JP3153167U - 省エネルギー型ボイラ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造でランニングコストも低く、かつ効率的に温室等の栽培施設の暖房を行えるボイラ設備を提供する。【解決手段】木材燃料を燃焼させる燃焼炉10と、炉内の木材燃料に着火するための着火手段11と、炉内に設けられた熱交換手段12と、熱交換手段12を介して加熱された温水を蓄える貯湯タンク30とを備えたボイラ装置において、燃焼炉10に設けられた排気口16の開閉を行う排気ダンパ13と、着火手段11の駆動および排気ダンパ13の開閉動作を制御する制御手段20とを更に設け、制御手段20は、所定の手順に基づいて、炉内の木材燃料を一旦燃焼させてこれを炭化させた後、所定時間の経過後に該炭化された木材燃料を再燃焼させる。【選択図】図1

Description

本考案は、間伐材などを利用した木材燃料を一旦燃焼させこれを炭化させた後、炭化された木材燃料を所定時間の経過後に再燃焼させ、燃焼時に発生する熱量と排出される二酸化炭素を、野菜や果実などの作物を栽培する温室等に効率的に供給し得るボイラ装置に関するものである。
寒冷地の農業においては、従来から温室やビニールハウス等の暖房栽培施設を利用した野菜や果実の温熱栽培が広く行なわれている。このような温室暖房用の熱源としては、一般にボイラが用いられており、ボイラによって加熱された温水を断熱構造の貯湯タンクなどに貯蔵し、さらに、これを作物の栽培施設に供給する仕組みとなっている。
このような温室暖房用のボイラに関しては、従来から特許文献1ないし4に示されるような多数の従来技術が開示されている。因みに、これらの従来技術では、重油や灯油等の化石燃料を燃焼させ、或いは電力により電気ヒータを加熱することによって温水を作り、これを貯湯タンクや温室等の栽培施設に供給する構成となっている。
特開2009−044036号公報 特開2006−204161号公報 特開2001−269067号公報 特開平05−056723号公報
しかしながら、これらの従来技術は、ボイラ設備の構造が大掛かりとなるため、小規模な農家がこのような設備を導入することは設備投資の面からも極めて困難であった。また、係る大規模なボイラ設備では、その燃料を補充するためのランニングコストも高く、昨今のように急激な原油の値上がりが生ずると、ランニングコストの上昇から設備の稼動を停止せざる得ない状況も生じることになる。
一方、比較的小規模なボイラ設備としては、例えば、薪などの木材燃料を用いるものが昔から知られている。しかしながら、木材燃料は、固体燃料であるが故にその燃焼コントロールが比較的に難しく、昼夜間を通して長時間に亘り無人運転が必要とされる温室暖房用のボイラとして広く普及するには至っていない。
本考案は、このような従来からの課題を解決することを目的とするものであって、より具体的には、極めて簡易な構造で燃料費などのランニングコストも低く、かつ効率的に温室等の栽培施設の暖房を行えるボイラ設備を提供することを目的とする。
本考案の第1の観点によるボイラ装置は、前述の目的を達成するため、木材燃料を燃焼させる燃焼炉と、炉内の木材燃料に着火するための着火手段と、炉内に設けられた熱交換手段と、該熱交換手段を介して加熱された温水を蓄える貯湯タンクと、を備えたボイラ装置であって、前記燃焼炉に設けられた排気口の開閉を行う排気ダンパと、前記着火手段の駆動ならびに前記排気ダンパの開閉動作を制御する制御手段と、をさらに含み、前記制御手段は、所定の手順に基づいて炉内の木材燃料を一旦燃焼させてこれを炭化させた後、所定時間の経過後に該炭化された木材燃料を再燃焼させることを特徴とする。
したがって、このような構成によれば、燃焼炉内の木材燃料を一旦燃焼させて熱量を取り出すと同時にこれを炭化させ、更に炭化された木材燃料を所定時間の経過後に再燃焼させて再び熱量を取り出すことができる。
