JP3159765B2 - フラッシュ紡糸方法 - Google Patents

フラッシュ紡糸方法

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JP3159765B2
JP3159765B2 JP05810592A JP5810592A JP3159765B2 JP 3159765 B2 JP3159765 B2 JP 3159765B2 JP 05810592 A JP05810592 A JP 05810592A JP 5810592 A JP5810592 A JP 5810592A JP 3159765 B2 JP3159765 B2 JP 3159765B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良されたフラッシュ
紡糸方法を用いたポリオレフィンの網状繊維の製造方法
に関するものである。更には、地球を取り巻くオゾン層
を破壊する能力のない溶媒を用いて、極めて品質の優れ
たポリオレフィンの網状繊維が得られる改良されたフラ
ッシュ紡糸方法に関するものである。更には、オゾン破
壊能力のない溶媒を用いて、不織布シートに用いる強度
及び開繊性に優れたポリオレフィンの網状繊維を得るた
めの製造方法に関するものである。換言すれば、無毒・
不燃性で、極めて安全に用いることのできる溶媒を用い
て、品質の優れたポリオレフィンの網状繊維が得られる
改良されたフラッシュ紡糸方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンの網目状繊維の製法とし
て、フラッシュ紡糸方法が知られている。このフラッシ
ュ紡糸方法は、液化ガスとも言える有機溶媒にポリオレ
フィンを加え、高温高圧下にてポリオレフィン溶液を調
整し、かかる後に減圧オリフィスを通して溶液の圧力を
一旦下げて相分離をさせ、不透明になったこの溶液を更
に紡口口金を通して常温常圧下の雰囲気に噴出して網状
繊維とする方法であり、既によく知られた紡糸方法であ
る。
【0003】すなわち、公知技術として、USP308
1519号公報、USP3227794号公報、USP
3227784号公報、USP3467744号公報、
USP3564088号公報、USP3756411号
公報、EP285670A1号公報、EP321567
A1号公報、EP357364A2号公報、特公昭40
−28125号公報、特公昭42−19520号公報、
特開昭62−33816号公報、特開昭63−5051
2号公報などに公開されている。
【0004】このフラッシュ紡糸によって得られた繊維
は、一つにはフィブリッド(短繊維状物)として合成パ
ルプに用いられ、もう一つには、連続した網状繊維とし
て不織布シートに用いられている。本発明が対象として
いる製法による製品は、不織布シートになる網状繊維で
ある。この不織布シートは、いわゆる合成紙と言われる
ものであり、耐水性があり、強くて軽くて毛羽だたない
ことを最大の特徴とする製品である。このことが世上に
高く評価され、航空便封筒、フロッピーディスクスリー
ブ、脱酸素剤袋、乾燥剤袋、医療用滅菌袋、建物断熱結
露紡糸布、原子炉発電作業服及びアスベスト作業服、安
全防護作業服等、社会の安全・福祉の向上にはなくては
ならないものとなっている。特に、安全を確保するため
の作業服としては、耐薬品性があり、リントフリーで、
細かい塵を通さず、通気性があって、摩擦にも強いもの
がポリオレフィンの網状繊維からなる不織布シート以外
では見当たらず、社会的に必須のものとなっている。
【0005】この社会の要求を満足する製品とするため
には、強度が高くてよく開繊した網状繊維が必須であ
る。なぜならば、このような繊維でなければ、緻密で通
気性のある均一なシートが得られないからである。本発
明は、このような社会の要請に答えるためのものであ
る。かかる網状繊維から得られる具体的な製品として
は、米国デュポン社製のタイベック(Tyvek)及び
本出願人製のルクサー(Luxer)がある。
【0006】ところで、上記のような有用な繊維をつく
るフラッシュ紡糸法に用いられる溶媒には、USP30
