JP3151472B2 - 3次元物体像の生成方法 - Google Patents

3次元物体像の生成方法

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JP3151472B2 JP35145792A JP35145792A JP3151472B2 JP 3151472 B2 JP3151472 B2 JP 3151472B2 JP 35145792 A JP35145792 A JP 35145792A JP 35145792 A JP35145792 A JP 35145792A JP 3151472 B2 JP3151472 B2 JP 3151472B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物体の認識方法に関し、
特に距離センサとビデオカメラを併用して分解能を向上
させた3次元物体像の生成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、3次元物体の認識のため2
次元状に配列した超音波センサとニューラルネットワー
クを用いる方法を特願平3-246558号にて既に提案してい
る。この方法によって、明るさが変化したり影が生じる
屋外環境においても、前後左右上下の位置が自由な3次
元物体を認識することができる。この方法では、図17
に示すように、距離センサとしての複数個の超音波セン
サ111 〜11nを2次元状に配列して超音波センサア
レイ11を構成し、これらセンサによる超音波撮像法を
用いて対象物である物体10の表面および背景までの距
離分布を求め、その距離情報に基づいて背景から物体形
状を抽出し、かつ物体の奥行き情報(測定データ)19
を誤差逆伝播法を用いた層型ニューラルネットワーク1
3に入力して3次元物体を認識するものとなっている。
【0003】なお、図17中符号aは各超音波センサ1
1 〜11nに対向する物体10の表面までの距離情報
を、符号bは物体10の置かれた基準面までの距離を示
し、物体10の置かれた基準面までの距離bとその物体
表面までの距離aの差からその物体の奥行き情報を得て
いる。また、前記ニューラルネットワーク13は入力層
14,中間層15および出力層16から構成されてい
る。この方法は、ニューラルネットワークを用いている
ので、様々な物体毎に異なる形状の特徴量を抽出する煩
雑な手続きが不要になるという利点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような3
次元物体像の認識方法では、物体の3次元情報測定に超
音波センサを用いたパルス遅延時間法を用いているた
め、奥行き方向は波長程度の優れた分解能を得ることが
できるが、横方向の分解能が悪いため、小さな物体の認
識が困難という欠点があった。本発明の目的はこの問題
点を解決するため、縦方向および横方向とも分解能に優
れた3次元物体の認識を可能とする方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、平面状に配列された複数個の距離センサを
物体に対向して設けるとともに前記物体を撮像するビデ
オカメラを設け、物体の表面までの距離情報の平面分布
を前記距離センサによって測定し、この距離情報に基づ
いて物体の第1立体像を抽出し、この第1立体像の重心
位置の明度または第1立体像の周囲の明度に基づいてビ
デオカメラによるビデオ画像から物体の濃淡平面像もし
くは微分平面像を抽出し、この抽出した平面像と前記第
1立体像を合成して精細な第2立体像を生成するように
したものである。
【0006】
【作用】本発明においては、距離センサとビデオカメラ
を併用して、この距離センサによる距離情報に基づいて
ビデオ画像から物体像を抽出することにより、横方向分
解能において劣る立体像をビデオ画像で補完することが
可能になる。
【0007】
【実施例】次に本発明の実施例を説明するまえに、本発
明の概要を説明する。3次元物体を認識するには、形状
の計測手段および、計測した情報に基づく形状の認識手
段が必要である。本発明でも物体認識を最終目的とする
が、認識精度を向上するには物体形状の測定精度を向上
する必要がある。このため、従来の超音波センサのみを
