JP3152555B2 - 恒温恒湿槽の送風機 - Google Patents

恒温恒湿槽の送風機

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JP3152555B2
JP3152555B2 JP02843194A JP2843194A JP3152555B2 JP 3152555 B2 JP3152555 B2 JP 3152555B2 JP 02843194 A JP02843194 A JP 02843194A JP 2843194 A JP2843194 A JP 2843194A JP 3152555 B2 JP3152555 B2 JP 3152555B2
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正顕 岡田
龍三 戸部
和司 山岡
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Sanyo Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子部品や新素材等の
耐久試験を行う環境試験室を形成する恒温恒湿槽の送風
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般の恒温恒湿槽は内部に恒温恒湿
の貯蔵室を有する本体とこの本体の開口を開閉自在に塞
ぐ扉とを備え、前記貯蔵室に電子部品や新素材等を収納
し、この貯蔵室内を加熱用のヒータ、冷却除湿用の冷却
ユニット、加湿器及び送風機等で空気を循環させて温度
を−40℃〜150℃、湿度を20%〜95%にさせ、
この恒温恒湿の環境の下で耐久試験を行うようにしてい
る(例えば、実公昭48−41240号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
恒温恒湿槽は貯蔵室内を−40℃〜150℃の温度にし
ているため、前記貯蔵室内の空気を循環させる送風機の
ファンのみを庫内に入れ、前記ファンを駆動させるモー
タを庫外に配置しなければならず、前記モータとファン
とを連結する回転軸を軸支する部材を介して庫内の熱が
庫外に移動し、低温で運転する時には庫外に結露が発生
する問題があった。
【0004】この発明は上記の問題を解決するもので、
庫内に配置したファンと庫外に配置したモータとを連結
する回転軸を軸支する部材を熱伝導性の小さい材料にし
て庫内の熱が庫外に移動しないようにするとともに、モ
ータの発熱を利用して回転軸を軸支する部材を温めるよ
うにしてこの部材に露が付かないようにした恒温恒湿槽
の送風機を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は扉を前面に有
する本体内に、貯蔵室と、吸込口を下に、吹出口を上に
有し、前記貯蔵室内の空気を恒温恒湿にするための温湿
度調整器と送風機とを設けた恒温恒湿槽において、前記
送風機を、本体外に配置されたモータと、このモータの
回転軸に連結されて本体内で貯蔵室の空気を循環させる
ファンとで構成し、前記本体を貫通して送風機のモータ
の回転軸を覆うハウジングを熱伝導性の小さい材料で形
成したものである。
【0006】また、この発明は扉を前面に有する本体内
に、貯蔵室と、吸込口を下に、吹出口を上に有し、前記
貯蔵室内の空気を恒温恒湿にするための温湿度調整器と
送風機とを設けた恒温恒湿槽において、前記送風機を、
本体外に配置されたモータと、このモータの回転軸に連
結されて本体内で貯蔵室の空気を循環させるファンと、
このファンを覆うケーシングとで構成し、前記本体を貫
通して送風機のモータの回転軸を軸支するハウジングを
ケーシングに貫通して固定するとともに、モータの固定
部に接触させたものである。
【0007】
【作用】この発明は上記のように構成したことにより、
本体外に配置したモータと本体内に配置したファンとを
連結する回転軸を軸支するハウジングを熱伝導性の小さ
い材料で形成し、低温運転時に庫内の熱でハウジングの
周りに結露が生じないようにしている。
【0008】また、この発明はハウジングをモータの固
定部に接触させてこのモータの熱を利用して前記ハウジ
ングを温めて結露を防止するようにしている。
【0009】
【実施例】以下この発明を図に基づいて説明する。
【0010】図1はこの発明の一実施例を示す恒温恒湿
槽の断面図である。図2はこの発明の送風機の取付状態
を示す要部拡大断面図である。図3はこの発明のハウジ
ングの拡大断面図である。