81519号公報等に記載されているように以下の用件
が必要である。すなわち、沸点が用いるポリマーの融
点より少なくとも25℃低いこと、紡糸する間、ポリ
マーに対して不活性であること、紡糸溶液を調整する
に適した温度・圧力下では、ポリマーの溶媒であるこ
と、溶媒の沸点以下では、ポリマーを1%以下しか溶
解しないこと、紡糸時に直ちに相分離し、ほとんどポ
リマーからなる相を形成し、そのポリマー相は、ほぼ溶
媒を含まないことである。
【0007】具体的な溶媒の例としては、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素及びそれら
の異性体、同族体、シクロヘキサン等の脂環族炭化水
素、あるいは、不飽和炭化水素、塩化メチレン、四塩化
炭素、クロロホルム、塩化エチル、塩化メチル等のハロ
ゲン化炭化水素、エタノール、メタノール、ヘキサフロ
ロイソプロパノール等のアルコール、エステル、エーテ
ル、ケトン、ニトリル、アミド、トリクロロフロメタ
ン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフロロ
エタン等のフッ素化塩素化脂肪族炭化水素、二酸化硫
黄、二硫化炭素、ニトロメタン、水及び上記の各種液体
混合物等が知られている。
【0008】これらの溶媒から用いる紡糸方法及び用い
るポリマーに応じて最適なものが選定される。特にポリ
オレフィンの紡糸方法としては、ポリマー溶解性、紡糸
性に優れ、更には不燃、無毒なトリクロロフロロメタ
ン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフロロ
エタン等を用いる紡糸方法が好適である。就中トリクロ
ロフロロメタンを用いる紡糸方法が最も優れている。
【0009】フラッシュ紡糸では、溶媒を必ずガス化す
るために少なくとも低毒でかつ難燃性であることが是非
必要である。その上、沸点が低く、高温でも熱分解せず
更にポリオレフィンを溶解するに足る親油性がある溶媒
が求められる。これに合致する溶媒は、前記トリクロロ
フロロメタンが最適であり、これを凌駕する溶媒は、見
当たらないのが現状である。現に、実際企業化されてい
るのはトリクロロフロロメタンを用いる方法のみであ
る。
【0010】ところで、フラッシュ紡糸溶媒として、多
数の炭化水素あるいは、ハロゲン化炭化水素が公開され
ている。しかし、フラッシュ紡糸では、溶媒は必ずガス
化させねばならない。そして、また冷却圧縮等の操作に
より回収する。従って、網状繊維の不織布化は広大な密
閉空間中にて行うことになる。そうしないとガスが回収
できないからである。密閉空間の大きさは、例えば20
00m3の規模にもなる。このような膨大な空間に可燃ガ
スを充満させることは極めて危険であり、事実上できな
い。
【0011】また、この密閉空間中には、コロナ放電装
置あるいは、高電圧の除電装置が内蔵されており、可燃
ガスの着火源になりうる。この点からも可燃ガスの使用
はできない。更に、上記密閉空間中には、不織布化のた
めの金属コンベア、コロナ帯電装置、紡口ヘッド等多種
類の機械があり、その修理・保全のために作業員が密閉
空間中に入らざるを得ない場合がどうしても生じる。ま
た、形成された不織布シートの取り出し口は非接触シー
ルであり、密閉空間内のガスは絶えず作業場に漏洩す
る。従って、フラッシュ紡糸溶媒が毒性を持つ場合は、
使えないことになる。こうしたことから、フラッシュ紡
糸法に使える溶媒は、唯一不燃・無毒なトリクロロフロ
ロメタンだけである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、全部
の水素が塩素及びフッ素で置換された全ハロゲン化炭化
水素は、特定フロン(クロロフロロカーボン、またはC
FCとも言う)として、そのオゾン破壊能が極めて高い
ことが発見され、地球保護の立場から西暦2000年ま
でに製造が禁止されることになった。当然、特定フロン
であるトリクロロフロロメタン、1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフロロエタン等も製造を禁止され
入手できなくなる。従って、トリクロロフロロメタンを
