JP3152269U - 噴霧機 - Google Patents
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Abstract
【課題】畝間の通路を安定姿勢で牽引しながら、畝上の作物に対し薬液や液肥等の液体を安定して噴霧できる噴霧機を提供する。【解決手段】機体11と、機体11を支持する左右一対の主輪12と、機体11の牽引方向前方に位置するハンドル部13とを備え、機体11を人力で牽引しながら、ポンプにより圧送される液体を機体後部の噴管15の噴口16から機体11側方に噴霧する噴霧機であって、機体11前部に下向きのフォーク22を取付け、フォーク22の先端に前記ハンドル部13の直下に位置する補助輪23を支持させる。【選択図】図1
Description
本考案は、畝間の通路を安定姿勢で進行させながら、畝上の作物に対し薬液や液肥等の液体を噴霧するようにした噴霧機に関する。
畝間の通路上を自走で移動しながら畝上の作物に対し水や薬液を散布するようにした自走式噴霧機が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。特許文献1の噴霧機は、畝間の走行路上を、内蔵バッテリーにより前後輪を駆動して走行しつつ、噴霧ノズルにより水や薬液等を噴霧する。特許文献2の噴霧機は、茶園内の畝間に敷設したレールに沿って往復移動しながら薬液等を噴霧する。
また、市販の噴霧機として、比較的大径の車輪を左右に備え、スタンドで直立姿勢に保持され、作業者がハンドル部を手で持ち上げてスタンドから離れ、人力で畝間の通路上を牽引し、左右の畝上の作物に対し噴霧ノズルにより薬液を噴霧するものも知られている。
しかしながら、自走式の噴霧機は、エンジンや駆動機構を備え、構造上複雑となりがちで、コストが高く付き、小規模の圃場では導入しにくい。一方、上記の人力による牽引タイプの市販の噴霧機は、ハンドル部を手で持ち上げた姿勢で畝間を移動させるために安定姿勢をとりにくく、安定した噴霧作業がしづらいという課題がある。
本考案は上記課題に鑑みてなされたもので、畝間の通路を安定姿勢で牽引しながら、畝上の作物に対し薬液や液肥等の液体を安定して噴霧できる噴霧機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案に係る噴霧機は、
機体と、機体を支持する左右一対の主輪と、機体の牽引方向前方に位置するハンドル部とを備え、機体を人力で牽引しながら、ポンプにより圧送される液体を機体後部の噴管の噴口から機体側方に噴霧する噴霧機であって、機体前部に下向きのフォークを取付け、フォークの先端に前記ハンドル部の直下に位置する補助輪を支持させたことを第1の特徴とする。
機体と、機体を支持する左右一対の主輪と、機体の牽引方向前方に位置するハンドル部とを備え、機体を人力で牽引しながら、ポンプにより圧送される液体を機体後部の噴管の噴口から機体側方に噴霧する噴霧機であって、機体前部に下向きのフォークを取付け、フォークの先端に前記ハンドル部の直下に位置する補助輪を支持させたことを第1の特徴とする。
本考案に係る噴霧機によると、後方の左右一対の主輪と前方のハンドル部直下の補助輪とによって、畝間の通路上を安定姿勢を保持したまま牽引することができ、畝上の作物に対し薬液や液肥等を安定して噴霧することができる。しかも、機体前部に下向きにフォークを取付け、フォークの先端にハンドル部の直下に位置する補助輪を支持させるという簡易な構造でかかる作用を実現できる。
本考案に係る噴霧機は、前記補助輪をハンドル部の根元付近の直下に位置させたことを第2の特徴とする。補助輪をハンドル部の操作と干渉しない根元付近の直下に位置させることで、機体を安定姿勢に保持しながら、牽引時あるいは旋回時におけるハンドル部の操作性を向上させることができる。
本考案に係る噴霧機は、前記フォークを、機体側の上フォーク部と補助輪を支持する側の下フォーク部とに分け、上フォーク部に対し下フォーク部を着脱可能としたことを第3の特徴とする。
本考案に係る噴霧機は、前記フォークの長さを調整可能としたことを第4の特徴とする。ハンドル部の高さを作業者のハンドル操作しやすい高さに調整して、作業性の向上を図ることができる。
本考案に係る噴霧機は、前記補助輪を左右一対設けたことを第5の特徴とする。畝間の通路幅が広い場合などにおいて、一対の補助輪を接地させることで、機体をより安定して牽引することができる。
本考案に係る噴霧機は、前記左右一対設けた補助輪間の幅を調整可能としたことを第5の特徴とする。畝間の通路幅の広狭に柔軟に対応させることが可能である。
以上説明したように、本考案に係る噴霧機によると、後方の左右一対の主輪と前方のハンドル部直下の補助輪とによって、畝間の通路上を安定姿勢を保持したまま機体を牽引することができ、畝上の作物に対し薬液や液肥等を安定して噴霧することができる。また、作業者は従来のようにハンドル部を持ち上げた主輪だけの不安定な姿勢での噴霧作業を行なわずに済み、噴霧作業を楽に効率よく行なうことができる。さらに市販の噴霧機のような専用のスタンドが要らないという効果を奏する。
以下、本考案を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。図1および図2は、本考案の第1実施形態を示すもので、これらの図において、符号10は噴霧機を示している。
噴霧機10は、図1に示すように、機体11と、機体11を支持する左右一対の主輪12と、機体11の牽引方向前方に位置するハンドル部13とを備え、機体11を人力で牽引しながら、図示しないタンクからポンプによりホース14内を圧送された薬液や液肥等の液体を機体11後部の噴管15の各噴口16から左右の畝Uに向けて噴霧するように構成されている。
機体11は、主輪12の直上の支柱17と、支柱17に連結されて牽引方向前方に延びる前方フレーム18とから構成され、それら支柱17および前方フレーム18は鉄製又はアルミニウム製のパイプ部材からなる。支柱17の下端部には前記車輪12の車軸19を支持する軸受部20が固定されている。支柱17にはブランケット21を介して2本の前記噴管15が地面に対し略垂直姿勢で保持されている。各噴管15には上下に複数(図示例の場合、左右にそれぞれ5つ)の噴口16が設けられ、ホース14から噴管15に圧送され後述のバッテリー29からの電気により帯電された液体が各噴口16から左右の畝Uに向けて一斉に噴霧されるようになっている。
機体11の前方フレーム18は、前方へ向けて斜め上向き姿勢とされ、前方フレーム18の先端部に前記ハンドル部13が、噴霧作業者の持ち易い高さに取り付けられている。ハンドル部13は鉄製又はアルミニウム製のパイプ部材をコ字状に曲げてなる。前方フレーム18前部にはハンドル部13の根元付近から前方フレーム18と直角で下向きにフォーク22が取り付けられている。このフォーク22は、補助輪23を回転自在に支持するもので、前方フレーム18側に取り付けられた上フォーク部24と、補助輪23の車軸25を二股部26Aで支持する下フォーク部26に分けられている。
図2に示すように、上フォーク部24に対し下フォーク部26は着脱可能とされている。すなわち、上フォーク部24の下部にナット24Aおよびその下にボルト孔24Bが設けられ、下フォーク部26の上部に上下方向に複数箇所(図示例では3箇所)ボルト孔26Bが設けられている。そして、下フォーク部26の上部を上フォーク部24の下端開口から挿入し、かかる状態で、外からボルト27をナット24Aに螺合しつつ、上フォーク部24のボルト孔24Bおよび下フォーク部26の一のボルト孔26Bに挿通することにより、上フォーク部24に対し下フォーク部26を連結し、かつフォーク22全の長さを調整することができる。これにより作業者の身長に合せてハンドル部13の高さを調整できるようになっている。
補助輪23は、後方の左右一対の主輪12とともに、噴霧作業にあたり、牽引する機体11を畝U間の通路T上に安定姿勢に保持するもので、補助輪23の存在により機体11を安定姿勢で畝U間の通路T上を人力で牽引し(牽引方向S)、機体11の側方の畝U上の作物に対し液体を噴霧できる。図示例の場合、補助輪23は主輪12よりも1/3から2/3の間の径寸法とされる。1/3よりも小さいと、地面の凹凸を拾いやすく安定した噴霧が難しく、2/3よりも大きいと、ハンドル部13の取り回しその他の作業性が悪くなる。
上フォーク部24と主輪12の軸受部20との間には第1補助フレーム28が連結されており、第1補助フレーム28によって上フォーム24の下向き姿勢の角度が保持されている。
なお、符号29は機体11の第2補助フレーム30上に設置されたバッテリーを示し、バッテリー29からはバッテリーコード31が各噴口16まで延び、スイッチを入れることで、噴霧される液体が帯電し、液体が作物の葉の表裏に効率よく付着される。また、符号32はホース14内の通路を開閉するコックを示す。
次に、上記構成の噴霧機1を用いて薬液を噴霧する方法について以下に説明する。
準備作業として、噴霧機1を圃場の畝U間の通路T上の端に位置させ、図示しない薬液タンクにホース14を接続する。このとき、ハンドル部13を牽引方向前方に噴口16を牽引方向後方に位置させる。次に、図示しないポンプのモータのスイッチを入れるとともに、ハンドル部13を手で持ちながら、コック32を開き、畝U間の通路T上の機体11を牽引する。図1に示すように、噴霧機1の進行中、図示しない薬液タンク内の液体がホース14内を圧送され、2本の噴管15を通り各噴口16から左右の畝U上の作物に向けて薬液が噴霧される。
噴霧機1は、後方の左右一対の主輪12とともに前方の補助輪23によって、畝U間の通路T上にしっかりと安定支持され、安定姿勢を保持したまま牽引できるから、畝U上の農作物に対し左右の噴口16から薬液が安定して均一に噴霧される。また、作業者は従来のようにハンドル部13を持ち上げた主輪12だけの不安定な噴霧姿勢で作業を行わずに済む。
圃場の一方の端から他方の端まで機体11を牽引したら、機体11をUターンさせ、今度は一方の端へ向けて機体11を牽引し、畝Uへの噴霧作業を繰り返す。機体11を安定姿勢で牽引できるから、作業ロスも少なく、噴霧作業を効率的に短時間で行うことができる。作業者の労力の負担も軽減される。
補助輪23がハンドル部13の操作と干渉しない根元付近の直下に位置するから、機体11を安定姿勢に保持しながら、牽引時あるいは旋回時におけるハンドル部13の操作性を向上させることができる。
図3ないし図5は、本考案の第2実施形態を示すもので、これらの図において、第1実施形態と同じ部材には同一符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態においては、図3に示す噴霧機10’には左右一対の補助輪23、23が設けられている。左右の補助輪23、23は、図4および図5に示すように、それらの車軸32が、下フォーク部33の下端に横向きに取り付けられたパイプ状の水平部材34の左右開口部に挿入されている。水平部材34の両端部には、ナット34Aおよびその下のボルト孔34Bが設けられ、補助輪23側の車軸32には、複数箇所(図示例では3箇所)にボルト孔32Aが設けられている。そして、左右の車輪23の車軸32を水平部材34に挿入し、かかる状態で、外からボルト27をナット34Aに螺合しつつ、水平部材34のボルト孔34Bおよび車軸32の一のボルト孔32Aに挿通することにより、水平部材34に対し各車軸32を連結し、かつ左右の補助輪23、23間の幅寸法を調整することができる。
