JP3162102B2 - 仮想計算機間データ転送処理装置 - Google Patents

仮想計算機間データ転送処理装置

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JP3162102B2
JP3162102B2 JP13020191A JP13020191A JP3162102B2 JP 3162102 B2 JP3162102 B2 JP 3162102B2 JP 13020191 A JP13020191 A JP 13020191A JP 13020191 A JP13020191 A JP 13020191A JP 3162102 B2 JP3162102 B2 JP 3162102B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は仮想計算機システムにお
ける、仮想計算機間の通信を管理するための仮想計算機
間通信管理処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】公知の仮想計算機(以下においてVMと
いう)を実行するシステムにおいて、異なるVM間相互
でデータを送受信する通信が可能である。公知のように
仮想計算機システムは、例えばVMモニタと呼ばれる制
御プログラムの実行によってシステム全般の管理が行わ
れ、各VMはVMモニタの制御下で実行される。
【0003】VM間通信を行うシステムでは、通信を必
要とする各VMが適当な方法で所要の他のVMとの通信
路を定義することにより、VMモニタが通信路ごとの通
信管理情報を作成し、VMモニタ中のVM間通信処理を
担当する制御部は、この通信管理情報によって通信管理
を行う。
【0004】各通信管理情報は、例えば図2(a)に示す
ように、その通信路を使用して通信するVMのVM名、
そのVMでその通信路を識別するように付与している通
信路ID、及び通信状態の情報を両VMについて保持す
る項を有する。
【0005】VMモニタは、あるVMからの通信要求を
受け取ると、そのVM名と、その要求に指定された通信
路IDによって通信管理情報を検索し、該当する通信管
理情報によって通信管理の処理を行う。
【0006】通信管理情報の中の通信状態情報で示され
る状態には、初期状態、受信待ち状態、送信完了待ち状
態、切断要求状態、VM未起動状態等があり、前記要求
が送信要求であれば送信完了待ち状態とし、受信要求で
あれば受信待ち状態とする。この際、同じ通信管理情報
の相手側の通信状態情報を調べて、送信要求や受信要求
の衝突が無いことや、相手VMが生きていること等を確
認する。
【0007】又、送信要求及び受信要求に対し、相手側
の通信状態がそれぞれ受信待ち状態及び送信完了待ち状
態であれば、送信要求で指定されたデータを受信要求で
指定された領域へ転送して通信を完了し、そうでなけれ
ば相手の通信要求の発生まで待つ。
【0008】以上の処理のために、VMモニタはその通
信管理情報を例えば図2(a)のよう全体制御情報から出
発するにチェインで接続したり、(b)のように全体制御
情報のハッシュテーブルにつないで、例えばVM名の適
当なハッシュ値で検索するようにし、通信管理情報の処
理中は全体制御情報の排他域の情報による排他制御によ
って、すべての通信管理情報を占有して処理する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上の制御構成によれ
ば、通信管理情報が全体制御情報につながれているの
で、一括して排他制御を行う必要があって、全通信管理
情報を占有することになり処理効率が悪い。又、全体制
御情報がメモリ障害等で破壊されると、全システムのV
M間の通信が影響を受けるという問題がある。
【0010】本発明は、VM間通信の管理情報のVMご
との独立性を高めて、処理効率及び信頼性を向上できる
仮想計算機間通信管理処理装置を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の構成を
示すブロック図である。図は仮想計算機間通信管理処理
装置の構成であって、複数の仮想計算機を実行する計算
機システムにおいて、VM管理情報1と、通信管理情報
2と、制御部3とを設ける。
【0012】各VM管理情報1は、各該仮想計算機に対
応して個別に設けられ、当該仮想計算機を識別するVM
名と、所要の該通信管理情報を指示するポインタとの項
を有する。
【0013】各通信管理情報2は、各通信路ごとに設け
られ、当該通信路によって通信する1対の該仮想計算機
に対応する、2組のVM名、通信路名、通信状態情報
および、上記通信状態情報を排他的に管理するための情
報を保持する排他域を有する。
【0014】制御部3は、各該仮想計算機から発行され
る所定の通信要求を受け取った場合に、当該仮想計算機
のVM管理情報1から該通信要求で指定される該通信路
名で定まる該ポインタを検索し、該ポインタの指示する
通信管理情報2によって当該通信路を使用する通信を管
理する所定の処理を実行する。
【0015】
【作用】本発明の通信管理処理装置により、VM間通信
の管理情報にシステム全体に関わる部分が少なくなり、
通信管理情報に関わる処理は、個々の通信管理情報のみ
を占有すればよいので、処理効率を改善できる。
【0016】又各通信管理情報は原則として2個の異な
るVMのVM管理情報から指示されるので、一方のVM
管理情報が破壊しても、影響範囲が極限されるのみなら
ず、他方のVM管理情報から探索して回復することがで
き、システムの信頼性を高めることができる。
【0017】
【実施例】図1において、各通信管理情報2は当通信路
を使用する両VMのVM名、通信路ID、通信状態情報
の他に、その通信管理情報の排他制御のための情報を排
他域に設ける。各通信管理情報2は図示のように両VM
のVM管理情報1から指示される。
【0018】ここで、各VM管理情報1は先頭の項(第
0項)をVM名の項とし、次の項(第1項)から所定個
数の項を通信管理情報を指示するポインタの項とし、各
VMにおいて通信路を識別する通信路IDを例えば
「1」から始まる所定範囲の番号とすることにより、各
項番号と通信路IDを対応させる。
【0019】従って、制御部3が通信要求を処理するた
めに要求に指定された通信路の通信管理情報のポインタ
を求める場合には、要求元VMのVM管理情報の、要求
に指定された通信路IDの数値を項番号とする項のポイ
ンタを取り出す。
【0020】図3は制御部3による通信要求の処理の流
れの一例である。制御部3は何れかのVMから例えば特
定の命令の実行によって発生する割り込みにより、通信
要求を受け取り且つ要求元VMを識別すると、図3の処
理ステップ10で要求元VMのVM名によって検索して要
求元のVM管理情報1を決定し、通信要求で指定された
通信路IDで定まる項のポインタを取り出す。
【0021】取り出したポインタの指示する通信管理情
報2について、処理ステップ11で末尾の項にある排他域
により所定の排他制御を実行して通信管理情報の占有を
試行し、要すれば試行を繰り返して、占有に成功すれば
次に進む。
【0022】処理ステップ12では、通信要求が送信要求
か受信要求かにより処理を分岐し、送信要求の場合には
処理ステップ13で通信管理情報2の両通信状態情報によ
り、送信可能か識別する。このとき自身の側の通信状態
が初期状態で、相手が初期状態又は受信待ち状態であれ
ば送信可能である。
【0023】送信可能であれば、処理ステップ14で相手
の通信状態が受信待ち状態か初期状態か識別し、受信待
ち状態であれば処理ステップ15で送信要求において送信
データとして指定されたデータを、受信要求で既に指定
されている転送先へ転送し、処理ステップ16で送信要求
と受信要求の要求元へ処理完了を通知する。
【0024】処理ステップ14で、相手が初期状態のまゝ
であった場合には、処理ステップ18で送信要求元側の通
信状態を送信完了待ち状態に設定し、後述のように相手
VMから受信要求が出るのを待つ状態になる。
【0025】又、処理ステップ13で送信可能状態で無い
と判定した場合は、処理ステップ19で通信要求の要求元
にエラー通知を行う。以上の何れかの処理を終わると、
処理ステップ17で排他域の情報を占有を解除するように
リセットして通信要求処理を終了する。
【0026】処理ステップ12で要求が受信要求であった
場合には、処理ステップ20で通信状態情報により受信可
能か識別する。自身の側の通信状態が初期状態で、相手
が初期状態又は送信完了待ち状態であれば受信可能であ
り、もし受信可能でなければ、処理ステップ19に分岐し
て前記のようにエラーを通知する。
【0027】受信可能であれば、処理ステップ21で相手
の通信状態が送信完了待ち状態か初期状態か識別し、送
信完了待ち状態であれば処理ステップ15以降の処理を前
記のように実行して、既に送信要求で指定されているデ
ータを、受信要求で指定される転送先へ転送する。
【0028】相手が初期状態のまゝであった場合には、
処理ステップ22で受信要求元側の通信状態を受信待ち状
態に設定し、前記のように相手VMから送信要求が出る
のを待つ状態になる。
【0029】本発明により、通信管理情報2をVM管理
情報1から指示するように構成することにより、あるV
MのVM管理情報1が何等かの原因で破壊されることが
あっても、他のVMのVM管理情報1から通信管理情報
のリンクを回復することができる。
【0030】図4は制御部3による、回復処理の流れの
一例であり、処理ステップ30で先ず問題のVM(以下に
障害VMという)の破壊されたVM管理情報1を再生し
て初期化する。但しこの状態で、通信管理情報へのポイ
ンタの各項は、すべてリンクの無いことを示す例えば0
になる。
【0031】次に他のVMの1つを決定して、そのVM
管理情報1にアクセスし、処理ステップ31でポインタの
各項を順次調べ、有効なポインタ値があれば処理ステッ
プ32を経て処理ステップ33に進み、そのポインタの指示
する通信管理情報2にアクセスする。
【0032】処理ステップ34で、その通信管理情報2の
VM名の項に、障害VMのVM名があるか識別し、無け
れば処理ステップ31に戻るが、当該VM名があれば、そ
のVMの通信路IDを取り出し、処理ステップ35で障害
VMのVM管理情報1の、その通信路IDで定まる項
に、現にアクセスした通信管理情報2を指示するポイン
タを設定する。
【0033】以上を繰り返して、1つのVM管理情報1
のポインタをすべて調べると、処理ステップ32から処理
ステップ36に分岐し、未処理の別のVMがあればそのV
M管理情報による処理ステップ31からの処理を前記のよ
うに行い、障害VM以外のすべてのVMについて同様に
処理すると、障害VMについて再生したVM管理情報1
と通信管理情報2とのリンクが回復される。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、仮想計算機システムにおいて、VM間通信の管
理情報のVMごとの独立性を高めて、処理効率及び信頼
性を向上できるという著しい工業的効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示すブロック図
【図2】 従来の構成例を示すブロック図
【図3】 通信要求処理の流れ図
【図4】 回復処理の流れ図
【符号の説明】
1 VM管理情報 2 通信管理情報 3 制御部 10〜22、30〜36 処理ステップ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−186737(JP,A) 特開 平3−37730(JP,A) 特開 昭62−191935(JP,A) 特開 平1−191234(JP,A) M.J.Bach・著、坂本、多田、 村井、共訳、「bit別冊 UNIXカ ーネルの設計」、共立出版株式会社、発 行(1990年10月5日発行)、p.95〜 100及びp.126〜130

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の仮想計算機間のデータ転送を処理
    する仮想計算機間データ転送処理装置であって、 データを転送する各一組の仮想計算機毎に、転送制御状
    態情報とともに転送制御状態情報の排他使用を制御する
    排他情報を記憶する転送制御状態情報記憶手段と、 排他的に使用する上記転送制御状態情報に基づいて、一
    方の仮想計算機が指定したデータを他方の仮想計算機が
    指定する転送先へ転送制御する転送制御手段と、 を有することを特徴とする仮想計算機間データ転送処理
    装置。
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US9032146B2 (en) 2010-11-30 2015-05-12 Lenovo Enterprise Solutions (Singapore) Pte. Ltd. Dynamic use of raid levels responsive to workload requirements

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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M.J.Bach・著、坂本、多田、村井、共訳、「bit別冊 UNIXカーネルの設計」、共立出版株式会社、発行(1990年10月5日発行)、p.95〜100及びp.126〜130

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