用いるポリオレフィンのフラッシュ紡糸方法は、利用で
きなくなり、社会に大きな影響を与える。
【0013】このような背景から、フラッシュ紡糸法と
して、好適な特定フロンであるトリクロロフロロメタン
を用いない新しい紡糸方法が提案されている。すなわ
ち、特開平2−139408号公報に、塩化メチレンと
部分置換のハロゲン化炭化水素、例えば、クロロフロロ
メタン、1,1,2,2−テトラフロロエタン、1,1
−ジフロロエタン、1,1,1,2−テトラフロロ−2
−クロロエタン、1,1−ジフロロ−1−クロロエタン
等との混合物を用いてフラッシュ紡糸する方法が、また
特開平2−160909号公報に、1,1−ジクロロ−
2,2,2−トリフロロエタン、1,2−ジクロロ−
1,2,2−トリフロロエタン、1,1−ジクロロ−
2,2−ジフロロエタン、1,2−ジクロロ−1,1−
ジフロロエタン、1,1−ジクロロ−1−フロロエタン
等を用いる紡糸方法が、更に、EP−0407953A
2号公報には、ポリプロピレンに対して、1,1−ジク
ロロ−2,2,2−トリフロロエタン、1,2−ジクロ
ロ−1,2,2−トリフロロエタン等を用いて紡糸する
方法、更には、EP−357364A4号公報や特開平
3−76809号公報には、塩化メチレンと炭酸ガスと
を用いて紡糸する方法が提案されている。また、EP0
414498A2号公報には、有機溶媒と水との混合系
を用いることが提案されている。
【0014】しかしながら、前記の公開された紡糸方法
には、ポリオレフィンを用いて紡糸する場合、いずれも
欠陥がある。すなわち、部分フッ化炭化水素以外の塩素
原子を有する代替フロンは、いずれも低レベルながらオ
ゾン破壊能力を有する。今日、日増しにフロン規制の厳
しさは増し、代替フロンであってもオゾン破壊能力を有
する溶媒は、その使用を低減あるいは全廃する動きが盛
んになっている。このような状況において、たとえ低く
ともオゾン破壊能力を有する溶媒を用いる提案は、将来
を見つめた、真の代替溶媒とは言えない。
【0015】また、トリフロロクロロメタンの代替フロ
ンを用いる提案の特開平2−16909号公報について
は、唯一1,1−ジクロロ−1−フロロエタンのみがポ
リオレフィンの代表例である高密度ポリエチレンを溶解
し、これ以外のトリクロロフロロメタンの代替フロン
は、高密度ポリエチレンを溶解しない。むしろ、共溶媒
としている炭化水素、クロロ化炭化水素が主溶媒であ
り、代替フロンは沸点調整剤、燃焼抑制剤に過ぎない。
一方、1,1−ジクロロ−1−フロロエタンに関して
は、熱安定性が著しく劣り、かつオゾン破壊能(OD
P、O zone D epletionP otential)も0.1を越えて
おり所詮使用できない。また、1,2−ジクロロ−1,
1−ジフロロエタンは、毒性が強く、使用できないこと
が指摘されている。さらに、ごく最近1,1−ジクロロ
−2,2,2−トリフロロエタンが、ラットに対して腫
瘍をもたらすことが明らかとなり、やはり使用できない
ことが指摘されている。
【0016】塩化メチレンと炭酸ガスとを用いて紡糸す
る方法を提案しているEP−357364A4号公報や
特開平3−76809号公報についても問題がある。炭
酸ガスは無機ガスであるためODPは0であり、塩化メ
チレンと組み合わせるポリオレフィンの貧溶媒としては
興味深い。しかしながら、余りにポリオレフィンに対し
て溶解性がなさすぎるため、わずかな炭酸ガス濃度の変
動によって最適紡糸条件が大きく変化してしまう。従っ
て、この方法を用いて工業的に安定なフラッシュ紡糸を
実現することは、困難である。また、EP041449
8A2号公報で提案されている有機溶媒と水との混合系
は実質可燃系であり、やはり使用できない。
【0017】以上述べてきたように、これまでに提案さ
れてきたフラッシュ紡糸用のトリクロロフロロメタン代
替の溶媒は、いずれも欠点を有しており、問題解決の手
段とはなっていない。本発明の目的は、オゾン破壊能力
を全く持たない溶媒を用いて、高強度かつ開繊性に優れ
た三次元繊維が得られる、改良されたポリオレフィンの
フラッシュ紡糸方法を提供することにある。更には、燃
