JP3146977B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気記録媒体の高密度化に伴い、
支持体に塗布される磁性塗膜の薄層化、多層化が進んで
いる。薄層化の利点としては、自己減磁を抑え、高出力
を図れることが挙げられる。また、多層化の利点として
は、高配向化が進むこと、広範囲の記録周波数に対し安
定した出力が得られることが挙げられる。
【0003】然るに従来技術では、薄層化、多層化せし
められる磁性塗膜の品質向上を図るべく、特公平8-3901
に見られるような磁性塗料の表面張力の規定、或いは特
開平5-329433に見られるような磁性塗料の粘度の規定が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
では、支持体の幅方向における塗膜厚みむらを十分に小
さくできず、良好な塗工性を確保することに困難があ
る。
【0005】本発明の課題は、エクストルージョン型ダ
イを用いる磁気記録媒体の製造方法において、支持体の
幅方向における塗膜厚みむらを十分に小さくし、良好な
塗工性を確保することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、エクストルージョン型ダイのスロットから塗料を連
続的に押出し、該ダイ前面を走行する支持体に該塗料を
塗布し、該塗料の湿潤状態の塗膜厚みを18μm 以下とす
る磁気記録媒体の製造方法において、前記ダイのスロッ
トギャップを 0.3mm以下とするとともに、前記塗料の流
れ状態下での第1法線応力差を2200dyne/cm2以下とする
ようにしたものである。
【0007】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記塗料の流れ状態下での第
1法線応力差が1800dyne/cm2以下であるようにしたもの
である。
【0008】請求項1、2に記載の本発明によれば下記
、の作用がある。 エクストルージョン型ダイによる薄膜塗布時(塗料の
湿潤状態の塗膜厚みを18μm 以下とするもの)のダイ内
部の塗料の流動において、液チャンバからスロットに塗
料が流れ込む際の塗布幅方向における塗料分配の差がス
ロットギャップが大きい程大きくなる。スロットギャッ
プが 0.3mm以下では、塗布幅方向における塗膜厚みむら
を防止できる。
【0009】エクストルージョン型ダイによる薄膜塗
布時(塗料の湿潤状態の塗膜厚みを18μm 以下とするも
の)のダイ内部の塗料の流動において、液チャンバから
スロットに塗料が流れ込む際の塗布幅方向における塗料
分配の差が塗料の第1法線応力差が大きい程大きくな
る。第1法線応力差が2200dyne/cm2以下、好ましくは18
00dyne/cm2以下で、塗料の分散が良く、最終製品の品質
(電磁変換出力特性)を向上できる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は磁気記録媒体製造ラインを
示す模式図、図2はエクストルージョン型ダイを示す模
式図、図3は磁気記録媒体製造ラインの分散工程を示す
模式図、図4は応力差測定装置を示す模式図、図5は応
力差測定装置の変形例を示す模式図、図6は第1法線応
力差と分散度との相関を示す図表である。
【0011】磁気記録媒体製造ラインでは、図1に示す
如く、磁性塗料タンク11内の塗料をポンプ12によっ
て圧送し、フィルタ13、分散機14を通し、塗布機1
5に供給する。塗布機15は、非磁性支持体上に第1の
磁性塗料と第2の磁性塗料とを第1の磁性層及び第2の
磁性層の乾燥厚みがそれぞれ所定の厚みとなるようにウ
エット・オン・ウエット方式により同時重層塗布を行
い、第1及び第2の磁性層の塗膜を形成する。これによ
り、第1の磁性層を第2の磁性層の湿潤時に塗設・形成
することができる。次いで、該塗膜に対して、配向機1
6で磁場配向処理を行った後、乾燥機17で乾燥処理を
行い巻き取る。この後、必要に応じてカレンダー処理を
行った後、更に必要に応じてバックコート層を形成す
る。次いで、必要に応じて、例えば、磁気テープを得る
場合には、40〜70℃下にて、 6〜72時間エージング処理
し、所望の幅にスリットする。
【0012】上記塗布機15による同時重層塗布方法
は、特開平5-73883 号公報の第42欄31行〜第43欄31行等
に記載されており、上記第2の磁性層を形成する上記第
2の磁性塗料が乾燥する前に上記の第1の磁性層を形成
する上記の第1の磁性塗料を塗布する方法であって、上
記の第1の磁性層と上記の第2の磁性層との境界面が滑
らかになるとともに上記の第1の磁性層の表面性も良好
になるため、ドロップアウトが少なく、高密度記録に対
応でき且つ塗膜(第1の磁性層及び第2の磁性層)の耐
久性にも優れた磁気記録媒体が得られる。
【0013】また、上記配向機16による磁場配向処理
は、上記第1及び第2の磁性塗料が乾燥する前に行わ
れ、例えば、本発明の磁気記録媒体が磁気テープの場合
