JP3159341U - 患者用簡易隔離フード - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘパフィルターとファンを着脱自在とし、これらをカバーの内外に選択的に容易に取り付けることが出来ると共に、本体を骨組のみからなるものとして軽量化し、さらに、フードも取り付け、取り外しが自在なものとした患者用簡易離隔フードを提供する。【解決手段】本体の背面に支持板3を設け、当該支持板3に穴を穿ち、また、前記本体の両側面前部下部にコの字型の支持フレーム5の両端下部を軸支して当該支持フレーム5を回転自在に複数設け、前記アーチ型の本体の背面、上面及び側面を被い、かつ当該本体1の前面から患者の上半身まで伸びた前垂れ部7aを有する透明なフードカバー7を設け、各支持フレーム5に前垂れ部を間隔をあけて固定し、前記支持板3の穴に合わせて前記フードカバー7に穴を開け、これらの穴を塞ぐように、支持板3及びフードカバー7を挟んで、ヘパフィルター9及びファン装置10を支持板3に着脱自在に取り付けた。【選択図】図1
Description
この考案は、病院の複数人用病室や家庭の部屋で寝ている患者の頭部から上半身を被い、当該患者を周囲から隔離する、簡易隔離フードに関するものである。
従来、感染症患者の看護者や周囲の人を保護するため、感染症患者の頭部から上半身を被う感染患者用簡易隔離フードが開発されている。これは、特許文献1に示すように、スーツケースを立てたような本体を患者の枕元に立て、その本体の開口部からフードを伸ばし、患者の頭部から上半身までをこのフードで被い、このフードを前記本体の下部に軸支したフレームで支えており、前記本体の側面に設けたファンにより内部の空気を吸引し、ヘパフィルターで内部の菌を捕らえ、外部に清浄な空気を排出している。
しかしながら、前記感染患者用簡易隔離フードは、感染患者から看護人や周囲の人を護るものであり、患者自身を護るものではない。中には、外部の汚染空気から隔離し、清浄な空気のみを吸いたい患者もいる。例えば、花粉症の患者は、花粉を含む外気から隔離されることを望む。従来のものは、このように患者自身を護るようにはできていなかった。また、本体が、スーツケースを立てたような構造であり、重量があり、持ち運びに不便であった。さらに、フードも数個のフレームに固定されており、フードが汚れた場合にフードのみを取り替えるのが不便であった。
そこで、この考案は、このような従来技術を考慮したものであって、ヘパフィルターとファンを着脱自在とし、これらをカバーの内外に選択的に容易に取り付けることが出来ると共に、本体を骨組のみからなるものとして軽量化し、さらに、フードも取り付け、取り外しが自在なものとした、患者用簡易離隔フードを提供することを目的としたものである。
請求項1の考案は、寝ている患者の頭部から上半身を被う簡易隔離フードにおいて、患者の頭部後方に立設され、当該患者の略頭部周囲を囲う薄いアーチ型のフレームから成る本体を設け、当該本体の側面に支持板を設け、当該支持板に穴を穿ち、また、本体の両側面前部下部にコの字型の支持フレームの両端下部を軸支して当該支持フレームを回転自在に設け、前記アーチ型の本体の背面、上面及び側面を被い、かつ当該本体の前面から患者の上半身まで伸びた前垂れ部を有する透明なフードカバーを設け、前記支持フレームを前垂れ部に固定し、前記支持板の穴に合わせて前記フードカバーに穴を開け、これらの穴を塞ぐように、支持板及びフードカバーを挟んで、ヘパフィルター及びファン装置を支持板に着脱自在に設けた、患者用簡易隔離フードとした。
また、請求項2の考案は、請求項1の考案において、前記アーチ型の本体は、四辺形の底部枠の後端両側及び前端両側からアーチ状の主フレームをそれぞれ立設し、これらのフレームの間に補助フレームを渡し、前記支持板はその上端を後端の主フレーム上部に固定し、その下端を前記底部枠の後端中央部に固定し、前記底部枠の両側の前部で前記支持フレームを軸支した構成とした、患者用簡易隔離フードとした。
また、請求項3の考案は、請求項1又は2の考案において、前記フードカバーは各フレーム及び各支持フレームに間隔を開けて着脱自在に取り付けられ、各フレーム及び各支持フレーム箇所のフードカバーの外面に間隔を開けて取り付けた舌片を複数設け、各舌片に係止具及び被係止具を設け、各舌片を前記主フレーム又は支持フレームに巻き付けて係止具と被係止具を係止して取り付けられている、患者用簡易隔離フードとした。
また、請求項4の考案は、請求項1、2又は3のいずれかの考案において、前記ヘパフィルター及びファン装置は、一方の突出部を前記支持板の穴とフードカバーの穴に通し、これらの穴の反対側で他方の凹部に嵌合して前記支持板にヘパフィルター及びファン装置を着脱自在に取り付けた、患者用簡易隔離フードとした。
また、請求項5の考案は、請求項1、2、3又は4のいずれかの考案において、前記本体の後端両側に、ベッドの背もたれに巻きまわして固定するベルトを設けた、患者用簡易隔離フードとした。
請求項1の考案によれば、ヘパフィルターとファン装置とを、フードカバーの内側にも、外側にも容易に取り付け、又はこれらを取り替えたりすることが出来るため、患者が感染症を有するものであれば、ヘパフィルターをフードカバーの内側にしてファン装置を外側にして本体の支持板に取り付けることが出来る。また、患者に周囲の空気を浄化してクリーンな空気を供給する場合は、ヘパフィルターをフードカバーの外側にしてファン装置を内側にし、これらを本体の支持板に取り付けることが出来る。このようにこの考案では、患者の状態に合わせてフードの中をクリーンな空気にするか、又はフードの外に、内部の汚損空気等を漏らさないようにすることが出来る。
また、請求項2の考案によれば、前記請求項1の効果に加え、本体が、すべてフレームから構成されており、そこに僅かに支持板を設け、当該支持板に前記ヘパフィルター及びファン装置を支持させているため、重量が軽く、このフードを患者に用いる際、家庭や病院で持ち運び、取り付けが極めて容易となる。
また、請求項3の考案によれば、前記請求項1及び2の効果に加え、フードカバーは、各舌片の係止具及び被係止具の係止を外せば、本体及び支持フレームから容易に取り外せるため、不要時には本体や支持フレームから外して畳んでおくことが出来、当該フードを患者に実際に被せる際に、本体や支持フレームに取り付ければよく、保管及び運搬の際も嵩張らない。しかも、使用によってフードカバーが汚れた場合、容易にきれいなものに取り替えることが出来る。
また、請求項4の考案によれば、ヘパフィルターとファン装置とを、一方の突出部を支持板及びフードカバーの穴に通して他方の凹部に嵌め込み、両者を接続すれば同時にこれらを支持板に取り付けることが出来るもので、取り付けがきわめて容易である。
また、請求項5の考案によれば、前記請求項1〜4の効果に加え、当該フードをベッドで使用する場合、ベッドの背もたれにベルトを回して止めることが出来、当該フードを安定良く設置できる。
この考案は、寝ている患者の頭部から上半身を被う簡易隔離フードにおいて、患者の頭部後方に立設され、当該患者の略頭部周囲を囲う薄いアーチ型の主フレームから成る本体を設け、当該本体の背面に支持板を設け、当該支持板に穴を穿ち、また、本体の両側面前部下部にコの字型の支持フレームの両端下部を軸支して、当該支持フレームを回転自在に複数設け、前記アーチ型の本体背面、上面及び側面を被い、かつ当該本体の前面から患者の上半身まで伸びた前垂れ部を有する透明なフードカバーを設け、前記各支持フレームを前垂れ部に間隔をあけて固定し、前記支持板の穴に合わせて前記フードカバーに穴を開け、これらの穴を塞ぐようにヘパフィルター及びファン装置を設け、これらのヘパフィルター及びファン装置は、一方の突出部を前記二つの穴に通し、これらの穴の反対側で他方の凹部に嵌合して前記支持板にヘパフィルター及びファン装置を着脱自在に取り付けた、患者用簡易隔離フードとした。
以下、この考案の実施例1を図に基づいて説明する。図1はこの考案の患者用簡易隔離フードの斜視図、図2は同平面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は患者用隔離フードの右側面図、図5は同左側面図である。
患者用隔離フード1のアーチ型のフレームから成る本体2は、四辺形の主フレーム2aを立て、この主フレーム2aと略同形で、下部がフレーム2aから離れるように前方に傾斜した主フレーム2bとを相対向して設け、これらの主フレーム2aと主フレーム2bの下端の両端部間に、アングル状の補助フレーム2c,2cを夫々渡して固定し、また、フレーム2aとフレーム2bの下端及び上端の略中央部間に下面枠板2d及び上面枠体2eを夫々渡して固定し、さらに、これらのフレーム2aとフレーム2bの両側部間に補助フレーム2fを夫々渡して固定している。
また、また、本体1の背面となる、前記主フレーム2a中央部の上下辺間に支持板3を固定して設け、当該支持板3の上部には、図6に示すように、孔4を穿っている。また、本体2の前部の両側下部に位置する、前記アングル状の補助フレーム2c、2cの前部に、下向きのコ字型から成る支持フレーム5の両側下端5aを軸支し、当該軸支部を前後に並べて二つの支持フレーム5、5を設けている。これらの支持フレーム5は各両側下端5aの軸支部を中心に回転自在となっており、その自由端を主フレーム2bの上部に近づけると、図6に示すように、主フレーム2a、2bよりやや高くなっている。
また、前記本体2のフレーム2aの両側辺間にベルト6を渡しており、このベルト6は、当該患者用簡易隔離フードをベッドに取り付ける際、ベッドの背もたれに巻き回し、固定するのに用いるものである。
また、前記本体2の背面、上面及び側面を被い、かつ当該本体2の前面から患者の上半身まで伸びた前垂れ部を有する透明なフードカバー7を設け、このフードカバー7は、本体2の主フレーム2a及び2bの上面、側面で夫々着脱自在に固定され、また、前垂れ部7aは間隔をあけて前記支持フレーム5,5の上面、側面に夫々着脱自在に固定されている。また、このフードカバー7は、前記支持板3の穴4に合わせて穴(図示省略)が開いている。
このフードカバー7の主フレーム2a、2bへの着脱自在な固定は、図8及び図9に示すように、フードカバー7の外面に、各主フレーム2a、2bに沿って間隔をあけて舌片8を多数設け、これらの各舌片8は、中央部をフードカバー7に溶着し、両端にホックや面ファスナー等の係止具及び被係止具8aを設け、この舌片8の両端部を主フレーム2a又は2bに巻き付けて主フレーム2a又は2bの外側で前記係止具及び被係止具8aを係止し、これにより、フードカバー7を主フレーム2a又は2bに着脱自在に固定している。フードカバー7の前垂れ部7aの支持フレーム5への着脱自在な固定もこれと同様である。
そして、前記支持板3の穴4に合わせて前記フードカバーの穴を合わせ、これらの穴を塞ぐようにヘパフィルター9及びファン装置10を着脱自在に取り付けたものである。具体的には、図7に示すように、当該ファン装置10の一面の突出部10aを前記二つの穴に通し、これらの穴の反対側でヘパフィルター9の凹部に嵌合させて前記支持板3にヘパフィルター9及びファン装置10を着脱自在に取り付けている。従って、ヘパフィルター9をフードカバー7の内側に、ファン装置10を外側に取り付けることもでき、また、反対に、ヘパフィルター9をフードカバー7の外側に、ファン装置10を内側に取り付けることも出来る。また、このファン装置10には、図5に示すように、電源プラグを一端に有する電源コード11を接続する構成となっている。
なお、前記実施例では、本体1は、主フレーム2aと2bとを相対向させてこれらの間に補助フレーム2c、下面枠板2d、上面枠板2e等を設けているが、この構成に限らず、底部枠の後端両側及び前端両側からアーチ状の主フレームを立設し、これらのフレームの間に補助フレームを設けた構成としても良い。また前記実施例では前記支持板3は本体2の背面に設けたが、本体2の側面であれば、どこに設けても良い。さらに、前記実施例では支持フレーム5を2個設けているが、この支持フレーム5の数は1個でも、複数個でもよい。
1 患者用簡易隔離フード 2 本体
2a 主フレーム 2b 主フレーム
2c 補助フレーム 2d 下面枠板
2e 上面枠板 2f 側面補助フレーム
3 支持板 4 穴
5 支持フレーム 5a 下端部
6 固定ベルト 7 フードカバー
7a 前垂れ部 8 舌片
8a 係止具及び被係止具 9 ヘパフィルター
10 ファン装置 10a 突出部
11 電気コード
2a 主フレーム 2b 主フレーム
2c 補助フレーム 2d 下面枠板
2e 上面枠板 2f 側面補助フレーム
3 支持板 4 穴
5 支持フレーム 5a 下端部
6 固定ベルト 7 フードカバー
7a 前垂れ部 8 舌片
8a 係止具及び被係止具 9 ヘパフィルター
10 ファン装置 10a 突出部
11 電気コード
Claims (5)
- 寝ている患者の頭部から上半身を被う簡易隔離フードにおいて、患者の頭部後方に立設され、当該患者の略頭部周囲を囲う薄いアーチ型のフレームから成る本体を設け、当該本体の側面に支持板を設け、当該支持板に穴を穿ち、また、本体の両側面前面下部にコの字型の支持フレームの両端下部を軸支して当該支持フレームを回転自在に設け、前記アーチ型の本体の背面、上面及び側面を被い、かつ当該本体の前面から患者の上半身まで伸びた前垂れ部を有する透明なフードカバーを設け、前記支持フレームを前垂れ部に固定し、前記支持板の穴に合わせて前記フードカバーに穴を開け、これらの穴を塞ぐように、支持板及びフードカバーを挟んで、ヘパフィルター及びファン装置を支持板に着脱自在に設けたことを特徴とする、患者用簡易隔離フード。
- 前記アーチ型の本体は、四辺形の底部枠の後端両側及び前端両側からアーチ状の主フレームをそれぞれ立設し、これらのフレームの間に補助フレームを渡し、前記支持板はその上端を後端の主フレーム上部に固定し、その下端を前記底部枠の後端中央部に固定し、前記底部枠の両側の前部で前記支持フレームを軸支した構成としたことを特徴とする、請求項1に記載の患者用簡易隔離フード。
- 前記フードカバーは各フレーム及び各支持フレームに間隔を開けて着脱自在に取り付けられ、各フレーム及び各支持フレーム箇所のフードカバーの外面に間隔を開けて取り付けた舌片を複数設け、各舌片に係止具及び被係止具を設け、各舌片を前記主フレーム又は支持フレームに巻き付けて係止具と被係止具を係止して取り付けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の患者用簡易隔離フード。
- 前記ヘパフィルター及びファン装置は、一方の突出部を前記支持板の穴とフードカバーの穴に通し、これらの穴の反対側で他方の凹部に嵌合して前記支持板にヘパフィルター及びファン装置を着脱自在に取り付けたことを特徴とする、請求項1、2又は3のいずれかに記載の患者用簡易隔離フード。
- 前記本体の後端両側に、ベッドの背もたれに巻きまわして固定するベルトを設けたことを特徴とする、請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の患者用簡易隔離フード。
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2010
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