JP3154022B2 - 可変減衰免震装置 - Google Patents

可変減衰免震装置

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JP3154022B2 JP34734192A JP34734192A JP3154022B2 JP 3154022 B2 JP3154022 B2 JP 3154022B2 JP 34734192 A JP34734192 A JP 34734192A JP 34734192 A JP34734192 A JP 34734192A JP 3154022 B2 JP3154022 B2 JP 3154022B2
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康一 中村
二己穂 石川
和夫 田村
和彦 前林
義弘 来田
章二 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上部建屋の免震を行う
とともに、その減衰特性を変更可能な可変減衰免震装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上部建屋の免震を行う免震装置と
しては、基礎部に一端側が固定され他端側に上部建屋が
設置される積層ゴムと、基礎部と上部建屋との間に設け
られたダンパとを有するものが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記免
震装置は、ダンパの減衰特性が一定であり規模の大きい
地震に対応するため該ダンパでは小振幅時に剛性を持っ
てしまい、小地震時において上部建屋の比較的長い固有
周期を短くし免震効果を小さくしてしまうという問題が
あった。また、積層ゴムによって得られる長い固有周期
を実現するためには、ダンパとしては、一般に大きな変
位(ストローク)を許容できるものとする必要がある。
【0004】本発明の目的は、地震の大きさにかかわら
ず常に最適な減衰性能を得ることができ、しかも大きな
ストロークに対応できる可変減衰免震装置を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の可変減衰免震装置は、基礎部に一端側が固
定され他端側に上部建屋が設置される積層ゴムと、前記
基礎部と前記上部建屋との間に設けられたダンパとを有
し、前記ダンパは、前記基礎部に固定されるとともに内
周側に電極が設けられたケーシングと、前記上部建屋に
張設されたワイヤと、該ワイヤが巻き付けられるととも
に前記ケーシングに回転自在に支持され該ケーシング内
に位置する部分の外周側に電極が設けられた回転部材と
を有し、前記ケーシング内に、印加する電圧により粘度
が制御される電気粘性流体を封入してなり、前記上部建
屋に設けられて前記ワイヤを支持するワイヤ支持部は、
支持する前記ワイヤの張設方向にほぼ直交する方向に延
在するガイドレールに、その延在方向に沿って移動自在
となるよう支持されていることを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明の可変減衰免震装置によれば、上部建屋
が基礎部に対して振動すると、積層ゴムが変形するとと
もに、上部建屋に張設されたワイヤが該上部建屋ととも
に移動することになり、これにより、ワイヤが巻かれた
回転部材が回転することになる。ここで、回転部材を支
持するケーシング内には電気粘性流体が封入されている
ため、この電気粘性流体の粘度に応じた回転抵抗が回転
部材にかかることになる。よって、初期剛性の小さい積
層ゴムを用いており、また、ケーシング内周側に設けら
れた電極と回転部材の外周側に設けられた電極との間に
印加する電圧すなわち電気粘性流体に印加する電圧を変
えることにより、回転部材の回転抵抗すなわちダンパの
減衰定数および固有周期が変化することになるため、地
震の規模にかかわらず常に最適な減衰性能を得ることが
できる。しかも、ダンパとして回転型のものを用いてい
るため、大きなストロークに対応できる。また、上部建
屋に設けられてワイヤを支持するワイヤ支持部は、支持
するワイヤの張設方向にほぼ直交する方向に延在するガ
イドレールに、その延在方向に沿って移動自在となるよ
う支持されているため、ワイヤは、その張設方向に沿う
方向には上部建屋とともに移動するが、これに直交する
方向には上部建屋の移動に対して影響を及ぼさないフリ
ーな状態となる。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例による可変減衰免震装置を
図1〜図5を参照して以下に説明する。図1に示すもの
が本実施例の可変減衰免震装置1であり、該可変減衰免
震装置1は、基礎部2上の所定の複数位置に、一端側が
固定設置された初期剛性の小さい積層ゴム3を有してお
り、該積層ゴム3の他端側には、上部建屋4が設置され
ている。なお、積層ゴムとしては、天然ゴム系あるいは
シリコンゴム系の積層ゴムがあるが、特にその種類を限
