JP3153215U - ハサミ - Google Patents

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伊藤 幸信
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Abstract

【課題】 使用者の手の大きさや、指の長さに関わらず、最適な指の係止位置を実現し、長時間の使用に際しても疲労しにくく使用しやすいハサミを提供する。【解決手段】 一対の刃部と、上記一対の刃部が夫々固定される一対の柄部と、上記一対の柄部に夫々設けられた指係止部とを備え、上記指係止部は柄部に対して、夫々、長さ方向に移動可能に形成されている。【選択図】 図1

Description

本考案はハサミに係り、特に、指係止部の位置を調整できるハサミに関する。
一般にハサミは、一対の刃部と、上記一対の刃部が夫々固定される一対の柄部と、上記一対の柄部に夫々設けられた、例えば、半円状等の指係止部とを備え、夫々の指係止部に親指と他の指、例えば、人差し指及び中指を係止させて使用する。
この場合、使用者により手の大きさ、指の長さは異なることから、従来から上記指係止部の位置を調節できるハサミが要望されていた。
従来、このような観点から、一方の指係止部を柄部の長さ方向に沿って位置調節可能に形成すると共に他方の指係止部を取り外し可能に形成されたハサミが提案されていた。
しかしながら、このような従来のハサミにあっては、一方の指係止部のみが柄部の長さ方向に沿って移動可能に形成されていたことから、使用者の手の大きさや、指の長さに応じて最適な調整は不可能であるため、ハサミに指の位置を合わせなければならず、場合によっては使用者が使用しにくく、特に、長時間連続して使用する場合には使用者が疲労してしまい不適当である、という不具合が存していた。
特許第3518805号
そこで、本考案の課題は、使用者の手の大きさや、指の長さに関わらず、最適な指の係止位置を実現し、長時間使用した場合であっても疲労しにくく使用しやすいハサミを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1の考案にあっては、一対の刃部と、上記一対の刃部が夫々固定される一対の柄部と、上記一対の柄部に夫々設けられた指係止部とを備え、上記指係止部は柄部に対して、夫々、長さ方向に移動可能に形成されていることを特徴とする。
従って、請求項1記載の考案にあっては、上記指係止部は柄部に対して、夫々、長さ方向に移動可能に形成されていることから、使用者の全ての指が係止する係止部の位置を調節することができる。
請求項2記載の考案にあっては、上記指係止部は、指係止部本体と、上記指係止部本体が固定され、上記柄部に設けられた係合部と係合可能にスライドしうるスライド部とを有することを特徴とする。
従って、請求項2記載の考案にあっては、指係止部を適宜、スライドさせると共に所望の位置において固定することができる。
請求項3記載の考案にあっては、上記係合部は、上記柄部に内装され、表面
部方向へ常時付勢された突起部を有していることを特徴とする。
従って、請求項3記載の考案にあっては、
請求項4記載の考案にあっては、上記指係止部は、親指係止部と他指係止部とにより構成されていることを特徴とする。
従って、請求項4記載の考案にあっては、親指及び他の指の係止位置を適宜調整することができる。
請求項5記載の考案にあっては、親指係止部は側面半円状に形成されると共に上記他指係止部は、側面略T字状に形成されていることを特徴とする。
請求項1記載の考案にあっては、上記一対の柄部に夫々設けられた上記指係止部は、夫々の柄部に対して、夫々、長さ方向に移動可能に形成されていることから、使用者の全ての指が係止する係止部の位置を調節することができる。
その結果、使用者の手の大きさや、指の長さに関わらず、最適な指の係止位置を実現し、長時間の使用に際しても疲労しにくく使用しやすいハサミが提供される。
請求項2乃至4記載の考案にあっては、指係止部を適宜、スライドさせると共に所望の位置において固定することができることから、請求項1記載の考案の効果に加えて、指係止部の位置を容易に変更することができるハサミが提供される。
請求項5記載の考案にあっては、請求項1〜4記載の考案の効果に加えて、親指以外の指が係止しやすく、全体として使いやすいハサミを提供することができる。
本考案に係るハサミの一実施の形態を示す平面図である。 本考案に係るハサミの一実施の形態を示し、図1の2―2線断面図であって、指係止部の位置調整を行っている状態を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るハサミ10は、一対の刃部11,12と、上記一対の刃部11,12が夫々固定される一対の柄部13,14と、上記一対の柄部13,14に夫々設けられた指係止部15,16とを備え、上記指係止部15,16は柄部13,14に対して、夫々、長さ方向に移動可能に形成されている。
本実施の形態にあっては、上記柄部13,14は、全体略細長長方形状に形成され、上記指係止部15,16は、親指係止部15と他指係止部16とにより構成されている。本実施の形態にあっては、上記親指係止部15及び他指係止部16は夫々、柄部13,14の幅方向の半体側に突出して配置され、使用時に親指が係止する親指係止部15は側面半円状に形成されると共に、使用時に親指以外の指、例えば、人差し指及び中指が係止する他指係止部16は、側面略T字状に形成されている。
そ して、本実施の形態にあっては、上記指係止部15,16は、指係止部本体17,18と、上記指係止部本体17,18が固定され、上記柄部13,14に設けられた係合部19,20と係合可能にスライドしうるスライド部21,22とを有している。
上記スライド部21,22は、横断面コ字状に形成され、上面部に上記指係止部15,16が固定され、本実施の形態にあっては、側面部には一定間隔を置いて、5個の係止孔部30,30が、長さ方向に沿って7mm 置きに開設されている。
一方、上記係合部19,20は、上記柄部13,14に内装され、表面部方向へ常時付勢された突起部23,24を有している。即ち、上記柄部13,14の長さ方向における中央部やや刃部側寄りには長さ方向に沿って凹部25,26が開設され、上記凹部25,26内には、板状のバネ材により形成された係止部27,27が配設されている。
この係止部27,27は、台座部28,28上に載置され、脚部29,29と、中央部に形成された突起部23,24とにより構成されている。上記突起部23,24は、側面略半円上であって外方に向かって突出するように形成され、その先端部が上記係止孔部30内に配置されうる大きさ寸法及び高さ寸法に形成されている。
上記脚部29,29は上記台座部28,28の上面部から立ち上がっており、上記突起部23,24を常時外方へ付勢し、上記スライド部21,22の適宜の係止孔部30内に上記突起部23,24が係合するように構成されている。
以下、本実施の形態に係るハサミ10の作用について説明する。
本実施の形態に係るハサミ10を使用する場合には、親指を上記親指係止部15に係止させると共に、人差し指及び中指をT字状に形成された他指係止部16に係止させた状態で柄部13,14を把持する。
この場合、使用者の手の大きさ、指の長さ、使用目的等により、適宜、親指係止部15及び他指係止部16の柄部13,14の長さ方向における位置調整を行う。即ち、例えば、親指側の位置調整を行う場合には、上記親指係止部15によりスライド部21を柄部13の長さ方向に沿って前後移動させ、適宜の係止孔部30に突起部23を係合させて固定する。
この場合、本実施の形態にあっては、7mm置きに上記係止孔部30が開設されていることから、図2(a)〜(e)に示すように、長さ方向に沿って最大28mmに及ぶ位置調節が可能となる。
また、親指以外の、例えば、人差し指及び中指側の位置調整を行う場合には、他指係止部16によりスライド部22を柄部14の長さ方向に沿って前後移動させて、上記同様に適宜の係止孔部30に突起部23を係合させて固定する。
このように親指側の把持位置及び他の指、例えば、人差し指及び中指側の把持位置を独立して、それぞれ適宜調整することができることから、手の大きさ、指の長さ等の事情及び、使用目的に応じて、使用者に最適な指の把持位置を提供することが可能となる。
なお、本実施の形態にあっては、親指係止部15が側面半円状であると共に、他指係止部16がT字状に形成されている場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、適宜の形状により構成することができる。
他指係止部16がT字状に形成されている場合には、側面半円状に形成されている場合とは異なり、両側部が開放されていることから、例えば、人差し指及び中指を係止しやすい、という効果がある。
また、係合部19,20の具体的構成に関しても、上記構成には限定されない。本実施の形態にあっては、突起部23,24が常時スライド部21,22に対して付勢されていることから、親指係止部15及び他指係止部16の位置調整にあたり、容易にスライド部21,22を移動及び係止固定することが可能となる。
本考案は、広くハサミに適用することができる。
10 ハサミ
11 刃部
12 刃部
13 柄部
14 柄部
15 指係止部(親指係止部)
16 指係止部(他指係止部)
17 指係止部本体
18 指係止部本体
19 係合部
20 係合部
21 スライド部
22 スライド部
23 突起部
24 突起部
25 凹部
26 凹部
27 係止部
28 係止部
29 脚部
30 係止孔部

Claims (5)

  1. 一対の刃部と、上記一対の刃部が夫々固定される一対の柄部と、上記一対の柄部に夫々設けられた指係止部とを備え、上記指係止部は柄部に対して、夫々、長さ方向に移動可能に形成されていることを特徴とするハサミ。
  2. 上記指係止部は、指係止部本体と、上記指係止部本体が固定され、上記柄部に設けられた係合部と係合可能にスライドしうるスライド部とを有することを特徴とする請求項1記載のハサミ。
  3. 上記係合部は、上記柄部に内装され、表面部方向へ常時付勢された突起部を
    有していることを特徴とする請求項2記載のハサミ。
  4. 上記指係止部は、親指係止部と他指係止部とにより構成されていることを特徴とする請求項2記載のハサミ。
  5. 上記他指係止部は、親指係止部は側面半円状に形成されると共に側面略T字状に形成されていることを特徴とする請求項4記載のハサミ。
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