JP3153580U - 地中連続壁の防水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着剤なしで、簡単かつ迅速に形成できる防水性に優れた地中連続壁の防水構造を提供する。【解決手段】地面に形成された穴の一側面が地中連続壁1の立面2となり、立面には、互いに離間し、かつ上下に延びる複数の長尺の芯材3が現れている地中連続壁の防水構造10であって、芯材に接続され、立面に沿って水平方向に延びる少なくとも1つの長尺の支持材15aと、支持材によって仕切られた立面を覆い、さらに支持材と重なる少なくとも2枚以上の止水フィルム16aとを備え、止水フィルムが、粘着性材料層と立面に対向する疎水性材料層とからなり、支持材の長手方向に直交する断面が、立面に平行する平坦部と、平坦部の中央にて立面と反対方向に延びる突起部とからなる略T字状を呈し、略コ字形状を有する係止部材20aが支持材の突起部に嵌合され、止水フィルムが、係止部材によって支持材に押し付けられる。【選択図】図2

Description

本考案は地中連続壁の防水構造に関する。さらに詳細には、地下構造物のコンクリート外壁面を構築するために形成される地中連続壁の防水構造に関する。
地中連続壁とは、掘削により地面に穴を設け、その穴にて元あった土とセメントスラリーとを混合・攪拌することによりソイルセメント単位を形成し、これを隣接する間隔で連続的に行うことによって地中に形成される壁体のことをいう。地下構造物を構築する場合には、まず地中連続壁を形成し、これによってコンクリート外壁面を形成するという工法が行われている。
図5の(a)〜(c)は地中連続壁を用いた地下構造物の構築方法を説明するための模式断面図である。図5に示されるように、この工法を簡単に説明すると以下のとおりである。(1)まず、混練削孔機により地面Gを掘削し、そこにセメントスラリーを加え、攪拌することによってソイルセメント単位を形成する。(2)前記(1)の工程を隣接する間隔で連続的に繰り返すことによって地中連続壁100を形成する。(3)形成された地中連続壁100に芯材101となる長尺のH型鋼材を鉛直に差し込む。すると、図5の(a)に示す状態になる。
(4)次に、地中連続壁100に接する地面Gを掘削して地下構造物を構築するためのコンクリート打設部(穴)102を形成する。このとき、掘削は地中連続壁100内の芯材101の一側面が露出するまで行い、地中連続壁100の立面がコンクリート打設部(穴)102の側壁となる。(5)地中連続壁100の立面の全面に、地中連続壁100から染み出してくる水がコンクリート打設部(穴)102内に浸入してくることを防止するための防水シート106を取り付ける。すると図5の(b)に示す状態になる。(6)コンクリート打設部(穴)102の底面に耐圧盤となる底盤110を形成し、底盤110上に、型枠111を立設する。型枠111は底盤110上に設置された支持部材115a、115bに支持されて起立する。この状態を示したのが図5の(c)である。これら地中連続壁100、底盤110および型枠111に囲まれた部分にコンクリートを打設し、地下構造物の外壁を構築する。
しかし、上記のような支持部材115a、115bによって型枠111を支持する方法では、支持力に限りがあるため、型枠111を1.5m程度の高さにしかすることができず、施工効率が良くない。そこで、型枠111をより高く立設する下記のような方法が採用されている。
図6の(a)と(b)は従来の地中連続壁の防水工法を説明するための模式断面図である。この工法においては、先に説明した地下構造物の構築方法と前記(4)工程までは基本的に同じであるため、説明は繰り返さず、(5)工程から説明する。(5)この工法では立面にいきなり防水シート106を取り付けることはせず、まず、芯材101の一側面が露出した立面に、立面に沿って水平方向に延びる長尺のL字鋼材を支持材105a、105bとして取り付ける。支持材105a、105bは、コンクリート打設部(穴)102内に立設される型枠111を支持するためのもので、互いに平行に取り付けられる。(6)地中連続壁100の支持材105a、105bによって仕切られた立面の各々の全面に、防水シート106a、106b、106cを取り付ける。すると図6の(a)に示す状態になる。(7)コンクリート打設部(穴)102の底面に耐圧盤となる底盤110を形成し、底盤110上に、型枠111を立設する。地中連続壁100の立面と型枠111とは、一方の端部が地中連続壁100の立面に設けられた支持材105a、105bに固定され、他方の端部が型枠111に固定されたセパレータ112a、112bによって一定間隔に保たれ、これによって型枠111は立設される。この状態を示したのが図6の(b)である。これら地中連続壁100、底盤110および型枠111に囲まれた部分にコンクリートを打設し、地下構造物の外壁を構築する。
