JP3146711B2 - 溝入りマグネットおよびその製造方法 - Google Patents

溝入りマグネットおよびその製造方法

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JP3146711B2
JP3146711B2 JP35964492A JP35964492A JP3146711B2 JP 3146711 B2 JP3146711 B2 JP 3146711B2 JP 35964492 A JP35964492 A JP 35964492A JP 35964492 A JP35964492 A JP 35964492A JP 3146711 B2 JP3146711 B2 JP 3146711B2
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昇 増田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気センサやリニアモ
ータ等に利用される溝入りマグネットおよびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5の(a)には一般的な磁気センサの
要部構成が示されており、マグネット1の上面に一対の
磁気抵抗素子2a,2bが装着されている。この磁気抵
抗素子2a,2bは図6に示すように直列に接続され、
この直列回路の一方側を電源ラインに接続し、他端側を
グランドラインに接続し、磁気抵抗素子2a,2bの直
列接続部から信号取り出し部を引き出して分圧回路とし
たものである。
【0003】この磁気センサは磁性体からなる被検出体
3の走行経路上に設置され、被検出体3が磁気抵抗素子
2aの上側を対向して通過するときに、永久磁石1のバ
イアス磁界が磁気抵抗素子2aを集中して通過する結
果、磁気抵抗素子2aの磁気抵抗が大きく変化し、磁気
センサから図5の(b)に示すように上側に凸となる出
力波形の信号が得られ、次に、被検出体3が磁気抵抗素
子2bに対向する位置に来たときに、今度は、永久磁石
1のバイアス磁界が磁気抵抗素子2b側を集中して通過
する結果、磁気抵抗素子2bの磁気抵抗が大きく変化
し、これにより、磁気センサから下に凸となる出力波形
の信号が得られる。この磁気センサの出力信号を解析す
ることにより、磁性体の情報が読み取られる。
【0004】ところで、前記被検出体3の移動方向や検
出の分解能を向上するため、例えば、図7に示されるよ
うに、磁性体板10からなるマグネット1上に複数の磁気
抵抗素子2a,2bを配設し、このマグネット1上に複
数の分圧回路11を形成した多チャンネル型の磁気センサ
が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この磁
気センサのマグネット1は平板によって形成されている
ため、この磁気センサの磁気抵抗素子2a,2b上を被
検出体が通過するときに、隣接する磁気抵抗素子相互間
の磁界が干渉し、また、隣接の分圧回路相互間の磁界も
干渉して、いわゆるクロストーク現象が発生し、検出精
度が低下するという問題がある。
【0006】そこで、各分圧回路や磁性抵抗素子間のク
ロストークを解消する目的で、出願人らは図3に示すよ
うに、各分圧回路間や磁気抵抗素子2a,2b間に升目
状の溝5を設けたマグネット1を形成し、このマグネッ
ト1を備えた磁気センサを提案している。
【0007】この提案例のマグネットを備えた磁気セン
サによれば、磁気抵抗素子2a,2b上を被検出体が通
過するときに、例えば、図4に示されるように、第1の
磁極7aから発生する磁界と第2の磁極7bから発生す
る磁界とが溝5で反発磁界を形成し、この反発磁界によ
り強力な磁気障壁を作り、クロストークが防止される。
【0008】ところで、この提案例の磁気センサを作製
するには、まず、磁性体板10に升目状の溝5を加工形成
した後、この磁性体板10に着磁してマグネット1を形成
する。このとき、磁性体板10の表面には同一極性の磁極
を着磁するため、溝5の溝壁間に強力な反発磁界が発生
する。この強力な反発磁界によって溝5の角が欠損した
り、溝5の底壁が破壊する等の問題があり、溝5を深く
すれば深くするほどマグネット全体の強度が小さくなり
破壊がひどくなり、溝入りマグネットの製造歩留りが大
幅に悪化するという問題があった。
【0009】また、磁性体板10を稀土類マグネットやネ
オジマグネットで構成した場合には、溝5の破損が極端
にひどく、溝入りマグネットの製造が全くできないとい
う問題があった。
【0010】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、複数の溝を設けた磁性体板
上の着磁領域に着磁するときに、溝部分に破損を生ずる
ことのない溝入りマグネットおよびその製造方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明の溝入りマグネットは、磁性体板上に磁気障壁形成
用の升目状の溝が形成されることで磁性体板上の同一極
の着磁領域が区画されている磁気センサのバイアスマグ
ネット用の溝入りマグネットであって、該マグネットは
稀土類マグネットあるいはネオジマグネットにより構成
されており、上記升目状の溝はその深さが上記磁性体板
の厚さのほぼ1/2と成し、この升目状の溝には補強材
が充填されていることを特徴として構成されている。ま
た、本発明の溝入りマグネットの製造方法は、磁性体板
上に複数の溝を形成した後に、各溝に補強材を充填硬化
し、次に複数の溝によって区画された領域に着磁を行う
ことを特徴として構成されている。
【0012】
【作用】磁性体板上に設けた各溝によって区画された着
磁領域に着磁を行うと、各溝内で強力な反発磁界が発生
する。この強力な反発磁界の破壊力に対し予め溝内に充
填硬化した補強材が抵抗して、その力を抑制し、溝部分
の破壊を防止する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、提案例と同一の
名称部分には同一の符号を付し、その詳細な重複説明は
省略する。
【0014】図1には本実施例の溝入りマグネットが示
されている。この溝入りマグネット1は磁気センサのバ
