JP3144652B2 - 酸及びアルカリの製造方法 - Google Patents

酸及びアルカリの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩水溶液のバイポーラ
膜電気透析により酸およびアルカリを製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】バイポーラ膜を使用した塩水溶液の電気
透析により、酸およびアルカリを生成させることは公知
である。例えば、陽イオン交換膜、バイポーラ膜および
陰イオン交換膜を順に複数配列させてなる三室式セル方
式は、特公昭32−3962号公報、特公昭33−69
63号公報、特開昭63−65912号公報などで知ら
れている。
【0003】このようなバイポーラ膜を使用した塩水溶
液の電気透析において、アルカリ室は陽イオン交換膜と
バイポーラ膜で仕切られており、酸室は陰イオン交換膜
とバイポーラ膜とで仕切られている。このため、陽イオ
ン交換膜は常にアルカリ水溶液と接触し、陰イオン交換
膜は常に酸と接触している。そこで、陽イオン交換膜は
アルカリに強く、陰イオン交換膜は酸に強く作られてい
る。しかし、陽イオン交換膜は酸にもある程度強いが、
陰イオン交換膜はアルカリに極めて弱い。
【0004】各室を構成する室枠と各イオン交換膜との
間はパッキンによってシールされているが、シールが不
完全であると酸室の酸が塩室に、アルカリ室のアルカリ
水溶液が塩室に漏洩することがある。この場合、塩室を
仕切る陽イオン交換膜が塩室に漏洩してきた酸と接触す
ることになり、また、塩室を仕切る陰イオン交換膜が塩
室に漏洩してきたアルカリと接触することになり、特に
陰イオン交換膜の損傷につながる。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】したがって、本発
明は、各室を構成する室枠と各イオン交換膜との間のシ
ールが不完全であった場合にも、酸室の酸が塩室に、ア
ルカリ室のアルカリ水溶液が塩室に漏洩することを防止
し、特に陰イオン交換膜の損傷を防止する方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決するべく鋭意研究した結果、塩室における液の
線速度を酸室およびアルカリ室における液の線速度より
も速くすることによって、上記目的を達成することがで
きること見出し、本発明を提供するに到った。
【0007】即ち、本発明は、陽極と陰極の間に陽イオ
ン交換膜、バイポーラ膜および陰イオン交換膜を順に配
列させて、塩室、酸室及びアルカリ室を形成させ、塩室
に塩水溶液を供給して酸室及びアルカリ室から酸および
アルカリをそれぞれ取り出す酸およびアルカリの製造方
法において、塩室における液の線速度を酸室およびアル
カリ室における液の線速度よりも速くすることを特徴と
する酸及びアルカリの製造方法である。
【0008】本発明においてバイポーラ膜を組み込んだ
電気透析槽としては、公知のものを何ら制限なく使用で
きる。例えば、図1に示すように、陽極11と陰極12
との間にバイポーラ膜(B)、陰イオン交換膜(A)お
よび陽イオン交換膜(C)の3種類を順に配列し、アル
カリ室13、酸室14および塩室15の三室を形成させ
た構造のものをあげることができる。ここで陽イオン交
換膜(C)とバイポーラ膜(B)の間の室をアルカリ室
13、バイポーラ膜(B)と陰イオン交換膜(A)の間
の室を酸室14、陰イオン交換膜(A)と陽イオン交換
膜(C)の間の室を塩室15という。
【0009】電気透析槽の代表的な構成は、陽極−(C
−B−A−)n−C−陰極で示される。ここで、陽イオ
ン交換膜、バイポーラ膜および陰イオン交換膜などで構
成される最小の繰返単位をセルと称し、また、電極を除
いた膜、ガスケット、スペーサーの集合体をスタックと
称する。nはセルの繰返積層数である。なお、バイポー
ラ膜は、通常、陰イオン交換体側を陽極側に、また、陽
イオン交換体側を陰極側に向けて使用される。
【0010】上記の電気透析槽において、陽極および陰
極は水電解、食塩電解など電気化学工業で用いられる電
極が、何等制限なく用いられる。例えば、陽極材料とし
てはニッケル、鉄、鉛、白金または黒鉛等が、また、陰
極材料としてはニッケル、鉄、ステンレススチールまた
は白金等が好適に使用できる。
【0011】陽極室に供給する陽極液の種類は、陽極材
料の種類に応じて適宜選択することができる。これらの
組合せとして好ましいものを例示すると、例えば、次の
とおりである。ニッケルまたは鉄−水酸化ナトリウム水
溶液、鉛−硫酸水溶液、白金−硫酸または硫酸ナトリウ
ム水溶液、黒鉛−食塩水溶液を挙げることができる。ま
た、陰極材料と陰極液の組合せとして好ましいものは以
下のようである。ニッケル、鉄、またはステンレススチ
