JP3153463B2 - ホール素子駆動回路 - Google Patents
ホール素子駆動回路Info
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Description
磁場検出回路に係り、特に、広い磁場範囲において温度
補正が可能なホール素子駆動回路に関するものである。
であり、入力端子a−b間に制御電流IC を流すと、ホ
ール素子1の面にかかる磁場Bに比例した(1)式で表
されるホール電圧VH が出力端子c−d間に表れる。 VH = KIC B ……(1) (K: 積感度) ところで、ホール電圧は比較的大きな負の温度係数βを
持ち、例えばGaAsホール素子の場合はβ=−0.0
6%/℃程度である。したがって、磁場を正確に測定す
るためにはなんらかの方法でβの影響を小さくすること
が必要である。その方法の一つとして、ホール素子の抵
抗の温度依存性(GaAsの場合:温度係数α=+0.
3%/℃) を利用する方法が知られている。図2は、そ
の原理を示したものであり、ホール素子1の入力抵抗は
温度係数αを持ち、RC =RO (1+αΔt)として表
される。定電流源2は制御電圧Vrに比例した出力電流
IC が得られもので、(2)式で表される。 IC =AVr A: 定数 ……(2) βを打ち消す原理は、温度が上昇するとホール素子の出
力は負の温度係数を持つため減少しようとするが、ホー
ル素子にかかる電圧VC =IC RC はRC の持つ正の温
度係数によって上昇しようとするので、この上昇を利用
して一部を定電流源にフィードバックさせ、IC に正の
温度係数を持たせてβの負の温度係数を消すというもの
である。
C を検出し、それを増幅器3でf倍し、加算器4で一定
の値Vroを加えてVr とする。 Vr =Vro+fVC ……(3) ところで、 VC =IC R0 (1+α△t ) ……(4) であるから、式(2)、(3)、(4)からVr 、VC
を消去してIC を求めると IC =ICO{1−AfRO (1+α△t )}-1 ……(5) となる。ここで、 ICO=AVro ……(6) とおいている。(5)式を整理すると、 IC ={ICO/(1-AfR0)}・{1/(1- AfR0α△t /(1-AfR0)}……(7) となる。AfR0α△t /(1-AfR0)) ≪1とすると、(7)
式は、 IC ≒{ICO/(1-AfR0)}・{1+AfR0α△t /(1-AfR0)) } ……(8) となる。したがって、IC の温度計数をγとすれば、 γ=AfR0 α/(1−AfR0 ) ……(9) となる。Afの値は自由に決められるので、γ=−βと
なるようにでき、このとき(9)式より、 Af=−β/(α−β)R0 ……(10) となる。(10)式のようにAfを与えればホール出力
VH は、 VH =K0 IC B(1+βΔt ) ≒K0 ICO′B(1+βΔt )(1−βΔt ) ≒K0 ICO′B ……(11) となる。ここで、 ICO′=ICO/(1−AfR0 ) =ICO・{1/(1−β/(α−β))} =ICO(α−β)/(α+2β) ……(12) とおいている。(11)式よりVH の温度係数は一次近
似の範囲で打ち消されることが分かる。
ホール素子自身が温度センサとなっている点であり、別
途温度センサを用いる方法に比べて温度測定の誤差が無
いことにある。しかしこの方法では、(10)式におい
て、AfはR0 の関数となっているが、R0 は磁場Bに
よって変動する。このため、(10)式は特定の磁場に
対してのみ成立することになり、異なる磁場に対しては
ホール電圧の温度係数βの影響を補正することはできな
い。本発明は上記課題を解決するためのもので、ホール
素子を用いた磁場検出回路において、ホール素子の抵抗
の磁場依存性の影響を小さくして広い磁場範囲において
ホール素子の温度補正を可能にすることを目的とする。
用いて磁場を検出する回路において、ホール素子の入力
端子間の電圧を検出し、その電圧をホール素子の抵抗の
磁場依存性に反比例するよう増幅した信号をホール素子
の定電流駆動回路の基準信号の一部として帰還させるよ
うにしたことを特徴とするものである。
て説明する。本発明の原理は、図2において、増幅器3
の増幅率fを一定とせず、ホール素子の抵抗R0 に反比
例させるところにあり、その他の構成については図2の
ものがそのまま適用される。そこで、図2の増幅器3の
増幅率fを、 f=f0 ・R00/R0 ……(13) とおき、ホール素子の抵抗R0 と反比例の関係となるよ
うにする。ただし、(13)式において、f0 、R00は
一定である。したがって、 AfR0 =Af0 R00=c(一定) ……(14) とおくことができる。これを前記(8)式に代入する
と、 IC ≒{ICO/(1−c)}・{1+cαΔt/(1−c)}……(15) さらに、前記(9)式に代入すると、IC の温度計数γ
は、 γ=cα/(1−c) ……(16) となり、γ=−βとするには、 c=β/(α−β) ……(17) であり、このとき(11)式で説明したようにVH の温
度係数は一次近似の範囲で打ち消される。また、このと
