JP3142017B2 - 移動体通信システムおよび移動体通信端末 - Google Patents

移動体通信システムおよび移動体通信端末

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JP3142017B2 JP03355760A JP35576091A JP3142017B2 JP 3142017 B2 JP3142017 B2 JP 3142017B2 JP 03355760 A JP03355760 A JP 03355760A JP 35576091 A JP35576091 A JP 35576091A JP 3142017 B2 JP3142017 B2 JP 3142017B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば衛星を使用する
移動体通信システムおよび移動体通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の測位可能な移動体衛星通信システ
ムとして、RDSSシステムを例にとって説明する。R
DSSシステムにおける移動体端末からの送信出力は、
衛星回線の状態に関わらず常に一定である。すなわち、
衛星回線にあまり余裕度が無い状況下でも通信できるよ
うに送信出力を設定されている。
【0003】具体的は、「移動体端末の送信アンテナの
出力端におけるEIRP(実効放射電力)は、全てのア
ジマス角において、20゜乃至60゜の仰角範囲内で、
17.3乃至22.3dBWでなければならない。」と
仕様書に定義されている。「全てのアジマス角において
同等である」というのは、移動体が東西南北のどの方向
を向いているかに関わらず送信するために必要な条件で
ある。一方、仰角方向の条件は、RDSSシステムがサ
−ビスされる北米大陸内では、移動体から静止衛星への
仰角が20゜乃至60゜の範囲内にほぼ納まることに基
づいている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の移
動体通信システムにおいては、衛星回線に充分すぎる余
裕度がある状況下では、余分な電力を消費してしまう。
すなわち、上述の仕様書の要求を満たすアンテナを設計
すると、例えば図5に示すように、その利得は仰角が2
0゜乃至60゜の範囲内で必ずしも一定でないので、常
に送信出力が一定であれば、仰角が20゜付近あるいは
60゜付近の場合に比べ、仰角が40゜付近の場合の衛
星回線の雑音余裕度は必要以上に大きくなる。つまり、
余分な電力を消費していることになるのである。
【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、移動体の消費電力を節約できる移動体通
信システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の移動体
通信システムは、移動体の位置を検出し、位置情報を生
成する位置情報生成手段と、移動体の位置情報に基づい
て通信経路の自由空間伝搬損失を算出する伝搬損失算出
手段と、移動体の位置情報に基づいて、移動体の送信ア
ンテナの利得を演算する送信アンテナ利得演算手段と、
自由空間伝搬損失および移動体の送信アンテナの利得
基づいて移動体の送信電力を演算する送信電力演算手段
と、演算された送信電力の値に応じて移動体の送信電力
を制御する送信電力制御手段とを備えることを特徴とす
る。
【0007】
【0008】請求項に記載の移動体通信システムは、
送信電力演算手段が、地上局に設けられる。
【0009】請求項に記載の移動体通信システムは、
送信電力演算手段が、移動体に設けられることを特徴と
する。請求項に記載の移動体通信システムは、送信電
力制御手段は移動体に送信電力を指示し、移動体は、さ
らに、指示された送信電力の値を記憶する記憶部を持
ち、送信電力制御手段から送信電力の指示がない場合に
は、記憶部に記憶された送信電力値を用いて情報を送信
することを特徴とする。請求項に記載の移動体通信端
末は、地上局側に情報を送信するための送信部と、地上
局側から情報を受信するための受信部と、移動体通信端
末の位置情報に対応して算出された通信経路の自由空間
伝搬損失、および、移動体通信端末の位置情報に対応し
て算出された前記移動体通信端末の送信アンテナの利得
に基づいて得られた移動体通信端末の送信電力の値に
