JP3161109U - 歯車教材 - Google Patents
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Abstract
【課題】生徒の関心を強く引き付けることができると共に、歯車の仕組みや役割等を教えることが可能な歯車教材を提供する。【解決手段】歯車教材1に、上面に下方へ窪んだ収容凹部2を有するベース部材3と、ベース部材3に脱着可能で不透明な板状の隠蔽部材4と、隠蔽部材4を貫通しベース部材3に回転可能な回転操作部6と、回転操作部6と共に回転する駆動歯車7と、駆動歯車7と噛合し回転可能且つ駆動歯車7の回転方向に応じて第一位置と第二位置との間でスライド可能なスライド歯車8と、スライド歯車8が第一位置の時に噛合して回転可能な第一従動歯車9と、スライド歯車8が第二位置の時に噛合して回転可能な第二従動歯車10と、第二従動歯車10と第一従動歯車9との間で回転を伝達させ直列で偶数個の伝達歯車11と、一つの伝達歯車11と共に回転する作用軸12と、作用軸12の上端に取付けられた回転体13とを具備させる。【選択図】図1
Description
本考案は、歯車の仕組みや役割等を教えるための歯車教材に関するものである。
従来より、歯車を用いた歯車教材としては、例えば、モータと、モータの回転を伝達させる複数の歯車と、複数の歯車及びモータを収容する箱体と、箱体から突出し複数のギアを介してモータにより回転させられる出力軸と、を備えた所謂ギアボックスが知られている(特許文献1)。この教材としてのギアボックスでは、出力軸に車輪や、クランク機構等を適宜取付けることで、自走車両模型や歩行ロボット模型等の可動模型を製作するためのキットの一部に用いられている。
しかしながら、従来の歯車教材では、箱体に収容された複数の歯車を外側からは充分に見ることができないようになっているので、歯車教材を使用する生徒は製作する可動模型の方に興味が集中してしまい、歯車そのものに対しては興味を示し難いものとなっていると共に、生徒に対して歯車の仕組みや役割等を教えるのには不向きなものとなっていた。
そこで、本考案は上記の実情に鑑み、生徒の関心を強く引き付けることができると共に、歯車の仕組みや役割等を教えることが可能な歯車教材の提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するために、本考案に係る歯車教材は、「上面に下方へ窪んだ収容凹部を有するベース部材と、該ベース部材の上面側に脱着可能に支持された不透明な板状の隠蔽部材と、該隠蔽部材を貫通して上方へ延出し前記ベース部材に回転可能に支持された回転操作部と、該回転操作部と共に回転し前記ベース部材の前記収容凹部内に配置された駆動歯車と、該駆動歯車と噛合し回転可能且つ前記駆動歯車の回転方向に応じて第一位置と第二位置との間でスライド可能に前記収容凹部内で支持されたスライド歯車と、該スライド歯車が前記第一位置の時に前記収容凹部内の前記スライド歯車と噛合する位置に回転可能に支持された第一従動歯車と、該第一従動歯車と噛合、又は該第一従動歯車からの回転が直列で偶数個の伝達歯車を介して伝達され、前記スライド歯車が前記第二位置の時に前記収容凹部内の前記スライド歯車と噛合する位置に回転可能に支持された第二従動歯車と、該第二従動歯車及び前記第一従動歯車、又は前記伝達歯車の、何れか一つと共に回転し前記隠蔽部材を貫通して上方へ延出した作用軸と、該作用軸の上端に脱着可能に取付けられた回転体とを具備する」ことを特徴とする。
ここで、駆動歯車、スライド歯車、第一従動歯車、第二従動歯車、及び伝達歯車、等の「歯車」としては、円盤状で外周に沿って複数の歯が放射状に配置された形態のもの(例えば、平歯車)を用いることが望ましい。また、各歯車は、夫々が同じ大きさのものとしても良いし、夫々が適宜大きさの異なるものとしても良い。
また、「スライド歯車」としては、「第一位置と第二位置との間を直線状にスライドするもの」、「第一位置と第二位置との間を駆動歯車の軸心を中心とした円弧状にスライドするもの」、等を例示することができる。
