JP3143010U - 自転車用サドルカバー - Google Patents

Abstract

【課題】高い安全性とクッション性を有すると共に、買物等による自転車の走行中に、快適に腰や臀部を上下、前後、左右に移動し、あるいは左右に捻る動作を組み入れることを可能にすることで、走行中のエネルギー消費量を高め、運動効果を快適に促進することができる自転車用サドルカバーを提供する。
【解決手段】自転車のサドルの上面、側面、後面を被覆する自転車用サドルカバーにおいて、側面後部にフラップ部６を備えている。好適には、内部に緩衝材７が収容されている。緩衝材７が、好ましくはゲル材、液体、ゴム材、気体、粒状物および粉材からなる群から選択される素材である。
【選択図】図１

Description

本考案は、自転車のサドルに装着する自転車用サドルカバーに関し、特には、高い安全性とクッション性を有すると共に、自転車走行中における運動消費量を高め、快適に運動効果を促進することができる自転車用サドルカバーに関する。

自転車を構成する部品の一つであるサドルは、自転車走行中に腰を載せるためのものであり、大腿部が配設される細状の前部と、坐骨を支持する幅広状の後部とからなる。このサドルは、通常、革や合成樹脂等の材質からなり、上下調節可能なパイプ支柱上に装着されている。

また、サドルには、雨や埃からサドルを保護するサドルカバーを被覆することが一般に行われている。このサドルカバーは、開口部を有する袋状のシートからなり、かかる開口部周縁には、通常、サドルへの装着性を高める伸縮性の糸ゴムが収容されている。また、この開口部に、サドルへの着脱を可能にする閉じ紐やベルトを具備したサドルカバーも広く知られている。

さらに、例えば、特許文献１に、より安全な、防水性と弾力性を付与した自転車用サドルカバーが報告されている。この特許文献1記載の自転車用サドルカバーは、サドルの上面に載置されるクッション部材と、サドルの上面及び周側面のほぼ全体を被覆できる袋状のカバー部とからなり、カバー部は、防水性素材からなる伸縮自在のシート状のものから形成されている。また、カバー部下面開口部の周縁部には、このカバーをサドルに固定するための固定手段が設けられている。このサドルカバーは、クッション部材をサドルの上面に載置した後、カバー部を伸張させてサドルに被覆し、固定手段によってカバー部がサドルに固定され、クッション部材もサドルの上面に配置、固定される。かかるクッション部材の内部にはゲル材が充填されている。
実用新案登録第３１１８０５２号公報

従来、様々な自転車用サドルカバーが知られており、かかる汎用のサドルカバーや特許文献１記載の自転車用サドルカバーにおいては、防汚効果や防水性、弾力性に富むことは知られているが、走行中のエネルギー消費量を高め、運動効果を促進するものではなかった。

また、特許文献１記載の自転車用サドルカバーには、クッション部材の裏面に、合成樹脂製の小突起の滑り止め部材が設けられてはいるが、必ずしも充分な滑り止め効果が得られるものではなかった。

そこで本考案の目的は、上記問題点を解消し、高い安全性とクッション性を有すると共に、買物等による自転車の走行中に、快適に腰や臀部を上下、前後、左右に移動し、あるいは左右に捻る動作を組み入れることを可能にすることで、走行中のエネルギー消費量を高め、運動効果を快適に促進することができる自転車用サドルカバーを提供することにある。

本考案は、上記課題を解決するために、自転車のサドルの上面、側面、後面を被覆する自転車用サドルカバーにおいて、
側面後部にフラップ部を備えたことを特徴とするものである。

本考案の自転車用サドルカバーにおいては、好ましくは、内部に緩衝材が収容されている。前記緩衝材は、ゲル材、液体、ゴム材、気体、粒状物および粉材からなる群から選択される素材とすることができる。

また、自転車のサドルとの接触面には、滑止具を好適に配設することができる。

本考案によれば、自転車の走行中に、腰や臀部を快適に上下、前後、左右に移動し、あるいは左右に捻る動作を組み入れることができる。このため、自転車走行中のエネルギー消費量を無理なく高めることができ、運動効果を促進することができる。

また、前記緩衝材を内部に設けることで、高いクッション性を実現することが可能になる。

さらに、滑止具を配設することにより、着座した状態で体重を激しく移動させても、サドルカバーのズレや落下を回避することができる。

以下、本考案における自転車用サドルカバーの実施の形態を図面に基づいて説明する。
図１に示す本考案の好適例のサドルカバー１は、自転車のサドル２０に装着するもので、サドル２０の上面２１、側面２２、後面２３をそれぞれ被覆する形状を呈している。また、サドルカバー１は、適宜強度と防水性、耐候性を有する既知の合成樹脂素材、例えば、塩化ビニル等の素材とすることができる。

また、図２に示すように、サドルカバー１の底面２には、サドル２０を挿入する開口部３が形成されており、かかる開口部３の縁部には、伸縮性ゴム４が収容されている。さらに、伸縮性ゴム４の端部近傍には、伸縮性ゴム４の長さを調節する係止部材５が具備されている。

また、本考案においては、サドルカバー１の側面後部にフラップ部６を具備することが肝要である。フラップ部６は、サドルカバー１の側面後部から一連に連設されており、図５に示すように、サドル着座時、臀部から太腿付根後部に配設される位置に形成されている。

また、サドルカバー１内には、緩衝材７が収容されている。かかる緩衝材７は、優れたクッション性を有する素材、例えば、ゲル材、液体、シリコーン、天然ゴム、合成ゴム、発泡ゴム等のゴム材、気体、砂等の粒状物および粉材を好適に使用することができる。特に、クッション性、柔軟性、耐久性を考慮した場合、ゲル材を使用することが望ましい。

緩衝材７は、サドルカバー１の上面内部８およびフラップ内部９に収容されている。また緩衝材７は、図３および図４に示すように、着座した際のクッション性、および上下、左右、前後の体重移動に適した厚み、好ましくは５〜１０ｃｍ程度の厚さとする。

また、本考案の他の好適例として、サドル２０と接触する面に、滑止具１０を配設することが望ましい。滑止具１０は、着座中にサドルカバー１のズレや移動を抑止できる、例えば、粘着性のあるシート、糸ゴムで形成されたメッシュシート、両面テープ、また板状のゴム部材等を好適に用いることができる。さらに、滑止具１０は、サドル２０と略同形状に形成することがより好ましい。

次に、本考案の自転車用サドルカバーの使用方法について説明する。
図６の（ａ）および（ｂ）は、自転車走行中にサドルに着座した状態で体重を左右方向に移動させた状態を示す。（ａ）に示すように、体重を左側に移動させると、緩衝材７が左側に移動する。この際、上半身（腰部より上）は運転姿勢を維持した状態で、また脚部はペダルの位置に維持されるので、身体がく字状に屈曲され左方向の腰部のストレッチができる。また、（ｂ）に示すように、体重を右側に移動させると、緩衝材７が右側に移動し、身体が逆く字状に屈曲され右方向のストレッチができる。

図７の（ａ）（ｂ）は、自転車走行中にサドルに着座した状態で体重を前後に移動させた状態を示す。（ａ）に示すように、体重を前側に移動させると、緩衝材７が前側に移動する。この際、上半身（腰部より上）は運転姿勢を維持した状態で、また脚部はペダルの位置に維持されるので、上半身がやや反った状態となり、前方向の腰部のストレッチができる。また（ｂ）に示すように、体重を後側に移動させると、緩衝材７が後側に移動し、後ろ方向へのストレッチができる。

また、緩衝材７は肉厚状に形成されているため、図８の（ａ）に示すように、体重を上下に移動させる運動も行うことができる。また（ｂ）に示すように、着座状態で臀部（下半身）を左右方向に回転させることも可能となる。

さらに、本考案の自転車用サドルカバーは、買い物用の一般自転車に限定されるものではなく、スポーツ用の自転車や子供用の自転車でも同様の効果を発揮する。またさらに、室内設置用のトレーニング用サイクルのサドルにも装着して使用できることは言うまでもない。

本考案の自転車サドル用カバーの全体図である。 前記サドルカバーの裏面側を示す斜視図である。 前記サドルカバーの前後方向の断面図である。 前記サドルカバーの左右方向の断面図である 前記サドルカバーを自転車のサドルに装着した状態を示す斜視図である。 身体を左右方向に移動させる使用を示す説明図である。 身体を前後方向に移動させる使用を示す説明図である。 （ａ）は身体を上下動させた状態、（ｂ）は左右方向に回転させた状態を示す説明図である。

符号の説明

１ サドルカバー
２ 底面
３ 開口部
４ 伸縮性ゴム
５ 係止部材
６ フラップ部
７ 緩衝材
８ 上面内部
９ フラップ内部
１０ 滑止具
２０ サドル
２１ 上面
２２ 側面
２３ 後面

Claims (4)

1. 自転車のサドルの上面、側面、後面を被覆する自転車用サドルカバーにおいて、
   側面後部にフラップ部を備えたことを特徴とする自転車用サドルカバー。
2. 内部に緩衝材が収容されている請求項１記載の自転車用サドルカバー。
3. 前記緩衝材が、ゲル材、液体、ゴム材、気体、粒状物および粉材からなる群から選択される素材である請求項２記載の自転車用サドルカバー。
4. 自転車のサドルとの接触面に滑止具が配設されている請求項１乃至３のうちいずれか１項に記載の自転車用サドルカバー。

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