えにくく、かつ毒性が少なく、その上オゾン破壊能力を
全く持たない溶媒を用いて、優れた三次元繊維を与える
改良されたフラッシュ紡糸技術を提供することにある。
更に、その上、従来のフラッシュ紡糸装置を大幅に変更
することなく、紡糸できる改良されたフラッシュ紡糸方
法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、オゾン破
壊能力を全く持たない溶媒を用いながら、いかにして従
来のフラッシュ紡糸方法によるポリオレフィン三次元繊
維に匹敵するか、もしくは、凌駕する性能をもつ繊維が
得られるか膨大な研究を行い、本発明に到達した。
【0019】すなわち、本発明は、高温高圧で調整した
ポリオレフィン溶液を、減圧オリフィス・減圧室・紡口
口金を通過させ、常温常圧域に放出して、フィブリル化
したポリオレフィンの網状繊維を製造するフラッシュ紡
糸方法において、主溶剤としての塩化メチレンと共溶剤
からなる混合溶媒を用い、共溶剤をドデカフロロペンタ
ン、デカフロロペンタンおよびテトラデカフロロヘキサ
ンからなる群から選択し、該混合溶媒のポリオレフィン
溶液におけるポリオレフィン濃度が5〜25wt%であ
ることを特徴とするフラッシュ紡糸方法を提供するもの
である。更に塩化メチレンと、デカフロロブタン、デカ
フロロペンタンおよびテトラデカフロロヘキサンからな
る群から選択された共溶剤からなる混合溶媒として、主
溶剤が60〜95wt%、共溶剤が40〜5wt%であ
ると好ましい。
【0020】この方法により、本発明者らは、オゾン破
壊能力を全く持たない溶媒でありながら、従来公知の方
法とは異なり、格段に強度の高い、そして開繊性の良好
なポリオレフィンの三次元繊維を得ることができた。フ
ラッシュ紡糸は、既に説明したように、常温常圧にてガ
スとなる有機溶媒を用いることがその前提となる。すな
わち、ポリオレフィンを高温高圧下にて溶解し、ついで
一旦圧力を下げ、透明液から不透明液に相変化させ、し
かる後、紡糸口金を通して、常温常圧の雰囲気中に不透
明なポリマー溶液を吹き出す。この時、有機溶媒は、ガ
ス化して、超音速ガスジェットを形成する。このガスジ
ェットによりポリマーは、固化すると共に延伸され、強
度の高い三次元繊維となる。
【0021】従って、フラッシュ紡糸溶媒として持つべ
き性質は、前述したごとく知られているが、更に詳しく
見ると次のようになる。 常温常圧では、ポリマーを全く溶解せず、ポリマーの
融点を越えた温度、常圧をはるかに越えた高い圧力では
ポリマーを溶解すること。 ポリマーの融点を越え、かつ熱劣化を生じない範囲の
温度までに、透明液から不透明液に相変化すること、特
に、フラッシュ紡糸の場合、高分子溶液論に言うLCS
T(L ower C ritical S olution T emperature, 下限
臨界共溶温度)型相図を持つポリマー溶液とすることが
好ましく、フラッシュ紡糸溶媒もLCST型相図を持つ
ことが好ましい。しかも、LCST型相図を持ち、その
上、相変化は、瞬時に起こることが好ましい。フラッシ
ュ紡糸は、圧力によって透明から不透明への相変化をさ
せるのでこの性質は重要である。 紡糸口金を出た瞬間、ガス化しなければいけない。こ
れは、常温常圧近辺に沸点を持たねばならないことを意
味する。すなわち、低沸点の有機溶媒でなければいけな
い。 紡糸口金前後の変化は、ほぼ等エントロピー変化であ
る。従って、紡糸口金出口は、自生的に液/ガス混合体
となる。このままでは、濡れた三次元繊維となるので使
えない。ところが、ポリマーが熱を持っているので、こ
の熱量で液をガス化し、乾いた三次元繊維となる。この
ことは、有機溶媒の蒸発熱が適切であらねばならないこ
とを意味する。 ポリマーの融点より高い温度に曝されるので、有機溶
媒は熱安定性が優れていなければいけない。 大容量の密閉空間に充満させ、かつ密閉空間内に着火
源となる電気設備があるので、不燃もしくは難燃でなく
てはいけない。 密閉空間に充満したガスにしばしば人間が触れるの
で、無毒であらねばならない。 フラッシュ紡糸装置全体が高圧装置となるので、腐食
性の低い溶媒であることが必要である。 ODPが小さくなければいけない。好ましくは、0.
