JP3147329U - 弦楽器用ピック及びその利用 - Google Patents

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【課題】健常者はもとより、握力が低下した人、指先の動作機能が衰えた高齢者、手や指の関節が硬化し屈伸することの困難な障害者等が弦楽器を簡単かつ容易に演奏することができ、音楽療法におけるリハビリテーションに活用できる弦楽器用ピックを提供する。
【解決手段】弦楽器の弦を弾く為の爪面1と、爪面1から延長形成した下側支持面2と、下側支持面2から更に延長形成した面を上方向に断面コ字状又は湾曲状に折り曲げた部分をともなった上側支持面3と、が連続面を構成する弦楽器用ピックであり、望ましくは弾性材料からなり、上側支持面3がその先端部に向けて下方向に傾斜し、上側支持面3及び下側支持面2の各先端部が指先の位置ズレ防止を可能ならしめる形状をなす。
【選択図】図1

Description

本考案は、握力が低下した人や指先の運動機能が劣化した高齢者や障害者でも、簡便に安定した演奏ができる弦楽器用のピックに関するものであり、とりわけ音楽療法における弦楽器の操作に好適に利用される。
一般に弦楽器に使用するピックは、弦楽器の種類や演奏方法により材質や形状が異なり、例えば、ギター、ウクレレ、マンドリン等の洋楽器の演奏用には、セルロイド、ナイロン、メタル等の材質でトライアングル型(正三角形)、ティアドロップ型(たまご型)、ジャズタイプ(先端が丸いたまご型)、クラシックギター用サムピック(親指の先に差し込み爪が横に向いた形)等の形状があり、また、琴、三味線、琵琶等の和楽器の演奏用には竹、木(つげ等)、プラスチック、象牙、牛の角等の材質で琴爪(角型の爪を指先に差し込み前側に爪を延長した様な形)、ばち(いちょう葉の様な形)等の形状がある。
しかしながら、前記の洋楽器用ピックのうちトライアングル型、ティアドロップ型、ジャズタイプ等の場合は、弦を弾く為の爪の部分の厚みとピック本体をつかむ部分の厚みとがほぼ同一で、1mm程度の薄い平面的な形状をなし、ピック全体の大きさも2〜3cm程度と比較的小さい。そのため握力の低下した高齢者や指の関節を曲げることが困難な障害者にとっては、薄型で小さいピック本体をつかみにくく、また、演奏時に落とし易いし、非演奏時には紛失し易い等の問題点があった。
また、前記クラシックギター用サムピックや琴爪の場合は、演奏に際して各指先の微妙な動作や熟練技術が必要になり、指先の運動機能が低下したり衰えた高齢者にとっては極めて困難な操作や動作となる。三味線や琵琶のばち等の場合は、各々の弦楽器専用に開発されたものであり、それらの特徴として一つの弦を弾いて音を発生させる単音を主に弾く為に有用な形状であるため、複数の弦を同時ないしほぼ同時に弾いて音を発生させる重音や和音を弾く為には比較的困難な形状であると共に、弦を弾く為の爪の部分とばち本体をつかむ部分との長さが比較的離れているため、初心者が弦とばちとの位置感覚を体得するまでには多大の労力を費やすことを余儀なくされる。
これらの現状に鑑み、本考案では、握力が低下したり、指先の運動機能が衰えた高齢者の弦楽器演奏用として、また、指先の関節がかたく曲げることが困難になった障害者等の運動機能の回復の為のリハビリテーション用としても簡便かつ容易に使用でき、とりわけ音楽療法の場面で有効利用される弦楽器用ピックを開発し提供することを課題とした。
前記課題を解決するために、本考案のピックにおいては、弦楽器の弦を弾く為の爪面と、該爪面から延長形成した下側支持面と、該下側支持面から更に延長形成した面を上方向に断面コ字状又は湾曲状に折り曲げた部分をともなった上側支持面と、が連続して構成される形態を必須とする。この弦楽器用ピックを使用するにあたっては、下側支持面の下面に人差し指から小指までをあてがい、上側支持面の上面を親指と親指のつけ根部分で支えて該ピック本体を握る。
本考案の弦楽器用ピックでは、上側支持面において断面がコ字状又は湾曲状に折り曲げた部分の上端から先端部に向けて前記の上側支持面が下方向に傾斜した形態のものが好ましい。更には、上側支持面の先端部が親指のズレ防止用突起面を形成してなる形態のものがより好ましい。
