JP3159235U - L型擁壁およびl型擁壁ユニット - Google Patents

L型擁壁およびl型擁壁ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】施工時の作業性を向上させると共に、軟弱地盤上にも容易に設置可能なL型擁壁およびL型擁壁ユニットを提供する。【解決手段】本L型擁壁1は、垂直方向に設置される縦壁11と、縦壁11の下端部を基端として横方向に延設される底板12とからなるL型擁壁であって、底板12の上面12aは、縦壁11に対して鈍角をなすように傾斜して形成され、底板12の下面12bは、複数の水平面12b1、12b2を上面12aに沿って高さを変えて配置した階段状に形成される。【選択図】図1

Description

本考案は、土地造成等において土留めとして使用されるL型擁壁およびL型擁壁ユニットに関する。
従来、宅地や道路等の土地造成工事においては、垂直方向に設置される縦壁と、この縦壁の下端部を基端として横方向に延設される底板とからなるL型擁壁が使用されている。このL型擁壁は、一般的にプレキャスト鉄筋コンクリート構造となっており、地盤上に構築した基礎の上に予め製造されたL型擁壁を設置することで使用される。
このようなL型擁壁には、縦壁と底板が直交するように形成されたもの(直角L型擁壁)と、縦壁と底板が105度程度の鈍角をなすように形成されたもの(鈍角L型擁壁)とがある。このうち、鈍角L型擁壁は、底板反力の水平方向分力を滑動(水平方向の滑り)に対する抵抗力として活用することができる等、安定性および強度の面で直角L型擁壁よりも優れていることが知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、鈍角L型擁壁は、直角L型擁壁に比べ、滑動や転倒に対する安定性を高めながらも軽量化することが可能となっている。また、縦壁側の根入れ深さを浅くすることができるため、必要掘削量を低減することが可能となっている。
実登3022072号公報
しかしながら、従来の鈍角L型擁壁は、底板の下面が斜めになっているため、斜面を有する特殊な形状に基礎を構築する必要があると共に、縦壁を正確に垂直にした状態で設置するのが困難であるという問題があった。また、基礎が特殊な形状であることから、隣接するL型擁壁間での高さ合わせや面合わせが困難であり、必ずしも作業性が良いものとはいえなかった。
また、従来のL型擁壁は、地盤が軟弱である場合には、直角L型擁壁、鈍角L型擁壁に関わらず大規模な基礎工事が必要であり、施行に要するコストおよび時間が膨大なものとなるという問題があった。
本考案は、斯かる実情に鑑み、施工時の作業性を向上させると共に、軟弱地盤上にも容易に設置可能なL型擁壁およびL型擁壁ユニットを提供しようとするものである。
(1)本考案は、垂直方向に設置される縦壁と、前記縦壁の下端部を基端として横方向に延設される底板と、からなるL型擁壁であって、前記底板の上面は、前記縦壁に対して鈍角をなすように傾斜して形成され、前記底板の下面は、複数の水平面を前記上面に沿って高さを変えて配置した階段状に形成されることを特徴とする、L型擁壁である。
(2)本考案はまた、前記底板の上面は、前記縦壁に対して95乃至115度の角度をなすように形成されることを特徴とする、上記(1)に記載のL型擁壁である。
(3)本考案はまた、前記底板の下面は、前記底板の前記基端側に設けられる第1水平面と、前記底板の先端側において前記第1水平面よりも低い位置に設けられる第2水平面と、を有して構成されることを特徴とする、上記(1)または(2)に記載のL型擁壁である。
(4)本考案はまた、前記底板の下面は、前記縦壁に対して鈍角をなすように傾斜して形成された取付面に略楔形状の固定部材を固定することにより、階段状に形成されることを特徴とする、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のL型擁壁である。
