JP3153609B2 - 現像装置のホッパーシール - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に着脱
可能な、トナーホッパーを含む現像装置を備えたプロセ
スカートリッジにおけるホッパーシールに関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真プロセスを利用した複写機、プ
リンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置にあって
は、原稿反射光等の光学的な画像情報を一様に静電帯電
した感光体上に導いて潜像を形成し、該潜像に対して現
像装置からトナーを塗布して顕像化してから該トナー像
を記録紙上に転写、定着することにより一連の画像形成
工程を実施している。

【０００３】ところで、上記画像形成装置のうちのロー
エンド機にあっては、トナー交換の必要性をなくした使
い捨てタイプのプロセスカートリッジが主流である。こ
のプロセスカートリッジはトナーホッパーを含んだ現像
装置と、帯電チャージャ等の周辺ユニットを組み合わせ
て一体化したものであり、全体として画像形成装置に着
脱される。

【０００４】ところで、このプロセスカートリッジの現
像装置本体側（トナータンク）にトナーが貯留されてい
る場合には、搬送時等に現像ローラ近傍の間隙等からト
ナーがこぼれて飛散する虞れが高まるので、トナーホッ
パーと現像装置（トナータンク）との間にシールを張設
してトナーホッパー内のトナーが現像装置側に侵入しな
いような配慮を行っている。このプロセスカートリッジ
を画像形成装置に装備する場合には、装着直前にこのシ
ールを剥してホッパー内のトナーを現像装置側へ補給可
能な状態にしておくものである。

【０００５】特に、ホッパーと現像ローラとの位置関係
が水平方向一直線上にある場合には、ホッパーから現像
ローラまでトナーを搬送するために大きな補給力が必要
となるとともに、現像ローラ側へのトナーの補給量も大
きなものとなる。とりわけ、現像ローラの軸方向端部へ
のトナーの直接補給はこの部分（ホッパーの補給口のう
ち現像ローラ端部と対面した部分）のシール性が低いこ
とを勘案すると、外部へのトナーの漏出が甚だしいもの
となる虞れが高い。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、トナーホッパーを含んだ現像装置
と、帯電チャージャー等の周辺ユニットを組み合わせて
一体化したプロセスカートリッジにおいて、トナーホッ
パーと現像装置とを仕切ってトナーの流入を防止するシ
ールを剥離した後にホッパー側から過大な量のトナーが
現像ローラへ向けて直接補給されることを防止した現像
装置のホッパーシールを提供することを目的としてい
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願第１の発明は、画像形成装置本体に対して着脱可能
なプロセスカートリッジに具備された、現像ローラと、
この現像ローラに向けてトナーを補給するための補給口
を有するトナーホッパーとを具備する現像装置のホッパ
ーシールにおいて、上記補給口に固定された残留シール
部と、この残留シール部に剥離可能に貼付されて上記補
給口を閉止するシール本体とを備え、上記シール本体の
一端に備えられた把持部を上記補給口の長手方向に引い
て同シール本体を上記残留シール部から剥離した後も、
同残留シール部が上記現像装置側に残留し、上記補給口
の長手方向両端部を所定幅にわたって閉止することを特
徴とする。

【０００８】また、本願第２の発明は、請求項１記載の
現像装置のホッパーシールにおいて、上記残留シール部
は、上記補給口の下縁部を所定幅にわたって閉止し上記
シール本体剥離後も上記補給口の下縁に残留することを
特徴とする。

【０００９】

【実施例】以下、添付図面に示した好適な実施例により
本発明を説明する。図１は本発明を適用する画像形成装
置の概略構成を示す図であり、この画像形成装置では感
光体ユニット１と、現像ユニット２が夫々装置本体に対
して着脱自在であり且つ使い捨て可能なものである。な
お、符号３は給紙カセット、４は定着ユニット、５は光
学系である。

【００１０】図２は上記現像ユニット２だけを示す図で
あり、この現像ユニット２は感光体に対面してトナーを
塗布するための現像ローラ１０と、現像ブレード１１
と、帯電チャージャ１２と、現像ケース１３と、トナー
ホッパー１５と、トナー回収部１６を有し、これらは溶
着一体化されている。また、図２、図３に示すようにト
ナーホッパー１５の補給口（対面する現像ローラ１０の
軸方向と平行に延びる開口）１７にはホッパーシール２
０が張り付けられて補給口１７を閉止している。

【００１１】図３(a) (b) に示すようにホッパーシール
２０は補給口１７の両端部を所定幅に渡って常時閉止す
るために補給口１７の両端部に固定された残留シール部
２２、２３と、一方の残留シール２２により一端縁２５
ａを剥離可能に接着されるとともに中間部２５ｂを他方
の残留シール２３によって剥離可能に接着され、更に他
端部２５ｃを把持しやすいように突出させたシール本体
２５とから成る。従って、他端部２５ｃを把持して図３
の矢印方向へ引き抜くことにより中間部２５ｂと一端縁
２５ａが順次剥離してシール本体２５をホッパーから離
脱させることができる。残留シール２２、２３は図４に
示すように補給口１７の両端縁に残留してホッパー側か
らのトナーの直接補給を防ぎ、現像ローラへの過剰供給
を防いでいる。なお図４は現像ローラを取り外した状態
を示している。