01未満であることが好ましい。
【0022】特に重要なものは、低沸点、LCST型ポ
リマー溶液、低燃焼性、無毒、低ODPである。今まで
に、極めて多くのポリオレフィンのフラッシュ紡糸溶媒
が知られている。しかし、トリクロロフロロメタン以外
に上記の5条件を満足するものは提案されていない。
【0023】本発明者らは、少なくとも低沸点、LCS
T型ポリマー溶液、低燃焼性、無毒、低ODPの5条件
を満足するフラッシュ紡糸溶媒を見いだすべく、極めて
多くの実験を行った。その結果、フラッシュ紡糸溶媒が
塩化メチレンを主溶剤とし、これにドデカフロロペンタ
ン、デカフロロペンタンおよびテトラデカフロロヘキサ
ンからなる群から選択された共溶剤とを混合することに
より構成される混合溶媒が、上記5条件を完全に、ある
いはほぼ完全に満たすことを見いだした。
【0024】以下、本発明のフラッシュ紡糸溶媒がフラ
ッシュ紡糸に特に必要な前述の5条件を満足する理由、
特徴、好ましい組成範囲等について述べる。 (1)毒性 毒性に関しては、ACGIH(American Conference of
Govermental Industrial Hygienists) のTLV(T h
reshold L imits V alues of Airbone Contaminant
s)がその指標となる。塩化メチレンのTLVは50ppm
である。また、ドデカフロロペンタン、デカフロロペ
ンタン、テトラデカフロロヘキサンについては、TLV
は規定されていないけれども、いずれもその毒性はかな
り小さいものと考えられている。従って、これらの溶媒
から構成される本発明のフラッシュ紡糸溶媒は、完全無
毒ではないが、可成毒性は非常に低い。ガスの漏洩と場
所の換気に留意し、作業場所の管理濃度を維持し、人が
触れる場合は、エアラインマスク等を用いれば、人の健
康を害することはない。 (2)燃焼性 ドデカフロロペンタン、デカフロロペンタンおよびテト
ラデカフロロヘキサンは、いずれも完全不燃溶剤であ
る。
【0025】
【0026】塩化メチレンは実質不燃化合物である。従
って、塩化メチレンと共溶剤の混合溶媒は、任意の溶媒
組成で完全不燃である。 (3)沸点 沸点に関しては、常温常圧でガス化する以上、60℃以
下が好ましく、より好ましくは50℃以下である。この
沸点は、混合溶媒においては溶媒組成の関数であり、ド
デカフロロペンタン(沸点30℃)、デカフロロペンタ
ン(異性体によって異なるが、例えば、1,1,1,
2,3,4,4,5,5,5−デカフロロペンタンの沸
点は、54℃である。)、テトラデカフロロヘキサン
(沸点56℃)の共溶剤の混合比を変化させることによ
って自由に調整できる。
【0027】
【0028】塩化メチレンの沸点は41℃であり、沸点
が低いために、いずれも共溶剤を用いても好ましい沸点
を持つ混合溶媒を調製できる。なお、本発明のフラッシ
ュ紡糸溶剤は、主溶剤と共溶剤の種類や組成比により、
共沸する場合がある。このような場合には、溶剤回収時
における組成変動が少なくなる。従って、共沸組成物を
積極的に活用することは非常に好ましい。もちろん、共
沸組成物を作るために、別の溶剤、例えば、水、アルコ
ール、ハロゲン化合物等を少量(10wt%以下)添加
することも可能である。
【0029】また、本発明においては、室温以上の沸点
を有する共溶剤を用いているので、共溶剤として沸点が
0℃以下の低沸点ガスを用いている方法よりも製造や回
収プロセスが簡単になる等の利点もある。 曇点曲線 本発明に用いる溶媒は、それにポリオレフィンを溶解す
ると、LCST型ポリマー溶液となる。前記したよう
に、フラッシュ紡糸は、高温高圧のポリマー溶液を減圧
して相分離させて、ポリマーと溶媒との少なくとも二相
からなる不透明液にしてから紡糸することがその基本原
理である。従って、透明液から不透明液に変わることに
よって判定できる曇点の温度・圧力が極めて重要であ
る。この曇点が、相分離する点でもある。曇点は、液が
透明から不透明に変わる点の温度・圧力によって示す。