き(16)式で表されるγすなわち−βは一定であり、
R0 依存性は消えることになり、磁場依存性はない。
足する増幅器を構成する例を示す図である。図3におい
て、演算増幅器5の入力端子側に接続された抵抗R1 は
磁場測定に用いるホール素子1と同等のホール素子の入
力端子間の抵抗を利用したものである。このようにする
と、R1 の磁場依存性は、R0 の磁場依存性とほとんど
等しくすることができる。また、演算増幅器5の入出力
間に接続された抵抗R2 はR1 とほぼ等しい温度依存性
を持つ抵抗体とする。このように抵抗を接続すると、図
3の増幅器の増幅率fは、 f=R2 /R1 ……(18) となる。このときR1 =aR0 (aは定数)とおけるの
で、 f=R2 /aR0 =bf0 R00/R0 (b=R2 /af0 R00)…(19) とおける。したがって、R2 を適当に選べば(13)式
を満足させ、増幅率をホール素子の抵抗R0 と反比例の
関係となるようにすることができる。なお、R2につい
ては同等のホール素子を磁場と平行におくことでも実現
できる。また、R1 とできるかぎり熱的に近い場所に
おくことはいうまでもない。
子の温度依存性を素子の電気抵抗の温度依存性を利用し
て打ち消す回路において、ホール素子の入力端子間の電
圧を検出し、その電圧をホール素子の抵抗の磁場依存性
に反比例するよう増幅した信号をホール素子の定電流駆
動回路の基準信号の一部として帰還させるようにしたの
で、素子の電気抵抗の磁場依存性を除くことができ、広
い磁場範囲にわたって温度補正をすることができる。
る図である。
器、5…演算増幅器、R1 ,R2 …抵抗。
Claims (1)
- 【請求項1】 定電流回路と、定電流回路からの電流が
入力されて磁場に応じた電圧を出力するホール素子と、
ホール素子入力端子間の電圧を増幅し、その出力が定電
流回路の基準信号の一部として帰還される増幅器とを備
え、ホール素子入力端子間の抵抗の温度依存性を利用し
てホール素子出力の温度依存性を打ち消す回路におい
て、前記増幅器の増幅率を、ホール素子入力端子間抵抗
の磁場依存性に反比例させるようにしたことを特徴とす
るホール素子駆動回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03668196A JP3153463B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | ホール素子駆動回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03668196A JP3153463B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | ホール素子駆動回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09230015A JPH09230015A (ja) | 1997-09-05 |
JP3153463B2 true JP3153463B2 (ja) | 2001-04-09 |
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ID=12476596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03668196A Expired - Fee Related JP3153463B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | ホール素子駆動回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3153463B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015215316A (ja) * | 2014-05-13 | 2015-12-03 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | ホール素子駆動回路 |
JP6568825B2 (ja) * | 2016-06-20 | 2019-08-28 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | 制御回路および電流センサ |
CN111426883B (zh) * | 2020-05-13 | 2022-04-08 | 云南电网有限责任公司电力科学研究院 | 金属接触电阻测试方法和测试回路 |
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1996
- 1996-02-23 JP JP03668196A patent/JP3153463B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09230015A (ja) | 1997-09-05 |
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