用いた場合に比べて精細な3次元物体像の生成が可能な
形状計測手段を考えたものであり、それぞれの手段につ
いて概要を説明する。
【0008】「形状の認識手段」:認識手段としては上
記特願平3-246558号と同じ誤差逆伝播法を用いた層状つ
まりパーセプトロン型のニューラルネットワークを用い
る。図2にその構成を示す。このニューラルネットワー
ク13は、上述したように、入力層14,中間層15お
よび出力層16で構成されている。中間層15は必ずし
も1層でなくてもよい。このニューラルネットワーク1
3では、入力層14に入力される信号に対して出力層1
6が一定の信号を出力するように学習させることができ
る。一度学習を行えば、学習した入力信号とほぼ同様の
入力信号に対し、学習した信号を出力する。従って、形
状情報から特徴量を抽出する煩雑な手続きが不要であ
る。
【0009】「形状の計測手段」:計測手段において超
音波を物体表面に照射し、その物体表面からの反射に要
する時間を測定することによって、物体表面までの距離
を直接測定することができる。したがって、複数個の超
音波センサ111 〜11nを図3に示すように2次元配
列して超音波センサアレイ11を構成することにより、
各センサ111 〜11nに対向する物体10の表面まで
の距離情報を得ることができる。また、物体10の置か
れた基準面までの距離bと物体表面までの距離aの差か
ら、物体の奥行き情報を得ることができる(図17参
照)。このパルス遅延時間法では奥行き方向に対して距
離分解能の高い測定を行うことができる。
【0010】しかし、この方法では、用いる超音波セン
サの指向角が±5度以下でも横方向分解能はセンサ直径
程度が限界である。この欠点を補うため、超音波センサ
アレイ11を含むセンサ装置17内にCCDカメラなど
のビデオカメラつまり小型のテレビカメラ12を設け
る。このテレビカメラ12は横方向の分解能は非常に高
い。しかし、テレビカメラ単独では距離情報を得ること
はできない。しかも、明るさが変化したり影が生じる環
境、例えば屋外では明度の違いに基づいた背景から形状
情報の抽出も困難である。しかし、上記超音波法で抽出
した形状情報を用いれば、テレビカメラ画像単独では困
難な形状抽出を可能にすることができる。このメカニズ
ムについては、後に詳述する。物体のビデオ画像を抽出
することができれば、超音波像に比べてはるかに横方向
分解能に優れた形状情報を得ることができる。従って、
この形状情報と、先に求めた奥行き方向分解能に優れた
距離情報を併用することにより、高精度な3次元物体像
を得ることができる。
【0011】次に本発明の実施例について説明する。図
3に、本実施例による超音波センサアレイとテレビカメ
ラの構成を示す。これは、周波数200kHz の送受信
兼用の超音波センサ((株)ムラタ製作所製MA200
A1)111 〜11nを30mm間隔で縦横に8個ずつ
(図中では簡略的に6個ずつを示している。)計64個
配列し超音波センサアレイ11を形成して平板形センサ
装置17を構成する。そして、このセンサアレイ11の
中央に小型テレビカメラ12として例えばCCDカメラ
を固定する。なお、超音波センサ111 〜11nとテレ
ビカメラ12は相対位置が変化しない限り、位置関係は
自由である。200kHz の指向性の高い超音波センサ
111 〜11nを用いた場合でも、センサの外径に等し
い10mm程度が超音波センサ単独の横方向分解能の限
界である。図3中符号18は物体10を照明するための
投光器であり、記号X,Y及びZは3次元の各々の軸を
表わす。
【0012】図1に、本実施例による形状測定系のブロ
ック図を示す。この実施例は、超音波センサアレイ11
を構成する64個の送受信兼用の超音波センサ111
11nをパソコン(パーソナルコンピュータ)30の指
令に基づき任意に選定して、それに対応したスイッチ部
21の各スイッチ211 〜21nで切り替える。そし
て、選択された超音波センサうちその送信センサから同
期発振回路22の同期信号(周波数200kHz )に伴
う3波長分の超音波パルスを対象物に送信するととも
に、その信号に同期してカウンタ27を駆動する。さら
に受信した反射波のパルスはアンプ24で増幅し、この
パルスをカウンタ27のゲート26に入力してそのカウ
ンタ27を停止する。
【0013】これにより、カウンタ27はその間に水晶
発振回路25からゲート26を通して送出されるクロッ
クパルスをカウントし、そのカウント値をインターフェ
ース29を介してパソコン30に出力すると共に、この
カウント値に所定の比例定数を乗ずることによって対象
物までの距離を測定し、その距離情報に基づき対象物の
奥行き情報を得ることができる。この場合、かかる構成
では単一の距離測定回路を用いて各超音波センサ111
〜11nを切り替えている。また、超音波センサは全て
が送受信兼用であり、発信したセンサが反射波を受信す
るだけでなく、隣のセンサが発信した信号も受信するこ
とによって、8×8のセンサで15×15の点の測定が
可能である。これは、同一出願人に係る特願平2-407217
号で先願した方法を用いて達成される。
【0014】また、テレビカメラ画像はそれに用いるC
CDカメラ12に依存するが、例えば縦512、横48
5画素の8ビットつまり256階調の明るさ情報からな
る。そして、この情報はA/D変換器31でデジタル情
報に変換されたうえ、パソコン30に出力することによ
り、後述する超音波情報に基づいてテレビカメラ画像か
ら3次元物体を抽出するものとなっている。図1中符号
23は送信用のパワーアンプ、28はスイッチ部21の
各スイッチ211 〜21nをオン,オフ制御するコント
ロールロジックであり、32はCCDカメラ12の絞り
をパソコン30からの指令により制御するための絞りコ
ントローラである。
【0015】ここで、図4に直径と高さが6cmの円柱
の超音波像41の一例を示す。実験は円柱を机の上に静
置し、机の上方65cmに下向きに図3のセンサ装置1
7を固定して、その超音波センサアレイ11にて撮影し
た。机上の測定エリア42は一辺21cmの正方形であ
る。机までの距離と立方体表面までの距離を差し引くこ
とによって、奥行き情報の水平分布を得ることができ
る。奥行き方向に対しては、2mmという非常に優れた
分解能を有しているのが本実施例方法の特長でもある。
また、距離情報もしくは奥行き情報を用いることによっ
て、場所や大きさ,形状が不明な形状情報を背景から抽
出することができるのも本実施例方法の大きな特長であ
る。
【0016】図5(a)に超音波による平面像を、図5(b)
にテレビカメラによる平面像をそれぞれ示す。図5(a)
に超音波の画素15×15に対応する測定領域52を実
線で示す。テレビカメラの画素は非常に細かいので、図
5(b) では画素の表示は省略する。横方向分解能におい
てテレビカメラが優っているのは一目瞭然である。図5
中符号10は物体を示し、51はその物体の重心、53
はテレビカメラ測定領域を、54は物体周囲のエリアを
それぞれ示している。以下、図6を用いて超音波画像に
基づいてテレビカメラ画像から物体を抽出する手順を説
明する。
【0017】まず、上記超音波センサアレイを用いてそ
れに対向した物体の表面までの距離情報を測定し、超音
波像を測定する(ステップ100)。この距離情報は上
下左右に対応した2次元配列で与えられる。そして、こ
の距離情報は孤立処理によってノイズが除去された後
(同101)、背景と物体表面との距離の差を各要素ご
とに算出し、これを新たに2次元配列とする(同10
2)。これは物体の奥行き情報を示す配列であり、背景
部分の要素は零とするので、非零の要素の平面分布を表
示することによって、物体の投影形状を得ることができ
る。この投影形状から物体の重心を求める(同10
3)。
【0018】この場合、テレビカメラ画像と超音波セン
サの相対位置は不変なので、図5(a)と同図(b)の両画像
の画素は一対一に対応する。この対応関係から、図5の
(a)の物体位置に対応する同図(b) の画素を指定できる
(同104)。そのため、超音波像に基づいてテレビカ
メラ画像中の物体に対応する点の明度情報を算出するこ
とにより、そのビデオ画像から物体像を抽出することが
できる(同105〜107)。これについて図7,図8
を用いて詳述する。
【0019】図7(a)およびび(b)は、モノクロテレビカ
メラで測定した円柱の物体10(同図(c) )と背景のX
軸上及びY軸上の明度をそれぞれ示すものであり、この
明度は物体上と背景で異なっている。但し、図7(c) 中
ハッチング部分は影10aを表わす。したがって、明度
の違いにより物体平面像の抽出が可能である。この自動
抽出方法として、本発明では超音波で求めた物体の位置
情報を利用する。図5にハッチングで示したように、超
音波情報に基づいてビデオ画像における物体周囲のエリ
ア54を推定することができる。
【0020】図8は上記ビデオカメラで測定した濃淡平
面像の明度ヒストグラムを示すものであり、このヒスト
グラムは物体像および背景により構成されている。ここ
で、エリア内は物体部分、エリア外は物体周囲に対応し
ている。したがって、物体の重心の明度を中心として、
ヒストグラムの分散範囲を抽出することによってビデオ
画像から物体像を抽出できる。また、エリア外の明度最
小値以下を抽出してもよい。求めた像は、超音波平面像
に比べて、はるかに精細である。なお、明度に基づく抽
出においては、平均値や分散,最大値や最小値を用いて
も良い。
【0021】このように、超音波像に基づいてテレビカ
メラ画像中の物体に対応する点の明度情報を指定できる
ので、明るさが変化したり影が生じる屋外環境において
も、テレビカメラ画像から物体像を抽出することが可能
になる利点もある。以上のように本発明によるときは、
横方向分解能において劣る超音波像をテレビカメラ画像
で補完することが可能になった。その結果、求めた平面
像に図4の超音波像の平均高さを代入して、図9に示す
ように、実物どおりの精密な3次元物体像を合成するこ
とができる。
【0022】次に、超音波像とビデオ平面像の合成にニ
ューラルネットワークを用いる例を示す。まず、濃淡平
面像を自動抽出したのと同様の手法で、微分平面像を自
動抽出する。微分には例えばラプラシアン型の4行4列
のフィルタを用いる。測定した225点の超音波情報と
3600画素のテレビカメラ情報の内、図10に示すご
とく超音波測定点の一点O(合成中心と呼ぶ)とその前
後左右(A,B,C,D)の計5箇所の超音波情報(距
離データ)61と、前記点Oの超音波情報に対応する1
6画素の微分画像62をニューラルネットワーク(N.
N)に入力し、学習規則に則って微分画像に対応する高
さを求める。そして、すべての超音波情報について、こ
の処理を繰り返すことにより、合成像を作成する。
【0023】ここで、ニューラルネットワークとしては
例えばシグモイド関数を用いた三層の層状神経回路を用
いる。超音波情報は物体の最大高さで規格化し、また微
分画像は「1」と「0」に二値化してニューラルネット
ワークに入力する。この微分画像からでは線分の左右ど
ちらが高いのか判別できない。このため、前後左右に隣
接した部位A〜Dにおける高低関係から微分画像中の高
低関係を推定する。
【0024】図11にその一例を示す。簡単のため平面
上に直方体71が置かれている場合を想定する。このよ
うに高さがステップエッジ状に変化している場合、エッ
ジは微分画像により検出される。エッジ部に対応する超
音波情報は、センサと物体との相対位置関係によって立
方体の高さもしくは背景の高さのいずれかとなる。しか
し、エッジに隣接した平面部の高さは超音波で正しく測
定されるので、図11のようにエッジ64の下側に物体
がある場合、エッジの下側の画素には要素Cの高さを、
また、線分の上側の画素には要素Aつまり背景の高さを
代入するように学習させる。但し、図11中符号63は
合成データを表わし、その画像中の高低関係はエッジ6
4を境にして下側の画素が「H(high);高い」、
上側の画素が「L(low);低い)」となる。この
時、超音波情報つまり距離データ61における合成中心
の画素Oと前後左右の画素A〜Dの高さは、図示するよ
うに「H;高い」,「L;低い」となる。
【0025】なお、微分画像中の線分としては、いろい
ろな曲線が想定できるが、学習量低減のため直線に限定
して図12の(1) 〜(16)に示す16パターンについて学
習した。これによって、エッジ64が上下,左右もしく
は斜め45度の場合について、高低を推定できる。な
お、エッジが合成中心に含まれない場合には、合成中心
Oの高さを対応する16画素に代入した。
【0026】次に、一例として高さ,幅,長さが各3,
6,18cmの木製直方体の中央に直径と高さが6cm
の木製円柱を乗せた試料を用いた場合の本発明の実施結
果を示す。表面は無塗装のため、木目が観察される。図
13にこの試料の超音波像を示す。直方体の概略は再現
されているが、円柱であることを認識するのは困難であ
る。
【0027】図14に、ニューラルネットワークへの入
力データとして用いる微分画像(太線部分)上に、超音
波平面像(実線,点線)を重ね合わせて示す。この図か
ら両者の対応関係がわかる。微分画像は照明の具合いに
応じて必ずしも連続した直線や曲線にはならない。図1
4中の超音波平面像では直方体部分を実線で、円柱部分
を点線で示した。全体として、超音波像は微分画像より
も一回り大きめに測定されている。これは超音波測定系
の特徴と思われる。超音波の特性として、物体の頂点部
分が欠けやすいが、本実施例では4頂点とも測定されて
いる。微分画像にはエッジ以外に所々にランダムな線分
が観察されるが、これは試料表面の木目に対応してい
る。人間は、試料表面の木目に無頓着であるが、カメラ
画像は木目も忠実に再現する。
【0028】図15にニューラルネットワークによる合
成像を示す。土台の直方体のみならず、上部の円柱部の
曲線も不十分ながら再現し、物体形状の特徴を良く示し
た合成像が得られた。ニューラルネットワークの学習則
を検討することによって、一層の改善が期待できる。木
目に反応したノイズも数ヶ所発生しているが、超音波像
と対応しないテクスチャー情報は、ほぼ完全に無視され
ている。これは、本発明の特長であり、微分画像と合成
像を比較することによって、逆に微分画像中のテクスチ
ャー情報を抽出できる。また、超音波像に比べて合成像
は分解能が向上しているので、この合成像を用いれば物
体の自動認識精度の向上が期待できる。
【0029】以上の方法で生成した精細な3次元物体像
をニューラルネットワークに入力することによって、前
後左右上下の位置が自由な物体を認識することができ
る。詳しい手法は上述の特願平3-246558号と同じなので
省略し、実験結果について述べる。
【0030】図3の装置を用いて表1に示した4種の物
体をそれぞれ測定エリアの中央に静置して形状を測定
し、3層のニューラルネットワーク(N.N)で学習
後、認識実験を行った。ここで、ニューラルネットワー
クの要素数は入力層52×52、中間層8、出力層4で
ある。なお、入力層の要素数はテレビカメラの画素数に
対応して400×400程度まで増やことができる。要
素数が多いほど細かい形状まで認識できる。しかし、今
回の実験では計算機のメモリの制限により52×52と
して実験した。このため、大きな物体ではテレビカメラ
画像から抽出した物体像を52×52画素に圧縮した。
実験は4種の木製のサンプルを机上の測定エリア内の任
意の場所に任意の方向で設置し、認識率を測定した。3
次元物体の形状は観察位置や方向によって異なって見え
る。従って、その認識においては、物体の位置や方向に
依存しない認識アルゴリズムが必要である。
【0031】
【表1】
【0032】図16に、用いた物体認識のアルゴリズム
の一例を示す。抽出した形状情報つまり合成立体像をそ
の重心中心に画面中央に平行移動し(ステップ150,
151)、回転させる毎にニューラルネットワークに入
力し(同152,153)、最大出力で形状を判定した
(同154)。回転は10度毎に350度まで行った。
4種のサンプルについて各50回づつ認識率を求めた結
果、認識率100%を得ることができ、本発明の有効性
を確認することができた。超音波のみを用いた場合は、
上述した特願平3-246558号のように直径6cm程度の物
体の認識が限界であったが、テレビカメラを併用するこ
とによって直径15mmの物体の認識が可能になった。
【0033】なお、本発明では実施例として距離センサ
に超音波センサを用いたが、特にこれに限定するもので
はなく、光切断法や、光位相法を用いたレーザレンジセ
ンサでも本発明を実施可能なのは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
音波センサなどの距離センサとテレビカメラを併用し
て、この距離センサによる距離情報に基づいてビデオ画
像から物体像を抽出することにより、横方向分解能にお
いて劣る立体像をビデオ画像で補完することが可能にな
る。そのため、超音波のみでは測定不可能な小さな物体
の精密な3次元像の自動生成および自動認識が可能にな
る。これによって、
【0035】(1)大きな物体も小さな物体も認識でき
る。 (2)距離や位置,向きが自由な物体を認識できる。 (3)明るさが変化したり影が生じる屋外環境において
も、認識が可能である。 など、多くの利点を有しており、ロボットに応用すれ
ば、障害物を回避しての自律移動や、マニュピレータに
よる物体捕捉および各種作業が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による形状測定系のブロック
図である。
【図2】本実施例に用いるニューラルネットワークの説
明図である。
【図3】本実施例による超音波センサとテレビカメラの
構成を示す図である。
【図4】本実施例の説明に供する円柱の超音波像を示す
図である。
【図5】本実施例の説明に供する物体の平面像の説明図
で、(a)は超音波像、(b)はテレビカメラ像を示す図であ
る。
【図6】本実施例におけるテレビカメラ画像からの物体
抽出の手順を示す図である。
【図7】本実施例の説明に供するビデオ画像におけるX
軸及びY軸上の明度を示す図である。
【図8】本実施例の説明に供する濃淡平面像の明度ヒス
トグラムである。
【図9】本実施例により得られた物体の立体像(超音波
立体像とビデオ平面像を合成)を示す図である。
【図10】本実施例の説明に供する超音波情報とビデオ
情報の合成方法の説明図である。
【図11】同じく本実施例の説明に供する超音波情報と
ビデオ情報の合成方法の説明図である。
【図12】本実施例の説明に供するニューラルネットワ
ークの学習法則の説明図である。
【図13】本実施例の説明に供する直方体の上に円柱を
乗せた超音波像を示す図である。
【図14】本実施例の説明に供する超音波像と微分画像
の対応を示す図である。
【図15】本実施例におけるニューラルネットワークに
よる合成立体像を示す図である。
【図16】本実施例の説明に供する物体認識のアルゴリ
ズムを示す図である。
【図17】従来の超音波センサのみによる形状認識の説
明図である。
【符号の説明】
10 3次元物体 11 超音波センサアレイ 111〜11n 超音波センサ 12 テレビカメラ 13 ニューラルネットワーク 17 センサ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−46672(JP,A) 特開 平4−276785(JP,A) 特開 平3−286380(JP,A) 特開 平3−251713(JP,A) 特開 平3−251712(JP,A) 特開 平3−188391(JP,A) 特開 昭63−58182(JP,A) 特開 昭61−99880(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/64 G01S 13/00 - 17/88 G06F 15/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状に配列された複数個の距離センサ
    を物体に対向して設けるとともに前記物体を撮像するビ
    デオカメラを設け、前記物体の表面までの距離情報の平
    面分布を前記距離センサによって測定し、この距離情報
    に基づいて前記物体の第1立体像を抽出し、この第1立
    体像の重心位置の明度または前記第1立体像の周囲の明
    度に基づいて前記ビデオカメラによるビデオ画像から前
    記物体の濃淡平面像もしくは微分平面像を抽出し、この
    抽出した平面像と前記第1立体像を合成して精細な第2
    立体像を生成することを特徴とする3次元物体像の生成
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ビデオ画像から
    抽出した微分平面像と前記第1立体像とをニューラルネ
    ットワークを用いて合成し、前記第1立体像の1画像に
    対応する微分平面像の画素群に、前記1画像に接して取
    り巻く第1立体像の画素群および前記1画像の距離情報
    を合成することを特徴とする3次元物体像の生成方法。
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