JP3156542B2 - 液晶表示付リモコンのバック照明装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、リモコンにより制御可
能な電子機器における液晶表示付リモコンのバック照明
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＥＬ点灯回路は液晶表示部のバッ
ク照明として様々な分野で使用されてきている。また、
チューナー付きのシステムにおいては受信周波数が手元
で一目で分かるという便利さから液晶リモコンの需要が
益々増えてきている。以下図面を参照しながら、電子機
器における液晶表示付リモコンのバック照明装置の一例
を示す図５に基づいて説明する。この例では、電子機器
としてチューナ付きのテープレコーダの例である。

【０００３】図５において、液晶リモコン部１と本体部
２はコード３で接続されている。通常、本体操作ボタン
１１を押すと、本体制御マイコン１０を通じ、操作ボタ
ン１１の内容により、メカニズムブロック９、またはチ
ューナー制御マイコン１２を通じ、チューナーブロック
１３が動作する。さらに、チューナー制御マイコン１２
により、液晶リモコン部１中のリモコン制御マイコン７
のデータ受信制御部７ｂ、表示制御部７ａを通じ、動作
内容が液晶表示器６に表示される。また、液晶リモコン
部１の操作ボタン８を操作することにより、リモコン制
御マイコン７の入力制御部７ｃ、データ送信制御部７ｄ
を通じ、本体部２に動作データが送信され、本体制御マ
イコン１０により、液晶リモコン操作ボタン８に応じた
動作を行なうと共に、その動作状態を液晶表示器６に表
示する。

【０００４】４は液晶リモコン部１に設けたバック照明
用のＥＬであり、このＥＬ４は、本体部２に設けたＥＬ
点灯ボタン１８を操作してオンとすることにより、電源
１５から供給されるＤＣ電圧がＥＬ点灯回路５において
ＡＣに変換された電圧が供給されて点灯することとな
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の液晶表示付リモコンのバック照明装置は、電
子機器本体部２のＥＬ点灯ボタン１８を操作したときの
みＥＬ４が点灯し、液晶リモコン部１で操作をおこなっ
たときにはＥＬ４が点灯しないものであった。また、液
晶リモコン部１の表示内容が変化したときにでもＥＬ４
は点灯が必要になるなど、ＥＬ４の点灯条件は、ＥＬ４
を搭載する商品によって様々である。

【０００６】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、液晶
表示付リモコンのバック照明としてＥＬを使用したもの
において、当該電子機器に最適なバック照明の点灯条件
が設定できる液晶表示付リモコンのバック照明装置を提
供することを目的としてなされたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の液晶表示付リモコンのバック照明装置は、リ
モコンにより制御可能な電子機器における液晶表示付リ
モコンのバック照明装置であって、リモコン部には、操
作及び機器の動作状態を表示可能な液晶表示手段と、電
子機器本体の操作を行うリモコン操作手段と、前記液晶
表示手段のバック照明手段と、その表示及び操作を制御
するリモコン制御手段とを備え、一方、電子機器本体に
は、少なくとも前記リモコン操作手段の操作に対応して
当該機器の被制御部を制御する制御手段と、この制御手
段による制御状態のデータをリモコン部に送信する送信
制御手段と、前記リモコン部のバック照明手段の点灯制
御回路とを備えたものである。

【０００８】また、本発明の液晶表示付リモコンのバッ
ク照明装置は、点灯制御回路にリモコン部からの出力デ
ータを入力するように構成したものである。また、本発
明の液晶表示付リモコンのバック照明装置は、リモコン
部からの出力データを入力する電子機器本体の点灯制御
回路前段に、リモコン部へ入力されたデータに起因する
場合の出力を禁止するデータ禁止回路を設けたものであ
る。

【０００９】また、本発明の液晶表示付リモコンのバッ
ク照明装置は、点灯制御回路に電子機器本体の送信制御
手段の出力データを入力するように構成したものであ
る。また、本発明の液晶表示付リモコンのバック照明装
置は、電子機器本体の送信制御手段の出力側と点灯制御
回路の入力側との間に、液晶リモコンへの入力データを
判定するデータ判別手段を設けたものである。

【００１０】

【作用】本発明は上記した構成によって、点灯制御回路
をリモコン部の操作または本体部の操作に適宜対応させ
て動作させることにより、リモコン部の液晶表示のバッ
ク照明の点灯条件の設定を容易に行うことができるもの
である。また、液晶リモコンの状態変化の発生時に対応
して、また、リモコン部の出力データが当該リモコン部
の操作に基づく状態変化が発生したときのみ、また、液
晶リモコンの表示内容が変化するときにのみ、また、デ
ータ判別手段により判別されたある任意のデータ送信時
にのみ、それぞれ点灯制御回路より出力してバック照明
を行うことができることとなる。