(5)本考案はまた、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のL型擁壁と、前記L型擁壁が有する前記底板の下面形状に合わせて地盤側に敷設される複数の土嚢からなる基礎部と、を有することを特徴とする、L型擁壁ユニットである。
(6)本考案はまた、前記基礎部は、前記底板の複数の前記水平面の間の段部に一部の前記土嚢の側面が対向するように階段状に構成されることを特徴とする、上記(5)に記載のL型擁壁ユニットである。
(7)本考案はまた、前記土嚢は、前記底板の先端近傍において前記底板の上面よりも高い位置まで積み重ねられることを特徴とする、上記(5)または(6)に記載のL型擁壁ユニットである。
(8)本考案はまた、前記土嚢は、直方体状の土嚢袋と、前記土嚢袋の内部に収容される矩形状のガイド枠と、隣接する前記ガイド枠同士を接続する接続部材と、を備え、前記基礎部は、隣接する前記土嚢同士が前記接続部材により互いに接続された状態で格子状に配列された複数の前記土嚢を、複数段積み重ねて構成されることを特徴とする、上記(5)乃至(7)のいずれかに記載のL型擁壁ユニットである。
本考案に係るL型擁壁およびL型擁壁ユニットによれば、施工時の作業性を向上させると共に、軟弱地盤上にも容易に設置可能という優れた効果を奏し得る。
(a)本発明の実施形態のL型擁壁の斜視図である。(b)L型擁壁の側面図である。 本発明の実施形態のL型擁壁ユニットを示した斜視図である。 基礎部を構成する土嚢を示した図である。 L型擁壁ユニットを土留めとして設置した状態の一例を示した図である。 L型擁壁ユニットをより安定的に構成した例を示した図である。 別部材を固定することによりL型擁壁を構成するようにした例を示した図である。
以下、本考案の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1(a)は、本実施形態のL型擁壁1の斜視図であり、同図(b)は、L型擁壁1の側面図である。L型擁壁1は、プレキャスト鉄筋コンクリート構造であり、これらの図に示されるように、垂直方向に延設された縦壁11と、縦壁11の下端部を基端として横方向に延設された底板12とから構成されている。
縦壁11は、L型擁壁1が土留めとして使用される場合に、垂直方向に設置される部分である。本実施形態では、底板12の反対側の面が外部に露出する正面11aであり、正面11aは滑らかな平面または適宜の装飾が施された面となっている。縦壁11の背面11bには、図示は省略するが、必要に応じて補強リブや隣接するL型擁壁1同士を連結するための連結部等が適宜に設けられる。また、縦壁11には、正面11aおよび背面11bの間を貫通する排水孔が、必要に応じて適宜の位置に設けられる。
底板12は、縦壁11の下端部の背面11b側から略水平方向に延設されている。底板12の上面12aは、縦壁に対して角度θをなすように形成されている。この角度θは、特に限定されるものではなく、底板12上に埋め戻す土粒子の内部摩擦角に応じて適宜に設定することができる。但し、一般的な土壌を使用し、底板12の上面12a上に設置(覆土)する場合を考慮すると、角度θは、95乃至115度の範囲内に設定することが好ましく、100乃至110度の範囲内に設定することがより好ましい。
底板12の下面12bは、底板12の基端側に設けられる第1水平面12b1と、底板12の先端側に設けられる第2水平面12b2と、第1水平面12b1および第2水平面12b2の間の段部12b3とを有して構成されており、上面12bに沿った階段状となっている。具体的には、第1水平面12b1および第2水平面12b2は、縦壁に対して略直交するように、すなわち設置時に略水平方向となるように形成され、第2水平面12b2は、第1水平面12b1よりも低い位置に設けられている。段部12b3は、本実施形態では縦壁11と略平行、すなわち略垂直方向に形成しているが、これに限定されるものではなく、斜めに形成するようにしてもよい。
底板12の上面12aには、必要に応じて補強リブや連結部等が設けられる。また、底板12には、L型擁壁1を基礎上に設置した後に、下面12b下側にモルタル等を注入するための孔を設けるようにしてもよい。
