JP3160176B2 - ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法 - Google Patents
ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法Info
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Description
み燃料の再生処理時に、ジルカロイ製の燃料被覆管や、
使用済みの金属材等のジルコニウム合金を含む放射性金
属廃棄物を減容処理するジルコニウム合金を含む放射性
金属廃棄物の減容処理方法に関するものである。
た合金であり、熱中性子の吸収断面積が小さいため、原
子炉材料として多用されており、特に原子炉の燃料被覆
管用として好んで使用されている。このようなジルカロ
イからなる燃料被覆管内に装填された例えば軽水型の原
子炉用の燃料を再処理するときは、まず、使用済みの燃
料棒が装填された燃料被覆管の集合体を分解して単一の
ものにする。その後それぞれの単一の燃料被覆管を数c
m単位に裁断し、得られた細片を溶解槽に投入し、溶解
槽内で核燃料物質と、被覆管剪断片(以下ジルカロイハ
ルという)や集合体部品(以下ハードウエアという)と
に分離する。
理工程に送られるが、ジルカロイハルやハードウエア等
の放射性金属廃棄物は、ハル缶と呼ばれるステンレス鋼
製の収納容器に発生状態のまま納められ貯蔵設備内に保
管される。しかしながら、ジルカロイハル等が収納され
たハル缶は、使用済み核燃料の再処理が行われる毎に増
加するため、貯蔵設備がすぐに満杯状態になってしまう
という問題点を有している。そこで、ジルカロイハル等
の放射性金属廃棄物に減容処理を施し、その結果貯蔵空
間を少ないものにすることが試みられている。
容するに際し、ジルコニウムの合金であるジルカロイ等
から多くのファイン(粉塵)が発生するが、このファイ
ンは非常に発火性が強いため、圧縮減容を施すに際し大
気を遮断することが有効な対策となる。
性ガスの雰囲気中や水中で圧縮減容する方法が種々提案
されている。前者の不活性ガス雰囲気中では、酸素が存
在しないため燃焼は起らないが、従来減容設備を収容し
た室内のすべてが不活性ガスで置換されるためには、非
常に多くの不活性ガスが必要になるという問題点を有し
ていた。
防止に対しては有効であるが、圧塊片の中に水が封入さ
れた状態になり、この封入水を完全に取り去ることは至
難であり、従って水が残留した状態で圧塊片が保管され
ることになるが、保管が長期間に亘ると、水が放射線を
受けて放射能を有する水素ガスが発生するなどの不都合
が生じる。
エアをステンレス鋼製の円筒容器に収納して真空脱気後
密封し、この円筒容器に収納されたジルカロイハル等を
容器ごと機械的に密封状態のシリンダ内でプレス(単軸
圧縮)してペレット状に圧縮成形し、複数のペレットを
キャニスターと呼ばれる容器に収納して保管する、いわ
ゆるカプセルプレス処理法が注目されるに到っている。
このようなカプセルプレス処理法を採用すれば、ジルカ
ロイハルやハードウエアが密封状態で減容されるため、
ファインの大気中への飛散が有効に防止され、密封容器
内が真空維持されている場合は、発火が有効に抑止され
るといわれている。
プセルプレス処理においては、プレス処理時に円筒容器
が破損することがあり、その結果ジルカロイハルのファ
インが円筒容器からシリンダ内の大気中に漏洩するおそ
れが考えられる。
る要因としては、ファインの粒径、ファインの表面積と
体積との比、ファインの表面積と重量との比、周囲環境
の水分含有率、ファインの温度、ファイン中のジルコニ
ウムの総重量、ファインを囲む雰囲気ガスの状況等が挙
げられ、粒径は小さくなれば発火しやすくなり、表面積
と体積との比、表面積と重量との比およびファイン中の
ジルコニウムの総重量は大きくなれば発火しやすくなる
といわれている。また、ファインの温度は低ければ低い
ほど発火はし難くなり、周囲環境の水分含有率は3〜2
5%でファインは最大の発火性を備えるようになるとい
われている。
目され、ファインを極低温にして減容処理する方法が提
案されている(技術雑誌FAPIG第105号・198
3・11、第56〜61頁「ハルの減容処理につい
て」)。この方法は、ハルの構成材であるジルカロイハ
ルが、極低温で脆くなる性質に着目して考えられたもの
であり、ハルを深冷して圧縮破砕し、減容を図るという
ものである。
て破砕するという方法においては、剥き出しのジルカロ
イハルそのものを例えばダブルロールクラッシャー等の
破砕機を用いて破砕するようにしているため、圧縮操作
時にファインが飛散したり、飛散したファインを集める
作業が必要になるなど作業環境が劣悪になるという問題
点を有している。
ためになされたものであり、極低温にしたジルカロイフ
ァインを、飛散が起こらない状態でプレス処理すること
ができ、しかも、ジルカロイに起因した発火を確実に阻
止することができるジルコニウム合金を含む放射性金属
廃棄物の減容処理方法を提供することを目的としてい
る。
ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方
法は、ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物をカプ
セル内に充填し、このカプセルを圧縮して減容処理する
ジルコニウム合金を含む放射性廃棄物の減容処理方法で
あって、上記ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物
の充填されたカプセルを極低温に冷却する前処理工程、
およびこの前処理工程で冷却後のカプセルを、カプセル
よりも若干大きい容量を有する金型内で圧縮して減容す
る本工程とからなることを特徴とするものである。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法は、請求項1記
載のジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処
理方法において、上記前処理工程においてジルコニウム
合金を含む放射性金属廃棄物の充填されたカプセルを非
燃性の液化ガスに浸漬することを特徴とするものであ
る。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法は、請求項1記
載のジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処
理方法において、上記金型を低温脆性が生じない範囲内
で冷却することを特徴とするものである。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法は、請求項1記
載のジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処
理方法において、上記搬入工程においてカプセルの搬入
された金型内に非燃性の液化ガスを導入することを特徴
とするものである。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法は、請求項1乃
至4のいずれかに記載のジルコニウム合金を含む放射性
金属廃棄物の減容処理方法において、上記前処理工程に
搬入されるまでのジルコニウム合金を含む放射性金属廃
棄物および同放射性金属廃棄物の充填されたカプセルの
内のいずれか一方または双方を、予め極低温に冷却して
取り扱いながら前処理工程に搬入するとともに、上記本
工程から搬出されるカプセルを極低温に冷却することを
特徴とするものである。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法は、請求項1乃
至5のいずれかに記載のジルコニウム合金を含む放射性
金属廃棄物の減容処理方法において、上記極低温は−1
00℃以下の温度であることを特徴とするものである。
射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、前処理工程に
おいてジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の充填
されたカプセルは予め極低温に冷却されるため、本工程
における上記カプセルの圧縮減容処理時に圧縮による発
熱でカプセルおよび内部の放射性金属廃棄物の温度が上
昇しても、ジルコニウム合金の発火温度以下に上記温度
上昇を抑制することが可能になる。
む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、前処理工
程においてジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の
充填されたカプセルは非燃性の液化ガスに浸漬されるた
め、この浸漬によって上記カプセルは液化ガスの温度に
まで冷却される。
む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、金型を構
成する金型は低温脆性が生じない範囲内で冷却されるた
め、圧縮操作時にカプセルが金型からの熱伝導によって
温度上昇することが回避される。
む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、搬入工程
においてカプセルの搬入された金型内に非燃性の液化ガ
スが導入されるため、この液化ガスによって金型内のカ
プセルの温度上昇が抑止される。
む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、前処理工
程に搬入されるまでのジルコニウム合金を含む放射性金
属廃棄物そのもの、またはそれの充填されたカプセルを
予め極低温に冷却して前処理工程に搬入されるととも