ール−水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウムまたは食塩水
溶液を挙げることができる。
【0012】本発明で用いる陽イオン交換膜は、特に限
定されず公知の陽イオン交換膜を用いることが出来る。
例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、
硫酸エステル基、リン酸エステル基を有するもの、さら
にこれらのイオン交換基の複数種類が混在した陽イオン
交換膜を使用できる。また、陽イオン交換膜は重合型、
縮合型、均一型、不均一型の別なく、また、補強心材の
有無や、炭化水素系のもの、フッ素系のもの、材料・製
造方法に由来する陽イオン交換膜の種類、型式などの別
なく如何なるものであってもよい。さらに、2N−食塩
水溶液を5A/dm2の電流密度で電気透析し、電流効
率が70%以上の実質的に陽イオン交換膜として機能す
るものであれば、一般に両性イオン交換膜と称されるも
のであっても本発明の陽イオン交換膜として使用でき
る。また、陽極室に接する陽イオン交換膜は、フッ素系
のものを使用することが好ましい。
【0013】本発明で使用されるバイポーラ膜は、陽イ
オン交換膜と陰イオン交換膜とが張り合わさった構造を
した複合イオン交換膜である。そのようなバイポーラ膜
としては、特に制限されず公知の膜を使用することがで
きる。その製造方法としては、次のようなものが知られ
ている。例えば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを
ポリエチレンイミン−エピクロルヒドリンの混合物で張
り合わせ硬化接着する方法(特公昭32−3962号公
報)、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とをイオン交換
性接着剤で接着させる方法(特公昭34−3961号公
報)、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを微粉のイオ
ン交換樹脂、陰または陽イオン交換樹脂と熱可塑性物質
とのペースト状混合物を塗布し圧着させる方法(特公昭
35−14531号公報)、陽イオン交換膜の表面にビ
ニルピリジンとエポキシ化合物とからなる糊状物質を塗
布し、これに放射線照射することによって製造する方法
(特公昭38−16633号公報)、陰イオン交換膜の
表面にスルホン酸型高分子電解質とアリルアミン類を付
着させた後、電離性放射線を照射架橋させる方法(特公
昭51−4113号公報)、イオン交換膜の表面に反対
電荷を有するイオン交換樹脂の分散系と母体重合体との
混合物を沈着させる方法(特開昭53−37190号公
報)、ポリエチレンフィルムにスチレン、ジビニルベン
ゼンを含浸重合したシート状物をステンレス製の枠には
さみつけ、一方の側をスルホン化させた後、シートを取
り外して残りの部分にクロルメチル化、次いでアミノ化
処理する方法(米国特許3562139号明細書)、ま
た陰イオン交換膜と陽イオン交換膜との界面を無機化合
物で処理し、両膜を接合する方法(特開昭59−472
35号公報)などである。
【0014】本発明で用いる陰イオン交換膜は、特に限
定されず公知の陰イオン交換膜を用いることが出来る。
例えば、4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミ
ノ基、3級アミノ基、さらにこれらのイオン交換基が複
数混在した陰イオン交換膜を使用できる。また該陰イオ
ン交換膜は重合型、縮合型、均一型、不均一型の別な
く、また、補強心材の有無や、炭化水素系のもの、フッ
素系のもの、材料・製造方法に由来する陰イオン交換膜
の種類、型式などの別なく如何なるものであってもよ
い。さらに2N−食塩溶液を5A/dm2の電流密度で
電気透析し、電流効率が70%以上の実質的に陰イオン
交換膜として機能するものであれば、一般に両性イオン
交換膜と称されるものであっても本発明の陰イオン交換
膜として使用できる。陰イオン交換膜は酸を透過させ易
い傾向があるので、酸を透過させにくい陰イオン交換膜
使用することが好ましい。
【0015】本発明において電気透析の対象として使用
される塩は、電気透析により塩分解を行って生成する酸
およびアルカリが水溶液を形成するものであれば、有機
塩および無機塩を問わず何等制限なく使用できる。塩を
構成する陽イオンとしては、例えば、ナトリウム、カリ
ウム、リチウム、アンモニウムイオン等がある。また塩
を構成する陰イオンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素の各ハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸
イオン、乳酸イオン等がある。
