JP3143306U - 点字学習ブロック - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプルであり、特に視力がわずかにでも残っている疾病による中途失明者、視野狭窄、残存視力を持つ弱視者などの助けにしたいと開発され、視覚で文字を確認し、指先で実物大の点字を確認し、拡大モデルでそれを作成することで効率的に「読み」「書き」の両方を何度も練習出来るユニークで優れた効果を有する点字学習ブロックを提供する
【解決手段】片面に1文字を記載し、その反対面に、前記片面に記載の字に対応する実物大の点字を打った点字表示体を貼ると共に、先端球面のビスの脚部が挿出入自在な2列で6個又は4列で12個のビスセット穴を配列設置し、該ビスセット穴の底部に永久磁石を固定し、前記先端球面のビスの少なくとも下面部は磁性体にし、前記永久磁石の隣接同士の上下磁極関係を磁束を形成する関係にした点字学習ブロック。
【選択図】 図2

Description

本考案は、特に視力がわずかにでも残っている中途失明者の助けにしたいと開発され、視覚と指先運動を通じて点字を効率的に読み書き学習できるユニークな点字学習ブロックに関するものである。
従来の点字学習器としては、従来公知のものとして次の特許文献1〜特許文献3に記載のものがある。
1. 特許文献1(登録実用新案公報第3032396号)に記載された内容
従来、点字 を配列した50音図表を用いて、点字に触れながら覚えているが、自分で点字を作って記憶を確認しながら覚えることはできないという問題点があったため、「基板 と、複数の点字用球とを有し、前記基板は、前記点字用球を収容するための凹部と、3行4列で配置され、前記点字用球をその一部を突出させて保持する12個の保持穴とを有する点字学習器」を紹介している。これは、文字を表示し、各文字に対応する文字信号を入力するための文字入力手段と、前記保持穴に設けられ、前記点字用球の配置を検出する検出手段と、前記文字入力手段からの文字信号と前記検出手段からの検出信号とが対応するか否か判断する配置判断手段と、前記配置判断手段の判断結果を知らせる音出力手段とを有して活用されるものである。
2. 特許文献2(特開2005−321517号公報)に記載された内容
年齢に関係なく、誰にでも簡単に、かつゲーム感覚で楽しく点字を学ぶことができるようにした点字学習機として、「表面に点字文字を配列可能な6個の嵌合凹部が形成された筺体と、前記6個の嵌合凹部に下端部が着脱自在に挿入される6個のブロックを有する」ものを紹介している。これは、該各ブロック が嵌合凹部に挿入されたことを検出する検出手段と、前記嵌合凹部に挿入されたブロック が点字文字の配列をなしたとき、前記検出手段からの検出信号に基づいて、該点字文字の配列に対応する音声信号に変換する音声合成装置と、該音声合成装置からの音声信号の出力に基づいて、前記点字文字の配列に対応する音声を出力するスピーカとを備えて活用されるものである。
3.特許文献3(特開平8−22243号公報)に記載された内容
子供の時から視覚障害になった人は盲学校などで点字の学習をして、点字を読むことができるが、齢を取ってから後天的な病気や事故により視覚障害になった人の大部分は点字を読むことができないのが実情である。1点だけが表示されている点字では、初心者にとってどこの位置にある点であるか正確に認識できず、学習する上で問題であった。突出した点の位置を認識できると共に、点字を任意に組合せて、視覚障害者が一人でも容易に学習でき、点字の普及に効果的な点字学習用チップで、「四角形状をなすチップの表面に、3本の横線を等間隔に設けると共に、これと直交して格子状に2本の縦線を等間隔に設けて格子状罫線部を形成し、この格子状罫線部をチップの表面から突出して形成すると共に、この格子状罫線部の任意の交点に円形の点字突出部を設け、2本の縦線を上部または下部の横線より突出させ、この突出した両縦線の間にチップの表面から突出した方向表示線を形成し、格子状罫線部の近傍のチップの表面に、点字の内容を表示する文字、数字または記号を印刷したもの」を紹介している。
