JP3147205U - 横掻き式除塵機 - Google Patents

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英明 半田
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株式会社丸島アクアシステム
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Abstract

【課題】ダブルクランク機構のメンテナンスが容易になるように工夫した横掻き式除塵機を提供する。
【解決手段】複数の円弧を組み合わせて外周縁が形成される複数枚の板状回転レーキ8を軸方向に所定の間隔を隔てて回転軸6に固定してなるスクリーンユニット5が設けられた横掻き式除塵機である。回転軸6の上端部の上段と下段にクランクアーム11A,11Bがそれぞれ固定され、上段のクランクアーム11Aと下段のクランクアーム11Bとは、軸回りに90度で位相がずらされ、各段で連結リンク12A,12Bにより一連に連結されている。いずれかの回転軸6を電動機15で回転させることで、各回転軸6が同調回転される。
【選択図】図1

Description

本考案は、横掻き式除塵機に関する。
従来、複数の円弧を組み合わせて外周縁が形成される複数枚の板状回転レーキを軸方向に所定の間隔を隔てて回転軸に固定してなるスクリーンユニットが設けられ、複数個のスクリーンユニットが水流方向に横並びで配列されている。各スクリーンユニットは、隣り合うスクリーンユニットの回転レーキとの間に水流方向の隙が生じないように同調回転されるようにした横掻き式除塵機がある(特許文献1参照)。
この横掻き式除塵機では、スクリーンユニットの板状回転レーキは、複数の円弧を組み合わせて外周縁を形成したものであるから、回転方向に立ち上がりながら回転する。したがって、回転レーキで捕捉された塵芥は、立ち上がった回転レーキで順次に横掻されながら水流方向に掻き取られて、スクリーンが目詰まりを起こすおそれがなくなるという長所を備えている。
この横掻き式除塵機は、回転軸の上端部と下端部にクランクアームがそれぞれ固定されている(ダブルクランク機構)。この上側のクランクアームと下側のクランクアームとは、各側で連結リンクにより一連に連結されている。そして、いずれかの回転軸を電動機で回転させることで、各回転軸が同調回転されるようになっている。
特開2008−138466号公報
しかしながら、特に下側のクランクアームは、水中に没していることから、上側のクランクアームと比べてメンテナンスが容易でないという問題があった。
本考案は、前記横掻き式除塵機の改善に係わるものであって、ダブルクランク機構のメンテナンスが容易になるように工夫した横掻き式除塵機を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本考案は、複数の円弧を組み合わせて外周縁が形成される複数枚の板状回転レーキを軸方向に所定の間隔を隔てて回転軸に固定してなるスクリーンユニットが設けられ、複数個のスクリーンユニットが水流方向に横並びで配列されて、各スクリーンユニットは、隣り合うスクリーンユニットの回転レーキとの間に水流方向の隙が生じないように同調回転される横掻き式除塵機において、前記回転軸の上端部の上段と下段にクランクアームがそれぞれ固定され、上段のクランクアームと下段のクランクアームとは、軸回りに90度で位相がずらされ、各段で連結リンクにより一連に連結されて、いずれかの回転軸を電動機で回転させることで、各回転軸が同調回転されることを特徴とする横掻き式除塵機を提供するものである。
請求項2のように、請求項1において、最上流位置と最下流位置のスクリーンユニットに対して、側部フレームと回転レーキとの間の隙間をカバーするスクレーバーが設けられ、各スクレーバーは、回転レーキの方向に付勢されるとともに、各スクレーバーには、回転レーキの全高に亘って延在し、回転レーキの外周縁に接触する接触片が取付けられていることが好ましい。
請求項3のように、請求項2において、前記接触片は、合成樹脂製であることが好ましい。
請求項4のように、請求項1〜3のいずれか一項において、前記回転レーキは、3個の円弧を組み合わせて平面視で略三角状であることが好ましい。