【0016】本発明における電気透析の方法としては、
酸室およびアルカリ室は、それぞれの室に供給する液の
タンクを設けて、それぞれの室と液のタンクの間でそれ
ぞれの液を循環させる方法を好適に採用することができ
る。
【0017】生成してきた酸またはアルカリを抜き出す
方法としては、下記に示す方法を好適に採用できる。
【0018】1.始めに薄い酸またはアルカリ水溶液を
仕込んでおいて酸またはアルカリを生成させ、所定の濃
度になったときに酸またはアルカリを所定量抜き出して
水を補充し、初期の酸またはアルカリ濃度にするという
いわゆるバッチ式方法。
【0019】2.予め所定濃度の酸またはアルカリ水溶
液を仕込んでおき、通電時に通電電気量に応じて連続的
に水を添加することにより所定濃度の酸またはアルカリ
水溶液をオーバーフローさせるという連続方法。
【0020】塩水溶液も酸およびアルカリ水溶液と同様
にして、塩室15と塩タンク24とを塩水溶液循環ライ
ン25で結び、塩室15から排出された塩水溶液を塩タ
ンク24を通して再び塩室15に循環しながら脱塩して
いく方法が採用される。
【0021】本発明では、上記した塩水溶液の線速度
は、酸室およびアルカリ室における酸およびアルカリ水
溶液の線速度よりも速くなければならない。すなわち、
塩水溶液の線速度が、酸室および(または)アルカリ室
内液と実質的に同じか又はそれ以下の場合、塩室内圧は
他の室と同じか、またはそれ以下となり、各室内液が漏
洩した場合、例えばアルカリ室内液が漏洩した場合には
塩室にアルカリが流入する可能性を生じ、延いては陰イ
オン交換膜にダメージを与えることになる。また、本発
明に用いられる電気透析槽にあっては、一般に各イオン
交換膜と室枠とはパッキンを介して締め付けられている
構造であるため、多くの場合、各室内液の滲み出し等の
漏洩を完全に阻止することは難しい。従って、産業上用
いられる電気透析槽にあっては、塩室内圧を酸室および
アルカリ室内圧よりも高くすることが、該電気透析槽の
長期安定運転を行う見地から有効となる。その具体的手
段の目安としては、塩水溶液線速度を、酸室およびアル
カリ室における酸およびアルカリ水溶液の線速度の1.
1倍以上、さらには1.2〜1000倍の範囲、通常は
2〜50倍の範囲とすることが好ましい。酸室およびア
ルカリ室における酸およびアルカリ水溶液の速度が異な
るときは、これらの内速い方の線速度よりもさらに速く
塩水溶液を供給すればよい。すなわち、該速度が、1.
1倍よりも遅い場合には、実用電気透析槽における各室
への液供給量の変動などにより、実質的に塩室内液の流
速を酸室およびアルカリ室内液のそれよりも常に速く保
ち得るか不安であり、好ましくは1.2倍以上、通常は
2倍以上とすべきである。また、塩室内液の流速は、あ
まりに速くしても、本発明の目的を達成する上では、何
ら意味を持たないので、通常塩室内液の流速は、酸室お
よびアルカリ室内液の流速に比べて50倍程度までを採
用すれば十分である。なお、例えば1000倍を越える
ごとく、高速にすることは、エネルギー的にも損であ
り、装置上も耐圧の問題等が生じ、何ら利益にはならな
い。
【0022】上記のように塩水溶液の線速度を酸室およ
びアルカリ室における酸およびアルカリ水溶液の線速度
よりも速くすれば、シール不十分のときに塩水溶液が酸
室およびアルカリ室に漏洩するが、これはイオン交換膜
の損傷という事態には発展しない。
【0023】本発明においては、電気透析槽の電圧の上
昇を防止し、塩室、酸室、アルカリ室を仕切るパッキン
面からの各液の漏洩を防止するために、塩室における塩
水溶液の線速度を1〜10cm/秒の範囲とすることが
好ましい。塩室における塩水溶液の線速度を上記した値
とするためには、塩室に供給する塩水溶液の量と塩室の
容量を勘案して決定すればよい。また、塩室の幅を、例
えば、0.5〜1.0mmと小さくすることにより、塩
水溶液の液量が少ないときにも上記した線速度を十分に
保持することができる。
【0024】また、酸室およびアルカリ室における酸お
よびアルカリ水溶液の線速度は0.01〜1cm/秒の
範囲とすることが好ましい。
【0025】通常のイオン交換膜電気透析においては、
塩水溶液、酸水溶液、あるいはアルカリ水溶液は電槽の
下部から供給されて上部から排出される。しかしなが
ら、バイポーラ膜電気透析においては、酸およびアルカ
リ水溶液は電槽の上部から供給し下部から排出するのが
好ましい。なぜならば、酸およびアルカリ水溶液は電槽
内でその濃度が上昇し、それらの溶液は濃度が高くなる
ほど比重が大となる。従来法のように電槽の下部から上
部に液を供給すると、電槽の入口付近より出口付近の方
が比重が大きくなってしまい、電槽内で対流が発生して
しまう。ところが、電槽の上部から下部へ液を供給する
場合は、下部に進むほど濃厚な酸、アルカリ水溶液にな