図7は従来の地中連続壁の防水構造を示した断面図であって、図6の(b)をより詳しく説明したものである。図7に示されるように、支持材105a、105bによって仕切られた地中連続壁100の立面120には防水シート106a、106b、106cがそれぞれ被覆されている。防水シート106a、106b、106cはポリプロピレンからなり、それ自体では接着性を有しないため、接着剤130を介して立面120に密着している。接着剤130は、スプレーなどによって立面120と防水シート106a、106b、106cとの接合箇所に塗布されたものである。この防水構造によって、地中連続壁100から染み出してくる水は防水シート106a、106b、106cによって遮られ、コンクリート打設部(穴)内への浸入が防止されるのである。
しかし、上記のような従来の防水構造は、防水シートを地中連続壁の立面に密着させるために接着剤を多量に塗布する必要があり、接着剤の塗布作業に手間がかかるうえ、コスト負担も大きい。また、防水シートと立面との接着が充分でない場合、水が漏出し、その後に打設されるコンクリート外壁に水が浸入してしまう。特に、型枠を高く立設するために地中連続壁の立面に一定間隔で支持材を設ける工法においては、支持材と防水シートとの間から水漏れしやすいという問題がある。
本考案は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、型枠を高く立設することができる施工効率に優れた構造であって、接着剤を使用することなく、簡単かつ迅速に形成することができる防水性に優れた地中連続壁の防水構造を提供することを目的とする。
本考案の地中連続壁の防水構造は、地面に形成された穴の一側面が地中連続壁の立面となり、該立面には、互いに離間し、かつ上下に延びる複数の長尺の芯材が現れている地中連続壁の防水構造であって、該芯材に接続され、前記立面に沿って水平方向に延びる少なくとも1つの長尺の支持材と、該支持材によって仕切られた前記立面を覆い、さらに前記支持材と重なる少なくとも2枚以上の止水フィルムとを備え、前記止水フィルムが、粘着性材料層と前記立面に対向する疎水性材料層とからなり、前記支持材の長手方向に直交する断面が、前記立面に平行する平坦部と、該平坦部の中央にて該立面と反対方向に延びる突起部とからなる略T字状を呈し、略コ字形状を有する係止部材が前記支持材の突起部に嵌合され、前記止水フィルムが、前記係止部材によって前記支持材に押し付けられることを特徴としている。
また、前記粘着性材料が非加硫ブチルゴムであり、前記疎水性材料がポリプロピレンであることが好ましい。
また、前記止水フィルムの少なくとも一端が、前記粘着性材料層が前記疎水性材料層の両面を覆うように折り返されてなることが好ましい。
また、前記止水フィルムが、前記支持材に沿って延びる長尺部材を介して前記支持材に押し付けられることが好ましい。
また、前記突起部の前記係止部材と当接する面が波状に形成されてなることが好ましい。
また、前記突起部と前記係止部材との嵌合部が波状に形成されてなることが好ましい。
また、前記地中連続壁の底部に形成された底盤の上面に、一方の開口部が前記地中連続壁側に設けられ、他方の開口部が前記立面から離れて立設された型枠の該立面との対向面の反対側に設けられた水抜きパイプをさらに備えることが好ましい。
本考案の地中連続壁の防水構造は、型枠を高く立設することができる施工効率に優れた構造であり、止水フィルムは係止部材によって支持材に押し付けられ、地中連続壁の立面全体に被覆されるため、接着剤を使用することなく充分な防水機能を有する。また、止水フィルムは疎水性材料層が水の通過を阻止し、粘着性材料層がその後に打設されるコンクリートとの密着性に優れるため、防水性に優れる。さらに、止水フィルムと支持材とが重なり、両者の間から水が漏れにくい。
また、接着剤を使用することなく係止部材によって止水フィルムを地中連続壁の立面に被覆するため、立面からの水の染み出しを簡単かつ迅速に防ぐことができ、作業性に優れる。
