JP3156854B2 - Mri装置 - Google Patents

Mri装置

Info

Publication number
JP3156854B2
JP3156854B2 JP14911491A JP14911491A JP3156854B2 JP 3156854 B2 JP3156854 B2 JP 3156854B2 JP 14911491 A JP14911491 A JP 14911491A JP 14911491 A JP14911491 A JP 14911491A JP 3156854 B2 JP3156854 B2 JP 3156854B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
gradient magnetic
pulse
flow
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14911491A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0515513A (ja
Inventor
賢治 滝口
英巳 塩野
悦治 山本
隆一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP14911491A priority Critical patent/JP3156854B2/ja
Priority to US07/798,907 priority patent/US5221898A/en
Publication of JPH0515513A publication Critical patent/JPH0515513A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3156854B2 publication Critical patent/JP3156854B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Indicating Or Recording The Presence, Absence, Or Direction Of Movement (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MRI装置関し、特
に人体内の血流イメージング等に好適なMRI装置
する。
【0002】
【従来の技術】従来、MRI装置による血流イメージン
グ方法としては、流れを感じるパルスシーケンスにより
得られた画像と、流れを感じないパルスシーケンスによ
り得られた画像との2枚の画像のサブトラクションによ
って、血流部分のみ抽出する例に代表されるように、性
質の異なる複数の画像から目的の画像を得る方法が一般
に知られている。その方法のひとつとして、例えば「マ
グネチックレゾナンスインメディシィン 12(198
9)、第1〜13頁(Magnetic Resonance InMedicine 1
2,pp.1〜13(1989)」において論じられている方法があ
る。この方法は、リードアウト傾斜磁場の磁場波形を流
れによる磁化の位相変化が強調されるフローエンコード
パルスにした場合と、流れによる磁化の位相変化が補正
されるフローコンペンセイトパルスにした場合の2回の
計測により得られる画像のサブトラクションにより血流
画像を得るものである。また、分解能を低下させること
なく、データサンプリング数を半減する方法としては、
ハーフエンコード法が知られている。これは、画像デー
タが実数の場合、位相空間上の計測データが相互に複素
共役の関係にあることを利用して、位相空間の半分の領
域だけを計測し、残りのデータは計算によって得るもの
である。なお、この方法については、例えば「デー・エ
ー・フェインバーグ,ジェー・デー・ヘイル,ジェー・シー・
ワッツ,エル・ケー・カーフマン アンド エー・マー
ク:’ハービング エム・アール イメージング タイ
ム バイ コンジュゲーション:デモンストレーション
アット 3.5ケー・ジー’(ラジオロジー,16
1,2,第527頁〜531頁(1986)(D.A.Fein
berg,J.D.Hale,J.C.Watts,L.K.Kaufman and A.Mark:'Ha
lving MR imaging time by conjugation:Demonstration
at 3.5KG'(Radiorogy,161,2,pp.527-531(1986))」
において詳述されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、流
れを感じるパルスシーケンスと流れを感じないパルスシ
ーケンスでは、読み出し傾斜磁場の波形がそれぞれ異な
るため、2回の計測を必要としている。また、磁化の励
起と傾斜磁場の印加を繰返して信号計測を行うため、計