定するものではない。
【0008】上部建屋4の下面の所定範囲には、該上部
建屋4の移動に対して積層ゴム3に干渉せぬ所定位置に
ワイヤ支持部5が複数カ所設けられている。これらワイ
ヤ支持部5には、例えば図2に示すように、上部建屋4
の各辺部に沿って近接するもの同士が相互にほぼ90゜
をなすように高張力鋼製のワイヤ6が張設されている。
【0009】ここで、図3に示すように、各ワイヤ支持
部5は、上部建屋4の下面7側に該下面7に沿いかつ支
持するワイヤ6の張設方向にほぼ直交する方向に延在す
べく嵌め込まれたガイドレール8に、その延在方向に沿
って移動自在となるよう支持されている。これにより、
ワイヤ6は、後述のダンパ本体9に巻かれた状態におい
てその張設方向に沿う方向には上部建屋4とともに移動
し、これに直交する方向には上部建屋4の移動に対して
影響を及ぼさない(すなわちこの方向の上部建屋4の移
動時に無理な力がかからない)フリーな状態となる。
【0010】対をなすワイヤ支持部5間の基礎部2上に
は、ワイヤ6とともにダンパを構成するダンパ本体9が
設けられており、このダンパ本体9は、図4および図5
に示すように、円筒部10と、該円筒部10の上端を閉
塞する上部閉塞部11とから構成されるとともに基礎部
2上に固定設置されるケーシング13を具備しており、
このケーシング13の上部閉塞部11には、円筒部10
の軸線を中心に支持孔14が形成されていて、さらに、
基礎部2にも支持孔14と同軸に支持孔15が形成され
ている。加えて、円筒部10の内周面には、外部から通
電可能な電極16が全周に固着されている。
【0011】ケーシング13には、上部閉塞部11の支
持孔14に回転自在に支持されるとともにケーシング1
3から突出する先端部にワイヤ6が巻き付けられ該ワイ
ヤ6の巻き付け部分にすべり止めを目的としてエンボス
加工が施された上部支持軸部18と、基礎部2の支持孔
15の内周面および底面に設けられたすべり支承17
a,17b(またはベアリング)により回転自在に支持
される下部支持軸部19と、これら支持軸部19の間に
設けられ、支持孔15の外側に設けられたすべり支承1
7c(またはベアリング)で支持される大径の主軸部2
0とを有する段付円柱状の鋼製の回転部材21が設けら
れている。加えて、この回転部材21の主軸部20の外
周面には、外部から通電可能な電極22が電極16に対
向するよう全周に固着されており、この電極22と電極
16との間には環状をなす一定の隙間が形成されてい
る。
【0012】そして、ケーシング13の電極16と回転
部材21の電極22との隙間には、印加する電圧(すな
わち電界強度)を変更することにより粘度が変更制御で
きる電気粘性流体23が封入されている。なお、ダンパ
本体9には、図示は略すが、電極16,22間の隙間か
ら支持孔14,15等を介してダンパ本体9の外部に電
気粘性流体が漏れるのを防止するシール構造が採用され
ている。また、両電極16,22は電気粘性流体23を
介する以外では通電せぬよう所定の絶縁処理が施されて
いる。
【0013】以上のような構成の本実施例の可変減衰免
震装置1によれば、地震等が発生し、上部建屋4が基礎
部2に対して振動すると、初期剛性の小さい積層ゴム3
が変形するとともに、上部建屋4に張設された各ワイヤ
6のうち上部建屋4の振動方向に沿うものが該上部建屋
4とともに移動することになり、これにより、このワイ
ヤ6が巻かれたダンパ本体9の回転部材21の主軸部2
0がケーシング13内で回転することになる。ここで、
回転部材21を支持するケーシング13内には電気粘性
流体23が封入されているため、この電気粘性流体23
の粘度に応じた回転抵抗が回転部材21にかかることに
なり、よって、ケーシング13の内側に設けられた電極
16と回転部材21の外側に設けられた電極22との間
に印加する電圧すなわち電気粘性流体23に印加する電
圧を変えることにより、回転部材21の回転抵抗すなわ
ち免震装置1の減衰定数および固有周期が変化すること
になる。
【0014】そして、図示は略すが、基礎部2および上
部建屋4の振動状態を検出するセンサと、このセンサか
らの情報により最適な減衰定数を割り出して両電極1
6,22間すなわち電気粘性流体23に印加する電圧を
制御する制御装置とを設けることにより、地震の大きさ
等による上部建屋4の振動状態に応じて、可変減衰免震
装置1の固有周期および減衰定数を制御することにな
り、地震の規模にかかわらず常に最適な制御力を与える
ことができる。したがって、低変位レベルから大変位ま
で最適な免震効果を発揮することができる。なお、この
場合、電気粘性流体23は電界強度を変化させることに
よりその等価粘度が瞬時に変化するため応答遅れ等を生
じることがない。しかも、ダンパ本体9として回転型の
ものを用いているため、上部建屋4の大きなストローク
にも対応できる。
【0015】なお、ケーシング13および回転部材21
を導電材料で形成した場合には、それぞれに電極を固着