に、上記本工程から搬出されるカプセルも極低温に冷却
されるため、ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物
の、搬入や搬出時の各種のハンドリングにおける摩擦や
落下時の衝撃による発火が抑止される。
む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、同廃棄物
は−100℃以下の極温度で処理されるため、ファイン
の発火が確実に抑制されるとともに、特別の廃液処理を
施す必要がなく、設備化が容易であり、設備コストを低
減し得る。
合金を含む放射性金属廃棄物の充填されたカプセルを極
低温に冷却する前処理工程と、この前処理工程で冷却後
のカプセルを圧縮して減容する本工程とから基本構成さ
れている。そして本実施例においては、まず上記前処理
工程で、ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の充
填されたカプセルを非燃性の液化ガスに浸漬し、この浸
漬によって上記カプセルおよびカプセル内の放射性金属
廃棄物を極低温にまで冷却するようにしている。
れたカプセルをそれよりも若干大きい容量を有する金型
に搬入し(搬入工程)、その後、金型の容量を減少させ
てカプセルを圧縮減容し(圧縮減容工程)、最後に減容
したカプセルを金型から搬出する(搬出工程)ようにし
ている。
なお説明の便宜上、本工程に適用される減容処理装置を
最初に説明し、その後で前処理工程について説明する。
される減容処理装置の一例を示す側面視の断面図であ
り、図2は、図1の平面図である。これらの図に示すよ
うに、減容処理装置1は、フロアF上に膨設されたベー
スB上に据え付けられ、かつ、最下部に基台21を備え
た支持枠体2と、この支持枠体2に支持されて昇降する
金型3と、この金型3の内壁面に摺接して昇降するピス
トン部材4と、上記支持枠体2に支持され、かつ、上記
ピストン部材を昇降させるシリンダ41と、上記金型3
が下降してその下縁部が基台21の表面に当接した状態
で金型3内の液化ガスを吸引する排出手段5と、ジルカ
ロイハルやハードウエアの装填されたカプセルCを基台
21の金型3下に対して搬入出する台車6とから構成さ
れている。
る、軽水型原子炉の使用済み燃料集合体の一例を示す側
面視の説明図である。この図に示すように、使用済みの
燃料集合体Nは、核燃料を充填したジルカロイ製の被覆
管N1と、この被覆管N1の上部に設けられた上部ノズ
ルN2と、同下部に設けられた下部ノズルN3と、上記
被覆管N1を集合状態で支持する支持格子N4等とから
構成されている。
のような燃料集合体Nはまず数cm単位の細片に剪断さ
れる。そして、剪断された細片は所定の溶解液の充填さ
れた溶解槽に投入され、溶解槽内で核燃料物質と、被覆
管N1やノズルN2,N3の細片であるいわゆるジルカ
ロイハル等とに分離される。分離された核燃料物質は再
利用のため処理工程に送られ、残余のジルカロイハル等
は、カプセルCに収納され、上記前処理工程において一
旦極低温にまで冷却され、その後、本工程の減容処理装
置1によって減容処理され保管される。
ためのカプセルの一例を示す斜視図である。この図に示
すように、カプセルCは、円筒状有底のカプセル本体C
1と、このカプセル本体C1の上部開口を閉止する蓋体
C2とから構成されている。そして、蓋体C2でカプセ
ル本体C1を閉止した状態で蓋体C2がカプセル本体C
1から脱離しないように図略の係止手段が設けられてい
るとともに、蓋体C2の上面部中央には把手C3が設け
られており、この把手C3をフックで引掛けることによ
りカプセルCを吊持することができるようになってい
る。なお、カプセル本体C1の胴部に多くの通気孔を穿
孔することによって、カプセルCを通気構造にしてもよ
い。そうすれば、前処理工程におけるカプセルCの液化
ガスへの浸漬時に通気孔を通って液化ガスがカプセルC
の内部に侵入するため、内部のジルカロイハルは速やか
に極低温に冷却される。
は、オーステナイトステンレス鋼、銅または銅合金、ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金等、低温で優れた延
性を有するの材料が用いられている。
れた平面視が円形の上記基台21と、この基台21に周
方向に等間隔で立設された4本の支柱22と、これら支
柱22に上下方向の略中間部分で支持された平面視が円
形の中間台23と、上記支柱22の頂部に支持された平
面視が円形の頂部台24とから構成されている。
4には周方向に等間隔にそれぞれ4つの貫通穴21a,
23a,24aが互いに対向した状態で穿設されてお
り、これらの貫通穴21a,23a,24aに上記支柱
22が差し通された状態で基台21、中間台23および
頂部台24が互いに結合されている。
下半分の下部支柱22aと、上半分の上部支柱22bと
からなり、これらが中間台23部分で接続されて支柱2
