JP3150750B2 - 有機整流素子 - Google Patents

有機整流素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新しい有機整流素子に関
するものであり、本発明の有機整流素子は、電気整流
器、トランジスター、整流用ダイオード、フォトダイオ
ード、発光ダイオードあるいはスイッチ等としてエレク
トロニクスまたはオプトエレクトロニクスの関連する工
業において一般に広く応用することができる。
【0002】
【従来の技術】有機整流素子としてはp-型有機半導体と
仕事関数の小さな金属薄膜とを組み合わせたショットキ
ー接合型素子が知られており、Al/メタルフリーフタロ
シアニン/Auの組み合わせ、Al/ポリ-3-メチルチオフ
ェン/Auの組み合わせが研究されている。本発明者らは
すでに特開昭59-28388号および特開平3-91269号におい
て示されるように有機二層型光電変換素子を開発してそ
の成果を明らかにしたが、さらに効果的な有機整流素子
の開発の必要性に迫られたのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは従来の技
術の欠点である整流作用を呈するが低効率であるという
点に着目し、確実に効率よく整流作用を増強する有機化
合物の探索を行ない、その構造について検討を重ね、つ
いで合成ならびにその性質、応用についても研究を進展
させ今般遂に刮目すべき本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者ら5-(電子供与
性基)置換-10-(アラルキルまたは核置換アラルキル)-5,
10-ジヒドロフェナジン膜(以下、フェナジン膜と略称
する)と高分子導電体材料層または金属系材料層とが積
層されている構成部分を有する素子が優れた有機整流作
用を有することを明らかにした。ここにいう高分子導電
体材料層は有機合成系材料、有機熱分解系材料および炭
素系材料よりなる群から選ばれた少なくとも一つの高分
子導電体材料からなる層であり、また金属系材料層は金
属、合金、金属酸化物、金属硫化物および合金酸化物よ
りなる群から選ばれた少なくとも一つの金属系材料から
なる層である。
【0005】5-(電子供与性基)置換-10-(アラルキルま
たは核置換アラルキル)-5,10-ジヒドロフェナジン(以
下、フェナジンと略称する)における電子供与性基と
は、アルキル基、アラルキル基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルキ
ルアシルアミノ基、ピロリジニル基、ペピリジル基、モ
ルホリノ基等であり、代表的なものとしては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、イソブチル基、t-ブチル基、シクロヘキシル基、メ
チルアミノ基、アセチルアミノ基、下記に示すアラルキ
ル基等である。
【0006】フェナジンにおける10-(アラルキルまたは
核置換アラルキル)基とはベンジル基、フェニルエチル
基、p-アルキルベンジル基(たとえばp-メチルベンジル
基、p-エチルベンジル基)、p-アルコキシベンジル基
(たとえばp-メトキシベンジル基)、p-アミノベンジル
基、p-(N-置換アミノ)ベンジル基(たとえばp-メチルア
ミノベンジル基、p-アセチルアミノベンジル基)、p-シ
アノベンジル基、p-ニトロベンジル基、p-フルオロベン
ジル基、p-フルオロメチルベンジル基、p-クロロベンジ
ル基、p-ブロモベンジル基、p-ヨードベンジル基、m-ジ
アルキルベンジル基(たとえば3,5-ジメチルベンジル
基)、m-ジアルコキシベンジル基(たとえば3,5-ジメト
キシベンジル基、m-ジアミノベンジル基、m-ジ(N-置換
アミノ)ベンジル基、m-ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジル基、m-ジニトロベンジル基、m-ジフルオロベンジル
基、o-ジクロベンジル基(たとえば2,3-ジクロロベンジ
ル基、3,4-ジクロロベンジル基)、m-ジクロロベンジル
基、(たとえば2,4-ジクロロベンジル基、3,5-ジクロロ
ベンジル基)、m-ジブロモベンジル基、m-ジヨードベン
ジル基等がある。なおフェナジンの10-位に結合するア
ラルキル基のアルキル基は炭素原子数が1〜4個であり、
それらは直鎖でも分岐していてもよいのは勿論である。
【0007】本フェナジンは上記した化合物であれば単
独でも2種以上の混合物でもよい。これらのフェナジン
が膜とされた場合の長期安定化のために若干量の酸化防
止剤、耐紫外線安定剤、膜厚制御材としてのスペーサー
粉末(プラスチックス粉末、シリカ粉末、シリコーンゴ
ム粉末等)を加えてもよく、また膜の厚さの確認材とし
て色素(着色料、蛍光料)を少量含有させてもよい。
【0008】高分子導電体材料のうち有機合成系材料と
しては、ポリピロール、ポリ-3-メチルピロール、ポリ-
