JP3162180U - 壷用栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】壷や甕などの口部に嵌合して塞ぐための栓に関し、それらの口部が粗面となっていても十分な密着性を保持でき、かつ繰り返しの開閉操作においても、損傷することなく、十分な耐久性を有し、しかも口部が非真円であっても、十分な密封性を発揮することができる、壷用栓を提供する。【解決手段】壷などの容器の口部に嵌合して塞ぐための栓において、栓本体の上部に、握り部となるキャップ31が固着されており、該栓本体は、硬質材による栓芯体33と、弾性ゴム材による外周層32の二重構造となっており、該外周層に複数の縦穴34が設けられていることを特徴とする壷用栓である。【選択図】図2

Description

本考案は、壷や甕などの口部に嵌合して塞ぐための栓に関し、特に焼き物の口部のように、真円でない口部を塞ぐのに適した栓に関する。
従来より、酒類などを焼き物の壷や甕などに注入して長期保存することが行なわれている。特に泡盛などでは、陶器製の壷に入れて保存することにより、熟成されてまろやかな味わいとなるため、古酒として販売されている。
陶器より発生する遠赤外線による水分子の微細化作用とアルコール分子と水分子の結合促進作用と、陶器中のミネラル成分が泡盛中に溶け込むことによる改質作用などにより、熟成が促進され、まろやかな古酒の味わいが発揮される。
また、近年では、単に酒類を保存するための壷という考え方から、観賞用としての付加価値が重要視されるようになってきた。有名陶芸家などの製作による芸術的価値を有するオリジナルの陶器製あるいはガラス製の壷に泡盛を入れて熟成させたものもある。また、陶磁器の成分を調整し、強い遠赤外線が発生するものや磁性を帯びさせるようにして、熟成期間を必要とする酒類、例えば泡盛などの熟成期間を短縮できるようにしたものなど、酒類用の陶器製やガラス製の壷や甕などの需要は益々高まっている。
このように、酒類の容器として、焼き物の壷や甕などが多く使用されるようになるとともに、これらの密封用の栓も種々開発されるようになってきた。壷用の栓としては、従来より、コルク栓が一般的であるが、近年ではプラスチック樹脂製栓なども広く用いられるようになってきた。
図10は、従来の壷用栓の実施例を示す垂直断面図である。栓本体20の上部に、栓をはめ込んだり、抜き取ったりするための握り部となるキャップ21が固着されている。該キャップ21は、木製または樹脂製であり、円盤状に形成されている。栓本体20は、コルク材または、プラスチック樹脂材などで形成されており、壷の口部22の口径に合わせて製作される。
栓本体20がコルク栓の場合には、耐摩耗性が悪く、損傷しやすい。壷などでは、口部22の内面側は粗面となっているため、栓の開け閉め時にコルク外面が壷の口部内周面22aと擦れて損傷し、壷内に損傷屑が混入してしまうなど、耐久性に問題があり、繰り返し使用には不向きである。
栓本体20がプラスチック樹脂製栓の場合には、耐久性は良くなるが、弾力性がないために、壷などの粗面となっている口部内周面22aとの密着性は不十分であり、また、壷などの口部22が真円でないものには使用できない。酒類は揮発性が高いために密封性が悪い場合には、アルコール分などが蒸発してしまい、変質してしまう。
また、特開平5−42152号のように、栓本体20に弾性を有するシリコーンゴムを用いた栓も開発されている。この場合には、壷の口部内周面22aの粗面への密着性が良く、耐久性も優れている。しかしながら、粗面への密着度は良いが、口部22が非真円の場合には、十分な密封性を保つことは困難である。
特開平5−42152号公報
本考案は、このような従来の壷用栓の問題点に鑑みてなされたものであり、壷や甕などの口部が粗面となっていても十分な密着性を保持でき、かつ繰り返しの開閉操作においても、損傷することなく、十分な耐久性を有し、しかも口部が非真円であっても、十分な密封性を発揮することができる、壷用栓を実現するためになされたものである。