測時間が長く、かつ2回の計測を要するために、心臓等
の動態部の血流画像を得るには問題があった。本発明の
目的は、このような問題点を改善し、高周波パルスを印
加後、リードアウト傾斜磁場を振幅の極性を反転させな
がら印加し、エコー信号を連続的に発生するイメージン
グ方法を用い、高速に血流画像を得ることが可能なMR
I装置提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のMRI装置は、静磁場発生手段と、傾斜磁
場発生手段と、高周波パルス発生手段と、被検体からの
エコー信号を検出する手段と、傾斜磁場および高周波パ
ルスの印加、ならびに前記エコー信号のサンプリングの
制御を所定のパルスシーケンスに従って行ない前記被検
体内の流体の投影像を得る計算機を具備し、前記パルス
シーケンスは、第1段階で、流体の流れる関心領域を選
択励起して、投影方向と垂直方向にリードアウト傾斜磁
場を振幅の極性を反転させながら印加し、投影方向とリ
ードアウト方向垂直な方向にエンコード傾斜磁場を印
加することによって、流れによる磁化の位相変化が強調
された第1のエコー信号と、流れによる磁化の位相変化
が補正された第2のエコー信号とを交互に発生させ、そ
れを順次サンプリングして第1の信号列とし、第2段階
で、再度、前記関心領域を選択励起して、投影方向と垂
直方向に、フローエンコードパルスを付加したリードア
ウト傾斜磁場を振幅の極性を反転させながら印加し、投
影方向とリードアウト方向垂直な方向にエンコード傾
斜磁場を印加することによって、流れによる磁化の位相
変化が強調された第3のエコー信号と、流れによる磁化
の位相変化が補正された第4のエコー信号とを交互に発
生させ、それを順次サンプリングして第2の信号列と
し、第3段階で、それらの信号列から、流れによる磁化
の位相変化が強調されたエコー信号同志、および流れに
よる磁化の位相変化が補正されたエコー信号同志を組み
合わせ、別個に画像再構成して、得られた画像のサブト
ラクションを行うことにより、静磁場不均一および横緩
和の影響を相殺した流体の投影像を得るようにしたこと
を特徴としている。
【0005】
【作用】本発明においては、代表的超高速イメージング
法であるエコープレナー法において、振幅の極性を反転
させて印加するリードアウト傾斜磁場波形は、フローエ
ンコードパルスおよびフローコンペンセイトパルスが交
互に組み合わされた波形となっているため、順次発生す
るエコー信号S1,S2が流れに関して交互に異なる性質
であることを利用する。すなわち、第1段階で従来と同
様にして得た信号列と、フローエンコードパルスを付加
したリードアウト傾斜磁場を用いる第2段階で得た信号
列とから、異なる性質のエコー信号同志を組み合わせて
信号列{S1}および{S2}を得た後、それらを別個に
画像再構成してサブトラクションする。これによって、
エコープレナー法を用い、高速に血流投影像を得ること
ができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図2は、本発明MRI装置の概略を示す構成図、
図3は本発明の一実施例における測定対象の血管を示す
模式図である。本装置は、静磁場を発生するコイル1
と、傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生部2と、高周波パ
ルスを送信し、エコー信号を受信するプローブ3と、傾
斜磁場および高周波パルスの電源4と、計算機5から構
成されている。また、傾斜磁場発生部2は、静磁場の方
向(z方向)、およびこれと直角の2方向(x方向およ
びy方向)の3方向に沿って、磁場の強度にそれぞれ傾
斜をつけるための傾斜磁場を発生する3組のコイルを有
する。なお、これらの傾斜磁場をGx、Gy、Gzと呼
ぶ。また、これらの傾斜磁場の制御、高周波パルスおよ
び信号取り込みの制御は、パルスシーケンスに従って、
計算機5を介して行われる。また、本実施例では、図3
に示すように、血管7内を流れる血液がxy平面の関心
領域8内で流れるものとする。
【0007】次に、本発明の第1の実施例における流体
イメージングの動作および手順について述べる。図1
は、本発明の第1の実施例における流体イメージング方
法を示すパルスシーケンス図、図4は本発明の第1の実
施例の位相空間における第1段階により得られた信号列
の説明図である。本実施例では、第1および第2段階で
関心領域8に傾斜磁場を印加し、第3段階で信号列の組
み替えと画像再構成を行う。第1段階では、まず、高周
波パルス21を印加するとともに、z方向に磁場強度を
傾斜させる傾斜磁場Gzを22に示すパルス状に印加し
て計測したい領域を励起する。このように、高周波パル
スと傾斜磁場を同時に印加することで、関心領域を選択
的に励起することができる。なお、高周波パルス21
