JP3155391U - 歩行用下肢装具 - Google Patents
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Abstract
【課題】装用者が歩き易いように、踝関節の回動角度の調整が容易なように、調整用ネジ棒を組み合わせた歩行用下肢装具を提供する。【解決手段】一対の支持側板2aを左右縁から上向きに設けた足底板2と、該支持側板の先端に形成された継手板部2bに支持された下肢支柱5と、該足底板の上側と下側に設けた靴体と靴底体とを備えてなる下肢装具であって、該下肢支柱5の下端に設けた結合部材5bに固着した結合軸6を、該継手板部に設けた回動軸受により回動可能に支持してなり、該回動軸受の回動範囲の前方位置と後方位置とを、回動角度調整用雄ネジ7の先端位置を変更することにより、調節できるよう構成されたものにおいて、前記回動角度調整用雄ネジ7が、所望の間隔で複数の切断可能位置を設けて長さの短縮を可能とする。【選択図】図1
Description
本発明は、脚部麻痺等による歩行困難者の脚部に装着して、歩行を容易にするための歩行用下肢装具に関する。
従来から、脚部麻痺や踝関節の機能障害等によって歩行が困難となった患者に対して、歩行の機能を補助し、或いは機能回復を促すために、脚部に装着する下肢装具が用いられている。こうした下肢装具としては、左右に支持側板2aを鐙状に形成した足底板2をプレス成形し、その上側に足を覆うための靴体3を取り付けると共に、足底板2の下側に靴底体4を設けた、図3に示すような下肢装具がある。
上記のような従来の下肢装具は、靴体3の左右両側の踝関節の直下位置で、足底板2の左右両側からそれぞれ支持側板2aが上方に立ち上がるように形成され、該支持側板2aの上端に形成された継手板部2bが、該関節の回動軸位置に合致するように設けてある。そして、下肢に結合する下肢カフ5aを上部に設けた一対の支柱5の、下端に固定した結合部材5bにネジ結合した結合軸6により、該結合部材5bが該継手板部2bに対して前後方向に揺動可能な回動軸受を介して結合してある。
このような従来の下肢装具は、結合軸6を結合部材5bにネジ込んで、結合部材5bの下端衝合部と継手板部2bの上端衝合部2cとの間に、前後の回動を可能とする間隙を残すように結合し、この間隙の幅を回動角度調整用雄ネジ7で調整するようにしたものがあった。この回動角度調整用雄ネジ7は、結合部材5bの結合軸6を挟んだ前方側と後方側とに、上方から継手板部2bの上端衝合部2cに向かって螺入され、該回動角度調整用雄ネジ7の先端が該継手板部2bの上端衝合部2cに接近するほど、前方側又は後方側への回動角度が小さくなるようになっている。
上記のような回動角度調整用雄ネジは、下肢装具の装用者によって要求される長さが異なり、装用者の体調や治療の進行状況によっても長さの異なるものが必要な場合もあるが、これらを全て単一長さの回動角度調整用雄ネジで調整して使い回すのは、使い難い場合や、危険な場合がある。その一方で、長さの異なるものを揃えるのも在庫管理の点でコスト高となる欠点がある。そこで本考案は、長さを切り詰め易い長めの回動角度調整用雄ネジを用意しておき、求めに応じて適切な長さの回動角度調整用雄ネジを迅速に提供することを目的とした。
上記のような本考案の目的は、一対の支持側板を左右縁から上向きに設けた足底板と、該支持側板の先端に形成された継手板部に支持された下肢支柱と、該足底板の上側と下側に設けた靴体と靴底体とを備えてなる下肢装具であって、該下肢支柱の下端に設けた結合部材に固着した結合軸を、該継手板部に設けた回動軸受により回動可能に支持してなり、該回動軸受の回動範囲の前方位置と後方位置とを、回動角度調整用雄ネジの先端位置を変更することにより、調節できるよう構成されたものにおいて、前記回動角度調整用雄ネジが、所望の間隔で複数の切断可能位置を設けて長さの短縮を可能としたものであることを特徴とする歩行用下肢装具によって達成することができる。
前記の歩行用下肢装具において装着される前記回動角度調整用雄ネジは、切断可能周位置にV字状又はU字状の環溝を備えていると、切断位置を迅速に選択且つ決定することができ、更に正確且つ容易に切断を実行することができる。そして又、前記回動角度調整用雄ネジは、先端が球面状に構成されていると、特に信頼性の高い回動角度調整機能を発現することが期待できる。更に、前記回動角度調整用雄ネジの頭部に合成樹脂性キャップを被着すると、突出した雄ネジの頭部による負傷の発生などを効果的に予防することができる。
本考案の歩行用下肢装具は、従来から利用されている長めの回動角度調整用雄ネジを装着して、踝関節の前後回動角度の調整を行った場合には、回動角度調整用雄ネジの上半部分が、下肢支柱下端に設けた回動軸受の位置より上方に突出して、怪我するなどの危険があり、歩行時にも足元周囲の障害物に対する注意に気が抜けないという欠点を、所望の長さの回動角度調整用雄ネジに容易に変更できるため、簡単に解消することができる利点がある。
本考案の歩行用下肢装具を、図に基づいて更に詳細に説明するが、本考案の歩行用下肢装具は、該足底板の上側に設けた靴体3と靴底体4との間に設けた足底板2の左右縁から上向きに一対の支持側板2a、2aを設け、該支持側板2aの先端に継手板部2bが形成されている。
その一方で、上端部に下肢カフ5aを設けた下肢支柱5の下端に結合部材5bが設けてあり、該結合部材5bに固着してある結合軸6が、該継手板部2bに設けた回動軸受に嵌合することで、該下肢支柱5が回動可能に支持されている。そして更に、該回動軸受の回動範囲の前方位置と後方位置とを、一対の回動角度調整用雄ネジの先端位置をそれぞれ独立に変更することにより、調節できるよう構成されている。
