JP3150862B2 - n−ヘキサン抽出物含有廃水の処理方法 - Google Patents
n−ヘキサン抽出物含有廃水の処理方法Info
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- JP3150862B2 JP3150862B2 JP02456595A JP2456595A JP3150862B2 JP 3150862 B2 JP3150862 B2 JP 3150862B2 JP 02456595 A JP02456595 A JP 02456595A JP 2456595 A JP2456595 A JP 2456595A JP 3150862 B2 JP3150862 B2 JP 3150862B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシュードモナス(Pseudom
onas)属に属し、各種のn−へキサン抽出物に対して高
い分解能を有する新規なシュードモナス エスピー(Pse
udomonas sp.) ER−B1菌株(FERM P−146
99 以下、本明細書中では単に、ER−B1株とも称
する)を用いて、廃水に含まれるn−へキサン抽出物を
生物学的に分解除去する方法に関するものである。
onas)属に属し、各種のn−へキサン抽出物に対して高
い分解能を有する新規なシュードモナス エスピー(Pse
udomonas sp.) ER−B1菌株(FERM P−146
99 以下、本明細書中では単に、ER−B1株とも称
する)を用いて、廃水に含まれるn−へキサン抽出物を
生物学的に分解除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃水中のn−へキサン抽出物は、その性
状から、これまでは自然分離法や加圧浮上分離法、なら
びに各種の油吸着材を利用した吸着法等、物理化学的方
法により除去されてきた。この中で、凝集剤を併用した
加圧浮上分離法は、n−へキサン抽出物の除去に効果的
であり、これまで多くの処理施設において適用されてい
る。しかしながら、凝集剤を併用した加圧浮上分離法
は、汚泥発生量が多く、処分地の不足が問題となってい
る今日、該方法を敬遠する事業所が増えてきている。ま
た、n−へキサン抽出物を含む分離汚泥の臭気も問題と
なっている。グリーストラップ等の他の物理化学的方法
では、乳化したn−へキサン抽出物の多い廃水の場合、
放流基準値まで安定に除去することが困難な場合が多
い。
状から、これまでは自然分離法や加圧浮上分離法、なら
びに各種の油吸着材を利用した吸着法等、物理化学的方
法により除去されてきた。この中で、凝集剤を併用した
加圧浮上分離法は、n−へキサン抽出物の除去に効果的
であり、これまで多くの処理施設において適用されてい
る。しかしながら、凝集剤を併用した加圧浮上分離法
は、汚泥発生量が多く、処分地の不足が問題となってい
る今日、該方法を敬遠する事業所が増えてきている。ま
た、n−へキサン抽出物を含む分離汚泥の臭気も問題と
なっている。グリーストラップ等の他の物理化学的方法
では、乳化したn−へキサン抽出物の多い廃水の場合、
放流基準値まで安定に除去することが困難な場合が多
い。
【0003】n−へキサン抽出物質とは、n−へキサン
によって抽出され、80±5℃、30分間の乾燥で揮散
しないものをいう。それらの中には、炭化水素やその誘
導体、各種動植物性油脂や鉱物油、ステロール類等が含
まれる。その中で、厨房廃水等に含まれる動植物性油脂
の場合、活性汚泥法等の生物学的処理方法により、ある
程度までは分解・除去できるが、油脂分の負荷量が増え
た場合、油脂が汚泥フロックや生物膜表面に付着して、
酸素や基質の透過性に悪影響を及ぼし、徐々に処理性が
悪化して、最終的には処理不能に陥ることもある。この
ような方法とは別に、特開平5−146798号公報に
は、リパーゼを使って廃水中の油脂分を予め脂肪酸とグ
リセリンに加水分解し、微生物が資化しやすい形にした
後、後段の活性汚泥により処理する方法が提案されてい
る。しかし、この方法では、加水分解物である脂肪酸の
不溶化を防止するためにアルカリ剤を添加して、pHを
6.5以上に維持する必要があり、また、主に菌体外酵
素として得られるリパーゼは蛋白質を主成分とする有機
物であることから、微生物分解やSS分への吸着等によ
り、リパーゼ処理の効果が低下することが考えられる。
さらに、この方法の対象となるのは、リパーゼの基質と
なる動植物性油脂を含む廃水に特定されるため、鉱物油
等の他のn−へキサン抽出物を含む廃水には、適用出来
ない。
によって抽出され、80±5℃、30分間の乾燥で揮散
しないものをいう。それらの中には、炭化水素やその誘
導体、各種動植物性油脂や鉱物油、ステロール類等が含
まれる。その中で、厨房廃水等に含まれる動植物性油脂
の場合、活性汚泥法等の生物学的処理方法により、ある
程度までは分解・除去できるが、油脂分の負荷量が増え
た場合、油脂が汚泥フロックや生物膜表面に付着して、
酸素や基質の透過性に悪影響を及ぼし、徐々に処理性が
悪化して、最終的には処理不能に陥ることもある。この
ような方法とは別に、特開平5−146798号公報に
は、リパーゼを使って廃水中の油脂分を予め脂肪酸とグ
リセリンに加水分解し、微生物が資化しやすい形にした
後、後段の活性汚泥により処理する方法が提案されてい
る。しかし、この方法では、加水分解物である脂肪酸の
不溶化を防止するためにアルカリ剤を添加して、pHを
6.5以上に維持する必要があり、また、主に菌体外酵
素として得られるリパーゼは蛋白質を主成分とする有機
物であることから、微生物分解やSS分への吸着等によ
り、リパーゼ処理の効果が低下することが考えられる。
さらに、この方法の対象となるのは、リパーゼの基質と
なる動植物性油脂を含む廃水に特定されるため、鉱物油
等の他のn−へキサン抽出物を含む廃水には、適用出来
ない。
【0004】また、特開平5−346036号公報、特
開平5−245489号公報、特開平4−179745
号公報および特開平3−254893号公報には、油脂
類または油分を資化・分解する微生物を使用することが
記載されている。しかし、上記の文献には、使用する微
