取り付け部が被嵌され、その後輪軸１１端に固定ナット１８が螺着されて締め付け固定がなされている。

チェーン引き具２は、後輪軸１１が挿通された状態のネジ体５の挿通穴６部分が切り欠き部４０内に位置する状態において、その取り付け片４が取り付け部１０の後端側に当接され、固定ナット７が締め付けられることで取り付けられている。この固定ナット７の締め付けにより後輪軸１１が相対的に後方に引っ張られる状態となって固定され、これにより後輪軸１１にスプロケット２０を介して装着されるチェーンＣにテンションが与えられるようになっている。

上記のようにチェーン引き具２が取り付けられることで、チェーン脱落防止片３は後輪軸１１に装着されるスプロケット２０の外側面の側方下部近傍に回り込むように位置する。後輪軸１１にハブ軸固定ナット１９を取り付けることで自転車フレームＦの取り付け部１０とスプロケット２０との間にスペースＳが形成され、従来このスペースＳにスプロケット２０から脱落したチェーンＣが嵌まり込んだ。

チェーン引き具２が用いられチェーン脱落防止片３がスプロケット２０の外側面の側方下部近傍に回り込んで位置することで、仮に走行時にペダル側スプロケットからのチェーンＣが緩んだ場合にも、スプロケット２０への導入位置Ｘにおいてチェーン脱落防止片３の側面がチェーンＣ側面を接触支持し、これによりチェーンＣがスプロケット２０上に強制的に送り込まれ、チェーンＣのスペースＳへの嵌り込みが阻止されて脱落が防止される。脱落防止片３は湾曲していることで構造が強固であり、また、その断面が円形で接触面が曲面となっていることでチェーンＣ側面との接触に伴う衝撃が弱められ、チェーンＣの損傷を少なくするようになっている。

図５はこの考案のチェーン脱落防止構造において用いられるチェーン脱落防止片３００の他の実施形態を示す斜視図である。この実施形態ではチェーン脱落防止構造が多段外装変速自転車において採用されている。チェーン脱落防止片３００は全体が円弧形態に湾曲するとともに断面が円形の鉄棒片よりなり、その基部１０３が一方の垂下部１０４側面に溶接固定されて取り付け具３０２に一体に取り付けられている。取り付け具３０２はその挟み部３０３に、図６に示すように、フレームＦの水平部３０５を挟む状態としてナット３０６が締め付けられることで取り付けられる。

上記取り付け状態において、チェーン脱落防止片３００は後輪軸１１に装着される多段スプロケット２０の最外側スプロケット２０ａの外側面の側方下部近傍に回り込むように位置する。チェーン脱落防止片３００が最外側スプロケット２０ａの外側面の側方下部近傍に回り込んで位置することで、仮に走行時にディレイラー１２側から最外側スプロケット２０ａ上のチェーンＣに引っ張り力が働き脱落方向（外方向）に力がかかった場合にも、チェーンＣのディレイラー１２から最外側スプロケット２０ａへの導入位置Ｘにおいてチェーン脱落防止片３００の側面がチェーンＣ側面を接触支持し、これによりチェーンＣが最外側スプロケット２０ａ上に強制的に送り込まれ、チェーンＣのスペースＳへの嵌り込みが阻止されて脱落が防止される。変速シフターでの操作によりディレイラー１２は若干前後方向（自転車における）において変位するが、チェーン脱落防止片３００がその方向において所定の長さを持って存在することで、変位に対応する適宜の位置においてチェーンＣに接触して脱落防止機能を発揮する。脱落防止片３００は湾曲していることで構造が強固であり、また、その断面が円形で接触面が曲面となっていることでチェーンＣ側面との接触に伴う衝撃が弱められ、チェーンＣの損傷を少なくするようになっている。

この考案のチェーン脱落防止構造の実施形態において用いるチェーン引き具の斜視図この考案のチェーン脱落防止構造の実施形態において用いるチェーン引き具の取り付け説明図この考案のチェーン脱落防止構造の実施形態において用いるチェーン引き具の取り付け状態図この考案のチェーン脱落防止構造の実施形態において用いるチェーン引き具の取り付け状態図この考案のチェーン脱落防止構造の他の実施形態において用いるチェーン脱落防止片取り付け具の斜視図この考案のチェーン脱落防止構造の他の実施形態において用いるチェーン脱落防止片取り付け具の取り付け状態図

３チェーン脱落防止片（チェーン脱落防止手段）
２０スプロケット（後部スプロケット）
Ｃチェーン

Claims

自転車の後部スプロケットにおけるペダル側スプロケットからのチェーンＣの導入部位の側方近傍に、前記後部スプロケットから外方に脱落しようとするチェーンＣに接触しその脱落を防止するチェーン脱落防止片を、チェーン引き具２に取り付けて配置した自転車のチェーン脱落防止構造。