JP3145788U - 屋根用除雪装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単且つ堅牢な機構の装置で、しかも人力を始め小さな駆動力で機械的に効率良く除雪できるようにした屋根用除雪装置を提供する。
【解決手段】寄せ屋根の棟全長とその一端部の延長待機部に亘る走行レール500と、それに装着した走行ボックス600と、走行ボックス600の走行駆動機構800と、走行ボックスに上部のみを上下・左右首振り可能に片支持して両サイドの屋根面の傾斜方向に沿って延在する一対の雪掻翼700とを設けてなり、前記走行駆動機構により走行ボックスを走行させて雪掻翼を屋根面に沿って牽引シフトすることにより屋根面上の積雪を除去する屋根用除雪装置。
【選択図】図1

Description

本考案は、屋根用除雪装置に関するものである。
冬季積雪地域においては、屋根に登っての雪降ろしは多大の労力と時間が要求され、落下等の危険も伴う厄介な作業である。この雪降ろし作業を人手によらず、機械的にできるようにした屋根用の除雪装置が従来より次のように種々提案されている。
1.両端保持式の雪掻バーを屋根全長に亘り配置し棟から軒下に亘って昇降除雪するもの。特許文献1〜特許文献7。
2.ドーム屋根頂部を中心に弓形クレーパーバーを旋回走行させ除雪するもの。特許文献8。
3.両端保持式の無端コンベアー等を屋根全域に亘り配置し棟から軒下にエンドレス回動させコンベアー上に積雪したものを搬送落下除去するもの。特許文献9〜特許文献12
4.屋根の全面に亘りエアーバッグを一体に又は分割して配置し、その空気給・排出の上下動や振動等でエアーバッグ上に積雪したものを跳ね上げ落下除去するもの。特許文献13〜特許文献16。
5.屋根の棟(稜部)全長からの温水散水式のもの。特許文献17〜特許文献18。
6.屋根の適所に記憶合金ワイヤーを張り、それの温度差による伸縮振動で屋根からの雪離れを促し落下させようとするもの。特許文献19。
しかし、これらは何れも設備費が高価となり、しかも維持費が高く付く。
つまり、屋根上に複雑な機構で設置され装置全体が大型化すると共に大きな駆動力を必要として、多額の設備費を要するためなかなか普及しなく、又、実現不可能なものさえある。
また冬季以外には屋根上の大規模な装置が露見され、建物全体の美観を損ねてしまう等の問題がある。