には、上記第1の磁性塗料の塗布面に対して平行方向に
約500 Oe以上、好ましくは約1000〜10000 Oeの磁界
を印加する方法や、上記の第1及び第2の磁性塗料が湿
潤状態のうちに1000〜10000 Oeのソレノイド等の中を
通過させる方法等により行うことができる。
【0014】上記乾燥機17による乾燥処理は、例え
ば、30〜120 ℃に加熱された気体の供給により行うこと
ができ、この際、気体の温度とその供給量を制御するこ
とにより塗膜の乾燥程度を制御することができる。
【0015】また、上記カレンダー処理は、メタルロー
ル及びコットンロールもしくは合成樹脂ロール、メタル
ロール及びメタルロール等の 2本のロールの間を通すス
ーパーカレンダー法等により行うことができる。また、
上記カレンダー処理の条件は、60〜140 ℃、 100〜500k
g/cmとすることができる。
【0016】また、必要に応じて設けられる上記バック
コート層は、上記非磁性支持体の裏面(上記第1及び第
2の磁性層を設けていない側の面)に設けられるもので
あり、通常バックコート層の形成に用いられているバッ
クコート塗料を上記非磁性支持体上に塗布することによ
り得られるものである。
【0017】尚、本発明の磁気記録媒体の製造に際して
は、必要に応じ、磁性層表面の研磨やクリーニング工程
等の仕上げ工程を施すこともできる。
【0018】尚、塗布機15は図2(A)に示す如くの
2層同時塗布用エクストルージョン型ダイ20を用いて
構成される。2層同時塗布用エクストルージョン型ダイ
20は、図2(A)に示す如く、ダイヘッド21に上流
側リップ22と第1下流側リップ23と第2下流側リッ
プ24とを備え、上流側リップ22と第1下流側リップ
23の間に第1スロット25を形成し、第1スロット2
5を液バッファ26に連通するとともに、第1下流側リ
ップ23と第2下流側リップ24の間に第2スロット2
7を形成し、第2スロット27を液バッファ28に連通
している。下層塗料供給系29は、下層塗料を液バッフ
ァ26を経て第1スロット25へ供給する。上層塗料供
給系30は、上層塗料を液バッファ28を経て第2スロ
ット27へ供給する。これにより、非磁性支持体1の表
面に、第1スロット25から押し出される下層塗料、第
2スロット27から押し出される上層塗料がウエット・
オン・ウエット方式により同時塗布され、これにより、
上層塗料が下層塗料のウエット(湿潤)時に塗布される
ものとなる。
【0019】ここで、塗布機15は同時重層塗布のため
の上記エクストルージョン型ダイ20に限らず、図2
(B)に示す如くの単層塗布用エクストルージョン型ダ
イ40を用いることもできる。単層塗布用エクストルー
ジョン型ダイ40は、図2(B)に示す如く、ダイヘッ
ド41に上流側リップ42と下流側リップ43とを備
え、上流側リップ42と下流側リップ43の間にスロッ
ト44を形成し、スロット44を液バッファ45に連通
している。塗料供給系46は、塗料を液バッファ45を
経てスロット44へ供給する。これにより、非磁性支持
体1の表面に、スロット44から押し出される塗料が塗
布される。
【0020】また、図3は分散機14の分散工程を詳細
に示すものであり、51は第1スタンドミル、52は第
2スタンドミルである。
【0021】磁性塗料タンク11内の磁性塗料(磁性
粉、バインダー、有機溶媒を主成分とする)は、磁性塗
料供給管53をポンプ12により圧送され、第1スタン
ドミル51、第2スタンドミル52で磁性粒子の塊(凝
集体)を機械的に1次粒子の状態まで解きほぐし、下工
程へと供給される。尚、スタンドミル51、52は、ビ
ーズの詰まった円筒容器中にディスク付きシャフトを備
え、ポンプ12により圧送されてくる磁性塗料をディス
ク付きシャフトで強力に攪拌し、磁性塗料がビーズ間を
通過する間に強力な剪断力を及ぼし分散せしめる。
【0022】然るに、第1スタンドミル51の入側(ミ
リングのパス回数"0" )の磁性塗料供給管53、第1ス
タンドミル51の出側(ミリングのパス回数"1" )の磁
性塗料供給管53、第2スタンドミル52の出側(ミリ
ングのパス回数"2" )の磁性塗料供給管53の3位置の
それぞれには、第1測定装置60A、第2測定装置60
B、第3測定装置60Cが設置されている。第1〜第3
測定装置60A〜60Cは、応力差測定装置60を構成
する。
【0023】以下、応力差測定装置60(60A〜60
C)が測定する磁性塗料の第1法線応力差について説明
する。磁性塗料は、磁性粉がバインダー中に分散してい
る濃厚分散系であり、磁性粒子が相互に凝集する凝集性
が強く、低剪断下でネットワーク状構造を形成すること
が知られている。磁性塗料が流動しているとき、上述の
ネットワーク状構造は流れの流線に沿って伸ばされた状
態になっており、このため、磁性塗料の流線には張力T
を生じている。このとき、応力差測定装置60(60A
〜60C)では、磁性塗料供給管53の流路の流れに直
交する一方側に凹部61を設けることにより、磁性塗料
の流れの流線が曲率をもつような流路62を形成し、流
