JP3150029U - 交差リンク式左右開き扉構造 - Google Patents

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重喜 小柴
重喜 小柴
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有限会社キムラシートメタル
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Abstract

【課題】単純な構造で両側開きを実現し、低コストでその製品の大きさ、材質を問わずに適用できる扉開閉機構を提供する。【解決手段】筐体に対し左側リンクeを回転可能なピン等で固定、同時に筐体に対し右側リンクfを回転可能なピン等で固定し、扉aを回転可能なピン等で左右それぞれのリンクに固定することにより、左右のリンクは扉により動作が制限され、下記のような動きとなる。左側リンクは扉と一体となって開閉し、開放時に右側リンクは動かなくなる。右側リンクは扉と一体となって開閉し、開放時に左側リンクは動かなくなる。【選択図】図4

Description

考案の詳細な説明
産業上の利用分野
本考案は携帯電話、文房具、玩具、電子機器、工作機械、工場設備、家具、家電製品、工具箱、自家用車、貨物自動車、建築物、建造物の開閉機構に関する。
従来、扉の両側を開閉させる機構はその数も少なく、既存の技術では両側ともに回転可能な軸形状の蝶番と、脱落防止のための何らかの機構が必要であった。
その為、脱落防止の機構を開放させたい方向側だけ手動で解除する必要があり、手間がかかった。又、今では一般的となった冷蔵庫の両側開き構造に於いては手動でそのロックを外す必要が無いものの、両側が開くということは扉本体が脱落する危険も内在し、それを防止制限する為に複雑な機構を必要としている。
又、上記構造において、扉が閉状態から開放状態に変わる時、扉の固定は片側のみに頼り、その片側も完全なる保持構造では無いため、扉の自重により若干だが扉自身が下方にずれる構造となっている。
又、実願2008−003950において提案した両側開き方式はリンク式という点では本考案と同じではあるが、実願2008−003950が左側リンク式扉、中央リンク式扉、右側リンク式扉の3枚の扉から構成されているのに対し、本考案ではあくまで1枚の扉によって構成され、その両側からの開閉が可能となっているのが大きな違いとなっている。
考案が解決しようとする課題
そもそも扉の両側を開閉させる為に両側に蝶番を取り付けした場合、扉はそのどちらも開閉が不可能となる。それを解決した従来の冷蔵庫の技術は優れているが、同時に前記の問題を解決させる為に様々な機構を付加する必要があった。しかしそれはコストも高く、又小さなサイズでは機構が入らないし巨大なサイズでは扉が落下する危険も内在する。
本考案はそのいずれも解決するものであり、きわめて単純な構造で両側開きを実現し、低コストでその製品の大きさを問わずに製作が可能となっている。
又、その材質は極めて単純な構造の為、金属、木材、プラスチックなどいずれの材質でも製作が可能となっている。
課題を解決するための手段
上記目的を達成する為に、本願請求項1の考案は筐体の左側に対し左側リンクを回転可能なピン等で固定、同時に筐体の右側に対し右側リンクを回転可能なピン等で固定することから始まる。
この状態では左右どちらのリンクもなんら制限を受けることなく動作が可能な状態となっている。
次に扉を回転可能なピン等で左側リンクは扉の右側へ、右側リンクは扉の左側へ回転可能な状態で固定することにより、扉は左右リンクにより下記のように動作が制限される。
扉の右側が開放状態にある時左側リンクも開放状態となっていて、右側リンクは回転中心が扉と同一な必要がある為、閉状態に制限される。
扉の左側が開放状態にある時右側リンクも開放状態となっていて、左側リンクは回転中心が扉と同一な必要がある為、閉状態に制限される。
以下本考案にかかわる交差リンク式左右開き扉構造の実施の形態を図面に従って説明する。
図1に於いて、この状態は扉の右側から開放し、筐体dの左側リンク回転軸bを回転中心として、左側リンクeと扉aが一体となって左方向へ約180度回転した状態を示す。
図2に於いて、この状態は扉の左側から開放し、筐体dの右側リンク回転軸cを回転中心として、右側リンクfと扉aが一体となって右方向へ約180度回転した状態を示す。
図3に於いて、扉aが左方向Aおよび右方向Bに動くことを示す。
このように扉aによって左右のリンクe,fの先端間距離は一定である必要があり、動作を制限される為、ロック等で固定されなくとも同時に開放されることはない。
又、扉は予め左右リンクを介し筐体dの回転中心部b,cへピン等で固定されている為、脱落事故は発生することはない。
同時に開状態から閉状態へと移行する際はリンク自身がガイドとなるため、なんら段差をともなうことなく全閉状態へと移行する。
図4に於いてこの機構は主に、扉a、筐体等d、左側リンクe、右側リンクfから構成される。
このように極めて単純な構造の為、本図のような箱型にこだわらず、あらゆる形状の筐体への応用や、使用形態の向き、や左右リンク式扉等の形状や回転中心を筐体の両外側への移動等様々な応用ができうる。
以上本考案の実施の形態について説明してきたが、本考案はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは該当業者には自明であろう。
考案の効果
以上説明したように、本考案による開閉機構によれば、筐体の左右に左側リンクと右側リンクを回転可能なピン等で固定し、更には扉を左右リンクに対し回転可能なピン等で固定すれば、その動作制限により、左右どちらも開閉可能な扉等がロック機構をあえて有しなくとも成立し、その機構は極めて単純で尚且つ、落下する危険も全く無い。
本考案に関わる扉の開閉形態を示す正面図であり、左側リンクと扉が一体となって開放した状態を示す。 本考案に関わる扉の開閉形態を示す正面図であり、右側リンクと扉が一体となって開放した状態を示す。 本考案に関わる実施形態を示し、扉等の開閉動作説明の為の正面図であり、扉の左右両側の開放軌跡を示す。 本考案に関わる実施形態を示し、扉等の組み立て構成図を示す。 本考案に関わる実施形態の一部を示す断面図であり、左右リンクと筐体のピン等による結合方法を示す。 本考案に関わる実施形態の一部を示す断面図であり、扉、筐体、左右リンクの結合方法を示す。
符号の説明
a、 扉
b、 b’ 左側リンク回転軸
c、 c’ 右側リンク回転軸
d、 筐体
e、 左側リンク
f、 右側リンク

Claims (1)

  1. 筐体の両側に稼動可能なリンクを伴う回転軸を設け、扉をそれぞれのリンクで連結した構造を有し、左右両方共開放可能な構造で尚且つ一方が開放状態にあるとき、他方の扉の開放が制限される開閉機構。
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