【００１１】

【実施例】以下本発明における液晶表示付リモコンのバ
ック照明装置の実施例について、図１〜図４を参照しな
がら詳細に説明する。図１は本発明の第１の実施例にお
けるチューナー付き電子機器に使用されるものであり、
同図において、１は液晶リモコン部、２は電子機器本体
部、３はその両者１と２を接続するコードである。液晶
リモコン部１は、液晶表示のバックアップ照明手段とし
てのＥＬ４、ＥＬ点灯回路５、液晶表示器６、リモコン
制御マイコン７、リモコン操作ボタン８で構成されてい
る。また、リモコン制御マイコン７は、表示制御部７
ａ、データ受信制御部７ｂ、入力制御部７ｃ、データ送
信制御部７ｄを有している。

【００１２】一方、本体部２は、テープ動作のためのメ
カニズム９、メカニズム制御マイコン１０、本体操作ボ
タン１１、チューナー制御マイコン１２、ラジオ受信の
ためのチューナーブロック１３、受信データのトリガ取
り込みを行いＥＬ点灯回路５の点灯制御を行う点灯制御
回路１４、電源１５で構成されている。メカニズム制御
マイコン１０は、メカニズム動作制御部１０ａ、データ
送受信制御部１０ｂ、入力制御部１０ｃを有している。
また、チューナー制御マイコン１２は、データ送信制御
部１２ａ、データ入力制御部１２ｂ及びチューナー動作
制御部１２ｃを有している。

【００１３】以上のように構成された液晶表示付リモコ
ンのバック照明装置について、以下その動作について説
明する。まず、リモコン操作ボタン８を操作すると、リ
モコン制御マイコン７の入力制御部７ｃに入力され、デ
ータ送信制御部７ｄを通じ、本体部２中のメカニズム制
御マイコン１０及び点灯制御回路１４に入力される。そ
のメカニズム制御マイコン１０ではさらに、データ送受
信制御部１０ｂにより、テープ動作の場合は、メカニズ
ム動作制御部１０ａを通じメカニズム動作を、ラジオ動
作の場合はチューナー制御マイコン１２のデータ入力制
御部１２ｂ及びチューナー動作制御部１２ｃを通じラジ
オ動作をそれぞれ行なう。また、データ送受信制御部１
０ｂは、操作ボタンのデータをチューナー制御マイコン
１２のデータ入力制御部１２ｂからデータ送信制御部１
２ａを通じ、液晶リモコン部１のリモコン制御マイコン
７に送信し、データ受信制御部７ｂ、表示制御部７ａを
通じ、本体動作の内容を液晶表示器６に表示する。

【００１４】また、点灯制御回路１４では、受信データ
が入力されることにより内部のトランジスタが全てオン
状態になることから、ＥＬ４には、電源１５から供給さ
れるＤＣ電圧がＥＬ点灯回路５においてＡＣに変換され
た電圧が供給され、ＥＬ４が点灯することになる。ま
た、本体部２の電源を入れたとき、又リモコンを本体に
差し込んだとき等リモコンの状態が変化する時には、デ
ータ受信制御部７ｂが動作し、液晶リモコン部１のリモ
コン制御マイコン７がデータ送信制御部７ｄを通じ本体
の状態を示すデータを要求するデータ（以下データリク
エスト信号という）をメカニズム制御マイコン１０に送
信し、チューナー制御マイコン１２は本体の状態を示す
データをリモコン部に送信するため、同様にＥＬ４が点
灯する。

【００１５】次に、本体操作ボタン１１を操作すること
により、メカニズム制御マイコン１０の入力制御部１０
ｃ、データ送受信制御部１０ｂを通じ、テープ動作の場
合はメカニズム動作制御部１０ａを通じてメカニズム動
作を、ラジオ動作の場合はチューナー制御マイコン１２
のデータ入力制御部１２ｂ及びチューナー動作制御部１
２ｃを通じてラジオ動作をそれぞれ行なう。また、デー
タ送受信制御部１０ｂは、操作ボタン１１のデータをチ
ューナー制御マイコン１２のデータ入力制御部１２ｂ及
びチューナー動作制御部１２ｃを通じ、液晶リモコン部
１のリモコン制御マイコン７に送信し、データ受信制御
部７ｂ、表示制御部７ａを通じ、本体動作の内容を液晶
表示器６に表示する。この時は、データ送信制御部７ｄ
からデータは送信されず従って、点灯制御回路１４への
受信データのトリガ取り込みは行われず、当該点灯制御
回路１４は動作しないためＥＬ４は点灯しない。