また、第1実施形態と同じく、下フォーク部33の上部を上フォーク部24の下端開口に挿入し、かかる状態で、外からボルト27をナット24Aに螺合しつつ、上フォーク部24のボルト孔24Bおよび下フォーク部33の一のボルト孔33Aに挿通することにより、上フォーク部24に対し下フォーク部33を連結し、かつフォーク22’全体の長さを調整することができる。
本実施形態によると、畝U間の通路Tの幅がより広い場合などにおいて、左右一対の補助輪23、23を通路T上に接地させることで、機体11をより安定して牽引することができる。また、ボルト27を挿通するボルト孔32Aの位置を変更することにより、左右の補助輪23間の幅を調整できるので、畝U間の通路Tの幅の広狭に柔軟に対応させることができる。
さらに第1および第2実施形態によると、上フォーク部24に対し第1実施形態の下フォーク部26および第2実施形態の下フォーク部33のいずれも着脱可能であるので、畝U間の通路Tの幅・接地面形状などの現場の状況に合わせて、補助輪23として一輪タイプ、両輪タイプのいずれかを適宜選択して使用することができる。
しかも、本考案の噴霧機では、上に述べた従来の市販の噴霧機で用いられたような専用のスタンドも不要である。
本考案に係る噴霧機は、畝間の通路上を牽引し、畝上の作物に対し薬液や液肥などの液体を噴霧する作業に利用することができる。
10,10’ 噴霧機
11 機体
12 主輪
13 ハンドル部
14 ホース
15 噴管
16 噴口
17 支柱
18 前方フレーム
19,25,32 車軸
20 軸受部
21 ブランケット
22 フォーク
23 補助輪
24 上フォーク部
24B,26B,32A,34B ボルト孔
26,33 下フォーク部
27 ボルト
28 第1補助フレーム
29 バッテリー
30 補助フレーム
31 バッテリーコード
34 水平部材
U 畝
S 牽引方向(進行方向)
11 機体
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13 ハンドル部
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U 畝
S 牽引方向(進行方向)
Claims (5)
- 機体と、機体を支持する左右一対の主輪と、機体の牽引方向前方に位置するハンドル部とを備え、機体を人力で牽引しながら、ポンプにより圧送される液体を機体後部の噴管の噴口から機体側方に噴霧する噴霧機であって、機体前部に下向きのフォークを取付け、フォークの先端に前記ハンドル部の直下に位置する補助輪を支持させたことを特徴とする噴霧機。
- 前記補助輪をハンドル部の根元付近の直下に位置させたことを特徴とする請求項1記載の噴霧機。
- 前記フォークを、機体側の上フォーク部と補助輪を支持する側の下フォーク部とに分け、上フォーク部に対し下フォーク部を着脱可能としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の噴霧機。
- 前記フォークの長さを調整可能としたことを特徴とする請求項1ないし請求項3記載のいずれか一項に記載の噴霧機。
- 前記補助輪を左右一対設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のいずれか一項に記載の噴霧機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009003117U JP3152269U (ja) | 2009-05-13 | 2009-05-13 | 噴霧機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009003117U JP3152269U (ja) | 2009-05-13 | 2009-05-13 | 噴霧機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3152269U true JP3152269U (ja) | 2009-07-23 |
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ID=54856596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009003117U Expired - Fee Related JP3152269U (ja) | 2009-05-13 | 2009-05-13 | 噴霧機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3152269U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011234684A (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-24 | Kagawa Prefecture | 施肥移植機 |
-
2009
- 2009-05-13 JP JP2009003117U patent/JP3152269U/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011234684A (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-24 | Kagawa Prefecture | 施肥移植機 |
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