2が形成されている。下部支柱22aの上下両端部には
雄ネジの螺設された上螺装部221aおよび下螺装部2
22aが形成されているとともに、上螺装部221aの
根本部分に貫通穴23aの内径よりも大きい外径を有す
るフランジ部22cが設けられ、上記上螺装部221a
が貫通穴23aに貫装された状態でその端部が中間台2
3から上方に突出するように寸法設定されている。
上記上螺装部221aに螺着するナット部221bが設
けられているとともに、上部支柱22bの上端部には雄
ネジの螺設された螺装部222bが設けられており、螺
装部222bが貫通穴24aに貫装された状態でその端
部が頂部台24から上部に突出するように寸法設定され
ている。
aが基台21の貫通穴21aに貫装された状態でナット
20を螺着し締結するとともに、上螺装部221aが中
間台23の貫通穴23aに貫装された状態で上部支柱2
2bのナット部221bを螺着締結し、さらに螺装部2
22bが頂部台24の貫通穴24aに貫装された状態で
ナット20で締結することによって、ベースB上に支持
枠体2が組み立てられた状態になる。
には、真中にテーブル21cの凸設された受け台21b
が設けられている。また、この受け台21bに台車6を
案内する一対のレール6aが敷設されており、この一対
のレール6aに案内されてカプセルCを搭載した台車6
が受け台21b上に入出するようになっている。上記一
対のレール6a間の距離は金型3の外径よりも大きく寸
法設定されており、金型3が基台21上に下降しても互
いに干渉し合わないようになっている。
めの少なくとも一対の昇降シリンダ32が設けられてい
る。この昇降シリンダ32のシリンダロッド33は、中
間台23に上下方向に貫設されたロッド孔23bを介し
て中間台23の下部に突出され、金型3の上部に連結さ
れている。従って、昇降シリンダ32を駆動させてシリ
ンダロッド33を出没させることにより、金型3は昇降
するようになっている。上記シリンダロッド33のスト
ロークは、上方の待機位置にある金型3の下端縁部が受
け台21bに当止するまでの距離になるように寸法設定
されている。
穴によって形成されており、内周面は滑らかに仕上げら
れている。そして、台車6が受け台21b上に位置して
いない状態で金型3が下降されると、金型3の下部開口
部の内周面がテーブル21cの外周面に摺接状態で外嵌
し、金型3下部の密閉性が有効に保持されるように寸法
設定されている。
なものにするために、金型3の下端縁部には環状のシー
ル部材34が設けられており、金型3が基台21のレベ
ルまで下降した状態でシール部材34が受け台21bの
上面に当止するようになっている。
製のOリングが採用されているが、金属製のOリングに
限定されるものではなく、極低温で使用可能な他の材料
製のOリング等を用いてもよい。またそれらを組み合わ
せて用いてもよい。
ガスを排出するためのものであり、テーブル21cの側
面に開口部51aを有する脱気通路51と、この脱気通
路51の途中に設けられたストップ弁52とから構成さ
れている。
51aはテーブル21cの表面に金型3の下部開口に対
向した状態で描いているが、このようにすると、カプセ
ルCの底面で上記開口部51aが塞がれ、良好な排出が
行われなくなるおそれがあるため、実際はテーブル21
cの外周面に開口部が設けられている。
れ、ストップ弁52を閉止状態にすると、金型3内の液
化ガスは金型3および金型3とストップ弁52との間の
放散管51内に閉じ込められ、一方、ストップ弁52を
開通状態にすると、上記液化ガスはストップ弁52を経
由して受け容器55に排出される。
1の上流側の適所に、図5の(イ)に示すような冷却容
器7が設けられており、この冷却容器7内に冷却用の液
化ガスGが充填されている。一方、冷却容器7の上方に
は図略のクレーン装置が設けられており、このクレーン
装置から吊持ロープ71が垂下されている。この吊持ロ
ープ71の下端部にはフック72が設けられており、こ
のフック72によってカプセルCの蓋体C2に設けられ
た把手C3が係止されるようになっている。そして、ク
レーン装置の運転によって吊持ロープ71に吊持された
カプセルCは冷却容器7内の液化ガスGに浸漬され、減
容処理装置1でプレス処理される前に極低温に冷却され
るようになっている。
に設定される。このような温度に設定されるのは、減容
処理装置1におけるプレス処理時に局部的に温度が常温
以上に高くなることを防止し、ジルコニウムファインの
発火防止を確実にし、安全を期すためである。
化窒素や液化アルゴンが用いられているが、液化ガスG
は液化窒素や液化アルゴンに限定されるものではなく、
非燃性のもので、かつ、不活性なものであれば、液化窒
素や液化アルゴン以外の液化ガスを用いてもよい。
減容処理方法につき図5〜図9を基に説明する。図5
は、カプセルを予め極低温に冷却する前処理工程を示す
説明図であり、(イ)は冷却容器の中に充填された液化