上記の課題を解決するために、本考案の請求項1は、壷などの容器の口部に嵌合して塞ぐための栓において、栓本体の上部に、握り部となるキャップ部が固着されており、該栓本体は、硬質材による栓芯体と、弾性ゴム材による外周層の二重構造となっており、該外周層に複数の縦穴が設けられていることを特徴とする壷用栓とするものである。
該キャップは、栓本体の上部に設けられており、栓本体を壷などの口部に、押込んだり、引き抜いたりするための握り部となるものならばいずれでも良く、円盤状としても良く、引き抜き用の取手などを設けたものでも良く、材質は、軽量で硬質なものが良く、樹脂製あるいは木製でも良い。
該栓本体は、栓の芯部が硬い栓芯体よりなり、外周層部が弾性ゴム材で構成される二重構造となっており、外周層に複数の縦穴が設けられたものであり、たとえば、芯部を硬質樹脂により、円棒状に形成し、外周部をシリコーンゴムにより形成した二重層構造とし、該シリコーンゴムによる外周層部には適当な間隔で縦穴を設けたものでも良い。
栓芯体は、硬質材ならばいずれでも良く、例えば、金属製やセラミックス製や硬質樹脂製などでも良い。外周層は、弾性を有し、耐久性の高いゴム材ならばいずれでも良く、アルコールにより変質しないものが良い。例えば、シリコーンゴムやフッソゴムなどを用いても良い。
また、図3に示すように、栓本体35の先端側を細くしてもよい。縦穴も先端側が細くなっているものでもよい。特に口部の径の小さい壺などに適している。
該縦穴がクッションとなり、壺や甕の口部が真円でない場合においても、密封性を確保できる。また、弾性ゴム材のために、口部の内周面が粗面であっても密着性が良い。さらに、弾性ゴムは、耐久性が良く、コルク材のように使用中に損傷することはないので、長期使用が可能となる。
請求項2は、前記の外周層に設けられた縦穴の水平断面が多角形であることを特徴とする壷用栓とするものである。
該縦穴は、円形穴の他に、楕円形、三角、四角、あるいは台形などクッション性を発揮できるものであればいずれの断面形状でもよい。また、複数の穴は複数種類の断面形状の穴を組み合わせてもよい。
請求項3は、図6に例示するように、壷などの容器の口部に嵌合して塞ぐための栓において、栓本体1の上部に握り部となるキャップ2が固着されており、該栓本体1は、硬質材による栓芯体3と、弾性ゴム材による外周層4の二重構造となっており、該外周層4の内面側に縦溝による空間部5が設けられている壷用栓である。
該キャップ2は、栓本体1の上部に設けられており、栓本体1を壷などの口部に、押込んだり、引き抜いたりするための握り部となるものならばいずれでも良く、図6(1)に示すように、中空な円盤状としても良く、引き抜き用の取手などを設けたものでも良く、材質は、軽量で硬質なものが良く、樹脂製あるいは木製でも良い。
該栓本体1は、栓の芯部が硬い栓芯体3よりなり、外周層4部が弾性ゴム材で構成される二重構造となっており、弾性ゴム材の内面部に縦溝による空間部5が設けられたものであり、例えば、図6に示すように、芯部を硬質樹脂により、円筒状に形成し、外周部をシリコーンゴムにより形成した二重層構造とし、該シリコーンゴム層の内面側に縦溝を設け、空間部5を形成したものでも良い。栓芯体3は、硬質材ならばいずれでも良く、例えば、金属製やセラミックス製や硬質樹脂製などでも良い。外周層4は、弾性を有し、耐久性の高いゴム材ならばいずれでも良く、アルコールにより変質しないものが良い。例えば、シリコーンゴムやフッソゴムなどを用いても良い。
