JP3124964U - 屋根の積雪防止装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 屋根への積雪は、その重さにより建物の倒壊の原因となる。これを防ぐために屋根の雪降ろしは欠かせないが、その作業は重労働を伴うと共に転落などによる死傷者の発生を引き起こしている。このため、屋根への積雪を防止する装置が望まれている。
【解決手段】 電動巻き取り機、滑車、ワイヤーロープを組み合わせ、ブラシを取り付けたビームをガイドレールに沿って連続的に往復移動させて、屋根面に降雪した雪を掃き落として積雪を防止する装置により、この課題を解決する。
【選択図】図１

Description

本考案は、屋根の積雪防止装置の使用に関する。

従来、降雪地域の屋根への積雪は、その重みによって家屋が倒壊する恐れがあり、人力による雪降ろし作業が必要となる。特に豪雪時の雪降ろし作業は重労働を伴い、転落などで多くの死傷者を出している。
積雪の被害防止は、新築家屋においては積雪に耐えられる構造にするとか、屋根の傾斜を鋭角にするなどの対策が可能であるが、多くの既設家屋は強度が満足ではなく、屋根の傾斜も緩やかで積雪が起きやすい構造となっている。
また、温水利用などの積雪防止装置も考えられているが、実効性に乏しく普及が進んでいない。

屋根の積雪防止は、降雪初期の段階から屋根に雪を滞留させないことが肝要である。また、その装置の設置費用や維持経費の経済的負担が大きくならないことが普及面から求められる。

そこで、屋根に電動の移動式ビームにブラシを取り付け、滑車とワイヤーロープを組み合わせ、ガイドレールに沿って連続的に往復移動させて、降雪した雪を掃き落として積雪を防止する。

よって、本考案の積雪防止装置を設置することによって、屋根の積雪を防止することができ、従来人力による重労働で危険をともなう雪降ろし作業を無くすことができる。

本考案に係わる屋根の積雪防止装置は、図１に示すように、２個の頂部滑車１と２個の巻き取り機側下部滑車２−１と１個の反巻き取り機側下部滑車２−２、電動巻き取り機３との間をワイヤーロープ４によって連係し、ワイヤーロープに適度な摩擦を保持するためのテンション荷重５を設ける。ワイヤーロープにはビーム６が固着されていて、このビームには全幅部分にわたってブラシ７が取り付けられている。このブラシは屋根の表面の凹凸（瓦ぶき、トタンぶき等）に柔軟に対応する長さと弾力性を有している。そして、ビームの両端にはガイドローラー８が取り付けられていて、ガイドレール９に沿って移動する。
ビームは屋根の左右傾斜の上下位置にそれぞれ配置され、電動巻き取り機の荷重を軽減している。すなわち、片方のビームが上がる時は反対側のビームは重力で下り、荷重のバランスを保つことができる。
ワイヤーロープには、ビームの移動位置に適合した２個の位置センサーを取り付け、位置スイッチ１０を作動させる。すなわち、片側の位置スイッチが作動した時は電動巻き取り機がワイヤーロープを引っ張る回転方向に、もう片側の位置スイッチが作動した時はその反対方向に回転を変換する。この動作を巻き取り機制御盤１１によって連続的に繰り返し制御する。このようにしてビームに取り付けられたブラシが屋根を連続的に上下移動して、積雪した雪を掃き落とす屋根の積雪防止装置である。

本考案に係わる積雪防止装置を、設置した状態の側面図である。 本考案に係わる積雪防止装置を、設置した状態の正面図である。

符号の説明

１ 頂部滑車
２−１ 巻き取り機側下部滑車
２−２ 反巻き取り機側下部滑車
３ 電動巻き取り機
４ ワイヤーロープ
５ テンション荷重
６ ビーム
７ ブラシ
８ ガイドローラー
９ ガイドレール
１０ 位置スイッチ
１１ 巻き取り機制御盤

Claims (1)

1. 屋根の頂部に頂部滑車、屋根の左右の下部に下部滑車をそれぞれ取り付け、その滑車間にワイヤーロープを通して、電動巻取り機によってそのワイヤーロープを巻き取り、ワイヤーロープが所定の距離を移動すると、位置スイッチが作動して電動巻き取り機の回転方向を反転させる。ワイヤーロープには、屋根の左右にそれぞれビームを固着し、このビームには屋根面と接触する部分にブラシが取り付けられている。ビームを安定して移動させるために、屋根の左右両端にガイドレールを取り付け、それに沿ってビームに取り付けられたガイドローラーが移動する。こうして、屋根へ降雪した雪を、ビームに取り付けられたブラシが往復移動することによって、掃き落とすことができる積雪防止装置である。

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