JP3162080U - 携帯型電子機器 - Google Patents

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【課題】コストアップを図ることなく、また、外観のデザインを損なうことなく、報知音を使用者に気づかせることが可能な構造を有する携帯型電子機器を提供する。【解決手段】筐体110の表面から内部側に窪む凹部領域110aが設けられ、この凹部領域110aには、筐体110の内部に設けられた発音源からの音を筐体110の外部に響かせる孔110cが設けられている。これにより、歩数計100を衣服のポケット、鞄の中に入れた場合であっても、孔110cが直接衣服等により塞がれることがなく、また、凹部領域110aによって構成される空間を通して、孔110cからの放音の効果を確保することができる。【選択図】図5

Description

この考案は、発音機構を備える携帯型電子機器に関する。
筐体内部に発音機構を備える携帯型電子機器の一例として、その音圧を高いレベルで保ったまま防水・防滴性を実現する浴室内設置用リモコンが、特許文献1(特開2000−65351号公報)に開示されている。
このような携帯型電子機器は、ケースに孔を設け、且つ、空気は通すが水を通さないフィルタを上記孔を覆うことで、孔が開いていながらも防水・防滴性を確保できる技術であり、浴室内設置用リモコンに限らず、携帯タイプの電子機器(例えば、携帯電話機、体動動検出装置、歩数計等)に広く用いられている。
しかしながら、このような製品においては、使用シーンによっては、その孔が塞がれる状態での使用となり、孔による放音の効果が十分発揮できない場合があった。たとえば、携帯電話機をポケットに入れたときには、孔は衣服や肌により圧縮された状態で塞がれていることが多い。
その結果、携帯電話機をポケットなどから出していれば十分気づくであろう音量で報知音が鳴っていても、ポケットに入れている際にはそれに気づかないケースもある。
また、孔が設けられる位置によっては、使用者が容易に孔に触ることが出来てしまうため、たとえば、ペンなど先の鋭利なもので触ることで、フィルタを破損してしまうおそれもある。
こういった問題を解決する方法として、上記孔の上に新たに別部品を被せ、音が反響する空間は確保しながらも使用者が接触することができない構造を採っている製品もある。
しかしながら、別部品を用いることで、コストアップ(部品点数が増えることや組立て工数が大きくなることによる)が生じてしまう。また、別部品を組み付けることで孔は隠すことができるが、本体の大きさや厚みといった、外観のデザイン的に重要な要素に悪影響を与えてしまう。
特開2000−65351号公報
この考案は、上記課題を解決するためになされたもので、コストアップを図ることなく、また、外観のデザインを損なうことなく、報知音を使用者に気づかせることが可能な構造を有する携帯型電子機器を提供することにある。
この考案に基づいた携帯型電子機器においては、発音源と、上記発音源を内部に収容する筐体とを備えている。上記筐体は、上記筐体の表面から内部側に窪む凹部領域を含んでいる。上記凹部領域は、上記発音源からの音を上記筐体の外部に響かせる孔を有している。上記筐体の内部側において上記孔は、通気フィルタによって覆われている。
上記考案の他の形態においては、上記凹部領域の上記孔が対向する位置には、上記凹部領域の開口の一部を覆うブリッジが設けられる。
上記考案の他の形態においては、上記凹部領域および上記ブリッジは、ストラップを取り付ける領域である。
上記考案の他の形態においては、上記筐体の主表面には、表示部が設けられ、上記表示部に表示される情報の下方側に、上記孔を有する上記凹部領域が設けられる。
上記考案の他の形態においては、上記孔からの当該携帯型電子機器の重心の位置までの距離は、上記孔からの上記筐体のみの重心の位置までの距離よりも大きく設けられる。
上記考案の他の形態においては、上記筐体は、偏平形状を有し、上記凹部領域は、上記筐体の側面側に設けられる。
この考案に基づいた携帯型電子機器によれば、コストアップを図ることなく、また、外観のデザインを損なうことなく、報知音を使用者に気づかせることが可能な構造を有する携帯型電子機器を提供することが可能となる。
実施の形態における歩数計の全体構造を示す斜視図である。 実施の形態における歩数計の平面図である。 実施の形態における歩数計の側面図である。 実施の形態における歩数計の底面図である。 図2中のV−V線矢視断面図である。 実施の形態における歩数計の裏面カバーを外した状態の内部構造を示す概略図である。 実施の形態における歩数計のハードウェア構成の具体例を示す図である。 実施の形態における歩数計の機能構成の具体例を示す図である。 実施の形態における歩数計の使用状態を示す図である。 実施の形態における歩数計の他の使用状態を示す図である。
以下、この考案に基づいた各実施の形態における携帯型電子機器について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本考案の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。各図中、同一符号は同一または相当部分を指し、重複する説明は繰返さない場合がある。
なお、下記に示す実施の形態では、発音機構を備える携帯型電子機器の一例として歩数計に本考案を適用した場合について説明しているが、発音機構を備える携帯型電子機器として歩数計に限定されるものではなく、携帯電話機、歩数計以外の体動動検出装置、浴室内設置用リモコン等、発音機構を備える携帯型電子機器であれば、広く本考案を適用することができる。
(歩数計100の構成)
図1から図6を参照して、本実施の形態における歩数計100の構成について説明する。なお、図1は、歩数計100の全体構造を示す斜視図、図2は、歩数計100の平面図、図3は、歩数計100の側面図、図4は、歩数計100の底面図、図5は、図2中のV−V線矢視断面図、図6は、歩数計100の裏面カバー112を外した状態の内部構造を示す概略図である。
図1から図3を参照して、この歩数計100は、平面視において略正四角形の形状を有する扁平形状である。本体構成する筐体110は、表面カバー111と裏面カバー112とを有している。筐体110の内部には、後述する回路基板103、電池70、および、発音源107等が収容されている。
表面カバー111と裏面カバー112との間は、防水性、防滴性を高めるため、超音波溶着で両者を接着し、あるいは、シール材(パッキン等)を挟み込んでいる。防水性、防滴性を考慮する必要がない場合には、このような処置を施す必要なはい。
表面カバー111の主表面110sには、液晶等を用いた表示部20が設けられ、この表示部20の周囲には、操作用のボタン30が配置されている。
図4および図5を参照して、裏面カバー112には、裏面カバー112の表面から内部側に窪む凹部領域110aが設けられている。具体的には、裏面カバー112の側面側から底面側に延びるように断面がL字形状となる底面を有する凹部が設けられている。また、この凹部領域110aには、発音源107からの音を筐体110の外部に響かせる孔110cが設けられている。
さらに、この凹部領域110aには、孔110cが対向する位置に、凹部領域110aによって規定される開口の一部を覆うブリッジ110bが設けられている。本実施の形態におけるブリッジ110bは、凹部領域110aを略均等に二分するように設けられ、また、その外表面は、裏面カバー112の外形を構成するように、面一となるように設けられている。