請求項3のように、栓本体1の上部に握り部となるキャップ2が固着されており、該栓本体1は、硬質材による栓芯体3と、弾性ゴム材による外周層4の二重構造となっており、該外周層4の内面側に縦溝による空間部5が設けられていると、該縦溝により形成される空間部5がクッションとなり、壷の口部の内周面の形状に対応して密着させることができ、口部の形状が真円でない場合でも、十分な密封性を発揮することができる。また、弾性ゴム材のために、口部の内周面が粗面であっても密着性が良い。さらに、弾性ゴムは、耐久性が良く、コルク材のように使用中に損傷することはないので、長期使用ができる。
請求項4は、図7に例示するように、壷などの容器の口部に嵌合して塞ぐための栓において、栓本体1aは、硬質材による栓芯体3aと、弾性ゴム材による外周層4aの二重構造となっており、該弾性ゴム材によりなる外周層4aに対して、硬質材による栓芯体3aが回動するように設けられており、該外周層4aの内面側に凹凸が形成されており、該凹凸に嵌合するように、栓芯体3aの外周面も凹凸状に形成されている壷用栓である。
該外周層4aの内側と、栓芯体3aの外周面は、凹凸状に形成されるものならばいずれでも良く、例えば、波形状や折れ線状の凹凸を設けても良く、図7に示すように、鋸刃状の水平断面を有するように凹凸を形成したものでも良い。
請求項4のように、栓本体1aは、硬質材による栓芯体3aと、弾性ゴム材による外周層4aの二重構造となっており、該弾性ゴム材によりなる外周層4aに対して、硬質材による栓芯体3aが回動するように設けられており、該外周層4aの内面側に凹凸が形成されており、該凹凸に嵌合するように、栓芯体3aの外周面も凹凸状に形成されていると、該弾性材による外周層4aに対して、硬質材による栓芯体3aを回動させることにより、栓本体1aの外径が拡張するため、壷などの口部を確実に密封することができる。
すなわち、図7(2)に示すように、栓芯体3aが回動することにより、嵌合していた栓芯体3aと外周層4aの凹凸部がずれる。このため、柔らかい弾性ゴム材による外周層4aは、硬質材による栓芯体3aに押されて、外側へ拡張する。この拡張により、弾性ゴム材の外周層4aが壷の口部6内周面に押圧され、強く密着し、壷の口部6を完全に密封することができる。
手作りによる陶器やガラス製品は、口部の口径を正確に同じに製作することは困難であり、また、ひとつひとつに微妙な焼具合の違いがあるところに、高い付加価値が存在するものである。このため、栓本体1aの外径は、出来上がった壷の口径に完全に一致していないため、酒類を壷に注入後、密封性を確認する必要があり、場合によっては、栓の口径を修正することもある。本考案のように、栓の外径を変化させることができると、栓の閉止後に密封度を調整することができるため、栓の密封性の信頼度を著しく高めることができる。
請求項5は、図8(1)に例示するように、壷などの容器の口部6に嵌合して塞ぐための栓において、該栓本体1bが弾性ゴム材により中空状に形成されており、該栓本体1bの弾性ゴム壁を外側に拡張させるための拡張部材7aが設けられており、該拡張部材7aはネジ8aにより上下動するように設けられている壷用栓である。
該栓本体は、弾性ゴムによる中空栓ならばいずれでも良く、例えば、図8(1)に示すように、内部が空洞となった中空栓9としたものでも良く、図8(2)に示すように、底面が開放されたパイプ状の中空栓10としても良い。該拡張部材は、上下動することにより中空栓の弾性ゴム壁を外側へ押し広げるものならばいずれでも良く、図8(1)に示すように、中空栓9内に、ネジ8aにより上下動する円板状の拡張部材7aが設けられたものでも良く、図8(2)に示すように、パイプ状中空栓10の下端開口部に、ボルトネジ8cとナット8bにより上下動する円錐状の拡張部材7bが設けられたものでも良い。
請求項5のように、栓本体1bが弾性ゴム材により中空状に形成されており、該栓本体1bの弾性ゴム壁を外側に拡張させるための拡張部材7aが設けられており、該拡張部材7aはネジ8aにより上下動するように設けられていると、図8(1)に示すように、栓本体1cの外径が壷の口径と一致せずに小さい場合においても、拡張部材7aにより弾性ゴム材を外側に押し付けて、栓の外径をおおきくすることができるため、壷の口部6内周面に完全に密着させることができ、十分な密封性を確保することができる。また、栓の閉止後に再度、密封度を調整することもできる。