本考案の実施の形態による地中連続壁の防水構造の概略斜視図である。 前記地中連続壁の防水構造の断面図である。 図2における止水フィルムの部分拡大図である。 図2における支持材の拡大図である。 地中連続壁を用いた地下構造物の構築方法を説明するための模式断面図であって、(a)は掘削された穴に形成された地中連続壁に芯材を差し込んだ状態を示した図であり、(b)は露出した地中連続壁の立面にシートを取り付けた状態を示した図であり、(c)は地中連続壁の立面に防水構造が形成された状態を示した図であって、コンクリートを打設する前の状態を示した図である。 従来の地中連続壁の防水工法を説明するための模式断面図であって、(a)は露出した地中連続壁の立面に支持材およびシートを取り付けた状態を示した図であり、(b)は地中連続壁の立面に防水構造が形成された状態を示した図であって、コンクリートを打設する前の状態を示した図である。 従来の地中連続壁の防水構造を示した断面図である。
本考案の実施の形態にかかわる地中連続壁の防水構造について、添付図面に沿って以下詳細に説明する。
図1は本考案の実施の形態による地中連続壁の防水構造の概略斜視図であり、図2は地中連続壁の防水構造の断面図である。
これらの図に示されるように、防水構造10は、矩形状のコンクリート打設部(穴)の四方を囲む側面を構成する地中連続壁1の立面2に形成される。立面2は予め構築した地中連続壁1を掘削して形成したものであり、立面2には地中連続壁1に埋設した上下に延びる複数の長尺の芯材3が互いに離間して平行に配設されており、それらの一側面が立面2に露出している。芯材3の形状は特に限定されないが、一般的にH型鋼材が用いられる。
立面2には、立面2に沿うように水平方向に延びる長尺の支持材15a、15bが平行に配設されている。支持材15a、15bの間隔は特に限定されるものではないが、セパレータ32a、32bを介して型枠31を支持する観点から、50〜60cmが好ましい。支持材15a、15bは長手方向に直交する断面が略T字状を呈し、溶接によって芯材3に固定されている。また、支持材15a、15bには立面2の反対方向に延びるセパレータ32a、32bの一方の端部が溶接によって固定されている。支持材15a、15bの詳細については後述する。
支持材15a、15bによって仕切られた立面2は、全面が止水フィルム16a、16b、16cに覆われている。最も下方に設けられた止水フィルム16aの下端は矩形状のコンクリート打設部(穴)の底面にまで延びている。粘着テープ(図示せず)などでこの部分を底面に固定し、その後に底盤30を打設すれば、地中連続壁1から染み出した水が底盤30に浸入しにくくなる。止水フィルム16aの上端は支持材15aにまで延び、支持材15aと重なっている。これによって、止水フィルム16aと支持材15aとの間から水漏れしにくい。
支持材15a、15bに挟まれた立面2には、図2に示されるように止水フィルム16bが、支持材15aの上側から上方に延び、立面2を覆って、さらに支持材15bの下側に延びている。すなわち止水フィルム16bの上下端はそれぞれ支持材15b、15aと重なっている。また、最も上方に設けられた止水フィルム16cは、支持材15bの上側から上方に延び、立面2を覆って、立面2の上端で終了する。これによって、立面2は止水フィルム16a、16b、16cによってその全面が覆われ、かつ止水フィルム16a、16b、16cと支持材15a、15bとが重なっているため、両者の隙間から水漏れしにくい。
また支持材15a、15bには、止水フィルム16a、16b、16cを支持材15a、15bに固定するための係止部材20a、20bが嵌合され、止水フィルム16a、16b、16cは、支持材15a、15bに沿って延びる長尺部材17a、17b、17c、17dを介して係止部材20a、20bによって支持材15a、15bに押し付けられている。この係止部材20a、20bおよび長尺部材17a、17b、17c、17dについては後述する。なお、止水フィルム16a、16b、16cが係止部材20a、20bによって取り付けられた後、矩形状のコンクリート打設部(穴)の底面には、耐圧盤となる底盤30が打設され、そのうえに立面2から一定間隔離れた位置に型枠31が立設される。
図3は図2における止水フィルムの部分拡大図である。
図3に示されるように、止水フィルム16aは非加硫ブチルゴムからなる粘着性材料層40と、ポリプロピレンからなる疎水性材料層41とからなる2層構造である。疎水性材料層40は立面2からの水の通過を阻止するためのものであり、立面2に対向している。しかし、ポリプロピレンはそれ自体では立面2に密着しないため、両者の間には隙間42が存在する。この隙間42を通って、立面2から染み出した水は下方に流れる。