【００１６】また、テープ動作中にテープ終端によるオ
ートストップ動作等、本体部２及びリモコン部１におけ
る操作を行なうことなく、リモコン部１の液晶表示器６
の表示が変わる場合にも、データ送受信制御部１０ｂ
は、同様にデータをチューナー制御マイコン１２を通じ
液晶リモコン部１に送信して液晶表示器６の表示内容を
変更するが、データ送信制御部７ｄからのデータは送信
されず従って、ＥＬ４は点灯しない。

【００１７】以上のように第１の実施例によれば、リモ
コン部の操作状態が変化したときのみ、ＥＬが点灯する
回路の構成が可能である。次に、第２の実施例につい
て、図２を用いて説明を行なう。図２は、図１におけ
る、点灯制御回路１４のトリガ取り込み入力を液晶リモ
コンからの受信データではなく、液晶リモコンへの送信
データから取るようにしたものであり、その他の詳細は
図１と同じである。送信制御手段としてのチューナー制
御マイコン１２からリモコン部１へデータが出力される
場合、すなわち点灯制御回路１４にデータが入力される
場合は、本体部２の操作を行なったとき、リモコン部１
の操作を行なったとき、及びリモコン部１の液晶表示器
６の表示が変わるときである。本体部２の操作を行なっ
たとき及びリモコン部１の操作を行なったときにはリモ
コン部１の液晶表示器６の表示が変わるため、図２の構
成においてはリモコン部１の液晶表示器６の表示が変わ
るときに点灯制御回路１４にトリガデータが入力される
ことになる。

【００１８】以上のように、第２の実施例によれば、リ
モコン部における液晶表示器の表示が変わるときのみ、
ＥＬが点灯する回路の構成が可能である。次に、第３の
実施例について、図３を用いて説明を行なう。図３は、
図２における点灯制御回路１４の入力を液晶リモコン部
１への送信データから直接取るのではなく、データ判別
回路１６を通して入力するようにしたものであり、その
他の詳細は図２と同じである。データ判別回路１６は、
チューナー制御マイコン１２から入力されたデータが予
め設定されたデータと等しいときにのみ点灯制御回路１
４の出力を行なう。すなわち、リモコン部１の操作、本
体部２の操作を問わず、リモコン部１の表示がある決め
られた表示に変わるとき、例えば、ラジオ状態でＦＭ，
ＡＭ，ＴＶなど受信バンドを変えるなどのときのみＥＬ
４を点灯する回路の構成が可能である。

【００１９】次に、第４の実施例について、図４を用い
て説明を行なう。図４は、図１における、液晶リモコン
部１からの受信データをトリガとして点灯制御回路１４
に取り込んで動作させ、ＥＬ４を点灯させるだけでな
く、液晶リモコン部１からの送信データを判別し、予め
設定されたデータと等しいデータが入力されたときのみ
点灯制御回路１４の動作を禁止するようなはたらきをも
つデータ禁止回路１７を付加したものであり、その他の
詳細は図１と同じである。この構成においては、データ
禁止回路１７をデータリクエスト信号が入力された場合
にのみ点灯制御回路１４の動作を禁止するように設定す
ることにより、第１の実施例に加えて、本体部２の電源
を入れたときやリモコン部１を本体部２に差し込んだと
き等、リモコンの状態が変化する時にＥＬ４が点灯する
のを防ぐことが出来る。すなわち、この第４の実施例に
よれば、リモコン部１の操作を行なったときのみＥＬ４
が点灯する回路の構成が可能である。

【００２０】また、更に第１から第４までの実施例を任
意に組み合わせることにより、リモコン部１の操作を行
なったときにある任意の表示を行なうときにのみＥＬ４
を点灯させる等、ある一定の条件の元でのみＥＬ４が点
灯する回路構成が可能となるものである。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明の液晶表示付リモコ
ンのバック照明装置は、リモコンにより制御可能な電子
機器における液晶表示付リモコンのバック照明装置であ
って、リモコン部には、操作及び機器の動作状態を表示
可能な液晶表示手段と、電子機器本体の操作を行うリモ
コン操作手段と、前記液晶表示手段のバック照明手段
と、その表示及び操作を制御するリモコン制御手段とを
備え、一方、電子機器本体には、少なくとも前記リモコ
ン操作手段の操作に対応して当該機器の被制御部を制御
する制御手段と、この制御手段による制御状態のデータ
をリモコン部に送信する送信制御手段と、前記リモコン
部のバック照明手段の点灯制御回路とを備え、前記本体
側の点灯制御回路よりの点灯出力によりリモコン部のバ
ック照明手段を点灯させるように構成したので、その点
灯制御回路をリモコン部の操作または本体部の操作に適
宜対応させて動作させることにより、リモコン部の液晶
表示のバック照明の点灯条件の設定を容易に行うことが
できるものである。