また、本考案の第2の観点によるボイラ装置は、上記第1の観点において、前記制御手段は、前記着火手段を駆動して炉内の木材燃料に着火し、かつ前記排気ダンパを開いて炉内の木材燃料を所定時間燃焼させた後に、炉内の燃焼温度が所定の設定値に達すると前記排気ダンパを閉じて炉内の木材燃料を炭化させる制御を行うことを特徴とする。
したがって、このような構成によれば、炉内の木材燃料に着火してその燃焼時に発生する熱量を利用できると共に、着火から所定の時間の経過が経過して炉内の燃焼温度が予め定めた設定値に達すると炉内の空気流通を遮断し、燃焼中の木材燃料を炭化させ炭化木材燃料(木炭)を生成することができる。
また、本考案の第3の観点によるボイラ装置は、上記第1又は第2の観点において、前記制御手段は、炉内の木材燃料を炭化させ後、所定時間の経過後に前記着火手段を駆動して炭化された木材燃料に着火し、かつ前記排気ダンパを開いて炉内の炭化木材燃料を再燃焼させる制御を行うことを特徴とする。
したがって、このような構成によれば、炭化木材燃料(木炭)は通常の木材燃料に較べてその着火が極めて容易であるため、炉内における木炭の生成から所定時間の経過後に炉内の空気流通を回復させ、炉内に生成された木炭に再着火することによって容易にこれを再燃焼させることが可能であり、再燃焼時に発生する熱量を利用することができる。
また、本考案の第4の観点によるボイラ装置は、上記第1ないし第3の内の少なくとも何れか一つ観点において、前記貯湯タンクに蓄えられた温水を温室暖房設備に循環供給する温水供給ポンプと、前記排気口から排出される燃焼排気を前記温室暖房設備に分岐供給する分岐ダンパと、をさらに含み、前記制御手段は、所定の手順に基づいて、前記温水供給ポンプならびに分岐ダンパに対し指令を送り、前記貯湯タンクからの温水ならびに前記排気口からの燃焼排気を前記温室暖房設備に給水・通風する制御を為すことを特徴とする。
したがって、このような構成によれば、炉内の木材燃料または炉内に生成された木炭の燃焼によってボイラ装置で加熱された温水のみならず、燃焼時に発生する熱風も作物栽培用の温室暖房として有効に活用することができる。
本考案によれば、木材燃料を燃焼炉内で一旦燃焼させ炭化させた後に、所定の時間経過後に炭化された木材燃料を再燃焼させるため、長時間に亘って分散的に熱量を発生させることが可能となり燃料の節約を図ることができる。また、木材燃料としては、一般の農家が極めて容易に入手できる間伐材を用いるため、ボイラ設備のランニングコストを低く抑えることができる。
また、燃料としては専ら天然の間伐材を用いるため、その燃焼時(木炭の再燃焼時を含む)に化学製品などの燃焼時に生じるような有害物質を排出するおそれがなく、燃焼時の排気を温室等の栽培施設内に導入することが可能となり、温室暖房効果の向上、或いは作物への二酸化炭素補給というメリットが生じる。
本考案を実施するための最良の形態である実施例について、添付図面の図1〜5を参照しつつ以下に説明を行う。先ず、本実施例によるボイラ装置1の構成を図1に示す。同図に示すようにボイラ装置1は、主に、燃焼炉10、制御手段20、および貯湯タンク30から構成されている。なお、同図において、燃焼炉10は、その構造を簡便に説明すべく模式的な断面図によって表している。
ボイラ装置1の本体ともいえる燃焼炉10は、着火手段11、熱交換手段12、排気ダンパ13等を含む構成となっている。さらに、燃焼炉10には、焚口14や炉床15、排気口16、温度センサ17等が設けられており、燃料となる間伐材は焚口14から炉内に投入され炉床15の上に並べられる。なお、燃焼炉10には燃焼時に必要とされる空気を補充するための吸気孔(図示せず)が設けられていることはいうまでもない。