【００１２】シール本体及び残留シール部は樹脂シー
ト、フィルム等から成り、残留シール部は仕切り板とし
て使用されるため所定以上の耐久性が必要であるため、
シール本体よりも機械的強度の強い材質を用いる。

【００１３】図５(a) 及び(b) は本発明の第２実施例の
ホッパーシールの構成説明図であり、(a) は現像装置の
斜視図、(b) はシールの構成説明図である。このホッパ
ーシール２０は長尺な帯状のシール本体２５と、シール
本体２５の下縁縁に沿って一端部２５ａから補給口１７
の長さとほぼ同等な長さ部分に渡って剥離可能に接着さ
れた細幅帯状の残留シール部３０とから成り、シール本
体２５は残留シール部３０の終端部３０ａから折り返し
た折返し部２５ｄの他端部２５ｃに把持部を有してい
る。残留シール部３０はその下半分程度の部分を全長に
渡ってシール本体２５の下端縁から下方に突出させてお
り、この突出部分の裏面（図５(b) の手前側面）を補給
口１７の下側縁部に固着する。なお、厳密に突出部分の
裏面だけを接着する必要はなく、要するにシール本体２
５を残留シール部３０から剥離した時に残留シール部３
０の上縁部３０ｂが補給口１７の下側に全長に渡って突
出した仕切り板となって、トナーのホッパー側への逆流
を防止する様に構成すれば良い。

【００１４】この実施例のシール２０は、シール本体２
５と残留シール部３０とによってホッパーの補給口１７
を完全に接着閉止する一方で、把持部２５ｃを把持して
矢印で示す方向へ引き抜いた場合には残留シール部３０
だけが補給口１７の下側縁部に残留して、シール本体は
残留シール部及び補給口１７周縁から剥離して除去され
ることとなる。この結果、残った残留シール部３０は仕
切り板となってトナーの逆流を防止して補給性を向上す
ることができる。

【００１５】なお、前記第１と第２実施例の構成を組み
合わせた残留シール部を有したホッパーシールを適用し
て補給口両端部からのトナーの過剰補給と、トナーの逆
流を同時に防止する様にしてもよい。

【００１６】このように本発明にあってはトナーホッパ
ーの補給口を閉止するホッパーシールを剥離可能なシー
ル本体と、シール本体剥離後に補給口周縁に残留してト
ナーの過剰供給や逆流を防止する残留シート部とから構
成したため、既存タイプの現像装置に適用することによ
り大幅な改造を加えることなく該不具合をなくすること
ができる。

【００１７】

【発明の効果】以上の様に本発明によれば、トナーホッ
パーを含んだ現像装置と、帯電チャージャ等の周辺ユニ
ットを組み合わせて一体化したプロセスカートリッジに
おいて、トナーホッパーと現像装置とを仕切ってトナー
の流入を防止するシールを剥離した後にホッパー側から
過大な量のトナーが現像ローラへ向けて直接補給された
り、ホッパー側へ逆流することを防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用する画像形成装置の概略構成説明
図である。

【図２】プロセスカートリッジとしての現像装置の一実
施例の外観図である。

【図３】(a) 及び(b) は本発明のホッパーシールをホッ
パーの補給口に接着した状態の斜視図及びシールの構成
を示す平面図である。

【図４】図３(a) のシールを剥離した時の補給口の状態
を示す斜視図である。

【図５】(a) 及び(b) は本発明のホッパーシールの第２
実施例の説明図であり、(a) はシール本体を剥離して残
留シール部が補給口に残留した状態を示す斜視図、(b)
は第２実施例のホッパーシールの構成説明図である。

【符号の説明】

１ 感光体ユニット、２ 現像ユニット、３ 給紙カセ
ット ４ 定着ユニット、５ 光学系、１０ 現像ロー
ラ、１１ 現像ブレード、１２ 帯電チャージャ、１３
現像ケース、１５ トナーホッパー、１６ トナー回
収部、１７ 補給口、２０ ホッパーシール、２２、２
３ 残留シール部、２５ シール本体、２５ａ 一端
縁，２５ｂ 中間部，２５ｃ 他端部（把持部）、３０
残留シール部、３０ａ 終端部、

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像形成装置本体に対して着脱可能なプロ
   セスカートリッジに具備された、現像ローラと、この現
   像ローラに向けてトナーを補給するための補給口を有す
   るトナーホッパーとを具備する現像装置のホッパーシー
   ルにおいて、上記補給口に固定された残留シール部と、
   この残留シール部に剥離可能に貼付されて上記補給口を
   閉止するシール本体とを備え、上記シール本体の一端に
   備えられた把持部を上記補給口の長手方向に引いて同シ
   ール本体を上記残留シール部から剥離した後も、同残留
   シール部が上記現像装置側に残留し、上記補給口の長手
   方向両端部を所定幅にわたって閉止することを特徴とす
   る現像装置のホッパーシール。
2. 【請求項２】請求項１記載の現像装置のホッパーシール
   において、上記残留シール部は、上記補給口の下縁部を
   所定幅にわたって閉止し上記シール本体剥離後も上記補
   給口の下縁に残留することを特徴とする現像装置のホッ
   パーシール。