JP3161694U - 塗工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドクターブレードとキャリアとの間の隙間を通じてキャリア上に塗工される塗工液の厚さの変動を確実に抑えることが出来る塗工装置を提供する。【解決手段】一方向に走行するキャリア16の上部に枠体14を配して構成された塗工液溜め10内に収容される塗工液18の液面高さを検出する検出手段30と、塗工液溜め10内に塗工液18を供給する供給手段24とを設けた。そして、供給手段24による塗工液18の供給量を制御手段32にて制御することにより、検出手段30にて検出される塗工液18の液面高さが60〜100mmの範囲内の値に維持されるように構成した。【選択図】図1

Description

本考案は、塗工装置に係り、特に、キャリア上に塗工液を塗工して、塗工物を得る塗工装置の改良に関する。
従来から、樹脂フィルムや塗工紙、金属製ベルト等のシート状のキャリアの表面に、塗工液を塗工して、塗工物を得る塗工装置の一種として、ドクターブレード法を利用した装置が知られている。また、このドクターブレード法を利用した塗工装置には、例えば、一方向に走行するキャリアの上部に枠体を配して構成された塗工液溜めに対して、キャリアとの間に隙間を形成する、枠体の一部からなるドクターブレードを設け、塗工液溜め内に塗工液を収容した状態で、ドクターブレードの内面側から外面側に向かってキャリアを走行させることにより、隙間を通じて、塗工液溜め内の塗工液をキャリア上に塗工するようにしたものがある。この塗工装置においては、キャリア上に塗工される塗工液の厚さが、ドクターブレードとキャリアとの間の隙間の大きさによって規定されるようになっているのである。
ところが、そのような従来の塗工装置では、塗工液溜め内の塗工液の液面の高さの変動に伴って、ドクターブレードとキャリアとの間の隙間からキャリア上に塗工される塗工液の量が変動して、かかるキャリア上の塗工液の厚さが不均一となってしまうことが避けられなかった。そのため、かかる塗工装置を用いて、塗工物を得る場合には、キャリア上に塗工された塗工液が乾燥、固化して形成される塗工層の厚さにバラツキが生ずるといった問題が惹起されていた。
そこで、例えば、特開平3−270761号公報(特許文献1)等には、ドクターブレードの下部のキャリア進行方向長さを30〜300mmとした塗工装置が、提案されている。この塗工装置は、ドクターブレードの下部のキャリア進行方向長さを十分に大きくすることで、塗工液溜め内の塗工液の液面高さの変動による圧力変動を吸収し、それによって、ドクターブレードとキャリアとの間の隙間を通じてキャリア上に塗工される塗工液の厚さ(量)の変動を抑制するようにしたものである。
しかしながら、この提案装置では、塗工液溜め内の塗工液の液面高さを解消するための根本的な対策が、何等講じられていなかった。従って、そのような塗工装置には、キャリア上の塗工液(塗工層)の厚さのバラツキを解消するのに果たして有効であるかについて、未だ疑問の余地が存していたのである。なお、かかる塗工装置が開示された公報には、塗工液の液面高さを好ましくは25〜100mmの範囲内とすることが記載されているものの、それを実現するための具体的手段について、何等示されていない。
特開平3−270761号公報
ここにおいて、本考案は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、ドクターブレードとキャリアとの間の隙間を通じてキャリア上に塗工される塗工液の厚さ(量)の変動を、より確実に抑えることができ、以て、キャリア上に形成される塗工層の厚さのバラツキの発生を効果的に防止可能とした塗工装置を提供することにある。
そして、本考案者が、上記の課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、塗工液溜め内の塗工液の液面高さを特定の範囲内の値に維持することによって、ドクターブレードとキャリアとの間の隙間からキャリア上に塗工される塗工液の厚さの変動を効果的に抑制し得ることを見出したのである。
すなわち、本考案は、かかる知見に基づいて完成されたものであって、その要旨とするところは、一方向に走行するキャリアの上部に枠体を配して構成された塗工液溜めに対して、該キャリアとの間に隙間を形成する、該枠体の一部からなるドクターブレードを設け、該塗工液溜め内に塗工液を収容した状態で、該ドクターブレードの内面側から外面側に向かって該キャリアを走行させることにより、該キャリア上に該塗工液を塗工するようにした塗工装置において、(a)前記塗工液溜め内に収容される前記塗工液の液面高さを検出する検出手段と、(b)前記塗工液溜め内に前記塗工液を供給する供給手段と、(c)前記検出手段にて検出される前記塗工液の液面高さが60〜100mmの範囲内の値に維持されるように、前記供給手段による前記塗工液溜め内への該塗工液の供給量を制御する制御手段とを含んで構成されていることを特徴とする塗工装置にある。