着火手段11は、例えば、灯油や重油などを燃料とする点火バーナであり、後述する制御手段20からの制御指令信号に基づいて自動的にその点火/消火、或いは火力の調整が行われる。一方、熱交換手段12は、炉内の燃焼により生じた熱を水に伝える熱交換器である。因みに熱交換手段12の形状は、図1に示されるような炉内に設けられた単純なタンク型の形状であっても良いし、或いは、複数の水管を並列若しくはスパイラル状に組み合わせた本格的なボイラ用の熱交換器の形状であっても良い。
排気ダンパ13は、排気口16に設けられた開閉可能なダンパ板によって構成される。排気ダンパ13を開くことによって、燃焼炉10における燃焼時の煙路が確保されるため、炉内の空気流通が円滑となり炉内における燃焼は急速に促進される。一方、排気ダンパ13を閉じることにより係る煙路が閉塞されるため、炉内の空気流通が阻害され、燃焼は沈静化されて炉内の木材燃料は不完全燃焼の形となって燃焼が終了する。
つまり、排気ダンパ13を閉じることによって、燃焼炉10は、いわゆる「炭焼き釜」の状態となり、燃焼中であった木材燃料は完全に燃え尽きることなく炭化木材燃料、即ち木炭として炉内に残る事になる。排気ダンパ13の開閉動作は、上記の着火手段11の場合と同様に、制御手段20からの制御指令信号に基づいて行なわれることはいうまでもない。
なお、図1に示される事例では、排気ダンパ13のダンパ板がスイング式に開閉する構造となっているが、本考案の実施は係る事例のみに限定されるものではない。例えば、ダンパ板がスライド式に動いて排気口16の開閉を行う構造や、或いは、ダンパ板がシャッター式に動作して排気口16の開閉を行う構造であっても良い。また、図1では説明の都合上、排気ダンパ13を炉内側に設ける構造となっているが、本考案の実施は係る構造に限定されるものではなく、例えば、排気ダンパ13を排気口16の内部、或いはその端部に設ける構造としても良い。
一方、温度センサ17は、炉内の燃焼温度を測定するための温度センサであり、熱電対型をはじめとして様々な方式のものを用いることができる。なお、温度センサ17の炉内における取り取付け位置や配置数などは、本考案の実施態様に応じて任意に設定し得るものとする。また、後述する貯湯タンク30内の水温や、温室40内の室温、或いは外気温などを測定するための温度センサをさらに設け、係るセンサ類からの温度情報信号を制御手段20に供給するような構成としても良い。
制御手段20は、図2のブロック図に示されるように、主に、マイクロプロセッサ回路21、メモリー回路22、リレー制御回路23、およびセンサ入力回路24等の電子回路から構成されている。制御手段20は、ボイラ装置1における各部の制御を司る部位であり、ボイラ装置1の動作処理は、メモリー回路22の内部に制御プログラムとして予め記憶されているものとする。
また、リレー制御回路23からは、上記の着火手段11、排気ダンパ13、および後述する貯湯タンク30や、温室40等に関連した各部位に含まれるリレー群を制御する制御指令信号が出力される。一方、センサ入力回路24には、燃焼炉10や貯湯タンク30、或いは、温室40等の各部に設けられた温度センサー(図示せず)からの温度情報信号が入力される。なお、制御手段20にはボイラ装置1の動作を監視・制御するための操作・表示パネルが設けられているが、係る部位はボイラ装置1の実施態様に応じて大きく異なるためその記載ならびに説明は省略する。
貯湯タンク30は、ボイラ装置1で生成される温水を蓄えるための貯湯槽であり、温水ポンプ31を介して、燃焼炉10の内部に設けられた熱交換手段12と接続されている。なお、貯湯タンク30は、例えば、ウレタンフォームやポリスチレンフォーム或いはグラスウール等の断熱材によって断熱処理が施されていることが好ましい。