は、90°パルスが一般的だが、これより小さいフリッ
プ角(α°)のパルスでもよい。次に、高周波パルス2
1印加後の時刻T0において、x方向に磁場強度が変化
する傾斜磁場Gxを24のように時間Tだけ印加する。
以後、時間2TごとにGxの振幅の極性、つまり傾斜の
向きを反転させながら、傾斜磁場Gxの印加を連続的に
繰り返す。なお、Gxはリードアウト傾斜磁場と呼ばれ
る。さらに、時刻T0+Tにおいて、y方向に磁場強度
を傾斜させる傾斜磁場Gyを23のように時間Tより短
い時間tだけ印加する。以後、時間2Tごとに、同一極
性の振幅で時間tずつ傾斜磁場Gyの印加を繰り返す。
なお、Gyはエコー信号の位相にy方向に沿った位置の
情報を付与する働きを有するので、エンコード傾斜磁場
と呼ぶ。この間、リードアウト傾斜磁場の振幅と印加時
間の積(G×T)の総和量が0になるごとにエコー信号
(信号A12)が発生する。そのエコー信号には2種類
あって、Gxが正の期間中のエコー信号はS1、Gxが
負の期間中のエコー信号はS2として示されている。一
般に、γを磁気回転比、rを位置、vを速度として、傾
斜磁場印加によるエコー信号の位相変化は式1で表わさ
れる。
【数1】 ここで、最初の1組のエコー信号S125およびS226
に着目すると、リードアウト傾斜磁場印加によるS1
ピーク時の位相変化は、式1より次に示す式2のように
表わされる。
【数2】 これは、フローエンコードパルスを用いた流体の速度成
分による位相変化を強調した場合に相当する。また、リ
ードアウト傾斜磁場印加によるS2のピーク時の位相変
化は式3のように表わされる。
【数3】 これは、フローコンペンセイトパルスを用いた流体の速
度成分による位相変化を補正した場合に相当する。すな
わち、極性の反転するリードアウト傾斜磁場を連続的に
印加することにより、速度成分による位相変化が強調さ
れたエコー信号S 1 と速度成分による位相変化が補正さ
れたエコー信号S2とが交互に発生することがわかる。
従って、S1とS2を用いることにより流れに関する情報
を取り出すことができる。こうして得た信号A12か
ら、交互に発生する信号S1とS2は順次サンプリングさ
れ、図4に示すような信号列が計算機5に格納される。
次に、第2段階について述ベる。図5は、本発明の第1
の実施例の位相空間における第2段階により得られた信
号列の説明図である。第2段階では、図1の斜線部で示
すように、第1段階におけるT0から印加するリードア
ウト傾斜磁場Gxに対して、それより2T時間前から、
そのT時間後に振幅の極性が反転するリードアウト傾斜
磁場27を付加したパルスシーケンスを用いる。従っ
て、時間T0は時間2Tよりも長くとる必要がある。以
後、第1段階と同様に、時間2TごとにGxの振幅の極
性を反転させながら、傾斜磁場Gxの印加を連続的に繰
り返す。また、時刻T0+Tにおいてy方向に磁場強度
を傾斜させる傾斜磁場Gyを23のように時間Tより短
い時間tだけ印加する。以後、時間2Tごとに、同一極
性の振幅で時間tずつ傾斜磁場Gyの印加を繰り返す。
この場合、時刻T0において、付加したリードアウト傾
斜磁場27の振幅と印加時間の積(G×T)の総和量が
0になるため、エコー信号SD28が発生する。これは
ダミー信号として画像再構成には用いないが、場合によ
っては被検体の位置検出等に利用できる。さらに、時刻
0+2Tにおいて、再びリードアウト傾斜磁場の振幅
と印加時間の積(G×T)の総和量が0になるため、エ
コー信号が発生するが、この信号は式3に示したよう
に、速度成分による位相変化が補正されたS2である。
以後、信号B13に示すようにS1とS2が交互に発生す
る。但し、時刻T0+2T以後における信号の発生順序
は第1段階の場合とは入れ替わり、Gxが負の期間中の
エコー信号がS1、Gxが正の期間中のエコー信号がS2
を示している。こうして、交互に発生した信号S1とS2
は順次サンプリングされ、図5に示すような信号列とし
て計算機5に格納される。ここで、磁化の励起後、同一
時刻における第1段階で発生したエコー信号と、第2段
階で発生したエコー信号について考えると、励起後から
の時間が同一であるため、静磁場不均一による位相変化
および横緩和による信号の減衰量は等しい。従って、こ
れらの信号について差をとると、静磁場不均一による影
響、横緩和による影響等は完全にキャンセルされ、さら
に、印加されるエンコード傾斜磁場量が等しいため、式
2と式3から式4によって表わされる流れによる位相差
のみが残される。
【数4】 すなわち、第1段階と第2段階の同一時刻における信号
を比較すると、位相空間の同一位置において、流れに関
して情報の異なる二つの信号が得られることになる。な
お、位相空間の同一位置とは、二つの信号について、印
加されるエンコード傾斜磁場量およびリードアウト磁場
量が等しいことを意味する。従って、以上の二つの過程
によって得られた信号例について、第1段階における信