ブリッジ110bおよび孔110cを有する凹部領域110aは、表示部20に表示される情報の下方側B1に設けられている。ここで、表示部20に表示される情報の下方側とは、表示部20に表示される文字、数字、図形等の下端側を意味する。
また、図5および図6を参照して、孔110cには、筐体110の内部側においてこの孔110cを覆うように通気フィルタ120が設けられている。本実施の形態では、この通気フィルタ120には、空気は通すものの水を通さない微細孔を複数有するフィルタが用いられている。なお、水分の通過を考慮する必要がない場合には、内部への異物の混入を防止できる程度の細孔は複数有するフィルタの採用も可能である。
図6を参照して、筐体110の内部には、回路基板103、電池70、および、発音源107等が所定位置に収容されている。ここで、孔110cからの歩数計100の重心C2の位置までの距離L2は、孔110cからの筐体110のみの重心C1の位置までの距離L1よりも大きく設けられる。
ここで、筐体110のみの重心C1とは、回路基板103、電池70、および、発音源107等の電子機器を全て除いた、表面カバー111と裏面カバー112との両者のみによる重心位置を意味する。
本実施の形態では、筐体110は、平面視において略正四角形の形状を有していることから、平面視において重心位置は、筐体110の略中心位置となる。また、質量の大きな電池70を、筐体110のみの重心C1の位置を挟んで凹部領域110aとは反対側の位置に配置している。
(ハードウェア構成)
次に、図7および図8を参照して、歩数計100のハードウェア構成について説明する。図7を参照して、歩数計100は、ハードウェア構成の一例として、全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)10と、上述の表示部20およびボタン30と、加速度センサ40と、CPU10で実行されるプログラム等を記憶するためのメモリ50と、電池等の電源部70とを含む。
さらに、図8を参照して、歩数計100は、機能構成の一例として、加速度センサ40からの入力に基づいて加速度を検知するための加速度検知部101と、表示部20での表示を制御するための表示制御部102と、演算部103と、電源部70に接続して装置全体に電力を供給する処理を行なうための電源接続部104と、ボタン30からの操作信号の入力を受け付けて必要な信号を演算部103に入力するための操作部106と、圧電素子、磁気素子、共鳴器等のブーザー、小型スピーカ等により構成される発音源107とを含む。
これら機能は、CPU10がメモリ50に記憶されるプログラムを読み出して実行することでCPU10に形成されるものであってもよいし、少なくとも一部が、電気回路等のハードウェアで構成されてもよい。
表示部20に表示される文字・数字等の情報は、視覚情報として使用者に伝達され、発音源107から発せられる音情報は、通気フィルタ120を通じて、聴覚情報として使用者に伝達される。
(作用・効果)
以上、本実施の形態における歩数計100は、発音源107と、この発音源107を内部に収容する筐体110とを備え、筐体110は、この筐体110の表面から内部側に窪む凹部領域110aを含み、この凹部領域110aは、発音源107からの音を筐体110の外部に響かせる孔110cを有し、筐体110の内部側において孔110cは、通気フィルタ120によって覆われている。
これにより、歩数計100を衣服のポケット、鞄の中に入れた場合であっても、孔110cが直接衣服等により塞がれることがなく、また、凹部領域110aによって構成される空間を通して、孔110cからの放音の効果を確保することができる。
また、本実施の形態では、孔110cが対向する位置に、凹部領域110aによって規定される開口の一部を覆うブリッジ110bが設けられている。これにより、外観上、孔110cは、ブリッジ110bにより隠れた位置となる。その結果、使用者が容易に孔に触ることができなくなり、ペンなど先の鋭利なもので触ることを抑制する。
また、表面カバー111および裏面カバー112を有する筐体110は、通常樹脂成型品で製造されることから、凹部領域110aおよびブリッジ110bも裏面カバー112の成形工程において容易に形成することができる。その結果、コストアップを生じさせることはない。また、厚みの増加、投影面積の拡大を伴わないため、外観のデザインを損なうこともない。
また、孔110cからの歩数計100の重心C2の位置までの距離L2は、孔110cからの筐体110のみの重心C1の位置までの距離L1よりも大きく設けられている。これにより、歩数計100をポケットや鞄の中に収容した場合に、歩数計100の重心C2が下方位置となる結果、孔110cを上方に位置させることができる。その結果、その結果、発音源107から発せられる音情報を、使用者1に伝達することができる。
(使用形態)
また、具体的な使用形態の事例について、図9および図10を参照して説明する。図9は、凹部領域110aおよびブリッジ110bを、ストラップ200を取り付ける領域として使用した場合を示している。この場合、孔110cが設けられる凹部領域110aの位置は、使用者1の頭部側(耳のある側)に位置することになる。その結果、発音源107から発せられる音情報を、使用者1に確実に伝達することができる。
また、ブリッジ110bおよび孔110cを有する凹部領域110aは、表示部20の下方側B1側に設けられていることから、使用者1が、歩数計100を手に持って表示部20を確認する場合には、使用者1にとって表示部20の上下方向が正しい向きとなり、使用者1に対する視覚情報の伝達を確かなものとする。
図10は、リストバンド300に歩数計100を装着した使用状態を示している。この場合、歩数計100のリストバンド300への装着方向は、表示部20の上下方向が基準となる。その結果、使用者1が、腕を曲げて表示部20を確認すた場合には、孔110cが設けられる凹部領域110aの位置は、使用者1の頭部側(耳のある側)に位置することになる。その結果、発音源107から発せられる音情報を、使用者1に確実に伝達することができる。
なお、上記歩数計100では、凹部領域110aにブリッジ110bを設ける構成について説明したが、ブリッジ110bを設けない構成の採用も可能である。ブリッジ110bを設けない場合であっても、孔110cが直接衣服等により塞がれることがなく、また、凹部領域110aによって構成される空間により、孔110cからの放音の効果を確保することができる。
以上、本考案の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の本質は、携帯型電子機器において、発音源と、この発音源を内部に収容する筐体とを備え、筐体は、この筐体の表面から内部側に窪む凹部領域を含み、この凹部領域は、発音源からの音を筐体の外部に響かせる孔cを有し、筐体の内部側において孔は、通気フィルタによって覆われている点にある。
よって、本考案の範囲は実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 使用者、10 CPU(Central Processing Unit)、20 表示部、30 ボタン、40 加速度センサ、50 メモリ、70 電源部(電池)、100 歩数計、101 加速度検知部、102 表示制御部、103 回路基板(演算部)、107 発音源、110 筐体、110a 凹部領域、110b ブリッジ、110c 孔、110s 主表面、111 表面カバー、112 裏面カバー、120 通気フィルタ、104 電源接続部、106 操作部、107 発音源、200 ストラップ、300 リストバンド。