温水ポンプ31は、熱交換手段12と貯湯タンク30との間において温水を循環させ、ボイラ内部で加熱された温水を貯湯タンク30に蓄えるものである。温水ポンプ31の運転は、燃焼炉10が燃焼中の間は連続して行われるようにしても良いし、或いは燃焼中の所定時間毎に間欠的に行われるようにしても良い。なお、温水ポンプ31の運転は、制御手段20からの制御指令信号によって制御される。
次に、図1に示されたボイラ装置1を、野菜や果実等の作物を栽培する温室暖房設備に利用した場合の実施例を図3に示す。同図において、温室40は、その内部において野菜や果物などの作物を栽培する温室暖房設備である。
温室40の内部には、温水パイプ41が作物の苗床中に埋設されており、温水パイプ41は、温水供給ポンプ42を介して貯湯タンク30に接続されている。温室40の内部における温水パイプ41の埋設状況を表すべく、温室40内の苗床等を省略した平面図を図(4a)に、また同図におけるA−A’方向の断面図を図(4b)に示す。なお、図4に示された温水パイプ41の埋設配置例は、あくまでも一つの事例を示すものであって、本考案の実施が係る事例に限定されるものでないことはいうまでもない。
一方、温室40の側壁面には排気ダクト43が接続されており、排気ダクト43は分岐ダンパ44を介して燃焼炉10の排気口16に接続されている。なお、温室40の構造が作物の苗床のみを覆うような小型の形状である場合は、例えば、図5に示すような形で排気ダクト43を温室40の側壁面に接続する構造としても良い。
図3に示される温水供給ポンプ42および分岐ダンパ44は、前述の制御手段20からの制御指令信号によってその動作が制御される。因みに、分岐ダンパ44の場合は、制御手段20からの制御指令信号によってダンパ内の煙路が、「排気口16〜煙突」の方向から「排気口16〜排気ダクト43」の方向に切り換えられる。
続いて、本考案によるボイラ装置1の運用事例について、前述の図3を参照しつつ説明を行なう。なお、以下に説明する運用事例は、あくまでも一つの実施事例を示すものであって、本考案の実施が係る事例に限定されるものでないことはいうまでもない。
先ず、午前の所定時刻(例えば、午前8時頃)に燃焼炉10の内部を清掃して、新たに木材燃料として間伐材10Kg程度を炉内に投入する。その後、制御手段20を介して着火手段11に着火の制御指令信号が送られると、数分程度で炉内の間伐材への着火が完了し燃焼が開始される。因みに、午前に行われるボイラ装置1の運用は一般的な温室暖房用のボイラ装置の場合と特に変りはない。
すなわち、炉内の排気ダンパ13は常に開かれており、分岐ダンパ44内の煙路は「排気口16〜煙突」の方向に設定されている。このため、炉内の空気流通は極めて良好であり、炉内の間伐材は炭化することなく数時間かけて完全に燃え尽きる。また、係る燃焼に応じて熱交換手段12内部の水も徐々に加熱され、温水ポンプ31を介して貯湯タンク30に蓄えられる。
貯湯タンク30に蓄えられた温水が所定の温度以上になると、制御手段20からの制御指令信号に応じて温水供給ポンプ42が作動し、温室40内の温水パイプ41に温水が循環供給されて温室40内部の暖房が行われる。なお、午前中における温室暖房は、当日の天候状況に応じてその実施を決定すれば良く、例えば、晴天で外気温も比較的に高い場合には暖房の実施を取り止めるようにしても良い。
次に、午後の所定時刻(例えば、午後5ないし6時頃)に、燃焼炉10の内部にある炉床15を清掃して午前中に燃焼させた木材燃料の灰を除去し、新たな木材燃料として間伐材15Kg程度を炉内に投入する。そして、制御手段20を介して着火手段11に着火の制御指令信号が送られると、数分程度で炉内の間伐材への着火が完了し燃焼が開始される。
午後に行われるボイラ装置1の運用においては、燃焼開始から1〜2時間の間は排気ダンパ13が開かれており、分岐ダンパ44内の煙路は「排気口16〜煙突」の方向に設定されている。これによって、炉内の木材燃料は順調に燃焼を続けるが、制御手段20は、炉内の燃焼温度を温度センサ17によって常に監視しており、係る温度が所定の設定値を超えると自動的に排気ダンパ13を閉じる制御指令信号を送る。