3,4-ジメチルピロール、ポリチオフェン、ポリ-3-メチ
ルチオフェン、ポリ-3,4-ジメチルチオフェン、ポリ-p-
フェニン、ポリアセチレン、ポリ-p-フェニレンスルフ
ィド、ポリ-m-フェニレン、ポリ-p-フェニレンオキシ
ド、ポリシアノアセチレン、ポリフェニルアセチレン、
ポリビニルカルバゾール、ポリジアセチレン、ポリピリ
ジン、ポリ(N-メチルピロール)、ポリピコリン等があ
り、これらは未ドーピング物、ドーピング物のいずれで
も使用することができ、またこれらを含む導電性のゴム
や樹脂も使用できる。
【0009】高分子導電体材料のうち有機熱分解系材料
としては、合成グラファイト、導電性炭素繊維、熱分解
ポリイミド、熱分解ポリオキサジアゾール、熱分解ポリ
オレフィン、熱分解ポリアミド、熱分解ポリアクリロニ
トリル、熱分解ポリ塩化ビニル、熱分解ポリビニルアル
コール、熱分解エポキシ樹脂、熱分解フェノール樹脂、
熱分解架橋ポリスチレン、熱分解ポリイソシアヌレート
および熱分解ポリペプチド等があり、これらは未ドーピ
ング物、ドーピング物のいずれでも使用することがで
き、またこれらを含む導電性のゴムや樹脂も使用でき
る。
【0010】高分子導電体材料のうち炭素系材料として
は、グラファイト、グラス状カーボン、ファーネスブラ
ック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、石油
ピッチ炭化物およびコールタールピッチ炭化物等があ
り、これらは未ドーピング物、ドーピング物のいずれで
も使用することができ、またこれらを含む導電性のゴム
や樹脂も使用できる。
【0011】金属系材料としては、金属(たとえば金、
銀、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、イン
ジウム、マグネシウム、カルシウム、ケイ素、チタニウ
ム、ジルコニウム等)、合金(たとえばパラジウム合
金、アルミニウム合金、チタニウム合金、マグネシウム
合金、スズ合金、インジウム合金、アンチモン合金)、
金属酸化物(たとえば酸化アルミニウム、酸化インジウ
ム、酸化ケイ素、酸化チタニウム、酸化スズ、酸化亜
鉛、酸化銅、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム等でド
ーパントまたは格子欠陥によって導電性を付与したも
の)、金属硫化物(たとえば硫化鉄、硫化コバルト、硫
化ニッケル、硫化銅等で格子欠陥によって導電性を付与
したもの)、合金酸化物(上記合金の酸化物あるいは上
記金属酸化物の混合物)等があり、またこれらを含む導
電性のゴムや樹脂も使用できる。
【0012】本発明にいうフェナジン膜は高分子導電体
材料層と高分子導電体材料層の間に、または高分子導電
体材料層と金属系材料層の間に、あるいは金属系材料層
と金属系材料層の間に設けられる。その最も簡単なもの
はこのいずれかの組み合わせの一積層でよいが、さらに
効果を強化するためにはたとえば高分子導電体材料層、
フェナジン膜、高分子導電体材料層、フェナジン膜、金
属系材料層等という具合に複層または多層構造にするの
が好ましい。この場合、高分子導電体材料層と金属系材
料層とは適宣入れ替えて構成してもよいのは勿論であ
る。
【0013】以上の積層物は通常基板(ガラス、プラス
チックス、フィルム、金属シート、セラミック板、プラ
スチックス成型品等)の上に設けられ適当な電極部分が
付けられた後さらに要すればフィルムで被覆されること
になるが、目的によっては基板同士の間に積層されても
よい。したがって、この積層物の厚さは基板の厚さ、高
分子導電体材料層の厚さあるいは金属系材料層の厚さに
よって任意に変わりうる。しかしながら、フェナジン膜
については単層で200〜5000Åの厚さにするのがよい。
したがって、フェナジン膜が重層される場合はその重層
回数に応じて合計厚さは増加することになるが、各フェ
ナジン膜の厚さを200〜5000Åの範囲内で各膜の厚さを
薄くし、200〜2000Å程度になるように留意するのが好
ましい。なお膜厚は均一になるよう作業に注意すべきで
ある。
【0014】本発明のフェナジン膜を形成させる方法と
しては、次のいずれかの方法が採用される。 (1)真空蒸着法またはスパッタリング法 (2)溶液を塗装(キャスト法を含む)して乾燥する方法 (3)あらかじめ膜化したものを載置(加圧法、接着法、
静電貼付法)する方法 フェナジン膜は積層面の全面に形成されるばかりではな
く、目的に応じて予定された形にパターン化してもよ
く、また部分的に不要部分をエッチング除去してパター
ン化してもよい。
【0015】本発明による有機整流素子の構造の基本的
な一例について説明する。図1に示すように、有機整流
素子は、基板1と、基板1上に形成された電極2と、電
極2上に形成された高分子導電体層3と、高分子導電体
層3上に形成されたフェナジン膜4と、フェナジン膜4
上に形成された電極5とによって構成されている。
【0016】基板1上に設けられる電極2は、実質的に