すなわち、図8(1)に示すように、栓本体1bを壷の口部に挿入し、ネジ8aを締めることにより、拡張部材7aが下降し、中空栓9の弾性ゴム壁を外側に押し付ける。壷の口部6の内周面に強く密着するため、十分に密封することができる。また、図8(2)に示すように、円錐状の拡張部材7bをナット8bの締付けにより、中空パイプ状の弾性ゴム壁を押し広げ、口部内周面に強く密着させ密封するようにしても良い。また、図9に示すように、内面側にテーパー面を形成した中空栓11を設け、円盤状の拡張部材7cをナット8dとボルトネジ8eにより上昇させて、該中空栓11の弾性ゴム壁を外側へ押し広げて壷用栓の口部6の内周面に密着させるようにしたものでも良い。
また、拡張部材7a〜7cを上下動させるネジ部材8a〜8eは、キャップにより覆われるように設けると、外観状は、単なる栓にしか見えないため、壷の素朴なイメージを損ねることはない。また、キャップ自体をネジ部としても良い。
請求項1のように、栓本体の上部に握り部となるキャップ部が固着されており、該栓本体は、硬質材による栓芯体と、弾性ゴム材による外周層の二重構造となっており、該外周層に複数の縦穴が設けられていることにより、壷などの口部の内周面が平滑でなく、粗面となっていても十分な密着性を保持することができ、かつ、壷などの口部が真円でない場合においても、縦穴のクッション効果により密着性を確保でき、壷や甕などの口部の表面状態や形状に左右されない信頼性の高い壷用栓を提供することができる。また、栓芯体は、安価なABS樹脂などを用いることができ、高価となる弾性ゴム材は、外周層のみに使用しており、さらに縦穴が設けられているため使用量は少なく、構造も簡単であり、安価に製作することが可能となる。
請求項2のように、縦穴の水平断面が多角形であることにより、外周層を効果的にクッション層とすることができ、効果的にクッション性を高めることができる。
請求項3のように、栓本体1の上部に握り部となるキャップ2が固着されており、該栓本体1は、硬質材による栓芯体3と、弾性ゴム材による外周層4の二重構造となっており、該外周層4の内面側に縦溝による空間部5が設けられていることにより、壷などの口部の内周面が平滑でなく、粗面となっていても十分な密着性を保持することができ、かつ、壷などの口部が真円でない場合においても、縦溝による空間部5のクッション効果により密着性を確保でき、壷や甕などの口部の表面状態や形状に左右されない信頼性の高い壷用栓を提供することができる。また、栓芯体3は、安価なABS樹脂などを用いることができ、高価となる弾性ゴム材は、外周層のみに使用しており、さらに縦溝が設けられているため使用量は少なく、安価に製作することができる。
請求項4のように、栓本体1aは、硬質材による栓芯体3aと、弾性ゴム材による外周層4aの二重構造となっており、該弾性ゴム材によりなる外周層4aに対して、硬質材による栓芯体3aが回動するように設けられており、該外周層4aの内面側に凹凸が形成されており、該凹凸に嵌合するように、栓芯体3aの外周面も凹凸状に形成されていることにより、栓本体1aの外径を変化させることができ、壷の口部の密封度の調整が簡単にできる。また、栓の開閉時に擦れて、栓本体1aの外表面を損傷させることがなくなるため、栓の寿命が長くなる。
請求項5のように、栓本体1bが弾性ゴム材により中空状に形成されており、該栓本体1bの弾性ゴム壁を外側に拡張させるための拡張部材7aが設けられており、該拡張部材7aはネジ8aにより上下動するように設けられていることにより、拡張部材7aにより栓本体1bをネジ8aにより拡張したり、伸縮したりできる。このため、密封度の調整が自由にでき、栓の取り付け、取り外し時に栓が摩耗して損傷することはなく、安心して使用できる。しかもネジにより確実に密封することができ、長期使用が可能となる。