じて送信電力を制御する送信電力制御手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1の構成の移動体通信システムにおいて
は、移動体の位置情報を用いて通信経路の自由空間伝搬
損失、および、移動体の送信アンテナの利得が演算さ
れ、それに基づいて、移動体の送信電力が制御され
る。したがって、移動体の位置に応じて、送信電力を増
減でき、移動体の消費電力を節約できる
【0011】
【0012】請求項の構成の移動体通信システムにお
いては、地上局において、移動体の送信電力が演算され
る。
【0013】請求項の構成の移動体通信システムにお
いては、移動体において、移動体の送信電力が演算され
る。請求項の構成の移動体通信システムにおいては、
送信電力の指示がない場合には、記憶部に記憶された送
信電力値を用いて情報が送信される。請求項の構成の
移動体通信端末においては、送信電力が、位置情報に対
応して算出された通信経路の自由空間伝搬損失、およ
び、移動体通信端末の位置情報に対応して算出された移
動体通信端末の送信アンテナの利得に基づいて得られた
移動体通信端末の送信電力の値に応じて制御される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。図1は、本発明の一実施例のうち送信電力演算
部の一構成例を示し、図2は、本発明の一実施例のうち
移動体端末の一構成例を示し、図3は、本発明の適用対
象である移動体通信システムの一例であるRDSSシス
テムを示す。
【0015】まず、図3を参照して本発明のRDSSシ
ステムについて説明する。このシステムは、1つの地上
局30、2つの静止衛星31および32、そして多数の
移動体端末33により構成されるシステムである。地上
局30と移動体端末33の間で、双方向パケット通信が
可能である。本発明の実施例では、後述のように、パケ
ットの伝搬時間、静止衛星の位置、及び移動体の高度或
いは地勢図デ−タベ−ス等を利用して、移動体の位置を
算出できる。なお、移動体端末33から地上局30への
送信をInbound、地上局30から移動体端末33
への送信をOutboundと呼び、Inboundの
バケットは2つの静止衛星31および32を介して通信
され、Outboundのパケットは1つの静止衛星3
1または32のみを介して通信される。
【0016】次に、図1を参照して、本発明の送信電力
演算部の実施例について説明する。まずシステムリセッ
ト後の1回目のInboundのパケット送信では、シ
ステムのデフォルト値を利用して送信出力を定め、パケ
ット送信を行う。
【0017】Inboundのパケットを2つの静止衛
星31および32を介して受信した地上局30では、情
報抽出部1が受信パケットから2つのパケットの往復伝
搬時間及び移動体端末33すなわち移動体の高度情報を
抽出する。移動体位置計算部2は、情報抽出部1から出
力された2つのパケットの往復伝搬時間および移動体の
高度情報を受けるとともに、記憶部3に記憶された地上
局30の位置、2つの静止衛星31および32の位置、
地勢図デ−タベ−スおよびその他位置計算に必要な補正
情報等を利用して、移動体33の位置を計算する。
【0018】次に仰角計算部4は、移動体33の位置と
2つの静止衛星31および32の位置を利用して、2つ
の静止衛星31および32に対する仰角をそれぞれ計算
する。送信利得計算部6は、仰角計算部4によって求め
られた2衛星の仰角と記憶部3に記憶された送信アンテ
ナの仰角方向の利得特性(例:図5)を使用して移動体
端末33の送信アンテナの利得をそれぞれの静止衛星3
1および32に対して求める。
【0019】伝搬距離計算部5は、計算部2によって求
められた移動体33の位置と2つの静止衛星31および
32の位置を利用して、移動体33と衛星31及び32
の間の伝搬距離をそれぞれの衛星について計算する。自
由伝搬損失計算部7は、伝搬距離計算部5によって求め
られた伝搬距離と記憶部3に記憶された電波の周波数を
使用して移動体33と衛星31および32の間の自由空
間伝搬損失をそれぞれ計算する。
【0020】受信アンテナ利得計算部8は移動体位置計
算部2によって求められた移動体33の位置および記憶
部3に記憶された衛星の受信アンテナの利得特性を利用
して、2つの衛星のInbound受信アンテナの、移
動体の位置方向での利得をそれぞれ求める。衛星31お
よび32の受信アンテナの利得特性は、例えば図4の様
になっており、これらの特性が記憶部3に記憶されてい
る。
【0021】送信出力計算部9は、計算部6によって求