而して、特許文献1と特許文献2は、基本的には6個の嵌合凹部に6個のブロック(球)を適宜嵌めて点字文字に配列するが、その配列点字を検出し音声出力する複雑な電気信号の処理回路を必要とするもので、高価であると共に、中途視覚障害者にとって嵌合凹部へのブロック(球)嵌め操作が極めて困難であり、また嵌合凹部からのブロック(球)の離脱が多く学習効率が悪い等の問題がある。
特許文献3は、格子状(碁盤目)の凸状線とその交差点に円形の突出部を固定設置して点字文字にしその横に点字の内容を表示するがモデルで繰り返し点字を作成して読んだり書いたりすることが出来ない。
登録実用新案公報第3032396号 特開2005−321517号公報 特開平8−22243号公報
本考案は、シンプルであり、特に視力がわずかにでも残っている中途失明者の助けにしたいと開発され、視覚で文字を確認し、指先で実物大の点字を確認し、拡大モデルでそれを作成することで効率的に「読み」「書き」の両方を何度も練習出来るユニークな点字学習ブロックを提供することにある。
上記課題を満足させる本考案の点字学習ブロック100の特徴は、「片面101に1文字を記載し、その反対面102に、前記片面101に記載の字に対応する実物大の点字を打った点字表示体を貼ると共に、先端球面301のビス302の脚部303が挿出入自在な2列で6個又は4列で12個のビスセット穴401を配列設置し、該ビスセット穴401の底部に永久磁石を固定し、前記ビスの少なくとも脚部下面部は磁性体にし、前記永久磁石501、502の隣接同士の上下磁極関係を磁束を形成する関係にしたことを特徴とする点字学習ブロック。」である。
本考案は、「先天的な失明者と違い成人病などで人生の後半から視力を奪われた人の中には、年齢などから点字の学習をあきらめてしまっている人が少なくない」と感じている視覚障害者らが開発したものである。
即ち、本考案の点字学習ブロック100は、上述した構成のように、シンプルであり、特に視力がわずかにでも残っている疾病による中途失明者、視野狭窄、残存視力を持つ弱視者などの助けにしたいと開発され、視覚で文字を確認し、指先で実物大の点字を確認し、3穴2列又は3穴4列と挿入ビスによる拡大モデルでそれを作成することで効率的に「読み」「書き」の両方を何度も練習出来るユニークで優れた効果を有するもので、中途失明者などの点字文字教育に多大な貢献をするものである。
本考案を実施するための最良の形態は、次に紹介する実施例1により詳細に説明する。
図1〜図4に本考案の一実施例を紹介する。
図1〜図4において、本実施例の点字学習ブロック100は、図1に示す如く片手に取れる大きさのブロックで、片面101に例えばひらかなの「あ」から「ん」までを又は「アルファベット」や各種「記号」を1ブロック1文字(この例は「み)として大きく黒色で記載し、図2に示す如くその反対面102の上部には点字高さ分を低く削った部分110に前記片面101に記載の字に対応する実物大の2列3行式の点字201と4列3行式の点字202を打ったアルミ製テープ又はプレートや樹脂製テープ200又はプレート等の点字表示体等を貼って、複数ブロックの面合わせ整理を容易にし、更に手の感触で充分わかる大きさの先端球面301のビス302の脚部303が挿出入自在な2列3行6個のビスセット穴401(図2)又は4列3行12個のセット穴 (図示せず)を配列設置している。
又、点字学習ブロック100の個々の側面には前記片面101と同様の文字(この例は「み」)を小さく記載してケースにセットしても側面から読み取れて出し入れできるようにしてある。
このブロックの構成により、点字学習者は、当該片面101に大きく書いた字を確認し、次にその反対面102の樹脂テープ200の点字201,202の凹凸の感触を掴み、その後、拡大モデルの点に相当する該当穴401にビス302を一個ずつその脚部303を挿入して点を構成して行く。これで、より具体的に点字構成の凹凸配置パターンを明確に把握することができる。またこの点字構成の凹凸配置パターンを反対になるようにビス302を逆に入れ替えることにより点字の「書き」も同時に練習できるものである。
前記ビス302は、先部が掴み易い長さと直径、段付などの形状にすることが好ましい。又適宜な隣接ケースに出し入れ自在に収容しておくが良い。
本考案は、更に、この基本的作用効果を容易に確実に得るために、図3に示すように、各穴401の底部に永久磁石501、502を嵌めて固定すると共に、ビス302の全体又は少なくとも脚部303の下面部を磁性体として、上記点字学習のブロック操作中に挿入したビス302が容易に落下しないようにしたものである。一方これで穴401へのビス302挿出入関係をルーズにして簡便化を図ることが出来る。
前記永久磁石501、502の上下磁極の隣接同士の配置関係は、図4に例を示すように、磁束を形成する関係にしてある。つまりS極を上にしN極を下にした磁性体501に隣接する上下左右の永久磁石502はN極を上にしS極を下にする。これでS極を下にしN極を上にした磁性体502に隣接する上下左右の永久磁石501はN極を下にしS極を上にすることになる。この磁性体配置により他への漏磁がなく扱う人に対する磁力の影響を減退させ健康を害さない効果が得られるものである。
本考案の点字学習ブロックは、上述のように、シンプルであり、特に視力がわずかにでも残っている疾病による中途失明者、視野狭窄、残存視力を持つ弱視者などの助けにしたいと開発され、視覚で文字を確認し、指先で実物大の点字を確認し、3穴2列又は3穴4列と挿入ビスによる拡大モデルでそれを作成することで効率的に「読み」「書き」の両方を何度も練習出来るユニークで優れた効果を有する。
このため本考案の点字学習ブロックは、次のような広い活用の場に供され点字文字教育事業に多大な貢献をするものである。
(1)、全盲者、弱視者、晴眼者が共に学べる点字学習用具。
(2)、幼児から高齢者までの活用。
(3)、点字の触読訓練や、日常生活の感覚訓練に活用。
(4)、視覚障害をもつ父母が子供に墨字の「ひらかな」を教えることが出来る。
(5)、小学校、介護福祉士養成専門学校、などにおける福祉体験学習の教材としての活用や、更に点字の啓発・啓蒙普及アイテムとしての活用。
(6)、大学病院や、眼科クリニックにおいて、中途失明者又はそれが予測されれる患者に対するリハビリ訓練や社会福祉援助技術(ソーシャルケースワーク)のアイテムとしての活用。
(7)、視覚障害者と晴眼者との簡単なコミュニケーションツールとして活用。
実施例1の点字学習ブロックの片面101の平面斜視説明図である。 上記点字学習ブロックの片面101の反対面102の平面斜視説明図である。 上記点字学習ブロックにおいて、底部に永久磁石を固定配置しビスセット穴401に、ビス302を挿入した状態を示す一部断面の説明図である。 図2に示す点字学習ブロックの穴401の底部に固定する永久磁石の配置パターン例を示す一部断面の平面説明図である。
符号の説明
100 点字学習ブロック
101 片面
102 反対面
200 樹脂テープ
201、202 点字
302 ビス
401 ビスを挿出入する穴
501、502 永久磁石

Claims (1)

  1. 片面に1文字を記載し、その反対面に、前記片面に記載の字に対応する実物大の点字を打った点字表示体を貼ると共に、先端球面のビスの脚部が挿出入自在な2列で6個又は4列で12個のビスセット穴を配列設置し、該ビスセット穴の底部に永久磁石を固定し、前記ビスの少なくとも脚部下面部は磁性体にし、前記永久磁石の隣接同士の上下磁極関係を磁束を形成する関係にしたことを特徴とする点字学習ブロック。
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