なお、本考案の好ましい態様の一つによれば、前記供給手段が、モーノポンプにて構成される。
また、本考案の有利な態様の一つによれば、前記塗工液の室温での粘度が10000〜200000mPa・sとされる。
さらに、本考案の望ましい態様の一つによれば、前記塗工液のチキソトロピック指数が1.4以上とされる。
要するに、本考案に従う塗工装置にあっては、制御手段にて作動制御された供給手段による塗工液の自動的な供給によって、塗工液溜め内の塗工液の液面高さが、常に、60〜100mmの範囲内に維持される。これにより、ドクターブレードとキャリアとの間の隙間からキャリア上に塗工される塗工液の量の変動が、より確実に且つ極めて効果的に抑えられ得るのである。
従って、本考案に係る塗工装置によれば、キャリア上に形成される塗工層の厚さのバラツキの発生を効果的に防止することができる。これによって、キャリア上に塗工層が略一定の厚さで形成されたシート状塗工物を安定的に得ることができる。また、その結果として、バラツキのない安定した品質性能を有する塗工物を、極めて有利に得ることが可能となるのである。
本考案に従う塗工装置の一実施形態を示す、一部断面図を含む説明図である。
以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本考案の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本考案に従う構造を有する塗工装置の一実施形態として、SMC(シートモールディングコンパウンド)の成形材料たるシート状の塗工物を得るのに用いられる塗工装置が、概略的に示されている。かかる図1から明らかなように、本実施形態の塗工装置は、上方に開口する矩形の筐体からなる塗工液溜め10を含んで構成されている。
より詳細には、塗工液溜め10は、平板状の四つ(図1には三つのみを示す)の側壁部12a,12b,12cが矩形に組み付けられてなる枠体14を有している。そして、この枠体14の下部開口部が、シート状のキャリアとしてのキャリアフィルム16からなる底部にて閉塞されている。つまり、塗工液溜め10は、キャリアフィルム16の上部に枠体14が配されることにより、上方に開口する矩形の筐体として形成されている。
そのような塗工液溜め10内には、塗工液18が、収容されている。この塗工液18は、例えば、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂に、無機充填剤や硬化促進剤、離型剤等を添加、混合してペースト化した熱硬化性樹脂組成物等からなっている。
また、塗工液溜め10の四つの側壁部12a,12b,12cのうち、図1の右側に配置される側壁部12aの下端面とキャリアフィルム16の上面との間には、隙間20が形成されている。これによって、側壁部12aが、ドクターブレード22として構成されている。なお、以下からは、図1中の左側及び右側を、単に左側及び右側と言う。
塗工液溜め10においては、その底部を構成するキャリアフィルム16が、左側から右側に向かって、換言すれば、塗工液溜め10の内側に位置するドクターブレード22の内面側から、塗工液溜め10の外側に位置するドクターブレード22の外面側に向かって、一方向(図1の矢印:アの方向)に走行可能とされている。
すなわち、図示されてはいないものの、枠体14よりも左側には、キャリアフィルム16が巻回されてなる巻回物が配置されている。一方、枠体14よりも右側には、巻取りローラ(図示せず)が設置されている。この巻取りローラには、巻回物から巻き出されたキャリアフィルム16部分の先端部が取り付けられている。巻回物から巻き出されたキャリアフィルム16部分の中間部は、巻回物と巻取りローラとの間に位置する枠体14の下部において、その下側開口部を閉塞するように位置している。
かくして、ここでは、巻取りローラが一定速度で回転駆動することにより、キャリアフィルム16が、その巻回物から徐々に巻き出される。そして、その巻き出されたキャリアフィルム16部分が、枠体14を間に挟んで左側から右側に向かって、つまり、ドクターブレード22の内面側から外面側に向かって、一方向に、一定の速度で走行し、巻取りローラにより、再び巻き取られるようになっている。また、キャリアフィルム16の巻回物から巻き出されて一方向に走行するキャリアフィルム16部分は、枠体14の下側開口部を閉塞しつつ、枠体14の下方を通過して、ドクターブレード22の下方から右側に順次送り出される。そして、その際に、塗工液溜め10内に収容された塗工液18が、ドクターブレード22の下方から右側に順次送り出されるキャリアフィルム16上に、ドクターブレード22とキャリアフィルム16との間の隙間20を通じて供給される。これによって、塗工液18が、キャリアフィルム16上に塗工されるようになっている。なお、このキャリアフィルム16上に塗工される塗工液18の厚さ:Tは、一般に、隙間20の幅:Wよりも僅かに大きさな厚さとされる。