また、手や指先が不自由な高齢者や障害者を対象にすることを考慮して、本考案の弦楽器用ピックは弾性板材料からなり、そのサイズはピックの握り面である下側支持面及び上側支持面の奥行き寸法が約3〜5cmであり、横幅寸法が約5〜7cmであるものがさらに望ましい。本考案のピックは、音楽療法のための弦楽器の操作用具として、及び/又は、楽譜等の挟み用クリップの代替として好適に利用される。
本考案の弦楽器用ピックは、人が物を掴むときに手の内側に必然的に形成される空間と同様若しくは類似の形状である為、従来の平面的なピックを指先で掴む場合とは異なり、健常人はもとより指先の動作機能が低下したり指先に力が入らず物が掴みにくくなった高齢者や障害者でも容易に使用することができる。また、弦楽器を操作して延焼する際に、親指やその他の指の位置が爪面方向へずれることを防止でき、より一層力を要することなく楽に本ピックを握ることが可能となる。
更に、爪面の先端部からピックを握る指先迄の距離を一定に維持できるので、初心者や未熟練者でも弦楽器の弦と本ピックとの位置感覚を容易に実感、体得することができる。
本考案のピックは、従来のものに比べてサイズが大きく、前述のような形状を有する為、握り具合の安定性が高められ、使用時にピックが手から離脱することを防止できる。また、紙や本等を挟むクリップとしての機能を合わせ持っている為、楽器の演奏時には楽譜本や譜面紙を固定したり、非使用時には本ピックを所定の場所に挟みとめておくことが可能であり、紛失防止の点でも効果がある。
かかる本考案の弦楽器用ピックは、一本ずつの弦を弾いて発生する単音を生じさせる弦楽器よりも複数本の弦を同時乃至はほぼ同時に弾いて発生する重音、和音を生じさせる弦楽器、例えば、大正琴や特開平11−352956号公報に記載の和音発生装置等の演奏に適しており、握力が弱くなったり、衰えたり、指先の動作機能が鈍くなった高齢者の楽器演奏用に、また、指先や手の関節が硬化して屈伸させることが困難になった障害者の運動機能回復の為のリハビリテーションや音楽療法に好適に利用される。
以下、実施例を参考にして本考案を更に具体的に説明する。(実施例1)図1は本考案の弦楽器用ピックの一例を示したものである。すなわち、本考案の弦楽器用ピックは弦楽器の弦を弾く為の爪面1と、爪面1から延長形成した下側支持面2と、下側支持面2から更に延長形成した面を上方向に断面がコ字状になるように折り曲げた部分をともなった上側支持面3と、が連続して構成される形態のものである。
爪面1の先端部はたまごの先端部と同様な湾曲線状に形成されており、爪面1の後方側すなわち先端部とは逆方向側に下側支持面2が連続して延長形成されている。下側支持面2に連続して更に後方側に延長して上側支持面3が形成されており、上側支持面3は下側支持面2を上方向に断面がコ字状に折り曲げた部分をともなっている。又、この上側支持面3は、断面がコ字状に折り曲げた部分の上端から上側支持面3の先端部に向けて下向きに傾斜した面になるような形状となっている。
このピックを使用するにあたっては、下側支持面2の下面に人差し指から小指までの任意の指をあてがい、上側支持面3の上面を親指及び親指の付け根部分で支える。すなわち、下側支持面2とコ字状折り曲げ部を介した上側支持面3とからなる本考案のピックの形状は、人が物を握る際に手の内側に自然に形成される形状と同様である為、簡便かつ容易に本考案のピックを握ることができる。なお、図1において、上側支持面3の先端部を湾曲状に折り曲げて突起面4を形成しているが、これは親指のズレを防止する為の工夫である。また、爪面1の先端部の形状は、演奏に用いる楽器や音楽の種類によって任意に変形させたり、演奏する操作者の好みや発生する音色等により適宜に尖らせたり薄くしてもよい。
本考案の弦楽器用ピックの材質はセルロイド、ナイロン、アクリル樹脂、プラスチック等の合成樹脂や金属で、その厚みが1mm程度の弾性を有する板状物がよい。当該ピックのサイズは任意であるが、指先の動作機能が不自由な高齢者や障害者でも容易に掴むことができ、握り面における安定性を高める為、演奏者の手の大きさをも考慮して下側支持面2及び上側支持面3の奥行き寸法aを約3〜5cmとし、横幅寸法bを約5〜7cmとすることが望ましい。また、前記のように断面をコ字状に折り曲げた部分の長さ(本ピックの高さ)cは約1〜2cmとするのがよい。なお、前記折り曲げぶの形状は図2に示すようなアールのついた湾曲状になしても差し支えない。