以上のように本考案によると、壷や甕などの口部を確実に、かつ簡単に密封および開封することができ、摩耗・損傷の心配のない壷用栓を実現することができる。
本考案による外周層に縦穴を有する壷用栓の実施例を示す図である。 本考案による外周層に縦穴を有する壷用栓の縦断面を示す図である。 本考案による外周層に縦穴を有する他の壷用栓の縦断面を示す図である。 本考案による外周層に縦穴を有する壷用栓の水平断面を示す図である。 本考案による外周層に縦穴を有する壷用栓の他の実施例の水平断面を示す図である。 本考案による縦溝空間部による壷用栓の実施例を示す図である。 本考案による回転式の壷用栓の実施例を示す図である。 本考案による拡張部材を用いた壷用栓の実施例を示す図である。 本考案による拡張部材を用いた壷用栓の他の実施例を示す図である。 従来の壷用栓の実施例を示す図である。
次に本考案による壷用栓が実際上どのように具体化されるかを実施例で説明する。
図1は、本考案による外周層に縦穴を有する壷用栓の実施例であり、図2は、その縦断面図であり、図4、図5はその水平断面図である。
この壷用栓30は、硬質樹脂製のキャップ部31の下部に栓本体32が固着されており、該栓本体2は、図2に示すように、硬質樹脂製の栓芯体33の外周部を覆うようにシリコーンゴム製の外周層32が設けられた二重層構造となっている。該外周層32に縦穴34が複数開けられ、縦長の空間部が外周層32に等間隔で形成されている。
該シリコーンゴム製外周層32は、図4に示すように、外周層に等間隔で円形の穴が複数、貫通しないように途中まで開けられており、この穴がクッション性を有しており、壺などの口部が真円でない場合においても、十分な密着性を確保できるものである。縦穴の深さは、栓の長さにより任意に決められ、貫通していなければ良い。穴径についても、任意であり、外周層の大きさにより任意に設定でき、均一な間隔で配置されることが好ましい。
尚、縦穴の水平断面は、円形のほかに、台形や楕円形、その他の多角形でも良く、図5に示すように、外周層に合わせて、より空間部を大きくとれるような形状とすることが好ましい。
また、この壷用栓は、壷などの口部に栓本体32を挿入することにより密閉し、栓本体32の外周面は、シリコーンゴムとなっているため、壷などの口部内周面が平滑でなく粗面となっていても密着性があるので、密封性は十分に確保できる。また、縦穴による空間部34、35が形成されているため、凹凸形状に対する密着性が高められており、口部が真円でない場合においても、十分な密着性を発揮し、高い密封性を確保することができる。
図3は、本考案による外周層に縦穴を有する他の壷用栓の実施例であり、栓本体35の先端側が細くなっており、外周層の縦穴36も先端側が細くなっているもものである。先端側が細くなっているので、口部が比較的長く、小さな口部の場合などに適している。
細い口部の壺などの場合には、口部の内部が細くなっている場合も多く、このような口部の内部側が細くなっている場合には、この実施例のように先端側が細くなっていることにより、操作性、密閉性の良い壺用栓を提供できるものである。
図6は、本考案による縦溝空間部による壷用栓の実施例であり、(1)は、垂直断面図であり、(2)は、A−A部における水平断面図である。
この壷用栓は、中空の硬質樹脂製のキャップ2の下部に栓本体1が固着されており、該栓本体1は、図6(2)に示すように、中空の硬質樹脂製の栓芯体3の外周部を覆うようにシリコーンゴム製の外周層4が設けられた二重層構造となっている。該外周層4の内面側に縦溝が削設され、縦長の空間部5が形成されている。
該中空の栓芯体3およびシリコーンゴム製外周層4は、図6(1)に示すように、つば12a、12bが設けられており、該外周層のつば12bの下部に設けられる止めリング13によりキャップ2に固着されている。