本実施形態では、底板12の上面12aを傾斜させることにより、従来の鈍角L型擁壁と同様の効果を発揮できるようにしている。また、設置時に略水平となる第1水平面12b1および第2水平面12b2を底板12の下面12bに設けることにより、基礎の構築を容易にすると共に、隣接して設置される複数のL型擁壁1の高さ合わせや面合わせを容易にし、据付工事の作業性を向上させている。また、段部12b3を設けることにより、滑動に対する抵抗力を土中の深い部分で発生させ、滑動に対する安定性を向上させている。
図2は、L型擁壁ユニット2を示した斜視図である。同図に示されるように、L型擁壁ユニット2は、L型擁壁1と、地盤側に敷設されてL型擁壁1が上部に載置される基礎を構成する基礎部3とを有している。基礎部3は、複数の直方体状の土嚢30を格子状に配列すると共に複数段積み重ねることで、L型擁壁1の底板12の下面12bに合わせた階段状に構成されている。
図3は、基礎部3を構成する土嚢30を示した図である。同図に示されるように、土嚢30は、直方体状の土嚢袋31と、土嚢袋31の内部に収容される矩形状のガイド枠32と、隣接するガイド枠32同士を接続する接続部材33とを備えている。
ガイド枠32は、土嚢袋31の底に置いて複数の土嚢を整列させるためのガイドの働きをするものであり、互いに結合されて矩形状の枠を構成する4つの板状リブ32aと、対向する板状リブ32a同士を繋いでガイド枠32の形状を維持する梁32bとから構成されている。ガイド枠32は、図示を省略した固定片を土嚢袋31の外側から土嚢袋31を貫通してガイド枠32に結合させることにより土嚢袋31に固定される。
接続部材33は、両端に爪33aを備え、爪33aをガイド枠32に係合させることで、隣接するガイド枠32同士を接続する。これにより、格子状に配列された複数の土嚢30は、隣接する土嚢30同士が互いに接続された状態となる。接続部材33は、このように隣接する土嚢30同士を接続することにより、複数の土嚢30を一体化して強度を向上させる。また、接続部材33は、土嚢30を配列する際に、各土嚢30間に適切な隙間を確保するという機能を有している。
なお、本実施形態の土嚢30は、本考案の考案者の一部による特許発明であり、その詳細については、特許第4019100号公報を参照されたい。
図4は、L型擁壁ユニット2を土留めとして設置した状態の一例を示した図である。L型擁壁ユニット2を設置する場合、まず地盤40上に複数の土嚢30を配列して積み重ねることにより、基礎部3を構成する。このとき、同図に示すように土嚢30を垂直方向に一列となるように積み重ねてもよいし、土嚢30の位置をずらして千鳥状に積み重ねるようにしてもよい。土嚢30を積み重ねる段数は、地盤40の状態に応じて適宜に設定すればよい。また、地盤40によっては、L型擁壁1の直下にのみ土嚢30を配置するようにしてもよく、この場合は掘削量を削減すると共に作業工数を削減することができる。
基礎部3の上部には、L型擁壁1の底板12の下面12b(すなわち、第1水平面12b1、第2水平面12b2および段部12b3)の形状に合わせた段差34を形成する。この段差34は、同図に示すように1段の土嚢30で形成してもよいし、L型擁壁1に対して土嚢30のサイズが小さい場合には、複数段の土嚢30で形成してもよい。
次に、基礎部3上部の段差34の形状に合わせてL型擁壁1を基礎部3の上に載置する。具体的には、基礎部3の段差34部分の土嚢30の側面30aにL型擁壁1の底部12の段部12b3を対向させた状態で、L型擁壁1を載置する。このとき、必要に応じてL型擁壁1の下面12bと基礎部3の土嚢30との間にモルタルや砂利等を充填する。また、隣接するL型擁壁1の間で高さ合わせや面合わせを行う場合は、第1水平面12b1または第2水平面12b2と基礎部3との間にスペーサ等を適宜挿入する。最後に、L型擁壁1の縦壁11の背面11b側に背面土41を覆土し、正面11a側に正面土42を覆土する。
本実施形態のL型擁壁ユニット2では、複数の土嚢30から基礎部3を構成しているため、地盤40の状態によらず、容易に基礎部3を構築することが可能となっている。特に、本実施形態では、土嚢30がガイド枠32および接続部材33を備えているため、地盤40が軟弱であっても適切な間隔で土嚢30を連結して迅速に配列することが可能であり、さらにこの結果、十分な強度を有する基礎部3を軟弱な地盤40上に構築することができるようになっている。
また、本実施形態のL型擁壁1では、底板12の下面12bを階段状に構成しているため、従来の鈍角L型擁壁とは異なり、複数の土嚢30から構成される基礎部30上にも容易に設置可能となっている。また、縦壁11の正面11a下部が正面土42から受ける力F1と共に、段部12b3が対向する土嚢30の側面30aから受ける力F2を滑動に対する抵抗力として安定的に発揮させることができる。すなわち、正面土42の表面から深い位置であり、且つ縦壁11から背面11b側に離れた位置に段部12b3を設けることにより、雨水等により正面土42の状態が変化したような場合であっても、少なくとも力F2を滑動に対する抵抗力として発揮させることができる。
さらに、本実施形態のL型擁壁1では、底板12の上面12aを縦壁11に対して鈍角をなすように傾斜させて形成しているため、従来の鈍角L型擁壁と同様の利点を備えている。すなわち、底板12の上面12aを縦壁11に対して鈍角をなすように傾斜させることによって、従来の鈍角L型擁壁と同様に、底板反力F3の水平方向分力F4を滑動に対する抵抗力として利用することが可能となっている。また、縦壁11が背面土41および上載荷重による土圧Pを受ける高さH1と、土留め高さH2を略等しくすることが可能となっている。
図5は、L型擁壁ユニット2をより安定的に構成した例を示した図である。同図に示されるように、この例では、L型擁壁1の底板12の先端近傍において土嚢30を底板12の上面12aよりも高い位置まで積み重ねている。このようにすることで、底板12上の背面土41の土圧の一部を積み上げた土嚢30で受け(傾斜面である底板12の上面12a上を滑り落ちる土粒子を受け止める)、L型擁壁1の安定性をさらに高めることが可能となる。
具体的には、底板12上の土粒子は、上面12aの傾斜に沿って同図の矢印Aが示す方向に滑りを起こすが、積み上げた土嚢30によってこの滑りが制限され、土粒子は同図に示す領域50内に拘束されることとなる。ここで、領域50の上面51は、背面土41の内部摩擦角に基づく角度で傾斜した傾斜面となる。そして、この領域50内の土粒子は、上方の背面土41および上載荷重による土圧が付加応力として作用することにより、粒子間摩擦が発生して固化する。すなわち、土粒子が押し固められて固化した領域(固化領域)50が、底板12上に生成される。すると、背面土41は、領域50の上面51に沿って同図の矢印Bが示す方向に滑りを起こすこととなる。
これにより、同図に示されるように、縦壁11が背面土41および上載荷重による土圧Pを受ける高さH1が、土留め高さH2よりも小さい範囲となるため、L型擁壁1の縦壁11に加わる土圧が軽減されることとなる。また、領域50の上面51は、縦壁11に対して鈍角をなすように傾斜しているため、この場合にも底板反力F3の水平方向分力F4を滑動に対する抵抗力として利用することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、簡易な方法でL型擁壁1の滑動および転倒に対する安定性をさらに高めることができる。また、例えば地震等により過大な荷重がL型擁壁1に加わったような場合にも、この荷重を領域50によって適度に分散し、且つ縦壁11が受ける土圧Pを軽減することができるため、従来の鈍角L型擁壁以上の安定性を備えることが可能となっている。
図6は、別部材を固定することによりL型擁壁1を構成するようにした例を示した図である。L型擁壁1は、同図に示されるように、縦壁11に対して鈍角をなすように傾斜して形成された底板12下側の取付面12cに略楔形状の固定部材13を固定することによって、底板12の下面12bが階段状に形成されるものであってもよい。この場合、取付面12cに対する固定部材13の固定方法は、ボルトや係合、接着等の既存の固定方法を採用することができる。
このように、L型擁壁1を複数の部材に分割し、組立構造にすることで、L型擁壁1の製造や運搬を容易にすることができる場合がある。また、例えば既存の鈍角L型擁壁を活用して、本考案のL型擁壁1を構成することができる。なお、この場合の取付面12cは、全ての面が縦壁11に対して鈍角をなすように傾斜した面である必要はなく、同図に示されるように、例えば縦壁11と直交する面等の異なる角度の面が含まれていてもよい。また、取付面12cに固定部材13を固定するための突起等が設けられていてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係るL型擁壁1は、垂直方向に設置される縦壁11と、縦壁11の下端部を基端として横方向に延設される底板12と、からなるL型擁壁であって、底板12の上面12aは、縦壁11に対して鈍角をなすように傾斜して形成され、底板12の下面12bは、複数の水平面12b1、12b2を上面12aに沿って高さを変えて配置した階段状に形成されている。
このような構成とすることで、従来の鈍角L型擁壁と同様の利点を備えながらも、施工時の作業性を向上させることができる。また、水平面12b1、12b2を有することで、土嚢上にも問題なく設置することができるため、軟弱地盤を補強するための工法として近年注目されている土嚢工法と組み合わせることで、軟弱地盤上であっても容易にL型擁壁1を設置することができる。
なお、本実施形態では、底板12の下面12bを、第1水平面12b1、第2水平面12b2および段部12b3を備える2段の階段状に形成した例を示したが、本考案はこれに限定されるものではなく、下面12bを3段以上の階段状に構成するようにしてもよい。また、本実施形態では、土嚢30上にL型擁壁1を設置する例を示したが、本考案はこれに限定されるものではなく、コンクリートの打設等による一般的な基礎上にL型擁壁1を設置するようにしてもよい。
また、底板12の上面12aは、縦壁11に対して95乃至115度の角度をなすように形成されているため、従来の鈍角L型擁壁と同様の効果を確実に発揮させることができる。
また、底板12の下面12bは、底板12の基端側に設けられる第1水平面12b1と、底板12の先端側において第1水平面12b1よりも低い位置に設けられる第2水平面12b2と、を有して構成されている。すなわち、本考案では、比較的簡易な構成で上述の効果を発揮することが可能であり、L型擁壁1の製造コストを低減させることができる。
また、底板12の下面12bは、縦壁11に対して鈍角をなすように傾斜して形成された取付面12cに略楔形状の固定部材13を固定することにより、階段状に形成されるようにしてもよい。この場合、L型擁壁1の製造や運搬を容易にすることができる場合がある。また、既存の鈍角L型擁壁を活用して本考案のL型擁壁1を構成することができる。
また、本実施形態に係るL型擁壁ユニット2は、L型擁壁1と、L型擁壁1が有する底板12の下面12bの形状に合わせて地盤40側に敷設される複数の土嚢30からなる基礎部3と、を有している。このような構成とすることで、地盤40の状態によらず、容易に基礎部3を構築してL型擁壁1を設置することができる。すなわち、従来の工法と比較してはるかに迅速且つ低コストで軟弱地盤上に土留めの擁壁を設置することができる。
また、基礎部3は、底板12の複数の水平面12b1、12b2の間の段部12b3に一部の土嚢30の側面30aが対向するように階段状に構成されている。このため、正面土42の状態によらず、段部12b3と土嚢30の側面30aとにより滑動に対する抵抗力を安定的に発揮させ、L型擁壁1の安定性を従来の鈍角L型擁壁以上に高めることができる。
また、土嚢30は、底板12の先端近傍において底板12の上面12aよりも高い位置まで積み重ねられるようにしてもよい。この場合、底板12上の背面土41を活用してL型擁壁1の安定性をさらに高めることができる。