路62の両側のそれぞれに圧力計63A、63Bを設置
し、両圧力計63A、63Bの圧力差(P2 −P1 )か
ら磁性塗料の流れ状態下での第1法線応力差N1 を測定
可能とした。即ち、磁性塗料の流線が曲率をもつと、前
述の張力Tに起因する上向きの分力qが生じるため、P
2 はP1 よりも小さくなる。ここで、
【0024】
【数1】 であることから、流動状態にある磁性塗料の第1法線応
力差N1 を測定することができるのである。
【0025】本発明者等は、磁性塗料の流れ状態下での
第1法線応力差N1 と、磁性塗料の分散度とが一定の相
関をもつことを発見した(図6)。そこで、演算装置
(コンピュータ)70は、磁性塗料の第1法線応力差N
1 と、磁性塗料の分散度との関係を予め相関表の如くに
求めておき、前記応力差測定装置60(60A〜60
C)が測定した第1法線応力差N1 に基づき、磁性塗料
の分散度を評価可能とした。
【0026】更に、演算装置70は、上記(B) の評価結
果を用いて、ミリング工程の磁性塗料の分散度をオンラ
インで制御可能とした。即ち、演算装置70は、ミリン
グ工程出口(第2スタンドミル52の出側)の第3測定
装置60Cが測定した第1法線応力差N1 からミリング
工程出口の磁性塗料の分散度をオンラインで評価し、そ
の分散度に基づいてミリング工程における処理流量を制
御する(ポンプ12の流量を低減すると分散度良とな
る)ことにより、分散度の最適化(磁性塗料の品質の向
上、安定化)を図ることができる。
【0027】然るに、本発明では、磁気記録媒体の品質
向上を図るため、磁気記録媒体製造ラインの操業条件に
以下の限定を加えることとした。 (1) 塗布機15において、エクストルージョン型ダイ2
0(もしくは40)が支持体1の表面に塗布する塗料の
湿潤状態の塗膜厚みを18μm 以下とすること。
【0028】(2) エクストルージョン型ダイ20(もし
くは40)のスロット25、27(もしくは44)のス
ロットギャップg1 、g2 (もしくはg3 )を 0.3mm以
下とすること。
【0029】(3) 分散機14から塗布機15に供給され
る塗料の流れ状態下での第1法線応力差を2200dyne/cm2
以下、好ましくは1800dyne/cm2以下とすること。
【0030】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、上記
の工程を含む以外は、従来の磁気記録媒体の製造方法と
同様に実施されるもので、用いられる磁性塗料及び非磁
性支持体としては、従来法で通常用いられているものを
用いることができる。
【0031】例えば、上記磁性塗料の構成成分である磁
性粉としては、針状形の微細なγ−Fe23 、Fe3
4 、CrO2 のような金属酸化物、またCo被着γ−
Fe23 、Coドープγ−Fe23 のような加工処
理を施したγ−Fe23 、金属鉄粉末、微小板状のバ
リウムフェライト及びそのFe原子の一部がTi、C
o、Zn、V、Nb等の1種又は2種以上で置換された
磁性粉、Co、Fe−Co、Fe−Ni等の金属又は合
金の超微粉等が挙げられる。これらのうち金属鉄粉末は
特に化学的に安定性が悪く、この改良のため、ニッケ
ル、コバルト、チタン、ケイ素、アルミニウム等を金属
原子、塩及び酸化物の形で少量加えたり表面処理される
ことがあるが、これらを用いることもできる。また、金
属鉄粉末はその安定化のため弱い酸化性雰囲気の中で表
面に薄い酸化被膜を作らせることがあるが、このように
処理された金属粉を用いることもできる。また、前述の
磁性粉を2種以上混合して用いても良い。
【0032】また、上記磁性塗料の構成成分であるバイ
ンダーの例としては、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリアクリルニトリ
ル、ニトリルゴム、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸
エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルプチラール、塩
化ビニリデン、硝化綿、マレイン酸変性塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体、エチルセルロース等が挙げられる。
これらは単独で用いても、2種以上混合して用いても良
い。また、樹脂の硬さを調節するため可塑剤や硬化剤を
加えて使用することもできる。
【0033】また、上記磁性塗料の構成成分である有機
溶媒としては、上記塗料の各成分に対して不活性なもの
が使用され、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等が挙げられる。更に、上記磁性塗料には、以上の成分
の他、この分野で通常使用される研磨剤、潤滑剤、帯電
防止剤等の添化剤を加えても良い。
【0034】
【実施例】表1に示す組成成分の磁性塗料を調整し、塗
工液を作製した。
【0035】
【表1】