この壷用栓は、壷などの口部に栓本体1を挿入することにより密閉する。栓本体1の外周面は、シリコーンゴムとなっているため、壷などの口部内周面が平滑でなく粗面となっていても密着性があるので、密封性は十分に確保できる。また、縦溝による空間部5が形成されているため、凹凸形状に対する密着性が高められており、口部が真円でない場合においても、十分な密着性を発揮し、高い密封性を確保することができる。
図7は、本考案による回転式の壷用栓の実施例を示す図であり、二重層構造の栓本体1aは、鋸刃状断面を有する筒状の栓芯体3aと、該栓芯体3aの鋸刃状外面に嵌合するように、内面側が鋸刃状に形成された外周層4aで構成されており、外周層4aに対して、内周部である栓芯体3aを左回り(b方向)に回転できるようになっている。栓芯体3aは、硬質樹脂材製であり、外周層4aは、弾性ゴム材であるシリコーンゴム製である。
この壷用栓を用いて、壷の栓をする場合には、該栓本体1aを壷の口部にはめ込み、内周層である栓芯体3aをb方向へ回転させると、鋸刃状の嵌合部がずれて栓芯体3aが、柔らかいシリコーンゴムによる外周層4aを外側へ押圧して拡張する。このため、壷の口部の内周面にしっかりと密着され、確実な密封が可能となる。栓を開ける場合には栓芯体3aを逆回転、すなわち、a方向に回転させることにより、外周層4aは元に戻り、収縮するため、壷の口部内周面より剥離し、簡単に栓を引き抜くことができる。このため、栓の開閉により栓外周面が壷の口部の内周面と擦れて損傷、摩耗することはない。
図8は、本考案による拡張部材を用いた壷用栓の実施例を示す図であり、(1)は、中空栓9内に円板状の拡張部材7aが設けられた壷用栓の実施例を示す垂直断面図であり、(2)は、パイプ状中空栓10下部に円錐状の拡張部材7bが設けられた壷用栓の実施例を示す垂直断面図である。
(1)は、中空な硬質樹脂製キャップ2bの下部に中空のシリコーンゴム製栓本体1bが固着されており、該中空キャップ2bは、その頂部14aが取り外し自在に螺着されており、内部に締付けネジ8aが設けられている。該ネジ8aは、キャップ底板15aに螺着されて、該中空栓9内まで貫通しており、該ネジ8aの下端部に、円板状の硬質樹脂製拡張部材7aが回転自在に取り付けられている。該シリコーンゴム製中空栓9は、下部が狭められ、側面がテーパー状となった筒状の中空体である。
この壷用栓は、壷の口部6に栓本体1bをはめ込んでキャップ2bの頂部14aを外し、内部のネジ8aを締め付ける。ネジ8aの締付けにより、円板状の拡張部材7aが下降し、シリコーンゴム製の中空栓9のテーパー状の側面16を外側へ押圧する。このため、シリコーンゴム製栓壁が壷の口部内周面に押しつけられて、密閉される。また、予め、壷などの口部6に合わせて、栓本体1bの外径を調整した後に、栓をしても良い。ネジで締めることができるため、確実に、かつ簡単に密封することができる。
締付け後は、キャップ2bの頂部14aを取り付けると、通常の栓と変らず、外観を損ねることはない。また、キャップ2bは、樹脂製のため、上面を木目調に処理したり、布で覆ったりするなど、壷の色彩、形状などに合わせて自由にデザインすることができ、商品名入りのプレートなどをはめ込んで取り付けても良い。栓の取り外しは、ネジ8aを緩めることにより、簡単に取り外すことができ、口部6の内周面と擦れて栓本体1bが破損することはない。
(2)は、中空のキャップ2c下部に、栓本体1cが設けられており、該栓本体1cは、シリコーンゴム製で底面が開放されたパイプ状の中空栓10であり、該パイプ状中空栓10下部に、円錐状の硬質樹脂製拡張部材7bが設けられており、該拡張部材7bの上部にはボルトネジ8cが固着されており、上端部は、キャップ底板15bを貫通して中空キャップ2c内部に達しており、ナット8bが取り付けられている。該中空キャップ2cは、上面14bがキャップ底板15bの外周部を覆うように螺着されており、該螺着部が外部より見えないようになっている。