高分子化学では、この曇点を温度・圧力座標にプロット
した図を曇点曲線と言う。この曇点曲線の温度・圧力座
標面上の位置により、その溶媒のフラッシュ紡糸適性を
判断することができる。本発明においては、紡糸条件を
決定するために、特願平3−121085号公報に示し
た方法を用いて曇点曲線を求めた。
【0030】
【0031】塩化メチレンは、高温高圧下において、ポ
リオレフィンの良溶媒である。一方、ドデカフロロペン
タン、デカフロロペンタン、およびテトラデカフロロヘ
キサンは、フラッシュ紡糸の温度範囲でポリマーを溶解
することはできない。すなわち、完全な貧溶媒である。
以上の結果を基に詳細な検討を行った結果、高温高圧下
においてポリオレフィンの良溶媒である塩化メチレン
と、ドデカフロロペンタン、デカフロロペンタン、テト
ラデカフロロヘキサンを組み合わせることにより、フラ
ッシュ紡糸に好適な位置に曇点曲線を持ってくることが
できた。このような好ましいドデカフロロペンタン、デ
カフロロペンタン、テトラデカフロロヘキサンの混合割
合としては、その適用圧力を考えると、一般的には、5
〜60wt%であった。特に、好ましくは、10〜30
wt%であり、より一層好ましくは、15〜30wt%
であった。
【0032】図1は、本発明のポリマー溶液の曇点曲線
の一例として、塩化メチレン/ドデカフロロペンタンの
重量比が、80/20の溶媒組成の曇点曲線を示したも
のである。他の組成の場合についても曇点曲線を得てお
り、この結果を用いて紡糸実験を行ってきた。各々の曇
点曲線の上部領域は、一相、下部領域は二相を示す。こ
こで用いたポリマーは、密度0.97g/cc、重量平均
分子量102000(分散度6.14)の高密度ポリエ
チレンで、溶液のポリマー濃度は、18v%である。
【0033】主溶剤としての塩化メチレンと、ドデカフ
ロロペンタン、デカフロロペンタンおよびテトラデカフ
ロロヘキサンからなる群から選択された共溶剤との組成
比により曇点曲線の位置が変わることも確認された。こ
れは、溶媒組成比によりポリマー溶液の熱力学的性質が
変化してゆくことを示している。 (5)ODP 大気中のハロゲン化合物の寿命を決めているのは、OH
ラジカルと呼ばれる活性化学種である。これは、酸素と
有機物質が太陽からの紫外線の下で反応して生成する。
ODPは、大気中の寿命を考慮して求められているため
に、特定フロンや四塩化炭素>代替フロン>塩化メチレ
ン(ODPは0.003)>二重結合を有するハロゲン
化合物(例えば、1,2−ジクロロエチレン)の順序と
なる。
【0034】
【0035】
【0036】また、ドデカフロロペンタン、デカフロロ
ペンタン、テトラデカフロロヘキサンは、塩素原子がな
いので、当然ODPは0である。従って、本発明のフラ
ッシュ紡糸溶媒は、オゾン破壊能力を全く持たない溶媒
から実質的に構成されているために、全く問題なく使用
できる。今日までにいくつかの低ODPの代替フロンを
用いたフラッシュ紡糸溶媒が開示されているが、これら
の溶媒は、いずれも低いレベルとは言いながら、オゾン
破壊能力を有している。フロンに関する規制が日増しに
高まりつつある今日、オゾン破壊能力を全く持たない溶
媒を提供する本発明が、如何に重要かつ優れたものであ
るかは明白である。
【0037】以上の〜の限定、考察、実験結果か
ら、好ましい共溶剤の混合割合としては、5〜40wt
%である。特に、好ましくは、10〜30wt%であ
り、より一層好ましくは15〜30wt%である。以上
のようにして決定された本発明のフラッシュ紡糸溶媒を
用いて放出した三次元繊維は、開繊性もよく強度も高く
優れたもので、良好な不織布シートにできるものであっ
た。
【0038】かくして、オゾン破壊能力を全く持たない
溶媒を用いて、実用に供しえる、開繊性もよく、強度の
高い三次元繊維を作る方法を見いだした。しかも、常に
安定して、開繊性が優れ、その上強度も高い三次元繊維
が、オゾン破壊能力を全く持たない溶媒を用いて得られ
る。この工業的意義は、計り知れない程の大きな価値を
持つ。
【0039】本発明のフラッシュ紡糸溶媒を調整する方
法については、特に制限はないが、室温付近で主溶剤と
共溶剤との組成によっては、二相に分離する。しかしな
がら、高温(例えば、100℃以上)では完全に一相に
なるため、100℃未満の温度での溶媒の相分離は、フ
ラッシュ紡糸プロセスにおいては、なんら不都合を生じ
させない。むしろ、100℃未満の温度で、溶媒が相分
離するような場合は、回収や、調合が行いやすい等の好
ましい結果を与える場合がある。
【0040】本発明のフラッシュ紡糸溶媒におけるポリ
オレフィン濃度は、5〜25wt%である。この範囲に
おいて、開繊性に優れ、その上強度も高いポリオレフィ
ンの三次元繊維が容易に製造できる。より好ましくは、
10〜20%である。ちなみに、5wt%以下では、実
用的な強度を有する繊維を得ることができない。また、
25wt%以上の濃度では、発泡糸となるために好まし
くはない。
【0041】本発明において、デカフロロペンタンは、
水素原子の置換状態によりいくつかの異性体が考えられ
る。また、3つの共溶剤には炭素骨格の変化によりいく
つかの異性体が考えられる。しかしながら、これらの異
性体はいずれも本発明の目的に対しては、余り大きな意
味を持たない。例えば、沸点、溶解性、毒性等は、異性
体間の差異は問題になるほど大きくはない。従って、本
発明においてはどの異性体でも同様の効果を示す。
【0042】本発明で用いる溶剤は、実質的に純品であ
ることが好ましい。特に、遊離の酸、例えば、塩化水
素、臭化水素や水分等は、できる限り少ないものがよ
く、特に好ましくは、10ppm 以下である。熱安定剤と
しては、1,2−ブチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、1,4−ジオキサン、ジブチルスズマレート、ジブ
チルスズラウリレート、ホスファイト誘導体、メタノー
ル、エタノール、ピリジン、ブチルアミン、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、カテコール、フェノール誘導体等の一
種またはそれ以上を、10ppm 〜4%程度用いることが
できる。
【0043】ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリメチルペンテン−1等がある。ポ
リエチレンは、高密度ポリエチレンが最も好ましく、密
度で言えば、0.94g/cc以上である。更に、共重合
成分は、15wt%以下で、前記の密度を維持するもの
が好ましい。ポリプロピレンは、約85wt%以上アイ
ソタクティックポリプロピレンを含有するものが好まし
く、約15wt%以下のその他のポリプロピレンまた
は、エチレン、ブテン等の共重合成分が含まれていても
よい。更に通常知られているポリマー添加剤、光安定
剤、滑剤、核剤、架橋剤、可塑剤及び充填剤等がポリマ
ーに含まれていてもよい。
【0044】本発明に用いる装置は、溶解調整装置及び
減圧オリフィス・減圧室・紡糸口金からなる紡糸装置を
備えていればよい。その先に三次元繊維を開繊・分散さ
せる装置、開繊・分散した三次元繊維をシート上にする
移動コンベア装置、更にできたシートを巻取る巻取り機
が設けられる。シート形成部は密閉ボックス内に収納さ
れ、ボックス内の溶媒ガスは回収される。溶液調整装置
は、オートクレーブ装置でもよいし、押し出し機でもよ
い。
【0045】あるいは、従来公知の装置を用いることも
できる。
【0046】
【実施例】以下の実施例をもって、本発明の内容を説明
する。この実施例は、本発明の内容を具体的に説明する
ためのものであり、本発明の特許請求の範囲を限定する
ものではない。
【0047】
【実施例1】メルトインデックスが0.78の高密度ポ
リエチレン81.7g、塩化メチレン/ドデカフロロペ
ンタン(80/20wt%)の混合溶媒481gをオー
トクレーブに仕込んで、(ポリマー濃度14.5wt
%)プロペラ型攪はん機を回転させながらオートクレー
ブを加熱し、高密度ポリエチレンを溶解した。溶液を更
に加熱し、溶液圧力を上昇させ、ポリマーを全量溶解さ