ガス中にカプセルが浸漬された状態、(ロ)はカプセル
が吊持ロープによって吊持され移送されつつある状態、
(ハ)はカプセルが台車上に載置された状態をそれぞれ
示している。
ム合金を含む放射性金属廃棄物である燃料集合体N(図
3)は、所定サイズ(数cm単位)の細片に剪断され、
得られた細片は所定の溶解液の充填された溶解槽に投入
され、溶解槽内で核燃料物質と、ジルカロイハル等とに
分離される。分離された核燃料物質は再利用のために系
外の処理工程に送られて所定の処理が施される。そし
て、残余のジルカロイハル等はカプセルCに収納され、
蓋体C2で閉止されてから、図5の(イ)に示すよう
に、図略のクレーン装置の吊持ロープ71に吊持されて
冷却容器7内の液化ガスG中に浸漬される。この浸漬に
よってカプセルCおよび内部のジルカロイハル等は速や
かに極低温に冷却される。
に、カプセルCは冷却容器7内の液化ガスG中から引き
上げられ、同図の(ハ)に示すように、レール6a上に
待機している台車6上に載置され、減容処理装置1に向
けて搬送される。そして、減容処理装置1に運び込まれ
たカプセルCは、ここで以下に詳述する減容処理が施さ
れる。
工程を示す説明図であり、(ニ)はカプセルが台車によ
って減容処理装置に搬入されつつある状態、(ホ)は台
車上のカプセルが金型内に装填されつつある状態をそれ
ぞれ示している。
示す説明図であり、(ヘ)は台車が後退してカプセルが
テーブル上に載置された状態、(ト)は金型内にカプセ
ルがセットされた状態をそれぞれ示している。
ルを圧縮し減容する圧縮減容工程を示す説明図であり、
(チ)はピストン部材の下降によって圧縮減容されてい
る状態、(リ)は減容後のカプセルが金型に保持された
状態で金型が上昇した状態をそれぞれ示している。
する搬出工程を示す説明図であり、(ヌ)はテーブル上
に位置した台車上に減容カプセルを搭載しつつある状
態、(ル)は台車が減容処理装置から系外にカプセルを
搬出している状態をそれぞれ示している。
(ニ)に示すように、カプセルCの搭載された台車6が
レール6a上を減容処理装置1の方向に走行させられ
る。そして、台車6上に搭載されたカプセルCは基台2
1の中央部のテーブル21cに対応した位置まで運び込
まれる(図1の状態)。この状態では、台車6上のカプ
セルCは金型3の下部開口に対向した状態になってい
る。
ンダ41を同期させた状態で駆動させ、シリンダロッド
33およびピストン部材4を全ストローク量の略半分程
度下方に突出させると、シリンダロッド33の先端部に
連結された金型3は下降し、図6の(ホ)に示すよう
に、カプセルCの上半分程度が金型3の中に没入した状
態になる。
セルCを載置した台車6をレール6a上を減容処理装置
1から離れる方向に移動させる。そうすると、カプセル
Cの上部は金型3に嵌入して水平方向の移動が規制され
た状態になっているため、台車6のみがカプセルCを残
して移動する。そして台車6の支持がなくなるとカプセ
ルCは自重で落下し、テーブル21c上に載置された状
態になる。
れる。すなわち、まず図8の(チ)に示すように、押圧
シリンダ41が駆動されてピストン部材4が下降し、こ
のピストン部材4の下部ヘッド42によってカプセルC
はペレット状に押し潰され、カプセルCの減容処理が完
了する。
C内のジルカロイハル等から多量のファインが発生し、
カプセルCが破損する可能性があるが、カプセルCと内
部のジルカロイハルは極低温に冷却されているため、フ
ァインの発火は有効に阻止される。
シリンダ32および押圧シリンダ41を同期させた状態
で駆動させ、シリンダロッド33およびピストン部材4
を台車6の厚み分よりも若干多めに上昇させる。そうす
ると、押し潰された圧縮カプセルC′は、その外周面が
金型3の内周面に密着しているため、金型3の上昇に同
伴して上昇し、圧縮カプセルC′の底面と基台21との
間に台車6の進入可能な空間が形成される。そしてこの
空間に台車6が進入される。
(リ)の状態から、昇降シリンダ32を駆動させない状
態で押圧シリンダ41のみを駆動させ、ピストン部材4
を下降させる。そうすると、ピストン部材4の下部ヘッ
ド42が金型3内に収納されている圧縮カプセルC′を
下方に押圧するため、圧縮カプセルC′は下方に押し出
されて、図9の(ヌ)に示すように、台車6上に搭載さ
れた状態になる。
シリンダ41を駆動させてシリンダロッド33およびピ
ストン部材4を上昇させると、図9の(ル)に示すよう
に、台車6上の圧縮カプセルC′は搬出可能状態になる
ため、台車6を移動させて系外に搬出し、減容処理の1
サイクルが終了する。
属廃棄物の減容処理方法は、以上詳述したように、前処
理工程においてカプセルCは極低温に冷却されるため、
減容圧縮工程においてカプセルCがピストン部材4によ
り押し潰され、そのときに圧縮によってカプセルCや内
部のジルカロイハル等が発熱するとともに、発火性の著