【0036】厚さ 7μm のポリエチレンテレフタレート
フィルムの表面上に上記の塗工液を乾燥厚みを変え塗布
を行い、磁性塗膜を形成した。次いで、塗膜が湿潤状態
のうちに5000Oeのソレノイド中を通過させて磁場配向
処理を行い、80度の乾燥処理を行った後巻き取った。次
いで、85度、350kg/cmの条件でカレンダー処理を行い磁
性層を形成した後、上記非磁性支持体の裏面にバックコ
ート塗料を厚さ 0.5μm になるよう塗布し、90度にて乾
燥処理を行った後、巻き取った。その後、50度以下に
て、16時間エージング処理した後、 8mm幅のテープ状に
裁断し、磁気テープを得、得られた磁気テープを 8mmカ
セットケースに装填して録画時間 120分の8mmビデオカ
セットを作製した。
【0037】実施例1(法線応力差の決定) 塗料の分散条件を4種類変え、電磁変換特性評価を行っ
た。その結果を表2に示す。その結果法線応力差2200dy
ne/cm2以下の塗料条件が、実用的に良い値であった。
尚、装置条件は、スロットギャップ 300μm 、湿潤状態
塗布厚みは18μmである。
【0038】
【表2】
【0039】実施例2(塗工条件の決定) 塗工条件の影響を調べた。塗料は、実施例1で調査した
値を用い、法線応力差2200dyne/cm2とした。その結果を
表3に示す。表3によれば、実験条件1〜3の結果よ
り、法線応力2200dyne/cm2以下、湿潤膜厚18μm の条件
ではスロットギャップ 0.3mm以下で塗膜厚みむらが発生
しないことが分かった。
【0040】
【表3】
【0041】実験条件4、5の結果より、法線応力が25
00dyne/cm2では、幅方向塗膜厚みむらが若干大きくなる
傾向が見られ、また分散条件が低いために、出力の低下
が確認できた。
【0042】幅方向の塗りむらの原因として、エクスト
ルージョン型ダイ内部の塗料の流動において、法線応力
が大きい塗料は、チャンバからスロットに塗料が流れ込
む際、応力変化が大きく幅方向に液分配の差が生じるも
のと推測される。また、分配はスロットギャップが大き
いほど影響を受けやすいものと考えられる。
【0043】尚、塗膜厚みむらは、(塗布幅方向での最
大塗膜厚みと目標塗膜厚みとの差)/(目標塗膜厚み)
で定義される。そして、塗膜厚みむらの許容値(規格)
は 3%以下である。
【0044】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、応
力差測定装置は、図5(A)、(B)に示す如くの流路
62(磁性塗料の流れの流線が曲率をもつような流路)
の両側のそれぞれに圧力計63A、63Bを設置するも
のであってもよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、エクスト
ルージョン型ダイを用いる磁気記録媒体の製造方法にお
いて、支持体の幅方向における塗膜厚みむらを十分に小
さくし、良好な塗工性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は磁気記録媒体製造ラインを示す模式図で
ある。
【図2】図2はエクストルージョン型ダイを示す模式図
である。
【図3】図3は磁気記録媒体製造ラインの分散工程を示
す模式図である。
【図4】図4は応力差測定装置を示す模式図である。
【図5】図5は応力差測定装置の変形例を示す模式図で
ある。
【図6】図6は第1法線応力差と分散度との相関を示す
図表である。
【符号の説明】
15 塗布機 20、40 エクストルージョン型ダイ 25、27、44 スロット g1 、g2 、g3 スロットギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−276517(JP,A) 特開 昭60−83813(JP,A) 特公 昭63−51504(JP,B2) 特公 平6−46454(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/848 B05D 1/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エクストルージョン型ダイのスロットか
    ら塗料を連続的に押出し、該ダイ前面を走行する支持体
    に該塗料を塗布し、該塗料の湿潤状態の塗膜厚みを18μ
    m 以下とする磁気記録媒体の製造方法において、 前記ダイのスロットギャップを 0.3mm以下とするととも
    に、 前記塗料の流れ状態下での第1法線応力差を2200dyne/c
    m2以下とすることを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記塗料の流れ状態下での第1法線応力
    差が1800dyne/cm2以下である請求項1記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
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