更に、「回転体」としては、「半径方向外側を向いた矢印を備えたもの」、「放射状に延びた複数の棒部材を備えたもの」、「円盤状で上面に絵柄や図柄等が施されたもの」、等を例示することができる。
本考案の歯車教材によると、不透明な隠蔽部材を挟んで、上面側には回転操作部と回転体とが配置されていると共に、下面側には収容凹部内に駆動歯車、スライド歯車、第一従動歯車、第二従動歯車、及び各伝達歯車を収容したベース部材が配置されている。そして、回転操作部を例えば時計回りの方向へ回転操作すると、回転操作部と共に駆動歯車も時計回りの方向へと回転することとなり、駆動歯車と噛合したスライド歯車が駆動歯車の回転駆動力によって時計回りの方向へ押され、時計回りの方向と対応した方向(例えば、第一位置の方向)へスライドすることとなる。
このスライド歯車が第一位置へスライドすると、スライド歯車が第一従動歯車と噛合して、スライドが阻止されるようになると同時に、駆動歯車からの回転駆動力によってスライド歯車がその場で駆動歯車とは逆の反時計回りの方向へ回転するようになると共に、スライド歯車と噛合した第一従動歯車がスライド歯車とは逆の時計回りの方向へと回転することとなる。そして、第一従動歯車が時計回りの方向へ回転することで、第一従動歯車と直接噛合した第二従動歯車又は伝達歯車が、第一従動歯車とは逆の反時計回りの方向へと回転することとなる。
ここで、第一従動歯車と第二従動歯車との間に偶数個の伝達歯車を備えた場合では、第一従動歯車と噛合した最初の伝達歯車に対して、回転が伝達される最後の伝達歯車は最初の伝達歯車の回転方向とは逆の方向へ回転することとなり、最初の伝達歯車が反時計回りの方向へ回転すると、最後の伝達歯車は逆の時計回りの方向へ回転することとなる。この最後の伝達歯車は、第二従動歯車とも噛合しているので、第二従動歯車は最後の伝達歯車とは逆の反時計回りの方向へ回転することとなる。
なお、作用軸を第一従動歯車、或いは、最初の伝達歯車と共に回転するようにした場合、作用軸の上端に取付けられた回転体が、第一従動歯車、或いは、最初の伝達歯車と共に反時計回りの方向へ回転することとなる。
一方、回転操作部を反時計回りの方向へ回転操作すると、回転操作部と共に駆動歯車も反時計回りの方向へ回転することとなるので、駆動歯車と噛合したスライド歯車が駆動歯車の回転駆動力によって、今度は反時計回りの方向へ押され、反時計回りの方向と対応した方向(ここでは、第二位置の方向)へスライドすると共に、スライド歯車と第一従動歯車との噛合が解除されることとなる。
このスライド歯車が第二位置へスライドすると、スライド歯車が第二従動歯車と噛合して、スライドが阻止されるようになると同時に、駆動歯車からの回転駆動力によってスライド歯車がその場で駆動歯車とは逆の時計回りの方向へ回転するようになると共に、スライド歯車と噛合した第二従動歯車がスライド歯車とは逆の反時計回りの方向へ回転することとなる。
つまり、回転操作部を反時計回りの方向へ回転操作すると、第二従動歯車が反時計回りの方向へ回転する。ところで、上述したように、回転操作部を時計回りの方向へ回転操作した場合、第二従動歯車が反時計回りの方向へ回転するようになっているので、回転操作部を何れの方向へ回転させても、第二従動歯車が同じ方向(ここでは、反時計回りの方向)へ回転することとなる。換言すると、本考案の歯車教材は、回転操作部を何れの方向へ回転させても、第一従動歯車、第二従動歯車、作用軸、及び回転体(伝達歯車を備えた場合では各伝達歯車を含む)は、逆に回転することがなく、同じ方向へのみ回転するようになっている。
ところで、本考案の歯車教材は、通常の状態では、ベース部材の収容凹部内に収容配置された駆動歯車、スライド歯車、第一従動歯車、第二従動歯車(伝達歯車を備えた場合では各伝達歯車を含む)が、上面側に配置された隠蔽部材によって隠蔽されて上側から見えないようになっており、隠蔽部材の上側の回転操作部や回転体のみが見えるようになっている。そして、この歯車教材は、回転体が作用軸に対して脱着可能とされていると共に、隠蔽部材がベース部材から脱着可能とされているので、まず、回転体を作用軸から取外した上で、隠蔽部材をベース部材から取外すことで、ベース部材の収容凹部内に収容された各歯車を視認できる状態とすることができ、この状態でも回転操作部を回転操作して各歯車を回転させることができるようになっている。