【００２２】また、点灯制御回路にリモコン部からの出
力データを入力して当該点灯制御回路より出力するよう
に構成することにより、液晶リモコンの状態変化の発生
時に対応してバック照明を行うことができる。また、リ
モコン部からの出力データを入力する電子機器本体の点
灯制御回路前段に、リモコン部へ入力されたデータに起
因する場合の出力を禁止するデータ禁止回路を設けるこ
とにより、リモコン部の出力データが当該リモコン部の
操作に基づく状態変化が発生したときのみ、バック照明
を行うことができる。

【００２３】また、点灯制御回路に電子機器本体の送信
制御手段の出力データを入力することにより、液晶リモ
コンの表示内容が変化するときにのみ、バック照明を行
うことができる。また、電子機器本体の送信制御手段の
出力側と点灯制御回路の入力との間に、液晶リモコンへ
の入力データを判定するデータ判別手段を設けることに
より、このデータ判別手段により判別されたある任意の
データ送信時にのみ、点灯制御回路より出力してバック
照明を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例におけるＥＬ点灯回路の
構成図

【図２】本発明の第２の実施例におけるＥＬ点灯回路の
構成図

【図３】本発明の第３の実施例におけるＥＬ点灯回路の
構成図

【図４】本発明の第３の実施例におけるＥＬ点灯回路の
構成図

【図５】従来のＥＬ点灯回路の構成図

【符号の説明】

１ 液晶リモコン部 ２ 本体部 ３ 接続するコード ４ ＥＬ ５ ＥＬ点灯回路 ６ 液晶表示器 ７ リモコン制御マイコン ８ リモコン操作ボタン ９ メカニズム １０ メカニズム制御マイコン １１ 本体操作ボタン １２ チューナー制御マイコン １３ チューナーブロック １４ 点灯制御回路 １５ 電源 １６ データ判別回路 １７ データ禁止回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G11B 19/16 G11B 27/36 H04B 1/06 - 1/24 H04J 9/00 - 9/06 H04Q 9/00 - 9/16

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 リモコンにより制御可能な電子機器にお
   ける液晶表示付リモコンのバック照明装置であって、 リモコン部には、操作及び機器の動作状態を表示可能な
   液晶表示手段と、電子機器本体の操作を行うリモコン操
   作手段と、前記液晶表示手段のバック照明手段と、その
   表示及び操作を制御するリモコン制御手段とを備え、 一方、電子機器本体には、少なくとも前記リモコン操作
   手段の操作に対応して当該機器の被制御部を制御する制
   御手段と、この制御手段による制御状態のデータをリモ
   コン部に送信する送信制御手段と、前記リモコン部のバ
   ック照明手段の点灯制御回路とを備え、 前記本体側の点灯制御回路よりの点灯出力によりリモコ
   ン部のバック照明手段を点灯させるように構成したこと
   を特徴とする液晶表示付リモコンのバック照明装置。
2. 【請求項２】 点灯制御回路にリモコン部からの出力デ
   ータを入力し、液晶リモコンの状態変化が発生したと
   き、当該点灯制御回路より出力してバック照明手段を点
   灯させるように構成したことを特徴とする請求項１記載
   の液晶表示付リモコンのバック照明装置。
3. 【請求項３】 リモコン部からの出力データを入力する
   電子機器本体の点灯制御回路前段に、リモコン部へ入力
   されたデータに起因する場合の出力を禁止するデータ禁
   止回路を設け、リモコン部の出力データが当該リモコン
   部の操作に基づく状態変化が発生したときのみ、点灯制
   御回路より出力してバック照明手段を点灯させるように
   構成したことを特徴とする請求項２記載の液晶表示付リ
   モコンのバック照明装置。
4. 【請求項４】 点灯制御回路に電子機器本体の送信制御
   手段の出力データを入力し、液晶リモコンの表示内容が
   変化するときにのみ、当該点灯制御回路より出力してバ
   ック照明手段を点灯させるように構成したことを特徴と
   する請求項１，２または３記載の液晶表示付リモコンの
   バック照明装置。
5. 【請求項５】 電子機器本体の送信制御手段の出力側と
   点灯制御回路の入力側との間に、液晶リモコンへの入力
   データを判定するデータ判別手段を設け、このデータ判
   別手段により判別されたある任意のデータ送信時にのみ
   当該データ判別手段より出力して、点灯制御回路より出
   力してバック照明手段を点灯させるように構成したこと
   を特徴とする請求項４記載の液晶表示付リモコンのバッ
   ク照明装置。