生物についての詳細な開示はほとんどされていない。特
開平3−270781号公報および特開平3−2751
95号公報には、油成分を資化・分解する微生物が具体
的にその種名を挙げて例示されている。しかし、これら
の文献に例示された微生物の油成分資化・分解能力につ
いては詳細に開示されていない。特開平3−94898
号公報には好気性脂質資化菌を使用すること及びそれら
の脂質資化・分解能力が開示されている。しかし、この
文献に記載の好気性脂質資化菌は、鉱物油までも資化・
分解することはできなかった。
開平5−245489号公報、特開平4−179745
号公報および特開平3−254893号公報には、油脂
類または油分を資化・分解する微生物を使用することが
記載されている。しかし、上記の文献には、使用する微
生物についての詳細な開示はほとんどされていない。特
開平3−270781号公報および特開平3−2751
95号公報には、油成分を資化・分解する微生物が具体
的にその種名を挙げて例示されている。しかし、これら
の文献に例示された微生物の油成分資化・分解能力につ
いては詳細に開示されていない。特開平3−94898
号公報には好気性脂質資化菌を使用すること及びそれら
の脂質資化・分解能力が開示されている。しかし、この
文献に記載の好気性脂質資化菌は、鉱物油までも資化・
分解することはできなかった。
【0005】勿論、動植物性脂質だけでなく鉱物油を資
化できる微生物は存在する。しかしながら従来は両種油
分は通常別々のものとして処理されている。動植物性油
脂と鉱物油とが混在する可能性がある廃水を一括して浄
化するには、例えば動植物性油脂を分解するリパーゼを
分泌する菌および鉱物油を摂食する菌をそれぞれ又は混
合して作用させることになるが、それぞれ異なった菌を
混在させる場合には、至適成育条件などの違いや成育の
競合により、n−へキサン抽出物が好適に分解されない
という問題があった。また、別々に作用させることは施
設的にも問題がある。
化できる微生物は存在する。しかしながら従来は両種油
分は通常別々のものとして処理されている。動植物性油
脂と鉱物油とが混在する可能性がある廃水を一括して浄
化するには、例えば動植物性油脂を分解するリパーゼを
分泌する菌および鉱物油を摂食する菌をそれぞれ又は混
合して作用させることになるが、それぞれ異なった菌を
混在させる場合には、至適成育条件などの違いや成育の
競合により、n−へキサン抽出物が好適に分解されない
という問題があった。また、別々に作用させることは施
設的にも問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の有する課題を解決するためのものであり、
新規のn−へキサン抽出物分解菌を使って、これまで困
難であった(例えば、動植物性油脂と鉱物油とが混在す
る場合を含む)各種n−へキサン抽出物の除去を生物学
的に効率よく分解する方法を提供することである。
の従来技術の有する課題を解決するためのものであり、
新規のn−へキサン抽出物分解菌を使って、これまで困
難であった(例えば、動植物性油脂と鉱物油とが混在す
る場合を含む)各種n−へキサン抽出物の除去を生物学
的に効率よく分解する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、n−へキサン抽出物分解能の高い微
生物を自然界から分離することを試み、土壌や活性汚泥
等を分離源としてスクリーニングを行った結果、活性汚
泥からn−へキサン抽出物分解能の高いシュードモナス
エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1菌株を分離
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、シュ
ードモナス(Pseudomonas)属に属し、n−へキサン抽出
物分解能を有するシュードモナス エスピー(Pseudomon
as sp.)ER−B1菌株を用いて、廃水中に含まれる各
種n−へキサン抽出物を分解処理することを特徴とする
n−へキサン抽出物含有廃水の処理方法である。この方
法の態様としては、活性汚泥または各種生物膜中にER
−B1菌株を成育させてn−へキサン抽出物含有廃水の
処理を行うことが試みられる。
に、本発明者らは、n−へキサン抽出物分解能の高い微
生物を自然界から分離することを試み、土壌や活性汚泥
等を分離源としてスクリーニングを行った結果、活性汚
泥からn−へキサン抽出物分解能の高いシュードモナス
エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1菌株を分離
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、シュ
ードモナス(Pseudomonas)属に属し、n−へキサン抽出
物分解能を有するシュードモナス エスピー(Pseudomon
as sp.)ER−B1菌株を用いて、廃水中に含まれる各
種n−へキサン抽出物を分解処理することを特徴とする
n−へキサン抽出物含有廃水の処理方法である。この方
法の態様としては、活性汚泥または各種生物膜中にER
−B1菌株を成育させてn−へキサン抽出物含有廃水の
処理を行うことが試みられる。
【0008】また、前記ER−B1菌株の培養物を生物
学的廃水処理法に組み込む場合は、乾燥物相当重量が1
00重量部の汚泥に対して、0.01〜10重量部添加
することをが好ましい。該菌体の組み込みは培養液の注
入・散布や粉体製剤としての添加・その他等適宜の方法
による。又、組み込みのタイミングは連続的でも間欠的
でも運転・負荷等の状況に合うように行うことができ
る。乾燥物相当重量とは、通常スラリー状にある汚泥を
乾燥した場合の重量に相当するスラリー状汚泥の量を示
すものであり、汚泥乾重とも称する。0.01重量部未
満では十分な量のER−B1菌株の定着が観られず、n
−へキサン抽出物の分解が好適に行われない。また10
重量部を越えるとコストが高くなり、例えば培養液等に
由来するBOD値も上がり廃水処理装置に負担がかかる
ようになることもあり、好ましくない。なお、添加する
ER−B1菌株培養物は、通常、菌体濃度0.01〜1
00×1010個/mlで定常期の培養液を用いる。
学的廃水処理法に組み込む場合は、乾燥物相当重量が1
00重量部の汚泥に対して、0.01〜10重量部添加
することをが好ましい。該菌体の組み込みは培養液の注
入・散布や粉体製剤としての添加・その他等適宜の方法
による。又、組み込みのタイミングは連続的でも間欠的
でも運転・負荷等の状況に合うように行うことができ
る。乾燥物相当重量とは、通常スラリー状にある汚泥を
乾燥した場合の重量に相当するスラリー状汚泥の量を示
すものであり、汚泥乾重とも称する。0.01重量部未
満では十分な量のER−B1菌株の定着が観られず、n
−へキサン抽出物の分解が好適に行われない。また10
重量部を越えるとコストが高くなり、例えば培養液等に
由来するBOD値も上がり廃水処理装置に負担がかかる
ようになることもあり、好ましくない。なお、添加する
ER−B1菌株培養物は、通常、菌体濃度0.01〜1
00×1010個/mlで定常期の培養液を用いる。
【0009】以下に、シュードモナス エスピー(Pseud
omonas sp.)ER−B1菌株の(1)分離方法、(2)
菌学的性質、(3)培養方法、(4)保存方法、ならび
に(5)同菌株が生産するリパーゼの性状と(6)添加
方法について説明する。なお、菌学的性質の試験および
分類方法は、下記の文献に基づいて行った。藪内英子
他;菜根出版「新しい分類学に伴走する細菌同定法」
(1987)、江崎孝行他;日本細菌学雑誌、45,8
51(1990)、バージェイズ マニュアル オブ
システマティク バクテリオロジー(Bergey's Manual
of Systematic Bacterio1ogy)(1984)およびバー
ジェイズ マニュアル オブ デターミネイティブ バ
クテリオロジー(Bergey's Manual of Determinative B
acterio1ogy)(1994)。
omonas sp.)ER−B1菌株の(1)分離方法、(2)
菌学的性質、(3)培養方法、(4)保存方法、ならび
に(5)同菌株が生産するリパーゼの性状と(6)添加
方法について説明する。なお、菌学的性質の試験および
分類方法は、下記の文献に基づいて行った。藪内英子
他;菜根出版「新しい分類学に伴走する細菌同定法」
(1987)、江崎孝行他;日本細菌学雑誌、45,8
51(1990)、バージェイズ マニュアル オブ
システマティク バクテリオロジー(Bergey's Manual
of Systematic Bacterio1ogy)(1984)およびバー
ジェイズ マニュアル オブ デターミネイティブ バ
クテリオロジー(Bergey's Manual of Determinative B
acterio1ogy)(1994)。
【0010】(1)分離方法 ラード1%、酵母エキス0.1%、リン酸アンモニウム
0.1%、塩化カリウム0.02%、硫酸マグネシウム
0.02%、炭酸カルシウム0.5%を含む培地(pH
7.6)を121℃で15分間オートクレーブで滅菌し
た後、滅菌水で適当に希釈した土壌(7サンプル)およ
び活性汚泥(6サンプル)を添加して、28℃の培養温
度で3日間振とうした。その後、培養液1%を前記培地
に植え継ぐ操作を2度繰り返した。一方、前記培地に寒
天1.5%を加え、ホモジナイザーによりラードを乳化
分散させた寒天培地を用意して、先の培養液の希釈液
0.2mlを塗抹して、クリアーゾーンを形成する菌を
18株分離した。次に前記の培地において、ラードの添
加量を0.1%とした液体培地と、ラードの代わりに鉱
物油を主体としたエマルジョンタイプの水溶性切削油を
0.1%添加した液体培地をそれぞれ用意し、滅菌水に
濁度を一定(OD660 1.0)に調製した先の分離菌の
懸濁液を5%添加して、24時間後のラードと切削油の
減少率をそれぞれ調べた。その結果、表1に示すよう
に、活性汚泥から分離したER−B1株が、ラードおよ
び切削油ともに最も高い分解率を示した。
0.1%、塩化カリウム0.02%、硫酸マグネシウム
0.02%、炭酸カルシウム0.5%を含む培地(pH
7.6)を121℃で15分間オートクレーブで滅菌し
た後、滅菌水で適当に希釈した土壌(7サンプル)およ
び活性汚泥(6サンプル)を添加して、28℃の培養温
度で3日間振とうした。その後、培養液1%を前記培地
に植え継ぐ操作を2度繰り返した。一方、前記培地に寒
天1.5%を加え、ホモジナイザーによりラードを乳化
分散させた寒天培地を用意して、先の培養液の希釈液
0.2mlを塗抹して、クリアーゾーンを形成する菌を
18株分離した。次に前記の培地において、ラードの添
加量を0.1%とした液体培地と、ラードの代わりに鉱
物油を主体としたエマルジョンタイプの水溶性切削油を
0.1%添加した液体培地をそれぞれ用意し、滅菌水に
濁度を一定(OD660 1.0)に調製した先の分離菌の
懸濁液を5%添加して、24時間後のラードと切削油の
減少率をそれぞれ調べた。その結果、表1に示すよう
に、活性汚泥から分離したER−B1株が、ラードおよ
び切削油ともに最も高い分解率を示した。
【0011】
【表1】
【0012】(2)菌学的性状 1)形態 (a) 細胞の形および大きさ:長さ約2ミクロン、幅約1
ミクロンの桿菌、 (b) 運動性:あり、(c) 鞭毛:極単毛、(d) 胞子:な
し、 (e) グラム染色性:陰性 2)生育状態 (a) 肉汁寒天平板培養:円形、表面は滑らかで光沢あ
り。特徴的集落色素を生成せず。 (b) 肉汁寒天斜面培養:糸状、表面は滑らかで光沢あ
り。特徴的集落色素を生成せず。 (c) 肉汁液体培養:生育普通、懸濁、色素生成せず。 (d) 肉汁ゼラチン穿刺培養:ゼラチンを液化する。
ミクロンの桿菌、 (b) 運動性:あり、(c) 鞭毛:極単毛、(d) 胞子:な
し、 (e) グラム染色性:陰性 2)生育状態 (a) 肉汁寒天平板培養:円形、表面は滑らかで光沢あ
り。特徴的集落色素を生成せず。 (b) 肉汁寒天斜面培養:糸状、表面は滑らかで光沢あ
り。特徴的集落色素を生成せず。 (c) 肉汁液体培養:生育普通、懸濁、色素生成せず。 (d) 肉汁ゼラチン穿刺培養:ゼラチンを液化する。
【0013】3)生理的性質 (a) 酸素に対する態度:好気性、(b) オキシダーゼ:陽
性、 (c) カタラーゼ:陽性、(d) OFテスト:好気的に酸を
生成、 (e) PHBの蓄積:陰性、(f) インドール生産:陰性、 (g) エスクリン分解:陰性、(h) 水溶性色素の生成:陽
性、 (i) 蛍光色素の生成:陽性、(j) アルギニンジヒドラー
ゼ:陽性、 (k) 41℃での生育:陽性、(l) シュークロースからの
レバン生成:陰性、 (m) 脱窒素反応:陰性、(n) デンプン分解:陰性、 (o) 資化性:グルコース、ゲラニオール、L−バリン、
β−アラニン、DL−アルギニン、クエン酸は資化する
が、トレハロース、2−ケトグルコン酸、meso−イノシ
トールは資化せず。 4)その他の性質 (a) キノン系:Q−9、(b) GC含量:66(モル%;
HPLC法) (c) アシルアミダーゼ:陰性
性、 (c) カタラーゼ:陽性、(d) OFテスト:好気的に酸を
生成、 (e) PHBの蓄積:陰性、(f) インドール生産:陰性、 (g) エスクリン分解:陰性、(h) 水溶性色素の生成:陽
性、 (i) 蛍光色素の生成:陽性、(j) アルギニンジヒドラー
ゼ:陽性、 (k) 41℃での生育:陽性、(l) シュークロースからの
レバン生成:陰性、 (m) 脱窒素反応:陰性、(n) デンプン分解:陰性、 (o) 資化性:グルコース、ゲラニオール、L−バリン、
β−アラニン、DL−アルギニン、クエン酸は資化する
が、トレハロース、2−ケトグルコン酸、meso−イノシ
トールは資化せず。 4)その他の性質 (a) キノン系:Q−9、(b) GC含量:66(モル%;
HPLC法) (c) アシルアミダーゼ:陰性
【0014】以上の菌学的性質と前記の文献の分類方法
に基づいて検索した結果、本菌株はグラム陰性桿菌で、
極鞭毛を有し、キノン系がQ−9であることからシュー
ドモナス(Pseudomonas)に属する細菌と同定された。さ
らに、鞭毛が極単毛であり、蛍光色素を生産すること、
また41℃で生育し、GC含量が高い等、シュードモナ
ス エアロジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)に類似し
た性状を示した。しかし、シュードモナス エアロジノ
ーサ(Pseudomonas aeruginosa)の大きな特徴である脱窒
素能やアシルアミダーゼ活性が本菌株の場合は陰性であ
ること、また、2−ケトグルコン酸を資化できないな
ど、シュードモナス エアロジノーサ(Pseudomonas aer
uginosa)とは異なる性状を有していることなどから、他
の菌種であることも考えられた。そこで、上記の生理形
態学的特質に類似した4種類のシュードモナス(Pseudom
onas)属細菌(シュードモナス プチダ(Pseudomonas pu
tida)、シュードモナス メンドシーナ(Pseudomonas me
ndocina) 、シュードモナスシュードアルカリゲネス
サブスピーシス シュードアルカリゲネス(Pseudomonas
pseudoalcaligenes subsp. pseudoalcaligenes)、およ
びシュードモナスエアロジノーサ(Pseudomonas aerugin
osa))の基準株とシュードモナス エスピー(Pseudomon
as sp.)ER−B1株とのDNA相同性試験を行った。
その結果、表2に示すように、いずれの菌種とも高い相
同性は得られなかった。
に基づいて検索した結果、本菌株はグラム陰性桿菌で、
極鞭毛を有し、キノン系がQ−9であることからシュー
ドモナス(Pseudomonas)に属する細菌と同定された。さ
らに、鞭毛が極単毛であり、蛍光色素を生産すること、
また41℃で生育し、GC含量が高い等、シュードモナ
ス エアロジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)に類似し
た性状を示した。しかし、シュードモナス エアロジノ
ーサ(Pseudomonas aeruginosa)の大きな特徴である脱窒
素能やアシルアミダーゼ活性が本菌株の場合は陰性であ
ること、また、2−ケトグルコン酸を資化できないな
ど、シュードモナス エアロジノーサ(Pseudomonas aer
uginosa)とは異なる性状を有していることなどから、他
の菌種であることも考えられた。そこで、上記の生理形
態学的特質に類似した4種類のシュードモナス(Pseudom
onas)属細菌(シュードモナス プチダ(Pseudomonas pu
tida)、シュードモナス メンドシーナ(Pseudomonas me
ndocina) 、シュードモナスシュードアルカリゲネス
サブスピーシス シュードアルカリゲネス(Pseudomonas
pseudoalcaligenes subsp. pseudoalcaligenes)、およ
びシュードモナスエアロジノーサ(Pseudomonas aerugin
osa))の基準株とシュードモナス エスピー(Pseudomon
as sp.)ER−B1株とのDNA相同性試験を行った。
その結果、表2に示すように、いずれの菌種とも高い相
同性は得られなかった。
【0015】
【表2】
【0016】以上の知見より、形態や生理的特質ではシ
ュードモナス エアロジノーサ(Pseudomonas aeruginos
a)に類縁の菌株と同定されるが、遺伝学的な性質は全く
異なることから、本菌株はシュードモナス(Pseudomona
s)に属する新菌株であると判断し、シュードモナス エ
スピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株と命名した。本
菌株は、平成6年12月12日に通商産業省工業技術院
生命工学工業技術研究所に寄託した。微生物受託番号
は、FERM P−14699である。
ュードモナス エアロジノーサ(Pseudomonas aeruginos
a)に類縁の菌株と同定されるが、遺伝学的な性質は全く
異なることから、本菌株はシュードモナス(Pseudomona
s)に属する新菌株であると判断し、シュードモナス エ
スピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株と命名した。本
菌株は、平成6年12月12日に通商産業省工業技術院
生命工学工業技術研究所に寄託した。微生物受託番号
は、FERM P−14699である。
【0017】(3)培養方法 本発明のシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)
ER−B1株の培養は、炭素源、窒素源、リン酸等の各
種無機塩やビタミン、アミノ酸等の微量栄養源を調製し
た通常の培地で培養することができる。好ましくは、炭
素源および窒素源として、ペプトンや肉エキス、トリプ
トン等、無機塩としては硫酸アンモニウム、リン酸第二
カリウム、硫酸マグネシウム等を用いて、培地pH5〜
10、好ましくはpH6〜8、培養温度15〜45℃、
好ましくは25〜30℃の条件下で好気的培養するのが
望ましい。また、同菌株は、細胞外にリパーゼを生産す
るが、その場合、炭素源および窒素源として脱脂大豆粉
を用いるとリパーゼ活性の高い培養物が得られ、さらに
レシチンを添加することでリパーゼ活性はさらに高くな
る。なお、肉汁培地では、菌体の生育性は変わらない
が、リパーゼはほとんど生産されない。また、培養温度
は30℃以下で行うことが好ましく、30℃以上ではリ
パーゼの生産性は低下し、40℃以上では生産されな
い。培養時間は24〜48時間が適当であり、その間、
培養液pHは8.5程度に上昇するが、特にpHコント
ロールを行う必要はない。また、通気培養を行う場合
は、発泡を抑制するために消泡剤を添加する必要がある
が、シリコン系の消泡剤が有効であり、0.5%程度添
加することでリパーゼ活性が上昇する。
ER−B1株の培養は、炭素源、窒素源、リン酸等の各
種無機塩やビタミン、アミノ酸等の微量栄養源を調製し
た通常の培地で培養することができる。好ましくは、炭
素源および窒素源として、ペプトンや肉エキス、トリプ
トン等、無機塩としては硫酸アンモニウム、リン酸第二
カリウム、硫酸マグネシウム等を用いて、培地pH5〜
10、好ましくはpH6〜8、培養温度15〜45℃、
好ましくは25〜30℃の条件下で好気的培養するのが
望ましい。また、同菌株は、細胞外にリパーゼを生産す
るが、その場合、炭素源および窒素源として脱脂大豆粉
を用いるとリパーゼ活性の高い培養物が得られ、さらに
レシチンを添加することでリパーゼ活性はさらに高くな
る。なお、肉汁培地では、菌体の生育性は変わらない
が、リパーゼはほとんど生産されない。また、培養温度
は30℃以下で行うことが好ましく、30℃以上ではリ
パーゼの生産性は低下し、40℃以上では生産されな
い。培養時間は24〜48時間が適当であり、その間、
培養液pHは8.5程度に上昇するが、特にpHコント
ロールを行う必要はない。また、通気培養を行う場合
は、発泡を抑制するために消泡剤を添加する必要がある
が、シリコン系の消泡剤が有効であり、0.5%程度添
加することでリパーゼ活性が上昇する。
【0018】(4)保存方法 培養した菌体は、真空乾燥法や凍結真空乾燥法等の各種
の乾燥法により保存可能であり、培養上澄液を除いた
後、生理食塩水やリン酸緩衝液等の有機物を含まない溶
液に菌体を懸濁して、冷蔵庫内で長期間液体保存するこ
ともできる。なお、凍結法で保存することが最も簡便で
あり、その場合、−20℃で保存する場合は、グリセロ
ール等の凍結保護剤を必要とするが、−60℃以下では
保護剤を添加することなく、培養液のまま凍結すること
で長期間、安定に保存できる。
の乾燥法により保存可能であり、培養上澄液を除いた
後、生理食塩水やリン酸緩衝液等の有機物を含まない溶
液に菌体を懸濁して、冷蔵庫内で長期間液体保存するこ
ともできる。なお、凍結法で保存することが最も簡便で
あり、その場合、−20℃で保存する場合は、グリセロ
ール等の凍結保護剤を必要とするが、−60℃以下では
保護剤を添加することなく、培養液のまま凍結すること
で長期間、安定に保存できる。
【0019】(5)リパーゼの性状 リパーゼ活性の測定方法は、山田−町田法(日本農芸化
学会誌、第36巻、第860〜864頁、1962年)
を用い、オリーブ油とポリビニルアルコールのエマルジ
ョンを基質として、37℃の反応温度において1分間に
1マイクロモルの脂肪酸を遊離せしめる酵素量を1単位
(ユニット:Uと略する)とした。試験に用いたシュー
ドモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株の
リパーゼは、表3の培地を用いて、500ml容振とう
フラスコ(培地量100ml)により、48時間振とう
培養した培養液を遠心分離により菌体を除去した上澄液
であり、そのリパーゼ活性は42.4U/ml(培養液
の活性は70.5U/ml)であった。
学会誌、第36巻、第860〜864頁、1962年)
を用い、オリーブ油とポリビニルアルコールのエマルジ
ョンを基質として、37℃の反応温度において1分間に
1マイクロモルの脂肪酸を遊離せしめる酵素量を1単位
(ユニット:Uと略する)とした。試験に用いたシュー
ドモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株の
リパーゼは、表3の培地を用いて、500ml容振とう
フラスコ(培地量100ml)により、48時間振とう
培養した培養液を遠心分離により菌体を除去した上澄液
であり、そのリパーゼ活性は42.4U/ml(培養液
の活性は70.5U/ml)であった。
【0020】
【表3】
【0021】表4に、シュードモナス エスピー(Pseud
omonas sp.)ER−B1株の生産するリパーゼの性状を
示す。
omonas sp.)ER−B1株の生産するリパーゼの性状を
示す。
【0022】
【表4】
【0023】(6)添加方法 上記の方法によって得られたシュードモナス エスピー
(Pseudomonas sp.)ER−B1株培養液を含油廃水処理
に利用する場合の添加方法は、連続注入法または間欠注
入法のいずれでも良い。廃水の種類や運転条件等の影響
により、生物処理槽でシュードモナス エスピー(Pseud
omonas sp.)ER−B1株の定着性が悪い場合は、連続
的に注入する方が好ましく、別途、濃厚な培養物を添加
することもできる。連続的に注入する場合の注入量は、
廃水の種類やn−へキサン抽出物濃度、また活性汚泥の
凝集・沈降性、生物膜の状態、ならびに原生動物による
補食の程度等によって異なるが、通常は生物槽内の汚泥
乾重当たり、1日に0.01〜1%(w/w)、好まし
くは0.05%以上添加することが、処理水中のn−へ
キサン抽出物濃度を低下させる上でも、また、シュード
モナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株が他
の微生物と生態学的に競合し、生物処理系内に一定量存
在するためにも必要な添加量となる。一方、間欠的に注
入する場合は、第1回目の注入時に汚泥乾重当たり、
0.1〜10%(w/w)、好ましくは1%以上添加
し、その後は、処理水質の良否によって随時添加しても
良いが、3日から1ケ月に1回、好ましくは1週間に1
回、汚泥乾重当たり、0.1%(w/w)添加するのが
良い。なお、注入法にかかわらず、活性汚泥の凝集性が
良い状態、あるいは各種担体表面に生物膜が形成される
時期にシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)E
R−B1株の培養液を添加すると、その定着性が良く、
その後の処理が良好に行われるとともに、培養液の注入
量も減らすことができる。なお、生物処理槽から流出し
たER−B1株を含む汚泥を返送汚泥として再度生物処
理槽に添加する等の公知技術も、併用して行うことがで
きる。
(Pseudomonas sp.)ER−B1株培養液を含油廃水処理
に利用する場合の添加方法は、連続注入法または間欠注
入法のいずれでも良い。廃水の種類や運転条件等の影響
により、生物処理槽でシュードモナス エスピー(Pseud
omonas sp.)ER−B1株の定着性が悪い場合は、連続
的に注入する方が好ましく、別途、濃厚な培養物を添加
することもできる。連続的に注入する場合の注入量は、
廃水の種類やn−へキサン抽出物濃度、また活性汚泥の
凝集・沈降性、生物膜の状態、ならびに原生動物による
補食の程度等によって異なるが、通常は生物槽内の汚泥
乾重当たり、1日に0.01〜1%(w/w)、好まし
くは0.05%以上添加することが、処理水中のn−へ
キサン抽出物濃度を低下させる上でも、また、シュード
モナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株が他
の微生物と生態学的に競合し、生物処理系内に一定量存
在するためにも必要な添加量となる。一方、間欠的に注
入する場合は、第1回目の注入時に汚泥乾重当たり、
0.1〜10%(w/w)、好ましくは1%以上添加
し、その後は、処理水質の良否によって随時添加しても
良いが、3日から1ケ月に1回、好ましくは1週間に1
回、汚泥乾重当たり、0.1%(w/w)添加するのが
良い。なお、注入法にかかわらず、活性汚泥の凝集性が
良い状態、あるいは各種担体表面に生物膜が形成される
時期にシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)E
R−B1株の培養液を添加すると、その定着性が良く、
その後の処理が良好に行われるとともに、培養液の注入
量も減らすことができる。なお、生物処理槽から流出し
たER−B1株を含む汚泥を返送汚泥として再度生物処
理槽に添加する等の公知技術も、併用して行うことがで
きる。
【0024】なお、活性汚泥あるいは生物膜に定着した
シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B
1株の菌数を計数する場合は、抗生物質であるアンピシ
リン50mg/リットルを添加したキングB培地(プロ
テオースペプトン2%、グリセロール1%、リン酸第二
カリウム0.15%、硫酸マグネシウム0.15%、寒
天1.5%、pH7.2)を用いて、41℃の培養温度
で24時間培養することで、選択的に同菌株のコロニー
を計数することができる。
シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B
1株の菌数を計数する場合は、抗生物質であるアンピシ
リン50mg/リットルを添加したキングB培地(プロ
テオースペプトン2%、グリセロール1%、リン酸第二
カリウム0.15%、硫酸マグネシウム0.15%、寒
天1.5%、pH7.2)を用いて、41℃の培養温度
で24時間培養することで、選択的に同菌株のコロニー
を計数することができる。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例について示す。 (実施例1)200リットル容発酵槽に、表3の培地を
120リットル仕込み、121℃、30分間殺菌した。
培地が十分に冷えた後、予め前培養しておいたシュード
モナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株の培
養液を接種し、25℃、撹拌翼回転数200rpm、通
気量120リットル/分の好気的条件下で30時間培養
した。このようにして得た培養液を限外ろ過膜により2
倍濃縮した後、−80℃で凍結保存した。得られた培養
濃縮液のリパーゼ活性は、120U/mlであり、生菌
数は1.5×1011個/mlであった。また、同培養液
の固形物濃度は、1.6%であった。この凍結培養液の
残存リパーゼ活性と生菌数の経日変化を調べた結果、生
菌数は7日後に6.6×1010個/mlに低下したが、
その後菌数の低下は認められなかった(180日目まで
測定)。一方、リパーゼ活性は、凍結前の活性を維持
し、酵素活性の低下は全く認められなかった。
120リットル仕込み、121℃、30分間殺菌した。
培地が十分に冷えた後、予め前培養しておいたシュード
モナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株の培
養液を接種し、25℃、撹拌翼回転数200rpm、通
気量120リットル/分の好気的条件下で30時間培養
した。このようにして得た培養液を限外ろ過膜により2
倍濃縮した後、−80℃で凍結保存した。得られた培養
濃縮液のリパーゼ活性は、120U/mlであり、生菌
数は1.5×1011個/mlであった。また、同培養液
の固形物濃度は、1.6%であった。この凍結培養液の
残存リパーゼ活性と生菌数の経日変化を調べた結果、生
菌数は7日後に6.6×1010個/mlに低下したが、
その後菌数の低下は認められなかった(180日目まで
測定)。一方、リパーゼ活性は、凍結前の活性を維持
し、酵素活性の低下は全く認められなかった。
【0026】(実施例2)肉エキス40mg/リット
ル、ペプトン40mg/リットル、炭酸水素ナトリウム
250mg/リットル、リン酸第一カリウム10mg/
リットル、硫酸マグネシウム20mg/リットル、pH
7.0に調製した人工廃水100mlに、オリーブ油、
大豆油、ラード、鉱物油を主体としたエマルジョンタイ
プの水溶性切削油(以下、単に切削油ともいう)、軽
油、A重油をそれぞれ1,000mg/リットルの濃度
になるように添加して、シュードモナス エスピー(Pse
udomonassp.)ER−B1株培養液による分解性を調べ
た。反応温度25℃、反応時間12時間、培養液固形物
濃度160mg/リットル(濃縮培養液を1%(v/
v)添加)の条件下で行った。反応容器は、500ml
容振とうフラスコを用いた。また、シュードモナス エ
スピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株培養液は、実施
例1で調製した凍結培養液を30℃の水浴中で解凍して
使用した。実験結果は、表5に示す通りであり、動植物
油の場合、70〜90%、鉱物油の場合は50〜70%
の分解率であった。
ル、ペプトン40mg/リットル、炭酸水素ナトリウム
250mg/リットル、リン酸第一カリウム10mg/
リットル、硫酸マグネシウム20mg/リットル、pH
7.0に調製した人工廃水100mlに、オリーブ油、
大豆油、ラード、鉱物油を主体としたエマルジョンタイ
プの水溶性切削油(以下、単に切削油ともいう)、軽
油、A重油をそれぞれ1,000mg/リットルの濃度
になるように添加して、シュードモナス エスピー(Pse
udomonassp.)ER−B1株培養液による分解性を調べ
た。反応温度25℃、反応時間12時間、培養液固形物
濃度160mg/リットル(濃縮培養液を1%(v/
v)添加)の条件下で行った。反応容器は、500ml
容振とうフラスコを用いた。また、シュードモナス エ
スピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株培養液は、実施
例1で調製した凍結培養液を30℃の水浴中で解凍して
使用した。実験結果は、表5に示す通りであり、動植物
油の場合、70〜90%、鉱物油の場合は50〜70%
の分解率であった。
【0027】
【表5】
【0028】(実施例3)オリーブ油の添加濃度を変え
た人工廃水(実施例2と同じ)に、解凍したシュードモ
ナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株培養液
を添加して、オリーブ油の分解性を調べた。実験条件と
方法は実施例2に準じた。実験結果を表6に示す。初期
オリーブ油濃度400mg/リットル以下の場合、その
除去率は90%以上であり、初期オリーブ油濃度1,6
00mg/リットルの場合でも68%の除去率であっ
た。
た人工廃水(実施例2と同じ)に、解凍したシュードモ
ナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株培養液
を添加して、オリーブ油の分解性を調べた。実験条件と
方法は実施例2に準じた。実験結果を表6に示す。初期
オリーブ油濃度400mg/リットル以下の場合、その
除去率は90%以上であり、初期オリーブ油濃度1,6
00mg/リットルの場合でも68%の除去率であっ
た。
【0029】
【表6】
【0030】(実施例4)シュードモナス エスピー(P
seudomonas sp.)ER−B1株の解凍培養液を、n−へ
キサン抽出物質を約150mg/リットル含む食堂廃水
に添加して、その効果を活性汚泥と比較した。500m
l容振とうフラスコに、下水処理場の濃縮汚泥(MLS
S7,800mg/リットル)25mlと食堂廃水75
mlを添加した。同様に調製したフラスコに、解凍培養
液をそれぞれ汚泥乾重当たり0.01%、0.1%、
1.0%添加して、25℃の温度条件下で12時間振と
うした。実験結果を表7に示す。シュードモナス エス
ピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株培養液を添加する
ことで、n−へキサン抽出物質の除去率が上がった。
seudomonas sp.)ER−B1株の解凍培養液を、n−へ
キサン抽出物質を約150mg/リットル含む食堂廃水
に添加して、その効果を活性汚泥と比較した。500m
l容振とうフラスコに、下水処理場の濃縮汚泥(MLS
S7,800mg/リットル)25mlと食堂廃水75
mlを添加した。同様に調製したフラスコに、解凍培養
液をそれぞれ汚泥乾重当たり0.01%、0.1%、
1.0%添加して、25℃の温度条件下で12時間振と
うした。実験結果を表7に示す。シュードモナス エス
ピー(Pseudomonas sp.)ER−B1株培養液を添加する
ことで、n−へキサン抽出物質の除去率が上がった。
【0031】
【表7】
【0032】(実施例5)実施例4の食堂廃水に、実施
例2で使用した切削油を最終濃度50mg/リットルに
なるように添加して、シュドモナス エスピー(Pseudom
onas sp.)ER−B1株の培養液を加えて、その効果を
活性汚泥と比較した。実験方法と条件は、実施例4と同
様であり、活性汚泥と廃水を加えた500ml容振とう
フラスコに、培養液を汚泥乾重当たり0.01%、0.
1%、1.0%それぞれ添加した。実験結果を表8に示
す。シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER
−B1株培養液を添加することで、n−へキサン抽出物
質の除去率が上がった。
例2で使用した切削油を最終濃度50mg/リットルに
なるように添加して、シュドモナス エスピー(Pseudom
onas sp.)ER−B1株の培養液を加えて、その効果を
活性汚泥と比較した。実験方法と条件は、実施例4と同
様であり、活性汚泥と廃水を加えた500ml容振とう
フラスコに、培養液を汚泥乾重当たり0.01%、0.
1%、1.0%それぞれ添加した。実験結果を表8に示
す。シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER
−B1株培養液を添加することで、n−へキサン抽出物
質の除去率が上がった。
【0033】
【表8】
【0034】(実施例6)曝気槽と沈殿池で構成された
活性汚泥処理実験装置を2系列設けて、実施例1で調製
したシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER
−B1株の解凍培養液を添加した場合の、n−へキサン
抽出物の除去性と同菌株の定着性を調べた。2系列の実
験系は、RUN1が培養液を添加しない対照区であり、
RUN2は培養液を汚泥乾重当たり1.0%(w/w)
添加した実験区である。活性汚泥濃度は2,000mg
/リットルに調整し、廃水は実施例4で使用した食堂廃
水を用いた。曝気槽は有効容積10リットルのものを用
い、食堂廃水は、30リットル/日の流量で連続通水し
た。実験結果を表9に示す。培養液を添加したRUN2
は、RUN1(対照区)に比べて処理水中のn−へキサ
ン抽出物濃度が低く、アンピシリンを添加したキングB
培地を用いて、シュードモナス エスピー(Pseudomonas
sp.)ER−B1株の生菌数を計数した結果、培養液添
加28日後においても2.2×1010個/mlの菌数が
維持されていた。
活性汚泥処理実験装置を2系列設けて、実施例1で調製
したシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER
−B1株の解凍培養液を添加した場合の、n−へキサン
抽出物の除去性と同菌株の定着性を調べた。2系列の実
験系は、RUN1が培養液を添加しない対照区であり、
RUN2は培養液を汚泥乾重当たり1.0%(w/w)
添加した実験区である。活性汚泥濃度は2,000mg
/リットルに調整し、廃水は実施例4で使用した食堂廃
水を用いた。曝気槽は有効容積10リットルのものを用
い、食堂廃水は、30リットル/日の流量で連続通水し
た。実験結果を表9に示す。培養液を添加したRUN2
は、RUN1(対照区)に比べて処理水中のn−へキサ
ン抽出物濃度が低く、アンピシリンを添加したキングB
培地を用いて、シュードモナス エスピー(Pseudomonas
sp.)ER−B1株の生菌数を計数した結果、培養液添
加28日後においても2.2×1010個/mlの菌数が
維持されていた。
【0035】
【表9】
【0036】(実施例7)10mm角に成形したポリエ
ーテル系スポンジを反応槽容積当たり20%(v/v)
充填した処理装置を3系列設けて、実施例6と同様にシ
ュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1
株のn−へキサン抽出物の除去性と同菌株の定着性を調
べた。3系列の実験系は、RUN1が培養液を添加しな
い対照区であり、RUN2は培養液をスポンジに付着し
た汚泥乾重当たり0.1%(w/w)添加した実験区で
あり、RUN3は、1.0%(w/w)添加した実験区
である。スポンジに付着した活性汚泥濃度は6,800
mg/リットル−スポンジ(スポンジ体積1リットル当
たり)であり、廃水は実施例4で使用した食堂廃水を用
いた。曝気槽は有効容積20リットルのものを用い、食
堂廃水は、60リットル/日の流量で連続通水した。実
験結果を表10に示す。培養液を添加したRUN2、3
は、RUN1(対照区)に比べて処理水中のn−へキサ
ン抽出物濃度が低かったが、RUN2は、培養液添加3
日後にはn−へキサン抽出物の除去率が低下した。それ
に対して、RUN3は、培養液添加後はRUN1に比べ
て処理水中のn−へキサン抽出物濃度が低く、安定に処
理された。また、アンピシリンを添加したキングB培地
を用いて、シュードモナス エスピー(Pseudomonas s
p.)ER−B1株の生菌数を計数した結果、RUN2で
はn−へキサン抽出物の除去率との相関が認められ、実
験開始3日後から菌数が減少した。それに対して、RU
N3では、実験期間中、1010個/リットル−スポンジ
以上の菌数が保持されていた。
ーテル系スポンジを反応槽容積当たり20%(v/v)
充填した処理装置を3系列設けて、実施例6と同様にシ
ュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1
株のn−へキサン抽出物の除去性と同菌株の定着性を調
べた。3系列の実験系は、RUN1が培養液を添加しな
い対照区であり、RUN2は培養液をスポンジに付着し
た汚泥乾重当たり0.1%(w/w)添加した実験区で
あり、RUN3は、1.0%(w/w)添加した実験区
である。スポンジに付着した活性汚泥濃度は6,800
mg/リットル−スポンジ(スポンジ体積1リットル当
たり)であり、廃水は実施例4で使用した食堂廃水を用
いた。曝気槽は有効容積20リットルのものを用い、食
堂廃水は、60リットル/日の流量で連続通水した。実
験結果を表10に示す。培養液を添加したRUN2、3
は、RUN1(対照区)に比べて処理水中のn−へキサ
ン抽出物濃度が低かったが、RUN2は、培養液添加3
日後にはn−へキサン抽出物の除去率が低下した。それ
に対して、RUN3は、培養液添加後はRUN1に比べ
て処理水中のn−へキサン抽出物濃度が低く、安定に処
理された。また、アンピシリンを添加したキングB培地
を用いて、シュードモナス エスピー(Pseudomonas s
p.)ER−B1株の生菌数を計数した結果、RUN2で
はn−へキサン抽出物の除去率との相関が認められ、実
験開始3日後から菌数が減少した。それに対して、RU
N3では、実験期間中、1010個/リットル−スポンジ
以上の菌数が保持されていた。
【0037】
【表10】
【0038】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、n−へキ
サン抽出物含有廃水を物理化学的な方法により油水分離
することなく、ER−B1株の生物処理により廃水中の
n−へキサン抽出物を効率よく分解・除去することがで
きる。
サン抽出物含有廃水を物理化学的な方法により油水分離
することなく、ER−B1株の生物処理により廃水中の
n−へキサン抽出物を効率よく分解・除去することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:38) (72)発明者 木幡 信和 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株式会社荏原総合研究所内 (56)参考文献 特開 平7−8270(JP,A) 特開 平5−276933(JP,A) 特開 昭52−120181(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/34 C12N 1/20
Claims (4)
- 【請求項1】 シュードモナス(Pseudomonas)属に属
し、n−へキサン抽出物分解能を有するシュードモナス
エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1菌株を用い
て、廃水中に含まれる各種n−へキサン抽出物を分解処
理することを特徴とするn−へキサン抽出物含有廃水の
処理方法。 - 【請求項2】 活性汚泥を用いる廃水の処理方法におい
て、該活性汚泥を構成する微生物群にシュードモナス
エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1菌株の培養物を
添加することを特徴とする請求項1記載のn−へキサン
抽出物含有廃水の処理方法。 - 【請求項3】 生物膜を用いる廃水の処理方法におい
て、該生物膜を構成する微生物群に、シュードモナス
エスピー(Pseudomonas sp.)ER−B1菌株の培養物を
添加することを特徴とする請求項1記載のn−へキサン
抽出物含有廃水の処理方法。 - 【請求項4】 乾燥物相当重量が100重量部の前記微
生物群に対して、シュードモナス エスピー(Pseudomon
as sp.)ER−B1菌株の培養物を0.01〜10重量
部添加することを特徴とする請求項2又は3記載のn−
へキサン抽出物含有廃水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02456595A JP3150862B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | n−ヘキサン抽出物含有廃水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02456595A JP3150862B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | n−ヘキサン抽出物含有廃水の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08197086A JPH08197086A (ja) | 1996-08-06 |
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Family
ID=12141685
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3150862B2 (ja) |
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