JP3145660B2 - 電力ケーブルの部分放電測定方法 - Google Patents
電力ケーブルの部分放電測定方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力ケーブル若
しくはその接続部の内部に、送電性能に影響を及ぼす様
な空隙、異物等が存在するか否かを知る為に行なう電力
ケーブルの部分放電測定方法の改良に関し、より高感度
の(測定可能範囲が広い)測定を行なえる様にすべく発
明したものである。
しくはその接続部の内部に、送電性能に影響を及ぼす様
な空隙、異物等が存在するか否かを知る為に行なう電力
ケーブルの部分放電測定方法の改良に関し、より高感度
の(測定可能範囲が広い)測定を行なえる様にすべく発
明したものである。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブル若しくはその接続部の内部
に空隙や異物等が存在すると、その大きさ等によっては
絶縁性能が劣化する等、送電性能に悪影響を及ぼす可能
性がある。この様な空隙や異物等の存在を知る為の非破
壊検査方法として、電力ケーブルの部分放電を測定する
事が従来から行なわれている。この様な電力ケーブルの
部分放電測定方法として従来から、例えば(株)オーム
社刊、小崎正光編著の、インターユニバーシティ「高電
圧・絶縁工学」、或は、特公平6−7148号公報に記
載されたものが知られている。図11〜13は、このう
ちの特公平6−7148号公報に記載された、部分放電
測定方法を実施する状況を示している。
に空隙や異物等が存在すると、その大きさ等によっては
絶縁性能が劣化する等、送電性能に悪影響を及ぼす可能
性がある。この様な空隙や異物等の存在を知る為の非破
壊検査方法として、電力ケーブルの部分放電を測定する
事が従来から行なわれている。この様な電力ケーブルの
部分放電測定方法として従来から、例えば(株)オーム
社刊、小崎正光編著の、インターユニバーシティ「高電
圧・絶縁工学」、或は、特公平6−7148号公報に記
載されたものが知られている。図11〜13は、このう
ちの特公平6−7148号公報に記載された、部分放電
測定方法を実施する状況を示している。
【0003】互いに接続すべき1対の電力ケーブル1、
1の中心部に設けた導体2、2の端部同士は、スリーブ
3により接続している。これら導体2、2及びスリーブ
3の周囲は絶縁体4により覆い、更にこの絶縁体4の周
囲を金属製のカバー5、5により覆っている。又、これ
ら1対のカバー5、5の端縁同士の間には絶縁筒6を設
け、更にこれらカバー5、5の外周面は、ビニール等の
絶縁材製の防食層7、7により被覆している。
1の中心部に設けた導体2、2の端部同士は、スリーブ
3により接続している。これら導体2、2及びスリーブ
3の周囲は絶縁体4により覆い、更にこの絶縁体4の周
囲を金属製のカバー5、5により覆っている。又、これ
ら1対のカバー5、5の端縁同士の間には絶縁筒6を設
け、更にこれらカバー5、5の外周面は、ビニール等の
絶縁材製の防食層7、7により被覆している。
【0004】これら各防食層7、7の外周面で、上記絶
縁筒6を介して互いに離隔した位置には、それぞれ1対
ずつのパルス印加用電極8、8と検出用電極9、9とを
添着している。そして、このうちの1対のパルス印加用
電極8、8同士の間に、パルス発生器10により、パル
スを印加自在としている。又、上記1対の検出用電極
9、9同士の間には検出用インピーダンス11を接続
し、上記パルス発生器10により上記1対のパルス印加
用電極8、8同士の間にパルスを印加する事に伴って、
上記1対の検出用電極9、9の間に電位差を発生させる
様にしている。そして、測定器12により上記電位差を
測定自在としている。尚、図13は、図11〜12に示
す様に配置した構成各部材の等価回路である。
縁筒6を介して互いに離隔した位置には、それぞれ1対
ずつのパルス印加用電極8、8と検出用電極9、9とを
添着している。そして、このうちの1対のパルス印加用
電極8、8同士の間に、パルス発生器10により、パル
スを印加自在としている。又、上記1対の検出用電極
9、9同士の間には検出用インピーダンス11を接続
し、上記パルス発生器10により上記1対のパルス印加
用電極8、8同士の間にパルスを印加する事に伴って、
上記1対の検出用電極9、9の間に電位差を発生させる
様にしている。そして、測定器12により上記電位差を
測定自在としている。尚、図13は、図11〜12に示
す様に配置した構成各部材の等価回路である。