号列{S1}を第2段階における信号列{S2}に、ある
いは第1段階における信号列{S2}を第2段階におけ
る信号列{S1}に置き換えることができる。そこで、
第3段階では、まず、これらの信号の組み替えを行う。
図6は、本発明の第1の実施例における第1段階と第2
段階から入れ替えた信号列{S1}の説明図、図7は本
発明の第1の実施例における第1段階と第2段階から入
れ替えた信号列{S2}の説明図、図8は本発明の第1
の実施例における信号列{S1}の画像再構成より得た
画像(1)の説明図、図9は本発明の第2の実施例にお
ける信号列{S2}の画像再構成より得た画像(2)の
説明図、図10は本発明の第1の実施例における画像
(1)と画像(2)のサブトラクションにより得られた
血流投影像図である。本実施例では、図6のように、一
方の位相空間を信号列{S1}によって構成し、また、
図7のように、他方の位相空間を信号列{S2}によっ
て構成する。このように分離した信号列{S1}および
{S1}から、個々のエコー信号のサンプリング時刻方
向の信号変化はx方向の位置情報を示し、また、S1
2それぞれの繰返し方向の信号変化はy方向の位置情
報を示すので、両方向にフーリエ変換することにより、
個々に画像を再構成して、2種類の画像(画像(1)と
画像(2))を得る。上述のように、得られた画像
(1)は流体の速度成分により信号が減衰された画像あ
り、画像(2)は流体の速度成分の影響が補正された画
像である。従って、図3に示したように、血管7が横切
っている関心領域8を選択した場合、画像(1)は図8
のように、画像(2)は図9のようになる。そして、こ
れらのサブトラクションを行えば、図10のように、速
度成分、すなわち血流部分のみの画像が得られる。な
お、本実施例では、ハーフエンコード法を用いた場合に
ついて述べているが、本発明のイメージング方法はフル
エンコード法に対しても有効であることは明らかであ
る。すなわち、点線で示したように、図1のGyのパル
ス23の繰返しの傾斜・時間積の合計の半分の傾斜・時
間積を持ち、23とは逆方向のGyのパルス20を、T
0の期間内に予め印加することによって、フルエンコー
ド法によるイメージングが可能となる。
【0008】次に、本発明の第2の実施例における流体
イメージングの動作および手順について述べる。図11
は、本発明の第2の実施例における流体イメージング方
法を示すパルスシーケンス図である。本実施例の第1段
階では、まず、第1の実施例と同様に、高周波パルス2
1と、z方向傾斜磁場Gzのパルス22とを印加して計
測したい領域を励起し、高周波パルス印加後の時刻T0
からリードアウト傾斜磁場Gxのパルス24’をT時間
印加する。以後、2Tごとに振幅の極性を反転させなが
ら、リードアウト傾斜磁場Gxの印加を連続的に繰り返
す。但し、本実施例では、そのGxの振幅の変化が正弦
波状である。このようなリードアウト傾斜磁場の印加を
連続的に繰り返すとともに、時刻T0+Tにおいてy方
向に磁場強度を傾斜させるエンコード傾斜磁場Gyを2
3のように時間Tより短い時間tだけ印加し、以後、2
Tごとに同一極性の振幅でt時間ずつエンコード傾斜磁
場の印加を繰り返す。この間、リードアウト傾斜磁場の
時間積分値が0になるごとに、エコー信号が発生する。
ここで、第1の実施例と同様に、エコー信号S1は速度
成分による位相変化が強調された信号であり、エコー信
号S2は速度成分による位相変化が補正された信号であ
る。こうして交互に発生するエコー信号S1とS2はそれ
ぞれ信号列{S1}と{S2}として計算機5に格納され
る。次に、第2段階では、第1の実施例と同様に、図1
1の斜線部で示すように、第1段階における時刻T0
ら印加するリードアウト傾斜磁場Gx24’に対して、
それより2T時間前から、そのT時間後に振幅の極性が
反転する正弦波波形のリードアウト傾斜磁場Gxを2
7’のように付加する。以後、第1段階と同様に、時間
2TごとにGxの振幅の極性を反転させながら傾斜磁場
Gxの印加を連続的に繰り返すとともに、時刻T0+T
において磁場強度を傾斜させるエンコード傾斜磁場Gy
を23のように時間Tより短い時間tだけ印加し、以
後、時間2Tごとに同一極性の振幅で時間tずつ傾斜磁
場Gyの印加を繰り返す。この場合、時刻T0において
印加するリードアウト傾斜磁場の時間積分値が0となる
ため、エコー信号SDが発生するが、これはダミー信号
である。さらに、時刻T0+2Tにおいて、再びリード
アウト傾斜磁場の時間積分値が0となるため、エコー信
号が発生するが、この信号は速度成分による位相変化が
補正されたS2である。以後、第1段階と同様に、S1
2が交互に発生する。但し、時刻T0+2T以後におけ
る信号の発生順序は第1段階と第2段階とでは入れ替わ
り、Gxが負の期間中のエコー信号がS1、Gxが正の
期間中のエコー信号がS2を示している。こうして交互