しいジルカロイファインが多量に発生し、カプセルCが
大変形により破損したとしても、それらは極低温に冷却
されているためファインの発火温度に到らず、発火が確
実に防止され、安全にカプセルCの減容処理を行うこと
が可能になる。
等が収容されたカプセルCを、減容処理装置1とは別個
に設けられた冷却容器7内の液化ガスGに浸漬し、それ
らを極低温に冷却する前処理工程を経てからカプセルC
を減容処理装置1に搬入するようにしているが、本発明
は、減容処理装置1と別個に冷却容器7を設けて、この
冷却容器7でカプセルCを冷却することに限定されるも
のではなく、減容処理装置1そのものを前処理工程に適
用することが可能である。
せる場合は、図7の(ト)に示す状態、すなわち、金型
3によってカプセルCが完全に密閉された状態で、金型
3内に液化ガスを導入し、所定時間経過後に抜き出すよ
うにすればよい。そうすれば、金型3内への液化ガスの
導入によってカプセルCおよびカプセルC内のジルカロ
イハル等が冷却されるとともに、金型3自体も冷却され
るため、発火防止効果はさらに確実なものになる。この
場合、金型3の機械的強度を維持するためには、金型3
に低温脆性が生じない温度範囲内で冷却することが必要
である。
セルC′を極低温に冷却するようにしてもよい。こうす
ることによって、減容処理後の圧縮カプセルC′の以後
のハンドリング時にもそれの温度上昇を抑制することが
可能になり、ジルカロイハルの発火が確実に防止され
る。
ルおよびカプセルC,C′を適宜冷却するために、系内
の各所に図5に示すような冷却容器7を配置しておけ
ば、いつでも手軽にジルカロイハルおよびカプセルCを
冷却することが可能になり発火防止上好都合である。
金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、前
処理工程においてジルコニウム合金を含む放射性金属廃
棄物の充填されたカプセルは予め極低温に冷却されるた
め、本工程における上記カプセルの圧縮減容処理時に圧
縮による発熱でカプセルおよび内部の放射性金属廃棄物
の温度が上昇しても、ジルコニウム合金の発火温度以下
に上記温度上昇を抑制することが可能になり、ジルコニ
ウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理を安全に行
う上で好都合である。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、前処
理工程においてジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄
物の充填されたカプセルは非燃性の液化ガスに浸漬され
るため、この浸漬によって上記カプセルは容易に液化ガ
スの温度にまで冷却され、冷却を迅速に行う上で有効で
ある。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、金型
は低温脆性が生じない範囲内で冷却されるため、金型を
冷却しない場合に生じた金型からの熱伝導による圧縮操
作時のカプセルの温度上昇が回避され、その結果ジルコ
ニウム合金の発火が確実に抑止される。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、搬入
工程においてカプセルの搬入された金型内に非燃性の液
化ガスが導入されるため、この液化ガスによって金型内
のカプセルの温度上昇が抑止され、ジルコニウム合金を
含む放射性金属廃棄物の減容処理を安全に行う上で好都
合である。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、前処
理工程に搬入されるまでのジルコニウム合金を含む放射
性金属廃棄物そのもの、または同廃棄物の充填されたカ
プセルを予め極低温に冷却して前処理工程に搬入される
とともに、上記本工程から搬出されるカプセルも極低温
に冷却されるため、ジルコニウム合金を含む放射性金属
廃棄物の、搬入や搬出時の各種のハンドリングにおける
擦過や落下時の衝撃による発火が抑止され好都合であ
る。
充填された容器を配置し、この容器内に適宜ジルカロイ
ハルおよびカプセルを浸漬することによって上記の冷却
操作を行うようにすれば、従来のジルカロイハルおよび
カプセルに水シャワーをかける方法や水に浸漬する方法
に比べて温度上昇の抑制効果が大きい。また廃液処理を
含めて設備が全体的に簡単になり、設備コストを低減さ
せる上で有効である。
を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、極低
温は−100℃以下の温度に設定されているため、ファ
インの発火が確実に抑制されるとともに、特別の廃液処
理が不必要になる。その結果、設備化が容易になり、設
備コストを廉価にする上で有効である。
理装置の一例を示す縦断面図である。
の使用済み燃料集合体の一例を示す側面視の説明図であ
る。
一例を示す斜視図である。
示す説明図であり、(イ)は冷却容器の中に充填された
液化ガス中にカプセルが浸漬された状態、(ロ)はカプ
セルが吊持ロープによって吊持され移送されつつある状
態、(ハ)はカプセルが台車上に載置された状態をそれ
ぞれ示している。
図であり、(ニ)はカプセルが台車によって減容処理装
置に搬入されつつある状態、(ホ)は台車上のカプセル
が金型に装填されつつある状態をそれぞれ示している。
あり、(ヘ)は台車が後退してカプセルがテーブル上に
載置された状態、(ト)は金型内にカプセルがセットさ
れた状態をそれぞれ示している。
説明図であり、(チ)はピストン部材の下降によってカ
プセルが圧縮減容されている状態、(リ)は減容後のカ
プセルが金型に保持された状態で金型が上昇した状態を
それぞれ示している。
を示す説明図であり、(ヌ)はテーブル上に位置した台
車上に減容カプセルを搭載し終った状態、(ル)は台車
によってカプセルが減容処理装置から系外に搬出されつ
つある状態をそれぞれ示している。
Claims (6)
- 【請求項1】 ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄
物をカプセル内に充填し、このカプセルを圧縮して減容
処理するジルコニウム合金を含む放射性廃棄物の減容処
理方法であって、上記ジルコニウム合金を含む放射性金
属廃棄物の充填されたカプセルを極低温に冷却する前処
理工程、およびこの前処理工程で冷却後のカプセルを、
カプセルよりも若干大きい容量を有する金型内で圧縮し
て減容する本工程とからなることを特徴とするジルコニ
ウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法。 - 【請求項2】 上記前処理工程においてジルコニウム合
金を含む放射性金属廃棄物の充填されたカプセルを非燃
性の液化ガスに浸漬することを特徴とする請求項1記載
のジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理
方法。 - 【請求項3】 上記金型を低温脆性が生じない範囲内で
冷却することを特徴とする請求項1記載のジルコニウム
合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法。 - 【請求項4】 上記搬入工程においてカプセルの搬入さ
れた金型内に非燃性の液化ガスを導入することを特徴と
する請求項1記載のジルコニウム合金を含む放射性金属
廃棄物の減容処理方法。 - 【請求項5】 上記前処理工程に搬入されるまでのジル
コニウム合金を含む放射性金属廃棄物および同放射性金
属廃棄物の充填されたカプセルの内のいずれか一方また
は双方を、予め極低温に冷却して取り扱いながら前処理
工程に搬入するとともに、上記本工程から搬出されるカ
プセルを極低温に冷却することを特徴とする請求項1乃
至4のいずれかに記載のジルコニウム合金を含む放射性
金属廃棄物の減容処理方法。 - 【請求項6】 上記極低温は−100℃以下の温度であ
ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04036795A JP3160176B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04036795A JP3160176B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08233995A JPH08233995A (ja) | 1996-09-13 |
JP3160176B2 true JP3160176B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=12578679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04036795A Expired - Lifetime JP3160176B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3160176B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100422975B1 (ko) * | 2001-08-01 | 2004-03-12 | 한국수력원자력 주식회사 | 사용후핵연료 집합체 구조폐기물 압축/절단 감용장치 |
-
1995
- 1995-02-28 JP JP04036795A patent/JP3160176B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08233995A (ja) | 1996-09-13 |
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