るため電槽内で内部対流が発生せず、さらに、電槽内で
最も濃度の高い液を外部に取り出すことが可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、各室を構成する室枠と
各イオン交換膜との間のシールが不十分のときであって
も、酸水溶液およびアルカリ水溶液の塩室への漏洩を防
止することができ、特に陰イオン交換膜の損傷を防止す
ることができ、電気透析を長期にわたって安定して行う
ことができる。
【0027】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するために下記に
実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
【0028】実施例1 バイポーラ膜は次のようにして得た。即ち、ビニルベン
ジルクロリド50部、スチレン35部、純度50%のジ
ビニルベンゼン15部、ベンゾイルパーオキサイド2
部、スチレンオキサイド2部およびアクリロニトリル−
ブタジエンゴム5部からなる粘稠なポリマー溶液を調製
した。このポリマー溶液をガラス板間において、窒素雰
囲気中の70℃で16時間の加熱重合を行って高分子膜
状物を得た。次に、この高分子膜状物を96%硫酸に6
0度で10分間浸漬し、膜状物の表面にスルホン酸基を
導入した。さらに、トリメチルアミン−アセトン−水
(1:1:8)混合溶液中に置いて、30℃で1日処理
して、膜状物の内部に陰イオン交換基を導入し陰イオン
交換膜を得た。この表面がスルホン化された陰イオン交
換膜と徳山曹達社製陽イオン交換膜(商品名、CM−
1)の間に、5%ポリビニルアルコールと5%グルタル
アルデヒドの等量よりなる混合物を塗り、50℃にて加
熱プレスを1時間行って接着し、バイポーラ膜を得た。
また、陰イオン交換膜および陽イオン交換膜は、徳山曹
達社製のもの(商品名、AMH,CL−25T)を用い
た。
【0029】バイポーラ膜電気透析槽は、図1に示すよ
うに、1対の陰陽極間に陽イオン交換膜C、バイポーラ
膜Bおよび陰イオン交換膜Aが順番にそれぞれ11枚、
10枚、10枚(陽イオン交換膜、バイポーラ膜、陰イ
オン交換膜の有効膜面積はいずれも1dm2、総膜面積
はそれぞれ11、10、10dm2)配置され、アルカ
リ室13、酸室14および塩室15が形成されたフィル
タープレス型バイポーラ膜電気透析槽を使用した。
【0030】アルカリ室は4%水酸化ナトリウム水溶液
を0.5cm/秒の線速度で電気透析槽の下部から供給
し上部から排出させて循環し、また通電中はイオン交換
水を連続的に加えることで水酸化ナトリウムの濃度を4
%に保った。酸室は5%硫酸水溶液を0.5cm/秒の
線速度で電気透析槽の下部から供給し上部から排出させ
て循環し、通電中はイオン交換水を連続的に加えること
で硫酸の濃度を5%に保った。陽極室と陰極室はそれぞ
れ硫酸ナトリウム水溶液5リットル(490gの硫酸ナ
トリウムを含む)を循環した。塩室には14.2%硫酸
ナトリウムを3cm/秒の線速度で供給し、循環した。
【0031】40℃、電流密度10A/dm2で電気透
析を行った。スタック電圧検出用の電極21および22
を陽極室および陰極室に挿入し、測定されたスタック電
圧をセル積層数で割って求めたセル電圧は、電気透析開
始直後は2.2ボルトであり、96時間運転後も変わり
がなかった。また、その後、電気透析槽を解体して陰イ
オン交換膜を観察したが、アルカリによる損傷は全く受
けていなかった。
【0032】実施例2〜3および比較例 酸、アルカリおよび塩水溶液の線速度を表1に示した値
に変えたこと以外は、実施例1と全く同様にして電気透
析を行った。その結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、三室式電気透析槽の模式図である。
【符号の説明】
A 陰イオン交換膜 B バイポーラ膜 C 陽イオン交換膜 11 陽極 12 陰極 13 アルカリ室 14 酸室 15 塩室 21,22 スタック電圧検出用の電極 23 塩水溶液供給ライン 24 塩タンク 25 塩水溶液循環ライン 26 電圧計

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極と陰極の間に陽イオン交換膜、バイポ
    ーラ膜および陰イオン交換膜を順に配列させて、塩室、
    酸室及びアルカリ室を形成させ、塩室に塩水溶液を供給
    して酸室及びアルカリ室から酸およびアルカリをそれぞ
    れ取り出す酸およびアルカリの製造方法において、塩室
    における液の線速度を酸室およびアルカリ室における液
    の線速度よりも速くすることを特徴とする酸及びアルカ
    リの製造方法。
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