JP3144243B2 - ヘリウムを含む金属材料の熱加工方法及びその設備 - Google Patents

ヘリウムを含む金属材料の熱加工方法及びその設備

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘリウムを内在する金
属材料の熱加工に伴う被加工部の割れを発生しない熱加
工方法とその方法に適用される設備に関する。
【0002】特には、供用期間中または延長供用期間中
の原子力発電プラント(高速増殖炉,新型転換炉,沸騰
水型原子炉,加圧水型原子炉等)あるいは核融合装置
(核融合炉)を構成する金属材料製の構造物及び機器の
補修または材質改善のための熱加工方法に係り、特に該
期間中に主として核変換で発生したヘリウムを内在する
金属材料の熱加工に好適な方法と設備に関する。
【0003】
【従来の技術】核融合装置(核融合炉)及び高速増殖
炉,新型転換炉,沸騰水型原子炉,加圧水型原子炉等の
原子炉炉内に設置されている金属材料で構成された構造
物・機器は、材質の経年劣化により機械的性質,耐食性
の低下が予想されている。さらに、現状では経年劣化に
よるき裂状欠陥の存在は許容されていないが、何らかの
原因で発生した場合を想定し、欠陥補修方法を確立して
おくことが望ましい。
【0004】以上のことから、材質劣化部を補修する技
術、さらには前記き裂状欠陥の発生部を補修する技術の
検討が盛んになされている。
【0005】上記検討の一つとして、アークやレーザー
熱源を利用した熱加工方法がある。前記金属構造物・機
器の材質劣化の発生部を材質的に改善するための熱加工
方法として、該構造物・機器に生じた材質劣化部を表面
溶体化,表面溶融または表面合金化する処理が知られて
いる。
【0006】また、き裂状欠陥発生部の補修方法として
は、き裂部を機械的に除去した後、肉盛り溶接で該除去
部を充填する方法や、該き裂部を含む領域を板材で覆っ
た後、板材の周辺部と前記構造物・機器とをすみ肉溶接
で接合することにより該き裂部を補強する熱加工方法が
知られている。
【0007】しかし、これらの方法においては、供用期
間中又は延長供用期間中の原子力発電プラントあるいは
核融合装置を構成する金属材料製の構造物及び機器に上
記熱加工を施したとき、施工部にヘリウムの存在に起因
した割れが発生するという問題を認識していない。
【0008】原子力発電プラントあるいは核融合装置
(核融合炉)等では、高エネルギー粒子線、特に中性子
の照射環境下で使用される構造物や機器の材料内におい
て、材料構成元素の核変換反応(n,α)によりヘリウ
ムが発生する。
【0009】すなわち、ヘリウムは熱中性子に対しボロ
ン(B),窒素(N)から直接(n,α)反応,ニッケル
(Ni)から二段反応 58Ni(n,γ)59Ni→59Ni
(n,α)56Niにより発生し、高速中性子に対しては、
B,Nの他、Ni,鉄(Fe),クロム(Cr)から直
接(n,α)反応により発生する。
【0010】さらに、4〜6MeV以上のより高いエネ
ルギーの中性子に対しては、全ての元素から直接(n,
α)反応により発生する。
【0011】これらのヘリウムは、前記構造物や機器に
対する前記補修または材質改善の際、熱加工(熱加工に
は溶接も含む)による熱影響部(HAZ)に微小割れを
発生させることが知られている。
【0012】これらについては、例えば、学術文献であ
る「ウェルディング ジャーナル」1988年発行の第
33頁から第39頁(Weld.J.,1988,pp,33−3
9)に開示されている。
【0013】本開示例によれば、ヘリウムを含む金属材
料に溶融を伴う熱加工を施すと、金属材料中のヘリウム
が熱加工時の入熱によりHAZ部の粒界に拡散するこ
と、及び溶融部の凝固収縮によりHAZ部に引張応力が
発生することの二つの要因の重畳により、HAZ部の粒
界にヘリウム気泡(バブル)が形成されることに起因し
て、HAZ部における割れが誘起されると考えられてい
る。
【0014】一方、ヘリウムを含む金属材料の熱加工時
に発生する割れを軽減する方法として、実験室レベルの
試験片に溶接線に垂直方向から圧縮応力を負荷して溶接
することによりHAZ部の粒界割れを抑制できること
が、学術文献である「テクニクツ エリミネート ヘリ
ウム インジュースド ウェルド クラッキング イン
ステンレス スチール」エーエステーエム エステイピ
ー 1175(“Technique to eliminate helium indu
ced weld cracking in stainless steel”,ASTM
STP 1175)に開示されている。
【0015】しかしながら、原子力発電プラントや核融
合装置を構成する構造物・機器を熱加工する場合を想定
した、実用的に有効な圧縮応力負荷下での熱加工(溶
接)の方法は全く知られていないのが現状である。
【0016】また、特開昭62−23928 号公報には、中性
子照射を受けた材料(オーステナイトステンレス鋼)に
350〜500℃程度の低温で熱処理し、放射線照射が
もたらす応力腐食割れを低減させる方法が開示されてい
る。
【0017】しかしこの方法の中では、放射線照射によ
って材料中に生成したヘリウムの低減または除去につい
ての効果の有無については開示されていない。
【0018】従って、供用期間中または延長供用期間中
に放射線照射を受けた原子力発電プラントや核融合装置
を構成する構造物や機器の補修または材質改善を想定し
た場合、熱加工時に施工部に発生する割れを、本公報に
開示された350〜500℃程度の低温での熱処理によ
り実質的に防止できるか否かを認識することができない
という問題があった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このため、供用期間中
または延長供用期間中の原子力発電プラントや核融合装
置を構成する構造物や機器を熱加工により補修または材
質改善する際、熱加工による施工部の割れを防止し、か
つ実際の施工が実用上可能となる熱加工の方法及び熱加
工の装置を提供することが要望される。
【0020】本発明の目的は、ヘリウムを含む金属材料
の補修や材質改善を熱加工による施工部の割れを防止し
ながらも、かつ実際の施工を実用上可能とすることにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1手段は、ヘリウムを含む金属材料の熱加工対象部