排気ダンパ13によって排気口16が閉塞されると炉内の空気流通が著しく阻害されるため、炉内の燃焼は徐々に沈静化され最終的には炉内における燃焼が終結する。すなわち、燃焼中の木材燃料は、不完全燃焼によって炭化され炭化木材燃料(木炭)となる。なお、係る燃焼によって熱交換手段12内部の水も徐々に加熱されるので、加熱された温水は、温水ポンプ31を介して貯湯タンク30に蓄積される。
上記の燃焼終了後、貯湯タンク30には午前および午後の燃焼によって加熱された温水が十分に蓄えられているため、夜間を通して、温室40内の温水パイプ41への温水の循環供給は、温水供給ポンプ42を介して継続的に行われることになる。
一方、夜が明けて朝方の午前4時ないし5時になると、マイクロプロセッサ回路21内部のタイマー(図示せず)により制御手段20が起動され、自動的に制御手段20から着火手段11に着火を指示する制御指令信号が送られる。これによって、炉内に生成されている木炭に着火されるが、この場合の着火は、間伐材のような生の木材ではなく、木炭への着火であるため極めて短時間の内に着火が終了する。
また、これと同時に制御手段20からは、排気ダンパ13を開く制御指令信号、ならびに分岐ダンパ44内の煙路を「排気口16〜煙突」から「排気口16〜排気ダクト43」の方向に切り換える制御指令信号がそれぞれの部位に送られる。これによって、燃焼炉10からの燃焼空気の流通路が開かれるため炉内の木炭の燃焼は急速に拡大する。
また、炉内の木炭の燃焼により熱交換手段12内部の水も徐々に加熱されるので、加熱された温水は温水ポンプ31を介して貯湯タンク30に蓄えられる。これによって、夜間における温室40への温水の循環供給により低下した貯湯タンク30内の水温を再び上昇させることができる。
上記のように朝方の燃焼においては、排気口16のからの排気は煙突から大気中に放出されることはなく、排気ダクト43を経て温室40の内部に導入される。このため、温室40の内部は、温水パイプ41を循環する温水による加熱に加えて、排気ダクト43から流入する燃焼炉10の燃焼排気によっても加熱されることになる。
一般に、早朝時は一日の内でも最も気温が低下する時間帯である。本考案では、温水による暖房と燃焼排気の温風による暖房との相乗効果を利用して、係る時間帯における暖房効果を高めるようにしたものである。また、野菜や果実等の作物は、朝方に二酸化炭素を吸収させると日中の光合成が効率的に働くことが実証されている。したがって、朝方の燃焼において、燃焼炉10の燃焼排気中に含まれる二酸化炭素を温室40の内部に供給することは作物の育成上においても極めて有効である。
なお、本考案によるボイラ装置1では、専ら天然の間伐材を木材燃料として使用しているため、その燃焼排気中には、建築廃材や加工木材などを燃焼させた際に発生する有害化学物質が含まれる事はない。したがって、燃焼炉10からの排気を温室40の内部に直接供給しても作物の育成に関し問題を生じるおそれはない。
以上に説明したように、本考案によるボイラ装置1は、農家が容易に入手できる間伐材を燃料としているので、極めて低コストで温室用暖房設備を運用することができる。また、午後に行う燃焼に際しては、燃料の木材を完全燃焼させずに、これを不完全燃焼させて木炭として炉内に残置し、気温が最も低下する早朝時にこれを燃焼させて暖房を行うので、少量の間伐材で長時間に亘り暖房の効果を維持できる。
また、早朝時の燃焼に際しては、その燃焼排気も暖房に利用するため温室への暖房効果を相乗的に高めることが可能となり、さらに、排気中の二酸化炭素を作物に吸収させることによって作物の育成を促進することもできる。