請求項5のように、請求項1〜3のいずれか一項において、前記回転レーキは、2個の円弧を組み合わせて、平面視で略木の葉状であることが好ましい。
本考案によれば、回転軸の上端部の上段と下段に、軸回りに90度で位相をずらせたクランクアームを固定し、各段で連結リンクにより一連に連結し、いずれかの回転軸を電動機で回転させることで、各回転軸が同調回転されるようになる。
そして、クランクアームと連結リンクとでスクリーンユニットを簡単に同調(シンクロ)回転させることができるので、スプロケットホイールやチェーン、あるいはギヤのような複雑で高価な同調回転機構が不要になる。
また、上段と下段のクランクアームは軸回りに位相をずらしているから、上段と下段のいずれかのクランクアームでデッドポイントを容易に通過できるので、1台の電動機だけで上段と下段のクランクアームをスムーズに駆動できるようになる。
さらに、回転軸の上端部の上段と下段に、クランクアームと連結リンクとでなるダブルクランク機構を配置している。したがって、下段のクランクアームは、水中に没しておらず、しかも上段と下段のクランクアームは互いに近接していることから、メンテナンスが容易になる。
請求項2によれば、スクレーバーの接触片は、スクレーバーの付勢力で回転レーキの外周縁に常に接触するから、スクレーバーと回転レーキとの隙間にゴミが噛み込まないようになる。
請求項3によれば、接触片が合成樹脂製であるから、回転レーキとの間での摩擦が低減するとともに、接触音の低減を図ることができる。
請求項4または請求項5によれば、回転レーキをプレス等で簡単に成形加工できる。
以下、本考案を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は取水口の入口部分等に設置された横掻き式除塵機1の正面図、図2は図1の平面図、図3は図1の側面図である。図4は駆動部分の拡大断面図である。
横掻き式除塵機1には、上部フレーム2Aと、下部フレーム2Bと、水流方向Dの上流側の側部フレーム2Cおよび水流方向Dの下流側の側部フレーム2Dとで横長四角枠状に構成されたフレーム2が備えられている。
このフレーム2は、取水口20の入口部分等の水底に下部フレーム2Bが固定され、取水口の入口部分等の両側に立設された柱部材3A,3Bに側部フレーム2C,2Dが固定される。これにより、上部フレーム2Aと相俟って、取水口の入口部分に横長四角枠状の取水開口を形成するようになる。
フレーム2に取付けられる複数個(本例では4個)のスクリーンユニット5には、上下方向に延在する回転軸6が設けられている。そして、図4のように、回転軸6に嵌合固定されるパイプ7の外周部には、複数枚(本例では24枚)の回転レーキ8が軸方向に所定の間隔Tを隔てて固定されている。
回転レーキ8は、真円状の円板ではなく、変形状の回転板である点が特徴であって、複数の円弧を組み合わせて外周縁が形成されている。
例えば、板状の回転レーキ8は、図5のように、3個の円弧u,v,wを組み合わせて平面視で略三角状である構成、あるいは図6のように、2個の円弧s,tを組み合わせて、平面視で略木の葉状である構成とすることができる。
図6のような略三角状の構成である場合は、回転軸6の軸間距離Wを1(例えば、実寸法は400mmとする。)とする。そして、半径R3〔1/√3=0.5774(例えば、実寸法は231mmとなる。)〕と半径R4〔1−1√3=0.4226(例えば、実寸法は169mmとなる。)〕との円を描く。その後、半径R3の円の円周上3等分位置を中心として、半径R4の円に接する半径1(R6)の円弧3個を組み合わせることで、略三角状に形成する。
図6のような略木の葉状の構成である場合は、回転軸6の軸間距離Wを1(例えば、実寸法は400mmとする。)とする。そして、半径R1〔1/√2=0.0701(例えば、実寸法は283mmとなる。)〕と半径R2〔1−1√2=0.2929(例えば、実寸法は117mmとなる。)〕との円を描く。その後、半径R1の円の円周上2等分位置を中心として、半径R2の円に接する半径1(R5)の円弧2個を組み合わせることで、略木の葉状に形成する。
図1のように、複数個のスクリーンユニット5は、フレーム2に対して、水流方向に一定の間隔(軸間距離W)で横並びに配列されて、全体として除塵用スクリーンを構成している。
図4に詳細に示すように、上部フレーム2Aと下部フレーム2Bの内部には、軸受10がそれぞれ固定され、上下の軸受10に回転軸6の上端部6aと下端部6bとがそれぞれ垂直回転自在に支持されている。
また、上部フレーム2Aの内部には、各回転軸6と同軸に中間軸21をそれぞれ配置し、各中間軸21は、上部フレーム2Aの内部に固定された中間軸受22でそれぞれ垂直回転自在に支持されている。
そして、上流側から下流側に向かって、図5のように、隣り合う回転レーキ8が90度で位相がずれるように回転軸6をセットする。これにより、隣り合う回転レーキ8の外周縁同士が水流方向の隙が生じないように対向するようになる。
この状態で、中間軸21の上端部21aに、上段のクランクアーム11Aを同じ向きでキー等により固定し、回転軸6の上端部6aに、下段のクランクアーム11Bを同じ向きでキー等により固定する。また、中間軸21の下端部21bに、下段のクランクアーム11Bと対向する中間クランクアーム11Cをキー等により固定する。
この場合、上段のクランクアーム11Aと下段のクランクアーム11Bとは、図8のように、軸回りに90度(符号θ参照)で位相がずれるように回転軸6と中間軸21に固定する。
そして、上段のクランクアーム11Aは、ピン13により連結リンク12Aに一連に連結する。また、下段のクランクアーム11Bと中間クランクアーム11Cは、ピン13により連結リンク12Bに一連に連結する。
また、水流方向の上流位置の回転軸6が位置する上部フレーム2Aには、減速機付き電動機15を設置して、出力軸15aのクランクアーム15bと回転軸6の上段のクランクアーム11Aとをピン13により連結リンク12Aを介して連結する。
これにより、電動機15の駆動で出力軸15aのクランクアーム15bからピン13を介して上流位置の回転軸6の上段のクランクアーム11Aに回転力が伝達される。また、連結リンク12Aを介して他の位置の回転軸6の上段のクランクアーム11Aに回転力が伝達されることで、全ての回転軸6が同方向に同速度で同調(シンクロ)回転〔図5の矢印r参照〕されるようになる。
さらに、全ての回転軸6の下段のクランクアーム11Bもピン13により連結リンク12Bで連結されているので、全ての回転軸6が同方向に同速度で同調(シンクロ)回転されるようになる。
図1のように、最上流位置と最下流位置のスクリーンユニット5に対しては、スクレーバー16A,16Bがそれぞれ設けられている。この各スクレーバー16A,16Bは、側部フレーム2C,2Dと回転レーキ8との間の隙間をカバーして、この隙間から塵芥が取水口内に入り込まないようになっている。
図9(a)(b)のように、最上流位置のスクレーバー16Aは、垂直軸24Aで回転可能に支持されて、捩りコイルばね25A(図2参照)で回転レーキ8の方向に付勢されている。また、図9(c)(d)および図7のように、最下流位置のスクレーバー16Bは、回転レーキ8の上下方向の間隔の間に入り込む櫛歯状に形成され、垂直軸24Bで回転可能に支持されて、捩りコイルばね25B(図2参照)で回転レーキ8の方向に付勢されている。
各スクレーバー16A,16Bには、回転レーキ8の全高に亘って延在し、回転レーキ8の外周縁に接触する合成樹脂製の接触片26がそれぞれ取付けられている。
前記のような横掻き式除塵機1であれば、回転軸6の上端部の上段と下段に、軸回りに90度で位相をずらせたクランクアーム11A,11Bを固定している。また、各段で連結リンク12A,12Bにより一連に連結し、いずれかの回転軸6を電動機15で回転させることで、各回転軸6が同調回転されるようになる。
そして、スクリーンユニット5の回転レーキ8は、複数の円弧を組み合わせて外周縁を形成したものであるから、真円では無く、回転方向に立ち上がりながら回転する。したがって、回転レーキ8で捕捉された塵芥は、立ち上がった回転レーキ8で順次に横掻されながら水流方向に掻き取られて、スクリーンが目詰まりを起こすおそれがなくなる。
また、クランクアーム11A,11Bと連結リンク12A,12Bとでスクリーンユニット5を簡単に同調(シンクロ)回転させることができるので、スプロケットホイールやチェーン、あるいはギヤのような複雑で高価な同調回転機構が不要になる。
また、上段と下段のクランクアーム11A,11Bは軸回りに位相をずらしているから、上段と下段のいずれかのクランクアーム11A,11Bでデッドポイントを容易に通過できる。したがって、1台の電動機15だけで上段と下段のクランクアーム11A,11Bをスムーズに駆動できるようになる。