位に、予め該金属材料を溶融させないように電流を通電
して前記部位のヘリウム含有量を低減させた後、前記部
位に溶融を伴う加熱を施すことを特徴とするヘリウムを
含む金属材料の熱加工方法であり、第2手段は、第1手
段において、前記金属材料の熱加工対象部位に予め施す
電流の通電を前記金属材料を加熱しながら実施すること
を特徴とするヘリウムを含む金属材料の熱加工方法であ
り、第3手段は、第1手段において、前記金属材料の熱
加工対象部位に予め施す電流の通電を真空中または不活
性ガス中で実施することを特徴とするヘリウムを含む金
属材料の熱加工方法であり、第4の手段は、第2の手段
において、前記金属材料の熱加工対象部位に予め施す電
流の通電または加熱または前記通電と前記加熱との両方
を真空中または不活性ガス中で実施することを特徴とす
るヘリウムを含む金属材料の熱加工方法であり、第5の
手段は、第1の手段又は第2の手段において、前記金属
材料が供用期間中または延長供用期間中の原子炉あるい
は核融合炉を構成している金属材料であることを特徴と
するヘリウムを含む金属材料の熱加工方法であり、第6
の手段は、第5の手段において、前記金属材料が中性子
の照射に起因する核変換によって発生したヘリウムを含
む金属材料であることを特徴とするヘリウムを含む金属
材料の熱加工方法であり、第7の手段は、ヘリウムを含
む金属材料への通電手段と、前記金属材料の溶融手段と
を備えたヘリウムを含む金属材料の熱加工設備であり、
第8の手段は、ヘリウムを含む金属材料の欠陥を検知す
る検査手段と,前記金属材料への通電手段と,前記金属
材料の溶融手段とを備えたヘリウムを含む金属材料の熱
加工設備であり、第9の手段は、ヘリウムを含む金属材
料への通電手段と,前記金属材料の溶融手段と,前記通
電手段又は前記溶融手段を前記金属材料の面に対して移
動自在に支持した位置調整駆動手段と,前記位置調整駆
動手段が内蔵されて前記面に対向する部分が開口されて
いるチャンバと,前記チャンバに気体の吹き込み口が接
続された前記チャンバ内を気相に置換する置換装置と,
前記チャンバを支持して水平方向に移動する移動装置
と,前記移動装置を上下方向に回転自在に支持した回転
装置と,前記回転装置を前記面に対して進退自在に支持
した進退駆動装置と,前記進退駆動装置を支持した支持
ピラーと,前記支持ピラーを三次元方向に移動自在に支
持したクレーンとから成るヘリウムを含む金属材料の熱
加工設備であり、第10の手段は、第9の手段におい
て、支持ピラーは原子炉内の上部格子板と下部格子板と
に抜き差し自在な外観形状を備えていることを特徴とし
たヘリウムを含む金属材料の熱加工設備である。
【0022】
【作用】第1の手段によれば、ヘリウムを含む金属材料
の熱加工対象部位に電流を通電して予め前記部位のヘリ
ウム含有量を低減させる。その後、前記部位を加熱によ
り溶融して金属組織の改質や欠陥の消滅を果たす。
【0023】第2の手段によれば、第1の手段による作
用に加えて、金属材料を加熱して昇温させた状態で電流
を金属材料に通電することが出来るのでヘリウムの含有
量がより一層低減する作用が得られる。
【0024】第3の手段によれば、第1の手段による作
用に加えて、電流を金属材料に通電する雰囲気を真空ま
たは不活性ガスにすることにより、通電中の温度上昇に
よる通電対象部位表面の劣化を低減する作用が得られ
る。
【0025】第4の手段によれば、第2の手段による作
用に加えて、金属材料に対する電流の通電または加熱ま
たは前記通電と前記加熱との両方の雰囲気を真空または
不活性ガスにすることにより、通電対象部位表面の劣化
を低減する作用が得られる。第5の手段によれば、供用
期間中または延長供用期間中の原子炉あるいは核融合炉
を構成している金属材料に第1の手段又は第2の手段に
よる作用を加えて原子炉あるいは核融合炉の信頼性を向
上する作用を得る。
【0026】第6の手段によれば、中性子の照射に起因
する核変換によって発生したヘリウムを含む金属材料に
第1の手段又は第2の手段による作用を加えて経年や中
性子照射により劣化した金属材料を改善する作用が得ら
れる。
【0027】第7の手段によれば、通電手段でヘリウム
を含む金属材料に電流を通電して金属材料内のヘリウム
含有量を低減してから、溶融手段でヘリウム含有量を低
減した金属材料を溶融して金属組織の改質や欠陥の消滅
を果たす。
【0028】第8の手段によれば、金属材料の欠陥を検
査手段で検知してその欠陥を含む領域に通電手段で電流
を通電して金属材料内のヘリウム含有量を低減してか
ら、溶融手段でヘリウム含有量を低減した金属材料を溶
融して金属組織の欠陥の消滅を果たす。
【0029】第9の手段によれば、クレーンにより支持
ピラーを三次元方向に移動して金属材料の改善しようと
する部位に支持ピラーを接近させる。次に、前記進退駆
動装置を進出させて金属材料の面に回転装置を接近させ
るとともに回転装置で移動装置を回転させて金属材料の
改善ラインに移動奇跡をあわせるようにする。次に、移
動装置によりチャンバを改善位置を包囲するように移動
させ、更に前記進退駆動装置を進出させて金属材料の面
にチャンバを押し付け、次にチャンバ内に不活性ガス等
の気体を置換装置で吹き込ませてチャンバ内をその気体
に置き換える。次に、位置調整駆動手段で金属材料の面
に通電手段や溶融手段を接触もしくは接近させて電流を
金属材料に通電してヘリウムの金属材料内の含有量を低
減した後に、溶融手段で金属材料を溶融して金属組織の
改質や欠陥の消滅を果たす。
【0030】第10の手段によれば、第9の手段による
作用に加えて、第9の手段を原子炉内に採用した際に、
支持ピラーが原子炉内の上部格子板と下部格子板とに差
し込まれて大きなふらつきが無いように拘束される作用
が得られ、正確な位置での金属組織の改質や欠陥の消滅
作用を成す。
【0031】
【実施例】本実施例では、ヘリウムを含む金属材料を補
修または、材質改善する際に、該金属材料の補修または
材質改善対象部位を含む領域に予め該部位の溶融を伴わ
ないように電流を通電して、該部位のヘリウム含有量を
低減させた後、該部位に熱を発生させて溶融を伴う加熱
を行う一連の工程を具備する。
【0032】図1は本実施例の熱加工方法のフローを従
来技術のフローと比較して示す。
【0033】上記本実施例の方法において、電流通電し
