JP3143486U - 散布装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トラクタからの動力によりタンク1内の攪拌ロータ2を回転させて被散布物Mを攪拌混合しながら、被散布物Mをタンク1の底部に開口されている各散布口7から散布するように構成されている。タンク1は、底部側を略円弧形状に湾曲させた縦断面視で略U字形状に形成されており、攪拌ロータ2は、タンク1の長手方向に回転架橋状に配設される回転主軸2−1、この回転主軸2−1の軸方向に位置をずらして軸周りに略放射状になるように設けられる複数の攪拌羽根2−2を備え、かつ、攪拌羽根2−2の羽根先側に湾曲底部1−1を含めたタンク1の内壁面に沿わせて接触させる弾性部材22を備えている。
【選択図】図2
Description
この散布装置は、トラクタの車体幅方向に長い略横長矩形状で、底部に散布口を有するタンク内の長手方向に攪拌ロータを回転架橋状に配設し、トラクタからの動力(PTO)により攪拌ロータを回転させ、ホッパ内に収容された数種類の被散布物を攪拌混合するように構成さている。
つまり、数種類の被散布物をタンク内に収容させるときには、一種類目の被散布物をタンクの底側に投入し、その上に二種類目、そして三種類目の被散布物をそれぞれ分量分にて順番に投入する多層構造をとる。そのために、多層に収容されている数種類の被散布物を攪拌ムラなく、均一に攪拌混合するためにはかなりの時間を要することとなり、結果として、効率的な散布作業が望めないものとなっていた。
このように、従来の散布装置においては、数種類の被散布物を均一に攪拌混合させながら圃場への均一な散布が困難で有るという問題があった。
前記タンクは、底部側を略円弧形状に湾曲させた縦断面視で略U字形状に形成され、
前記攪拌ロータは、前記タンクの長手方向にわたり回転架橋状に配設される回転主軸と、この回転主軸の軸方向の複数ヶ所に設けられる攪拌羽根と、を備え、前記攪拌羽根は、前記タンクの前記円弧底部に接近させる放射径にて前記回転主軸の軸周りに設けられ、かつ、羽根先側に、前記円弧底部に沿わせて接触させる弾性部材を備えていることを特徴とする。
ここで、前記攪拌羽根は、前記タンクの前記円弧底部において長手方向に等間隔をおいて開口されている前記散布口の開口間隔にて前記回転主軸の軸方向に備えられていることが好適なものとなる。
また、各攪拌羽根は、タンクの長手方向に等間隔をおいて円弧底部に開口されている各散布口の開口上を通過するように回転主軸を支点に回転することで、各散布口からの被散布物の散布ムラが生じることなく、均一に、かつ、安定的に散布作業を遂行させることができる。
ここで、前記攪拌羽根の捻じれ曲げ加工は、プレス型などを用いて行うようにすることが好適なものとなる。
図1は、本実施形態に係る散布装置をトラクタの機体後部に取り付け支持させた状態を示す側面図であり、図2は、同散布装置を拡大して示す縦断側面図であり、図3は、タンクの蓋体を省略して示す同散布装置の拡大平面図であり、図4は、同攪拌装置を一側から見たときの同側面図である。
散布装置Aは、図2および図3に示すように、数種類の被散布物Mが投入されるタンク1と、このタンク1内に設けられ、被散布物Mを攪拌混合するための攪拌ロータ2とを備えている。
この散布装置Aは、図1に示すように、自走式作業機であるトラクタBの機体B−1後部に装備されている三点支持機構3を介してトラクタBの機体B−1に取り付け支持され、かつ、後記する入力軸(PIC)4を機体B−1後部から突出する出力軸(PTO)5にユニバーサルジョイント6を介して連結させるように構成されている。
これにより、散布装置Aは、トラクタBの出力軸5からの動力により回転する攪拌ロータ2により、タンク1内の数種類の被散布物Mを攪拌混合しながら、タンク1の後記する各散布口7から混合された被散布物Mを圃場などに散布するようになっている。
ちなみに、非散布物Mとしては、粒状化成、有機ペレット、コンポスト、鶏糞、消石灰、ヨウリンなどの乾燥された肥料を挙げることができる。
このミッション部8は、タンク1の両側機枠1−2にわたる上下のパイプ部材9に支持されて、タンク1の長さ方向の中央部位に備えられる。そして、図3に示すように、ミッション部8からタンク1の一側機枠1−2にわたるように動力伝達軸10が備えられている。
この動力伝達軸10は、一端側がミッション部8内に内設されている一対の傘歯車11を介して入力軸4に連繋され、入力軸4からの回転動力を、後記の動力伝達機構12を介して攪拌ロータ2に伝達するようになっている。
この動力伝達機構12は、図3および図4に示すように、タンク1の一側機枠1−2から突出している攪拌ロータ2の回転主軸2−1の一端側に軸止されて備えられる小径スプロケット12aと、一側機枠1−2に直接回転可能に軸止されて備えられる中継用の大径スプロケット12bおよび小径スプロケット12cと、攪拌ロータ2の回転主軸2−1に軸止されて備えられる大径スプロケット12d、そして、これらの大小のスプロケット12a〜12dにわたりそれぞれ巻回張架されて備えられるそれぞれのチェーン12e,12fとで構成されている。
これにより、トラクタBの出力軸5からユニバーサルジョイント6を介してミッション部8の入力軸4に伝達されてくる動力が、一対の傘歯車11、動力伝達軸10、動力伝達機構12を介して攪拌ロータ2に伝達され、該攪拌ロータ2が所定の回転速度にて回転するようになっている。
ちなみに、攪拌ロータ2の回転速度としては特に限定されるものではないが、例えば40〜70rpmの範囲が好適なものとなる。
タンク1は、トラクタBの車体幅方向に長い略横長矩形状で、図1および2に示すように、上面を開口させ、底部側(下半部側)を略円弧形状に湾曲させた縦断側面視で略U字形状の箱型に形成されている。
そして、タンク1は、湾曲底部1−1における長手方向に等間隔をおいて複数の散布口7を備え、湾曲底部1−1の下面(裏面)には各散布口7を開閉するためのスライドシャッター15が備えられている。
これにより、スライドシャッター15の各開閉口16をタンク1の湾曲底部1−1の各散布口7に対して適合位置させる開方向にスライドシャッター15を移動させることで、各散布口7から被散布物Mの散布を可能とし、各開閉口16を各散布口7の開口位置から外れる閉方向にスライドシャッター15を移動させることで、各散布口7から散布が停止されるようになっている。
この駆動機17の動作は、トラクタBの運転席側に備えられている図示省略の手元スイッチの操作(正転・逆転切り換え操作など)によって行われ、駆動機17の動作停止(スライドシャッター15が開方向または閉方向に移動した時点における動作停止)は、駆動機17の回転範囲を制御する開・閉それぞれのリミットスイッチ18によって行われるようになっている。
また、駆動機17によるスライドシャッター15の閉状態から開方向への移動量は、スライドシャッター15に直接取り付けられて装備される調節レバー19を有する散布調節機構20によって無段階に可変し得るようになっている。つまり、スライドシャッター15の開方向への移動量を可変することによって、各散布口7から被散布物Mの散布を、少量散布から大量散布などに調節可変し得るようになっている。
図5は、本実施形態に係る攪拌ロータの攪拌羽根を示す斜視図である。ここでは、図2および図3を適宜参照しながら説明する
攪拌ロータ2は、タンク1の長手方向における両側機枠1−2の間にわたり回転架橋状に配設される回転主軸2−1と、この回転主軸2−1の軸方向に位置をずらして軸周りに略放射状になるように取り付けられる複数ヶ所の攪拌羽根2−2とを備えて構成されている。
回転主軸2−1は、図3に示すように、タンク1の両側機枠1−2の内側にそれぞれ取り付けられている両側の軸受け部材21によって回転可能に支持され、両側機枠1−2の間にわたり回転架橋状に組み込まれるように形成されている。
なお、図示を省略しているが、両側の軸受け部材21の内部には図示省略の軸受けが内設されている。
攪拌羽根2−2は、図2および図3に示すように、タンク1の縦断短辺幅Lに相当する放射径で、なおかつ、羽根先をタンク1の円弧底部1−1に沿わせて接近させる放射径に相当する長さで適宜の幅を有する略帯形状の板材を用いて形成されている。
詳しく述べると、撹拌羽根2−2は、図5に示すように、その長さ方向途中部位において幅方向に所定の角度まで捻じるように折り曲げ加工することで、その長手方向の一端側(一半分側)に攪拌面部2−2aを備え、他端側端部が回転主軸2−1の軸周りに溶接などによって固着されるように形成されている。
なお、攪拌羽根2−2の捻じれ曲げ加工は、プレス型などによって行われるものである。
さらに、攪拌羽根2−2は、図2および図3に示すように、回転主軸2−1の軸方向に略等間隔をおいて位置を円周方向にずらした状態で回転主軸2−1の軸周りにおいて四方の放射状となるように固着されて配設されている。
これにより、タンク1内に投入される数種類の被散布物Mを、タンク1の上下方向に移送するための上下攪拌作用と、タンク1の長手方向の一側短辺側と他側短辺側との双方(両側機枠1−2)へ断続的に繰り返し横送り移送するための横送り攪拌作用がタンク1内に発生するようにしている。
つまり、横送り拡散作用は、四方放射状の配設されている各攪拌羽根2−2のうち、図2に示す円周(右回り)一番目の攪拌羽根2−2によってタンク1の一側短辺側に横送り移送された被散布物Mが円周二番目の攪拌羽根2−2によってタンク1の他側短辺側に横送り移送されることが断続的に繰り返されることでタンク1内に発生するようになっている。
そして、この弾性部材22には取付け孔23が設けられており、図2および図3、図5に示すように、各攪拌羽根2−2の攪拌面部2−2aに宛がわれ、挟持板24により挟み込まれた状態でボルトナット25によって攪拌面部2−2aに取り付けられるように形成されている。
なお、取付け孔23は、図5に示すように、各攪拌羽根2−2の長さ方向に長い長孔形状に形成されており、タンク1の内壁面に対する弾性部材23の接触を確実に、かつ、接触度合いなどを任意調節し得るようになっている。
これにより、各攪拌羽根2−2の攪拌面部2−2aに備えられる弾性部材22は、常時、タンク1の湾曲底部1−1を含む内壁面に接触し、該内壁面に層を成すように、被散布物Mがへばりつくことを防ぐ。
また、弾性部材22を備えている各撹拌羽根2−2は、タンク1の各散布口7の開口上を通過するように回転主軸2−1により回転することで、被散布物Mを各散布口7から均一に、かつ、安定的に散布(落下)させることを助長する働きを成す。
つまり、弾性部材22によって被散布物Mがタンク1の内壁面にへばりつくように層を成すことを防ぐことと、攪拌羽根2−2が各散布口7の開口真上を通過することによって、被散布物Mの各散布口7からの散布を均一に、かつ、安定的に遂行させることができる。
つぎに、以上のように構成されている本実施形態に係る攪拌装置Aの作用について簡単に説明する。
トラクタBの出力軸(PTO軸)5からの動力により攪拌ロータ2を回転させると、タンク1の円弧底部1−2側から順番に多層に投入されているタンク1内の数種類の被散布物Mは、タンク1内の縦断短辺幅Lに相当する放射径で、タンク1の長手方向全域にわたり回転可能に配設されている攪拌ロータ2の各攪拌羽根2−2によってタンク1内の上下方向への上下攪拌移送と、タンク1の長手方向の双方への横送り攪拌移送とによって満遍なく攪拌混合させる。
そして、各攪拌羽根2−2の攪拌面部2−2aの羽根先に備えられている弾性部材22は、散布口7が開口されている円弧底部1−2を含むタンク1の内壁面を擦るように、該内壁面に常時接触し、同内壁面に層を成すように被散布物Mがへばりつくことを防ぐ。
例えば、タンク1の各散布口7の開口間隔をおいた回転主軸2−1の軸方向における各部位に各攪拌羽根2−2をそれぞれ略放射状に設けることができる。
また、各攪拌羽根2−2は、回転主軸2−1の軸周りに、三方、六方、八方などの複数方向に向けた略放射状に設けることができる。
1 タンク
1−1 湾曲底部
1−2 機枠
2 攪拌ロータ
2−1 回転主軸
2−2 攪拌羽根
2−2a 攪拌面部
3 三点支持機構
4 入力軸(PIC)
5 出力軸(PTO)
6 ユニバーサルジョイント
7 散布口
22 弾性部材
B トラクタ(自走式作業機)
M 被散布物
Claims (4)
- 平面視で略横長矩形状を呈し、数種類の被散布物が投入されるタンクと、
このタンク内に設けられて前記被散布物を攪拌混合する攪拌ロータと、を備え、
自走式作業機に支持機構を介して取り付け支持され、かつ、前記自走式作業機からの動力により前記攪拌ロータを回転させて前記被散布物を攪拌混合しながら、前記タンクの底部において長手方向に開口されている複数ヶ所の散布口から前記被散布物を散布するように構成されている散布装置であって、
前記タンクは、底部側を略円弧形状に湾曲させた縦断側面視で略U字形状に形成され、
前記攪拌ロータは、前記タンクの長手方向にわたり回転架橋状に配設される回転主軸と、
この回転主軸の軸方向の複数ヶ所に略放射状に設けられる攪拌羽根と、を備え、
前記攪拌羽根は、羽根先を前記円弧底部に沿わせて接近させる放射径にて前記回転主軸の軸周りに設けられ、かつ、羽根先側に、前記円弧底部に沿わせて接触させる弾性部材を備えていることを特徴とする散布装置。 - 前記攪拌羽根は、前記タンクの前記円弧底部において長手方向に等間隔をおいて開口されている前記散布口の開口間隔にて前記回転主軸の軸方向に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の散布装置。
- 前記攪拌羽根は、前記放射径に相当する長さで適宜の幅を有する略帯形状の板材を幅方向に捻じるように折り曲げ加工することで、その長手方向の一端側に攪拌面部を備え、他端側が前記回転主軸に固着されるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の散布装置。
- 前記攪拌羽根は、前記数種類の被散布物を攪拌混合するときの回転方向の円周において、前記攪拌面部の向きが一つおきに前記タンクの一側短辺側と他側短辺側とに変えられ、前記被散布物を前記タンクの長手方向の双方に交互に攪拌移送するように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の散布措置。
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CN107519786A (zh) * | 2017-10-16 | 2017-12-29 | 黑龙江省畜牧机械化研究所 | 食用菌糠有机肥料混合机 |
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2008
- 2008-05-14 JP JP2008003084U patent/JP3143486U/ja not_active Expired - Lifetime
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