ところで、本実施形態の塗工装置は、塗工液溜め10内に塗工液18を供給する供給手段としてのモーノポンプ24を有している。このモーノポンプ24は、電動モータの駆動に伴うロータ(共に図示せず)の回転によって、ホッパ26内に投入された塗工液18を吐出口28から吐出させるようにした公知の構造を有している。また、このようなモーノポンプ24では、電動モータの駆動速度を変えて、ロータの回転速度を適宜に変更することにより、吐出口28からの塗工液18の吐出量を任意に変化させることが可能となっている。そして、このモーノポンプ24から吐出された塗工液18が、塗工液溜め10の上側開口部を通じて、塗工液溜め10内に供給されるようになっている。
また、塗工液溜め10の上方には、検出手段としての液面センサ30が、配設されている。この液面センサ30は、塗工液溜め10内に収容された塗工液18の液面高さを、その液面よりも所定距離だけ離間した位置で検出可能な構造を有している。なお、このような液面センサ30としては、例えば、静電容量方式や光学方式、或いは超音波方式等の公知の各種の方式を採用したものが、適宜に用いられる。また、液面センサ30としては、塗工液18の液面から離間した位置で塗工液18の液面高さを検出するものに代えて、例えば、フロートセンサ等のように、塗工液18の液面上に浮かべられて、液面高さを検出するものを用いることも出来る。
液面センサ30は、制御手段としてのコントローラ32に対して電気的に接続されている。また、このコントローラ32は、モーノポンプ24の電動モータに対して電気的に接続されている。そして、液面センサ30にて検出された塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:H、即ち、塗工液溜め10の底部を構成するキャリアフィルム16の上面から塗工液18の液面までの高さが、コントローラ32に入力されるようになっている。コントローラ32は、入力された塗工液18の液面高さ:Hに基づいて、モーノポンプ24の電動モータに対して、その駆動速度(回転速度)を制御する制御信号を出力して、モーノポンプ24の吐出口28から吐出される塗工液18の量を任意に調節するようになっている。これによって、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが、常に特定の範囲内の値に維持されるようになっている。
そして、ここでは、そのようなコントローラ32によるモーノポンプ24の作動制御によって維持される塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが、60〜100mmの範囲内の値とされる。何故なら、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが60mmを下回る場合には、塗工液溜め10内の塗工液18の収容量が少な過ぎるために、ドクターブレード22とキャリアフィルム16との間の隙間20からキャリアフィルム16上に塗工される塗工液18の量が少なくなって、キャリアフィルム16上に塗工された塗工液18の厚さや、そのような塗工液18が乾燥固化されて形成される塗工層の厚さが、所望の厚さよりも薄くなってしまう可能性が大きくなるからである。また、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが100mmを超えるようになると、今度は、塗工液溜め10内の塗工液18の収容量が多過ぎるために、ドクターブレード22とキャリアフィルム16との間の隙間20から塗工液18が大きな圧力で押し出されるようになって、キャリアフィルム16上に塗工される塗工液18の量が多くなったり、或いは、塗工液18の有するチキソトロピック性により、隙間20から流出量にバラツキが生じるようになる。そして、その結果、キャリアフィルム16上に塗工された塗工液18の厚さや、そのような塗工液18が乾燥固化されて形成される塗工層の厚さが、不均一になってしまうからである。
また、このように、キャリアフィルム16上に塗工される塗工液18の厚さを所望の厚さとするために、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hを60〜100mmの範囲内とする場合には、塗工液18の室温(25℃)での粘度が10000〜200000mPa・sの範囲内の値とされていることが望ましい。何故なら、この室温での粘度が10000mPa・s未満である塗工液18や、この室温での粘度が200000mPa・sを超える塗工液18は、その粘性が余りに小さいか又は余りに大きいために、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hを60〜100mmの範囲内としても、隙間20を通じてキャリアフィルム16上に塗工される塗工液18の厚さにバラツキが生ずる恐れがあるからである。
また、キャリアフィルム16上に塗工される塗工液18の厚さの均一化には、塗工液18のチキソトロピック性も少なからず影響する。それ故、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hを60〜100mmの範囲内として、キャリアフィルム16上に塗工される塗工液18の厚さのバラツキを抑えるためには、塗工液18のチキソトロピック指数が1.4以上とされていることが、好ましいのである。なお、ここで言うチキソトロピック指数とは、「撹拌回転数:n1 における粘度」に対する「撹拌回転数:n2 における粘度」の比(但し、n1 >n2 )にて表されるものであり、本発明においては、市販の粘度計(例えば、米国ブルックフィールド社製プログラマブルデジタル粘度計)を用い、25℃において、10rpmにおける粘度(A)と100rpmにおける粘度(B)を測定して算出された比(A/B)を、チキソトロピック指数とする。
そして、液面センサ30の検出値に基づくコントローラ32によるモーノポンプ24の作動制御によって、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hを上記の特定の範囲内の値に維持するには、例えば、モーノポンプ24を断続的に作動させる制御方式と、モーノポンプ24を連続的に作動させつつ、モーノポンプ24からの塗工液18の吐出量を調節する制御方式の何れかが、採用される。
モーノポンプ24を断続的に作動させる制御方式は、例えば、以下のようにして実施される。即ち、モーノポンプ24からの塗工液18の供給により、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが、60〜100mmの範囲内の予め設定された第一の基準値となって、それが液面センサ30にて検出された時点で、一旦、モーノポンプ24の作動を停止させる。そして、塗工液溜め10内の塗工液18が、隙間20を通じてキャリアフィルム16上に塗工されることにより、塗工液溜め10内の塗工液18が減少して、液面高さ:Hが、60〜100mmの範囲内の予め設定された第二の基準値にまで低下したときに、それが液面センサ30にて検出されると、コントローラ32からの制御信号に基づいて、モーノポンプ24を再始動する。そして、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが、再び、第一の基準値に達して、それが液面センサ30にて検出されたときに、モーノポンプ24を、再度、停止させる。このように、塗工液18を、塗工液溜め10内に、モーノポンプ24にて断続的に供給しつつ、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hを60〜100mmの範囲内に維持するのである。
一方、モーノポンプ24を連続的に作動させつつ、モーノポンプ24からの塗工液18の吐出量を調節する制御方式は、例えば、以下のようにして実施される。即ち、モーノポンプ24からの塗工液18の供給により、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが、60〜100mmの範囲内の予め設定された第一の基準値となって、それが液面センサ30にて検出された時点で、モーノポンプ24の電動モータの駆動速度を低下させて、モーノポンプ24からの塗工液18の吐出量を減少させる。そして、塗工液溜め10内の塗工液18が、隙間20を通じてキャリアフィルム16上に塗工されることにより、塗工液溜め10内の塗工液18が減少して、液面高さ:Hが、60〜100mmの範囲内の予め設定された第二の基準値にまで低下したときに、それが液面センサ30にて検出されると、コントローラ32からの制御信号に基づいて、モーノポンプ24の電動モータの駆動速度を増大させる。そして、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが、再び、第一の基準値に達して、それが液面センサ30にて検出されたときに、モーノポンプ24の電動モータの駆動速度を低下させる。このように、塗工液18を塗工液溜め10内にモーノポンプ24にて途切れることなく連続的に供給しつつ、その供給量を増減することにより、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hを60〜100mmの範囲内に維持するのである。なお、この連続方式を採用する場合にあっても、塗工液溜め10内の塗工液18の減少量が、モーノポンプ24からの塗工液18の供給量よりも少ない場合には、塗工液溜め10の塗工液18の液面高さ:Hが100mmを超える前に、モーノポンプ24の作動が停止させられることとなる。
