JP3161049B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP3161049B2
JP3161049B2 JP17722792A JP17722792A JP3161049B2 JP 3161049 B2 JP3161049 B2 JP 3161049B2 JP 17722792 A JP17722792 A JP 17722792A JP 17722792 A JP17722792 A JP 17722792A JP 3161049 B2 JP3161049 B2 JP 3161049B2
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combustion engine
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賢治 生田
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の空燃比制御
装置に関するもので、特に、触媒の上流側と下流側に排
気ガスの空燃比を検出するセンサを設けて、上流側のセ
ンサの検出値に基づく空燃比フィードバック制御に加え
て、下流側のセンサの検出値に基づく空燃比フィードバ
ック制御を行なう内燃機関の空燃比制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の内燃機関の空燃比制御装
置として、特開平2−238147号公報に記載のもの
を挙げることができる。
【0003】図21はこの従来の内燃機関の空燃比制御
装置の空燃比制御時における空燃比補正係数及び下流側
2 センサの出力電圧を示すタイムチャートである。
【0004】この従来の空燃比制御装置は、触媒の上流
側と下流側にそれぞれ酸素濃度センサ(以下、単に『O
2 センサ』という)を設けて、上流側のO2 センサの出
力電圧に基づき排気ガスの空燃比がリッチ側とリーン側
のいずれに変動しているかを判別し、予め設定された積
分定数KIR,KILにて空燃比補正係数FAFを空燃
比の変動方向の反対側に補正し、また、検出された空燃
比がリッチ側からリーン側、またはリーン側からリッチ
側に理論空燃比を横切って反転したときには、前記積分
定数KIR,KILより大きな値として設定されたスキ
ップ量RSR,RSLにて空燃比補正係数FAFを空燃
比の変動方向の反対側にスキップ的に補正し、よって、
実際の空燃比を理論空燃比に収束させるように構成され
ている。更に、下流側のO2 センサ出力電圧V2 が予め
設定されたリッチ側許容値VRLやリーン側許容値VLLを
越えて大きく変動したときには、空燃比の補正を速やか
に完了すべく、前記スキップ量RSR,RSLを増加さ
せて空燃比補正係数FAFを大きく補正している。
【0005】また、上記した空燃比制御装置とは別に、
特開平3−185244号公報に記載の空燃比制御装置
を挙げることができる。
【0006】図22は従来の別の内燃機関の空燃比制御
装置の空燃比制御時におけるO2 センサの出力電圧及び
目標空燃比を示すタイムチャートである。
【0007】この従来の別の空燃比制御装置は、触媒の
上流側に空燃比センサ(以下、単に『A/Fセンサ』と
いう)を設けるとともに、下流側にO2 センサを設け、
2センサの出力電圧VOX2に基づいて排気ガスの空
燃比が理論空燃比を境界としたリッチ側とリーン側のい
ずれに変動しているかを判別して、予め設定されたリッ
チ積分量λIRやリーン積分量λILにて目標空燃比を空燃
比の変動方向の反対側に一定速度で補正している。そし
て、この補正後の目標空燃比と、A/Fセンサにて検出
された実際の空燃比との差に基づいて空燃比補正係数F
AFを所定の更新速度で算出し、よって、実際の空燃比
を理論空燃比に収束させるように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の図21に示す空
燃比制御装置は、上記のように上流側のO2 センサの出
力電圧に基づくスキップ量RSR,RSLを、下流側の
2 センサの出力電圧V2 に基づいて増減しているた
め、下流側のO2 センサによる補正量が実際に空燃比補
正係数FAFに反映されるのは、上流側のO2 センサに
て検出された空燃比が理論空燃比を横切り、スキップ量
RSR,RSLが用いられるタイミングに限定される。
したがって、図21のaの時点で下流側のO2 センサに
て空燃比がリッチ側許容値VRLを越えたことが検出され
ても、その検出値に基づいて増加したスキップ量RSL
にて実際に空燃比補正係数FAFが補正されるのは、か
なり遅延したbの時点となってしまう。故に、実際に空
燃比の補正完了するまでに時間を要し、その間に触媒が
飽和状態となってCOやHC或いはNOX を排出してし
まう場合があった。
【0009】また、図22に示す空燃比制御装置は、上
記のようにO2 センサの出力電圧VOX2による補正後
の目標空燃比と、A/Fセンサにて検出された実際の空
燃比との差に基づいて空燃比補正係数FAFを所定の更
新速度で算出しているため、リッチ積分量λIRやリーン
積分量λILは直ちに空燃比補正係数FAFに反映され
る。しかしながら、本来、三元触媒を含めて内燃機関は
大きな遅れを有する系であることから、下流側のO2
ンサの出力電圧VOX2に基づいて排気ガスの空燃比の
変動方向がリッチとリーンの間で反転した時点では、既
に上流側の空燃比は理論空燃比からいずれかの方向に大
きく乱れており、前記したリッチ積分量λIRやリーン積
分量λILによる微妙な補正では、その後に下流側に生じ
る空燃比の乱れを抑制しきれない。したがって、前記し
た場合と同じく実際に空燃比の補正完了するまでに時間
を要し、その間に触媒が飽和状態となってCOやHC或
いはNOX を排出してしまう場合があった。
【0010】そこで、本発明は、触媒の下流側の空燃比
に基づく補正処理の遅れを回避し、飽和状態に至った触
媒の吸着能力を速やかに回復させて、有害成分の大気中
への排出を未然に防止することができる内燃機関の空燃
比制御装置の提供を課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
内燃機関の空燃比制御装置は、図1に示すように、内燃
機関M1の排気経路の触媒M2の上流側に設けられ、前
記内燃機関M1から排出された排気ガスの空燃比を検出
する上流側空燃比検出手段M3と、前記触媒M2の下流
側に設けられ、触媒M2を通過した排気ガスの空燃比を
検出する下流側空燃比検出手段M4と、前記下流側空燃
比検出手段M4にて検出された空燃比に基づいて、前記
触媒M2の飽和状態及び飽和方向を判定する飽和判定手
段M5と、前記飽和判定手段M5にて触媒M2が飽和状
態であると判定されたときに、飽和方向に対して反対側
に予め設定されたスキップ量にて目標空燃比をスキップ
的に補正する目標空燃比設定手段M6と、前記上流側空
燃比検出手段M3にて検出された空燃比と、前記目標空
燃比設定手段M6にて設定された目標空燃比との差に基
づき、所定の更新速度で燃料噴射弁M7の噴射量を算出
する噴射量算出手段M8とを具備するものである。
【0012】請求項2の発明にかかる内燃機関の空燃比
制御装置は、目標空燃比設定手段M6を、飽和判定手段
M5にて触媒M2の飽和状態が判定されたときに、飽和
方向に対して反対側に予め設定されたスキップ量にて目
標空燃比をスキップ的に補正するとともに、触媒M2の
飽和状態が判定されないときに、前記下流側空燃比検出
手段M4にて検出された空燃比の変動方向に対して反対
側に目標空燃比を設定して漸次増大させるようにしたも
のである。
【0013】請求項3の発明にかかる内燃機関の空燃比
制御装置は、内燃機関の排気経路の触媒の上流側に設け
られ、前記内燃機関から排出された排気ガスの空燃比を
検出する上流側空燃比検出手段と、前記触媒の下流側に
設けられ、触媒を通過した排気ガスの空燃比を検出する
下流側空燃比検出手段と、前記下流側空燃比検出手段に
て検出された空燃比に基づいて、前記触媒の飽和状態及
び飽和方向を判定する飽和判定手段と、前記触媒の飽和
吸着量を算出する吸着量算出手段と、前記飽和判定手段
にて触媒が飽和状態でないと判定されたときに、目標空
燃比を理論空燃比に設定し、触媒が飽和状態であると判
定されたときに、前記吸着量算出手段にて算出された触
媒の飽和吸着量に対応する目標値及び補正時間に基づい
て、目標空燃比を目標値に補正時間だけ継続して設定す
る目標空燃比設定手段と、前記上流側空燃比検出手段に
て検出された空燃比と、前記目標空燃比設定手段にて設
定された目標空燃比との差に基づき、所定の更新速度で
燃料噴射弁の噴射量を算出する噴射量算出手段とを具備
するものである。
【0014】
【作用】請求項1の発明においては、下流側空燃比検出
手段M4にて検出された触媒M2の下流側の空燃比に基
づいて、飽和判定手段M5にて触媒M2の飽和状態及び
飽和方向が判定され、触媒M2が飽和状態であるときに
は、目標空燃比設定手段M6にて飽和方向の反対側にス
キップ量にて目標空燃比が補正され、その目標空燃比と
上流側空燃比検出手段M3にて検出された空燃比との差
に基づいて、噴射量算出手段M8にて所定の更新速度で
燃料噴射弁M7の噴射量が算出される。そして、このよ
うに噴射量算出手段M8が所定の更新速度で噴射量を算
出しているため、目標空燃比設定手段M6にて設定され
た目標空燃比は直ちに噴射量に反映され、空燃比の乱れ
に対して良好な応答性で噴射量が制御される。また、触
媒M2が飽和状態になったときには、スキップ量にて目
標空燃比がスキップ的に補正されるため、触媒M2に吸
着された有害成分が速やかにパージされ、その後の触媒
M2下流側の空燃比の大きな乱れが確実に抑制される。
【0015】請求項2の発明においては、触媒M2が飽
和状態でないときには、目標空燃比設定手段M6にて空
燃比の変動方向と反対側に目標空燃比が設定されて漸次
増大するため、空燃比の乱れによって触媒M2が飽和状
態に至る可能性が減少する。
【0016】請求項3の発明においては、下流側空燃比
検出手段にて検出された触媒の下流側の空燃比に基づい
て、飽和判定手段にて触媒の飽和状態及び飽和方向が判
定され、触媒が飽和状態でないときには、目標空燃比設
定手段にて目標空燃比が理論空燃比に設定され、また、
触媒が飽和状態であるときには、吸着量算出手段にて算
出された触媒の飽和吸着量に基づいて、目標空燃比設定
手段にて飽和吸着量に対応する目標値及び補正時間が選
択されて、目標空燃比が目標値に補正時間だけ継続して
設定され、その目標空燃比と上流側空燃比検出手段にて
検出された空燃比との差に基づいて、噴射量算出手段に
て所定の更新速度で燃料噴射弁の噴射量が算出される。
そして、このように噴射量算出手段が所定の更新速度で
噴射量を算出しているため、目標空燃比設定手段にて設
定された目標空燃比は直ちに噴射量に反映され、空燃比
の乱れに対して良好な応答性で噴射量が制御される。ま
た、触媒が飽和状態になったときには、その時点の触媒
の飽和吸着量に基づき、ほぼ全ての有害成分が一度にパ
ージされるため、その後の触媒下流側の空燃比の大きな
乱れが確実に抑制される。
【0017】
【実施例】
〔第一実施例〕以下、本発明の第一実施例を説明する。
【0018】図2は本発明の第一実施例である内燃機関
の空燃比制御装置が設けられた内燃機関とその周辺機器
の概略構成図である。
【0019】図に示すように、内燃機関1は4気筒4サ
イクルの火花点火式として構成され、その吸入空気は上
流よりエアクリーナ2、吸気管3、スロットルバルブ
4、サージタンク5及びインテークマニホールド6を通
過して、インテークマニホールド6内で各燃料噴射弁7
から噴射された燃料と混合され、所定空燃比の混合気と
して各気筒に分配供給される。また、内燃機関1の各気
筒に設けられた点火プラグ8には、点火回路9から供給
される高電圧がディストリビュータ10にて分配供給さ
れ、前記各気筒の混合気を所定タイミングで点火する。
そして、燃焼後の排気ガスはエキゾーストマニホールド
11及び排気管12を通過し、排気管12に設けられた
三元触媒13にて有害成分(CO、HC、NOX 等)を
浄化されて大気に排出される。
【0020】前記吸気管3には吸気温センサ21と吸気
圧センサ22が設けられ、吸気温センサ21は吸入空気
の温度Tamを、吸気圧センサ22はスロットルバルブ4
の下流側の吸気圧PMをそれぞれ検出する。前記スロッ
トルバルブ4には開度THを検出するスロットルセンサ
23が設けられ、このスロットルセンサ23はスロット
ル開度THに応じたアナログ信号と共に、スロットルバ
ルブ4がほぼ全閉であることを検出する図示しないアイ
ドルスイッチからのオン・オフ信号を出力する。また、
内燃機関1のシリンダブロックには水温センサ24が設
けられ、この水温センサ24は内燃機関1内の冷却水温
Thwを検出する。前記ディストリビュータ10には内燃
機関1の回転数Ne を検出する回転数センサ25が設け
られ、この回転数センサ25は内燃機関1の2回転、即
ち720°毎にパルス信号を24回出力する。更に、前
記排気管12の三元触媒13の上流側には、内燃機関1
から排出される排気ガスの空燃比λに応じたリニアな空
燃比信号を出力するA/Fセンサ26が設けられ、三元
触媒13の下流側には、排気ガスの空燃比λが理論空燃
比λ=1に対してリッチかリーンかに応じた電圧VOX2
を出力するO2 センサ27が設けられている。
【0021】内燃機関1の運転状態を制御する電子制御
装置31は、CPU32、ROM33、RAM34、バ
ックアップRAM35等を中心に論理演算回路として構
成され、前記各センサの検出信号を入力する入力ポート
36及び各アクチュエータに制御信号を出力する出力ポ
ート37等に対しバス38を介して接続されている。そ
して、電子制御装置31は入力ポート36を介して前記
各センサから吸気温Tam、吸気圧PM、スロットル開度
TH、冷却水温Thw、回転数Ne 、空燃比信号、出力電
圧VOX2等を入力し、それらの各値に基づいて燃料噴
射量TAU、点火時期Ig を算出して、出力ポート37
を介して燃料噴射弁7及び点火回路9にそれぞれ制御信
号を出力する。以下、これらの制御の内の燃料噴射量T
AUに関わる空燃比制御について説明する。
【0022】電子制御装置31は空燃比制御を実行する
ために次の手法で設計されている。なお、以下の設計手
法は特開昭64−110853号公報に開示されてい
る。
【0023】制御対象のモデリング 本実施例では内燃機関1の空燃比λを制御するシステム
のモデルに、むだ時間P=3を持つ次数1の自己回帰移
動平均モデルを用い、さらに外乱dを考慮して近似して
いる。
【0024】まず、自己回帰移動平均モデルを用いた空
燃比λを制御するシステムのモデルは、
【0025】
【数1】
【0026】で近似できる。ここで、λは空燃比、FA
Fは空燃比補正係数、a、bは定数、kは最初のサンプ
リング開始からの制御回数を示す変数である。さらに外
乱dを考慮すると制御システムのモデルは、
【0027】
【数2】
【0028】と近似できる。
【0029】以上のようにして近似したモデルに対し、
ステップ応答を用いて回転同期(360°CA)サンプ
リングで離散化して定数a、bを定めること、即ち、空
燃比λを制御する系の伝達関数Gを求めることは容易で
ある。
【0030】状態変数量Xの表示方法 上式(2)を状態変数量X(k) =〔X1(k )、X2(k )、X3(k )、X4(k) 〕T を用いて書き直すと、
【0031】
【数3】
【0032】を得る。
【0033】
【数4】
【0034】となる。
【0035】レギュレータの設計 次にレギュレータを設計すると、最適フィードバックゲ
インK=〔K1 、K2、K3 、K4 〕と状態変数量XT
(k)=〔λ(k)、FAF(k−3)、FAF(k−
2)、FAF(k−1)〕とを用いて
【0036】
【数5】
【0037】となる。更に、誤差を吸収させるための積
分項Z1(k )を加え、
【0038】
【数6】
【0039】として、空燃比λ、補正係数FAFを求め
ることができる。
【0040】なお、積分項Z1(k )は目標空燃比λTGと
実際の空燃比λ(k)との偏差と積分定数Kaとから決
まる値であって、次式により求められる。
【0041】
【数7】
【0042】図3は、前述のようにモデルを設計した空
燃比λを制御するシステムのブロック線図である。図3
において、空燃比補正係数FAF(k)をFAF(k−
1)から導くためにZ-1変換を用いて表示したが、これ
は過去の空燃比補正係数FAF(k−1)をRAM34
に記憶しておき、次の制御タイミングで読み出して用い
ている。
【0043】また、図3において一点鎖線でかこまれた
ブロックP1が空燃比λ(k)を目標空燃比λTGにフィ
ードバック制御している状態において状態変数量X
(k)を定める部分、ブロックP2が積分項Z1(k )を
求める部分(累積部)、およびブロックP3がブロック
P1で定められた状態変数量X(k)とブロックP2で
求められた積分項Z1(k )とから今回の空燃比補正係数
FAF(k)を演算する部分である。
【0044】 最適フィードバックゲインK及び積分定数Kaの決定 最適フィードバックゲインK及び積分定数Kaは、例え
ば、次式で示される評価関数Jを最小とすることで設定
できる。
【0045】
【数8】
【0046】ここで、評価関数Jとは空燃比補正係数F
AF(k)の動きを制約しつつ、空燃比λ(k)と目標
空燃比λTGとの偏差を最小にしようと意図したものであ
り、空燃比補正係数FAF(k)に対する制約の重み付
けは、重みのパラメータQ、Rの値によって変更するこ
とができる。したがって、重みパラメータQ、Rの値を
種々換えて最適な制御特性が得られるまでシュミレーシ
ョンを繰り返し、最適フィードバックゲインK及び積分