従って、本考案の歯車教材によると、隠蔽部材によって各歯車を隠蔽した状態で、回転操作部を回転操作すると、生徒等の歯車教材を見る者に対して、回転体が回転操作部の回転操作によって回転することを認識させることができると共に、回転操作部を何れの方向へ回転操作させても、回転体が同じ方向へ回転することを認識させることができるが、各歯車を視認することができないので、どのような仕組みになっているのか理解することができず、見る者に対して不思議がらせることができると共に、歯車教材に対する関心を強く引き付けることができる。そして、隠蔽部材を取外して、収容凹部内の各歯車が視認できる状態で、回転操作部を回転操作することで、回転体が同じ方向へ回転する仕組みを見せることができ、歯車の仕組みや役割等を教えることができる。
なお、透明な素材でベース部材を形成したり、ベース部材にスリット等を形成したりして、下側から収容凹部内の各歯車を視認できるようにしても良く、これにより、初めは隠蔽部材側を上側として各歯車が見えない状態とし、仕組み等を教える際には裏返すことでベース部材を通して各歯車が見えるようにすることができるので、上述と同様の作用効果を奏することができると共に、回転体や隠蔽部材等を脱着する手間を省くことができる。
また、ベース部材と隠蔽部材との間に透明板状の中間部材を備えるようにしても良く、これにより、隠蔽部材を取外しても、透明な中間部材によって収容凹部の上面を閉鎖した状態することができるので、収容凹部から歯車が脱落したり、歯車が浮き上がって充分に回転することができなくなったりするのを防止することができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。
また、本考案に係る歯車教材は、上記の構成に加えて、「前記ベース部材は、下側から前記収容凹部内が視認可能とされている」ことを特徴としても良い。
ここで、「下側から収容凹部内が視認可能」としては、「ベース部材を透明な素材で形成したもの」、「ベース部材に上下方向へ貫通した複数のスリット(又は孔)を形成し、そのスリットを通して視認できるようにしたもの」、等を例示することができる。
本考案の歯車教材によると、ベース部材の下側から収容凹部内の各歯車を視認することができるので、初めは隠蔽部材側を上側として各歯車が見えないように隠蔽された状態で回転操作部を操作し、各歯車の仕組み等を教える際には歯車教材を裏返すことで、収容凹部内の各歯車が見える状態とすることができ、上述と同様の作用効果を奏することができると共に、回転体や隠蔽部材等を脱着する手間を省くことができ、速やかに仕組みを見せることで脱着に手間取って生徒の関心が薄れてしまうのを抑制することができ、本歯車教材による教育効果を高めることができる。
また、本考案に係る歯車教材は、上記の構成に加えて、「前記ベース部材と前記隠蔽部材との間に配置された透明板状の中間部材を更に具備する」ことを特徴としても良い。
ところで、ベース部材の上面側に配置された隠蔽部材によって収容凹部の上面開口を閉鎖するようにした場合、隠蔽部材を取外した状態とすると、収容凹部内に収容配置された各歯車の上側が何もない状態となるので、収容凹部から歯車が脱落したり、歯車が浮き上がって充分に回転するができなくなったりする虞がある。
本考案の歯車教材によると、ベース部材と隠蔽部材との間に透明な中間部材を備えているので、隠蔽部材を取外しても、透明な中間部材によって収容凹部の上面を閉鎖することが可能となり、収容凹部から歯車が脱落したり、歯車が浮き上がって充分に回転することができなくなったりするのを防止することができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。
更に、本考案に係る歯車教材は、上記の構成に加えて、「少なくとも前記駆動歯車、前記スライド歯車、前記第一従動歯車、及び前記第二従動歯車は、互いに異なる色とされている」ことを特徴としても良い。