せた。溶解後は、溶液圧力が300kg/cm2 を越えない
ように、オートクレーブ下部の放出ノズルから溶液を排
出し、圧力を200〜300kg/cm2 に保った。溶液の
温度が200℃になった時点で、溶液を排出し、紡糸す
る際に加圧する190kg/cm2 よりも、10kg/cm2
い圧力とした後、溶液温度を200℃に合わせ、オート
クレーブ上部の窒素ガス導入バルブを開け、190kg/
cm2 の窒素加圧を行い、すばやくオートクレーブ下部の
排出バルブを開けた。次いで、溶液を減圧オリフィス
(径0.65mm、長さ5mm)を通過させて減圧室(径8
mm、長さ40mm)に導き、紡口口金(減圧室からノズル
への導入角度60°、ノズル径0.5mm、長さ0.5m
m、ノズルを中心として外側に3.3mmφ、深さ3mmの
円形の溝を有する。)を通過させ、大気中に放出した。
開繊糸は紡糸口金から約20〜40mm離れた位置で約4
5°傾けた塩化ビニル板に当てて作った。開繊状態の開
繊糸を10メッシュの金網で受けて採取した。
【0048】得られた繊維は、未開繊糸で繊度80d、
引っ張り強さ6.0g/d、引っ張り伸び41%、開繊
糸で繊度58d、引っ張り強さ5.8g/d、引っ張り
伸び40%で形態のよい三次元繊維であった。
【0049】
【発明の効果】本発明のフラッシュ紡糸法を用いること
により、地球環境を取り巻くオゾン層を破壊することな
く、更には地球の温暖化にも悪影響を及ぼさずに社会的
に有用な三次元繊維が容易にできる。本発明を活用すれ
ば、従来公知のオゾン層を破壊しにくいフラッシュ紡糸
法に比べて格段に開繊性に優れ、その上強度も高いポリ
オレフィンの三次元繊維が容易に製造でき、大きく社会
に貢献することができる。
【0050】本発明により、特に開繊性に優れ、かつ高
強度のポリオレフィン三次元繊維が安定して得られ、こ
の三次元繊維から均一性の高い、その結果として社会的
有用性の大きなフラッシュ紡糸不織布シートが容易に得
られる。その上、従来の特定フロンの持つ優れた特性、
すなわち不燃・無毒に匹敵する毒性の少ない、かつ不燃
の溶媒を用いたフラッシュ紡糸方法を見いだした。この
ことは、地球環境保護を満足するのみでなく、労働安全
衛生面でも優れたフラッシュ紡糸である。
【0051】更に、ポリオレフィンの溶解性を従来公知
の方法と同程度まで高めたため、従来法で製造している
装置を特別改造することなく、そのまま使用でき、この
経済効果は極めて大きい。従って、本発明の社会的価値
は計り知れないものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマー溶液の曇点曲線の一例を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 6/04 D01D 5/11

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温高圧で調整したポリオレフィン溶液
    を、減圧オリフィス・減圧室・紡口口金を通過させ、常
    温常圧域に放出して、フィブリル化したポリオレフィン
    の網状繊維を製造するフラッシュ紡糸方法において、主
    溶剤としての塩化メチレンと共溶剤からなる混合溶媒を
    用い、共溶剤をドデカフロロペンタン、デカフロロペン
    タンおよびテトラデカフロロヘキサンからなる群から選
    択し、該混合溶媒のポリオレフィン溶液におけるポリオ
    レフィン濃度が5〜25wt%であることを特徴とする
    フラッシュ紡糸方法。
  2. 【請求項2】 主溶剤としての塩化メチレンと、デカフ
    ロロペンタン、デカフロロペンタンおよびテトラデカフ
    ロロヘキサンからなる群から選択された共溶剤からなる
    混合溶媒において主溶剤が60〜95wt%、共溶剤が
    40〜5wt%であることを特徴とする請求項1記載の
    フラッシュ紡糸方法。
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