【0005】各部材を上述の様に配置した状態で、上記
パルス発生器10により発生したパルスを1対のパルス
印加用電極8、8同士の間に印加すると、上記1対の検
出用電極9、9同士の間に接続した検出用インピーダン
ス11の両側に電位差が発生する。そこで、上記測定器
12によりこの電位差を測定すれば、上記絶縁体4内で
の部分放電の有無、及びその大きさを判定できる。尚、
この様な部分放電測定方法を実施する際には、雑音の少
ない高周波のパルスを選定して使用する事が好ましい。
パルス発生器10により発生したパルスを1対のパルス
印加用電極8、8同士の間に印加すると、上記1対の検
出用電極9、9同士の間に接続した検出用インピーダン
ス11の両側に電位差が発生する。そこで、上記測定器
12によりこの電位差を測定すれば、上記絶縁体4内で
の部分放電の有無、及びその大きさを判定できる。尚、
この様な部分放電測定方法を実施する際には、雑音の少
ない高周波のパルスを選定して使用する事が好ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の部分放
電測定方法は、雑音の少ない高周波のパルスを選定して
使用する事により、或る程度高感度の測定を行なえる
が、より測定感度を高くする為には改良が望まれてい
る。即ち、従来の部分放電測定方法では、検出用インピ
ーダンス11の両側に発生した電位差を測定器12によ
り処理する場合に、この電位差を線形動作をする回路に
より処理していた。一方、電力ケーブルの部分放電を測
定する場合には、測定器12に組み込んだ周波数変換回
路部分等で、多少なりとも雑音が発生する事が避けられ
ない。測定器12で処理した部分放電に基づく電圧値
が、上記雑音に基づく電圧値以下になると、部分放電の
測定が不可能になる。広い範囲での測定、言い換えれば
高感度の測定を行なう為には、検出用インピーダンス1
1の両端に発生した電位差に基づく電圧値が、広い測定
範囲に亙って、上記雑音に基づく電圧値を上回る様にす
る必要がある。本発明の部分放電測定方法は、この様な
事情に鑑みて発明したものである。
電測定方法は、雑音の少ない高周波のパルスを選定して
使用する事により、或る程度高感度の測定を行なえる
が、より測定感度を高くする為には改良が望まれてい
る。即ち、従来の部分放電測定方法では、検出用インピ
ーダンス11の両側に発生した電位差を測定器12によ
り処理する場合に、この電位差を線形動作をする回路に
より処理していた。一方、電力ケーブルの部分放電を測
定する場合には、測定器12に組み込んだ周波数変換回
路部分等で、多少なりとも雑音が発生する事が避けられ
ない。測定器12で処理した部分放電に基づく電圧値
が、上記雑音に基づく電圧値以下になると、部分放電の
測定が不可能になる。広い範囲での測定、言い換えれば
高感度の測定を行なう為には、検出用インピーダンス1
1の両端に発生した電位差に基づく電圧値が、広い測定
範囲に亙って、上記雑音に基づく電圧値を上回る様にす
る必要がある。本発明の部分放電測定方法は、この様な
事情に鑑みて発明したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電力ケーブルの
部分放電測定方法は、前述した従来の部分放電測定方法
と同様に、電力ケーブルの周囲を覆う絶縁層の外周面に
互いに間隔をあけて、それぞれ1対ずつのパルス印加用
電極と検出用電極とを添着すると共に、このうちの1対
のパルス印加用電極にパルスを印加する事に伴って1対
の検出用電極同士の間に発生する電位差を測定するもの
である。特に、本発明の電力ケーブルの部分放電測定方
法に於いては、上記1対の検出用電極同士の間に発生す
る電位差を、パルス応答の建幅特性による波高値の圧縮
動作を行なう回路で処理する。
部分放電測定方法は、前述した従来の部分放電測定方法
と同様に、電力ケーブルの周囲を覆う絶縁層の外周面に
互いに間隔をあけて、それぞれ1対ずつのパルス印加用
電極と検出用電極とを添着すると共に、このうちの1対
のパルス印加用電極にパルスを印加する事に伴って1対
の検出用電極同士の間に発生する電位差を測定するもの
である。特に、本発明の電力ケーブルの部分放電測定方
法に於いては、上記1対の検出用電極同士の間に発生す
る電位差を、パルス応答の建幅特性による波高値の圧縮
動作を行なう回路で処理する。
【0008】
【作用】上述の様に構成する本発明の電力ケーブルの部
分放電測定装置によれば、1対の検出用電極同士の間の
電位差に対する応答値の変動を小さくして、より小さな
電荷での測定を可能にできる。この結果、測定感度が向