められた送信アンテナ利得、計算部7によって求められ
た自由空間伝搬損失、計算部8によって求められた受信
アンテナ利得、ならびに記憶部3に記憶された回線余裕
度及び衛星の受信部での必要受信電力を使用して、2つ
の衛星31および32に対して移動体端末33がInb
oundのパケットを送信するのに必要な送信電力をそ
れぞれ求め、どちらか大きい方の値を出力する。
【0022】送信出力指示部10は、計算部9によって
求められた送信電力を地上局30から移動体端末33
に、次にInboundのパケットを送信するときの送
信出力として指示するために、Outboundパケッ
トを送信する。
【0023】移動体端末33はOutboundのパケ
ットを受信し、指示された送信出力の値を後述の図2に
示されるようなベ−スバンドプロセッサ25の内部レジ
スタ25R等の適当な記憶部に記録しておく。そして、
次に移動体端末33がInboundのパケットを送信
する場合には、記録してある値を使って送信出力を制御
する。
【0024】図1の送信電力演算部は、上述の演算を繰
り返し行い、指示すべき送信出力が前回と変化していな
い場合には、Outboundのパケットの送信は行わ
ない。変化がある場合には、送信出力指示のOutbo
undのパケットを送信する。
【0025】また、送信出力指示のOutboundの
パケットを送信しない場合もあるとしたが、それを判断
するためには、地上局30側で移動体端末33に向けて
前回指示した送信電力の値を、全ての移動体について記
録しておく必要が生じる。回線の容量の問題よりも、計
算機の記憶容量の方が問題になる場合には、図1の演算
電力演算部は送信出力を演算する毎に、パケットを送信
するようにに変更しても構わない。
【0026】また、RDSSシステムの性質上、移動体
端末33の負荷を大きくする事は好ましくないので、上
記の実施例では地上局で送信電力の計算を行う事にして
いるが、他の測位可能な移動体衛星通信システムの場合
には、必要な情報さえ与えられていれば、移動体端末3
3側で送信出力の計算を行う事も可能である。
【0027】また、上記では、移動体端末33の送信ア
ンテナの利得、自由空間伝搬損失、衛星の受信アンテナ
の利得、という3つの要素から必要な送信出力を算出し
ているが、アンテナの利得特性がそれほど大きく変化し
ない場合などはその要素は計算から除外しても構わな
い。また、地域毎の気象情報から降雨による損失を計算
に取り入れられることが可能ならば、取り入れても構わ
ない。いずれにしても、移動体33の位置から送信に必
要な出力を計算する要素の個数は、本発明の範囲を制限
するものではない。
【0028】なお、移動体33の速度が送信間隔に対し
てかなり大きい場合には、送信出力の計算において、次
回のInboundのパケットの送信までに移動可能な
距離も計算に含めることが必要となる。
【0029】図6には、地上局30で行う送信電力演算
動作例すなわち図1に示された送信電力演算部の動作例
を示す。まず、ステップS1に於いて、移動体端末33
すなわち移動体の位置を計算する。移動体端末33から
2つの衛星31および32を介して地上局30に到達し
たパケットの往復の伝搬時間が、パケットに含まれる情
報と地上局30で受信した時間から計算できる。そし
て、地上局30の位置(すなわち座標)と2つの静止衛
星31および32の位置(すなわち座標)が既に分かっ
ているので、その間の伝搬時間を差し引くことにより、
2つの静止衛星31および32から移動体端末33まで
の伝搬時間が分かる。即ち、2つの静止衛星から移動体
端末までの距離を求めることが出来る。2つの静止衛星
から、求められた距離上にある点の集合は、円になる。
幾何学的計算により、この円が地勢図デ−タベ−スによ
り与えられる地表或いは移動体高度の面と交わる点を計
算する事により、移動体の位置を算出することが出来
る。
【0030】次に、ステップS2において、移動体33
の位置と2つの衛星31および32の座標から簡単な幾
何学的計算により、移動体33から2つの静止衛星31
および32を見上げる仰角をそれぞれ計算する。これ以
降の計算は、全て2つの静止衛星についてそれぞれ行
う。
【0031】次に、ステップS3において2衛星31お
よび32の仰角および移動体33の送信アンテナの利得
特性から、それぞれの衛星31および32の方向での送
信アンテナの利得を求める。
【0032】次に、ステップS4において移動体33の
位置と2つの静止衛星31および32の位置から、伝搬