粘着性材料層40は、その後に打設されるコンクリートに接し、コンクリートに密着する。これによって、コンクリート内部への水の浸入を防止する。粘着性材料層40は、コンクリートとの密着性に優れる非加硫ブチルゴムを用いることが特に好ましい。止水フィルム16b、16cについても、止水フィルム16aと同じ構成であるため、説明は繰り返さない。
図4は図2における支持材の拡大図である。
図4に示されるように、長尺の支持材15aは長手方向に直交する断面が、立面2に平行する平坦部45と、平坦部45の中央で立面2の反対方向かつ水平方向に延びる突起部46とからなるT字形状である。支持材15aは平坦部45側が溶接によって芯材3に固定されている。これによって、支持材15aの長手方向の両側は立面2に対して平坦になり、止水フィルム16a、16bは立面2から支持材15aの平坦部45に容易に乗り上がることができる。また突起部46には、矩形状のコンクリート打設部(穴)内に立設される型枠31を支持し、立面2と型枠31とを一定間隔に保つセパレータ(図示せず)が固定される。
下方の立面2から平坦部45に乗り上がった止水フィルム16aは、上端において粘着性材料層40が疎水性材料層41の両面を覆うように折り返されている。これによって、粘着性材料層40の粘着力により止水フィルム16aは支持材15aに密着し、剥がれない。また、止水フィルム16aは上端で折り返されているため厚さが増し、後述する長尺部材17aとの密着性が高まり、さらに水漏れしにくい。
一方、支持材15aの上側の平坦部45では、止水フィルム16bの下端において、粘着性材料層40が疎水性材料層41の両面を覆うように折り返され、突起部46に当接する位置から上方に延び、立面2へと続いている。このように、止水フィルム16a、16bは支持材15aの平坦部45と重なり、かつ密着しているため、両者の間から水漏れしにくい。
支持材15aの突起部46には、コ字形状を有する係止部材20aが、止水フィルム16a、16bを支持材15aに押し付けるために嵌合されている。係止部材20aの材質は特に限定されないが、製造が容易な合成樹脂製または金属製であることが好ましい。
係止部材20aは、直接止水フィルム16a、16bを押し付けるものであっても良いが、支持材15aに沿って延びる長尺部材17a、17bを介して止水フィルム16a、16bを押圧することが好ましい。長尺部材17a、17bの介在によって、止水フィルム16a、16bの端部全体を支持材15aに押圧できるため、両者の密着性が高められる。長尺部材17a、17bの形状は長尺であれば良く、材質も特に限定されないが、本実施の形態では断面が矩形状の木材を使用している。また、止水フィルム16a、16bは係止部剤20aに対して移動可能な状態で固定されている。これによって、コンクリートの打設などで止水フィルム16a、16bが引張られた場合であっても、止水フィルム16a、16bは破れない。
係止部材20aは、コ字形状の端部が上方または下方に延びるように形成されていることが、止水フィルム16aの固定をより強固にし、止水フィルム16aの剥がれを防止することができる点で好ましい。本実施の形態では、コ字形状の下端は、図4に示されるように長尺部材17aを把持するため、くの字に形成されている。くの字状の把持部分は、両隣の、または上下の係止部材(図示せず)がそれぞれ交互に逆向きになるように形成されていることが好ましい。つまり、係止部材20aでは下方に形成された把持部分が、両隣および上の係止部材(図示せず)では上方に形成されることになる。これによって、上下両方の長尺部材17a、17bが均等に支持材15aに押し付けられる。
支持材15aの突起部46の形状は特に限定されないが、支持材15aと係止部材20aとの嵌合部分を波状に形成することによって両者を強固に嵌合することが好ましく、突起部46と係止部材20aの両方の嵌合部が波状に形成されていることがより好ましい。また、両者の嵌合部分の固定を強固にするため、その部分に接着剤を塗布しても良い。このように構成することによって、止水フィルム16a、16bの端部は係止部材20aによって押し付けられ、止水フィルム16a、16bは支持材15aに取り付けられる。なお、他の支持材15b、止水フィルム16c、長尺部材17c、17dについても、上記の支持材15a、止水フィルム16a、16b、長尺部材17a、17bとそれぞれ同じ形状および機能を有するものであるため、説明は繰り返さない。
