JP3148912U - ランプ - Google Patents

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知之 宮坂
知之 宮坂
隆太 長澤
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Abstract

【課題】レンズの形状を複雑にすることなく、発光素子からの光をムラなく効率良く前方に照射することができるランプの提供を目的とする。【解決手段】基板2の中央部に配置される第1の発光素子4と、該第1の発光素子に対し前方に向って幅径を拡大するレンズ体の底部を配置し、上記第1の発光素子からレンズ体内を透過する発光を該レンズ体の周壁で全反射してレンズ体前方へ放射する全反射レンズ2と、上記基板における第1の発光素子の周囲に配置される第2の発光素子群6と、全反射レンズを囲繞して備えられ第2の発光素子群からの発光を拡散する拡散レンズを備え、上記全反射レンズのレンズ前方への光の放射と拡散レンズのレンズ周囲への光の放射で前方にムラなく光照射する。【選択図】図2

Description

本考案は、車両に用いられるブレーキランプ等のランプに係り、特に電球の代わりにLED(発光ダイオード)等の発光素子を用いることで長寿命としつつ配光性や明るさについても充分満足することができるランプに関するものである。
従来、ブレーキランプを始め車両用のランプにはフィラメント型ランプが用いられていて、このフィラメント型ランプは点灯する瞬間に大きな電流、ラッシュカレントが流れることで切れやすく、LEDや放電管と比較すると寿命が短いという問題があった。
しかしながら、上述した従来の車両用のフィラメント型のランプを、より長寿命の放電管やLEDを用いたランプに置き換えるためには、従来とほぼ同じ形状寸法にしなければならず、また点灯タイミングや視認性に影響する光をムラなく照射する配光性が従来のフィラメント型ランプより劣ることから単純に置き換えることはできなかった。
特開2000−40412号公報
特に、1個のランプでテールランプとブレーキランプを切り換えて機能させるタイプのランプを、LED等を用いたランプに置き換えることは、形状寸法やその要求される機能からして困難であり、従来のバルブタイプという形状的な規制がなければ可能なものの、従来のバルブタイプのランプと互換性を持たせたものは存在しなかった。
そこで本発明にあっては、上述した課題を解決すべく、フィラメント型ランプと形状寸法を同等として置き換えを可能とし、レンズの形状を複雑にすることなく、発光素子からの光をムラなく効率良く前方に照射することができるランプの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本考案のランプは、基板の中央部に配置される第1の発光素子と、該第1の発光素子に対し前方に向って幅径を拡大するレンズ体の底部を配置し、上記第1の発光素子からレンズ体内を透過する発光を該レンズ体の周壁で全反射してレンズ体前方へ放射する全反射レンズと、上記基板における上記第1の発光素子の周囲に配置される第2の発光素子群と、上記全反射レンズを囲繞して備えられ上記第2の発光素子群からの発光を拡散する拡散レンズを備え、上記全反射レンズのレンズ前方への光の放射と上記拡散レンズのレンズ周囲への光の放射で前方にムラなく光照射することを特徴とする。
また、全反射レンズは、前方に向って幅径を拡大するレンズ体の前面中央部にはレンズ体前方に向かって突出する凸レンズ部を突設しかつその外周を平面部とし、かつレンズ体底部に配置される発光素子からの発光を該レンズ体の周壁で全反射してレンズ体前方へ放射する発光素子用レンズにおいて、発光素子が位置するレンズ体下部の発光素子周部には略円柱状の中空部を設け、上記発光素子から上記中空部の側周面に向かう光が上記レンズ体の屈折率に応じた全反射角以下で入射してレンズ体内を透過しこの光が上記レンズ体の周壁に対して上記全反射角以上で入射し全反射してレンズ体前面の平面部から前方に放射されるとともに、上記発光素子から上記中空部の上面に向かう光が上記全反射角以下で入射しレンズ体内を透過して直接レンズ体前面の凸レンズ部から前方に放射されることを特徴とする。
また、第1の発光素子と第2の発光素子群とが配置される基板は、その裏面がほぼ同形状の金属板と密着し、かつ該金属板はその外周部を筐体に当接してなることを特徴とする。
また、第1の発光素子と第2の発光素子群とを別個に制御する制御回路を備えてなることを特徴とする。
本考案のランプによれば、基板の中央部に配置される第1の発光素子と、該第1の発光素子に対し前方に向って幅径を拡大するレンズ体の底部を配置し、上記第1の発光素子からレンズ体内を透過する発光を該レンズ体の周壁で全反射してレンズ体前方へ放射する全反射レンズと、上記基板における上記第1の発光素子の周囲に配置される第2の発光素子群と、上記全反射レンズを囲繞して備えられ上記第2の発光素子群からの発光を拡散する拡散レンズを備えることで、全反射レンズによるレンズ前方への光の放射と、拡散レンズによるレンズ周囲への光の放射で前方にムラなく光照射することができるものである。
また、全反射レンズは、前方に向って幅径を拡大するレンズ体の前面中央部にはレンズ体前方に向かって突出する凸レンズ部を突設しかつその外周を平面部とし、かつレンズ体底部に配置される発光素子からの発光を該レンズ体の周壁で全反射してレンズ体前方へ放射する発光素子用レンズにおいて、発光素子が位置するレンズ体下部の発光素子周部には略円柱状の中空部を設け、上記発光素子から上記中空部の側周面に向かう光が上記レンズ体の屈折率に応じた全反射角以下で入射してレンズ体内を透過しこの光が上記レンズ体の周壁に対して上記全反射角以上で入射し全反射してレンズ体前面の平面部から前方に放射されるとともに、上記発光素子から上記中空部の上面に向かう光が上記全反射角以下で入射しレンズ体内を透過して直接レンズ体前面の凸レンズ部から前方に放射されることで、発光素子からの光は、中空部の中で上面を通る光と側周面を通る光に分かれて、側周面を通る光はレンズ体の屈折率に応じてレンズ体の周壁で全反射して平面部から好適にレンズ体前方に放射され、そして中空部の上面を通る光は凸レンズ部で好適に収束され、このような発光素子用レンズを複雑な形状とすることなく得られるものである。