に発生する信号S1とS2はそれぞれサンプリングされて
信号列{S1}と{S2}として計算機5に格納される。
次に、第3段階として、第1の実施例と同様に、第1段
階における信号列{S1}を第2段階における信号列
{S2}に、あるいは第1段階における信号列{S2}を
第2段階における信号列{S1}に置き換えることによ
り、信号列{S1}のみによって構成される位相空間
と、信号列{S2}のみによって構成される位相空間と
に分離する。さらに、これらを個々に画像再構成し、図
8および図9に示したものと同様の画像(1)および画
像(2)を得る。なお、画像再構成においては、リード
アウト傾斜磁場が矩形あるいは台形状ではないことから
生じるエコー信号の位相空間上での不等間隔サンプリン
グを補正する。そして、画像(1)と画像(2)のサブ
トラクションを行うことにより、図10に示した血流部
分のみの画像を得る。
【0009】次に、本発明の第3の実施例における流体
イメージングの動作および手順について述べる。図12
は、本発明の第3の実施例における流体イメージング方
法を示すパルスシーケンス図である。本実施例の第1段
階では、第1の実施例と同様に、まず、90°パルス4
1とZ方向に磁場強度が変化する傾斜磁場Gz42を印
加して計測したい領域を選択励起し、さらに、180°
パルス43と傾斜磁場Gz44を印加してその選択領域
内の磁場を反転させる。以後は第1の実施例と同様に、
180°高周波パルス印加後の時刻T0から、リードア
ウト傾斜磁場Gxのパルス24をT時間印加する。そし
て、2Tごとに振幅の極性を反転させながら、リードア
ウト傾斜磁場Gxの印加を連続的に繰り返す。また、時
刻T0+Tにおいてy方向に磁場強度を傾斜させるエン
コード傾斜磁場Gyを23のように時間Tより短い時間
tだけ印加し、以後、時間2Tごとに同一極性の振幅で
時間tずつ傾斜磁場Gyの印加を繰り返す。この間、リ
ードアウト傾斜磁場の振幅と印加時間の積(G×T)が
0となるごとに、エコー信号が発生する。交互に発生す
るエコー信号S1とS2はそれぞれ信号列{S1}と
{S2}として計算機5に格納される。第2段階では、
第1の実施例と同様に、斜線部で示すようなリードアウ
ト傾斜磁場Gx27を付加する。最初に発生するエコー
信号SDはダミー信号である。以後、交互に発生するエ
コー信号S1とS2はそれぞれ信号列{S1}と{S2}と
して計算機5に格納される。但し、S1とS2の発生順序
は第1段階とは入れ替わっている。第3段階では、第1
の実施例と同様に、第1段階における信号列{S1}を
第2段階における信号列{S2}に、あるいは第1段階
における信号列{S2}を第2段階における信号列
{S1}に置き換えることにより、信号列{S1}のみに
よって構成される位相空間と、信号列{S2}のみによ
って構成される位相空間とに分離する。さらに、これら
を個々に画像再構成し、図8および図9に示した画像
(1)および画像(2)を得る。そして、画像(1)と
画像(2)のサブトラクションを行い、図10に示した
血流部分のみの画像得る。なお、本実施例では、リード
アウト傾斜磁場の磁場波形を矩形状にした場合について
述べているが、図11に示した第2の実施例と同様に、
リードアウト傾斜磁場の磁場波形を正弦波状にしても、
同様の効果を得ることができる。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、超高速イメージング方
法において、振幅の反転を繰り返すリードアウト傾斜磁
場の印加によって交互に発生する、流れに関して性質の
異なる2種類の信号を分離し、流体の速度成分が減衰さ
れた画像と、流体の速度成分が補正された画像の2枚の
画像を得るようにしたので、高速に流体部分を抽出する
ことが可能な流体イメージング方法を実現できる。
【0011】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における流体イメージン
グ方法を示すパルスシーケンス図である。
【図2】本発明MRI装置の概略を示す構成図であ
る。
【図3】本発明の一実施例における測定対象の血管を示
す模式図である。
【図4】本発明の第1の実施例の位相空間における第1
段階により得られた信号列の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施例の位相空間における第2
段階により得られた信号列の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施例における第1段階と第2
段階から入れ替えた信号列{S1}の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施例における第1段階と第2
段階から入れ替えた信号列{S2}の説明図である。