た後の部位に熱を発生させる方法は、アークやレーザー
熱源,変形による熱発生,電気抵抗等に起因した熱発生
を利用した通常の熱加工方法または溶接方法でよい。
【0034】本実施例のヘリウムを含む金属材料の熱加
工方法において電流を通電してヘリウム含有量を低減さ
せる際、加熱しながら通電することが、より顕在化した
効果が得られるため望ましい。但し、前記通電または加
熱通電により該金属材料を溶融してはならない。
【0035】本実施例のヘリウムを含む金属材料の熱加
工方法において、該金属材料の補修または材質改善対象
部位を含む領域に、該部位のヘリウム含有量を低減させ
るために予め施す電流の通電あるいは加熱通電は、通電
または加熱通電中の該対象部位の温度が高くなる場合、
真空中または不活性ガス中において実施するのが好まし
い。
【0036】さらに本実施例は、ヘリウムを含む金属材
料を補修または材質改善する際、補修部位のき裂欠陥の
位置とサイズ(き裂長さ及び/または深さ)または材質
改善部位の位置とサイズを検知する検査プローブ,補修
または材質改善する部位を含む領域に電流を通電する通
電プローブ,該部位を含む領域を通電時に加熱する加熱
プローブ,通電または加熱通電後に熱発生により該部位
に溶融を伴う加熱を行う熱発生系、及び上記の検査プロ
ーブ・通電プローブ・加熱プローブ・熱発生系の位置制
御を実施する位置決め系を具備したことを特徴とするヘ
リウムを含む金属材料を熱加工する装置を提供する。
【0037】上記補修部位のき裂欠陥の位置とサイズ
(き裂長さ及び深さ)または材質改善部位の位置とサイ
ズを検知する検査プローブは、VT(カメラを用いた画
像処理システム)によりき裂または材質改善位置とサイ
ズを検知する検査プローブであるが、VTの代わりにU
T(超音波探傷装置),ECP(腐食電位)または電解
電流検知システム等を用いた他のき裂欠陥サイズ検出シ
ステムによってき裂長さだけでなくき裂深さも同定する
ことができる。
【0038】上記の補修または材質改善部位を含む領域
に電流を通電する通電プローブは、基本的にアノード側
とカソード側を構成する一本ずつの電流導入端子及び電
流導入端子の先端に取付けた電極から成り、電流導入端
子は1kA程度までの大電流を通電できる電源システム
に接続されている。
【0039】電極は補修または材質改善部位形状に密着
する形状に加工しておく必要があり、該部位に電極を密
着させて押しつけるためのチャックを設けることが望ま
しい。
【0040】また、電極は通電中にアノード側が伸び、
カソード側が縮むため、高温で軟化する合金を使用する
か、バネ構造を有する金属または合金を用いた構成とす
ることが好ましい。
【0041】高温で軟化する合金には、TiMo合金等
が望ましいが、繰り返し使用する場合には、上記バネ構
造電極とするのがより望ましい。
【0042】バネ構造電極には、モリブデンコイルや銅
板を重ね合わせたバネ電極とするのがより好ましい。
【0043】また、補修または材質改善部位が複雑形状
を有する場合、該部位のみを水で覆うことのできる水環
境セルを電極先端部に設置して、該部位に水環境を介し
て比較的均一に通電させることもできる。
【0044】さらに、通電時の温度上昇または加熱通電
時の温度により、補修または材質改善部位の表面酸化が
激しく起こり好ましくない場合には、補修または材質改
善部位のみを真空中または不活性ガス中の環境にするた
めの覆い(環境セル)を設置し、該環境セル内で電極か
ら補修または材質改善部位への通電をさせることもでき
る。
【0045】但し、真空環境セルには真空ポンプ,真空
計を具備した真空装置系を接続する。
【0046】また、不活性ガス環境セルには環境セル内
の空気除去系及び不活性ガス導入系を接続する。
【0047】上記の補修または材質改善部位を含む領域
を溶融を伴わないように通電時に加熱する加熱プローブ
は、上記の通電プローブと兼用として通電時に生ずる抵
抗加熱により補修または材質改善部位を加熱することを
基本とするが、通電プローブと独立に加熱プローブを設
けても良い。
【0048】いずれの場合にも、加熱温度を調整できる
ことが好ましいため、加熱プローブあるいは通電プロー
ブには、冷却系を設けること及び温度計測系を具備させ
ることがより望ましい。
【0049】温度計測系には光高温計等の非接触型のも
のが好ましいが、熱電対のような接触型のものであって
もよい。
【0050】加熱プローブ系は、通電加熱の他、高周波
による加熱やレーザー等の熱源を用いた電磁波の照射に
よる加熱等、補修または材質改善部位をより均一に加熱
できるものであれば方法を問わない。
【0051】上記の通電または加熱通電の後に、熱発生
により補修または材質改善部位に溶融を伴う加熱を行う
熱発生系としては、アークやレーザー熱源,変形による
熱発生,電気抵抗等に起因した熱発生等を利用した種々
の部分溶融装置を設置できる。
【0052】基本的には、補修部位のき裂が小さい場合
TIG等の通常溶接装置を具備したアーク発生プローブ
が好ましいが、き裂の長さや深さが大きく、通常溶接で
き裂全体を溶かし込めない場合は、き裂部分を除去した
後肉盛り溶接してもよい。
【0053】この場合、溶接ワイヤー供給系をさらに具
備することができる。
【0054】欠陥の種類に応じて、または材質改善を目
的とする場合、レーザー熱源を具備したレーザー発生プ
ローブを熱発生系とすることもできる。
【0055】例えば小さなき裂が多数あり補修部位が広
範に渡っている場合に、レーザースキャニング系を設置
することにより広範位の溶融が容易に実施できる利点が
ある。
【0056】さらに、き裂のサイズが大きく構造物,機
器の強度健全性をも確保する必要が生じた場合、板材で
覆った後、板材の周辺部と前記構造物・機器とを溶接で
接合することにより該き裂部を補強する方法を実施する
こともでき、変形による熱発生、電気抵抗等に起因した
熱発生等を利用する熱発生系を設置することも可能であ
る。
【0057】後者の場合、熱発生系を抵抗溶接機あるい
は点溶接機とすることができ、板材と前記構造物・機器
とを押さえて圧力を加える負荷系と負荷系に電流を流す
電源システムから構成することができる。
【0058】さらに、板材溶接には、通常のすみ肉溶接
が行えるTIG等のアーク発生プローブ系を板材の位置
決めを行う機構と共に具備することができる。
【0059】上記の検査プローブ・通電プローブ・加熱
プローブ・熱発生系の位置制御を実施する位置決め系
は、原子炉炉内構造物・機器のき裂または材質改善位置
を原子炉炉内の特定の位置を基準位置として3D座標
(X,Y,Z)または(α,β,r);(但し、X,
Y,Zは直交座標系、α,β,rは回転座標系を示す)
として位置入力する位置確認系、位置を入力するコンピ
ューター回路、及び上記各プローブ及び系を位置制御す
る位置決め機構から成り、検査プローブと位置確認系を
接続することによりき裂または材質改善部位を計測しな
がら原子炉炉内構造物・機器のき裂または材質改善位置
を該コンピューター回路に入力し、該コンピューター回
路に蓄えた情報により駆動する該位置決め機構を該通電
プローブ,加熱プローブ,熱発生系に電気的に接続し、
該検査プローブから該コンピューターに3D座標として
記憶された該構造物・機器のき裂または材質改善位置
に、通電プローブ,加熱プローブ,熱発生系を位置決め
機構により移動させて、各プローブまたは系を移動させ
ながら熱加工を工程毎に位置制御しながら実施できる。
【0060】以上に示した本実施例の熱加工方法及び熱
加工する装置を用いることにより、供用期間中または延
長供用期間中の原子力発電プラントや核融合装置を構成
する構造物・機器を熱加工により補修または材質改善す
る際、熱加工による施工部の割れを防止し、かつ実際の
施工が実用上容易に達成できる。
【0061】本発明者らは、原子力発電プラントや核融
合装置内に設置されている金属材料で構成された構造物
・機器に、何らかの原因で発生したき裂状欠陥を補修す
る場合、または経年劣化等に対する材質改善を施す場合
を想定し、熱加工技術の開発を検討した。
【0062】その結果、従来の熱加工技術では、放射線
(主に中性子)照射環境下で使用されてきた金属材料に
熱加工を施すと、該熱加工部にヘリウムの存在に起因し
た割れが発生することを調査により明らかにすると共
に、2〜3appm以上のヘリウム(He)を含んだ金属材
料に溶接,レーザー表面溶融,表面合金化処理等の従来
技術による熱加工を適用しても、熱加工時に発生する割
れを防止できないことを認識した。
【0063】そこで本発明者らは、次の二段階の研究・
技術開発を実施し、熱加工を施す部位の含有He量を局
部的に低減させた後、該部位に溶融を伴う加熱を行う熱
加工方法を施すことにより、熱加工施工部の割れを防止
できることを発見し、本発明をするに至った。
【0064】先ず第一段階として、イオン加速器を用い
たイオン注入法によりHeを導入した金属材料(SUS304
ステンレス鋼及びSUS316Lステンレス鋼)を作製し、H
eの濃度を局部的に低減する方法を検討した。
【0065】供試材は、加速電圧400keVのコック
クロフト型イオン加速器を用いてHe+ イオンを表面層
領域に注入した上記ステンレス鋼であり、その寸法は3
0mml×10mmw×0.2mmt(l:長さ,w:幅,
t:厚さ)である。
【0066】He注入量は1×1023He+/cm2であ
り、He注入雰囲気は〜5×10-6torrの真空中で実施
し、特に試料の冷却は行わなかった。
【0067】同様の方法でHe注入したSUS304及びSUS3
16L ステンレス鋼を各々7枚作製した。
【0068】但し、Heイオン注入に供した該ステンレ
ス鋼は、0.25mm 厚さまで冷間加工した薄膜を電解研
磨(無水酢酸:過塩素酸=19:1の13℃溶液で、電
解研磨電流密度1.4A/cm2 を投入)により表面層を
除去し、約2×10-5torr で1050℃×15min の
溶体化熱処理を施した後、水中急冷した約0.2mm 厚さ
の試料である。
【0069】上記のHeイオン注入したステンレス鋼供
試材を用い、次の2種類の実験を行い、試料中のHe含
有量の低減効果を調べた。
【0070】一つは、従来技術(特開昭62−23928 号広
報)に開示された350〜500℃程度の低温での熱処
理を施す実験であり、He注入後の供試材に、350℃
×172hr(時間)、500℃×172hrの熱処理
を真空中(約2×10-5torrに石英管に真空封入後、電
気炉で熱処理し真空封入のまま水冷)で実施した計4ヶ
の試料である。
【0071】もう一つは、He注入後の供試材に電流を
通電した試料である。
【0072】35Aの通電を、5×10-9torrの真空中
とArガス中で実施した。
【0073】このとき、真空中通電では、試料は長さ方
向に温度分布を持ったが、溶融せず最高温度で約900
℃に達した。
【0074】またArガス中では、Arガスをパイプか
ら試料に吹き付けるようにして通電し、試料温度は最高
で500℃以下であった。
【0075】いずれの場合も通電時間は50hrとし
た。
【0076】図2は通電に用いた実験装置の構成図を示
す。
【0077】試料1はアノード電極2及びカソード電極
3にマウントされており、各々の電極はアノード側チャ
ック4及びカソード側チャック5により固定されてい
る。
【0078】またアノード側には、銅の薄板(0.1mm厚
さ)を10枚重ね合わせたバネ6をバネチャック7に設
置し、アノード側の銅アーム8に取り付けてある。
【0079】またカソード側にはチャック5にモリブデ
ン製のバネコイル9を設置してあり、バネ6及び9に通
電時の熱膨張を吸収する役目を持たさせている。
【0080】電極2及び3の間には、表面絶縁処理した
ステンレス鋼製の補強板10を取り付け、試料1の変形
を緩和させている。
【0081】試料1には、イオン照射した試料面に不活
性ガス(Ar)を吹き付ける不活性ガス導入口11及び
導入パイプ12を設置してある。
【0082】電極2,3及びチャック4,5はモリブデ
ンで作製した。
【0083】またチャック類は2ないし4ヶのブロック
で構成し、ステンレス鋼製のボルトで締め付けてある。
【0084】これらの電極及び試料支持機構は、図3に
示すステンレス鋼製の真空チャンバ台20の上に、アノ
ード電流端子台21及びカソード電流端子台22を介し
て設置されている。
【0085】但し、端子台21と22は真空チャンバ台
20と絶縁してある。
【0086】チャンバ台20には23で示す位置に溝を
切り、Oリング23を設定して、これらの機構を真空保
持できるペルジャーで覆う。
【0087】図4は、図3の機構を真空保持する真空装
置の構成を示す。
【0088】真空チャンバ台20(図4及び図3)は、