【0011】1は外箱2とステンレス製の内箱3との間
に断熱材4を充填した本体5と、この本体の開口を開閉
自在に閉塞する扉6とで形成された恒温恒湿槽である。
本体5の内箱3の内部には所定の温度及び湿度に維持し
て電子部品や新素材等の耐久試験を行う恒温恒湿な環境
試験室7が形成されている。環境試験室7にはこの試験
室を加熱するヒータ8、加湿する加湿器9及び冷却除湿
する冷却ユニット10を有する温湿度調整器11を収納
する空間12を形成する仕切板13が設けられている。
温湿度調整器11の上部には環境試験室7内に恒温恒湿
の空気を供給する送風機14が設けられている。仕切板
13の上部には前方に吹き出す吹出口15が、下部には
吸込口16がそれぞれ形成され、送風機14によって環
境試験室7と温湿度調整器11を収納した空間12とを
恒温恒湿の空気が循環している。
【0012】送風機14は本体5外に配置されたモータ
17と、このモータの回転軸18に連結されて本体5内
の空間12に配置されたクロスフローファン19と、こ
のファンを覆うファンケーシング20と、このケーシン
グの一方の側板21を貫通して回転軸18を軸支するハ
ウジング22と、ファンケーシング20の他方の側板2
3を貫通してクロスフローファン19の回転を支える従
動軸24を軸支するハウジング25と、モータ17を保
持する保持部材26と、ファンケーシング20のそれぞ
れの側板21,23の外側に配置された断熱材27,2
8と、モータ17と従動軸24との外側にそれぞれ配置
された冷却用のファン29,30とで一体に形成されて
いる。
【0013】一体に形成された送風機14は本体5の上
端後方に形成した凹所31内に設置し、ファンケーシン
グ20を覆うように本体5に断熱材32を取り付けて組
み込まれる。
【0014】ハウジング22,25は熱伝導性の小さい
ガラスエポキシ樹脂で形成されている。ハウジング22
は回転軸18を回転支持する軸受部33と、この軸受部
より大径でモータ17のフレーム34の突出部35に嵌
め合わせる嵌合部36とで形成されている。そして、ハ
ウジング22は軸受部33をファンケーシング20の側
板21に貫通させて固定するとともに、この側板の外側
に設けられる断熱材27を嵌合部36で保持するように
している。また、ハウジング25は従動軸24を回転支
持するとともに、ファンケーシング20の側板23に貫
通させて固定される軸受部37と、この軸受部より大径
で側板23の外側に設けられた断熱材28を保持する保
持部38とで形成されている。軸受部33,37の先端
は本体5内に延びている。また、ハウジング22,25
は同一形状に形成されている。
【0015】39は内箱3の上部内壁40の扉6側に設
けられた遮蔽板で、この遮蔽板は吹出口15に対向して
設けられている。
【0016】このように構成された恒温恒湿槽におい
て、電子部品や新素材等の耐久試験を行う環境試験室7
は仕切板13で仕切られた空間12内に配置された温湿
度調整器11のヒータ8、加湿器9及び冷却ユニット1
0によって庫内温度が−40℃〜150℃、庫内湿度が
20%〜95%の範囲に設定されている。
【0017】温湿度調整器11で恒温恒湿にされた空気
は送風機14によって吹出口15から環境試験室7の前
方に吹き出される。例えば、電子部品を80℃以上の高
温で耐久試験を行う場合には熱風が環境試験室7内を循
環している。この耐久試験中に扉6を開けると、熱風が
吹き出して来るのを遮蔽板39で防いで、送風機14に
よって前方に吹き出された熱風が作業者に直接当らない
ようにしている。
【0018】送風機14の回転軸18や従動軸24を軸
支するハウジング22,25は熱伝導性の小さいガラス
エポキシ樹脂で形成することにより、環境試験室7を冷
却ユニット10で−40℃の低温にしても−40℃の熱
がハウジング22,25を伝わって流出するのを抑えら
れる。そのため、本体5の外箱2の外面には冷気と暖気
との接触面で起こる結露が抑えられる。また、ハウジン
グ22はモータ17のフレーム34の突出部35に嵌合
部36を嵌め合わせることにより、モータ17の熱によ
って温められ、結露の発生をより抑えられる。
【0019】本体5の凹所31内に配置された送風機1
4はファンケーシング20を覆う断熱材32とこのケー
シングの側板21,23の外側に設けた断熱材27,2
8とにより、環境試験室7内の熱と本体5の外部の熱と
を遮断し、この試験室内の温度変化を防止できるように
している。
【0020】この発明は本体5の内外に露出するハウジ
ング22,25を熱伝導性の小さいガラスエポキシ樹脂
で形成するとともに、一方のハウジング22の嵌合部3
6をモータ17のフレーム34の突出部35に嵌め合わ
せることにより、本体5内の空間12に露出するハウジ
ング22,25を伝わってこの空間内の熱が本体5外に
流出しないようにするとともに、モータ17の発熱を利
用してハウジング22を温めて本体5の外部の暖気とこ
の本体内の冷気との熱的な接触によって結露がハウジン
グ22,25の周囲で生じないようにしたものである。
【0021】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、扉を前
面に有する本体内に、貯蔵室と、吸込口を下に、吹出口
を上に有し、前記貯蔵室内の空気を恒温恒湿にするため
の温湿度調整器と送風機とを設けた恒温恒湿槽におい
て、前記送風機を、本体外に配置されたモータと、この
モータの回転軸に連結されて本体内で貯蔵室の空気を循
環させるファンとで構成し、前記本体を貫通して送風機
のモータの回転軸を覆うハウジングを熱伝導性の小さい
材料で形成したので、貯蔵室内の温度が低温のときに前
記ハウジングを介して貯蔵室内の熱が本体外に流出する
のを抑えられ、この本体外の常温の暖気と接触して発生
する結露を防止できる。
【0022】また、この発明は扉を前面に有する本体内
に、貯蔵室と、吸込口を下に、吹出口を上に有し、前記
貯蔵室内の空気を恒温恒湿にするための温湿度調整器と
送風機とを設けた恒温恒湿槽において、前記送風機を、
本体外に配置されたモータと、このモータの回転軸に連
結されて本体内で貯蔵室の空気を循環させるファンと、
このファンを覆うケーシングとで構成し、前記本体を貫
通して送風機のモータの回転軸を軸支するハウジングを
ケーシングに貫通して固定するとともに、モータの固定
部に接触させたので、前記ハウジングをモータの熱を利
用して温めることができ、貯蔵室内の冷気によって本体
外が結露するのを防止できるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す恒温恒湿槽の断面図
である。
【図2】この発明の送風機の取付状態を示す要部拡大断
面図である。
【図3】この発明のハウジングの拡大断面図である。
【符号の説明】
5 本体 6 扉 7 環境試験室 11 温湿度調整器 14 送風機 15 吹出口 16 吸込口 17 モータ 18 回転軸 19 クロスフローファン 20 ケーシング 22,25 ハウジング 34 フレーム 35 突出部 36 嵌合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−129335(JP,A) 特開 平3−127632(JP,A) 特開 平5−96185(JP,A) 実開 平1−144499(JP,U) 実公 昭48−41240(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01L 11/02 F04D 25/08 302

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉を前面に有する本体内に、貯蔵室と、
    吸込口を下に、吹出口を上に有し、前記貯蔵室内の空気
    を恒温恒湿にするための温湿度調整器と送風機とが設け
    られた恒温恒湿槽において、前記送風機は本体外に配置
    されたモータと、このモータの回転軸に連結されて本体
    内で貯蔵室の空気を循環させるファンとで構成され、前
    記本体を貫通して送風機のモータの回転軸を覆うハウジ
    ングは熱伝導性の小さい材料で形成されていることを特
    徴とする恒温恒湿槽の送風機。
  2. 【請求項2】 扉を前面に有する本体内に、貯蔵室と、
    吸込口を下に、吹出口を上に有し、前記貯蔵室内の空気
    を恒温恒湿にするための温湿度調整器と送風機とが設け
    られた恒温恒湿槽において、前記送風機は本体外に配置
    されたモータと、このモータの回転軸に連結されて本体
    内で貯蔵室の空気を循環させるファンと、このファンを
    覆うケーシングとで構成され、前記本体を貫通して送風
    機のモータの回転軸を軸支するハウジングはケーシング
    に貫通して固定されるとともに、モータの固定部に接触
    されていることを特徴とする恒温恒湿槽の送風機。
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