この壷用栓は、壷の口部6に栓本体1cをはめ込み、キャップ2c内のナット8bを締め付けることにより、円錐状の拡張部材7bを上昇させ、シリコーンゴム製の中空栓10を押し広げ、シリコーンゴム壁を壷の口部6の内周面に密着させ、密封するようにしたものである。構造上、外径の小さな栓を製作することが可能であり、細長い壷など比較的口部が小さいものにも使用することができる。
図9は、本考案による拡張部材を用いた壷用栓の他の実施例であり、中空キャップ2dの下部に栓本体1dが取り付けられており、該栓本体1dは、シリコーンゴム製の中空栓11となっており、内周面下部にテーパーが設けられている。該テーパー面部に円盤状の硬質樹脂製の拡張部材7cが設けられており、該拡張部材7cの上部にはボルトネジ8eが固着されており、上端部は、キャップ底板15cを貫通して中空キャップ2d内部に達しており、ナット8dが取り付けられている。該中空キャップ2dは、中空栓11が取り付けられたキャップ底板15cとその上部に取り付けられる上部カバー14cにより構成され、該上部カバー14cは、容易に着脱できるように、キャップ底板に螺着されている。
この壷用栓は、壷の口部6に栓本体1dをはめ込み、キャップ2dの上部カバー14cを外し、内部のナット8bを締め付けることにより、円盤状の拡張部材7cを上昇させる。拡張部材7cの上昇により、柔らかいシリコーンゴム製の中空栓11の側壁面を押し広げ、シリコーンゴム側壁面を壷の口部6の内周面に押圧して密着させ、密封するようにしたものである。拡張部材7cが壷内の酒などと接触することはなく、また、壷の内部側より上方向に押圧しているため、安全でより確実に密封することができる。
1、1a、1b、1c、1d 栓本体
2、2b、2c、2d、31 キャップ
3、3a、33 栓芯体(硬質樹脂)
4、4a、32 外周層(シリコーンゴム)
5 空間部(縦溝)
6 壷の口部
7a、7b、7c 拡張部材
8a ネジ
8b、8d ナット
8c、8e ボルトネジ
9、10、11 中空栓
12a、12b つば部
13 止めリング
15a、15b、15c キャップ底板
16 テーパー側面
30 壺用栓
34、35 縦穴

Claims (5)

  1. 壷などの容器の口部に嵌合して塞ぐための栓において、栓本体の上部に、握り部となるキャップ部が固着されており、該栓本体は、硬質材による栓芯体と、弾性ゴム材による外周層の二重構造となっており、該外周層に複数の縦穴が設けられていることを特徴とする壷用栓。
  2. 前記の外周層に設けられた縦穴の水平断面が多角形であることを特徴とする壷用栓。
  3. 壷などの容器の口部に嵌合して塞ぐための栓において、栓本体の上部に、握り部となるキャップ部が固着されており、該栓本体は、硬質材による栓芯体と、弾性ゴム材による外周層の二重構造となっており、該外周層の内面側に縦溝による空間部が設けられていることを特徴とする壷用栓。
  4. 壷などの容器の口部に嵌合して塞ぐための栓において、栓本体は、硬質材による栓芯体と、弾性ゴム材による外周層の二重構造となっており、該弾性ゴム材によりなる外周層に対して、硬質材による栓芯体が回動するように設けられており、該外周層の内面側に凹凸が形成されており、該凹凸に嵌合するように、栓芯体の外周面も凹凸状に形成されていることを特徴とする壷用栓。
  5. 壷などの容器の口部に嵌合して塞ぐための栓において、栓本体が弾性ゴム材により中空状に形成されており、該栓本体の弾性ゴム壁を外側に拡張させるための拡張部材が設けられており、該拡張部材はネジにより上下動するように設けられていることを特徴とする壷用栓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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