また、土嚢30は、直方体状の土嚢袋31と、土嚢袋31の内部に収容される矩形状のガイド枠32と、隣接するガイド枠32同士を接続する接続部材33と、を備え、基礎部3は、隣接する土嚢30同士が接続部材33により互いに接続された状態で格子状に配列された複数の土嚢30を、複数段積み重ねて構成されている。
このような構成とすることで、地盤40の状態によらず、土嚢30の敷設をきわめて容易にすることができる。また、土嚢30を適切な間隔で配置すると共に各土嚢30を連結することができるため、基礎部3に十分な強度を持たせ、地盤40を確実に補強することができる。
以上、本考案の実施の形態について説明したが、本考案のL型擁壁およびL型擁壁ユニットは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本考案のL型擁壁およびL型擁壁ユニットは、土地の造成以外にも各種土木工事の分野で利用することができる。
1 L型擁壁
2 L型擁壁ユニット
3 基礎部
11 縦壁
12 底板
12a 底板の上面
12b 底板の下面
12b1 第1水平面
12b2 第2水平面
12b3 段部
12c 取付面
13 固定部材
30 土嚢
30a 土嚢の側面
31 土嚢袋
32 ガイド枠
33 接続部材
40 地盤

Claims (8)

  1. 垂直方向に設置される縦壁と、
    前記縦壁の下端部を基端として横方向に延設される底板と、からなるL型擁壁であって、
    前記底板の上面は、前記縦壁に対して鈍角をなすように傾斜して形成され、
    前記底板の下面は、複数の水平面を前記上面に沿って高さを変えて配置した階段状に形成されることを特徴とする、
    L型擁壁。
  2. 前記底板の上面は、前記縦壁に対して95乃至115度の角度をなすように形成されることを特徴とする、
    請求項1に記載のL型擁壁。
  3. 前記底板の下面は、前記底板の前記基端側に設けられる第1水平面と、前記底板の先端側において前記第1水平面よりも低い位置に設けられる第2水平面と、を有して構成されることを特徴とする、
    請求項1または2に記載のL型擁壁。
  4. 前記底板の下面は、前記縦壁に対して鈍角をなすように傾斜して形成された取付面に略楔形状の固定部材を固定することにより、階段状に形成されることを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のL型擁壁。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のL型擁壁と、
    前記L型擁壁が有する前記底板の下面形状に合わせて地盤側に敷設される複数の土嚢からなる基礎部と、を有することを特徴とする、
    L型擁壁ユニット。
  6. 前記基礎部は、前記底板の複数の前記水平面の間の段部に一部の前記土嚢の側面が対向するように階段状に構成されることを特徴とする、
    請求項5に記載のL型擁壁ユニット。
  7. 前記土嚢は、前記底板の先端近傍において前記底板の上面よりも高い位置まで積み重ねられることを特徴とする、
    請求項5または6に記載のL型擁壁ユニット。
  8. 前記土嚢は、直方体状の土嚢袋と、前記土嚢袋の内部に収容される矩形状のガイド枠と、隣接する前記ガイド枠同士を接続する接続部材と、を備え、
    前記基礎部は、隣接する前記土嚢同士が前記接続部材により互いに接続された状態で格子状に配列された複数の前記土嚢を、複数段積み重ねて構成されることを特徴とする、
    請求項5乃至7のいずれかに記載のL型擁壁ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022246941A1 (zh) * 2021-05-26 2022-12-01 上海斋喜工程技术有限公司 一种土建屏蔽工程墙体构件

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