距離を計算し直す。但し、移動体33の位置を計算する
途中で求められた伝搬距離の値を利用することが出来れ
ば、わざわざ計算し直す必要はない。
【0033】次に、ステップS5において、2つの衛星
への伝搬距離と電波の周波数から、自由空間伝搬損失を
それぞれの衛星回線について計算する。
【0034】次に、ステップS6において移動体33の
位置と2つの衛星31および32の受信アンテナの利得
特性から、移動体33の方向における受信アンテナの利
得特性をそれぞれ求める。
【0035】以上により得られた情報から、それぞれの
衛星回線に必要な送信電力を以下のようにして求める。
ただし、電力や利得などの単位はdBに揃えてあるもの
とする。
【0036】必要送信電力=衛星の受信部での必要受信
電力+回線余裕度−送信アンテナの利得+自由空間伝搬
損失−受信アンテナの利得
【0037】2つの静止衛星31および32に対する必
要送信電力を求めたら、それらのうち値の大きい方を採
用し、移動体端末33に送信する。
【0038】図2は、図3に示された移動体端末33の
構成を示す。まず、Outboundをパケットを受信
する場合について説明する。衛星31または32からの
電波を受信アンテナ21で受け、低雑音増幅器22で増
幅してからダウンコンバ−タ23で中間周波数に落と
す。中間周波数をモデム24で処理して、デ−タの形式
でベ−スバンドプロセッサ25に渡し、ベ−スバンドプ
ロセッサ25ではそのデ−タの内容に応じた処理を行
う。ベ−スバンドプロセッサ25は、送信出力の指示を
受けた場合には、その送信出力の値を内部レジスタ25
Rに記憶しておく。
【0039】次に、Inboundのパケットを送信す
る場合について説明する。移動体端末33の利用者は、
入出力装置26のキ−ボ−ドからメッセ−ジを入力す
る。メッセ−ジはベ−スバンドプロセッサ25で送信用
のフォ−マットに変換され、モデム24で変調される。
更にアップコンバ−タ26で送信周波数に変換され、高
電力増幅器27で増幅されてアンテナ21から衛星31
または32に向けて電波が放射される。このときに、ベ
−スバンドプロセッサ25の内部レジスタ25に記憶さ
れた送信出力制御値に従って、電力制御器28が高電力
増幅器27に供給するバイアス電圧を変化させることに
より、送信電力が制御される。
【0040】図7は、本発明の別の実施例であり、衛星
移動体通信端末の送信電力制御装置の一構成例を示す。
図7において、キ−ボ−ドまたは測位装置101は、移
動体33の位置情報を出力する。伝搬損失推定回路10
2は、装置101供給される移動体33の位置情報から
伝搬損失を演算により求める。データ変換回路103
は、回路102から供給される伝搬損失を送信出力制御
信号に変換する。電源回路104は、送信電力増幅器1
06にバイアス電圧を供給する回路であり、データ変換
回路103の出力に応じて出力電圧を変化させる。
【0041】送信回路105は、送信信号を出力する回
路である。送信電力増幅器106は、回路104からの
バイアス電圧により出力電力が変化させる。なお、図7
中、107は受信回路、108は受信信号を増幅するた
めの低雑音増幅器、109は送信信号と受信信号を分波
するための分波器、および110はアンテナである。
【0042】キ−ボ−ド102からの手入力、または測
位装置101より得られた移動体の位置情報、即ち、緯
度及び経度が、伝搬損失推定回路102に入力される。
伝搬損失推定回路102では、緯度、経度の値から伝搬
損失の計算を行う。推定された伝搬損失は、デ−タ変換
回路103において電源回路104を制御するための制
御信号に換算される。電源回路104はその制御信号に
応じて、電力増幅回路107に供給するバイアス電圧を
変化させる。その結果、送信電力増幅回路106の送信
出力は位置情報に応じて制御できる。
【0043】図8は、図7の伝搬損失回路102の具体
的構成例を示す。402は各計算をおこなうための中央
制御装置、403は計算に必要とされる諸係数が記憶さ
れている記憶装置である。
【0044】キ−ボ−ドまたは測位装置101は、移動
体端末すなわち移動体33の位置情報、即ち、緯度γ及
び経度φを出力する。計算部404は、記憶装置403
に記憶されているアクセスする衛星の経度φsから以下
に示す式(1)を実行することよりcosβを計算す
る。ここでβは衛星の地球中心角を示す。
【0045】
【数1】
【0046】次に、計算部405は、計算部404の出