上する。
分放電測定装置によれば、1対の検出用電極同士の間の
電位差に対する応答値の変動を小さくして、より小さな
電荷での測定を可能にできる。この結果、測定感度が向
上する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の理論的裏付けに就いて、
実施の形態に触れつつ説明する。先ず、ケーブルの部分
放電による発生電圧は、次の様に評価できる。放電電荷
をQ、ケーブル内のパルスの伝搬速度をv、放電の生成
時間(電流波形を方形波とする)をt、ケーブルの単位
長さあたりの静電容量をC0 とすると、放電により生じ
る電圧δVD は、 δVD =Q/(2・C0 ・v・t)・・・(1) で表される。この様に、放電により分布定数試料に生じ
る電圧は、放電場所の両側の限られた部分の、静電容量
と放電電荷の大きさとで決まる。
実施の形態に触れつつ説明する。先ず、ケーブルの部分
放電による発生電圧は、次の様に評価できる。放電電荷
をQ、ケーブル内のパルスの伝搬速度をv、放電の生成
時間(電流波形を方形波とする)をt、ケーブルの単位
長さあたりの静電容量をC0 とすると、放電により生じ
る電圧δVD は、 δVD =Q/(2・C0 ・v・t)・・・(1) で表される。この様に、放電により分布定数試料に生じ
る電圧は、放電場所の両側の限られた部分の、静電容量
と放電電荷の大きさとで決まる。
【0010】次に、部分放電を検出する装置の信号レベ
ルは、次の様に表示する。尚、部分放電検出用に、任意
の高周波を選択可能な、同調増幅を用いた装置として、
スペクトラムアナライザ(以下「SA」とする。)等の
同調増幅回路を使用する。SAでは、入力抵抗50
[Ω]に1[mW]の電力を供給している場合を基準と
し、信号レベルをdBm 単位で表す。即ち、0[dBm ]
(レベル比較ではdBで表示)は√(50×1 ×10-3)=0.
224 [V]となり、レベルが一桁小さくなる毎に、−20
[dB]を加える形で、検出信号レベルを表示する。SA
内の周波数変換回路内で発生し、このSAによる測定限
界となる雑音レベルも、同様に表示する。
ルは、次の様に表示する。尚、部分放電検出用に、任意
の高周波を選択可能な、同調増幅を用いた装置として、
スペクトラムアナライザ(以下「SA」とする。)等の
同調増幅回路を使用する。SAでは、入力抵抗50
[Ω]に1[mW]の電力を供給している場合を基準と
し、信号レベルをdBm 単位で表す。即ち、0[dBm ]
(レベル比較ではdBで表示)は√(50×1 ×10-3)=0.
224 [V]となり、レベルが一桁小さくなる毎に、−20
[dB]を加える形で、検出信号レベルを表示する。SA
内の周波数変換回路内で発生し、このSAによる測定限
界となる雑音レベルも、同様に表示する。
【0011】上述の様なSA等の同調増幅回路は、本発
明を実施する場合に必要な、信号を圧縮する動作を行な
う。即ち、SAは低入力抵抗の装置であり、放電による
発生電圧は検出時には減少する。一般に、SAはギガヘ
ルツ程度までの高周波を測定対象とし、50[Ω]等の低
入力抵抗の回路方式を採用している。放電信号は、試料
内部の直列な静電容量、即ち、図8に示した絶縁体4及
び防食層7、7により構成される静電容量を経て、上記
低入力抵抗により検出される。この為、上記(1)式で
示した放電により生じる電圧δVD は、SAによる測定
では、減衰し、小さくなる。
明を実施する場合に必要な、信号を圧縮する動作を行な
う。即ち、SAは低入力抵抗の装置であり、放電による
発生電圧は検出時には減少する。一般に、SAはギガヘ
ルツ程度までの高周波を測定対象とし、50[Ω]等の低
入力抵抗の回路方式を採用している。放電信号は、試料
内部の直列な静電容量、即ち、図8に示した絶縁体4及
び防食層7、7により構成される静電容量を経て、上記
低入力抵抗により検出される。この為、上記(1)式で
示した放電により生じる電圧δVD は、SAによる測定
では、減衰し、小さくなる。
【0012】そこで、放電による電圧等の信号を圧縮す
る動作(圧縮動作)に就いて述べる。入力電圧をe1 、
出力電圧をe2 、比例定数をK、伝達パラメータをnと
すると、 e2 =K・e1 n ・・・(2) で表される。この(2)式で、n=1ならば比例(線
形)関係にあるが、n≠1の場合は、非線形の関係にな
る。又、n≠1の場合で、n<1ならば圧縮動作とな
り、n>1ならば伸長動作となる。これら圧縮動作及び
伸長動作は、非線形素子を含む回路動作であり、図2に
示す様に、整流器を用いる事によって、上述の様な圧縮
動作又は伸長動作を行なう非線形回路を構成できる。
尚、図2(A)は圧縮動作を行なわせる為の回路を、同
図(B)は伸長動作を行なわせる為の回路を、それぞれ
表している。又、上記(2)式の関係を直線目盛で表す
と、n=1の線形の場合は、図3の実線aで示す様に、
傾きKの直線となる。これに対して、n≠1の非線形の
場合には、両対数目盛りにより表すと、傾きnの直線に
なり、直線目盛で表すと、図3の破線b及び鎖線cに示
す様な曲線になる。即ち、n<1の圧縮動作の場合は図
3の破線bに示す様に、n>1である伸長動作の場合に
は同図の鎖線cに示す様に、それぞれなる。又、n<1
である圧縮動作を直線目盛りにより表すと、図3に破線
bで示す様に、ある値を境に、比例動作と大小が入れ替
わる。従って、上述の様な圧縮動作は、瞬時電圧に対す
る動作である。言い換えれば、圧縮動作と言うのは、比
例動作と大小が入れ替わるまでの間の、瞬間的な動作を
言う。
る動作(圧縮動作)に就いて述べる。入力電圧をe1 、
出力電圧をe2 、比例定数をK、伝達パラメータをnと
すると、 e2 =K・e1 n ・・・(2) で表される。この(2)式で、n=1ならば比例(線
形)関係にあるが、n≠1の場合は、非線形の関係にな
る。又、n≠1の場合で、n<1ならば圧縮動作とな
り、n>1ならば伸長動作となる。これら圧縮動作及び
伸長動作は、非線形素子を含む回路動作であり、図2に
示す様に、整流器を用いる事によって、上述の様な圧縮
動作又は伸長動作を行なう非線形回路を構成できる。
尚、図2(A)は圧縮動作を行なわせる為の回路を、同
図(B)は伸長動作を行なわせる為の回路を、それぞれ
表している。又、上記(2)式の関係を直線目盛で表す
と、n=1の線形の場合は、図3の実線aで示す様に、
傾きKの直線となる。これに対して、n≠1の非線形の
場合には、両対数目盛りにより表すと、傾きnの直線に
なり、直線目盛で表すと、図3の破線b及び鎖線cに示
す様な曲線になる。即ち、n<1の圧縮動作の場合は図
3の破線bに示す様に、n>1である伸長動作の場合に
は同図の鎖線cに示す様に、それぞれなる。又、n<1
である圧縮動作を直線目盛りにより表すと、図3に破線
bで示す様に、ある値を境に、比例動作と大小が入れ替
わる。従って、上述の様な圧縮動作は、瞬時電圧に対す
る動作である。言い換えれば、圧縮動作と言うのは、比
例動作と大小が入れ替わるまでの間の、瞬間的な動作を
言う。
【0013】そこで、パルス信号に対してSA等の同調
増幅回路が行なう圧縮動作が、雑音の低減効果がある理
由に就いて説明する。図4の線図の右下部に示す様に、
パルス発生器PGとSAとを用い、電荷と応答との関係
を測定した。図4の線図にその結果を示す様に、SAと
PGの間に抵抗を挿入する事により、SAに入力される
電荷の大きさを変えても、電荷と応答との傾きは変わら
ず、平行移動するだけである。この電荷と応答との関係
を表す直線の傾きは、比例動作の場合には1であるのに
対して、圧縮動作の場合には<1(図示の場合には0.8
)となっている。これは、上記図3に示す様な非線形
の圧縮動作によるものであり、PGによるパルスと、圧
縮動作を行なうSA等の同調増幅回路との組合わせによ
り実現するものである。又、この様な圧縮動作が行なわ
れるのは、パルスの様に、断続する信号に対する過渡応
答によるものである。上記図4にその結果を示した実験
の結果から、後述する図1及び上述の図3に示す様に、
非線形の圧縮動作で、比例動作よりも大きい応答を得ら
れる範囲を利用する事により、小さい電荷領域での応答
を増大し、雑音を低減したと同等の動作をし、検出感度
の向上を図れる事が分る。この様な、同調増幅回路の非
線形応答による検出感度の検討に就いては、従来は全く
行なわれていなかった事項である。即ち、パルス信号の
処理を、高周波同調増幅器で検出するSA等を使用した
場合に生じる、特徴的な特性であり、本発明者が実験に
より始めて明らかにした特性である。
増幅回路が行なう圧縮動作が、雑音の低減効果がある理
由に就いて説明する。図4の線図の右下部に示す様に、
パルス発生器PGとSAとを用い、電荷と応答との関係
を測定した。図4の線図にその結果を示す様に、SAと
PGの間に抵抗を挿入する事により、SAに入力される
電荷の大きさを変えても、電荷と応答との傾きは変わら
ず、平行移動するだけである。この電荷と応答との関係
を表す直線の傾きは、比例動作の場合には1であるのに
対して、圧縮動作の場合には<1(図示の場合には0.8
)となっている。これは、上記図3に示す様な非線形
の圧縮動作によるものであり、PGによるパルスと、圧
縮動作を行なうSA等の同調増幅回路との組合わせによ
り実現するものである。又、この様な圧縮動作が行なわ
れるのは、パルスの様に、断続する信号に対する過渡応
答によるものである。上記図4にその結果を示した実験
の結果から、後述する図1及び上述の図3に示す様に、
非線形の圧縮動作で、比例動作よりも大きい応答を得ら
れる範囲を利用する事により、小さい電荷領域での応答
を増大し、雑音を低減したと同等の動作をし、検出感度
の向上を図れる事が分る。この様な、同調増幅回路の非
線形応答による検出感度の検討に就いては、従来は全く
行なわれていなかった事項である。即ち、パルス信号の
処理を、高周波同調増幅器で検出するSA等を使用した
場合に生じる、特徴的な特性であり、本発明者が実験に
より始めて明らかにした特性である。
【0014】尚、上述の図4に示した非線形特性は、同
調増幅回路のパルス応答の建幅特性による、波高値の圧
縮動作として、以下の様に説明できる。同調増幅回路に
信号を突印した場合の振幅の立上り応答を示すものが建
幅特性である。この時、振幅の応答は、同調周波数でな
く、直流的なユニットステップの応答に置き換え、信号
の包絡線として解析可能となる。扱う信号は放電で生じ
たパルスであり、特定の立上りと波尾時間を持ってい
る。図5に示す様に、同調増幅回路のパルス波高値応答
は、上記建幅特性から、同調周波数の包絡線を表す、二
つの指数関数の合成応答として解析できる。この波高値
の応答率は、常に1未満となる。
調増幅回路のパルス応答の建幅特性による、波高値の圧
縮動作として、以下の様に説明できる。同調増幅回路に
信号を突印した場合の振幅の立上り応答を示すものが建
幅特性である。この時、振幅の応答は、同調周波数でな
く、直流的なユニットステップの応答に置き換え、信号
の包絡線として解析可能となる。扱う信号は放電で生じ
たパルスであり、特定の立上りと波尾時間を持ってい
る。図5に示す様に、同調増幅回路のパルス波高値応答
は、上記建幅特性から、同調周波数の包絡線を表す、二
つの指数関数の合成応答として解析できる。この波高値
の応答率は、常に1未満となる。
【0015】波高値の応答率は、二つの指数関数の過渡
現象として解析され、波高値は、過渡現象の時間内に生
じている。過渡現象では、電流や電圧の応答は、時間に
対して非線形な状態となる。つまり、過渡現象に於ける
時定数は現象初期の時間変化率を時定数と定義してい
る。線形動作であれば、時定数だけの時間経過で最終値
に達するはずである。しかし、現実には、最終値に至る
には、図6に示す様に、時定数の数倍の時間が必要であ
る(時定数相当の時間では、最終値の63%、時定数の5
倍で99.34 %)。即ち、過渡現象が終わり、定常状態に
なるまでの間は、電圧や電流は時間に対しては、非線形
応答と考えられる。同調増幅によるパルス(断続)信号
の増幅は、総て過渡現象の状態にあるので、非線形の動
作と考える事ができる。つまり、断続したパルス現象を
同調増幅して測定する場合は、過渡現象の時間内の測定
となり、時間に対する振幅の応答は非線形になる。この
様に、断続現象であるパルス信号に対しては、非線形応
答時間内の過渡現象であり、n<1の特性となる。即
ち、同調増幅回路であるSA等に、図7(A)に示す様
なパルス信号が入力されると、SA等の建幅特性に基づ
き、同図(B)に示す様な応答が出される。
現象として解析され、波高値は、過渡現象の時間内に生
じている。過渡現象では、電流や電圧の応答は、時間に
対して非線形な状態となる。つまり、過渡現象に於ける
時定数は現象初期の時間変化率を時定数と定義してい
る。線形動作であれば、時定数だけの時間経過で最終値
に達するはずである。しかし、現実には、最終値に至る
には、図6に示す様に、時定数の数倍の時間が必要であ
る(時定数相当の時間では、最終値の63%、時定数の5
倍で99.34 %)。即ち、過渡現象が終わり、定常状態に
なるまでの間は、電圧や電流は時間に対しては、非線形
応答と考えられる。同調増幅によるパルス(断続)信号
の増幅は、総て過渡現象の状態にあるので、非線形の動
作と考える事ができる。つまり、断続したパルス現象を
同調増幅して測定する場合は、過渡現象の時間内の測定
となり、時間に対する振幅の応答は非線形になる。この
様に、断続現象であるパルス信号に対しては、非線形応
答時間内の過渡現象であり、n<1の特性となる。即
ち、同調増幅回路であるSA等に、図7(A)に示す様
なパルス信号が入力されると、SA等の建幅特性に基づ
き、同図(B)に示す様な応答が出される。
【0016】次に、上述した様な圧縮動作が、部分放電
測定の検出感度の向上に寄与する理由に就いて述べる。
電荷q1 とq2 とを表す信号の大きさの比をデシベルで
表示する場合、電荷と電圧とが、前記(2)式の関係に
あると、 [dB]=20・log10(q1 /q2 )n =n ・20・log10 (q1 /q2 ) ・・・(3) で表せる。ここで、圧縮動作として、n=0.8 とする
と、10倍の電荷の大きさは、0.8 ×20=16[dB]の差に
なる。比例動作であるn=1の場合は20[dB]である。
この様に、信号処理の動作が圧縮動作である場合と比例
動作である場合との比較を、図1に示す。電荷の大きさ
が10倍異なる100 [pC]と10[pC]との場合で応答の差
は、上述の様に、n=1の場合で20[dB]、n=0.8 の
場合で16[dB]である。この図1に於いて、100 [pC]
の電荷で、 n=1の場合とn=0.8 の場合との[dB]の
値を、前述の図4に示したPGとSAとの間の抵抗値調
整等により合わせた場合、圧縮動作(n<1)の方が、
同一範囲の電荷に対する[dB]の表示レベルの範囲は狭
くなる。言い換えれば、電荷の変動に対する応答の変動
が小さくなる。この為、100 [pC]の電荷で[dB]の値
を合わせると、電荷が小さい領域では、比例動作の場合
よりも応答の大きさ(変動値ではなく絶対値)が大きく
なる。この結果、同一の雑音レベルに対応する電荷は小
さくなる。言い換えれば、雑音レベルが同じであれば、
より小さな電荷に対しても応答の測定が可能になる。こ
の結果、比例動作の場合に比べ、雑音の影響が小さくな
り、検出感度の改善に寄与できる。つまり、圧縮動作に
より、小さい電荷に対応する応答の絶対値を増大させ、
雑音レベルを減少させたと同様の動作となり、検出感度
を向上させる事ができる。これは、前述の図3から判る
様に、小さい信号領域の応答は、圧縮動作では、比例動
作よりも大きい為である。尚、n=1の場合で、応答の
絶対値を高くすれば、電荷が小さい場合の測定は可能に
なるが、反対に電荷が大きい場合の測定を、測定器自体
の測定限界上の問題から行なえなくなるので、測定範囲
の拡大は図れない。これに対して本発明の場合は、電荷
が小さい場合だけでなく、大きい場合も、測定可能範囲
を広げる事になる。
測定の検出感度の向上に寄与する理由に就いて述べる。
電荷q1 とq2 とを表す信号の大きさの比をデシベルで
表示する場合、電荷と電圧とが、前記(2)式の関係に
あると、 [dB]=20・log10(q1 /q2 )n =n ・20・log10 (q1 /q2 ) ・・・(3) で表せる。ここで、圧縮動作として、n=0.8 とする
と、10倍の電荷の大きさは、0.8 ×20=16[dB]の差に
なる。比例動作であるn=1の場合は20[dB]である。
この様に、信号処理の動作が圧縮動作である場合と比例
動作である場合との比較を、図1に示す。電荷の大きさ
が10倍異なる100 [pC]と10[pC]との場合で応答の差
は、上述の様に、n=1の場合で20[dB]、n=0.8 の
場合で16[dB]である。この図1に於いて、100 [pC]
の電荷で、 n=1の場合とn=0.8 の場合との[dB]の
値を、前述の図4に示したPGとSAとの間の抵抗値調
整等により合わせた場合、圧縮動作(n<1)の方が、
同一範囲の電荷に対する[dB]の表示レベルの範囲は狭
くなる。言い換えれば、電荷の変動に対する応答の変動
が小さくなる。この為、100 [pC]の電荷で[dB]の値
を合わせると、電荷が小さい領域では、比例動作の場合
よりも応答の大きさ(変動値ではなく絶対値)が大きく
なる。この結果、同一の雑音レベルに対応する電荷は小
さくなる。言い換えれば、雑音レベルが同じであれば、
より小さな電荷に対しても応答の測定が可能になる。こ
の結果、比例動作の場合に比べ、雑音の影響が小さくな
り、検出感度の改善に寄与できる。つまり、圧縮動作に
より、小さい電荷に対応する応答の絶対値を増大させ、
雑音レベルを減少させたと同様の動作となり、検出感度
を向上させる事ができる。これは、前述の図3から判る
様に、小さい信号領域の応答は、圧縮動作では、比例動
作よりも大きい為である。尚、n=1の場合で、応答の
絶対値を高くすれば、電荷が小さい場合の測定は可能に
なるが、反対に電荷が大きい場合の測定を、測定器自体
の測定限界上の問題から行なえなくなるので、測定範囲
の拡大は図れない。これに対して本発明の場合は、電荷
が小さい場合だけでなく、大きい場合も、測定可能範囲
を広げる事になる。
【0017】本発明の効果を確認する為、図8に示す様
な模擬回路により、検出感度の確認実験を行った。この
実験では、直接校正と間接校正の比率(直間比)が2と
なる様に、ケーブル長と検出周波数の条件(サージイン
ピーダンスへの収束)とから検出周波数を選定し、間接
校正を用いた。尚、この図8に示した模擬回路の構成に
就いては、構成各部に前述の図11〜13と同じ符号を
付して説明を省略する。但し、測定器12に関しては、
従来方法を実施する場合とは異なり、SAを組み込んだ
ものを使用した。図9に、この様にして行なった実験に
より求めた電荷の校正結果を示す。この図9には、10
[pC]と100 [pC]との2点の電荷に対するデシベル値
を求め、対数目盛を外挿した結果を示している。このう
ちの左側の線図は、700 [mS](50Hzの35サイクル)の
時間に亙って測定した特定の周波数の雑音を、右側の線
図はそのうちの初期の2サイクル分の雑音を、それぞれ
示している。縦軸の目盛から、1[pC]程度の放電を検
出可能な状態にある事が分る。又、図10には、時間特
性を見る為に、10分間の雑音特性の傾向を示している。
この図10から、時間の経過に拘らず雑音特性が殆ど変
化しない事が分る。これらの実験から、測定装置の雑音
レベルを1[pC]未満とする事ができ、導電接続部で1
[pC]以上の大きさの部分放電を安定して検出可能な事
が確認できた。更に、直接校正により検出感度を確認し
た。上述した図9と図10とでは、検出感度の評価の為
の電荷校正は、間接校正で行なった。そこで、模擬ケー
ブルに電荷を直接注入し、検出感度を検討した。その結
果、注入した数の校正電荷が縦軸の表示に一致する事を
確認した。
な模擬回路により、検出感度の確認実験を行った。この
実験では、直接校正と間接校正の比率(直間比)が2と
なる様に、ケーブル長と検出周波数の条件(サージイン
ピーダンスへの収束)とから検出周波数を選定し、間接
校正を用いた。尚、この図8に示した模擬回路の構成に
就いては、構成各部に前述の図11〜13と同じ符号を
付して説明を省略する。但し、測定器12に関しては、
従来方法を実施する場合とは異なり、SAを組み込んだ
ものを使用した。図9に、この様にして行なった実験に
より求めた電荷の校正結果を示す。この図9には、10
[pC]と100 [pC]との2点の電荷に対するデシベル値
を求め、対数目盛を外挿した結果を示している。このう
ちの左側の線図は、700 [mS](50Hzの35サイクル)の
時間に亙って測定した特定の周波数の雑音を、右側の線
図はそのうちの初期の2サイクル分の雑音を、それぞれ
示している。縦軸の目盛から、1[pC]程度の放電を検
出可能な状態にある事が分る。又、図10には、時間特
性を見る為に、10分間の雑音特性の傾向を示している。
この図10から、時間の経過に拘らず雑音特性が殆ど変
化しない事が分る。これらの実験から、測定装置の雑音
レベルを1[pC]未満とする事ができ、導電接続部で1
[pC]以上の大きさの部分放電を安定して検出可能な事
が確認できた。更に、直接校正により検出感度を確認し
た。上述した図9と図10とでは、検出感度の評価の為
の電荷校正は、間接校正で行なった。そこで、模擬ケー
ブルに電荷を直接注入し、検出感度を検討した。その結
果、注入した数の校正電荷が縦軸の表示に一致する事を
確認した。
【0018】
【発明の効果】本発明の部分放電測定方法は、以上に述
べた通り構成され作用するので、部分放電の測定をより
高感度で行なう事が可能になり、送電ケーブルの品質向
上、保守管理の適正化等に寄与できる。
べた通り構成され作用するので、部分放電の測定をより
高感度で行なう事が可能になり、送電ケーブルの品質向
上、保守管理の適正化等に寄与できる。
【図1】検出値を圧縮特性を有する回路で処理する事に
より検出精度が向上する事を説明する為の線図。
より検出精度が向上する事を説明する為の線図。
【図2】非線形動作をする回路を示しており、(A)は
圧縮動作を、(B)は伸長動作を、それぞれ行なわせる
回路を示す回路図。
圧縮動作を、(B)は伸長動作を、それぞれ行なわせる
回路を示す回路図。
【図3】線形動作と非線形動作とで入力電圧と出力電圧
との関係を示す線図。
との関係を示す線図。
【図4】パルス入力をSA等の同調増幅回路により処理
した場合に於ける電荷と応答との関係を示す線図。
した場合に於ける電荷と応答との関係を示す線図。
【図5】建幅特性により信号の波高値が変化する状態を
示す図。
示す図。
【図6】過渡応答による非線形応答の状態を示す線図。
【図7】建幅特性によりパルス信号入力が変化する状態
を示す図。
を示す図。
【図8】本発明の効果を確認する為に行なった実験に使
用した装置の回路図。
用した装置の回路図。
【図9】図8に示した回路を使用して行なった実験の結
果のうち、短時間の値を示す線図。
果のうち、短時間の値を示す線図。
【図10】同じく長時間の値の変化を示す線図。
【図11】従来の部分放電測定方法の実施状況を示す、
電力ケーブル接続部の側面図。
電力ケーブル接続部の側面図。
【図12】図11のA−A断面図。
【図13】部分放電測定方法の実施状態の等価回路。
1 電力ケーブル 2 導体 3 スリーブ 4 絶縁体 5 カバー 6 絶縁筒 7 防食層 8 パルス印加用電極 9 検出用電極 10 パルス発生器 11 検出用インピーダンス 12 測定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−174809(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/12
Claims (2)
- 【請求項1】 電力ケーブルの周囲を覆う絶縁層の外周
面に互いに間隔をあけて、それぞれ1対ずつのパルス印
加用電極と検出用電極とを添着すると共に、このうちの
1対のパルス印加用電極にパルスを印加する事に伴って
1対の検出用電極同士の間に発生する電位差を測定する
電力ケーブルの部分放電測定方法に於いて、上記1対の
検出用電極同士の間に発生する電位差を、パルス応答の
建幅特性による波高値の圧縮動作を行なう回路で処理す
る事を特徴とする電力ケーブルの部分放電測定方法。 - 【請求項2】 部分放電を測定する部位が、1対の電力
ケーブルの接続部であり、この接続部は、互いに接続し
た1対の電力ケーブルの導体の周囲を覆う絶縁層と、絶
縁筒を介して軸方向に亙り互いに直列に配置されてこの
絶縁層の外周面を覆う金属製のカバーと、このカバーの
外周面を覆う絶縁材製の防食層とを備え、1対ずつのパ
ルス印加用電極と検出用電極とは、上記防食層の外周面
の一部でそれぞれ上記絶縁筒を挟んだ部分に添着されて
おり、パルス応答の建幅特性による波高値の圧縮動作を
行なう回路は、同調増幅回路である、請求項1に記載し
た電力ケーブルの部分放電測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17956097A JP3145660B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 電力ケーブルの部分放電測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17956097A JP3145660B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 電力ケーブルの部分放電測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1123642A JPH1123642A (ja) | 1999-01-29 |
JP3145660B2 true JP3145660B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=16067876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17956097A Expired - Fee Related JP3145660B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 電力ケーブルの部分放電測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3145660B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114636876A (zh) * | 2022-02-23 | 2022-06-17 | 上海脑虎科技有限公司 | 一种高通量电极检测方法 |
-
1997
- 1997-07-04 JP JP17956097A patent/JP3145660B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1123642A (ja) | 1999-01-29 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |