JP3160255U - 液体充填装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】充填する液体が泡立ち易い液体であっても泡立たせずに充填することができ、しかも、極めて正確且つ迅速な充填が可能になる液体充填装置を提供する。【解決手段】液体を容器内に充填する充填ノズル1を設ける。該充填ノズル1に装着され、容器内の液面を検知する液面センサーを設ける。該液面センサーは、液面検知管10と微差圧センサー20とにより構成する。液面検知管10は、充填ノズル1の先端部より上方の外周に設けられた略筒状を成す。微差圧センサー20は、液面検知管10の先端が液面で密封されたときに液面検知管10内部の微差圧を検知する。液体内に先端部が埋没した充填ノズル1に沿って液面が上昇すると液面センサーの作動で充填ノズル1を閉じるように設ける。【選択図】図1
Description
本考案は、各種液体を容器に連続的に充填する液体充填装置に係り、例えば、液体洗剤やビールなどのような泡立ち易い液体でも、泡を立てずに正確に充填することができる液体充填装置に関する。
従来、各種液体を市販用等の容器に連続して充填する一手段として、液面式充填装置が用いられている。この液面式充填装置は、充填された液体の液面の高さを検知する液面センサーを使用し、容器の形状や容量にかかわらず、容器内の液面が一定になるように充填する装置である。
特許文献1に記載された充填ラインの制御装置で使用する液面センサーは、充填ノズルの先端から液面にセンシングエアーを吹きつけ、液面からの反射圧を測定する液面センサーが使用されている。
また、特許文献2の充填装置では、探針下端が液面に接触すると電気的に感知する液面センサーが使用されている。この種の液面センサーには、フロート状の接点を持つものや液面に接触すると導通して電気的に感知する液面センサーなどがあり、いずれも一般的に使用されている液面センサーである。
更に、当出願人は、先に特許文献3に記載の如き液体充填方法及び液体充填装置を提案している。この充填方法及び充填装置は、極めて正確且つ迅速な充填を可能にしたもので、液面検知管の先端を液面が密封したときに生じる微差圧をセンサーが検知して液体の充填を止める手段を採用したものである。
特許文献1の如く、液面にセンシングエアーを吹きつける液面センサーでは、液面からの反射圧を測定する構造なので、充填を止めるまでのタイムラグが生じることになる。しかも、液面に吹きつけたセンシングエアーの圧力で液面が乱されるので、これを防止するためにセンシングエアーの吹き付け圧力を抑え、液体の充填速度を遅くする必要がある。また、特許文献1のセンシングエアーは、充填ノズルの中央にエアー吹き付け用のノズルを配置し、吹き付け用ノズルの周囲から液体を充填するものである。そのため、検知時にセンシングエアーを吹きつけるノズルが液面に少し潜ってから反応することになり、感知精度が低下する。このように、液面にセンシングエアーを吹きつけるタイプの液面センサーは、感知精度や充填速度に多くの課題を残すものであった。
また、特許文献2に記載の充填装置は、充填ノズルとは別に探針装置を設置する必要がある。しかも、探針がフロート状に浮き上がる液面センサーは、センサーの感知精度が悪くなるので、大容量の容器に適していても、化粧ビンなど、小型の容器に使用することは極めて困難である。
一方、探針下端が液面に接触すると電気的に導通する液面センサーでは、例えば液体表面に発生する泡でも感知してしまうおそれがある。また、この種の液面センサーは、液体ごとに異なる通電性質によってセンサーの感度も変わることになり、しかも、純水などの非導電性の液体は全く感知できないといった最大の欠点もある。
さらに特許文献3により極めて正確且つ迅速な充填が可能になった。ところが、充填ノズル1の周囲に設けた液面検知管の先端を液面が密封したときに生じる微小な差圧を微差圧センサーが検知して液体の充填を止める手段を採用しているので、例えば、液体洗剤やビールなどのように、泡立ち易い液体を充填する場合は、液面に泡が発生する可能性がある。そうすると、この泡が液面検知管の先端に付着して正確な液面検知ができなくなるおそれがあった。
そこで本考案は上述の課題を解消すべく創出されたもので、充填する液体が泡立ち易い液体であっても泡立たせずに充填することができ、しかも、極めて正確且つ迅速な充填が可能になる液体充填装置の提供を目的とするものである。
上述の目的を達成すべく本考案における第1の手段は、液体Pを容器Q内に充填する充填ノズル1と、該充填ノズル1に装着され、容器Q内の液面を検知する液面センサーとを備えた液体充填装置において、該液面センサーは、充填ノズル1の先端部より上方に設けられた略筒状の液面検知管10と、該液面検知管10の先端が液面で密封されたときに液面検知管10内部の微差圧を検知する微差圧センサー20とにより構成され、液体内に先端部が埋没した充填ノズル1に沿って液面が上昇すると液面センサーの作動で充填ノズル1を閉じるように設けたことにある。
第2の手段は、前記液体充填装置において、前記充填ノズル1は、液体充填時の充填ノズル1の高さを調整する高さ調整装置5に装着され、該高さ調整装置5は、空気圧で上下移動するシリンダー5Aに支持体5Bが連結され、該支持体5Bに上下動自在に支持された充填ノズル1が液体充填時に液体内部の中に挿入した状態に設置されると共に、充填された液体の液面の上昇に伴って該充填ノズル1の先端が液中に挿入された状態で上昇自在に設けられ、一方、前記液面検知管10は、充填ノズル1に伴って液上で上昇自在に設けられている。
第3の手段は、前記液体充填装置において、前記液面検知管10は、二つの電磁弁6,7を介してエアーレギュレーター8に連通するように設けられ、一方の電磁弁7は、液面検知管10の微差圧を検知するときに微差圧センサー20側を開放すると共にエアーレギュレーター8側を閉じ、微差圧センサー20の検知で液体Pの供給を停止した後は微差圧センサー20側を閉じるように構成され、他方の電磁弁6はエアーレギュレーター8側に配設され、該電磁弁6を開放すると、液面検知管10の先端からブローエアーが吹き出すように構成されたものである。
第4の手段は、前記液体充填装置において、液体Pを貯留する収納タンク4と、該収納タンクを加圧し液体を前記充填ノズル1側に供給するエアーレギュレーター3と、該収納タンク4の先に設けられ前記充填ノズル1への液体供給量を調整する供給バルブ2とを備えたことを課題解消のための手段とする。
請求項1の如く、本考案の液面センサーは、充填ノズル1の先端部より上方に設けられた略筒状の液面検知管10と、該液面検知管10の先端が液面で密封されたときに液面検知管10内部の微差圧を検知する微差圧センサー20とを備え、液面センサーの作動で前記充填ノズル1を閉じるように設けているので、充填ノズル1を液体内部の中に挿入した状態で液体を充填することができる。この結果、泡立ち易い液体であっても泡を立てずに充填することができる。
しかも、従来の液面にセンシングエアーを吹きつけるタイプの液面センサーのように液面が乱されることで生じる液面の泡立ちがないので、検知精度を高め、充填速度を速めることもできる。
請求項2によると、充填ノズル1が液体充填時に液体内部の中に挿入した状態に設置されると共に、充填された液体の液面の上昇に伴って該充填ノズル1も液中内で上昇自在に設けられ、一方、前記液面検知管10は、液面の上方に設置されると共に、液面の上昇に伴って該充填ノズル1も液上で上昇自在に設けているので、充填ノズル1を停止して液面が液面検知管10に接するまでは、どんなに泡立ち易い液体でも泡立ちを確実に防止し、しかも正確な量の充填を可能にするものである。
請求項3によると、前記液面検知管10の中空部先端からエアブローを吹き出して該先端に付着した液体Pを除去することで、使用後の液面検知管10を再び使用可能な状態にすることができ、液面検知管10の連続使用を可能にするものである。
請求項4の如く、液体Pを貯留する収納タンク4と、該収納タンクを加圧し液体を前記充填ノズル1側に供給するエアーレギュレーター3と、該収納タンク4の先に設けられ前記充填ノズル1への液体供給量を調整する供給バルブ2とを備えたことで、充填する液体の性質に応じて液体供給量を任意に調整することができる。
このように本考案によると、充填する液体が泡立ち易い液体であっても泡立たせずに充填することができ、しかも、極めて正確且つ迅速な充填が可能になるなどといった種々の効果を奏するものである。
本考案によると、充填ノズル1の先端部より上方に設けられた略筒状の液面検知管10と、該液面検知管10の先端が液面で密封されたときに液面検知管10内部の微差圧を検知する微差圧センサー20とにより液面センサーを構成し、該液面センサーの作動で前記充填ノズル1を閉じるように設けたことで、充填ノズル1を液体内部の中に挿入した状態で液体を充填することが可能になり、泡立たせずに充填することができるなどといった当初の目的を実現した。
本考案は、充填ノズル1で容器Q内に液体Pを充填し、該容器Q内の液面の高さを検知する液面センサーで充填量を調整する装置である。
本考案において使用する液面センサーは、液面検知管10に微差圧センサー20を備えた液面センサーを用いている(図1参照)。すなわち、液面検知管10は、該充填ノズル1の先端部周囲に設けられ先端が開放された大気開放型の略筒状の部材で、この液面検知管10の先端が液面に触れて密封されたときに、液面検知管10内部に生じる微差圧を微差圧センサー20が検知する(図6参照)。この微差圧センサー20は、空気やガスなどの気体の微差圧を電気的に検知するものが使用される。
液面検知管10は、充填ノズル1の先端部より上方に設けられている。図示例では、充填ノズル1の周囲に一体に形成されているもので、細いパイプ状を成した充填ノズル1の先端外周を、これより太いパイプが間隔を開けて囲んだ状態の二重筒状を成す(図3参照)。内側の充填ノズル1の先端を液体P内部に差し込んだ状態で液体Pが充填されると(図5参照)、次第に容器Q内の液面が上昇して外側の液面検知管10の先端部を閉塞する。このとき、液面検知管10内部に微差圧が生じる(図6参照)。この微差圧を微差圧センサー20が電気的に検知して液体Pを充填ノズル1に供給している供給バルブ2を閉じて液体Pの充填を止める(図1参照)。
図示例の微差圧センサー20は、充填ノズル1の周囲に液面検知管10を固定するブラケット21を設け、該ブラケット21の側面に設けたコネクター22を介して微差圧センサー20につながるセンサー用チューブ23を連結し、液面検知管10とセンサー用チューブ23とを連通させたものである(図1参照)。この微差圧センサー20によると、センサー用チューブ23を通して感知した液面検知管10内の圧力と大気圧との差異を電気的に検知するものである。このとき、センサー用チューブ23は、後述する電磁弁7を介して微差圧センサー20に連結している。
液面検知管10の先端が液面に接触し、微差圧センサー20が検知した後は、再び液面検知管10を使用するために、液面検知管10の先端からブローエアーを吹き出して液面検知管10の先端に付着した液体Pを除去し、この先端部を開放する(図3参照)。図示例の液面検知管10は、二つの電磁弁6,7を介してエアーレギュレーター8に通じている。一方の電磁弁7は、液面検知管10の微差圧を検知するときに、微差圧センサー20側を開放し、エアーレギュレーター8側を閉じておく。微差圧センサー20の検知で液体Pの供給を停止した後は微差圧センサー20側を閉じ、エアーレギュレーター8側に配設した他方の電磁弁6を瞬間的に開放すると、液面検知管10の先端からブローエアーが吹き出すように設けている(図1参照)。尚、図示例の二つのエアーレギュレーター3,8は、コンプレッサー(図示せず)からの圧縮空気の圧力を別系統で制御する。
充填ノズル1は、先端部を容器Q内の液体P内部に挿し込んで充填するもので、液体充填時の充填ノズル1の高さを調整する高さ調整装置5にて支持されている(図2参照)。図示の高さ調整装置5は、空気圧で上下移動するロボシリンダー5A等の支持機構に支持体5Bを連結したもので、充填ノズル1は、この支持体5Bに上下動自在に支持されると共に、上下移動の速度も調整可能にしている。そして、この高さ調整装置5により、容器Qの底部近傍まで充填ノズル1の先端を近づけて充填を開始する(図5参照)。そして、上昇する液面と液面下の充填ノズル1先端との間隔をできるだけ一定に保つように充填ノズル1を上げながら充填することで充填時に発生する泡を確実に防止するものである。
充填ノズル1への液体Pの供給は、液体Pを貯留する加圧可能な収納タンク4と、該収納タンクを加圧して収納タンク4内部の液体を充填ノズル1側に供給するエアーレギュレーター3と、収納タンク4の先に設けられ充填ノズル1への液体供給量を調整する供給バルブ2とを介して行われる(図1参照)。この供給バルブ2として、流量を2段階に切り替え可能な供給バルブ2を使用し、充填終了前に充填ノズル1への供給量を少なくすることで、より正確な液面検知が可能になる。
本考案を使用して液体Pを充填する手段は、充填開始手段、液体充填手段、充填終了手段、液体除去手段の四つの手段からなる。
充填開始手段は、充填ノズル1の先端を容器Q内の底部近傍まで下げて液体Pの充填を開始する手段である(図5参照)。充填ノズル1先端部の位置は、充填した液体Pの内部に埋没した状態を維持しながら充填を続ける。
液体充填手段は、上昇する液面と液面下に埋没した充填ノズル1先端との間隔を略一定にして充填ノズル1を持ち上げながら充填する手段になる。充填ノズル1の上昇速度は、液体Pの充填量と容器Qの容積により設定されるもので、飛まつや泡の発生が少なくなるように上昇速度を設定する。また、液体Pの充填量を途中で加減する場合には、この充填ノズル1の上昇速度も加減するものである。
充填終了手段は、中空状を成した液面検知管10の先端に液面が接触したときに液面検知管10内部の微小な差圧を検知する微差圧センサー20の作動によって充填を止める手段である(図6参照)。図示例では、充填ノズル1と液面検知管10とを一体にした装置を使用しているが、充填ノズル1と液面検知管10とを別体にしても液面検知管10による液面検知が可能になる。また、液体Pの充填を止める手段として、充填ノズル1に液体Pを供給する供給バルブ2を閉じる手段を採用しているが、他の手段の変更も可能である。
液体除去手段は、液面検知管10の中空部先端からエアブローを吹き出して該先端に付着した液体Pを除去する手段である(図4参照)。図示例では、空の容器Qの内部に液面検知管10を挿入した状態で液体除去手段を行っているが、容器Qから液面検知管10を抜き出した状態で液体除去手段を行っても良い(図示せず)。本考案は、これらの各手段を順次繰り返すことで連続した充填が可能になるものである。
尚、本考案の実施例は図示例に限られるものではなく、例えば液面検知管10の設置位置や形状、あるいは高さ調整装置5など、各種構成の代替手段等は、本考案の要旨を変更しない範囲で自由に変更できるものである。
本考案は、液体洗剤やビールなどのような泡立ち易い液体の充填用として説明しているが、この他、飛沫し易い液体など他の液体の充填にも利用することができる。
P 液体
Q 容器
1 充填ノズル
2 供給バルブ
3 エアーレギュレーター
4 収納タンク
5 高さ調整装置
6 電磁弁
7 電磁弁
8 エアーレギュレーター
10 液面検知管
20 微差圧センサー
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Claims (4)
- 液体を容器内に充填する充填ノズルと、該充填ノズルに装着され、容器内の液面を検知する液面センサーとを備えた液体充填装置において、該液面センサーは、充填ノズルの先端部より上方の外周に設けられた略筒状の液面検知管と、該液面検知管の先端が液面で密封されたときに液面検知管内部の微差圧を検知する微差圧センサーとにより構成され、液体内に先端部が埋没した充填ノズルに沿って液面が上昇すると液面センサーの作動で充填ノズルを閉じるように設けたことを特徴とする液体充填装置。
- 前記液体充填装置において、前記充填ノズルは、液体充填時の充填ノズルの高さを調整する高さ調整装置に装着され、該高さ調整装置は、空気圧で上下移動するシリンダーに支持体が連結され、該支持体に上下動自在に支持された充填ノズルが液体充填時に液体内部の中に挿入した状態に設置されると共に、充填された液体の液面の上昇に伴って該充填ノズルの先端が液中に挿入された状態で上昇自在に設けられ、一方、前記液面検知管は、充填ノズルに伴って液上で上昇自在に設けられた請求項1記載の液体充填装置。
- 前記液体充填装置において、前記液面検知管は、二つの電磁弁を介してエアーレギュレーターに連通するように設けられ、一方の電磁弁は、液面検知管の微差圧を検知するときに微差圧センサー側を開放すると共にエアーレギュレーター側を閉じ、微差圧センサーの検知で液体の供給を停止した後は微差圧センサー側を閉じるように構成され、他方の電磁弁はエアーレギュレーター側に配設され、該電磁弁を開放すると、液面検知管の先端からブローエアーが吹き出すように構成された請求項1記載の液体充填装置。
- 前記液体充填装置において、液体を貯留する収納タンクと、該収納タンクを加圧し液体を前記充填ノズル側に供給するエアーレギュレーターと、該収納タンクの先に設けられ前記充填ノズルへの液体供給量を調整する供給バルブとを備えた請求項1記載の液体充填装置。
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JP2010002354U JP3160255U (ja) | 2010-04-08 | 2010-04-08 | 液体充填装置 |
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Cited By (2)
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JP2016528110A (ja) * | 2013-06-04 | 2016-09-15 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | 洗剤の充填 |
KR20200015654A (ko) * | 2020-01-29 | 2020-02-12 | 한영자동포장기계 주식회사 | 충진 노즐 |
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2010
- 2010-04-08 JP JP2010002354U patent/JP3160255U/ja not_active Expired - Fee Related
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