また、第1の発光素子と第2の発光素子群とが配置される基板は、その裏面がほぼ同形状の金属板と密着し、かつ該金属板はその外周部を筐体に当接することで、第1の発光素子と第2の発光素子群による発熱を吸収して外部に発散させることができ、これにより発光素子の性能安定と長寿命化を図ることができる。
図1〜図2は、本考案のランプ1を示し、自動車のブレーキランプ、コンビネーションランプを例にとり以下に説明する。ランプ1は、前方に向って徐々に幅径を拡大する形状である略逆円錐台状に成形された全反射レンズ2と、回路基板3の中央部に配置される1個のハイパワーの第1の発光素子4と、第1の発光素子4に対し前方に向って幅径を拡大するレンズ体の底部を配置し、上記第1の発光素子4からレンズ体内を透過する発光を該レンズ体の周壁5で全反射してレンズ体前方へ放射する全反射レンズ2と、回路基板3における上記第1の発光素子4の周囲に配置される8個のミドルパワーの第2の発光素子群6と、上記全反射レンズ2を囲繞して係合すべく上面中央部に係合孔8を設け上記第2の発光素子群6からの発光を拡散する拡散レンズ7と、回路基板3の裏面に当接し発光素子からの発熱を吸収し外部に発散させるための金属製の放熱板9と、上記第1の発光素子4と第2の発光素子群6を発光制御する制御基板(図示せず)を収納するソケット部10から構成されている。
全反射レンズ2は、図3に示すごとく、その周壁5をレンズ下端からレンズ前面にかけて外側に少し膨らんだ独特の曲面に形成するとともに(その断面は連続する曲面に限られず、複数の傾斜面で形成してもよい)、レンズ前面の外周部分を平面部11としかつその中央部には前方が凸となる凸レンズ部12を、レンズ前面より一段低い位置から前方に向かい突設形成している。そして、全反射レンズ2の下部には、第1の発光素子4を配設するのには充分すぎる高さからなる略円柱形状の中空部13を、レンズ下端からレンズ高さの約1/3の深さに凹設して形成している。この中空部13の上面13aは、レンズ下方に向かって凸状の球面からなるとともに、中空部13の側周面13bは、レンズ下端からレンズ前方に向かって穴径を徐々に狭くする若干のテーパーを設けてなり、これにより中空部13を略円柱形状に形成している。この中空部13の穴径・高さ・テーパーは、そこに配置する第1の発光素子4の寸法や、レンズの材質に応じた屈折率やレンズの外形寸法等に応じて設定される。
このような構成からなる全反射レンズ2によれば、図3に示すごとく、第1の発光素子4から照射される光のうち、上記中空部13の上面13aに向かう光は、上面13aの凸曲面に入射(レンズの屈折率に応じた全反射角以下である)して収束されレンズ内を直進し、レンズ前面の凸レンズ部12で集光される方向に屈折してレンズ前方に照射される。本実施例にあっては、凸レンズ部12の曲率をアクリルのレンズの屈折率に応じて設定することで凸レンズ部12を通る光を平行光に近いものとするものである。そして、第1の発光素子4から上記中空部13の側周面13bに向かう光は、側周面13bに対しレンズの屈折率に応じた全反射角以下で入射して屈折し、周壁5に対して上記全反射角以上で入射することで全反射し、レンズ前面の平面部11を通ってレンズ前方に照射されるものである。
図4は、本考案のランプにおける第1の発光素子4と第2の発光素子群6の光路を模式的に示すものであり、第1の発光素子4からの光は上述したごとく全反射レンズ2により収束されて平行光に近い光を前方に照射する一方、第1の発光素子4を取り囲む8個のミドルパワーの第2の発光素子群6からの光は、一部は半透明な拡散レンズ7で屈折してレンズの斜め前方に照射されるとともに、レンズの中心方向に向かう光は全反射レンズ2で大きく屈折して80°近い側方にまで照射されるものである。これにより自動車のブレーキランプ、コンビネーションランプ等に要求されている前方のあらゆる方向にムラなく光照射するという配光性を満足することができる。
特に図示しないが、ソケット部10内部に収納する第1の発光素子4と第2の発光素子群6を発光制御する制御基板において、テールランプ点灯操作時に第2の発光素子群6を発点灯させ、ブレーキ操作時に第1の発光素子4も追加して点灯させる構成とすることで、コンビネーションランプとして機能させることが可能となるものである。
図2に示す放熱板9は、第1の発光素子4、第2の発光素子群6が点灯することで生じる発熱を効率よく外部に伝達するためのものであり、回路基板3の裏面と電気的絶縁状態で密接するとともに、その側周面をソケット部10内面に当接させることで、発光素子の熱を効率よく外部に逃がすことが可能となるものである。放熱板9の周部には、回路基板3と制御基板とを接続する線材を通じる孔を形成している。
尚、上述した実施例にあっては、車両用のテールランプとブレーキランプを切換可能なランプについて説明したが、これに限定されることなく、通常のフィラメントランプと交換することが可能なランプとしてもよいものである。
本考案のランプの斜視図である。 本考案のランプの分解斜視図である。 本考案のランプにおける全反射レンズの光路の説明図である。 本考案のランプの光路の説明図である。
符号の説明
1 ランプ
2 全反射レンズ
3 回路基板
4 第1の発光素子
5 周壁
6 第1の発光素子群
7 拡散レンズ
8 係合孔
9 放熱板
10 ソケット部
11 平面部
12 凸レンズ部
13 中空部