定数Kaを定めればよい。
【0047】さらに、最適フィードバックゲインK及び
積分定数Kaはモデル定数a、bに依存している。よっ
て、実際の空燃比λを制御する系の変動(パラメータ変
動)に対するシステムの安定性(ロバスト性)を保証す
るためには、モデル定数a、bの変動分を見込んで最適
フィードバックゲインK及び積分定数Kaを設計する必
要がある。よって、シュミレーションはモデル定数a、
bの現実に生じ得る変動を加味して行ない、安定性を満
足する最適フィードバックゲインK及び積分定数Kaを
定める。
【0048】以上、制御対象のモデリング、状態変
数量の表示方法、レギュレータの設計、最適フィー
ドバックゲイン及び積分定数の決定について説明した
が、これらは予め決定されており、電子制御装置31で
はその結果即ち、前述の(6)、(7)式のみを用いて
制御を行う。
【0049】《燃料噴射量TAUの算出処理》次に、上
記のように構成された本実施例の内燃機関の空燃比制御
装置の動作を説明する。
【0050】図4は本発明の第一実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のCPUが実行する燃料噴射量算出ル
ーチンを示すフローチャートである。
【0051】この燃料噴射量算出ルーチンは内燃機関1
の回転に同期して360°CA毎に実行される。まず、
CPU32はステップS101で吸気圧PM、回転数N
e 等に基づいて基本燃料噴射量TP を算出し、続くステ
ップS102で空燃比λのフィードバック条件が成立し
ているか否かを判定する。ここで、周知のようにフィー
ドバック条件とは、冷却水温Thwが所定値以上で、かつ
高回転・高負荷ではないときに成立する。ステップS1
02で空燃比λのフィードバック条件が成立していると
きには、ステップS103で目標空燃比λTGを設定し
(詳細は後述する)、ステップS104で空燃比λを目
標空燃比λTGとすべく空燃比補正係数FAFを設定した
後に、ステップS105に移行する。即ち、ステップS
104では目標空燃比λTGとA/Fセンサ26で検出さ
れた空燃比λ(K) に応じて、前記した(6)、(7)の
式により空燃比補正係数FAFが算出される。また、前
記ステップS102で空燃比λのフィードバック条件が
成立していないときには、ステップS106で空燃比補
正係数FAFを1に設定して、ステップS105に移行
する。
【0052】その後、CPU32はステップS105で
次式に従って基本燃料噴射量TP 、空燃比補正係数FA
F及び他の補正係数FALLから燃料噴射量TAUを設
定する。
【0053】TAU=TP ×FAF×FALL そして、このようにして設定された燃料噴射量TAUに
基づく制御信号が燃料噴射弁7に出力されて開弁時間、
つまり実際の燃料噴射量が制御され、その結果、混合気
が目標空燃比λTGに調整される。
【0054】《目標空燃比λTGの設定処理》次に、前記
した目標空燃比λTGの設定処理(図4のステップS10
3の処理)について詳述する。
【0055】目標空燃比λTGの設定処理は前記O2 セン
サ27の出力電圧VOX2に基づいて実行されるが、こ
の出力電圧VOX2は排気ガスの空燃比λの変動に影響
されて変動するため、そのままの検出値を利用したので
は空燃比制御の安定性の点で好ましくない。そこで、こ
の設定処理では平均化した出力電圧VOX2AVを用い
ており、まず、その平均化処理について説明する。
【0056】〈O2 センサ電圧平均化処理〉図5は本発
明の第一実施例である内燃機関の空燃比制御装置のCP
Uが実行するO2 センサ電圧平均化ルーチンを示すフロ
ーチャート、図6は本発明の第一実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のO2 センサの出力電圧のサンプリン
グ状況の図10の詳細Aを示すタイムチャートである。
【0057】図5のルーチンはO2 センサ27の出力電
圧VOX2がCPU32に取り込まれる32msec毎に実
行される。今、図6に示すように、前回取り込んだ出力
電圧VOX21がa、今回取り込んだ出力電圧VOX2
がよりリーン側のbであるとし、また、前回の取込時に
出力電圧VOX2がリッチ側に変化中であったことを示
すリッチ側変化フラグXOXCはクリアされているもの
として説明する。
【0058】CPU32はステップS201でVOX2
−VOX21>0であるか否かを判定し、この場合には
0未満、つまりリーン側に変化しているため、ステップ
S202に移行してリッチ側変化フラグXOXCがクリ
アされているか否かを判定する。前記したようにリッチ
側変化フラグXOXCはクリアされているため、今回の
出力電圧VOX2が前回と同じくリーン側に変化し、前
回の出力電圧VOX21はピーク値でないとして、ステ
ップS203で今回の出力電圧VOX2を前回の出力電
圧VOX21としてRAM34に格納する。
【0059】次いで、図6のcが新たな出力電圧VOX
2として取り込まれると、ステップS201でVOX2
−VOX21が0以上、つまりリッチ側に変化している
ため、ステップS204に移行してリッチ側変化フラグ
XOXCがセットされているか否かを判定する。リッチ
側変化フラグXOXCはクリアされているため、今回の
出力電圧VOX2が前回と反対にリッチ側に変化し、前
回の出力電圧VOX21がピーク値であるとして、ステ
ップS205でリッチ側変化フラグXOXCをセットす
る。次いで、ステップS206に移行して、前回の出力
電圧VOX21と以前RAM34に格納した最新のピー
ク値VOX2BF(つまり、出力電圧VOX2が前回リ
ッチ側に振幅したときのピークを示す)とを平均化し
て、出力電圧VOX2AVを算出する。そして、ステッ
プS207で前回の出力電圧VOX21を最新のピーク
値VOX2BFとしてRAM34に格納して、このO2
センサ電圧平均化ルーチンを終了する。
【0060】また、前記とは逆に、リッチ側に継続して
変化していた出力電圧VOX21がリーン側に反転した
場合には、ステップS201からステップS202に移
行して、リッチ側変化フラグXOXCがセットされてい
ることから、ステップS208でリッチ側変化フラグX
OXCをクリアし、ステップS206で平均化した出力
電圧VOX2AVを算出する。
【0061】そして、以上の平均化処理により、空燃比
λの変動による出力電圧VOX2の細かな変動が排除さ
れる。特に、三元触媒13の浄化率を向上させるべく、
空燃比を短周期・小振幅で積極的に変動させる所謂ディ
ザ制御を導入した場合には(例えば、特開平3−185
244号公報に記載)、三元触媒13が劣化して吸着能
力が低下すると、ディザ制御による空燃比λの乱れが三
元触媒13により完全に吸収されずにO2 センサ27の
出力電圧VOX2に重畳することがあるが、このディザ
制御に起因する変動が平均化処理によって排除されるた
め、より正確な目標空燃比λTGの設定処理を実現可能と
なる。
【0062】〈飽和スキップ制御処理〉次に、以上のよ
うにして算出した出力電圧VOX2AVに基づいて目標
空燃比λTGを設定する飽和スキップ制御処理を説明す
る。
【0063】図7乃至図9は本発明の第一実施例である
内燃機関の空燃比制御装置のCPUが実行する飽和スキ
ップ制御ルーチンを示すフローチャート、図10は本発
明の第一実施例である内燃機関の空燃比制御装置の飽和
スキップ制御時におけるO2センサの出力電圧及び目標
空燃比を示すタイムチャートである。
【0064】図7乃至図9のルーチンは32msec毎に実
行される。CPU32は図7のステップS301でO2
センサ27の出力電圧VOX2AVが予め設定されたリ
ッチ側許容値VRLを越えているか否かを判定し、リッチ
側許容値VRL以下のときには、空燃比λがリッチ側に大
きくは乱れていないとしてステップS302に移行す
る。次いで、ステップS302でリーンインターバルカ
ウンタCEALとリッチ滞在カウンタCRをリセットす
るとともに、リーンスキップ実行フラグXEALをクリ
アして、ステップS303に移行する。更に、ステップ
S303でO2 センサ27の出力電圧VOX2AVが予
め設定されたリーン側許容値VLLを下回っているか否か
を判定し、リーン側許容値VLL以上のときには、空燃比
λがリーン側に大きくは乱れていないとしてステップS
304に移行する。次いで、ステップS304でリッチ
インターバルカウンタCEARとリーン滞在カウンタC
Lをリセットするとともに、リッチスキップ実行フラグ
XEARをクリアして、ステップS305に移行する。
【0065】そして、ステップS305でO2 センサ2
7の出力電圧VOX2AVが理論空燃比λ=1時の出力電
圧を越えているときには、空燃比λの乱れがリッチ側で
あるとし、ステップS306で目標空燃比λTG←λTG+
ΔλL (ΔλL はリーン積分量)として、図10に示す
ように、目標空燃比λTGをリーン側に漸増させ、また、
出力電圧VOX2AVが理論空燃比λ=1以下のときに