【図8】本発明の第1の実施例における信号列{S1
の画像再構成より得た画像(1)の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施例における信号列{S2
の画像再構成より得た画像(2)の説明図である。
【図10】本発明の第1の実施例における画像(1)と
画像(2)のサブトラクションにより得られた血流投影
像図である。
【図11】本発明の第2の実施例における流体イメージ
ング方法を示すパルスシーケンス図である。
【図12】本発明の第3の実施例における流体イメージ
ング方法を示すパルスシーケンス図である。
【符号の説明】
1 静磁場コイル 2 傾斜磁場発生部 3 プローブ 4 電源 5 計算機 6 被検体 7 血管 8 関心領域 12 第1段階で発生した信号 13 第2段階で発生した信号 20 フルエンコード法適用時のエンコード傾斜磁場の
パルス 21 高周波パルス 22 z方向傾斜磁場のパルス 23 リードアウト傾斜磁場のパルス 24 エンコード傾斜磁場のパルス 24’ エンコード傾斜磁場のパルス 25 エコー信号(S1) 26 エコー信号(S2) 27 リードアウト傾斜磁場のパルス(フローエンコー
ドパルス) 27’ リードアウト傾斜磁場のパルス(フローエンコ
ードパルス) 28 ダミー信号 41 高周波パルス 42 z方向傾斜磁場のパルス 43 高周波パルス 44 z方向傾斜磁場のパルス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平4−200531(JP,A) 特開 平3−4836(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場発生手段と、傾斜磁場発生手段
    と、高周波パルス発生手段と、被検体からのエコー信号
    を検出する手段と、傾斜磁場および高周波パルスの印
    加、ならびに前記エコー信号のサンプリングの制御を所
    定のパルスシーケンスに従って行ない前記被検体内の流
    体の投影像を得る計算機を具備し、前記パルスシーケン
    スは、(1)前記流体流れる関心領域を選択励起
    投影方向と垂直方向にリードアウト傾斜磁場を振幅の極
    性を反転させながら印加し、前記投影方向およびリード
    アウト方向垂直な方向にエンコード傾斜磁場を印加
    、流れによる磁化の位相変化が強調された第1のエコ
    ー信号と、流れによる磁化の位相変化が補正された第2
    エコー信号とを交互に発生させ、前記第1および第2
    のエコー信号を第1の信号列としてサンプリングするこ
    と、(2)再度、前記関心領域を選択励起して、前記
    影方向と垂直方向に、フローエンコードパルスを付加し
    たリードアウト傾斜磁場を振幅の極性を反転させながら
    印加し、前記投影方向および前記リードアウト方向
    直な方向にエンコード傾斜磁場を印加して、流れによる
    磁化の位相変化が強調された第3のエコー信号と、流れ
    による磁化の位相変化が補正された第4のエコー信号と
    を交互に発生させ、前記第3および第4のエコー信号を
    第2の信号列としてサンプリングすることを含み、前記
    第1と第3の信号とを組み合わせて画像再構成の結果得
    る第1の画像と、前記第2と第4の信号とを組み合わせ
    て画像再構成の結果得る第2の画像との差から、前記流
    体の投影像を得ることを特徴とするMRI装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のMRI装置において、
    前記関心領域を90度高周波パルスを印加して励起した
    後、180度高周波パルスを印加することを特徴とする
    MRI装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のMRI
    装置において、前記リードアウト傾斜磁場の磁場波形を
    矩形波または正弦波とすることを特徴とするMRI装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3の何れかに記載の
    MRI装置において、前記エンコード傾斜磁場を位相空
    間の半分だけの領域における前記エコー信号を計測する
    ように印加することを特徴とするMRI装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4の何れかに記載の
    MRI装置において、前記フローエンコードパルスは、
    前記リードアウト傾斜磁場の印加より2T(Tは正数)
    時間前からT時間で極性が反転することを特徴とするM
    RI装置。