さらに、本考案は、今までその処理に困り廃棄物として処理されていた間伐材を積極的に燃料として再利用するため、リサイクルによる環境保護対策の面からも極めて有意義である。また、本考案によるボイラ装置が普及することによって、農家自身やその嘱託業者による間伐材の収得が活発となり、森林内の間伐の実施に伴って森林整備が促進されるので森林環境保全の面からも効果が期待できる。
なお、本考案の実施形態は、以上に説明した各実施例に限定されるものではなく、例えば、各々の実施例を構成する各部位の形状や配置或いはその素材等は、本考案の趣旨を逸脱することなく、現実の実施態様に即して適宜変更ができるものであることは言うまでもない。
以上に説明した本考案の構成は、野菜や果実などの作物を温室栽培する小規模な温室暖房設備においてその利用が可能である。
本考案の実施例であるボイラ装置1の構成を説明する図である。 図1に示された制御手段20の構成を説明するブロック図である。 図1に示されたボイラ装置1を温室暖房設備として利用した場合の実施事例を説明する図である。 図3に示された温室40の内部における温水パイプ41の配置を説明する図である。 温室40が小型の場合の実施例を説明する図である。
1 … ボイラ装置
10 … 燃焼炉
11 … 着火手段
12 … 熱交換手段
13 … 排気ダンパ
14 … 焚口
15 … 炉床
16 … 排気口
17 … 温度センサ
20 … 制御手段
21 … マイクロプロセッサ回路
22 … メモリー回路
23 … リレー制御回路
24 … センサ入力回路
30 … 貯湯タンク
31 … 温水ポンプ
40 … 温室
41 … 温水パイプ
42 … 温水供給ポンプ
43 … 排気ダクト
44 … 分岐ダンパ

Claims (4)

  1. 木材燃料を燃焼させる燃焼炉と、炉内の木材燃料に着火するための着火手段と、炉内に設けられた熱交換手段と、該熱交換手段を介して加熱された温水を蓄える貯湯タンクと、を備えたボイラ装置であって、
    前記燃焼炉に設けられた排気口の開閉を行う排気ダンパと、
    前記着火手段の駆動ならびに前記排気ダンパの開閉動作を制御する制御手段と、をさらに含み、
    前記制御手段は、所定の手順に基づいて炉内の木材燃料を一旦燃焼させてこれを炭化させた後、所定時間の経過後に該炭化された木材燃料を再燃焼させることを特徴とするボイラ装置。
  2. 前記制御手段は、前記着火手段を駆動して炉内の木材燃料に着火し、かつ前記排気ダンパを開いて炉内の木材燃料を所定時間燃焼させた後に、炉内の燃焼温度が所定の設定値に達すると前記排気ダンパを閉じて炉内の木材燃料を炭化させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のボイラ装置。
  3. 前記制御手段は、炉内の木材燃料を炭化させ後、所定時間の経過後に前記着火手段を駆動して炭化された木材燃料に着火し、かつ前記排気ダンパを開いて炉内の炭化木材燃料を再燃焼させる制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のボイラ装置。
  4. 前記貯湯タンクに蓄えられた温水を温室暖房設備に循環供給する温水供給ポンプと、前記排気口から排出される燃焼排気を前記温室暖房設備に分岐供給する分岐ダンパと、をさらに含み、
    前記制御手段は、所定の手順に基づいて前記温水供給ポンプならびに分岐ダンパに対し指令を送り、前記貯湯タンクからの温水ならびに前記排気口からの燃焼排気を前記温室暖房設備に給水・通風する制御を為すことを特徴とする請求項1ないし3の内の少なくとも何れか一項に記載のボイラ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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