は、空燃比λの乱れがリーン側であるとし、ステップS
307で目標空燃比λTG←λTG−ΔλR (ΔλRはリッ
チ積分量)として、目標空燃比λTGをリッチ側に漸減さ
せる。つまり、出力電圧VOX2AVが大きく乱れてい
ないとき(VLL<VOX2AV<VRL)には、空燃比λ
を理論空燃比λ=1 に収束させるべく、リーン積分量Δ
λL やリッチ積分量ΔλR にて目標空燃比λTGの微妙な
補正が実行される。
【0066】また、前記ステップS301でO2 センサ
27の出力電圧VOX2AVがリッチ側許容値VRLを越
えているときには、空燃比λがリッチ側に大きく乱れて
いるとして、ステップS308でリーンスキップ実行フ
ラグXEALがセットされているか否かを判定する。こ
のリーンスキップ実行フラグXEALは前記ステップS
302でクリアされているため、ステップS309でリ
ッチ滞在カウンタCRがリッチ滞在時間TARを越えてい
るか否かを判定し、未だ越えていないため、ステップS
310でリッチ滞在カウンタCRをインクリメント「+
1」し、ステップS311で前記ステップS306と同
じく目標空燃比λTG←λTG+ΔλL としてステップS3
01に戻る。
【0067】そして、CPU32はステップS301、
ステップS308乃至ステップS311の処理を繰り返
し、ステップS309でリッチ滞在カウンタCRがリッ
チ滞在時間TARを越える以前、つまりリッチ滞在時間T
ARが経過する以前に、ステップS301で出力電圧VO
X2AVがリッチ側許容値VRL以下になったときには前
記したステップS302以降の処理を行なう。また、ス
テップS301で出力電圧VOX2AVがリッチ側許容
値VRLを越え続け、ステップS309でリッチ滞在時間
TARが経過するとステップS312に移行する。ここ
で、本実施例のリッチ側許容値VRL及びリッチ滞在時間
TARは、三元触媒13のリッチ側の飽和状態を判別する
ために設定された条件であり、このようにリッチ滞在時
間TARだけ継続して出力電圧VOX2AVがリッチ側許
容値VRLを越え続けたときには、三元触媒13がリッチ
側に飽和状態となりCOやHCを吸着不能であると見做
される。
【0068】この場合には前記したリーン積分量ΔλL
による目標空燃比λTGの補正では不十分であるとして、
ステップS312で目標空燃比λTG←λTG+ΔλLH(Δ
λLHはリーンスキップ量)とし、ステップS313でリ
ーンインターバルカウンタCEALとリッチ滞在カウン
タCRをリセットするとともに、リーンスキップ実行フ
ラグXEALをセットする。リーンスキップ量ΔλLHは
前記リーン積分量ΔλL に比較して十分に大きな値のた
め、図10に示すように、目標空燃比λTGはリーン側に
スキップ的に激増する。
【0069】そして、ステップS313でリーンスキッ
プ実行フラグXEALがセットされるため、CPU32
はステップS308からステップS314に移行してリ
ーンインターバルカウンタCEALがリーンインターバ
ル時間TEAL を越えたか否かを判定し、未だ越えていな
いときには、ステップS315でリーンインターバルカ
ウンタCEALをインクリメント「+1」し、前記ステ
ップS310、ステップS311を経てステップS30
1に戻る。そして、前記ステップS312でリーンスキ
ップ量ΔλLHの補正を実行したにも拘わらず、ステップ
S301で出力電圧VOX2AVがリッチ側許容値VRL
を越え続けて、ステップS314でリーンインターバル
時間TEAL が経過したときには、ステップS312に移
行して再び目標空燃比λTG←λTG+ΔλLHとしてリーン
側に補正する。
【0070】なお、リーンインターバル時間TEAL は、
目標空燃比λTGの補正結果がO2 センサ27の出力電圧
VOX2AVに反映されるまでの所要時間として設定さ
れたものであり、このリーンインターバル時間TEAL が
経過した時点では、出力電圧VOX2AVにて三元触媒
13が未だ飽和状態か否かを正確に判定可能となる。そ
して、このように出力電圧VOX2AVがリッチ側許容
値VRL以下になるまで、リーンインターバル時間TEAL
毎に目標空燃比λTGがリーンスキップ量ΔλLHにてリー
ン側に補正され、出力電圧VOX2AVがリッチ側許容
値VRL以下になると、ステップS306のリーン積分量
ΔλL による通常の補正に復帰する。
【0071】一方、前記ステップS303でO2 センサ
27の出力電圧VOX2AVがリーン側許容値VLLを下
回っている、つまり空燃比λがリーン側に大きく乱れて
いるときには、前記したリッチ側に乱れている場合(ス
テップS301、ステップS308乃至ステップS31
5)と同様の処理を行なう。即ち、ステップS303、
ステップS316乃至ステップS318と移行してリー
ン滞在カウンタCLをインクリメント「+1」し、その
リーン滞在カウンタCLがステップS317でリーン滞
在時間TALを越えると、ステップS320に移行する。
前記したリッチ側許容値VRL及びリッチ滞在時間TARと
同じく、リーン側許容値VLL及びリーン滞在時間TAL
は、三元触媒13のリーン側の飽和状態を判別するため
に設定された条件であり、このようにリーン滞在時間T
ALだけ継続して出力電圧VOX2AVがリーン側許容値
VLLを下回り続けたときには、三元触媒13がリーン側
に飽和状態となりNOX を吸着不能であると見做され
る。この場合、CPU32はステップS320で目標空
燃比λTG←λTG−ΔλRH(ΔλRHはリッチスキップ量)
として、目標空燃比λTGをリッチ側にスキップ的に激減
させる。その後、ステップS321でリッチインターバ
ルカウンタCEARとリーン滞在カウンタCLをリセッ
トするとともに、リッチスキップ実行フラグXEARを
セットして、ステップS303で出力電圧VOX2AV
がリーン側許容値VLL以上になるまで、ステップS32
2でリッチインターバルカウンタCEARがリッチイン
ターバル時間TEAR を越える毎に、ステップS320の
リッチスキップ量ΔλRHによる補正を行なう。
【0072】このように、O2 センサ27の出力電圧V
OX2AVがリッチ側許容値VRLを越えたりリーン側許
容値VLLを下回ったりしたときには、三元触媒13が飽
和状態に至ったと見做して、インターバル時間TEAL,T
EAR 毎にステップS312またはステップS320で目
標空燃比λTGがスキップ量ΔλLH, ΔλRHにて補正され
る。そして、その目標空燃比λTGは、前記した図4に示
す燃料噴射量算出ルーチンのステップS104で空燃比
補正係数FAFの算出に用いられ、更に、その空燃比補
正係数FAFからステップS105で燃料噴射量TAU
が算出されて実際の燃料噴射量が制御される。前記した
ように、燃料噴射量算出ルーチンは内燃機関1の回転に
同期して360°CA毎に実行されていることから、空
燃比補正係数FAF及び燃料噴射量TAUも360°C
A毎に更新され、飽和スキップ制御ルーチンで設定され
た目標空燃比λTGは直ちに空燃比補正係数FAF及び燃
料噴射量TAUに反映される。したがって、O2 センサ
27にて検出された空燃比λの乱れに対して極めて良好
な応答性で燃料噴射量TAUが制御される。
【0073】また、三元触媒13が飽和状態に至ったと
きには、通常のリーン積分量ΔλLやリッチ積分量ΔλR
に比較して十分に大きな値のリーンスキップ量ΔλLH
やリッチスキップ量ΔλRHにて目標空燃比λTGがスキッ
プ的に増減される。本来、三元触媒13を含めて内燃機
関1は大きな遅れを有する系であることから、三元触媒
13の下流側で排気ガスの空燃比λが反転した時点で
は、既に上流側では空燃比λが理論空燃比λ=1からいず
れかの方向に大きく乱れているが、このように目標空燃
比λTGをスキップ的に増減することにより、三元触媒1
3に吸着されたCOやHC或いはNOX は速やかに離脱
されて(以下、このように空燃比制御により有害成分が
中和されて三元触媒13から離脱し、その吸着量が減少
する現象をパージと定義する)、O2 センサ27の出力
電圧VOX2AVは理論空燃比λ=1のときの電圧である
0.45Vに急速に接近し、その後の三元触媒13下流
側の空燃比λの大きな乱れが確実に抑制される。
【0074】そして、本実施例では、内燃機関M1とし
て内燃機関1が、触媒M2として三元触媒13が、上流
側空燃比検出手段M3としてA/Fセンサ26が、下流
側空燃比検出手段M4としてO2 センサ27が機能し、
飽和判定手段M5としてステップS301、ステップS
303、ステップS309及びステップS317の処理
を実行するときのCPU32が、目標空燃比設定手段M
6としてステップS312及びステップS320の処理
を実行するときのCPU32が、燃料噴射弁M7として
燃料噴射弁7が、噴射量算出手段M8としてステップS
104及びステップS105の処理を実行するときのC
PU32がそれぞれ機能する。
【0075】このように上記第一実施例の内燃機関1の