さらに、回転軸6の上端部の上段と下段に、クランクアーム11A,11Bと連結リンク12A,12Bとでなるダブルクランク機構を配置している。したがって、下段のクランクアーム11Bは、水中に没しておらず、しかも上段と下段のクランクアーム11A,11Bは互いに近接していることから、メンテナンスが容易になる。
また、回転レーキ8は、3個の円弧を組み合わせて平面視で略三角状、または2個の円弧を組み合わせて、平面視で略木の葉状であるので、回転レーキ8をプレス等で簡単に成形加工できる。
さらに、回転レーキ8は、隣り合う回転レーキ8の外周縁同士を水流方向の隙が生じないように対向させたストレート配置である。したがって、隣り合う回転レーキ8の外周縁の間に水流方向の隙が生じないので、塵芥が隙に噛み込んだり、隙を通って取水口に入り込んだりするおそれが無くなる。
また、最下流位置のスクリーンユニット5に対して、回転レーキ8の上下方向の間隔の間に入り込む櫛歯状のスクレーバー16Bを設けている。したがって、回転レーキ8で横掻されながら水流方向に掻き取られた塵芥は、スクレーバー16Bの位置から水流によって下流側に自然に押し流されるようになる。
さらに、各スクレーバー16A,16Bの接触片26は、捩りコイルばね25によるスクレーバー16A,16Bの付勢力で回転レーキ8の外周縁に常に接触するから、スクレーバー16A,16Bと回転レーキ8との隙間にゴミが噛み込まないようになる。また、接触片26が合成樹脂製であるから、回転レーキ8との間での摩擦が低減するとともに、接触音の低減を図ることができる。
本考案の実施形態に係る横掻き式除塵機の正面図である。 図1の平面図である。 図1の側面図である。 駆動部分の拡大断面図である。 三角状回転レーキの平面図である。 木の葉状回転レーキの平面図である。 最下流位置のスクレーバーの平面図である。 上段と下段のクランクアームの関係を示す平面図である。 (a)は最上流位置のスクレーバーの平面図、(b)は(a)の正面図、(c)は最下流位置のスクレーバーの平面図、(d)は(c)の正面図である。
符号の説明
1 横掻き式除塵機
2 フレーム
5 スクリーンユニット
6 回転軸
8 回転レーキ
11A 上段のクランクアーム
11B 下段のクランクアーム
12A,12B 連結リンク
15 電動機
15b クランクアーム
16A,16B スクレーバー
25 捩りコイルばね
27 接触片

Claims (5)

  1. 複数の円弧を組み合わせて外周縁が形成される複数枚の板状回転レーキを軸方向に所定の間隔を隔てて回転軸に固定してなるスクリーンユニットが設けられ、複数個のスクリーンユニットが水流方向に横並びで配列されて、各スクリーンユニットは、隣り合うスクリーンユニットの回転レーキとの間に水流方向の隙が生じないように同調回転される横掻き式除塵機において、
    前記回転軸の上端部の上段と下段にクランクアームがそれぞれ固定され、上段のクランクアームと下段のクランクアームとは、軸回りに90度で位相がずらされ、各段で連結リンクにより一連に連結されて、いずれかの回転軸を電動機で回転させることで、各回転軸が同調回転されることを特徴とする横掻き式除塵機。
  2. 最上流位置と最下流位置のスクリーンユニットに対して、側部フレームと回転レーキとの間の隙間をカバーするスクレーバーが設けられ、各スクレーバーは、回転レーキの方向に付勢されるとともに、各スクレーバーには、回転レーキの全高に亘って延在し、回転レーキの外周縁に接触する接触片が取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の横掻き式除塵機。
  3. 前記接触片は、合成樹脂製であることを特徴とする請求項2に記載の横掻き式除塵機。
  4. 前記回転レーキは、3個の円弧を組み合わせて平面視で略三角状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の横掻き式除塵機。
  5. 前記回転レーキは、2個の円弧を組み合わせて、平面視で略木の葉状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の横掻き式除塵機。
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