特開2008-138482号公報 特開1993-202638号公報 特開1999-152937号公報 特開2007-046297号公報 特開2008-063858号公報 特開2008-138481号公報 実公平1994-042066号公報 特公平1996-016403号公報 特開1993-098848号公報 特開1993-098849号公報 特開1993-280169号公報 特開1997-287263号公報 特開1995-004116号公報 特開1998-121671号公報 特開2007-239219号公報 特開1993156760号公報 特開1994-272429号公報 特開2000-257304号公報 特開1997-053337号公報
本考案は、上記のような従来の事態に鑑みなされたもので、簡単且つ堅牢な機構の装置で、しかも人力を始め小さな駆動力で機械的に効率良く除雪できるようにした屋根用除雪装置を提供することを目的とする。
上記課題を満足させる本考案の基本的な技術構成は、
(1)、寄せ屋根の棟全長とその一端部の延長待機部に走行レールを敷設し、走行レールに沿って走行する走行ボックスを設け、走行ボックスを走行レールに沿って走行駆動させる走行駆動機構を設け、走行ボックスに上部のみを上下・左右首振り可能に片支持して両サイドの屋根面の傾斜方向に沿って延在する一対の雪掻翼を設け、前記走行ボックスを走行させて雪掻翼を牽引シフトすることにより屋根面上の雪を除去することを特徴とする交互スライド式除雪装置、及び
(2)、寄せ屋根の延長待機部の破風に、前記一対の雪掻翼をその中間位置から支えて持ち上げ回動させ、屋根の積雪厚に応じた傾斜角度にしておくリフトバー機構を設けたことを特徴とする前記(1)に記載の交互スライド式除雪装置である。
本考案の前記構成の屋根用除雪装置は、簡単且つ堅牢な機構で、しかも除雪抵抗を小さくして人力を始め小さな駆動力で機械的に効率良く除雪できる装置である。
しかも実施例で紹介のように屋根上設備でありながら、デザイン的にも周囲環境に配慮した美的外観も備えている等の、優れた効果を呈するものである。
本考案を実施するための最良の形態は、次に紹介する実施例により詳細に説明する。
図1は本実施例1の正面説明図であり、屋根の右側に示す走行ボックス600と雪掻翼700-1(700-2)は、矢印の方向左側にシフトし始めて除雪する時の姿勢を示し、左側端の延長待機部102に示す位置までシフトする。延長待機部の手前に示す走行ボックスと雪掻翼は、隣接する延長待機部から出て、矢印の方向右側にシフトし始め除雪する時の姿勢を示す。図2は同平面説明図であり、図3は同側面説明図である。
図1〜図3において、本例の屋根用除雪装置は、寄せ屋根100の棟部(頂部)101とその一端部の延長待機部102に走行レール500を敷設し、走行レール500に沿って車輪620でスライド走行する走行ボックス600を設け、これに上部を支持軸機構で上下及び旋回可能にルーズに軸着して両サイドの屋根100に沿って延在する一対の翼型の雪掻翼700-1、700-2を設け、走行ボックス600をウインチ機構(走行駆動機構)800により走行レール500上を走行駆動させて、雪掻翼700-1、700-2を屋根100上に所定間隔を置いて平行シフトさせ屋根100上の積雪を除去するものである。
走行レール500は上フランジ502と車輪620走行用の下フランジ503を有する断面横H型で適宜な分割接合タイプにして固定盤501で位置固定してある。
走行ボックス600は、下端開放型の下部ボックス601とサイド一部開口602-1の上部ボックス602と、前部に走行レール500用の雪跳ねラッセル610を設け、下部ボックス601内の両側には2対の走行車輪620を軸604で回転自在に装着して、この2対の走行車輪620を前記走行レール500の上下フランジ502,503間に配置してモノレールタイプにし、上部ボックス602内には、雪掻翼700-1、700-2の支持軸機構を設ける。支持軸機構は一対の軸受621とそれで支持した軸622を有し、軸622に雪掻翼700-1、700-2支持アーム701の上端部のルーズ軸受701-1を、前記開口602-1の開口範囲内で、上下回転と左右旋回可能にルーズに軸着する。
前記雪跳ねラッセル610は尖頭型部で雪跳ねするが、走行車輪603の前方に適宜な雪掻きまたは氷掻きスクレーパ、蒸気噴射ノズル等を設置し走行を円滑に維持させる機器を付設することができる。
雪掻翼700-1、700-2は、支持アーム701に雪掻翼本体702をその中央部長手方向を固定支持し、支持アーム701の上端部のルーズ軸受701-1を走行ボックス600の前記支持軸機構の軸622で上下及び旋回可能にルーズに軸着して、往復走行の際の各雪掻翼本体702の雪跳ね角度を雪からの抵抗で傾斜角に変化させ雪掻き抵抗を少なくしてある。雪掻翼本体702は平面図に示す如く支持アーム701の下部の前後に各々半身を掻き方向に傾斜位置させて往復雪掻きを可能にしてある。
ウインチ機構800は、両破風に固定した支持架構801に滑車802を設け地上にウインチ803を設置し、ウインチ803からのワイヤーロープ804を滑車802を介して走行ボックス600の前後中央部に接続したものである。
延長待機部102に待機させた一対の雪掻翼700-1、700-2を雪掻き開始の際、当該雪掻翼本体702をその下から支えてスタート高さを屋根の積雪厚に応じて持ち上げておくリフトバー機構は、一対のリフトバー901、902を寄せ屋根の破風に軸903、904で回転可能に取り付け、リフトバー901、902の先端に、雪掻翼本体702をその下から支える水平シャフト905、906を固定し、後端に引っ張り回転用の二股ワイヤー907付ワイヤー908を接続してなり、ワイヤー908を引いてリフトバー901、902を回動させて雪掻翼本体702の傾斜角度を積雪状態に応じた所望のスタート角度にしておくことにより、雪掻翼本体702を水平シャフト905、906に沿ってスタート移動させて屋根の積もった雪の側面に雪掻翼本体702を食い込ませ雪掻きを円滑に始動させるものである。
本考案は、上述のように簡単且つ堅牢な機構で、しかも人力を始め小さな駆動力で機械的に効率良く除雪できる屋根用除雪装置である。
しかも実施例で紹介のように屋根上設備でありながら、周囲環境に配慮した美的外観も備えている等の、優れた効果を呈するものであり、冬季積雪地域の工場建屋、事務所、一般家屋など幅広く普及活用され、除雪産業に大きく貢献するものである。
本実施例1の正面説明図であり、屋根の右側に示す走行ボックスと雪掻翼は、左側にシフトし始めて除雪する時の姿勢を示し、左側端の延長待機部に示す位置までシフトする。延長待機部の手前に示す走行ボックスと雪掻翼は、隣接する延長待機部から出て右側にシフトし始め除雪する時の姿勢を示す。 図1の平面説明図であり 図1の一部拡大断面の側面説明図である。
符号の説明
100 寄せ屋根
500 走行レール
600 走行ボックス
620 支持軸機構
601 下端開放型の下部ボックス
602 サイド一部開口602-1の上部ボックス
610 雪跳ねラッセル
701 支持アーム
702 雪掻翼本体
700-1、700-2 雪掻翼
800 ウインチ機構(走行駆動機構)
900 リフトバー機構

Claims (2)

  1. 寄せ屋根の棟全長とその一端部の延長待機部に走行レールを敷設し、走行レールに沿って走行する走行ボックスを設け、走行ボックスを走行レールに沿って走行駆動させる走行駆動機構を設け、走行ボックスに上部のみを上下・左右首振り可能に片支持して両サイドの屋根面の傾斜方向に沿って延在する一対の雪掻翼を設け、前記走行ボックスを走行させて雪掻櫂を牽引シフトすることにより屋根面上の雪を除去することを特徴とする屋根用除雪装置。
  2. 寄せ屋根の延長待機部の破風に、前記一対の雪掻翼をその中間位置から支えて持ち上げ回動させ、屋根の積雪厚に応じた傾斜角度にしておくリフトバー機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の屋根用除雪装置である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013096211A (ja) * 2011-11-07 2013-05-20 Hiroshi Karita 除雪装置

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