空燃比制御装置は、内燃機関1の排気経路の三元触媒1
3の上流側に設けられ、前記内燃機関1から排出された
排気ガスの空燃比λに応じた空燃比信号を出力するA/
Fセンサ26と、前記三元触媒13の下流側に設けら
れ、三元触媒13を通過した排気ガスの空燃比λがリッ
チかリーンかを検出するO2 センサ27と、前記O2
ンサ27の出力電圧VOX2とリッチ側許容値VRL及び
リーン側許容値VLLとをリッチ滞在時間TARまたはリー
ン滞在時間TAL継続して比較して、三元触媒13がリッ
チ側またはリーン側に飽和状態にあるか否かを判定する
とともに(ステップS301、ステップS303、ステ
ップS309及びステップS317)、いずれかの方向
に三元触媒13が飽和状態にあるときに、反対側にリー
ンスキップ量ΔλLHまたはリッチスキップ量ΔλRHにて
目標空燃比λTGをスキップ的に補正し( ステップS31
2及びステップS320)、前記A/Fセンサ26にて
検出された空燃比λと、前記目標空燃比λTGとの差に基
づき、内燃機関1の回転で360°CA毎に空燃比補正
係数FAF及び燃料噴射量TAUを算出する(ステップ
S104及びステップS105)CPU32とを具備し
ている。この構成は請求項1の発明の実施例に相当する
ものである。
【0076】したがって、COU32はステップS10
4及びステップS105で360°CA毎の更新速度で
空燃比補正係数FAF及び燃料噴射量TAUを算出して
いるため、ステップS312及びステップS320でリ
ーンスキップ量ΔλLHまたはリッチスキップ量ΔλRHに
て補正された目標空燃比λTGは直ちに空燃比補正係数F
AF及び燃料噴射量TAUに反映され、空燃比λの乱れ
に対して極めて良好な応答性で燃料噴射量TAUを制御
することができる。また、三元触媒13が飽和状態に至
ったときには、リーンスキップ量ΔλLHやリッチスキッ
プ量ΔλRHにて目標空燃比λTGがスキップ的に補正され
るため、三元触媒13に吸着された有害成分は速やかに
パージされて、その後の三元触媒13下流側の空燃比λ
の大きな乱れを確実に抑制することができる。
【0077】故に、空燃比λが乱れたときの補正の遅れ
を回避して、飽和状態に至った三元触媒13の吸着能力
を速やかに回復させることができ、よって、有害成分の
大気中への排出を未然に防止することができる。
【0078】また、上記第一実施例の内燃機関1の空燃
比制御装置は、三元触媒13の飽和状態にあるときに、
飽和方向と反対側にリーンスキップ量ΔλLHまたはリッ
チスキップ量ΔλRHにて目標空燃比λTGをスキップ的に
補正するとともに( ステップS312及びステップS3
20)、三元触媒13が飽和状態でないときに、空燃比
λの変動方向に対して反対側に目標空燃比λTGを設定し
て、リッチ積分量ΔλR やリーン積分量ΔλL にて漸次
増大させる(ステップS306及びステップS307)
CPU32を具備している。この構成は請求項2の発明
の実施例に相当するものである。
【0079】したがって、目標空燃比λTGがリッチ積分
量ΔλR やリーン積分量ΔλL にて空燃比λの変動方向
の反対側に漸次増大されるため、空燃比λの乱れによっ
て三元触媒13が飽和状態に至る可能性が大幅に減少
し、前記した有害成分の排出を一層確実に防止すること
ができる。
【0080】〔第二実施例〕次に、本発明の第二実施例
を説明する。なお、本実施例の空燃比制御装置の構成
は、第一実施例の空燃比制御装置の構成と同一であり、
相違点は目標空燃比λTGを設定するための飽和スキップ
制御処理にある。したがって、特に相違点を重点的に説
明する。
【0081】〈飽和スキップ制御処理〉図11乃至図1
3は本発明の第二実施例である内燃機関の空燃比制御装
置のCPUが実行する飽和スキップ制御ルーチンを示す
フローチャート、図14は本発明の第二実施例である内
燃機関の空燃比制御装置の飽和スキップ制御時における
2 センサの出力電圧及び目標空燃比を示すタイムチャ
ート、図15は本発明の第二実施例である内燃機関の空
燃比制御装置の空燃比から物質濃度を算出するためのR
AMに格納されたマップを示す説明図である。
【0082】図11乃至図13のルーチンは32msec毎
に実行される。第一実施例の処理と同様に、CPU32
は図11のステップS401でO2 センサ27の出力電
圧VOX2AVがリッチ側許容値VRLを越えているか否
かを判定し、リッチ側許容値VRL以下で、リッチ側には
空燃比λが大きく乱れていないときには、ステップS4
02でリッチ滞在カウンタCRをリセットする。更に、
ステップS403でO2 センサ27の出力電圧VOX2
AVがリーン側許容値VLLを下回っているか否かを判定
し、リーン側許容値VLL以上で、リーン側にも空燃比λ
が大きく乱れていないときには、ステップS404でリ
ーン滞在カウンタCLをリセットし、ステップS405
で目標空燃比λTG←λ=1(λ=1は理論空燃比)とする。
つまり、出力電圧VOX2AVが大きく乱れていないと
き(VLL<VOX2AV<VRL)には、図14に示すよ
うに、目標空燃比λTGを理論空燃比λ=1に保持し続け
る。
【0083】前記ステップS401でO2 センサ27の
出力電圧VOX2AVがリッチ側許容値VRLを越えてい
るときには、ステップS406でリッチ滞在カウンタC
Rがリッチ滞在時間TARを越えているか否かを判定す
る。リッチ滞在時間TARは未だ越えていないため、ステ
ップS407でリッチ滞在カウンタCRをインクリメン
ト「+1」し、ステップS408で前記ステップS40
5と同じく目標空燃比λTG←λ=1としてステップS40
1に戻る。そして、ステップS401で出力電圧VOX
2AVがリッチ側許容値VRLを越え続け、ステップS4
06でリッチ滞在時間TARが経過すると、三元触媒13
がリッチ側に飽和状態に至った見做して、ステップS4
09でリーン時間TFLを次式に従って算出する。
【0084】TFL=|OSTmin /(QA ×物質濃度)| ここで、図15に示すように、上式の物質濃度は空燃比
λに応じて定まる排気ガス中の有害成分の含有割合であ
る。周知のように、排気ガス中の成分としては、空燃比
λがリーン側に偏った場合には窒素酸化物NOX と酸素
2 が増大し、リッチ側に偏った場合には一酸化炭素C
Oと炭化水素HCが増大するが、このマップでは物質濃
度をO2 を基準として定めているため、リーン側ではO
2 の過剰分を直接表して物質濃度は正の値として設定さ
れ、リッチ側ではCOやHCにより要求されるO2 の不
足分を表して物質濃度は負の値として設定される。そし
て、このときの物質濃度としては、予め設定されたリー
ン目標値λTGL に対応するML が選択され、この物質濃
度ML と、機関回転数Ne 及び吸気圧PMより算出され
た吸入空気量QA との積は、単位時間当たりのO2 導入
量を表すことになる。
【0085】また、上式の最小吸着量OSTmin とは、三
元触媒13がリッチ側に飽和状態となったときのCOや
HCを対象とした最大吸着量を表し(前記したように、
2を基準としているため負の値となり、最小値と呼ん
でいる)、三元触媒13の劣化に伴って次第に低下する
性質を有する。なお、この最小吸着量OSTmin は後述す
る吸着量学習処理により適宜算出されて、このステップ
S409では最新の値が適用される。故に、上式に従っ
て算出されたリーン時間TFLだけ目標空燃比λTGをリー
ン目標値λTGL に補正すれば、三元触媒13に吸着され
たCOやHCはO2 と反応して、ほぼ完全にパージ可能
なことが推測できる。
【0086】前記ステップS409でリーン時間TFLの
算出を完了すると、ステップS410で実行カウンタT
E がリーン時間TFLを越えたか否かを判定し、未だ越え
ていないためステップS411で理論空燃比λ=1に設定
されていた目標空燃比λTGを、前記リーン目標値λTGL
に設定し直す。次いで、ステップS412で実行カウン
タTE をインクリメント「+1」してステップS410
に戻り、ステップS410乃至ステップS412の処理
を繰り返して、このステップS410で実行カウンタT
E がリーン時間TFLを越えた、つまりリーン時間TFLが
経過したと判定するとステップS413に移行する。次
いで、ステップS413で目標空燃比λTGを理論空燃比
λ=1に戻し、ステップS414でリッチ滞在カウンタC
Rと実行カウンタTE をリセットして、ステップS40
1に戻る。
【0087】したがって、図14に示すように、O2
ンサ27の出力電圧VOX2AVがリッチ側許容値VRL
を越えた状態がリッチ滞在時間TAR継続すると、目標空
燃比λTGがリーン時間TFLだけ継続してリーン目標値λ
TGL に設定されて、三元触媒13に吸着されたCOやH
Cは排気ガス中のO2 の増加によりほぼ完全にパージさ
れ、O2 センサ27の出力電圧VOX2AVは速やかに
理論空燃比λ=1付近に回復する。
【0088】一方、前記ステップS403でO2 センサ
27の出力電圧VOX2AVがリーン側許容値VLLを下
回ったときには、前記したリッチ側に飽和した場合(ス
テップS401、ステップS406乃至ステップS41
4)と同様の処理を行なう。即ち、ステップS403、
ステップS415乃至ステップS417と移行してリー
ン滞在カウンタCLをインクリメント「+1」し、その
リーン滞在カウンタCLがステップS415でリーン滞
在時間TALを越えると、三元触媒13がリーン側に飽和
状態に至った見做して、ステップS418でリッチ時間
TFRを次式に従って算出する。
【0089】TFR=|OSTmax /(QA ×物質濃度)| そして、このときの補正はリッチ目標値λTGR にてリッ
チ側に行なわれるため、図15に基づいてリッチ目標値
λTGR から負の値の物質濃度MR が選択され、この物質
濃度MR と、機関回転数Ne 及び吸気圧PMより算出さ
れた吸入空気量QA との積は、単位時間当たりのCOや
HCの導入量を表すことになる。また、上式の最大吸着
量OSTmax とは、三元触媒13がリーン側に飽和状態と
なったときのO2 を対象とした最大吸着量を表し、前記
した最小吸着量OSTmin と同じく三元触媒13の劣化に
伴って次第に低下する性質を有し、後述する吸着量学習
処理により適宜算出される。そして、本実施例では、こ
れらの最小吸着量OSTmin及び最大吸着量OSTmax を飽
和吸着量と総称することにする。
【0090】次いで、ステップS419乃至ステップS
421の処理を繰り返して目標空燃比λTGを前記リッチ
目標値λTGR に設定し直し、ステップS419でリッチ
時間TFRが経過すると、ステップS422で目標空燃比
λTGを理論空燃比λ=1に戻す。したがって、O2 センサ
27の出力電圧VOX2AVがリーン側許容値VLLを下
回った状態がリーン滞在時間TAL継続すると、目標空燃
比λTGがリッチ時間TFRだけ継続してリッチ目標値λTG
R に設定されて、三元触媒13に吸着されたO2 は排気
ガス中のCOやHCの増加によりほぼ完全にパージされ
て、O2 センサ27の出力電圧VOX2AVは速やかに
理論空燃比λ=1付近に回復する。
【0091】そして、前記第一実施例の場合と同じく、
このようにして設定された目標空燃比λTGは、図4に示
す燃料噴射量算出ルーチンのステップS104で空燃比
補正係数FAFの算出に用いられ、更に、その空燃比補
正係数FAFからステップS105で燃料噴射量TAU
が算出されて実際の燃料噴射量が制御される。この燃料
噴射量算出ルーチンは内燃機関1の回転に同期して36
0°CA毎に実行されていることから、目標空燃比λTG
は直ちに空燃比補正係数FAF及び燃料噴射量TAUに
反映され、O2 センサ27にて検出された空燃比λの乱
れに対して極めて良好な応答性で燃料噴射量TAUが制
御される。
【0092】また、三元触媒13が飽和状態に至ったと
きには、第一実施例のように目標空燃比λTGをスキップ
的に増減するだけでなく、その時点の三元触媒13の飽
和吸着量に基づき、三元触媒13に吸着しているほぼ全
ての有害成分を一度にパージして、吸着能力は完全に回
復し、その後の三元触媒13下流側の空燃比λの大きな
乱れが確実に抑制される。
【0093】《吸着量学習処理》次いで、前記飽和スキ
ップ制御ルーチンのステップS409及びステップS4
18で用いられる三元触媒13の最小吸着量OSTmin と
最大吸着量OSTmax を算出する吸着量学習処理を説明す
る。
【0094】図16は本発明の第二実施例である内燃機
関の空燃比制御装置のCPUが実行する学習開始判定ル
ーチンを示すフローチャート、図17は本発明の第二実
施例である内燃機関の空燃比制御装置のCPUが実行す
るA/F変動制御ルーチンを示すフローチャート、図1
8は本発明の第二実施例である内燃機関の空燃比制御装
置のCPUが実行する飽和判定ルーチンを示すフローチ
ャート、図19は本発明の第二実施例である内燃機関の
空燃比制御装置のCPUが実行する吸着量算出ルーチン
を示すフローチャート、図20は本発明の第二実施例で
ある内燃機関の空燃比制御装置の吸着量学習時における
2 センサの出力電圧及び目標空燃比を示すタイムチャ
ートである。
【0095】CPU32は図示しない車輌の速度センサ
から検出信号を所定間隔で入力しており、その検出値に
基づいて車輌が2000km走行する毎に、図16乃至
図19に示す各ルーチンを実行する。
【0096】まず、CPU32は図16に示す学習開始
判定ルーチンのステップS501でO2 センサ27の出
力電圧VOX2が予め設定されたリッチ側許容値VRLと
リーン側許容値VLL(VRL>λ=1>VLL)との範囲内に
収束しているか否かを判定する。なお、このときのO2
センサ27の出力電圧VOX2としては、前記O2 セン
サ電圧平均化ルーチンて算出された平均化した出力電圧
VOX2AVを用いてもよい。出力電圧VOX2が収束
していないときには空燃比λが乱れており、吸着量の学
習処理を実行するには適さないとして、ステップS50
2で待機時間カウンタTINをリセットし、ステップS5
03で学習実行フラグXOSTGをクリアする。また、
2 センサ27の出力電圧VOX2がリッチ側許容値V
RLとリーン側許容値VLLとの範囲内に収束しているとき
には、ステップS504で待機時間カウンタTINをイン
クリメント「+1」し、ステップS505で待機時間カ
ウンタTIN>TINL 、つまり予め設定された待機時間T
INL が経過したか否かを判定する。
【0097】ステップS505で待機時間TINL が経過
すると、ステップS506で内燃機関1が定常運転状態
であるか否かを判定する。なお、この判定は前記回転数
センサ25にて検出された機関回転数Ne や吸気圧セン
サ22にて検出された吸気圧PM等に基づいて行なわ
れ、これらの検出値がほぼ一定のときに定常運転の判定
がなされる。ステップS506で内燃機関1が定常運転
状態になると、ステップS507で学習実行フラグXO
STGがクリアされてから予め設定された学習インター
バル時間Tが経過したか否かを判定し、このインターバ
ル時間Tが経過すると、ステップS508で学習実行フ
ラグXOSTGをセットして、この学習開始判定ルーチ
ンを終了する。また、ステップS505乃至ステップS
507の各処理で肯定判断される以前に、ステップS5
01でO2 センサ27の出力電圧VOX2がリッチ側許
容値VRLとリーン側許容値VLLとの範囲から外れたとき
には、ステップS502で待機時間カウンタTINがリセ
ットされ、再びステップS501から処理が繰り返され
る。
【0098】また、CPU32は前記学習開始判定ルー
チンのステップS508で学習実行フラグXOSTGが
セットされると、図17に示すA/F変動制御ルーチン
のステップS601からステップS602に移行して補
正実行カウンタTC が予め設定されたリッチ補正時間T
R を越えたか否か、つまり、リッチ補正時間TR が経過
したか否かを判定する。リッチ補正時間TR が経過して
いないときには、ステップS603で目標空燃比λTGを
予め設定されたリッチ目標空燃比λRTとし、ステップS
604で補正実行カウンタTC をインクリメント「+
1」してステップS601に戻る。したがって、図20
に示すように、ステップS602でリッチ補正時間TR
が経過するまで、目標空燃比λTGが理論空燃比λ=1より
リッチ側のリッチ目標空燃比λRTに保持される。その結
果、排気ガス中にはCOやHCが増加して三元触媒13
に吸着され、O2 センサ27は三元触媒13の吸着量に
応じたリッチ側の出力電圧VOX2を示す。
【0099】そして、ステップS602でリッチ補正時
間TR が経過すると、ステップS605で補正実行カウ
ンタTC が、前記リッチ補正時間TR に予め設定された
リーン補正時間TL を加算した値を越えたか否か、つま
り、リッチ補正時間TR の経過後に更にリーン補正時間
TL が経過したか否かを判定する。リーン補正時間TL
が経過していないときには、ステップS606で目標空
燃比λTGを予め設定されたリーン目標空燃比λLTとし、
ステップS604で補正実行カウンタTC をインクリメ
ント「+1」してステップS601に戻る。したがっ
て、図20に示すように、ステップS605でリーン補
正時間TL が経過するまで、目標空燃比λTGが理論空燃
比λ=1よりリーン側のリーン目標空燃比λLTに保持さ
れ、排気ガス中のO2 が増加して前記したリッチ側の補
正により三元触媒13に吸着されたCOやHCをパージ
し、O2 センサ27の出力電圧VOX2は理論空燃比λ
=1付近に回復する。そして、リーン補正時間TL が経過
すると、ステップS607で学習実行フラグXOSTG
をクリアして、このA/F変動制御ルーチンを終了す
る。
【0100】一方、CPU32は前記学習開始判定ルー
チンのステップS508で学習実行フラグXOSTGが
セットされると、図18に示す飽和判定ルーチンのステ
ップS701からステップS702に移行して、前記し
たA/F変動制御ルーチンのステップS603の目標空
燃比λTGのリッチ側への補正により、O2 センサ27の
出力電圧VOX2が予め設定された飽和判定レベルVSL
(VSL>VRL)を越えたか否かを判定し、飽和判定レベ
ルVSLを越えていないときには何ら処理を行なわず、飽
和判定レベルVSLを越えたときにはステップS703で
飽和判定フラグXOSTOVをセットして、この飽和判
定ルーチンを終了する。ここで、飽和判定レベルVSL
は、三元触媒13が飽和状態となったとき、換言すれ
ば、COやHCの吸着量が吸着限界を越えて三元触媒1
3から排出され始めるときに、O2 センサ27が出力す
る出力電圧VOX2として設定されたものである。
【0101】CPU32は前記A/F変動制御ルーチン
のステップS607で学習実行フラグXOSTGがクリ
アされると、1回分の目標空燃比λTGの変動制御操作が
完了したとして、図19に示す飽和吸着量算出ルーチン
のステップS801からステップS802に移行し、飽
和判定フラグXOSTOVがセットされているか否かを
判定する。飽和判定フラグXOSTOVがセットされて
いないときには、前回の変動制御操作によって三元触媒
13は吸着限界を越えなかったとして、ステップS80
3でリッチ補正時間TR 及びリーン補正時間TL に予め
設定された加算時間Ta を加算する。
【0102】そして、前記A/F変動制御ルーチンのス
テップS607で学習実行フラグXOSTGがクリアさ
れてから学習インターバル時間Tが経過すると、CPU
32は前記学習開始判定ルーチンのステップS507か
らステップS508に移行して学習実行フラグXOST
Gをセットし、再び前記と同様に、A/F変動制御ルー
チンで目標空燃比λTGの変動制御操作を実行する。この
ときのリッチ補正時間TR は加算時間Ta にて延長化さ
れているため、前回より三元触媒13の吸着量が増加す
ることになる。なお、リッチ補正時間TR に応じてリー
ン補正時間TLも延長化されているため、変動制御操作
後の目標空燃比λTGは速やかに理論空燃比λ=1に回復す
る。そして、飽和判定ルーチンのステップS702でO
2 センサ27の出力電圧VOX2が未だ飽和判定レベル
VSLを越えていないときには、飽和吸着量算出ルーチン
のステップS803でリッチ補正時間TR 及びリーン補
正時間TL を更に延長化し、また、出力電圧VOX2が
飽和判定レベルVSLを越えたときには、飽和判定ルーチ
ンのステップS703で飽和判定フラグXOSTOVを
セットする。
【0103】飽和判定フラグXOSTOVのセットによ
り、CPU32は飽和吸着量算出ルーチンのステップS
802からステップS804に移行し、次式に従って現
時点の三元触媒13のCOやHCの吸着量である最小吸
着量OSTmin を算出する。
【0104】OSTmin =物質濃度×QA ×TR ここで、物質濃度としては、前記した図15に示すマッ
プに基づいて、リッチ目標空燃比λRTに対応する値MR
を算出して用いる。したがって、物質濃度MRは負の値
となり、それに伴い最小吸着量OSTmin も負の値とな
る。
【0105】更に、ステップS805で最小吸着量OST
min の絶対値を最大吸着量OSTmaxとして設定し、この
飽和吸着量算出ルーチンを終了する。
【0106】以上のようにして吸着量学習処理で算出さ
れた最小吸着量OSTmin 及び最大吸着量OSTmax が、飽
和スキップ制御ルーチンのステップS409及びステッ
プS418で用いられる。
【0107】このように上記第二実施例の内燃機関1の
空燃比制御装置は、内燃機関1の排気経路の三元触媒1
3の上流側に設けられ、前記内燃機関1から排出された
排気ガスの空燃比λに応じた空燃比信号を出力するA/
Fセンサ26と、前記三元触媒13の下流側に設けら
れ、三元触媒13を通過した排気ガスの空燃比λがリッ
チかリーンかを検出するO2 センサ27と、前記O2
ンサ27の出力電圧VOX2とリッチ側許容値VRL及び
リーン側許容値VLLとをリッチ滞在時間TARまたはリー
ン滞在時間TAL継続して比較して、三元触媒13がリッ
チ側またはリーン側に飽和状態にあるか否かを判定する
とともに(ステップS401、ステップS403、ステ
ップS406及びステップS415)、前記三元触媒1
3の飽和吸着量を算出し、三元触媒13が飽和状態でな
いときに、目標空燃比λTGを理論空燃比λ=1に設定し
(ステップS405)、三元触媒13が飽和状態である
ときには、前記飽和吸着量に基づいて有害成分をパージ
すべく、目標空燃比λTGをリーン目標値λTGL にリーン
時間TFLだけ継続して、または目標空燃比λTGをリッチ
目標値λTGR にリッチ時間TFRだけ継続して設定し(ス
テップS410乃至ステップS412、ステップS41
9乃至ステップS421)、前記A/Fセンサ26にて
検出された空燃比λと、前記目標空燃比λTGとの差に基
づき、内燃機関1の回転で360°CA毎に空燃比補正
係数FAF及び燃料噴射量TAUを算出する(ステップ
S104及びステップS105)CPU32とを具備し
ている。この構成は請求項3の発明の実施例に相当する
ものである。
【0108】したがって、COU32はステップS10
4及びステップS105で360°CA毎の更新速度で
空燃比補正係数FAF及び燃料噴射量TAUを算出して
いるため、ステップS410乃至ステップS412、ス
テップS419乃至ステップS421でリーン目標値λ
TGL またはリッチ目標値λTGR に設定された目標空燃比
λTGは直ちに空燃比補正係数FAF及び燃料噴射量TA
Uに反映され、空燃比λの乱れに対して極めて良好な応
答性で燃料噴射量TAUを制御することができる。ま
た、三元触媒13が飽和状態に至ったときには、三元触
媒13の飽和吸着量に基づき、ほぼ全ての有害成分を一
度にパージするため、その後の三元触媒13下流側の空
燃比λの大きな乱れを確実に抑制することができる。
【0109】故に、空燃比λが乱れたときの補正の遅れ
を回避して、飽和状態に至った三元触媒13の吸着能力
を速やかに回復させることができ、よって、有害成分の
大気中への排出を未然に防止することができる。
【0110】ところで、上記第一実施例及び第二実施例
では、反転スキップ制御処理やパージ制御処理で算出し
た目標空燃比λTGをそのまま空燃比補正係数FAFの設
定に用いたが、例えば、特開平3−185244号公報
に記載された空燃比制御装置のように、算出した値を中
心として目標空燃比λTGを周期的に変動させる所謂ディ
ザ制御を実行してもよい。
【0111】また、上記第一実施例では、目標空燃比λ
TGがスキップ的に補正するためのリーンスキップ量Δλ
LH及びリッチスキップ量ΔλRHを固定値としたが、例え
ば、O2 センサ27の出力電圧VOX2AVを空燃比λ
に換算した値に応じて増減してもよい。なお、この場合
には出力電圧VOX2AVが理論空燃比λ=1時の出力電
圧に近いほど、目標空燃比λTGを僅かに補正するだけで
良いことから、リーンスキップ量ΔλLHやリッチスキッ
プ量ΔλRHとして小さな値を設定することになる。
【0112】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の内燃機
関の空燃比制御装置は、噴射量算出手段が所定の更新速
度で噴射量を算出しているため、目標空燃比設定手段に
て設定された目標空燃比は直ちに噴射量に反映され、空
燃比の乱れに対して良好な応答性で噴射量を制御するこ
とができ、また、触媒が飽和状態になったときには、ス
キップ量にて目標空燃比がスキップ的に補正されるた
め、触媒に吸着された有害成分が速やかにパージされ、
その後の触媒下流側の空燃比の大きな乱れを確実に抑制
できる。その結果、空燃比が乱れたときの補正の遅れを
回避して、飽和状態に至った触媒の吸着能力を速やかに
回復させることができ、よって、有害成分の大気中への
排出を未然に防止することができる。
【0113】請求項2の発明の内燃機関の空燃比制御装
置は、触媒が飽和状態でないときには、空燃比の変動方
向と反対側に目標空燃比が設定されて漸次増大するた
め、空燃比の乱れによって触媒が飽和状態に至る可能性
が減少し、前記した有害成分の排出を一層確実に防止す
ることができる。
【0114】請求項3の発明の内燃機関の空燃比制御装
置は、噴射量算出手段が所定の更新速度で噴射量を算出
しているため、目標空燃比設定手段にて設定された目標
空燃比は直ちに噴射量に反映され、空燃比の乱れに対し
て良好な応答性で噴射量を制御することができ、また、
触媒が飽和状態になったときには、その時点の触媒の飽
和吸着量に基づき、ほぼ全ての有害成分が一度にパージ
されるため、その後の触媒下流側の空燃比の大きな乱れ
を確実に抑制できる。その結果、空燃比が乱れたときの
補正の遅れを回避して、飽和状態に至った触媒の吸着能