上記のような回動軸受構造において、結合軸6の前方位置と後方位置とに、結合部材5b内を上方から下方に向かう雌ネジ孔が設けてあり、この雌ネジ孔に回動角度調整用雄ネジ7を固定用ナット8を介して螺入できるように構成されている。そして、螺入された回動角度調整用雄ネジ7の先端が、継手板部2bの上端衝合部2cに接触すると、結合部材5bはそれ以上継手板部2bへの接近方向の回動が止められる、という作動機能は、従来の歩行用下肢装具と全く同様である。
従って、従来の歩行用下肢装具に対する本考案の歩行用下肢装具の違いは、本考案の回動角度調整用雄ネジ7が、所望の間隔で複数の切断可能位置を設けて、長さの短縮を可能とした点にある。かかる本考案の歩行用下肢装具は、図2に示したように、先端7aは、例えば切削或いは研磨を加えるか、球体を埋め込む、把持させるなど、適宜な手段で脱離しないように取り付けるなどにより、半球形状に形成されている。
そして基部にはドライバー溝7bが設けられており、先端から略一様な間隔で切断位置が設けられていることも判る。また本考案の回動角度調整用雄ネジ7の例Aの切断位置71には単なるマークが設けてあるが、例Bの切断位置72にはV字状の環溝が設けてあり、更に例Cの切断位置73にはU字状の環溝が設けてある。なお、これらの例A、B、Cの何れにも、合成樹脂のキャップ1が設けられていることも判る。
尚、上記実施例においては一対の回動角度調整用雄ネジを利用したものを例示したが、一つの回動角度調整用雄ネジのみで角度調整ができる場合にあっては、回動角度調整用雄ネジは必ずしも一対である必要はない。
本考案の歩行用下肢装具は、脚部麻痺等の歩行障害や、捻挫などの障害の治療に続くリハビリテーション等の場合の、歩行訓練などに広く利用することができる。
1 キャップ
2 足底板
2a 支持側板
2b 継手板部
2c 上端衝合部
3 靴体
4 靴底体
5 支柱
5a 下肢カフ
5b 結合部材
6 結合軸
7 回動角度調整用雄ネジ
7a 先端
7b ドライバー溝
71 切断位置
72 切断位置
73 切断位置
8 固定用ナット
2 足底板
2a 支持側板
2b 継手板部
2c 上端衝合部
3 靴体
4 靴底体
5 支柱
5a 下肢カフ
5b 結合部材
6 結合軸
7 回動角度調整用雄ネジ
7a 先端
7b ドライバー溝
71 切断位置
72 切断位置
73 切断位置
8 固定用ナット
Claims (4)
- 一対の支持側板を左右縁から上向きに設けた足底板と、該支持側板の先端に形成された継手板部に支持された下肢支柱と、該足底板の上側と下側に設けた靴体と靴底体とを備えてなる下肢装具であって、該下肢支柱の下端に設けた結合部材に固着した結合軸を、該継手板部に設けた回動軸受により回動可能に支持してなり、該回動軸受の回動範囲の前方位置と後方位置とを、回動角度調整用雄ネジの先端位置を変更することにより、調節できるよう構成されたものにおいて、前記回動角度調整用雄ネジが、所望の間隔で複数の切断可能位置を設けて長さの短縮を可能としたものであることを特徴とする歩行用下肢装具。
- 前記回動角度調整用雄ネジは、切断可能周位置にV字状又はU字状の環溝を備えている、請求項1に記載の歩行用下肢装具。
- 前記回動角度調整用雄ネジは、先端が球面状に構成されている、請求項1又は2に記載の歩行用下肢装具。
- 前記回動角度調整用雄ネジの頭部に合成樹脂性キャップを被着してなる、請求項1乃至3のいずれかに記載の歩行用下肢装具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009006334U JP3155391U (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 歩行用下肢装具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009006334U JP3155391U (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 歩行用下肢装具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3155391U true JP3155391U (ja) | 2009-11-12 |
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Family Applications (1)
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JP2009006334U Expired - Fee Related JP3155391U (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 歩行用下肢装具 |
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JP (1) | JP3155391U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018064832A (ja) * | 2016-10-20 | 2018-04-26 | 国立大学法人三重大学 | 歩行支援装具 |
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2009
- 2009-09-04 JP JP2009006334U patent/JP3155391U/ja not_active Expired - Fee Related
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