する必要はなく、ケーシング13および回転部材21に
直接電圧を印加すればよく(この場合ケーシング13お
よび回転部材21が電極となる)、この場合も、ケーシ
ング13および回転部材21が電気粘性流体23を介す
る以外では通電せぬよう所定の絶縁処理が施されること
になる。
【0016】また、電気粘性流体の抵抗力を大きくする
場合等には、回転部材の主軸部を導電材料からなる複数
の円板状のプレートとし、かつケーシングの内側にも導
電材料からなる複数の円板状のプレートを回転部材のプ
レートと交互になるよう配置固定したり、あるいは、回
転部材の主軸部を円板状としこの主軸部に導電材料から
なる複数の径の異なる円筒状のプレートを軸線方向に沿
って同心状に固定し、かつケーシングにも導電材料から
なる複数の径の異なる円筒状のプレートを軸線方向に沿
って回転部材のプレートと交互になるよう配置固定した
りすることも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の可変減衰
免震装置によれば、初期剛性の小さい積層ゴムとダンパ
とを組み合わせるとともに、ダンパは、ケーシング内周
側に設けられた電極と回転部材の外周側に設けられた電
極との間に印加する電圧すなわち電気粘性流体に印加す
る電圧を変えることにより、回転部材の回転抵抗すなわ
ちダンパの減衰定数および固有周期が変化することにな
るため、地震の規模にかかわらず常に最適な減衰性能を
得ることができる。したがって、低変位レベルから大変
位まで最適な免震効果を発揮することができる。しか
も、ダンパとして回転型のものを用いているため、大き
なストロークに対応できる。また、上部建屋に設けられ
てワイヤを支持するワイヤ支持部は、支持するワイヤの
張設方向にほぼ直交する方向に延在するガイドレール
に、その延在方向に沿って移動自在となるよう支持され
ているため、ワイヤは、その張設方向に沿う方向には上
部建屋とともに移動するが、これに直交する方向には上
部建屋の移動に対して影響を及ぼさずフリーな状態とな
り、その結果、この方向の上部建屋の移動時に無理な力
がかかることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による可変減衰免震装置を概
略的に示す正面図である。
【図2】本発明の一実施例による可変減衰免震装置のダ
ンパの平面配置図である。
【図3】本発明の一実施例による可変減衰免震装置のワ
イヤ支持部を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施例による可変減衰免震装置のダ
ンパを示す縦断面図である。
【図5】本発明の一実施例による可変減衰免震装置のダ
ンパを示す横断面図である。
【符号の説明】
1 可変減衰免震装置 2 基礎部 3 積層ゴム 4 上部建屋 6 ワイヤ 9 ダンパ本体 13 ケーシング 16,22 電極 21 回転部材 23 電気粘性流体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前林 和彦 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 来田 義弘 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 林 章二 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−110370(JP,A) 特開 平4−238972(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 331 F16F 15/02 - 15/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎部に一端側が固定され他端側に上部
    建屋が設置される積層ゴムと、前記基礎部と前記上部建
    屋との間に設けられたダンパとを有し、 前記ダンパは、 前記基礎部に固定されるとともに内周側に電極が設けら
    れたケーシングと、 前記上部建屋に張設されたワイヤと、 該ワイヤが巻き付けられるとともに前記ケーシングに回
    転自在に支持され該ケーシング内に位置する部分の外周
    側に電極が設けられた回転部材とを有し、 前記ケーシング内に、印加する電圧により粘度が制御さ
    れる電気粘性流体を封入してなり、 前記上部建屋に設けられて前記ワイヤを支持するワイヤ
    支持部は、支持する前記ワイヤの張設方向にほぼ直交す
    る方向に延在するガイドレールに、その延在方向に沿っ
    て移動自在となるよう支持されていることを 特徴とする
    可変減衰免震装置。
JP34734192A 1992-12-25 1992-12-25 可変減衰免震装置 Expired - Fee Related JP3154022B2 (ja)

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