力を速やかに回復させることができ、よって、有害成分
の大気中への排出を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第一実施例の内容を概念的に示
したクレーム対応図である。
【図2】図2は本発明の第一実施例である内燃機関の空
燃比制御装置が設けられた内燃機関とその周辺機器の概
略構成図である。
【図3】図3は本発明の第一実施例である内燃機関の空
燃比制御装置における空燃比制御システムの原理を説明
するためのブロック図である。
【図4】図4は本発明の第一実施例である内燃機関の空
燃比制御装置のCPUが実行する燃料噴射量算出ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図5】図5は本発明の第一実施例である内燃機関の空
燃比制御装置のCPUが実行するO2 センサ電圧平均化
ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の第一実施例である内燃機関の空
燃比制御装置のO2 センサの出力電圧のサンプリング状
況の図10の詳細Aを示すタイムチャートである。
【図7】図7は本発明の第一実施例である内燃機関の空
燃比制御装置のCPUが実行する飽和スキップ制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【図8】図8は本発明の第一実施例である内燃機関の空
燃比制御装置のCPUが実行する飽和スキップ制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【図9】図9は本発明の第一実施例である内燃機関の空
燃比制御装置のCPUが実行する飽和スキップ制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【図10】図10は本発明の第一実施例である内燃機関
の空燃比制御装置の飽和スキップ制御時におけるO2
ンサの出力電圧及び目標空燃比を示すタイムチャートで
ある。
【図11】図11は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のCPUが実行する飽和スキップ制御
ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】図12は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のCPUが実行する飽和スキップ制御
ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】図13は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のCPUが実行する飽和スキップ制御
ルーチンを示すフローチャートである。
【図14】図14は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置の飽和スキップ制御時におけるO2
ンサの出力電圧及び目標空燃比を示すタイムチャートで
ある。
【図15】図15は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置の空燃比から物質濃度を算出するため
のRAMに格納されたマップを示す説明図である。
【図16】図16は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のCPUが実行する学習開始判定ルー
チンを示すフローチャートである。
【図17】図17は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のCPUが実行するA/F変動制御ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図18】図18は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のCPUが実行する飽和判定ルーチン
を示すフローチャートである。
【図19】図19は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置のCPUが実行する吸着量算出ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図20】図20は本発明の第二実施例である内燃機関
の空燃比制御装置の吸着量学習時におけるO2 センサの
出力電圧及び目標空燃比を示すタイムチャートである。
【図21】図21は従来の内燃機関の空燃比制御装置の
空燃比制御時における空燃比補正係数及び下流側O2
ンサの出力電圧を示すタイムチャートである。
【図22】図22は従来の別の内燃機関の空燃比制御装
置の空燃比制御時におけるO2 センサの出力電圧及び目
標空燃比を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
M1 内燃機関 M2 触媒 M3 上流側空燃比検出手段 M4 下流側空燃比検出手段 M5 飽和判定手段 M6 目標空燃比設定手段 M7 燃料噴射弁 M8 噴射量算出手段 1 内燃機関 7 燃料噴射弁 13 三元触媒 26 A/Fセンサ 27 O2 センサ 32 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−185244(JP,A) 特開 平3−290036(JP,A) 特開 平4−17746(JP,A) 特開 平2−238147(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/14 310

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気経路の触媒の上流側に設
    けられ、前記内燃機関から排出された排気ガスの空燃比
    を検出する上流側空燃比検出手段と、 前記触媒の下流側に設けられ、触媒を通過した排気ガス
    の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、 前記下流側空燃比検出手段にて検出された空燃比に基づ
    いて、前記触媒の飽和状態及び飽和方向を判定する飽和
    判定手段と、 前記飽和判定手段にて触媒が飽和状態であると判定され
    たときに、飽和方向に対して反対側に予め設定されたス
    キップ量にて目標空燃比をスキップ的に補正する目標空
    燃比設定手段と、 前記上流側空燃比検出手段にて検出された空燃比と、前
    記目標空燃比設定手段にて設定された目標空燃比との差
    に基づき、所定の更新速度で燃料噴射弁の噴射量を算出
    する噴射量算出手段とを具備することを特徴とする内燃
    機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 前記目標空燃比設定手段は、飽和判定手
    段にて触媒の飽和状態が判定されたときに、飽和方向の
    反対側に予め設定されたスキップ量にて目標空燃比をス
    キップ的に補正し、触媒の飽和状態が判定されないとき
    に、前記下流側空燃比検出手段にて検出された空燃比の
    変動方向に対して反対側に目標空燃比を設定して漸次増
    大させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の
    空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関の排気経路の触媒の上流側に設
    けられ、前記内燃機関から排出された排気ガスの空燃比
    を検出する上流側空燃比検出手段と、 前記触媒の下流側に設けられ、触媒を通過した排気ガス
    の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、 前記下流側空燃比検出手段にて検出された空燃比に基づ
    いて、前記触媒の飽和状態及び飽和方向を判定する飽和
    判定手段と、 前記触媒の飽和吸着量を算出する吸着量算出手段と、 前記飽和判定手段にて触媒が飽和状態でないと判定され
    たときに、目標空燃比を理論空燃比に設定し、触媒が飽
    和状態であると判定されたときに、前記吸着量算出手段
    にて算出された触媒の飽和吸着量に対応する目標値及び
    補正時間に基づいて、目標空燃比を目標値に補正時間だ
    け継続して設定する目標空燃比設定手段と、 前記上流側空燃比検出手段にて検出された空燃比と、前
    記目標空燃比設定手段にて設定された目標空燃比との差
    に基づき、所定の更新速度で燃料噴射弁の噴射量を算出
    する噴射量算出手段とを具備することを特徴とする内燃
    機関の空燃比制御装置。
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