イアスマグネットであって、稀土類マグネットあるいは
ネオジマグネットにより構成されている。この溝入りマ
グネット1には提案例と同様に磁性体板10上に磁気障壁
形成用の升目状の溝5が形成されており、この升目状の
溝内には接着剤等の補強材8が充填硬化され、各溝が補
強されている。そして、この磁性体板10の着磁領域12上
に同一極性の磁極を着磁してマグネットとしたものであ
る。この溝入りマグネット1を用いて、例えば、磁気セ
ンサを作製するときは、図3に示すように、このマグネ
ット1の上面に複数の磁気抵抗素子2a,2bを配設
し、複数の分圧回路を形成することにより作製される。
【0015】次に、本実施例の溝入りマグネットの製造
工程を図2に基づいて説明する。まず、図2の(a)に
示すように、補強板4上に磁性体板10を搭載し、接着剤
6で仮接着する。前記磁性体板10を図2の(b)に示す
ようにスライシングや放電加工等の周知の加工方法を用
いて升目状の溝5を形成する。このとき、磁性体板10は
補強板4に固定されているので、溝5の形成が容易とな
る。次に、図2の(c)に示すように前記複数の溝5の
部分に接着剤等の補強材8を充填硬化して各溝5部を補
強する。この状態で、磁性体板10の各溝で区画された着
磁領域12に同一極性の磁極を着磁した後、磁性体板10を
補強板4から接着剤6を溶融あるいは溶剤等で溶解して
取り外し、図2の(d)に示すような溝入りマグネット
を形成する。
【0016】なお、前記磁性体板10の升目状の溝5の深
さは深ければ深いほど磁気障壁は強くなることが実験結
果から明らかにされているが、磁性体板10の機械的強
度、磁気障壁強度を加味すると磁性体板10の厚さの1/
2の深さがマグネットの分解能の向上やクロストークを
減少させるのに最も有効である。
【0017】本実施例によれば、磁性体板10の複数の溝
に補強材8を充填して各溝5を補強した後、磁性体板10
の着磁領域12に同一極性の磁極を着磁して溝入りマグネ
ットを形成するので、補強材8が強力な反発磁界の破壊
力に対抗して各溝の破損を防止することが可能となり、
マグネットの製造歩留りを大幅にアップすることができ
るため、安価な磁気センサを得ることができる。
【0018】また、磁性体板10の各溝5を補強後、磁性
体板10の着磁領域12に着磁するので、従来では製造が不
可能であった稀土類マグネットやネオジマグネットでも
溝5の部分が欠損せず、製作が可能となる。
【0019】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では、溝5の補強材8として接着剤を用いたが、
例えば、ワックスや金属補強材として、はんだ、鉛、イ
ンジューム等の導電性非磁性体でもよく、用途目的に応
じて選定することができ、溝5の非磁性で補強効果があ
るものならば材質は問わない。
【0020】また、上記実施例では、磁気センサに用い
るマグネットについて説明したが、本発明の溝入りマグ
ネットの製造方法は、例えばアクチュエータに利用する
こともできる。また、上記実施例に示したような溝5中
に線を挿入する構成としてもよい。この場合には、着磁
後、補強材8を除去する必要がある。この製造工程とし
ては、図2の(c)に示すように各溝によって区画され
た着磁領域12に同一極性の磁極を着磁後、補強板4を付
けたまま、補強材8を溶融あるいは溶剤等により溝5か
ら取り除き、溝5中に導体線を張り、さらに、補強材8
を溝5に注入して補強後、補強板4の接着剤を溶剤等で
取り除き、図2の(d)に示すような溝入りマグネット
を得る方法や、着磁前に導体を張り、さらに補強材を注
入後着磁する等の方法を取るが、この加工工程は目的と
する対象物に最適な手法を用いる。
【0021】
【発明の効果】本発明は磁性体板の複数の溝に補強材を
充填して溝を補強した後、磁性体板の各溝によって区画
された着磁領域に同一極性の磁極を着磁して溝入りマグ
ネットを形成するので、補強材が強力な反発磁界の破壊
力に対抗して各溝の破損を防止することが可能となり、
マグネットの製造歩留りを大幅にアップすることができ
る。
【0022】また、磁性体板の各溝を補強後、着磁領域
に着磁するので、従来では製造が不可能であった強度の
弱い稀土類マグネットやネオジマグネットでも製作が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の溝入りマグネットの説明図である。
【図2】本実施例の溝入りマグネットの製造工程の説明
図である。
【図3】磁性体板上に複数の溝を形成した磁気センサの
斜視説明図である。
【図4】磁気センサの凹溝部での反転磁界による磁界障
壁の形成状態の説明図である。
【図5】従来の磁気センサの説明図である。
【図6】磁気抵抗素子の分圧回路の説明図である。
【図7】多チャンネル型磁気センサとして考えられる一
形態の説明図である。
【符号の説明】
1 マグネット 4 補強板 5 溝 6 接着剤 8 補強材 10 磁性体板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 7/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体板上に磁気障壁形成用の升目状
    溝が形成されることで磁性体板上の同一極の着磁領域が
    区画されている磁気センサのバイアスマグネット用の溝
    入りマグネットであって、該マグネットは稀土類マグネ
    ットあるいはネオジマグネットにより構成されており、
    上記升目状の溝はその深さが上記磁性体板の厚さのほぼ
    1/2と成し、この升目状の溝には補強材が充填されて
    いる溝入りマグネット。
  2. 【請求項2】 磁性体板上に複数の溝を形成した後に、
    各溝に補強材を充填硬化し、次に複数の溝によって区画
    された領域に着磁を行う溝入りマグネットの製造方法。
JP35964492A 1992-12-24 1992-12-24 溝入りマグネットおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP3146711B2 (ja)

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