基板1の全面を覆った透明電極にするのが実験室的には
好ましい。透明電極は、ガラス板、透明プラスチックス
シートまたはフィルムなどの基板1の上に、金、銀、ア
ルミニウム、インジウム、酸化インジウムスズ(ITO
膜)、酸化スズ(ネサ膜)を蒸着等によって形成するこ
とができる。また、電極5は、金、銀、銅、アルミニウ
ムまたはニッケルを蒸着等によって形成することができ
る。なお、特に単層型として用いる場合は、高分子導電
体層3を省略することができる。
【0017】有機整流素子の製作手順は、基板1上に形
成される電極2の種類によって異なるが、アルミニウム
を一方の電極として用いる場合には、まず、アルミニウ
ム電極上に本発明のフェナジン膜を真空蒸着法、塗布
法、キャスト法、スピンコート法等の方法で作り、その
上に高分子導電体層を積層するのが好ましい。そして必
要に応じて、さらにその上に金電極等の対極を真空蒸着
すればよい。
【0018】一方、スッパタリング法等で形成された透
明電極、たとえば金電極を有する基板を用いる場合に
は、金電極上に高分子導電体層を電解酸化重合法等で積
層し電機化学的に適宜脱ドーピング処理をした後、その
上にフェナジン膜を真空蒸着等で積層するのが便利であ
る。さらに、必要に応じてアルミニウム等の電極を真空
蒸着すればよいのである。
【0019】
【作用】本発明の有機整流素子では、たとえば高分子導
電体層とフェナジン膜との界面バリヤーにおいて効果的
な整流作用が行われる。さらに、フェナジン膜と金属系
材料層との界面においても整流作用が行われるので、従
来公知の有機整流素子よりもはるかに優れた整流作用を
有する素子をつくることができるようになった。
【0020】本発明の有機整流素子では、高分子導電体
層とフェナジン膜との界面において、ショットキー型も
しくはヘテロ接合型のバリヤーが形成され、自発的に形
成された電位勾配にしたがって順方向の電圧印加によっ
て電荷の注入と両層を横切る電荷の輸送が生ずるが、逆
方向の電圧印加では電位勾配に逆らうため電流は流れ
ず、ダイオードとして機能する。また、光照射によって
界面において電荷の分離が生じ、電位勾配に沿って電荷
の輸送が生じる。したがって、有機整流素子の両電極間
に負荷をかけ外部で短絡することによって光電流が得ら
れ、フォトダイオードとしても機能する。さらに順方向
の電圧印加によって注入された電荷がバルク中の反対電
荷と再結合する際に発光することを利用して、発光ダイ
オードとしても機能せしめることができる。
【0021】
【実施例】本発明の有機整流素子について、その製造方
法とその性能を多数の実験を行ったが、その中より抽出
した代表例によって説明する。なお、本発明は以下の実
施例にのみ限定して解釈されるものではないのは勿論で
あり、本発明の趣旨と精神を逸脱せざるかぎり任意に実
施態様を変更して実施できることは当然である。
【0022】実施例1 まず、ガラス基板上に金電極をスパッタリング法で蒸着
し、その上に電解酸化重合によってポリ−3−メチルチ
オフェン(以下、PMeTと略称する)を製膜した。次
いで、このPMeT膜を電機化学的に脱ドーピング処理
した後に、5−メチル−10−(p−メチルベンジル)
−5,10−ジヒドロフェナジン膜(以下MMDPと略
称する)を真空蒸着法により積層した。最後に、その上
にアルミニウムを真空蒸着して、Au/PMeT/MM
DP/Alなる構造のサンドイッチセルを製作した。
【0023】このサンドイッチセルに暗黒下で連続的に
直流印加電圧を変化させながら印加して、電流−電圧曲
線を調べた。図2および図3は、連続的に直流印加電圧
を変化させた場合の電流変化を示すグラフである。その
結果、金電極側に正の電圧を印加した時が順方向となる
安定した整流作用があることが確認された。金電極に+
4Vの電圧を印加した時の電流値は+14.0mA、−4Vの電圧
を印加した時の電流値は−0.117μAで整流比120000であ
った(図2参照)。また、±2Vの印加電圧においてはそ
れぞれ+1.05mAおよび-0.058μAの電流値で整流比18000
であった(図3参照)。
【0024】次に、この素子に光を照射した時、金電極
側が正となる方向に光起電力を生じた。この時、照射す
る光の波長を変えた場合の光電流の変化を測定した。図
4は光波長−光電流の関係を示すアクションスペクトル
のグラフである。このグラフから、金電極側から光照射
した場合(●)、PMeTの吸収極大のところで光電流値が
極小となることからPMeTによるフィルター効果を示し、
活性面が金電極とPMeT層の界面ではなくPMeT層の奥であ
ることがわかる。また、アルミニウム電極側から光照射
した場合(○)、MMDPの吸収の裾付近に光電流値が極大
となることからMMDPによるフィルター効果を示し、主た
る活性面がMMDP層の奥、つまりPMeTとMMDPとの界面であ
ることがわかる。なお、MMDPのみを金電極とアルミニウ
ムでサンドイッチした単層型素子が二層型素子と同方向