Claims (4)

  1. 基板の中央部に配置される第1の発光素子と、該第1の発光素子に対し前方に向って幅径を拡大するレンズ体の底部を配置し、上記第1の発光素子からレンズ体内を透過する発光を該レンズ体の周壁で全反射してレンズ体前方へ放射する全反射レンズと、上記基板における上記第1の発光素子の周囲に配置される第2の発光素子群と、上記全反射レンズを囲繞して備えられ上記第2の発光素子群からの発光を拡散する拡散レンズを備え、上記全反射レンズのレンズ前方への光の放射と上記拡散レンズのレンズ周囲への光の放射で前方にムラなく光照射することを特徴とするランプ。
  2. 全反射レンズは、前方に向って幅径を拡大するレンズ体の前面中央部にはレンズ体前方に向かって突出する凸レンズ部を突設しかつその外周を平面部とし、かつレンズ体底部に配置される発光素子からの発光を該レンズ体の周壁で全反射してレンズ体前方へ放射する発光素子用レンズにおいて、発光素子が位置するレンズ体下部の発光素子周部には略円柱状の中空部を設け、上記発光素子から上記中空部の側周面に向かう光が上記レンズ体の屈折率に応じた全反射角以下で入射してレンズ体内を透過しこの光が上記レンズ体の周壁に対して上記全反射角以上で入射し全反射してレンズ体前面の平面部から前方に放射されるとともに、上記発光素子から上記中空部の上面に向かう光が上記全反射角以下で入射しレンズ体内を透過して直接レンズ体前面の凸レンズ部から前方に放射されることを特徴とする請求項1記載のランプ。
  3. 第1の発光素子と第2の発光素子群とが配置される基板は、その裏面がほぼ同形状の金属板と密着し、かつ該金属板はその外周部を筐体に当接してなることを特徴とする請求項1記載のランプ。
  4. 第1の発光素子と第2の発光素子群とを別個に制御する制御回路を備えてなることを特徴とする請求項1記載のランプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010205606A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Stanley Electric Co Ltd 光学モジュール及び車両用信号灯具
JP2012028127A (ja) * 2010-07-22 2012-02-09 Panasonic Electric Works Co Ltd レンズおよびレンズを備えた照明器具
JP2014164810A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Wen Sung Lee 遠近照明を具える自転車灯装置

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