本考案の弦楽器用ピックは、前記の弾性材料、下側支持面2と上側支持面3とから形成される空間形状を利用して譜面紙や楽譜本の端を挟んだり、衣類のポケットや襟の縁に挟み込んで本ピックを便宜的に固定する為のクリップの代替として利用することが可能である。また、楽器を演奏する動作を通して身体機能の不具合を回復させることをねらいとする音楽療法の場面において有効活用される。
(実施例2)図2は本考案の弦楽器用ピックの他の実施例を示したものである。爪面1と下側支持面2との境目部分に下方向に段差が生じるように折り曲げたズレ防止用段差面5を形成させており、これにより人差し指から小指までの指が下がw支持面2の所望の位置からずれることを防止できる。下側支持面2から上側支持面3に繋がる部分は湾曲状に折り曲げた形状にしており、本ピックと手の内側とがよりフィットするように改良されている。
また、ベルトホルダー6を下側支持面2と上側支持面3から形成される空間に通した構成になっており、本ピックの下側支持面2に指や手を接着、固定させる機構になっている。本ピックの使用時にはこれを手の甲側に回してテープでとめ、楽器の操作じに本ピックが手から脱落しないよう保持することが可能である。ベルトホルダー6は布、皮革等の材質を適当な長さの帯状になしたものであるが、この代替として輪ゴムやゴム紐等を用いてもよい。
実施例1
アクリル樹脂板(厚み1mm)を加工して図1に示す形状の弦楽器用ピックを作成した。このピックのサイズは図1のaが5cm、bが7cm、cが2cmであった。次に、手の握力が衰えた高齢者10名(64歳〜85歳の男女各5名)にこのピックを使用してウクレレとギターを操作してもらったところ、ピックの握り易さ、操作時の容易さ(力の入れ具合及び指の位置のずれ具合)、操作の持続性の点で、従来の平板小型ピックと比較していずれも優れているとの評価を得た。
実施例2
プラスチック製の平板(圧み1mm)を加工して図2に示す形状の弦楽器用ピックを作成した。これを指先の動作機能が低下した障害者の手に帯状布で装着して、琴の弦を弾く操作を行ってもらった。この結果、実施例1の場合と同様に良好な評価を得た。
本考案の弦楽器用ピックは、健常者はもとより高齢者、障害者、幼児等が簡便かつ容易に取り扱うことができる、従来の弦楽器用ピックの代替として、また、クリップ機能を付加した弦楽器用ピックとして利用できる。
本考案の音楽療法用ピックの実施例1を示す外観図である。 本考案の音楽療法用ピックの実施例2を示す断面図である。
符号の説明
1:爪面
2:下側支持面
3:上側支持面
4:ズレ防止用突起面
5:ズレ防止用段差面
6:ベルトホルダー
a:下側支持面及び上側支持面の奥行き寸法
b:下側支持面及び上側支持面の横幅寸法
c:下側支持面と上側支持面との曲げ部分の高さ寸法

Claims (5)

  1. 弦楽器の弦を弾く為の爪面と、該爪面から延長形成した下側支持面と、該下側支持面から更に延長形成した面を上方向に断面コ字状又は湾曲状に折り曲げた部分をともなった上側支持面と、が連続して構成される弦楽器用ピック。
  2. 上側支持面が断面コ字状又は湾曲状に折り曲げた部分の上端から先端部に向けて下方向に傾斜した形態のものである請求項1記載のピック。
  3. 上側支持面の先端部が親指のズレ防止用突起面を形成してなる請求項1又は2記載のピック。
  4. ピックが弾性板材料からなり、そのサイズは握り面である下側支持面及び上側支持面の奥行き寸法が約3〜5cmであり、横幅寸法が約5〜7cmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のピック。
  5. ピックが音楽療法のための弦楽器の操作用具及び/又は挟み用クリップの代替として用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のピックの利用。
JP2008007498U 2008-09-26 弦楽器用ピック及びその利用 Expired - Lifetime JP3147329U (ja)

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