に整流作用および光電変換作用をすることから、アルミ
ニウムとMMDPとの界面も活性面として機能していること
がわかる。
【0025】実施例2 実施例1においてMMDPの代わりに5−メチル−10
−(p−メトキシベンジル)−5,10−ジヒドロフェ
ナジン(以下、MMODPと略称する)、5−メチル−
10−(p−シアノベンジル)−5,10−ジヒドロフ
ェナジン(以下、MCDPと略称する)、または5−メ
チル−10−(m−ジニトロベンジル)−5,10−ジ
ヒドロフェナジン(以下、MDNDPと略称する)を用
いて、同様のサンドイッチセルを製作した。これらのサ
ンドイッチセルに暗黒下で連続的に直流電圧を変化させ
ながら印加すると、図2に類似した電流変化を示し、同
様の整流作用があることが確認された。整流比は、MM
ODPを用いた素子で、12000(±2v)、MCD
Pを用いた素子で10000(±4v)、およびMDN
DPを用いた素子で1200(±4v)であり、いずれ
も優れた整流作用を有するることがわかった。
【0026】実施例3 実施例1においてPMeT層の代わりに、他の高分子導
電体材料層を用いた物合にも顕著な整流作用が認められ
た。その層材料の名称と整流比(±2V)は次のとおり
であった。すなわち、ポリピロール(整流比1600
0)、ポリ−3,4−ジメチルピロール(整流比180
00)、ポリ−p−フェニレン(整流比15000)、
ポリチオフェン(整流比1200)、ポリアセチレン
(整流比1000)、ポリシアノアセチレン(整流比2
000)、ポリビニルカルバゾール(整流比100
0)、熱分解ポリイミド(整流比8000)、熱分解ポ
リアクリロニトリル(整流比5000)、グラファイト
(整流比6000)である。また、同様にして金属系材
料を用いた場合は、インジウム(整流比12000)、
アルミニウム・マグネシウム(整流比15000)、塩
化亜鉛ドーピング酸化アルミニウム(整流比400
0)、五塩化アンチモンドーピング酸化錫(整流比14
000)、導電性硫化銅(整流比10000)という結
果が得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明の有機整流素子は、高分子導電体
材料層とフェナジン膜との界面バリヤーとフェナジン膜
とたとえば金属系材料層との界面バリヤーの両方を用い
て、効率よく整流を行なうので、従来公知の有機整流素
子よりもはるかに優れた整流比を与える素子を作ること
が可能となった。また、このバリヤーを用いて光電荷分
離が行なわれ、その結果、分離した電子と正孔が互いに
反対方向に輸送されるので光電変換素子としても機能す
る。さらに、電圧印加によって注入された電荷がバリヤ
ーの電位勾配に沿ってバルク中を移動する間に反対電荷
と再結合して発光することを利用して、電界発光素子と
しても機能する。したがって本発明の産業界における応
用の優位性は絶大な物であると確信される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機整流素子の一実施例を示す断面図
である。
【図2】本発明の有機整流素子の電流−電圧特性を示す
グラフである。
【図3】本発明の有機整流素子の電流−電圧特性を示す
グラフである。
【図4】本発明の有機整流素子の光電流作用スペクトル
とPMeTおよびMMDPの吸収スペクトルを示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 電極 3 高分子導電体層 4 フェナジン膜 5 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05B 33/14 H01L 29/91 G (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 51/00 - 51/40 C07D 241/46 H01L 29/861 H01L 31/10 H01L 33/00 H05B 33/14 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5-(電子供与性基)置換-10-(アラルキル
    または核置換アラルキル)-5,10-ジヒドロフェナジン膜
    と高分子導電体材料層または金属系材料層とが積層され
    ていることを特徴とする有機整流素子。
  2. 【請求項2】 高分子導電体材料層が、有機合成系材
    料、有機熱分解系材料および炭素系材料よりなる群から
    選ばれた少なくとも一つの高分子導電体材料からなる層
    である請求項1記載の有機整流素子。
  3. 【請求項3】 金属系材料層が、金属、合金、金属酸化
    物、金属硫化物および合金酸化物よりなる群から選ばれ
    た少なくとも一つの金属系材料からなる層である請求項
    1記載の有機整流素子。
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