水冷式ペルジャー30で覆い、図3の真空排気口24及
び25(図3)からペルジャー30内を真空引きでき
る。
【0089】ペルジャー30には、試料観察窓31を設
けてある。
【0090】チャンバ台の下側には、水冷式の電流導入
端子40より端子台21及び22(図3)に電流を導入
する。
【0091】また真空排気には、ペルジャー30内を予
備排気する予備排気ポンプ41、及び高真空排気するイ
オンポンプ42を設置して、各々、排気口24及び25
(図3)からペルジャー30内を真空に保持できる。
【0092】ペルジャー30内の真空度は真空計43に
より測定する。
【0093】また不活性ガス(Ar)は、ガスボンベ4
4より不活性ガス導入管12(図2及び図3)を通して
ペルジャー30内の試料1に必要に応じ吹き付けた。
【0094】ガス流入量は、ガス流量計45を見ながら
調整した。
【0095】以上の低温での熱処理実験及び通電実験に
よる材料中のHe含有量低減の有無を、いずれの処理も
施さない試料と比較して、表1に示す。
【0096】材料中のHe含有量は、CAMECA IMS−
3F装置を用い、試料の中心部、He注入側を二次イオ
ン質量分析法(SIMS)により分析した。
【0097】分析結果はイオン照射したままの材料のH
e量を1とし、各処理後のHe分析値はイオン照射まま
のHe量で割った値(規格化値)で示した。
【0098】表1の結果から、従来技術の熱処理のみを
施した試料(No.2,3,4及び5)のHe含有量は、H
e注入したままの試料(No.1)と同程度であり、He
含有量の低減効果のないことが判明した。
【0099】一方、本発明の電流通電した試料No.6及
びNo.7では、He含有量が50%以下まで低減されて
おり、500℃以下の低温においても電流通電により初
めて
【0100】
【表1】
【0101】He含有量低減効果の発現することが明ら
かとなった。
【0102】さらに、900℃以下の高温で電流通電し
た試料No.6では、No.7と同様の通電条件において
も、高温にすることによりHe含有量低減効果が助長さ
れる(約20%まで低減される)ことが判明した。
【0103】以上の第一段階の実験により、Heを含む
ステンレス鋼に電流通電すると、He含有量を低減でき
る効果のあることが発見できた。
【0104】そこで本発明者らは、中性子照射材を用い
た第二段階の実験を行った。
【0105】第二段階の実験では、実機から中性子照射
された材料を採取し、上記と同様の電流通電を施した
後、溶接試験を行い、熱加工部(溶接HAZ部)での割
れが防止できることを確認し、本発明をするに至った。
【0106】以下に具体的な例を用いて説明する。
【0107】図5は、中性子照射材を採取する装置構成
を示す概観図である。
【0108】ここで、101は制御盤、102はプラズ
マ電源盤、103はプラズマ制御ユニット、104は操
作盤、105は研磨装置駆動用ユニット、106はプラ
ズマトーチ駆動用モータ、107は水プール、108は
ガス回収フード、109はプラズマ切断トーチ、110
は表面研磨装置、111は中性子照射材、112は溶接
試験片採取位置、113は排気口、114はプラズマ電
源接続端子を示す。
【0109】表面研磨装置110に具備した砥石を回転
させ、中性子照射材111の表面を研磨した後、中性子
照射材111を下降して90゜回転,上昇させ、表面研
磨部を溶接試験片採取位置112の位置に設定して、プ
ラズマ切断トーチ109によりプラズマ切断する。
【0110】その切断は、プラズマ切断トーチ109を
プラズマトーチ駆動用モータ106により上下及び水平
方向に搬送することにより実施される。
【0111】ここで、プラズマ切断トーチ109,表面
研磨装置110等の装置及び中性子照射材111は、放
射化した中性子照射材111の切断粉等でコンタミネー
ションしており、さらに中性子照射材による放射線被爆
を低減する目的から、ガス回収フード108のフードを
介して水プール107の水中に設置されている。
【0112】プラズマ切断時等に発生するガス回収フー
ド108内のガスは、排気口113により排気される。
【0113】プラズマ切断トーチ109から発生するプ
ラズマは、プラズマ電源接続端子114を通してプラズ
マ電源盤102,プラズマ制御ユニット103により制
御される。
【0114】また、研磨装置駆動用ユニット105,プ
ラズマトーチ駆動用モータ106のモータは操作盤10
4で操作され、溶接試験片採取装置全体は制御盤101
により制御される。
【0115】採取した溶接用試験片は、表2に示す条件
で熱処理または電流通電を行い次に示す溶接実験に供し
た。
【0116】熱処理または電流通電は、前記の第一段階
の実験において、Heイオン照射材に対して実施した熱
処理または電流通電に用いたと全く同じ構成の装置をホ
ットラボ内に設置しそれにより実施した。
【0117】但し、表2の含有He量は、照射材の一部
を切取り、昇温脱離法により溶融状態になるまでに該試
料から発生したHeの量を質量分析器により分析した。
【0118】図5の溶接試験片採取位置112の位置か
ら採取した溶接試験片は、図6に全体構成概念図として
示した溶接試験装置を用いてTIG(タングステンイナ
ートガス)アーク溶接した。
【0119】外気と隔離したチャンバ221内で、中性
子照射した溶接試験片222をテーブル223上に設置
し、TIGアーク溶接に必要なトーチ230,フィラー
ワイヤー228,溶接部監視用の対物レンズ225及び
照明設備の照明ランプ235を溶接試験片222の周辺
に配備した。
【0120】トーチ230には自動電圧調整装置234
を併置し、さらにトーチ位置制御のためのX軸制御系2
31,Y軸制御系232,Z軸制御系233及びトーチ
のウィビィングを行うウィバー240をチャンバ221
内に設けてある。
【0121】228はワイヤーリール226からワイヤ
ー送給装置227を通して供給し、ワイヤー調整装置2
29によりワイヤーの送給速度を調整する。
【0122】溶接部監視用の対物レンズ225は耐放射
線カメラ224に接続され、溶接部を常時監視できる。
【0123】チャンバ221内の雰囲気は露点計236
により計測し、Arガス供給系262及び乾燥温風エアー
供給系263によりチャンバ221内に送られるArガ
ス及び乾燥空気の供給量と、真空ポンプ271から排気
系272に排気されるAr/空気量及び排水系273よ
り排出される蒸気量をコントロールする。
【0124】
【表2】
【0125】Arガス供給系262及び乾燥温風エアー
供給系263からチャンバ221へのArガス及びエア
ー経路の中間には、バルブ264を設けてある。
【0126】ワイヤー送給装置227,ワイヤー調整装
置229及びトーチ230,X軸制御系231,Y軸制
御系232,Z軸制御系233,自動電圧調整装置23
4,照明設備の照明ランプ235,露点計236は、中
継箱241及び中継箱242を通して制御/操作盤24
3に接続され制御される。
【0127】また、溶接部監視用の対物レンズ225及
び耐放射線カメラ224は中継箱242を通して制御/
操作盤243により制御し、駆動はアークモータ245
により行う。
【0128】トーチ230は溶接ケーブル251及び2
52により溶接電源253に接続され、また溶接電源2
53は制御/操作盤243と連動する。
【0129】溶接部周辺をArガス雰囲気で被覆する場
合は、Arガス供給系261からArガス供給ホース2
65を通して供給したArガスにより、トーチ230か
ら発生するアーク及び溶接部を被覆する。
【0130】溶接電源253は水冷装置254により水
冷され、さらに配電盤(3相A・C200V)255に
接続されている。
【0131】制御/操作盤243及びアークモータ24
5は配電盤(A・C100V)244に接続されている。
【0132】さらに図7は、溶接ヘッド部の基本構造を
示す概観図である。
【0133】溶接トーチ230の周りには、照明ランプ
235,フィラーワイヤー228,イメージファイバ2
84が溶接位置290に焦点を合わせるように設けられ
ており、トーチ部全体280は、X軸制御系231,Y
軸制御系232,Z軸制御系233により位置制御され
る。
【0134】また溶接トーチ230の電圧は自動電圧調
整装置234により調整される。
【0135】図8は、図5の装置により採取した中性子
照射材の溶接試験片形状と溶接条件及びビード断面形状
を示す。
【0136】溶接はビードオン方式とした。
【0137】図9は、表2の処理を施した中性子照射材
(SUS304鋼,中性子照射量1×1021n/cm2)に図6及
び図7の装置を用いて図8の条件で溶接試験した後の溶
接部断面の観察結果である。
【0138】中性子照射ままの試料(No.8)及び従来
処理材(No.9〜No.12)では、溶接ビード部(溶接
金属部)近傍の熱影響部(HAZ部)に割れが観察され
るが、本発明の電流通電処理を施した試料(No.13及
びNo.14)では、割れ発生が完全に防止されているこ
とが確認できた。
【0139】以上で述べたように、本発明の電流通電に
よる熱加工対象部位のヘリウム含有量が低減できる効果
により、該含有ヘリウム量低減領域に溶融を伴う熱加工
を施しても溶接割れの発生しない方法が実現できる。
【0140】このような方法を応用した例を以下に説明
する。
【0141】中性子照射量1×1022n/cm2まで照射
されたSUS304鋼,SUS304L鋼,SUS316L鋼を図5に示す装
置により採取し、電流密度700A/cm2,240h
r,5×10-7torr,最高温度約1050℃の条件で図
2〜図4で示したと同じ構成の装置を用いて電流通電
し、その後図6及び図7の溶接装置で図8の条件で溶接
した。
【0142】上記の本発明の熱加工方法により、溶接後
の断面観察結果には割れは観察されなかった。
【0143】又、他の応用した例を以下に説明する。
【0144】本発明を軽水炉圧力容器内のステンレス鋼
製構造物に適用する一例として、圧力容器外部からの遠
隔操作によって、シュラウド内面の溶接熱影響部を含む
領域に本発明の加工熱処理を施す例を、図10〜図15
を用いて以下に述べる。
【0145】本実施例は、原子炉炉内構造物であるシュ
ラウド内面の溶接部近傍を予防保全の目的で、本発明の
熱加工方法を用い表面溶融処理したもので、シュラウド
内面の中性子照射量はほぼ1×1021n/cm2(中性子
エネルギーE>0.1MeV)であった。
【0146】図10はシュラウド317の内面へのアク
セス状態を示した断面図である。
【0147】まず、圧力容器315の上蓋を取り外し、
蒸気乾燥機,気水分離機,燃料チャンネルを順次外し、
さらに制御棒を圧力容器315の下方から抜き出して、
炉心部を炉水316で満たされた状態にする。
【0148】図中には参考のため、下部の炉心支持板3
55、ジェットポンプ356,制御棒駆動機構357を
示してある。
【0149】原子炉自身は、プール354の中に沈めら
れた状態にして設置されている。
【0150】次に本発明の熱加工装置をアクセスする方
法について述べる。
【0151】本実施例では、該熱加工装置として、検査
プローブ,加熱通電プローブ,熱発生系及び位置決め系
を有する装置を用いて施工する場合について説明する。
【0152】まず、炉心部に伸縮機構を有する二次アー
ム318を有する支持ピラー319を挿入する。
【0153】支持ピラー319は上部格子板344を通
過可能な太さであり、支持ピラー駆動ロボット353と
その駆動機構345に接続され、図10の状態で上部格
子板344と下部炉心支持板355で大きな振れが起こ
らないように拘束可能である。
【0154】また、支持ピラー駆動ロボット353とそ
の駆動機構345及びチャンバ駆動機構323とチャン
バ駆動ロボット324は、クレーン352に接続されて
いる。
【0155】さらに図11及び図12に示すように、二
次アーム318は支持ピラー319に垂直な方向への伸
縮機構を有し、かつアーム先端は水排除チャンバ320
と電磁石機構358で合体可能であり、さらにチャンバ
320と合体した後、チャンバ320がスライドして移
動可能なスライド機構321及び垂直に導入されたスラ
イド機構321をシュラウド周溶接部に沿ってチャンバ
をスライドさせる方向への回転機構322を有してい
る。
【0156】垂直に導入されたスライド機構321はチ
ャンバ320と電磁石機構358により着脱自在に接合
されている。
【0157】尚、図12にはシュラウド317の周溶接
部343と縦溶接部359を概念的に示した。
【0158】次にチャンバ駆動機構323(図10)に
よって、本発明の熱加工装置を有するチャンバ320を
シュラウド317内面の施工当該部に設置する。
【0159】チャンバ駆動ロボット324とチャンバ3
20は電磁石機構で合体している。本実施例において
は、本発明の熱加工装置として、検査工程,加熱通電工
程,熱発生系による表面改質工程毎に、各々の機能を有
する検査プローブ,加熱通電プローブ,熱発生系をチャ
ンバ320の中に別々に設置し、加工工程毎にチャンバ
320を取り替えて順次施工する方法について説明す
る。
【0160】まず、図13は、チャンバ320の中に検
査プローブ401を設置し、表面改質位置507を確認
する様子をしめす。
【0161】検査プローブ401はVT(カメラを用い
た画像処理システム)により、該位置507の状態を把
握できるが、VTの代わりに検査プローブ401として
UT(超音波探傷装置)を設置することもでき、表面近
傍の深さ方向に存在するき裂等の欠陥の有無やその状態
を検査可能である。
【0162】また、本チャンバ320は、常時気中ある
いはガス雰囲気となっている室331と、水排除機構33
2,ガス注入機構333,排ガスあるいは排塵機構33
4,ガス流量監視機構335,ガス圧監視機構336,
温度監視機構337,湿度監視機構338を具備した水
環境下の構造物表面に接する室339の二室より構成さ
れ、かつ二室が開閉機構を有するシールド板340で区
切られている。
【0163】チャンバ320はシュラウド317と密着
板362により密着する。
【0164】シールド板340はシールダ361により
シールドされる。
【0165】またチャンバ320には水リークを防止で
きるベローズ360を通してプローブ401等を駆動制
御する操作線群601を炉外から導入している。
【0166】ここで、各種駆動/制御は遠隔操作室34
1(図10)内より操作される。
【0167】また、検査プローブ401は、チャンバ3
20内に設置した位置調整及び駆動機構326により、
検査プローブ401の位置調整と駆動が行える。
【0168】シールド板340の開閉は、開閉機構32
7により実施する。
【0169】次に、図14に、加熱通電プローブを設置
した例を示す。
【0170】チャンバ320の中に加熱通電プローブ4
02を設け通電を行う。
【0171】プローブ402は銅またはステンレス製電
極により構成され、電極の先端にはシュラウド317と
密着させるように加工された電極先端部403を設けて
ある。
【0172】該先端部403はモリブデン製である。
【0173】通電はシュラウド317と密着させた電極
先端部403から直流電流で、電流密度500A/cm2,
200hr実施し、方向404に沿ってシュラウド31
7の施工部507のヘリウム含有量を低減した。
【0174】この通電により温度監視機構337は約5
00℃の温度を示した。
【0175】他の機構は図13と同様である。
【0176】続いて、最後の工程である熱発生系による
表面溶融処理を図15を用いて説明する。
【0177】図15には、熱発生系701及び702を
設置したチャンバ320を示す。
【0178】熱発生系は702が図7に示したと同様の
溶接ヘッド230であり、701がX,Y,Z軸の各位
置制御系231,232,233(図7)に相当してい
る。溶接ヘッド702には図7と同様に溶接トーチ,照
明ランプ,ワイヤー,イメージファイバを設置して、シ
ュラウド317の表面改質対象部位507を溶接トーチ
により溶融させて表面溶融処理した。
【0179】但し、他の機構は図13と同様である。
【0180】その後、図13の超音波探傷装置401に
より施工部の非破壊検査を実施したが、溶融金属部の下
側(表面から材料内部に向かう方向)1mmまでの深さの
検査で、割れは検出されず、健全な表面溶融処理が施工
できたことを確認した。
【0181】このような実施例によれば、原子炉,核融
合装置の運転中に中性子照射を受けた構造物及び機器に
もたらされた経年劣化や応力腐食割れ部分を、溶融を伴
う熱加工処理により補修または予防保全する際に、溶融
部近傍に発生する割れを防止でき、ひいては原子力プラ
ントや核融合装置の安全性の高度化,寿命延長と経済性
向上に効果が発揮できる。
【0182】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、金属材料の熱
加工対象部位のヘリウム含有量を低減させて良質な金属
組織の改質や欠陥の消滅効果を得ることが出来る。
【0183】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による効果に加えて、金属材料中のヘリウムの含有量を
より一層低減して、良質な金属組織の改質や欠陥の消滅
効果を得ることが出来る。
【0184】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
による効果に加えて、尚一層の良質な金属組織の改質や
欠陥の消滅効果を得ることが出来る。
【0185】請求項4の発明によれば、請求項2の発明
による効果に加えて、尚一層の良質な金属組織の改質や
欠陥の消滅効果を得ることが出来る。
【0186】請求項5の発明によれば、原子炉あるいは
核融合炉の信頼性や寿命を向上する効果が得られる。
【0187】請求項6の発明によれば、経年や中性子照
射により劣化した金属材料を改善する効果が得られる。
【0188】請求項7の発明によれば、金属材料内のヘ
リウム含有量を低減して良質な金属組織の改質や欠陥の
消滅を果たす為の設備が提供できるという効果が得られ
る。請求項8の発明によれば、金属材料の欠陥に対して
確実に金属材料内のヘリウム含有量を低減して良質な金
属組織の改質や欠陥の消滅を果たす為の設備が提供でき
るという効果が得られる。
【0189】請求項9の発明によれば、容易に金属材料
の欠陥に対して金属材料内のヘリウム含有量を低減して
良質な金属組織の改質や欠陥の消滅を果たす為の設備が
提供できるという効果が得られる。
【0190】請求項10の発明によれば、請求項9の発
明による効果に加えて、設備を確実に原子炉内に設置出
来て正確な位置での金属組織の改質や欠陥の消滅作業を
成せるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱加工方法のフローと従来技術の熱加
工方法のフローの比較図である。
【図2】本発明の電流通電に用いた実験装置の要部斜視
図である。
【図3】本発明の電流通電に用いた図1の実験装置の通
電部の全体外観斜視図である。
【図4】本発明の電流通電に用いた図1の実験装置の全
体外観斜視図である。
【図5】本発明による中性子照射材を採取する装置の斜
視図である。
【図6】本発明による中性子照射材の溶接試験装置の全
体構成概念図である。
【図7】図6の溶接ヘッドの基本構造を示す全体斜視図
である。
【図8】本発明による中性子照射材の溶接試験片形状と
試験条件を示す図である。
【図9】本発明による溶接試験結果を示す比較図であ
る。
【図10】本発明による原子炉シュラウド内面へのアク
セス状態を示した原子炉圧力容器の縦断面図である。
【図11】図10の要部拡大図である。
【図12】図10の設備における作業状態の設備要部斜
視図である。
【図13】本発明の欠陥検知作業状態における図10の
チャンバ内の縦断面図である。
【図14】本発明の電流通電作業状態における図10の
チャンバ内の縦断面図である。
【図15】本発明の溶融処理作業状態における図10の
チャンバ内の縦断面図である。
【符号の説明】
230…溶接トーチ、317…シュラウド、318…二
次アーム、319…支持ピラー、320…チャンバ、3
21…スライド機構、322…回転機構、332…水排除
機構、333…ガス注入機構、334…排塵機構、35
2…クレーン、358…電磁石機構、401…検査プロ
ーブ、402…電流通電プローブ、403…電極先端部、
701…熱発生系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青野 泰久 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 永田 徹也 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 服部 成雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 金田 潤也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 大野 茂樹 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社 日立製作所 エネルギー研究 所内 (56)参考文献 特開 平7−284943(JP,A) 特開 平8−1344(JP,A) 特開 平8−29580(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/00 - 9/44 C21D 9/50 C21D 1/40 C21D 3/02 B23K 9/00 B23K 26/00 G21B 1/00 G21C 17/00 G21D 1/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘリウムを含む金属材料の熱加工対象部位
    に、予め金属材料を溶融させないように電流を通電して
    前記部位のヘリウム含有量を低減させた後、前記部位に
    溶融を伴う加熱を施すことを特徴とするヘリウムを含む
    金属材料の熱加工方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記金属材料の熱加工
    対象部位に予め施す電流の通電を前記金属材料を加熱し
    ながら実施することを特徴とするヘリウムを含む金属材
    料の熱加工方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記金属材料の熱加工
    対象部位に予め施す電流の通電を真空中または不活性ガ
    ス中で実施することを特徴とするヘリウムを含む金属材
    料の熱加工方法。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記金属材料の熱加工
    対象部位に予め施す電流の通電または加熱または前記通
    電と前記加熱との両方を真空中または不活性ガス中で実
    施することを特徴とするヘリウムを含む金属材料の熱加
    工方法。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2において、前記金
    属材料が供用期間中または延長供用期間中の原子炉ある
    いは核融合炉を構成している金属材料であることを特徴
    とするヘリウムを含む金属材料の熱加工方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記金属材料が中性子
    の照射に起因する核変換によって発生したヘリウムを含
    む金属材料であることを特徴とするヘリウムを含む金属
    材料の熱加工方法。
  7. 【請求項7】ヘリウムを含む金属材料への通電手段と,
    前記金属材料の溶融手段とを備えたヘリウムを含む金属
    材料の熱加工設備。
  8. 【請求項8】ヘリウムを含む金属材料の欠陥を検知する
    検査手段と,前記金属材料への通電手段と,前記金属材
    料の溶融手段とを備えたヘリウムを含む金属材料の熱加
    工設備。
  9. 【請求項9】ヘリウムを含む金属材料への通電手段と,
    前記金属材料の溶融手段と,前記通電手段又は前記溶融
    手段を前記金属材料の面に対して移動自在に支持した位
    置調整駆動手段と,前記位置調整駆動手段が内蔵されて
    前記面に対向する部分が開口されているチャンバと,前
    記チャンバに気体の吹き込み口が接続された前記チャン
    バ内を気相に置換する置換装置と,前記チャンバを支持
    して水平方向に移動する移動装置と,前記移動装置を上
    下方向に回転自在に支持した回転装置と,前記回転装置
    を前記面に対して進退自在に支持した進退駆動装置と,
    前記進退駆動装置を支持した支持ピラーと,前記支持ピ
    ラーを三次元方向に移動自在に支持したクレーンとから
    成るヘリウムを含む金属材料の熱加工設備。
  10. 【請求項10】請求項9において、支持ピラーは原子炉
    内の上部格子板と下部格子板とに抜き差し自在な外観形
    状を備えていることを特徴としたヘリウムを含む金属材
    料の熱加工設備。
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