再び図2に戻って、底盤30の上面には、一方の開口部が止水フィルム16aよりも地中連続壁1側に設けられ、他方の開口部が型枠31の立面2との対向面の反対側に設けられた水抜きパイプ35が配置されている。これによって、立面2と型枠31との間にコンクリートが打設された後においても、立面2から染み出した水は水抜きパイプ35から優先的に排出されるので、立面2から染み出した水が行き場を失ってコンクリートに浸入することが防止される。この水抜きパイプ35は最終的には封止される。なお、水抜きパイプ35は塩化ビニル管を使用しているが、これに限定されるものではない。
このように、本実施の形態の地中連続壁の防水構造は、型枠を高く立設することができる施工効率に優れた構造であり、接着剤を使用することなく、地中連続壁から染み出した水を封止し、コンクリートへの水の浸入を防ぐことができる。
次に、地中連続壁の防水方法について説明する。
地中連続壁の防水方法は、(1)地面に形成されたコンクリート打設部(穴)の一側面が地中連続壁の立面となり、立面には、互いに離間し、かつ上下に延びる複数の長尺の芯材が現れている地中連続壁において、立面に沿って水平方向に延びる少なくとも1つの長尺の支持材を立面に配設する工程と、(2)支持材によって仕切られた立面を覆い、さらに支持材と重なるように、少なくとも2枚以上の止水フィルムを被覆する工程と、(3)係止部材を支持材に固定し、係止部材によって止水フィルムを支持材に押し付ける工程とからなる。
図2に示されるように、予め構築された地中連続壁1を掘削することにより、平行に、かつ上下に延びる長尺の芯材3の一側面が現れた立面2を形成する。この立面2に、立面2に沿うように水平方向に平行に延びる長尺の支持材15a、15bを配設する。長尺の支持材15a、15bは長手方向に直交する断面が、立面2に平行する平坦部45と、平坦部45の中央で立面2と反対方向に延びる突起部46とからなるT字形状である。支持材15a、15bは平坦部45側で芯材3に固定する。
図3に示されるように、止水フィルム16a、16b、16cは非加硫ブチルゴムからなる粘着性材料層40と、立面2に対向するポリプロピレンからなる疎水性材料層41とからなる2層構造である。止水フィルム16a、16b、16cは支持材15a、15bによって仕切られた立面2の各々の全面を被覆する。
まず、最も下方に設けられる止水フィルム16aの下端を矩形状のコンクリート打設部(穴)の底面に敷き、必要に応じて粘着テープ(図示せず)などで固定する。そこから、止水フィルム16aは立面2に向かって延び、立面2に当接すると立面2に沿って上方に延びて立面2を被覆する。止水フィルム16aはさらに上方に延びて支持材15aの平坦部45の下側に乗り上がり、支持材15aの突起部46に達して終了する。止水フィルム16aの上端では、粘着性材料層40が折り返されて疎水性材料層41の両面を覆う。
立面2に止水フィルム16aを被覆すると、支持材15aの突起部46に、断面がコ字形状を有する係止部材20aを嵌合する。この係止部材20aによって、止水フィルム16aは支持材15aに押し付けられる。これによって、接着剤を使用することなく止水フィルム16aは支持材15aに固定される。止水フィルム16aは、支持材15aに沿って延びる長尺部材17a、17bを介して係止部材20aによって取り付けられることが、止水フィルム16aと支持材15aとの密着性を高める点で好ましい。その場合、係止部材20aはコ字形状の一端が長尺部材17aを把持するためにくの字に形成されていることが好ましく、くの字状の把持部分は、両隣の、または上下の係止部材(図示せず)がそれぞれ交互に逆向きになるように形成されていることがより好ましい。
止水フィルム16b、16cは、その下端にて粘着性材料層40が疎水性材料層41の両面を覆うように折り返され、それぞれ支持材15a、15bの平坦部45の上側から被覆を開始する。それ以外は基本的に止水フィルム16aと同様なので、説明は繰り返さない。
この後、矩形状のコンクリート打設部(穴)の底面に耐圧盤となる底盤30を打設し、そのうえに立面2から一定間隔離れた位置に型枠31を立設する。底盤30の上面には、一方の開口部が止水フィルム16aよりも地中連続壁1側に設けられ、他方の開口部が型枠31の立面との対向面の反対側に設けられた水抜きパイプ35をさらに配置することが好ましい。これによって、立面2と型枠31との間にコンクリートが打設された後においても、立面2から染み出した水を水抜きパイプ35から優先的に排出することができる。
以上説明したように、上記防水方法は、型枠を高く立設することができる施工効率に優れた工法であり、接着剤を使用することなく係止部材によって止水フィルムが地中連続壁の立面を覆うように固定することができるため、立面からの水の染み出しを簡単かつ迅速に防ぐことができ、作業性に優れる。
G 地面
1 地中連続壁
2 立面
3 芯材
10 防水構造
15a、15b 支持材
16a、16b、16c 止水フィルム
17a、17b、17c、17d 長尺部材
20a、20b 係止部材
30 底盤
31 型枠
32a、32b セパレータ
35 水抜きパイプ
40 粘着性材料層
41 疎水性材料層
42 隙間
45 平坦部
46 突起部
100 地中連続壁
101 芯材
102 コンクリート打設部(穴)
103 防水構造
105a、105b 支持材
106、106a、106b、106c 防水シート
110 底盤
111 型枠
112a、112b セパレータ
115a、115b 支持部材
120 立面
130 接着剤

Claims (8)

  1. 地面に形成された穴の一側面が地中連続壁の立面となり、該立面には、互いに離間し、かつ上下に延びる複数の長尺の芯材が現れている地中連続壁の防水構造であって、
    該芯材に接続され、前記立面に沿って水平方向に延びる少なくとも1つの長尺の支持材と、
    該支持材によって仕切られた前記立面を覆い、さらに前記支持材と重なる少なくとも2枚以上の止水フィルムとを備え、
    前記止水フィルムが、粘着性材料層と前記立面に対向する疎水性材料層とからなり、
    前記支持材の長手方向に直交する断面が、前記立面に平行する平坦部と、該平坦部の中央にて該立面と反対方向に延びる突起部とからなる略T字状を呈し、
    略コ字形状を有する係止部材が前記支持材の突起部に嵌合され、
    前記止水フィルムが、前記係止部材によって前記支持材に押し付けられることを特徴とする地中連続壁の防水構造。
  2. 前記粘着性材料が非加硫ブチルゴムであり、前記疎水性材料がポリプロピレンであることを特徴とする請求項1記載の地中連続壁の防水構造。
  3. 前記止水フィルムの少なくとも一端が、前記粘着性材料層が前記疎水性材料層の両面を覆うように折り返されてなることを特徴とする請求項1または2記載の地中連続壁の防水構造。
  4. 前記止水フィルムが、前記支持材に沿って延びる長尺部材を介して前記支持材に押し付けられることを特徴とする請求項1、2または3記載の地中連続壁の防水構造。
  5. 前記突起部の前記係止部材と当接する面が波状に形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の地中連続壁の防水構造。
  6. 前記突起部と前記係止部材との嵌合部が波状に形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の地中連続壁の防水構造。
  7. 前記地中連続壁の底部に形成された底盤の上面に、一方の開口部が前記地中連続壁側に設けられ、他方の開口部が前記立面から離れて立設された型枠の該立面との対向面の反対側に設けられた水抜きパイプをさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の地中連続壁の防水構造。
  8. 地面に形成された穴の一側面が地中連続壁の立面となり、該立面には、互いに離間し、かつ上下に延びる複数の長尺の芯材が現れている地中連続壁の防水構造であって、
    該芯材に接続され、前記立面に沿って水平方向に延びる少なくとも1つの長尺の支持材と、
    該支持材によって仕切られた前記立面を覆い、さらに前記支持材と重なる少なくとも2枚以上の止水フィルムとを備え、
    前記止水フィルムが、非加硫ブチルゴムからなる粘着性材料層と前記立面に対向するポリプロピレンからなる疎水性材料層とからなり、
    前記支持材の長手方向に直交する断面が、前記立面に平行する平坦部と、該平坦部の中央にて該立面と反対方向に延びる突起部とからなる略T字状を呈し、
    略コ字形状を有する係止部材が前記支持材の突起部に嵌合され、
    前記止水フィルムが、前記支持材に沿って延びる長尺部材を介して前記係止部材によって前記支持材に押し付けられ、
    前記止水フィルムの少なくとも一端が、前記粘着性材料層が前記疎水性材料層の両面を覆うように折り返され、
    前記突起部の前記係止部材と当接する面が波状に形成され、
    前記地中連続壁の底部に形成された底盤の上面に、一方の開口部が前記地中連続壁側に設けられ、他方の開口部が前記立面から離れて立設された型枠の該立面との対向面の反対側に設けられた水抜きパイプをさらに備えてなる地中連続壁の防水構造。
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