Claims (6)

  1. 発音源と、
    前記発音源を内部に収容する筐体と、を備え、
    前記筐体は、前記筐体の表面から内部側に窪む凹部領域を含み、
    前記凹部領域は、前記発音源からの音を前記筐体の外部に響かせる孔を有し、
    前記筐体の内部側において前記孔は、通気フィルタによって覆われている、携帯型電子機器。
  2. 前記凹部領域の前記孔が対向する位置には、前記凹部領域の開口の一部を覆うブリッジが設けられる、請求項1に記載の携帯型電子機器。
  3. 前記凹部領域および前記ブリッジは、ストラップを取り付ける領域である、請求項2に記載の携帯型電子機器。
  4. 前記筐体の主表面には、表示部が設けられ、
    前記表示部に表示される情報の下方側に、前記孔を有する前記凹部領域が設けられる、請求項1から3のいずれかに記載の携帯型電子機器。
  5. 前記孔からの当該携帯型電子機器の重心の位置までの距離は、前記孔からの前記筐体のみの重心の位置までの距離よりも大きく設けられる、請求項1から4のいずれかに記載の携帯型電子機器。
  6. 前記筐体は、偏平形状を有し、
    前記凹部領域は、前記筐体の側面側に設けられる、請求項1から5のいずれかに記載の携帯型電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2731167A1 (en) 2012-11-07 2014-05-14 Seiko Instruments Inc. Electronic device
WO2020004559A1 (ja) * 2018-06-27 2020-01-02 株式会社タニタ 活動量計及び活動量計システム

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