力値cosβを使用して以下の式(2)の計算を実行し
て、伝搬距離Lを導出する。その際、記憶装置403に
記憶されている地球半径R及び衛星高度Hが計算に用い
られる。R及びHは使用する衛星が決まれば、一意的に
決まる定数である。
【0047】
【数2】
【0048】そして、計算部406は、以下の式(3)
の演算を実行して、伝搬損失Aを求める。その際、送信
回路105から得られる送信周波数fTを用いて計算を
行う。
【0049】
【数3】
【0050】次に計算部407は、先に計算部404に
よって計算されたcosβおよび計算部405によって
求められた伝搬距離Lならびに記憶装置403内に記憶
されているR及びHから以下の式(4)を実行して衛星
の仰角θを求める。
【0051】
【数4】
【0052】更に、計算部408は、記憶装置403に
予め記憶されているアンテナ利得補正リファレンステ−
ブルデ−タテ−ブル409を使って、計算部407から
出力された衛星の仰角θからアンテナの利得補正分ΔG
を得る。加算器410は、伝搬損失AをΔGで補正し、
補正された伝搬損失(A−ΔG)を得る。
【0053】図9は、図7のデ−タ変換回路103の具
体的構成例を示す。図9において501は乗算器、50
2はディジタルアナログ変換器である。乗算器501
は、入力された伝搬損失(A−ΔG)と変換係数kを乗
算する。変換係数kは伝搬損失を送信出力制御信号に変
換するための定数である。乗算結果はディジタル値であ
るので、これをディジタルアナログ変換器502でアナ
ログ値に変換する。
【0054】このようにして得られた制御信号すなわち
データ変換回路103の出力信号は、図7の電源回路1
04に送られる。制御信号は、位置情報から推定された
伝搬損失が小さいとき、送信電力増幅器105の出力を
低下させ、反対に伝搬損失が大きいとき、送信電力増幅
器の出力を増加させるように変動する。
【0055】図10は、本発明のさらに別の実施例を示
す。601はキ−ボ−ドもしくは測位装置、602は伝
搬損失推定回路、603はデ−タ変換回路、604は送
信信号を出力する送信回路、605はデ−タ変換回路か
ら送られる制御信号により減衰量が可変する可変減衰
器、606は送信電力増幅器である。
【0056】キ−ボ−ドまたは測位装置601より得ら
れた位置情報は、伝搬損失推定回路602を経てデ−タ
変換回路603において、図7と同様に、可変減衰器6
05の減衰量を制御するための制御信号に変換される。
ここで伝搬損失推定回路602は図7の実施例の場合と
全く同じものであり、603のデ−タ変換回路は係数k
が異なるだけである。伝搬距離Lが小さいとき減衰量が
増加し、伝搬距離Lが大きいとき減衰量は低下する。可
変減衰器605により、送信電力増幅回路606に入力
される信号を可変でき、結果、送信出力を位置情報によ
って制御することができる。
【0057】
【発明の効果】請求項1の移動体通信システムによれ
ば、移動体の位置情報を用いて通信経路の自由空間伝搬
損失、および、移動体の送信アンテナの利得を演算し、
それぞれに基づいて移動体の送信電力を制御するように
したので、移動体の位置に応じて、送信電力を増減で
き、移動体の消費電力を節約できる。従って、移動体端
末を小型化することができる。また、衛星中継器を使用
する場合には、その回線容量を増加させることができ
る。
【0058】
【0059】請求項の移動体通信システムによれば、
地上局において移動体の送信電力を演算するようにした
ので、多くのデータを使用して送信電力を演算できるか
ら、正確な送信電力を求めることができる。
【0060】請求項の移動体通信システムによれば、
移動体において移動体の送信電力を演算するようにした
ので、リアルタイムに送信電力を求めることができる。
請求項の移動体通信端末によれば、位置情報に対応し
て算出された通信経路の自由空間伝搬損失、および、移
動体通信端末の位置情報に対応して算出された前記移動
体通信端末の送信アンテナの利得に基づいて得られた移
動体通信端末の送信電力の値に応じて送信電力を制御す
るようにしたので、必要に応じて、精密にあるいは簡易
に、送信電力を求めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動体通信システムの一実施例のうち
地上局における送信電力演算部の一構成例を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の移動体通信システムの一実施例のうち
移動体端末の一構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の適用対象である移動体通信システム全
体の一構成例を示す説明図である。
【図4】衛星の受信アンテナの利得の地球表面における
特性曲線の一例を示す特性図である。
【図5】移動体端末の送信アンテナの仰角方向の利得す
なわち放射電力の特性曲線を示す特性図である。
【図6】図1の地上局における送信電力演算部が行う送
信出力演算動作例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の移動体通信システムの別の実施例であ
って、移動体端末の送信電力制御装置の一構成例を示す
ブロック図である。
【図8】図7の伝搬損失推定回路の一構成例を示すブロ
ック図である。
【図9】図7のデータ変換回路の一構成例を示すブロッ
ク図である。
【図10】本発明の移動体通信システムのさらに別の実
施例であって、移動体端末の送信電力制御装置の別の構
成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 情報抽出部 2 移動体位置計算部 3 記憶部 4 仰角計算部 5 伝搬距離計算部 6 送信利得計算部 7 自由空間伝搬損失計算部 8 受信アンテナ利得計算部 9 送信出力計算部 10 送信出力指示部 21 アンテナ 25 レジスタ 30 地上局 31、32 静止衛星 33 移動体端末 102、602 伝搬損失推定回路 103、603 データ変換回路 106 送信電力増幅器 501 乗算器 605 可変減衰器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−117037(JP,A) 特開 平2−280423(JP,A) 特開 昭63−46018(JP,A) 特開 昭62−173835(JP,A) 実開 昭63−111040(JP,U) 実開 平2−64244(JP,U) 実開 昭60−181943(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 102 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体と地上局間で情報の送受信が行わ
    れる移動体通信システムにおいて、 前記移動体の位置を検出し、位置情報を生成する位置情
    報生成手段と、 前記移動体の位置情報に基づいて通信経路の自由空間伝
    搬損失を算出する伝搬損失算出手段と、前記移動体の位置情報に基づいて、前記移動体の送信ア
    ンテナの利得を演算する送信アンテナ利得演算手段と、 前記自由空間伝搬損失、および、前記移動体の送信アン
    テナの利得に基づいて前記移動体の送信電力を演算する
    送信電力演算手段と、 前記演算された送信電力の値に応じて前記移動体の送信
    電力を制御する送信電力制御手段とを備えることを特徴
    とする移動体通信システム。
  2. 【請求項2】 前記送信電力演算手段が、前記地上局に
    設けられることを特徴とする請求項に記載の移動体通
    信システム。
  3. 【請求項3】 前記送信電力演算手段が、前記移動体に
    設けられることを特徴とする請求項に記載の移動体通
    信システム。
  4. 【請求項4】 前記送信電力制御手段は前記移動体に前
    記送信電力を指示し、 前記移動体は、さらに、前記指示された送信電力の値を
    記憶する記憶部を持ち、前記送信電力制御手段から前記
    送信電力の指示がない場合には、前記記憶部に記憶され
    た前記送信電力値を用いて情報を送信することを特徴と
    する請求項1に記載の移動体通信システム。
  5. 【請求項5】 地上局間で情報の送受信を行う移動体通
    信端末において、 前記地上局側に情報を送信するための送信部と、 前記地上局側から情報を受信するための受信部と、 前記移動体通信端末の位置情報に対応して算出された通
    信経路の自由空間伝搬損失、および、前記移動体通信端
    末の位置情報に対応して算出された前記移動体通信端末
    の送信アンテナの利得に基づいて得られた前記移動体通
    信端末の送信電力の値に応じて送信電力を制御する送信
    電力制御手段とを備えることを特徴とする移動体通信端
    末。
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