かくして、本実施形態の塗工装置にあっては、液面センサ30により検出される塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hに基づくモーノポンプ24の作動制御によって、塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hが、常に60〜100mmの範囲内に維持される。これにより、塗工液溜め10の隙間20からキャリアフィルム16上に塗工される塗工液18の厚さの変動が、効果的に抑制され得る。
従って、このような本実施形態の塗工装置を用いれば、キャリアフィルム16上に、塗工液18が乾燥固化されてなる塗工層が均一な厚さで形成されたシート状塗工物が、安定的に得られる。そして、その結果として、シート状塗工物からなるSMCの成形材料が、バラツキのない安定した品質性能をもって、極めて有利に製作され得るのである。
また、本実施形態では、液面センサ30にて検出される塗工液溜め10内の塗工液18の液面高さ:Hに基づいて、塗工液18が、塗工液溜め10内に、モーノポンプ24にて供給されるようになっている。これによって、塗工液18の塗工液溜め10内への安定供給が、より高いレベルで実現され得る。
以上、本考案の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本考案は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、塗工液溜め10内に塗工液18を供給する供給手段としては、例示したモーノポンプ24に代えて、塗工液18を吐出可能な公知の構造を有する各種のポンプが適宜に採用可能である。
また、前記実施形態では、供給手段としてのモーノポンプ24と、このモーノポンプ24の作動を制御する制御手段としてのコントローラ32とが、それぞれ独立した別個の装置からなっていたが、例えば、ポンプにコントローラが内蔵される等して、供給手段と御手段とが一体の構成とされていても、何等差し支えない。
また、キャリアとしてのキャリアフィルム16を一方向に走行させる構造も、特に限定されるものではなく、公知の各種の構造が、適宜に採用可能である。
加えて、塗工液には、例示された熱硬化性樹脂組成物以外に、セラミック材料のスラリーや、ワニス等が、適宜に用いられる。また、キャリアとしては、例示されたキャリアフィルム16以外に、塗工紙や布状物、金属製ベルト等のシート状のものが、一般に用いられる。
すなわち、前記実施形態では、本考案を、SMCの成形材料たるシート状の塗工物を得るのに、キャリアフィルム上に熱硬化性樹脂組成物からなる塗工液を塗工するのに用いられる塗工装置に適用した具体例が示されていたが、本考案は、シート状のキャリアに対して、公知の塗工液を塗工するのに用いられる各種の塗工装置に対しても、有利に適用され得るのである。
その他、一々列挙はしないが、本考案は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本考案の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 塗工液溜め 14 枠体
16 キャリアフィルム 18 塗工液
20 隙間 22 ドクターブレード
24 モーノポンプ 30 液面センサ
32 コントローラ

Claims (4)

  1. 一方向に走行するキャリアの上部に枠体を配して構成された塗工液溜めに対して、該キャリアとの間に隙間を形成する、該枠体の一部からなるドクターブレードを設け、該塗工液溜め内に塗工液を収容した状態で、該ドクターブレードの内面側から外面側に向かって該キャリアを走行させることにより、該キャリア上に該塗工液を塗工するようにした塗工装置であって、
    前記塗工液溜め内に収容される前記塗工液の液面高さを検出する検出手段と、
    前記塗工液溜め内に前記塗工液を供給する供給手段と、
    前記検出手段にて検出される前記塗工液の液面高さが60〜100mmの範囲内の値に維持されるように、前記供給手段による前記塗工液溜め内への該塗工液の供給量を制御する制御手段と、
    を含んで構成されていることを特徴とする塗工装置。
  2. 前記供給手段が、モーノポンプにて構成されている請求項1に記載の塗工装置。
  3. 前記塗工液の室温での粘度が10000〜200000mPa・sである請求項1又は請求項2に記載の塗工装置。
  4. 前記塗工液のチキソトロピック指数が1.4以上である請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載の塗工装置。
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