本考案の歯車教材によると、駆動歯車、スライド歯車、第一従動歯車、及び第二従動歯車の各色を、夫々異なる色としているので、歯車による回転の伝達を教える際に、該当する歯車を示し易くすることができ、教え易い歯車教材とすることができると共に、生徒側に対しては判り易い歯車教材とすることができる。
上記のように、本考案によると、生徒の関心を強く引き付けることができると共に、歯車の仕組みや役割等を教えることが可能な歯車教材を提供することができる。
以下、本考案を実施するための形態を、図1乃至図2に基いて説明する。ここで、図1(a)は本考案の一実施形態である歯車教材を示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)の歯車教材の隠蔽部材を取外した状態を示す斜視図であり、図2(a)は図1の歯車教材の回転操作部を時計回りに回転させた状態を示す説明図であり、図2(b)は図1の歯車教材の回転操作部を反時計回りに回転させた状態を示す説明図である。
本実施形態の歯車教材1は、図1及び図2に示すように、上面に下方へ窪んだ収容凹部2を有するベース部材3と、ベース部材3の上面側に脱着可能に支持された不透明な板状の隠蔽部材4と、隠蔽部材4とベース部材3との間に配置された透明板状の中間部材5と、中間部材5及び隠蔽部材4を貫通して上方へ延出しベース部材3に回転可能に支持された回転操作部6と、回転操作部6と共に回転しベース部材3の収容凹部2内に配置された駆動歯車7と、駆動歯車7と噛合し回転可能且つ駆動歯車7の回転方向に応じて右側へ移動した第一位置と左側へ移動した第二位置との間でスライド可能に収容凹部2内で支持されたスライド歯車8と、スライド歯車8が第一位置の時に収容凹部2内のスライド歯車8と噛合する位置に回転可能に支持された第一従動歯車9と、第一従動歯車9とは噛合しない位置でスライド歯車8が第二位置の時に収容凹部2内のスライド歯車8と噛合する位置に回転可能に支持された第二従動歯車10と、第二従動歯車10と第一従動歯車9との間で回転を伝達可能とされ、夫々が収容凹部2内で回転可能に支持された直列で二個の伝達歯車11と、第一従動歯車9と噛合する伝達歯車11と共に回転し隠蔽部材4を貫通して上方へ延出した作用軸12と、作用軸12の上端に脱着可能に取付けられた回転体13とを具備するものである。
本例の歯車教材1は、図示するように、平面視が縦長の矩形状とされており、回転操作部6が左右方向の略中央下部に配置されていると共に、回転体13が左右方向の略中央上部に配置されている。
また、歯車教材1は、駆動歯車7、スライド歯車8、第一従動歯車9、第二従動歯車10及び伝達歯車11が全て同形状の平歯車とされており、中心に孔が形成されている。また、駆動歯車7、スライド歯車8、第一従動歯車9、及び第二従動歯車10は、互いに異なる色とされている。
また、歯車教材1は、ベース部材3における収容凹部2内で対角線状の隅に近い位置に取付けられ、隠蔽部材4の上面付近まで上方へ延出する一対の突起体14を備えている。歯車教材1は、一対の突起体14により、ベース部材3に対して隠蔽部材4及び中間部材5を所定位置へ位置決めすることができるようになっている。また、歯車教材1は、スライド歯車8、第一従動歯車9、第二従動歯車10、及び第二従動歯車10と噛合する伝達歯車11を、ベース部材3に対して回転可能に支持させるための円筒状の中間軸15を備えている。この中間軸15は、夫々スライド歯車8等の中心に形成された孔に圧入固定されている。
また、歯車教材1のベース部材3は、スライド歯車8を右側の第一位置と左側の第二位置との間でスライドさせるためのスライド溝16を備えている。このスライド溝16は、図示するように、中間軸15の外形よりも若干大きい幅で直線状に左右方向に延びており、スライド歯車8に固定された中間軸15が左右方向へスライドできるようになっている。
本実施形態の歯車教材1の回転操作部6及び作用軸12は、夫々円筒状に形成されており、夫々が駆動歯車7及び第一従動歯車9と噛合する伝達歯車11の孔に圧入固定されている。
本実施形態の歯車教材1の回転体13は、各歯車と同形状の歯車に半径方向外側を向いた矢印状の部材を備えている。回転体13は、歯車の中心に形成された孔に作用軸12を圧入することで作用軸12へ脱着可能に取付けられるようになっている。
次に、本実施形態の歯車教材1の動きについて説明する。まず、図2(a)に示すように、回転操作部6を例えば時計回りの方向へ回転操作すると、回転操作部6と共に駆動歯車7も時計回りの方向へと回転することとなり、駆動歯車7と噛合したスライド歯車8が駆動歯車7の回転駆動力によって時計回りの方向へ押され、時計回りの方向と対応した右側の第一位置の方向へスライドすることとなる。
このスライド歯車8が第一位置へスライドすると、スライド歯車8が第一従動歯車9と噛合して、スライドが阻止されるようになると同時に、駆動歯車7からの回転駆動力によってスライド歯車8がその場で駆動歯車7とは逆の反時計回りの方向へ回転するようになると共に、スライド歯車8と噛合した第一従動歯車9がスライド歯車8とは逆の時計回りの方向へと回転することとなる。そして、第一従動歯車9が時計回りの方向へ回転することで、第一従動歯車9と直接噛合した伝達歯車11が、第一従動歯車9とは逆の反時計回りの方向へと回転し、次に噛合した左側の伝達歯車11は更に逆の時計回りの方向へと回転することとなる。
この左側の伝達歯車11は、第二従動歯車10とも噛合しているので、第二従動歯車10は左側の伝達歯車11とは逆の反時計回りの方向へ回転することとなる。なお、本例では、第一従動歯車9と噛合した右側の伝達歯車11の回転軸を作用軸12としているので、作用軸12の上端に取付けられた回転体13が右側の伝達歯車11と共に反時計回りの方向へ回転することとなる。
一方、図2(b)に示すように、回転操作部6を反時計回りの方向へ回転操作すると、回転操作部6と共に駆動歯車7も反時計回りの方向へ回転することとなるので、駆動歯車7と噛合したスライド歯車8が駆動歯車7の回転駆動力によって、今度は反時計回りの方向へ押され、反時計回りの方向と対応した左側の第二位置の方向へスライドすると共に、スライド歯車8と第一従動歯車9との噛合が解除されることとなる。
このスライド歯車8が第二位置へスライドすると、スライド歯車8が第二従動歯車10と噛合して、スライドが阻止されるようになると同時に、駆動歯車7からの回転駆動力によってスライド歯車8がその場で駆動歯車7とは逆の時計回りの方向へ回転するようになると共に、スライド歯車8と噛合した左側の第二従動歯車10がスライド歯車8とは逆の反時計回りの方向へ回転することとなる。
つまり、回転操作部6を反時計回りの方向へ回転操作すると、第二従動歯車10が反時計回りの方向へ回転する。ところで、上述したように、回転操作部6を時計回りの方向へ回転操作した場合、第二従動歯車10が反時計回りの方向へ回転するようになっているので、回転操作部6を何れの方向へ回転させても、第二従動歯車10が同じ方向(ここでは、反時計回りの方向)へ回転することとなる。換言すると、本考案の歯車教材1は、回転操作部6を何れの方向へ回転させても、第一従動歯車9、第二従動歯車10、各伝達歯車11、作用軸12、及び回転体13は、逆に回転することがなく、同じ方向へのみ回転するようになっている。
ところで、本考案の歯車教材1は、通常の状態では、図1(a)に示すように、ベース部材3の収容凹部2内に収容配置された駆動歯車7、スライド歯車8、第一従動歯車9、第二従動歯車10、及び各伝達歯車11が、上面側に配置された隠蔽部材4によって隠蔽されて上側から見えないようになっており、隠蔽部材4の上側の回転操作部6や回転体13のみが見えるようになっている。そして、この歯車教材1は、回転体13が作用軸12に対して脱着可能とされていると共に、隠蔽部材4がベース部材3から脱着可能とされているので、まず、回転体13を作用軸12から取外した上で、隠蔽部材4をベース部材3から取外すことで、透明板状の中間部材5を通してベース部材3の収容凹部2内に収容された各歯車を視認できる状態とすることができ、この状態でも回転操作部6を回転操作して各歯車を回転させることができるようになっている(図1(b)を参照)。
従って、本考案の歯車教材1によると、隠蔽部材4によって各歯車を隠蔽した状態で、回転操作部6を回転操作すると、生徒等の歯車教材1を見る者に対して、回転体13が回転操作部6の回転操作によって回転することを認識させることができると共に、回転操作部6を何れの方向へ回転操作させても、回転体13が同じ方向へ回転することを認識させることができるが、各歯車を視認することができないので、どのような仕組みになっているのか理解することができず、見る者に対して不思議がらせることができると共に、歯車教材1に対する関心を強く引き付けることができる。そして、隠蔽部材4を取外して、収容凹部2内の各歯車が透明板状の中間部材5を通して視認できる状態で、回転操作部6を回転操作することで、回転体13が同じ方向へ回転する仕組みを見せることができ、歯車の仕組みや役割等を教えることができる。
また、本考案の歯車教材1によると、ベース部材3と隠蔽部材4との間に透明板状の中間部材5を備えることにより、隠蔽部材4を取外しても、透明な中間部材5によって収容凹部2の上面を閉鎖した状態することができるので、収容凹部2から歯車が脱落したり、歯車が浮き上がって充分に回転することができなくなったりするのを防止することができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。
また、本考案の歯車教材1によると、駆動歯車7、スライド歯車8、第一従動歯車9、及び第二従動歯車10の各色を、夫々異なる色としているので、歯車による回転の伝達を教える際に、該当する歯車を示し易くすることができ、教え易いものとすることができると共に、生徒側に対しては判り易いものとすることができる。
以上、本考案を実施するための好適な実施形態を挙げて説明したが、本考案は、この実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本実施形態の歯車教材1では、ベース部材3と隠蔽部材4との間に透明板状の中間部材5を備えたものを示したが、これに限定するものではなく、例えば、中間部材5を廃止しても良く、隠蔽部材4を取外すことで、収容凹部2内の各歯車を見せることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。
また、本実施形態の歯車教材1は、ベース部材3と隠蔽部材4との間に透明板状の中間部材5を備えるものを示したが、これに限定するものではなく、図3に示すように、透明な素材でベース部材3を形成して下側から収容凹部2内の各歯車を視認できるようにしても良い。ここで、図3(a)は図1とは異なる本考案の歯車教材の実施形態を示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)の歯車教材を裏返した状態を示す斜視図である。なお、上記した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。この場合、初めは隠蔽部材4側を上側として各歯車が見えない状態とし、仕組み等を教える際には裏返すことでベース部材3を通して各歯車が見えるようにすることができるので、上述した実施形態と同様の作用効果を奏することができると共に、回転体13や隠蔽部材4等を脱着する手間を省くことができる。
また、上記の実施形態では、歯車教材1として、第一従動歯車9からの回転を第二従動歯車10へ直列で伝達させる二つの伝達歯車11を備えたものを示したが、これに限定するものではなく、例えば、図4に示すように、伝達歯車11を廃止すると共に、第一従動歯車9と第二従動歯車10とを噛合させるようにしても良い。これによっても、上述と同様の作用効果を奏することができる他に、歯車の数を可及的に少なくすることができ、より安価に歯車教材1を提供することができる。
また、本実施形態の歯車教材1では、各歯車を同一形状として回転体13が回転操作部6の回転と同じ速度で回転するものを示したが、これに限定するものではなく、例えば、大きさの異なる歯車を適宜用いることで、回転操作部6の回転速度とは異なる速度で回転体13が回転するようにしたり、回転操作部6の回転速度が同じでも回転方向によって回転体13の回転速度が異なるようにしたりしても良く、より生徒の関心を強く引き付けることができる他に、歯車による回転比についても教えることができ、より教育効果の高い教材とすることができる。
また、本実施形態の歯車教材1は、スライド歯車8が、第一位置と第二位置との間を直線状にスライドするものを示したが、これに限定するものではなく、第一位置と第二位置との間を駆動歯車7の軸心を中心とした円弧状にスライドするものとしても良い。この場合、スライド移動量を多くすることができるため、スライド移動する状況がより判り易く示され、生徒が理解し易いものとすることができる。また、この場合、スライド歯車8と駆動歯車7との軸心距離が変化しないため、噛合する歯が外れたり、詰まったりする虞を無くすことができ、互いを確実に噛合させることができる。
また、本実施形態の歯車教材1は、回転体13として、「半径方向外側を向いた矢印状の部材を備えたもの」を示したが、これに限定するものではなく、「放射状に延びた複数の棒部材を備えたもの」としても良く、この場合、作用軸12の詳しい回転角度を示すことができる。また、回転体13としては、「円盤状で上面に絵柄や図柄等が施されたもの」としても良く、この場合、更に生徒の関心を引き付けることができる。
1 歯車教材
2 収容凹部
3 ベース部材
4 隠蔽部材
5 中間部材
6 回転操作部
7 駆動歯車
8 スライド歯車
9 第一従動歯車
10 第二従動歯車
11 伝達歯車
12 作用軸
13 回転体
14 突起体
15 中間軸
16 スライド溝
2 収容凹部
3 ベース部材
4 隠蔽部材
5 中間部材
6 回転操作部
7 駆動歯車
8 スライド歯車
9 第一従動歯車
10 第二従動歯車
11 伝達歯車
12 作用軸
13 回転体
14 突起体
15 中間軸
16 スライド溝
Claims (4)
- 上面に下方へ窪んだ収容凹部を有するベース部材と、
該ベース部材の上面側に脱着可能に支持された不透明な板状の隠蔽部材と、
該隠蔽部材を貫通して上方へ延出し前記ベース部材に回転可能に支持された回転操作部と、
該回転操作部と共に回転し前記ベース部材の前記収容凹部内に配置された駆動歯車と、
該駆動歯車と噛合し回転可能且つ前記駆動歯車の回転方向に応じて第一位置と第二位置との間でスライド可能に前記収容凹部内で支持されたスライド歯車と、
該スライド歯車が前記第一位置の時に前記収容凹部内の前記スライド歯車と噛合する位置に回転可能に支持された第一従動歯車と、
該第一従動歯車と噛合、又は該第一従動歯車からの回転が直列で偶数個の伝達歯車を介して伝達され、前記スライド歯車が前記第二位置の時に前記収容凹部内の前記スライド歯車と噛合する位置に回転可能に支持された第二従動歯車と、
該第二従動歯車及び前記第一従動歯車、又は前記伝達歯車の、何れか一つと共に回転し前記隠蔽部材を貫通して上方へ延出した作用軸と、
該作用軸の上端に脱着可能に取付けられた回転体と
を具備することを特徴とする歯車教材。 - 前記ベース部材は、
下側から前記収容凹部内が視認可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の歯車教材。 - 前記ベース部材と前記隠蔽部材との間に配置された透明板状の中間部材を更に具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歯車教材。
- 少なくとも前記駆動歯車、前記スライド歯車、前記第一従動歯車、及び前記第二従動歯車は、
互いに異なる色とされていることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか一つに記載の歯車教材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010002969U JP3161109U (ja) | 2010-05-07 | 2010-05-07 | 歯車教材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013545051A (ja) * | 2011-07-15 | 2013-12-19 | アルマ.デュランゴ.エル.ティー.ディー | ギヤボックス |
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