JP14911491A 1990-11-30 1991-06-21 Mri装置 Expired - Fee Related JP3156854B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14911491A JP3156854B2 (ja) 1991-06-21 1991-06-21 Mri装置
US07/798,907 US5221898A (en) 1990-11-30 1991-11-27 Flow imaging method using an MRI apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14911491A JP3156854B2 (ja) 1991-06-21 1991-06-21 Mri装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0515513A JPH0515513A (ja) 1993-01-26
JP3156854B2 true JP3156854B2 (ja) 2001-04-16

Family

ID=15468023

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14911491A Expired - Fee Related JP3156854B2 (ja) 1990-11-30 1991-06-21 Mri装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3156854B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0515513A (ja) 1993-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
O'donnell NMR blood flow imaging using multiecho, phase contrast sequences
JP2898329B2 (ja) 核磁気共鳴を用いた画像形成装置
US4714081A (en) Methods for NMR angiography
JP3529446B2 (ja) Epi及びgrase mriにおける読み出し傾斜磁界極性の補正方法
US20080150532A1 (en) Method and apparatus for measuring t1 relaxation
JPH04269943A (ja) Nmr血管記録の位相差ライン走査方法
JPH074352B2 (ja) 核磁気共鳴装置の操作方法
JP3369688B2 (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JP2755125B2 (ja) Mrイメージング装置
JPH02149250A (ja) 磁気共鳴映像装置
JPH07116144A (ja) 核磁気共鳴撮影方法及び装置
JP2724830B2 (ja) 核磁気共鳴信号を用い、対象物から高速度で影像情報を得る装置
JP3339509B2 (ja) Mri装置
JP3366398B2 (ja) Mri装置
JP3884227B2 (ja) 磁気共鳴撮影装置
JP3452400B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3156854B2 (ja) Mri装置
JPH10305021A (ja) 核スピントモグラフィ装置用パルスシーケンス生成方法及び核スピントモグラフィ装置
JP3112028B2 (ja) 流体イメージング装置
JP2607466B2 (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JP3392478B2 (ja) 磁気共鳴映像装置
JPS6266846A (ja) 化学シフト値を用いたnmr検査装置
JPH0956695A (ja) 拡散強調イメージング方法、動的イメージング方法およびmri装置
JP3499927B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US7511491B2 (en) Imaging procedure and magnetic-resonance imaging system for the acquisition of the longitudinal spin-lattice relaxation time

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080209

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090209

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees